『007スカイフォール』組織と個人の関係を見つめ直すジェームズ・ボンド 伝統と革新が織り成す記念作

『007カジノロワイヤル』(06)と『慰めの報酬』(08)でワイルドな6代目ボンドを演じた
ダニエル・クレイグ。無精髭姿のまま任務に赴く。
 ジェームズ・ボンドが射殺される、衝撃的なシークエンスから幕を開ける『007スカイフォール』。人気シリーズ第23作目、初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリー主演作『007ドクター・ノオ』(62)の公開から50年を記念したメモリアル大作だ。ダニエル・クレイグ演じる第6代目ジェームズ・ボンドは序盤で一度死ぬ。しかも、上司であるMの指令を受けた同僚の手によって。『007スカイフォール』は忠誠を誓った組織から冷酷な処分を下されたひとりの男が、死の淵から這い上がって復活を遂げる人間臭いドラマとなっている。大ヒットした『007カジノロワイヤル』(06)『007慰めの報酬』(08)でまだ洗練されていない感情に押し流される未完成のボンド像を演じたダニエル・クレイグが、本作で“伝説の男”007へと完全脱皮を果たす。  50周年記念作として迎え入れられたのが、『アメリカン・ビューティー』(99)でアカデミー監督賞を受賞したサム・メンデス監督。主演のダニエル・クレイグとは『ロード・トゥ・パーディション』(02)で組んだ仲だ。オスカーとは無縁のエンターテイメント路線の印象の強い『007』シリーズだが、歴代ジェームズ・ボンドを観て育ったイギリス出身のサム・メンデス監督の起用がうまくハマった。誤射とはいえ味方の狙撃によってこの世から一度葬り去られたボンドが、所属するMI6(英国情報局秘密情報部)における自分の役割、命を預けた上司・Mとの関係、そして自分自身の生い立ちを見つめ直した上で、改めてアイデンティティーを確立するというメインテーマがしっかりと据えられている。また、メンデス監督はMI6という秘密組織を、Mを家長とする一種の疑似家族として捉えている。IT全盛の時代、MI6の存在意義が揺らぐ中で、この世とあの世のギリギリラインから辛うじて生還したボンドが帰巣本能さながらMI6に戻ってくる。さらにQやイヴという新しい仲間が加わる。
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ずいぶん女性の扱いに手慣れてきたボンド。
アシスタント・エージェントのイヴ(ナオミ・ハリス)といいムードに。
 物語はイスタンブールから始まる。NATOの秘密工作員たちのリストが入った極秘データが盗み出され、ボンド(ダニエル・クレイグ)は追跡の真っ最中だ。もし、この極秘データが公表されれば、世界各地で潜入捜査中の工作員たちが危険に晒されるだけでなく、国際情勢が激変しかねない。ボンドは敵を追い詰めるが、揉み合っているところをM(ジュディ・リンチ)の指令を受けたアシスタント・エージェントのイヴ(ナオミ・ハリス)に誤射されるはめに。そしてボンドがいなくなったロンドン。MI6本部は何者かのサイバーテロを受けて、爆破されてしまう。極秘データの流出に続く、大失態。窮地に陥ったMI6を守るため、それまで消息を絶っていたボンドが帰ってくる。無精髭をボーボーに生やした、今まで見せたことのないヨレヨレのジェームズ・ボンドだ。  現場復帰のための適正試験を辛うじてクリアしたボンドは、自分が被弾した銃弾から敵の潜伏先を割り出し、上海、さらにマカオへと向かう。そこで待っていたのは、一連の事件の黒幕であるシルヴァ(ハビエル・バルデム)。シルヴァはボンドと同じく、かつてはMの片腕として活躍したMI6の辣腕諜報部員だった。ボンドがつい数か月前に経験したように、シルヴァもMI6からトカゲのシッポ切り扱いを受け、生き地獄を味わった。自分を見限ったMI6への恨みを晴らしたい一心で生きながらえる復讐鬼だったのだ。Mのために命を捧げて戦ってきただけに、Mへの憎悪はハンパない。ボンドとシルヴァはお互いに“合わせ鏡”的な存在だ。生死の境目で、ダークサイドに堕ちたか免れたかの違いに過ぎない。中東、中国、そしてイギリス、とワールドワイドに展開される物語の中で、シルヴァとボンドはどちらがよりMI6におけるマザー的な存在・Mに深く愛されたかを争い合う矮小なドラマが繰り広げられる。『アメリカン・ビューティー』や『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』(08)で傍からは立派そうに見える家庭が、小さなほころびから一気に内部崩壊してしまう様子を描いたサム・メンデス監督らしい演出となっている。  冒頭13分間のシークエンスのために準備3カ月、撮影に2カ月を要した生身のアクションシーンの迫力、ダニエル・クレイグとジュディ・リンチに『ノーカントリー』(08)のハビエル・バルデムを交えた実力派俳優たちによる愛憎劇、『007』シリーズを敬愛するサム・メンデス監督の新加入。それらの要素ががっちりと噛み合った見応えのある内容だ。数ある見どころの中でも注目は、本作のボンドガールとなるセヴリン(ベレニス・マーロウ)に誘われてボンドが乗り込むマカオ沖の孤島。シルヴァが秘密の拠点としているこの孤島は、廃墟マニアの間で有名な長崎県の「軍艦島」がモデル。スタッフが現地をロケハンし、そこで撮った写真をベースにロンドン郊外にセットが組まれたそうだ。「軍艦島」はボンドとシルヴァが初めて対峙する印象的なシーンとなっている。他にもマニア心をくすぐる見逃せないシーンが目白押しだ。とりわけイギリスに戻ってからの後半パートは、『007』シリーズの長年のファンにとって感涙場面の連続。意味深なタイトル『スカイフォール』の秘密と共に、ジェームズ・ボンドの生い立ちが明かされていく。
