“究極の悪女”を演じた田中美奈子、現在は超売れっ子に! ニッチな分野で成功つかんだ?

――日々更新される、芸能人のブログやSNS。毎日無数に更新される投稿の中から、かつて注目を集めたタレントの意外な活動や、ただただ元気そうな姿、ちょっと心配になる近況など、ライター・浦島茂世が「あの人」の「いま」を追いかけます。

今月の思い出しタレント:田中美奈子

 「瞳に1億円の保険をかけた」という触れ込みで、1989年に「涙の太陽」で歌手デビューした田中美奈子さん。どういう契約なのか? 積立タイプなのか、掛け捨てタイプなのか? 生命保険なのか? 損害保険なのか? 医療保険なのか? 結局すべて謎のまま、令和に突入してしまいました。

 田中さんは、平成初期にトレンディドラマやバラエティなどでも大活躍。稀代の名作であり迷作ともいえる『もう誰も愛さない』(91年、フジテレビ系)では、吉田栄作演じる主人公と共謀し、ヒロイン(山口智子)に銀行の金を横領させた挙げ句、家庭を崩壊するなど非道の限りを尽くす“究極の悪女役”として登場していました(なのに、最終回には“いい人”になっている)。

 このインパクトが強かったこともあって、現在も通販番組や旅番組、ドラマなどでコンスタントに活躍しているにもかかわらず、当時のイメージが残ったままの方も多いかと思います。

 現在、7歳下の夫で俳優の岡田太郎さん、そして2人の息子と仲良く暮らしている田中さんですが、実は結構ニッチな分野で、“超”のつく売れっ子になっていることは、あまり知られていないかもしれません。

田中美奈子、キャンピングカーをめぐるドラマ

 田中さんが日々更新しているブログをさかのぼると、“アウトドア派で大の車好き”との情報がありました。2010年から現在も更新が続いているブログでは、初期の頃からキャンプに行きたいと語り、実際に、プライベートでバーベキューを楽しむ様子も公開しています。

 なんでも、田中さんは幼い頃からキャンピングカーに乗って、日本中を旅して回っていたそう。自身の子どもたちにも、この素晴らしい体験をしてもらいたいという思いから、キャンピングカーの購入を決意。16年頃より、「キャンピングカーショー」なる展示会に参加し、物色をスタートさせていました。

 しかし、キャンピングカーの専門情報サイトを見ると、500〜1000万円が相場らしく、非常にお高い。ということで、田中さんは18年から19年にかけて、『有名人が情報解禁!千鳥のドッカン!ジブン砲』(フジテレビ系)という番組に出演し、一家でキャンピングカーを買い求める企画に3度も登場。しかし、テレビの力を持ってしても予算が折り合わず、購入はかないませんでした。

 ただ、その放送を見ていた「日本RV協会」が、田中さんの並々ならぬキャンピングカー愛に注目。20年、ついに「キャンピングカーアンバサダー」を拝命することとなり、新車のキャンピングカーを貸与してもらえることになったんです。同年1月30日のブログでは、「今から何処へ出掛けようか ワクワクして仕方ありません」と、喜びを爆発させていました。ある意味“計算ずく”なのかもしれませんが、Win-Winな関係なのですから、素晴らしいことです。

 ちなみに、コンロとベッドが1つずつといったキャンピングカーも多い中、田中さんが貸与を受けたのは、ガスコンロ2口、ベッドは3カ所という、かなりカスタマイズされたものでした。正規のお値段で買うと、1200万円くらいなのだとか。とてもお高いですが、東京ではガスコンロ1口のワンルームマンションでも1200万円で買うのは難しいですから、同じ値段で購入するなら、キャンピングカーのほうが住環境は優れているかもしれません。

 そして、キャンピングカーを貸与してもらってからというもの、田中さんのブログはシンプルな家族ほのぼのブログから、キャンピングカー愛&家族ほのぼのブログとして、劇的なパワーアップを遂げます。

 特に驚きなのは、毎年夏に決行される、キャンピングカーでの長距離旅行の様子。20年には20日間かけて九州を一周、翌21年は1カ月かけて北海道を一周、そして今年は、2週間かけて四国を一周と、家族でロングジャーニーを満喫しまくっているのです。

