中谷美紀主演ドラマ『あなたには帰る家がある』(TBS系)の最終回が6月22日に放送され、平均視聴率は9.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。
残念ながら2ケタ更新とはならなかったものの、毎回ネットでは話題となっていた同ドラマ。一体、この2組の夫婦はどんな終わり方を迎えたのでしょうか?
それでは、今回もあらすじから振り返っていきましょう!
(これまでのレビューはこちらから)
■真弓の反撃になかなか怯まない綾子……
綾子(木村多江)と秀明(玉木宏)に対し、「太郎(ユースケ・サンタマリア)と慎吾(萩原利久)と麗奈(桜田ひより)の4人で幸せになる」と宣言した真弓。実はこれ、太郎と綾子の仲を戻そうと考えた真弓の作戦だった。しかし、真弓の作戦を見抜いた綾子は、自分は秀明と幸せになるから「太郎さんを宜しくお願いします」と宣言。2人は「これからは良いお友達になりましょう」と表向き和解する。
別の日、真弓の作戦とは裏腹に、太郎は本気で真弓との将来を考え始めており、綾子と家族で毎年行っていた海に、慎吾と真弓と麗奈の4人で行こうと誘う。一方、秀明は会社の後輩・桃(高橋メアリージュン)の告発によって不倫がバレて左遷。私生活では綾子と暮らし始め、現実を受け入れようとしていた。
週末、真弓は太郎の誘いを受け入れ、麗奈と慎吾とともに海に遊びに来ていた。すると、そこへ綾子と秀明が現れるも、楽しそうな4人の姿を見てショックを受けて帰っていってしまう。
週が明けた月曜、太郎は真弓とともに離婚届を出しに行こうとしていた。そこに真弓から「出す前に寄りたい場所がある」と連絡が。なんと、その場所は秀明の左遷先があるビルで、そこには綾子の姿もあった。真弓と太郎が来るなり口論を始める4人だったが、いたたまれなくなった綾子がその場を逃げ出し、その後を追う3人ともにエレベーターに乗り込んだ。しかし、動こうとした瞬間にエレベーターが故障し、中に閉じ込められてしまった。
そんな大ピンチの中、4人は再び口論を開始。秀明と真弓が綾子を貶し始めたところ、太郎は「綾子を責めるな!」と言い放ち、綾子にはっきりと自分の気持ちを伝えた。すると、綾子は考えを改め始め、エレベーターから救出されたときには太郎と綾子は元通りの仲に。あっさりと2人で帰っていった。
一方、真弓と秀明は「この距離がしっくりくる」と離婚したまま、仲の良い関係を続けることに。2組とも幸せになりました、というのが最終回の内容でした。
■ドラマ臭プンプンの展開にガッカリ!
さて、最終回の見せ場はやはり、4人がエレベーターに閉じ込められるシーン! なんですが、このシーンがあまりにもご都合主義すぎて失笑もの。
秀明の新しい職場である書類倉庫に4人が集まり、綾子への説得が始まるのですが、綾子は耳を貸さずその場から逃亡。逃げる綾子を3人が追って、うまいことエレベーターで捕まえるのですが、このエレベーターが急に故障して停止。4人は閉じ込められる……って都合が良すぎてなんと言ったらいいのか……(笑)。多分、今まで聞く耳を持たず逃げ続けるアバズレ綾子に3人の本音をぶつけるため用意した展開なのでしょうが、急にドラマ臭がプンプンしてきてドン引き。かつ、どっかで見たと思ってしまうような使い古された設定に、「正直これはいただけない……」という気持ちになりました。
ただ、これまで不倫相手の嫁の職場に手作りメンチカツを差し入れ、不倫相手が家に乗り込み発狂といった驚愕展開が多かっただけに、アリっちゃアリなのかもしれません。
■2組の夫婦の結末に賛否両論
そして、今度は閉じ込められた4人が白熱したコントのような討論会を繰り広げるのですが、急に太郎が綾子を庇い始め、優しく「綾子帰ってこい」と説得し、真弓も「帰りなよ」と言い、ついに綾子は折れます。で、エレベーターが動き始める頃には茄子田夫婦は元の仲に戻るですが、佐藤夫婦は最後まで離婚したまま……という、なんともモヤっとする終わり方。ネットでもこの結末に「結局、他人の家を壊しておいて綾子だけ幸せになってる(笑)」「一番の胸グソ展開!」と批判の声が殺到し、大荒れ。タイトル通りに2組とも夫婦に戻る、もしくは、それぞれ離婚し4人別々の道を歩み始めるという結末を期待していた人が多かったようです。
しかし一方で、「佐藤家はずっと一緒にいたことで性格の違いがわかり元々冷めていたから元サヤに戻らないほうがベスト」「これが一番いい結末だったと思う」という声が上がっており、賛否両論あるようです。原作は、ドラマのように離婚はしませんが、夫婦関係が元々冷め切っており、子どものためだけに夫婦を続けるという割り切ったオチ。現代っぽく内容を変更するなら、これが一番ベストな結末なのかもしれません。
■真の主役は木村多江!
全話を通して思ったのは、「“真の主役”は木村だ」ということ。やはり常軌を逸した「綾子事変」を演じきったことには脱帽しました。振り返ると、ほとんど綾子の異常行動のシーンばかりが思い出されるばかり。特に、気に入っているのは、真弓と秀明の家に乗り込み、「離婚しろ~!」と迫るシーン。あのときの木村の表情や目が逝っちゃってる演技には、「マジで怖い……」と感じる反面、「木村多江の演技すごい~!」と思わせてくれました。
正直、木村には“おとなしい幸薄女性”役の印象を強く持っており、「大丈夫?」と当初は期待してなかったのです。特にそう思わせたのが、『アンフェア』(フジテレビ系)を見たとき。このドラマで演じた、優しい顔を持ちながら実は犯人グループの仲間だった家政婦役が余りにひどく(木村が悪いわけじゃなく、演技指導や演出がひどかったというのもありますが……)、「この人はいい人役しかできないんだな~」と思っていたのですが、同ドラマのおかげで印象がガラリと変わりました。これを機に、今後演じる役柄が広がることを期待したいです。
以上、最終回のレビューでした。
不倫ドラマという重い内容にもかかわらず、最後までコメディ要素を取り入れ、見やすくしたことで、視聴者も楽しめたよう。「見やすくて面白かった!」「こういうドラマをもっと見たい」と好評価する声がたくさん聞こえていました。
『あなたのことはそれほど』(同)もそうですが、ちょっと笑える不倫ドラマの方が今は人気が出るよう。TBSにはぜひ、このような不倫ドラマを再び制作してほしいですね。
(どらまっ子KOROちゃん)