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MI6を仕切る女ボスであるM(ジュディ・リンチ)。
彼女をめぐる愛憎劇が今回の大きなテーマとなっている。
 本作は50周年記念作にして、シリーズをいったんリセットする大フィナーレ的なエンディングが用意されている。伝統に敬意を払いながらも、時代に即した形へとスタイルを更新していく。メジャー映画の本来の底力を感じさせる。『007』シリーズのファンだけでなく、ルーティンワーク化してマンネリ傾向に頭を悩ませがちなクリエイティブ系の職種の人たちにもおすすめの逸品だ。 (文=長野辰次) 『007スカイフォール』 skyfall00000.jpg 監督/サム・メンデス 出演/ダニエル・クレイグ、ハビエル・バルデム、レイフ・ファインズ、アルバート・フィニー、ジュディ・リンチ 配給/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 12月1日(土)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国公開 http://www.skyfall.jp
skyfall(C)2012 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.
★特製レザーバッグ2名様にプレゼント!★ skyfallbag.jpg 日刊サイゾーをご覧のみなさまに、『007スカイフォール』公開を記念して特製レザーバッグをプレゼントいたします。ご応募および詳細は以下より。

『007スカイフォール』組織と個人の関係を見つめ直すジェームズ・ボンド 伝統と革新が織り成す記念作

『007カジノロワイヤル』(06)と『慰めの報酬』(08)でワイルドな6代目ボンドを演じた
ダニエル・クレイグ。無精髭姿のまま任務に赴く。
 ジェームズ・ボンドが射殺される、衝撃的なシークエンスから幕を開ける『007スカイフォール』。人気シリーズ第23作目、初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリー主演作『007ドクター・ノオ』(62)の公開から50年を記念したメモリアル大作だ。ダニエル・クレイグ演じる第6代目ジェームズ・ボンドは序盤で一度死ぬ。しかも、上司であるMの指令を受けた同僚の手によって。『007スカイフォール』は忠誠を誓った組織から冷酷な処分を下されたひとりの男が、死の淵から這い上がって復活を遂げる人間臭いドラマとなっている。大ヒットした『007カジノロワイヤル』(06)『007慰めの報酬』(08)でまだ洗練されていない感情に押し流される未完成のボンド像を演じたダニエル・クレイグが、本作で“伝説の男”007へと完全脱皮を果たす。  50周年記念作として迎え入れられたのが、『アメリカン・ビューティー』(99)でアカデミー監督賞を受賞したサム・メンデス監督。主演のダニエル・クレイグとは『ロード・トゥ・パーディション』(02)で組んだ仲だ。オスカーとは無縁のエンターテイメント路線の印象の強い『007』シリーズだが、歴代ジェームズ・ボンドを観て育ったイギリス出身のサム・メンデス監督の起用がうまくハマった。誤射とはいえ味方の狙撃によってこの世から一度葬り去られたボンドが、所属するMI6(英国情報局秘密情報部)における自分の役割、命を預けた上司・Mとの関係、そして自分自身の生い立ちを見つめ直した上で、改めてアイデンティティーを確立するというメインテーマがしっかりと据えられている。また、メンデス監督はMI6という秘密組織を、Mを家長とする一種の疑似家族として捉えている。IT全盛の時代、MI6の存在意義が揺らぐ中で、この世とあの世のギリギリラインから辛うじて生還したボンドが帰巣本能さながらMI6に戻ってくる。さらにQやイヴという新しい仲間が加わる。