 田中さんのすごいところは、この長旅の様子を、数カ月に渡ってレポートとして、ブログに更新し続けているところ。20年夏に行った九州旅行のレポート「完結編」がアップされたのは、なんと翌年の1月24日! 家族で立ち寄った場所や出会った人などが写真付きで丁寧に紹介されており、田中さんの“マメ”な一面を感じさせます。

 しかし、21年夏の北海道旅行は、9月までレポートを更新していたものの、途中で飽きてしまったのか中断。なぜかインスタグラムに場所を移し、翌10月までほそぼそとレポートが続いていました。

 今年の夏に行った四国レポートは、ブログに戻って現在進行系で更新中。果たして最後まで見ることができるのか、謎の緊張感を抱えながら、更新を楽しみにしているところです。

 そして、田中さんの素晴らしいところはもう一つ。キャンピングカーで旅をしていることを強みに、新しい仕事を取ってきているのです。

 昨年は北海道旅行中に、アウトドア情報をお届けするラジオに生出演。今年の四国旅行中にも、愛媛県のラジオ局に足を運び、生放送で「キャンピングカー旅の醍醐味やキャンピングカーの魅力」を語るため、番組に出演していました。現地で旅費を稼ぎ、旅を続ける。これはまさに、旅人の憧れパターンではないでしょうか。

 田中さんはこの頃、全国各地のキャンピングカー展示会などで、トークショーを積極的に行っています。キャンピングカーは富裕層向けのビジネスといえますし、この分野で成功を収めれば、芸能界でもかなり独特な立ち位置を確立できそうです。

 キャンピングカーアンバサダーに就任し、キャンピングカーを貸してもらえ、旅に行くことができ、さらにはキャンピングカーを語るお仕事もやってくる。「好き」を仕事にするとはどういうことか、田中さんに教えてもらったような気がします。

 今後、田中さんにはキャンピングカー生活を続けつつ、釣具やモデルガンなど、ニッチながらも結構お金がかかる「好き」をたくさん見つけることを期待しています。そしてそれを仕事に結びつける活動を続けていれば、そのうち「ゴージャス版みうらじゅん」的な称号で、さらに人気者になるはず。そんな日を楽しみにしているところです。

浦島茂世(うらしま・もよ)
美術ライター。1日の大半を芸能人・有名人のSNS閲覧に費やす。著書に『東京のちいさな美術館めぐり』(ジービー)、『猫と藤田嗣治』(エクスナレッジ)など。趣味はドトールコーヒーショップのBGMを曲名検索アプリにかけること。

『紅白』落選続きの美川憲一、唐突に「書道」を披露! きっかけは『ONE PIECE』?

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今月の思い出しタレント:美川憲一

 芸能生活58年、発表したシングルは100枚以上、さらに『NHK紅白歌合戦』に26回出場という大スター中の大スターといえば、美川憲一さん。交友関係も非常に広く、「芸能界のご意見番」としても確固たる地位を確立しています。

 絢爛豪華な衣装で『紅白』を盛り上げた美川さんですが、実は2009年の出場を最後に落選が続いており、10年以上出ていません。一方で、21年6月にYouTubeチャンネル「美川憲一のおだまりチャンネル」をスタートさせ、体を張った企画に挑む姿が話題になったことも。そのため、今はテレビよりネットでその姿を見ることのほうが多いのではないでしょうか。

 そんな美川さんですが、SNSやブログで発信を始めたのは、割と最近のこと。19年11月にインスタグラム、20年9月にブログの更新を開始しています。ちなみに、どちらにも同じ内容を投稿しているようです。

 美川さんの投稿は、仕事の報告や訪れた場所の紹介、出会った方について書かれることが多いですが、文字数は少なめ。しかし、掲載された写真から伝わる本人のオーラや、ド派手な服装、そして美川さんの声が聞こえてくるかのような文体のインパクトがものすごく、思わず引き込まれます。

 例えば、1月23日の投稿では、グッチとバレンシアガがコラボしたアウターを身につけ、そこに同コラボシリーズの「かばん」や、「ゴールドのオーダーマスク」「ファー付き靴」「ダイアモンドに囲まれたエメラルド付きの象の指輪」という、非常にクセの強いアイテムを合わせています。

 色合いはベージュ系で統一されて落ち着いているのに、華やかに見えてしまうのがすごい。大物オーラで、クセ強アイテムを強引にねじ伏せていくファッション、これこそ芸能人です。

