――あらゆる世界で激動続きだったこの1年を、個性豊かな著名人の方々に振り返っていただくコーナー「あの人が2020年を振り返る」。今回は、元美容師のAKKO氏に、2020年に発売されたヘア用品から「おすすめベスト3」「がっかりワースト3」を、主に成分の面から比較&ランク付けしてもらった。
おすすめ第1位:さくらの森「ハーブガーデン フレグランスシャンプー」300ml/3,500円(税込)
口コミサイトでも高評価を受けるこの商品は、17年以上もこだわって開発されたという渾身の力作。水ではなくハーブティーをベースとした独自処方で、肌と同じアミノ酸系ペリセア(ジラウロイルグルタミン酸リシンNa)の洗浄成分を配合し、低刺激で優しく洗い上げてくれます。また、ソープナッツエキスによる洗浄作用で、毛穴の皮脂までしっかり洗浄。「ハーブガーデン」というだけあって、育毛や保湿にもってこいのハーブエキスがふんだんに使用されています。
ただし、安価な素材に頼らないことで、正直なところ値段は割高。ですが、品質と素材、そして仕上がりは天下一品ですので、安心安全かつ美髪を目指したい方に最適な商品として、私が太鼓判を押します!
おすすめ第2位:DROAS「ドロアス ダメージリペアトリートメント」400ml/990円(税込)
商品名そのまま「泥」を使っているのが特徴で、登場からわずか10カ月でシリーズ累計140万本を販売した人気の一品。マグネシウムを多く含んだモロッコ産のガスールクレイとアルガンオイルにマリンエキスが配合され、安全性が高いのも高評価です。
また、加水分解コラーゲンからなる保湿成分は、水分の蒸発を防いでくれ、植物由来の高抱水性油剤が髪のうるおいをキープ。日常的に使い続けることで髪の補修効果が期待でき、ダメージ部分をしっかりリペアしてくれます。リーズナブルながらも、高価なトリートメントに引けを取らない仕様は、大変優秀だといえます。
おすすめ第3位:ヘアレシピ「和の実 さらとろライスオイル」53ml/2,200円(税込)
シャンプーやトリートメントも発売しているこちらの「和の実」シリーズは、“お米”のエキスが主成分。なかでも、このオイルは米1,000粒から1滴しか抽出できない貴重な国産ライスオイルで作られているとか。また、食べることも可能な成分を使っているそうで、その安全性はしっかり保証されていると言っていいでしょう。
肝心の効能はというと、ライスオイルに含まれるオレイン酸が、厚みと固さに覆われた日本人特有のキューティクルにはもってこい。髪の内部までしっかり浸透する上、リノール酸がダメージを補修してくれます。さらに、米に含まれるガンマ-オリザノールが有害な紫外線を吸収し、日焼けや乾燥によるダメージからも髪と地肌を保護。オイルなのにベタつき感がなく、サラッとまとまる仕上がりも優秀です。髪以外にも、ボディオイルとしても活躍してくれますよ。
強力な洗浄成分としておなじみのラウレス硫酸Naを主成分としており、さらに炭酸のパワーで豪快に洗い上げるのが特徴の商品。しかし、洗浄力が高すぎて脂分が根こそぎ流れ落ち、地肌や髪の乾燥が生じてしまうでしょう。スッキリ感は得られるかもしれませんが、人体への負担を考えると、日常的な使用は控えたいところです。
アミノ酸系洗浄剤と保湿・補修を兼ね備えたコーティング効果、コハク酸や乳酸などの毛髪補修効果をアピールしていますが、一言でいうとこれは「洗剤」に近いシャンプー。リペア成分が配合されていても、十分に効果が発揮されず、期待通りの仕上がりにはならないでしょう。成分を見ると、商品名の「プレミアム」には全く当てはまっていないと感じますが、価格設定は少々高額。“炭酸ガス”を用いるパフォーマンスの費用がかさんだ結果かもしれません。
ガッカリ第2位:LUX「スーパーリッチシャイン ボタニカルシャイン コンディショナー トリートメント」430g/965円(税込)
ネーミングについ心を奪われてしまいそうなこの商品は、しっとり系のシリコーンが主な成分。髪のダメージ具合によっては、少量のシリコーンも必要とされますが、こちらはそのほかの素材にもしっとり系の成分が盛りだくさんで、キューティクルを分厚い膜で覆ってしまい、重たい仕上がりになることが目に見えます。使い続けると、髪の毛にベタ付きが生じてしまうかも。
メーカーの宣伝文句に「100%オーガニックのアロエベラエキス配合で、パサつく髪をコーティングし、たっぷり保湿」とありますが、成分だけを見ると、想像するようなツヤとみずみずしさが得られそうな気配はなく……。気休め程度のオーガニックエキスを垂らした、チープで粗悪な商品と言っていいでしょう。
ガッカリ第3位:モッズ・ヘア「スタイリッシュ モバイルヘアアイロン MHS-1341」/3,278円(税込)
付属のmicroUSBケーブルなどを手持ちのモバイルバッテリーやコンセントに接続するだけで、いつでもどこでもスタイリングができるという携帯ヘアアイロン。持ち運びに重宝するサイズ感には間違いないですが、髪への影響を考えると、到底おすすめはできません。その理由は、ヘアアイロンのプレートにあります。
サロンで使われるヘアアイロンのプレートはチタン製のものが多く、摩擦が少ないので髪に優しいですが、価格は高額になります。一方、市販されているヘアアイロンはほとんどセラミック製で、安価で買えるなどの利点もありますが、高温かつ短時間で最小限のダメージでスタイリングするには、やはりチタンがいいです。
この商品もプレートにはセラミックが使われており、さらに小型のためパワーが弱く、温度が上がりにくい。となると、ヘアセットのために低温のセラミックプレートを長時間押し付けることになりますが、これは髪の毛が傷むので、絶対に避けてほしい行為です。また、プレートの幅が細いので、前髪を巻くなどワンポイントでの使用しか用途がないでしょう。持ち運びができて価格も安いとなると、つい手が出そうになりますが、正直コスパは悪い。まさしく「安物買いの銭失い」な一品ですね。