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 物語はイスタンブールから始まる。NATOの秘密工作員たちのリストが入った極秘データが盗み出され、ボンド(ダニエル・クレイグ)は追跡の真っ最中だ。もし、この極秘データが公表されれば、世界各地で潜入捜査中の工作員たちが危険に晒されるだけでなく、国際情勢が激変しかねない。ボンドは敵を追い詰めるが、揉み合っているところをM(ジュディ・リンチ)の指令を受けたアシスタント・エージェントのイヴ(ナオミ・ハリス)に誤射されるはめに。そしてボンドがいなくなったロンドン。MI6本部は何者かのサイバーテロを受けて、爆破されてしまう。極秘データの流出に続く、大失態。窮地に陥ったMI6を守るため、それまで消息を絶っていたボンドが帰ってくる。無精髭をボーボーに生やした、今まで見せたことのないヨレヨレのジェームズ・ボンドだ。  現場復帰のための適正試験を辛うじてクリアしたボンドは、自分が被弾した銃弾から敵の潜伏先を割り出し、上海、さらにマカオへと向かう。そこで待っていたのは、一連の事件の黒幕であるシルヴァ(ハビエル・バルデム)。シルヴァはボンドと同じく、かつてはMの片腕として活躍したMI6の辣腕諜報部員だった。ボンドがつい数か月前に経験したように、シルヴァもMI6からトカゲのシッポ切り扱いを受け、生き地獄を味わった。自分を見限ったMI6への恨みを晴らしたい一心で生きながらえる復讐鬼だったのだ。Mのために命を捧げて戦ってきただけに、Mへの憎悪はハンパない。ボンドとシルヴァはお互いに“合わせ鏡”的な存在だ。生死の境目で、ダークサイドに堕ちたか免れたかの違いに過ぎない。中東、中国、そしてイギリス、とワールドワイドに展開される物語の中で、シルヴァとボンドはどちらがよりMI6におけるマザー的な存在・Mに深く愛されたかを争い合う矮小なドラマが繰り広げられる。『アメリカン・ビューティー』や『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』(08)で傍からは立派そうに見える家庭が、小さなほころびから一気に内部崩壊してしまう様子を描いたサム・メンデス監督らしい演出となっている。  冒頭13分間のシークエンスのために準備3カ月、撮影に2カ月を要した生身のアクションシーンの迫力、ダニエル・クレイグとジュディ・リンチに『ノーカントリー』(08)のハビエル・バルデムを交えた実力派俳優たちによる愛憎劇、『007』シリーズを敬愛するサム・メンデス監督の新加入。それらの要素ががっちりと噛み合った見応えのある内容だ。数ある見どころの中でも注目は、本作のボンドガールとなるセヴリン(ベレニス・マーロウ)に誘われてボンドが乗り込むマカオ沖の孤島。シルヴァが秘密の拠点としているこの孤島は、廃墟マニアの間で有名な長崎県の「軍艦島」がモデル。スタッフが現地をロケハンし、そこで撮った写真をベースにロンドン郊外にセットが組まれたそうだ。「軍艦島」はボンドとシルヴァが初めて対峙する印象的なシーンとなっている。他にもマニア心をくすぐる見逃せないシーンが目白押しだ。とりわけイギリスに戻ってからの後半パートは、『007』シリーズの長年のファンにとって感涙場面の連続。意味深なタイトル『スカイフォール』の秘密と共に、ジェームズ・ボンドの生い立ちが明かされていく。
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MI6を仕切る女ボスであるM(ジュディ・リンチ)。
彼女をめぐる愛憎劇が今回の大きなテーマとなっている。
 本作は50周年記念作にして、シリーズをいったんリセットする大フィナーレ的なエンディングが用意されている。伝統に敬意を払いながらも、時代に即した形へとスタイルを更新していく。メジャー映画の本来の底力を感じさせる。『007』シリーズのファンだけでなく、ルーティンワーク化してマンネリ傾向に頭を悩ませがちなクリエイティブ系の職種の人たちにもおすすめの逸品だ。 (文=長野辰次) 007SF_logo_0925.jpg 『007スカイフォール』 skyfall00000.jpg 監督/サム・メンデス 出演/ダニエル・クレイグ、ハビエル・バルデム、レイフ・ファインズ、アルバート・フィニー、ジュディ・リンチ 配給/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 12月1日(土)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国公開 http://www.skyfall.jp
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AKB48『リクエストアワー』への挑戦状 “知られざる神曲たち”ベスト20

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 “AKB48楽曲の総選挙”として、536曲ものAKB48関連楽曲(派生ユニット除く)からファンの投票によって人気楽曲上位100曲を4日間で披露するコンサート『リクエストアワーセットリストベスト100』。2008年から毎年1月後半に開催され、次回は13年1月24~27日に東京ドームシティで行われる。楽曲への投票は、シングル「UZA」封入の楽曲投票シリアルナンバーカードや、AKB48グループのモバイルサイトなどから可能で、11月30日午後3時まで受け付けている。  ファンの声が反映される年に一度のAKB48楽曲の祭典だが、上位に来る楽曲は主要メンバーの代表曲が毎年のようにランクインするのが定番となっている。その一方、AKB48のカップリング曲などには、わずか数回しかコンサートで披露されたことがない曲もあるのが実情だ。そんな状況に新風を吹き込むべく、評論家・本城零次がAKB48関連楽曲からシングルしか知らないような一般のファンには知名度が低い“知られざる神曲”ベスト20を独自にセレクト。独自の解説も交えつつ、紹介する。