 また、美川さんはサービス精神も旺盛。6月23日の投稿では、親友・神田うのさんとの“仲良しツーショット”を披露していますが、2人の服は一般人が着て歩いていたら職務質問を受けそうなぐらい派手。とはいえ、この2人に「地味な服を着てほしい」と思う人は、ほぼいないでしょう。

 おそらく美川さんは、「うのと2人ですごい服を着ている写真を読者は求めている」と、きちんとニーズを把握して、投稿されているはず。自身のイメージを正確に把握されているところも、「さすが芸能人」の一言に尽きます。

 そんな美川さん、21年から唐突に習字を発表するようになりました。同年中は「雨水」や「立春」「春分」などの二十四節気を、今年は「如月」「弥生」「卯月」と旧暦の月名を、半紙に書いて披露しているのです。

 書道が得意な芸能人といえば、松村雄基さん、伊藤かずえさんという“大映ドラマコンビ”が、それぞれ「師範」レベルの腕前を持ち、秀麗な文字を書くことで有名ですが、美川さんもなかなかの腕前。しかも、文字を大きく崩したりせず、基本に忠実な文字を書かれていて、とても真面目できっちりしたお人柄なことも推察できます。ただ、必ず同じ文字の作品を2枚発表しているのは謎。「間違い探しかな?」と思うほど、違いがわからないこともあります。

 さらなる謎は、やはり「なぜ書道をやり始めたのか?」ということでしょう。ちょっと調べてみたら、美川さんが書をしたためるようになったのは、ブログやインスタグラムを始めてからなのだそう。つまり、昔からの趣味などではなく、単なる“ネタの一環”である可能性が高い!

 ブログやYouTube、インスタグラムのネタづくりとして、キャラ弁を作り始める芸能人を山のように見てきましたが、習字を始める芸能人は非常に珍しい。

 美川さんの「誰にも真似できない切り込み方」こそ、いままで芸能界のトップを走り続けられてきた秘訣なのだと思います。そんな美川さんの後を追って、ブログで書を披露する芸能人が増えると、“芸能人書道界隈”が盛り上がっていいなと思う、今日このごろです。

 ちなみに、美川さんは書道を始める前、20年に人気マンガ『ONE PIECE』(集英社)とコラボしたLINEスタンプを発表・発売していたことがあります。美川さんが描いた主人公・ルフィなどのイラストをスタンプにしたものですが、なんとも味のある作風で、当時は若干話題になりました。

 もしかすると、このときに何かを作って見せることに、喜びを見出したのかもしれません。そして、「絵はちょっとやめといたほうがいいかも」と、ご自分で悟ったような気がします。その判断力にも、「さすが芸能人」と唸るばかりです。

浦島茂世(うらしま・もよ)
美術ライター。1日の大半を芸能人・有名人のSNS閲覧に費やす。著書に『東京のちいさな美術館めぐり』(ジービー)、『猫と藤田嗣治』(エクスナレッジ)など。趣味はドトールコーヒーショップのBGMを曲名検索アプリにかけること。

渡辺徹、現在は「シュッとしてる」! 妻・榊原郁恵とマヨネーズにのろけるブログをチェック

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今月の思い出しタレント:渡辺徹

 俳優であり、歌手であり、妙な関西弁を駆使して場を取り仕切るのも上手なマルチタレントでもある――今回は、そんな渡辺徹さんを取り上げます。

 1980年のドラマ『太陽にほえろ!』(日本テレビ系)で芸能界デビューを果たし、一躍人気者になった渡辺さん。ドラマ出演中はアイドル的な活動もしていましたが、同作の出演を終えた時は、なんと体重130キロまで増えてしまったのだとか。

 ちなみに、漫画家の故・さくらももこさん作『ちびまる子ちゃん』6巻(集英社)に収録されている短編エッセイ漫画「手をつなごう」では、さくらさんが16歳で初めて好きになった異性が渡辺さんで、それを友達に知らせるかどうか悩んだ、とオチに使われていました。

 でも、天国のさくらさんに伝えたい。あまり広くは知られていませんが、いまの渡辺さんは、デビュー当時と同じくらいシュッとしていて、同い年の田原俊彦さんに負けずとも劣らないほど、相当にカッコいいことを……! おそらく、その理由の一つは、妻の榊原郁恵さんに愛されたいためだと思われます。