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※AKB48“知られざる神曲”独自セレクトベスト20 1位 僕にできること/AKB48チームK アルバム『ここにいたこと』収録。「日本赤十字社・2011年赤十字運動月間CMソング」。  これぞ神曲。世界一ポップで優しいプロテストソング。「世界をひとつの家族にしようぜ!」というサビの歌詞が秀逸。外交政策、企業経営、対人関係、すべてのステークスホルダーとの正しい交渉術は「家族になること」。互いを家族だと思えば、傷つけ合うことなく補い合える。「争った国と微笑みの握手しようぜ!」「水も空気も借りてるだけ」という歌詞もいい。  とんねるずに「一番偉い人へ」を書いた秋元康氏だけに、AKB48にはプロテストソングが多くて、「愚かな戦争をニュースで見るより声が届くように私は歌おう」の歌詞が印象的な「誰かのために~What can I do for someone?」や、K6th公演の「夢の鐘」も反戦歌。「風は吹いている」を聞いた時に、曲調は違うけど、メッセージには、ボブ・ディランの「Blowin' in the Wind」を感じ、K3rd公演の「友よ」には岡林信康の「友よ」にも通じる世界観を見た。現在、劇場公演で「僕にできること」は歌われていないが、7月に全国ツアーの沖縄公演で歌っているのを見た時は、現地ならではの感動を覚えた。ぜひ海外公演でも歌ってほしい曲。 2位 ライダー/AKB48チームA AKB48チームA3rd「誰かのために」公演  AKB48活動初期、劇場の座席が並び順だった時代に常に1番に並んでいたファンがいた。その彼が劇場で倒れ、その数日後、亡くなってしまった。バイクが好きで「ライダー」と呼ばれていた彼へのレクイエムとして書かれたのがこの曲。その詳細は、『AKB48現象』と拙筆記事「AKB48黎明期を支えたファンの"夭逝" NMB48が歌い継ぐ「ライダー」誕生秘話」に詳しい。このユニット曲に参加していたメンバーは全員卒業してしまったが、NMB48が劇場公演で歌い継いでおり、今もA3rdリバイバル公演で披露。16ビートを全身で表現するような熱いパフォーマンスを見せている。「リクエストアワー」のランクインは08年と09年のみ。この曲の存在とその背景にあるエピソード、そして、応援する側、される側を超越した人間同士の絆と誠意について、より多くの人に知ってほしい……という純粋な気持ちです。 3位 なんでやねん、アイドル/NMB48   NMB48「オーマイガー!」劇場盤収録  NMB48のカップリング曲は趣向を凝らした曲が多いが、これはもう“問題作”。「ネエちゃん アイドルしてまっか?」で始まり、「アイドルも屁をこく」という歌詞まで出てくるぶっ飛んだ曲。木下春奈、門脇佳奈子の掛け合いはもうベテラン芸人の域ですよ。作曲・編曲は「野菜シスターズ」「チームB推し」の吉野貴雄氏と知って、納得がいった。 4位 パパは嫌い/SKE48紅組 SKE48「パレオはエメラルド」通常盤TYPE-B収録  10代少女の愛への枯渇、見守ってほしい気持ちと独りになりたい気持ちのアンバランスさを歌う。映画の予告編のようにドラマテイックなMVの「誰かのせいにはしない」、ゴシックな世界観の「なんで銀河は明るいのだろう」などのSKE48紅組と、「バズーカ砲発射!」などポップな曲が多い白組、それぞれ良曲揃い。 5位 ファンレター/AKB48チームK AKB48チームK5th公演
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 AKB48グループとはなんなのか? その根源がこの曲に集約されている。「あなたがいてくれたら」と並ぶ、メンバーとファンの人間的な交流の深さを描いたバラード。SKE48・須田亜香里はファンレターをまとめたノートを持ち歩き、大矢真那は「手紙は師匠」と語る。作曲も、クラシック出身のBOUNCEBACKだけに、ストリングスがせめぎあう珠玉のバラードだ。 6位 愛の数/SKE48チームKII SKE48「バンザイVenus」収録  SKE48チームKII初のオリジナル曲であり、偶然にも発売2日後に起きた東日本大震災へのエールとしても響いた人間愛に満ちた楽曲。当時、誰もが抱えていた孤独、寂寞、やりきれない気持ちをこの曲に救われたファンも多いはずだ。「アーティストは曲を選べない。曲がアーティストを選ぶ」という僕の持論があるが、結局のところ、人の心に届く曲は、作ろうと思って作れるものではない。曲は生き物で、いい曲ほど自分をより大切にしてくれる親のところを選んで生まれてくる。人間でも「親が子どもを育てるのではなく、子どもに親にしてもらう」と言われるように、曲がアーティストを育てる。そんなことを改めて、思わせてくれた曲。 7位 アンチ/AKB48チーム研究生 「Everyday、カチューシャ」劇場盤収録  AKB48のセンターに立つということは、自分以外のすべてのメンバーのファンをも納得させる存在でなければならない。「アンチが生まれてスターは育つ」と、期待しているがゆえのアンチの存在の大切さを歌う。人間関係でも愛の反対は無関心なので、ダメ出ししてくれる人は恩人だと考えたほうがいいのだろう。 8位 孤独のバレリーナ/SKE48チームKII SKE48チームKII3rdラムネの飲み方」公演  劇場公演のひとつの集大成。初めて生で見た時は、フォーメーションの美しさに感動した。プリマドンナの秦佐和子を軸に、16人がそれぞれ動き回りながらここまで見せるのは、相当な練習量とお互いの信頼関係がないとここまでの表現はできない。「ラムネの飲み方」公演は仕掛けが満載なので、見たことない人は絶対1度は生で見てほしい。 9位 愛の毛布/AKB48ひまわり組 AKB48ひまわり組2nd公演  「私たちにできることは手を繋ぐこと」と歌う、王道のカノンコードの心温まるバラード。公演ではメンバーがウェディングドレスで歌うという趣向も。Gロッソ公演以来、主要メンバーは歌っていないので、選抜メンバーで披露を。 10位 Pioneer/AKB48チームA チームA6th「目撃者」公演
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 「成功の前例」を伝えるために、観客が7人のころからのAKB48の歴史を描いたヘビーメタルナンバー。間奏では、エドワード・ヴァン・ヘイレンばりのライトハンド奏法も飛び出す。作曲・編曲は、野中“まさ”雄一氏。AKB48関連楽曲の編曲を120曲以上手掛け、作曲家としても「残念少女」「制服の芽」「思い出以上」「愛しさのアクセル」を手掛ける、AKB48サウンドに欠かせない人物だ。 11位 これからWonderland/AKB48 「Everyday、カチューシャ」収録  Earth Wind and Fireを彷彿させる、AKB48版ソウル・ディスコ。コンサートでも、西武ドームで1回しか披露されていないはず。作曲・編曲は井上ヨシマサ氏。「Everyday、カチューシャ」「RIVER」「大声ダイヤモンド」のヒットシングルから、「泣きながら微笑んで」「涙売りの少女」「花と散れ!」「命の使い道」「マンモス」「ドレミファ音痴」と、多彩な音楽性。秋元氏が最も自由に規制なく表現活動を行う場がAKB48で、その点に井上氏らが賛同し、縦横無尽のAKB48の音楽性が広がっている。 12位 1994年の雷鳴/AKB48チームサプライズ  チームサプライズの中でも、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、板野友美、大島優子参加の豪華ユニット。校舎の中で雷鳴を聞きながら、高鳴り合う男女の「イタセクスアリス」を歌う。「イタセクスアリス」は森鴎外の著書「ヰタ・セクスアリス」(ラテン語で「性生活」の意)であり、1994年は渡辺麻友、島崎遥香ら次世代メンバーの生まれた年。その当時に起きた男女の「イタセクスアリス」によって、彼女たちの今があると解釈することもできそうだ。 13位 恋を語る詩人になれなくて…/SKE48チームS SKE48チームS3rd「制服の芽」公演  2009年10月からコートを着て踊り続けて、早3年。1曲目からクライマックスに達するダンスバトルは、今でもAKB48グループの貴重な財産。今年の「リクエストアワー」では、初日最後の76位にランクインし、AKB48ファンを騒然とさせるまでの白熱のパフォーマンスを見せた。念願の新劇場でのSKE48のパフォーマンスに期待。 14位 僕は待ってる/NMB48 NMB48「オーマイガー!」収録  さまざまなハプニングに揺れたNMB48を癒やしたバラード。どんな出来事も歌詞としてメンバーへのメッセージに昇華させるのが、プロデューサー手腕。「理不尽ボール」では兼任、再組閣についてエールを送った。 15位 ゼロサム太陽/AKB48チームK 「上からマリコ」Type-K収録  どキャッチーでありながら、哀愁を感じさせる俊龍氏作曲のナンバー。第4回総選挙でチームKのBGMとして流れたことでも有名。勝者の数だけ敗者もいる点は、ゼロサムのテーマと共通する。 16位 青春の稲妻/AKB48ひまわり組 ひまわり組2nd公演  制服で踊るヒップホップダンスというのがAKB48らしい。ソロダンスも必見。 17位 ゴンドラリフト/AKB48(アンダーガールズゆり組) 「風は吹いている」Type-B収録  窓拭きのアルバイトがゴンドラから見えた家族の温かさを歌ったバラード。「風は吹いている」以降のシングル収録曲にはライブで一度も披露されていない曲多し。 