 渡辺さんは結構マメにブログを更新しているのですが、その大半が郁恵さんの“のろけ話”。どのくらい渡辺さんが郁恵さんを好きなのかというと、7月15日現在、全818件ある記事のうち

「郁恵」という文字列のある記事が159件
「榊原」という文字列のある記事が114件
「妻」という文字列のある記事が366件

という割合です。ちなみに、参考値として「長男」で検索してみると43件、「次男」が51件、「愛犬」が7件、「小川菜摘(渡辺さんとは文学座の同期で、家族ぐるみでなかよし)」が7件、「浜田(菜摘さんの夫・ダウンタウンの浜田雅功さん)」が6件。

 妻以外の家族、また大御所芸人一家の記事件数を大幅に上回る数字を見れば、渡辺さんの頭の中は、郁恵さんでいっぱいであることがよくわかるでしょう。

 6月2日更新のブログでは、郁恵さんが出演中の舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』のリハーサルに参加する夢を見たと明かしていました。なんでも、「妻が芝居をやる時は何故かよく、自分も参加してる夢を見るのだ」とのこと。やっぱり相当、郁恵さんのことが大好きなのだと思います。

 ちなみに、『ハリー・ポッター』の舞台はオーディションがあったそうで、郁恵さんはそこを勝ち抜き、マクゴナガル校長役を勝ち取った……と、これも渡辺さんのブログにしっかり書いてありました。そう、渡辺さんのブログを読んでいれば、知らずしらずのうちに“郁恵さん博士”にもなれる、親切設計なわけです。

 そのほかにも、“郁恵さんの父が大好きだから”という理由で、渡辺さんの好物になった名古屋名物「納屋橋まんじゅう」の廃盤にショックを受けた話(そこまで好きなんだ?)や、自分が出演したラジオ番組にメールを送った郁恵さんにお礼をする話(家で言えばいいのに)など、渡辺さんのブログは、隙さえあればのろけをぶちこんでくるので油断できません。

 まさに“おしどり夫婦”といえる渡辺さんと郁恵さん。しかし、1993年には一部週刊誌が、渡辺さんと不倫関係にあったという女性の告発を掲載し、2004年にも仕事で訪れた大阪のホテルにて、女性と密会した疑惑が浮上しました。

 離婚危機が報じられたこともありますが、2人は昨年「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー 2021」を受賞。会見では、渡辺さんが「いろいろと迷惑をかけましたが、(受賞は)ひとえに女房のおかげ」と語っていました。過去の行いから、「郁恵さんに気を使ってブログを書いているのでは?」という考えも若干頭をよぎりますが、それだけの理由で600件以上ののろけブログは書けないとも思います。

 ちなみに、渡辺さんは郁恵さん以外にも「マヨネーズ」が大好きな様子(19件の記事があります)。かつては健康を気遣う郁恵さんに禁止されていたのですが、ここ最近は解禁されたようで、5月22日のブログでは、番組のロケでマヨネーズ工場の見学に行ったことを報告。「我を忘れてはしゃいでしまった」とつづっている通り、満面の笑みを浮かべる渡辺さんの微笑ましい写真も多数掲載されていました。

 郁恵さんもマヨネーズも大好きな渡辺さん。これからも、たくさんのろけてもらいたいものです。

浦島茂世(うらしま・もよ)
美術ライター。1日の大半を芸能人・有名人のSNS閲覧に費やす。著書に『東京のちいさな美術館めぐり』(ジービー)、『猫と藤田嗣治』(エクスナレッジ)など。趣味はドトールコーヒーショップのBGMを曲名検索アプリにかけること。

“トップアイドル”南野陽子は今――テレビレギュラーはなくてもSNSが大盛況なワケ

――日々更新される、芸能人のブログやSNS。毎日無数に更新される投稿の中から、かつて注目を集めたタレントの意外な活動や、ただただ元気そうな姿、ちょっと心配になる近況など、ライター・浦島茂世が「あの人」の「いま」を追いかけます。

今月の思い出しタレント:南野陽子

 TikTok、Twitter、インスタグラムなど、今やSNSにもさまざまな種類があり、それぞれに長所と短所があります。それらを踏まえつつ、有名人たちもSNSにチャレンジしていると思われますが、途中で更新が止まってしまう方もしばしば。でも、それは仕方ないことです。