18位 最後の制服/AKB48 「桜の花びらたち2008」収録  「桜の花びらたち2008」収録の卒業ソング。当時は、前田敦子と小嶋陽菜がツートップだったことを示すように、二人がセンターで歌っている。 19位 やりたがり屋さん/SDN48 アンダーガールズ チームG SDN48「口説きながら麻布十番 duet with みの もんた」Type B収録  「アイヤイヤイ」の歌詞が艶かしい、SDN48の超クール&セクシーダンスナンバー。 20位 Innocence/SKE48チームS SKE48チームS2nd「手をつなぎながら」公演  「初めての夜」を歌った、16歳未満歌唱禁止の甘美な曲。イントロのサックスがその切なさを過剰なまでに煽る。HKT48では特別に15歳以上で解禁。歌うメンバーは変わっても、そこに息づく、精神は継承される。
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 アイドルソングから、人間の心情を深く掘り下げた楽曲まで、多種多様な楽曲を披露するAKB48グループ。ロック、R&B、ユーロビート、ラテン、ファンク、トランスなどさまざまな音楽に挑戦し、メンバーの表現力も磨いていっているのだ。次回の「リクエストアワー」を通じて、順位のみならず、各クリエイターが心血を注いで作り上げ、メンバーがパフォーマンスで表現するAKB48関連楽曲自体を改めて評価する機会となれば幸いだ。 (文=本城零次<http://ameblo.jp/iiwake-lazy/>)

予告!サイゾーテレビ【小明の副作用】第63回生放送は29日(木)22時です

公式メルマガ始めました! 長かった髪をばっさりいって写メを公開したところ、あまりのかわいさに多くのファンが衝撃を受けた、そのアレの“動くやつ”初お披露目となるアイドルライター小明がお送りするサイゾーテレビ『小明の副作用』第63回生放送は、11月29日(木)の22時より公開となります。いつも通りニコ生&Ustreamの二元生中継ですと言いたいところですが! 最近、会社の回線の調子が悪いので、しばらくニコ生だけの中継になっております。あらかじめご了承くださいませ。 ●生放送会場はこちら ●小明の着うたをdwango.jpにて独占配信中! 配信楽曲「君が笑う、それが僕のしあわせ」「星が見えない会えない夜は」の 着うたフル(r)をダウンロードしてくれた方全員に、それぞれオリジナル待受け画像をプレゼント!※スマートフォンは購入者特典非対応となっております http://r.dwango.jp/iCG8D6mW また、配信開始記念ポスターをサイゾーショップで販売しています。 http://cyzo.shop-pro.jp/ 上の動画は、前回分。

AKB48楽曲の総選挙『リクエストアワー2013』大予想 「ヘビロテ」3連覇をあの曲がストップ!?

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 536曲ものAKB48関連楽曲(派生ユニット除く)からファンの投票によって、人気楽曲上位100曲を4日間で披露するコンサート『リクエストアワーセットリストベスト100』。2008年から毎年1月後半に開催され、次回は13年1月24~27日に東京ドームシティホールで開催される。その楽曲への投票は、シングル「UZA」封入の楽曲投票シリアルナンバーカードや、AKB48グループのモバイルサイトなどから可能で、11月30日午後3時まで受け付けている。  『リクエストアワー』は“楽曲の総選挙”であり、ファンの民意が反映される年に一度のAKB48楽曲の祭典。シングル曲が人気の傾向だが、主要メンバーの代表曲も上位に来るパターンが多く、“選抜総選挙の前哨戦”とも言える。実際前回は、指原莉乃参加のユニット「愛しきナターシャ」がユニット最高位の6位となり、総選挙で彼女が4位になる礎となった。また、このコンサートならではなのが、過去の楽曲もランクインすることから、普段の公演やコンサートでも見られない初代チーム編成での曲の披露もあり、さながらそれは7年の歴史のあるAKB48の同窓会のようでもある点だ。そんなAKB48ならではの“ファンが作るコンサート”の魅力と次回の予想を、評論家・本城零次氏に聞いた。 ――今度の『リクエストアワー』のポイントは? 本城 まずはなんと言っても、卒業した前田敦子が来るのか否か。ほかの曲は継承できても、彼女の卒業のために書かれた「夢の河」「思い出のほとんど」は、彼女がいないと成立しないので、そこは最大の焦点です。  過去の曲は、卒業生が来て一緒に歌うのが恒例でしたが、今年は「全員に出演依頼をしたのだが、スケジュールが合わない人が多すぎた」(1月16日、秋元康氏Google+)ということで、卒業生の出演はナシに。それが来年はどうなるのかポイント。やっぱりチームKの「支え」(メンバーの出会いを歌ったバラード)、「16人姉妹の歌」(チームK自己紹介ソング)は、初代チームKだけのものなので、せめて大堀恵、野呂佳代は出てほしいというのがファンの総意でしょう。その2人も参加し、3月のコンサートで全員卒業となったSDN48も、楽曲はノミネートされているので、昨年、卒業を惜しむファンの熱意で実現した“「孤独なランナー」3位”というミラクルがもう一度起こるのかにも注目。また、恒例の「てもでもの涙」「First love」を誰が歌うのかも気になるところですね。 ――「てもでもの涙」には、深いエピソードがあるようですね。 本城 過去5回の『リクエストアワー』で、唯一公演ユニット曲でベスト3に入ったのが、柏木由紀と佐伯美香(ひざのケガで09年卒業)の「てもでもの涙」。この楽曲の持つ切なさがそうさせるのか、ドラマティックな物語が紡がれています。09年は、ケガで佐伯はイスに座って、柏木と披露。10年も12位と高順位をキープするも、柏木と高城亜樹のペアで披露され、会場はなんともいえない雰囲気に。さらに、この年にはフレンチ・キスとしてこの曲をカバーし、今度はそのバージョンが初披露されるかも……と思いきや、11年は佐伯が、ケガを治して登場。佐伯は立って歌い、「(リクエストアワーで)初めて立って歌えた」と告白。この時、曲の間奏で一瞬だけ、柏木が佐伯の手を握るんですよ。そこで、もう大号泣(笑)。  そして、12年は卒業生が出ないということで誰が歌うのか注目される中、柏木と松井玲奈で披露。玲奈はこの曲の物語がわかっているので、プレッシャーを感じながら、誠実に曲と向き合ったことをブログに長文で綴っています。さらに、SKE48チームE公演では、金子栞と中村優花のペアが歌い、中村は今年2月に卒業。その中村と佐伯がこの曲が縁で、Twitterで交流するぐらい1曲を巡ってこんなに多くのドラマが生まれている稀有な曲。ほかにもコンサートでは大島優子と篠田麻里子、島崎遥香と大場美奈など、さまざまなペアで歌い継がれています。さて、来年は柏木と誰がこの曲を歌うのか? 再び玲奈なのか? チームEで柏木と同じくペアが卒業した金子なのか? あるいは柏木とチームが分かれてしまった渡辺麻友という可能性もあるかも。いずれにせよ、イントロだけで私が泣くのは確定です。 ――1曲だけでそれだけ語るのには、もうドン引きですよ(笑)。早く予想に行きましょう。 ※『リクエストアワーセットリストベスト100 2013』25位まで予想 1位 ファースト・ラビット 初登場 2位 ヘビーローテーション 12年1位 3位 奇跡は間に合わない 12年24位 4位 狼とプライド 12年45位 5位 思い出のほとんど 初登場 6位 走れ!ペンギン 初登場 7位 チームB推し 12年5位 8位 君のことが好きだから 12年12位 9位 Everyday、カチューシャ 12年2位 10位 泣きながら微笑んで 12年9位 11位 真夏のSounds good! 初登場 12位 夜風の仕業 12年10位 13位 上からマリコ 初登場 14位 抱きしめちゃいけない 12年8位 15位 Bird 12年13位 16位 枯葉のステーション 12年17位 17位 思い出以上 12年49位 18位 ギンガムチェック 初登場 19位 UZA 初登場 20位 くるくるぱー 12年14位 21位 愛しきナターシャ 12年6位 22位 孤独なランナー 12年3位 23位 ハート型ウイルス 12年15位 24位 フライングゲット 12年4位 25位 風は吹いている 12年7位 本城 予想1位は、「ファースト・ラビット」。ドキュメンタリー映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』の主題歌で、一言で言えば“秋元康文学の真骨頂”。希望の象徴である洞穴に飛び込んだウサギが、傷つきながらも夢を追い求める姿をAKB48になぞらえた曲。秋元氏が「歌詞はAKB48の観察日記」と公言している通り、「初日」「支え」「Pioneer」「お待たせSet list」「僕は待ってる」に代表されるメンバー観察型自己言及ソングの頂点です。  AKB48の歌詞はメンバー、ファンが起こす“奇跡”の軌跡を、秋元氏が観察し、歌詞として提示。その言葉にメンバーが励まされ、支えられ、さらに成長していくという好循環が生まれている。私はこれを「共同幻想型歌詞」と呼んでいます。  危険を恐れず、夢に挑む“Pioneer”となった「ファースト・ラビット」は、卒業した前田敦子そのもの。曲ができたのが先ですが、その点には一種の必然すら感じてしまう。  一般的に、プロデューサーという肩書きの人は全部の事項を自分で決定したがるものだけど、秋元氏はそこをメンバー、ファン、そして時代の趨勢に委ねて、多少のハプニングも糧にして、“時代と合気道”しながら、作品に昇華させている。そこが、常に「最新のAKB48が最高のAKB48」でいられる理由。 ――歌詞についてはどう捉えてますか? 本城 「ファースト・ラビット」は、キュートな曲でありながら、Cメロで「誰も赤い血を流して生きてることを実感するんだ 命を無駄にするな」と生々しいまでの言葉が出てくるところが文学的です。ファンタジックな世界の中に突然、“赤い血”が放り込まれることで、曲がよりヴィヴィッドになる。“赤い血”が象徴するのは痛みであり、それは今という時代へのメッセージ。