 なぜなら、SNSというものは、本人との相性が良くないと長続きしないから。写真が苦手な人がインスタグラムをやっても、知らない人から話しかけられるのが苦手な人がTwitterをやっても、ただつらいだけでしょう。

 だからこそ、南野陽子さんとFacebookとの相性の良さには、本当にびっくりします。実は南野さん、2013年8月からFacebookの投稿を始め、もうすぐ丸9年。2〜3日おきに本人の写真と日記のような文章が掲載されている南野さんのFacebookは、昔ながらのホームページのような温かさでいっぱいです。

 というのも、ファンのコメントは必ず「こんにちは」あるいは「こんばんは」というあいさつから始まり、ニコニコした顔の絵文字がたっぷり使われています。そしてファンのみなさんは、南野さんの言動を“全肯定”。それゆえに、ゆるくて優しい雰囲気に満ちており、90年代後半のジオシティーズを見ているかのような気持ちになります。

南野陽子をあまり知らなくても、Facebookが楽しいワケ

 南野さんは、1984年放送のドラマ『名門私立女子高校』(日本テレビ系)で芸能界デビュー。その後、歌手デビューなどを経て、85年のドラマ『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』(フジテレビ系)で主人公を演じ、トップアイドルとして確固たる地位を確立しました。

 その後、人気絶頂の時に主演したドラマ『熱っぽいの!』(88年、フジテレビ系)では、エンドロールで2番目、3番目に名前が出てきた村上弘明や中村繁之ではなく、最終的に脇役の田代まさしとくっつくという、大どんでん返しが軽い話題になったことも。なお、同作は現在までソフト化されていません。

 最近もドラマにコンサート、舞台にバラエティ番組など、ジャンルレスに仕事をしている南野さんですが、現在、レギュラー番組をラジオ以外お持ちではないため、その活躍ぶりがあまり目立っていないように思います。しかし、Facebookを見ると大忙し。歌番組や情報番組のコメンテーター、ドラマに舞台とバラエティ豊かに活動し、逐一報告がされているので、あんまり南野さんを知らない方でも、読んでいて楽しいのです。

 そんな南野さん、トップアイドルだっただけあり、ファンの心をくすぐる写真を投下してくるのがすごい。南野さんのFacebookは、SNSアカウントを持っている芸能人が学ぶべきポイントが、たくさんあると思うのです。

 例えば5月6日の更新では、「太田胃散」のマスコットキャラクター・太田胃にゃんのぬいぐるみを使い、『スケバン刑事II』ネタを投下しています。

 南野さんが演じた『スケバン刑事II』の主人公・五代陽子(本名は早乙女志織)こと2代目・麻宮サキは、幼少の頃に鉄仮面を被せられ、17歳まで顔も洗えないまま高知の田舎で育ったというキャラクター。そして、第1話で鉄仮面が割られ「生まれて初めて、頬に風があたっちょる」という名台詞が生まれました。

 このシーンを、南野さんが太田胃にゃんのぬいぐるみに演じさせているという、なんともゆるい投稿なわけなのですが、ファンは「かわいい!」と総じて大絶賛。もう36年も前の作品なのに、昨日のことのようにネタにして、ファンを盛り上げたわけです。ちなみに、なぜ「太田胃散」なのかというと、ニッポン放送系列で近年ほぼ毎年放送されている、ゴールデンウィーク生放送特番『太田胃散プレゼンツ 南野陽子 今日はナンノ日っ!』からのご縁でしょう。

 ちょっとさかのぼって、3月15日と4月12日の投稿では、南野さんご自身が撮影された花や、東京スカイツリーのある風景などの写真を掲載。これが、南野さんの顔写真ばかりが続くページの中で、ちょっとした箸休めになっています。単体の記事だけでなく、ページ全体の構成もきちんと考えているようで素晴らしい!

 さらに、過去の投稿をさかのぼってみると、南野さんは16年10月頃から1カ月ほど、出生時〜16歳くらいの写真を集中的に投稿していました。南野さんは高校2年生で上京し、その後デビューしたことを考えると、“まだ何者でもなかった時代”の写真を見せてくれているわけです。

 当然ファンは大喜びで、コメント数も跳ね上がります。しかし、決して荒れない。そんなところに、南野さんとファンの信頼関係を感じて、グッときたりもします。

 そして何よりも、9年間もこのゆるい状態が続いていることがすごい。ファンの愛情に甘えてダラダラと更新を続けているのではなく、全ての投稿がファンを喜ばせる読み物として成立しているのです。トップアイドルとして君臨していたからこそ、ファンとの向き合い方が上手なのだなと感じました。

芸能人は「有料サロン」より「Facebook」をやるべき?

 この「荒れない」ということ、現代のSNSではかなり難易度が高い。しかし、Facebookは原則実名で登録するため、非常に荒れにくいのでしょう(そもそも南野ファンの年齢層とFacebookユーザーの年齢層が被っているというのもあるけれど)。実はアイドルとそのファンにとって、けっこう居心地のいいSNSなのかもしれません。

 有料サロンとは異なり、シェアもされやすいので、ファンじゃない人にもその活躍が目に入りやすく、新規開拓も十分に可能。ちなみに、主なユーザーは30代以上だそうなので、壮年のファンが多い芸能人のみなさんは、有料サロンで稼ぐのもいいけれど、新規開拓を考えるのなら、Facebookのアカウントの開設をおすすめしたいと思ったりする、今日このごろです。

 すでにFacebookを使いこなしている南野さんですが、今年6月23日のお誕生日から、新たにインスタグラムを開設するとのこと。Facebookとは投稿内容を変えて使い分けていくのか、あるいは同じ形になっていくのか、どうなるのでしょうか? いずれにしても、ファンの人もそうでない人も、楽しい投稿が続くことを期待しています。

浦島茂世(うらしま・もよ)
美術ライター。1日の大半を芸能人・有名人のSNS閲覧に費やす。著書に『東京のちいさな美術館めぐり』(ジービー)、『猫と藤田嗣治』(エクスナレッジ)など。趣味はドトールコーヒーショップのBGMを曲名検索アプリにかけること。

眞鍋かをり、『鬼滅の刃』イラストが異様にうまい! かつての「ブログ女王」は「お絵描き」に目覚め……上達感じるビフォーアフター

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今月の思い出しタレント:眞鍋かをり

 先日、ネット上で“吉野家ネタ”がすごい盛り上がりを見せていました。

 炎上したのは、4月16日に吉野家の伊東正明・常任取締役企画本部長(当時)が、早稲田大学の社会人講座で、若い女性に向けたマーケティング施策について「田舎から出てきたばかりの生娘をシャブ漬けにする」と語ったこと。今どき、破天荒なお笑い芸人でも言わないようなフレーズですし、当然、世間からは批判の声が噴出。3日後に伊東氏は解任されています。

 今回の件で、「牛丼が食べたくなったら、これからは松屋かすき家に行こう」と思った方もいるのではないでしょうか。そんな中、吉野家に愛着があるだろうタレントのことを、ふと思い出しました。生まれて初めて入った東京・渋谷道玄坂の吉野家でスカウトされ、その後、芸能界を駆け抜け続けている、眞鍋かをりさんです。

 眞鍋さんは愛媛県西条市から上京して14日目、当時、地元にはなかったという憧れの吉野家に入り、店を出た直後にスカウトされたといいます。この“激強エピソード”をもとに、デビューから約13年後の2012年、眞鍋さんは吉野家の新商品「牛焼肉丼」の記者発表会に出席。並盛つゆだくの丼に、おしんこと生卵を入れてぐちゃぐちゃにまぜて食べるという特殊な食べ方を披露されました。

 このような特殊な食べ方を常食にしているなら、有名タレントになって高級なレストランの味を覚えた今でも、眞鍋さんは吉野家に必ず帰ってきてくれるでしょう。

 そんな眞鍋さん、かつて「眞鍋かをりのココだけの話」というブログが人気を博し、“ブログの女王”という異名を持っていました。同ブログは10年に閉鎖され、11年には新しく「眞鍋かをり Official Blog」を開設していますが、こちらも18年で更新がストップ。

 公式Twitterも昨年12月以降更新されておらず、「最近はどうしているのかな?」と気になっていましたが、現在はもっぱら、インスタグラムをSNS活動の場に移しているようです。ちなみに、今年5月8日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)では、Twitterの裏アカウントで「テレビとかではあんまり言えないこと」をつぶやいていると発言されていました。

 手作りのチーズケーキを焦がしたり、ワインを飲んだり、柴犬と戯れたり、のんびりしていて楽しそうな毎日の様子が投稿される中、どうにも気になるポイントが。眞鍋さんは大人気漫画『鬼滅の刃』(集英社)にガチハマりし、お子さんと一緒に、ほかのアニメ作品も含めて絵を描いて投稿しているのですが、これが異様に上手なのです。もともとマンガ好きなのは知っていましたが、ここまでうまいとは!

 たとえば、21年6月13日の投稿。眞鍋さんは「(子どもに)塗り絵が欲しいと言われ、たぶんまだ売ってないと思うので自作」という文章とともに、同2月から今年1月まで放送されていたアニメ『トロピカル〜ジュ!プリキュア』(テレビ朝日系)のキャラクター・キュアラメールの白黒イラストをアップしましたが、鉛筆でアタリ(下書き)を取ってから、太さの違うペンで線を描き分けていたんです。このアタリが本当に“さささ”っと描いた感じで驚きました。

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 さらに、同年10月13日の投稿では「初めてアルコールマーカーというものを使ってみました」として、『鬼滅』のイラストを投稿。アルコールマーカーはプロの漫画家も使うような画材ですが、最近はダイソーやセリアなどの100円均一でも買えるように。とはいえ、平成中期くらいまでは専門店でしか購入できず、ハードルの高い画材でした。

 それを眞鍋さんはさっそく使いこなしていて、キャラクターの髪の毛の生え際や、鼻や目のまわりに影をつけているし、初めてとは思えないほどグラデーションもきれい。アルコールマーカーの使い方や描き方をかなり予習してから、「初めて」に臨まれたのではないでしょうか。

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 そもそも同年6月22日の段階で、「塗り絵描いたけど子供に塗らせるのもったいなくなって自分で塗りました」と、子どもためではなく、自分のために描いた『鬼滅』のイラストをアップしていた眞鍋さん。自分の好きなものを描いているのが、上達の秘訣なのかもしれません。

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 このように、もっぱらアナログ派だった眞鍋さんですが、今月16日の投稿で、ついに「デジタルでのお絵描きをはじめてみました」と、新しいフィールドに突入。アナログでしっかり描ける人はデジタル移行もスムーズだと聞きますが、眞鍋さんはまさしくそのタイプでしょう。しかも、どんどん上手になっている!

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 最初は、「ママが子どものために描いてあげた絵を見る」だけのつもりだったのに、あっという間に眞鍋さん本人がイラストにハマり、「すごいスピードで上達していく姿を見守る」といった様相に。そして「おすすめの塗り方を教えてください」と、オーディエンスであるネットユーザーとのコミュニケーションを求めるところに、“ブログの女王”時代の眞鍋さんの面影を見てグッときました。

 眞鍋さんの絵を初期からずっと見ていくと、当初から目尻や眉毛の描き方など顔まわりがものすごく上手。だから「以前からずっと描いたからでしょ?」って思いますよね。

 ですが、眞鍋さんは『鬼滅』にハマりすぎた20年12月に、「元々ヲタクではなかったので、人生で初めて2次元に推しカプができてしまって心の置き所がわからない…まいにちpixivでお腹いっぱいになるまで二次創作あさってしまう日々…」(原文ママ、現在は削除)と、二次創作作品について無邪気にツイートしてしまい、ファンから「二次創作は隠れて楽しむのがマナー」とツッコまれ、ボヤ騒ぎを起こしています。それくらい“界隈”のことを知らなかった眞鍋さんが、イラストという新しい楽しさに目覚めたことに胸が熱くなります。

 そんな眞鍋さんだからこそ、昨年9月放送の『復活!令和もお笑いマンガ道場』に出演してほしかったです。この番組は、名バラエティ番組『お笑いマンガ道場』(1976〜94年放送、中京テレビ)が一夜限りに復活したもので、きっともう一回くらいは放送されるはず。眞鍋さんは、かつて『お笑いマンガ道場』のレギュラーを務めた川島なお美さんと同じくワインエキスパートの資格も持っていますし、復活版の出演者には絶対適任。この願いが中京テレビの人に届くよう、西のほうを向いて祈っています。

浦島茂世(うらしま・もよ)
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