現代は言うなれば、“無痛・無縁社会”ですよ。  ネット通販、ICカードがあれば、人と会話せずともモノは買えるし、電車も乗れる。職業によっては、仕事もメールで済んじゃう。1週間ぐらいなら、他人としゃべらずに生活することもできるかもしれない。そんなことを思っていた時、風呂場でスッ転んで、指から血がじゃんじゃん出た。でも、その時、久々に実感したんですよ……「俺って、生きてるんだ……」って。改めて、「痛みこそが生の証明」だと思った。痛みのない人生は、生きてないのと同義だと。幻冬舎・見城徹社長も「朝起きて憂鬱なことが3個ないと不安」って話だし。痛みや憂鬱がある生活のほうが、それが解消されたときの充足感、カタルシスも大きい。「傷つくたびに大人になるよ」って歌詞も今、再組閣で切磋琢磨し、変化の過程にあるAKB48にシリアスに響くね。  サウンド的には、オルゴールの音色から始まって、クリーンなギターも胸にぐっと来る。超絶王道ポップスだけど、こういうメッセージありきのような曲でも、この“曲先(曲に歌詞を付ける。反対に、詞に曲を付けるのは、“詞先”)”で、曲に合わせて、歌詞付ける秋元さんってすごいと改めて思うね。ポピュラリティーと明確なメッセージのバランス感覚の面でもAKB48の楽曲の中でもベストの仕上がり。  ちなみに、テーマがラビットなのは、2011年がウサギ年で、その時のAKB48の観察日記だからとも思うし、「因幡の白兎」や、老人を救うために自ら火に飛び込んだ「月の兎」の伝承すらも感じる。現在、3代目チーム公演でも、チームA・Kが歌っていて、メンバー人気も高い曲。2年連続1位の「ヘビーローテーション」の3連覇をこの曲が食い止めると予想します。 ――2位が「ヘビロテ」で、3位は「奇跡は間に合わない」ですか?
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本城 「ヘビロテ」は“レペゼンAKB48(AKB48の代表)”なので、2位ぐらいに置いておいて、3位は宮澤佐江のユニット曲「奇跡は間に合わない」。改めて、AKB48において宮澤がもたらしてきた貢献っていうのは大きいなと思うわけです。キャッチフレーズである「陽気・無邪気・元気」そのままの優しさは、唯一無二の存在。チームKでも、強そうに見えて実は脆すぎるツインタワーの盟友・秋元才加を支え、人前では弱さを見せたがらない“心友”大島優子の味方をしてきたのも宮澤。柏木由紀には、彼女が公演デビュー前にチームKのツアーに出ることになって、その時にも手紙を送って励まし、それ以降、AKB歌劇団でペアを演じて、ファン公認のカップルになった。後輩にも優しくて、研究生の名前もすぐに覚えて、「仲間なんだよ」って居場所を作ってあげる人。もちろん、ファンにも優しくて、イケメンガールだから女の子のファンも多い。でも、時々優しすぎて誤解されて傷ついちゃう。そんな世界一性善説な人なんだろうね。彼女がSNH48に移籍する決断を下し、11月11日の西武ドームでの全国握手会で海外移籍する4人が最後にファンへの思いを語る時間があった。ほかの3人は言葉を選びながら話をする中、宮澤は覚悟が決まっているように「AKB48グループを世界で広めたい。一つ一つの壁を乗り越えて自信につなげて、進化してまたここに戻ってくる」って話すわけよ。古参のファンの人はわかると思うけど、宮澤って昔は公演でもカミカミだったの。そんな子がこんなにスラスラと熱いメッセージを語るんだと思って、泣けたね。  そんな彼女を応援するべく、「奇跡は間に合わない」は、今回の『リクエストアワー』でファンも上位にしようと「奇跡は間に合うプロジェクト」って画像を作って、拡散中。これは上位固いですね。 ――4位は卒業するSKE48・矢神久美と、木崎ゆりあの「狼とプライド」。 本城 4位はまさかの矢神久美卒業で「狼とプライド」。SKE48のファンは結束力があるので、10月開催の『SKE48リクエストアワー 2012』で「ごめんね、SUMMER」のカップリング曲である「羽豆岬」を1位にして、卒業する“メアリーダー”平田璃香子に最後のプレゼントをあげられる。その統率力はすごい。矢神はアニメ『AKB0048』、ドラマ『マジすか学園3』(テレビ東京系)とメディア露出も増え、SKE48も新劇場が12月9日オープンで「ここから」という時に卒業はもったいないけど、決意は固いでしょうから、最後にドカンと、AKB48のファンにも名をとどろかせてほしい。楽曲的にも「狼とプライド」は“送られ狼”を描いたスウィートな曲です。 ――5位はアルバム『1830m』収録の「思い出のほとんど」。
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本城 前田敦子と高橋みなみ“あつみな”の揺るぎない絆を描いた名バラード。友情、絆、縁、運命……どんな言葉を使っても、陳腐になるぐらい固く厚い信頼を寄せ合った同い年、同期の2人に贈られた珠玉の名曲。AKB48のシングル、チームAの曲のほとんどはこの2人の歌い出しで歌ってきたわけで、ハーモニーも安定。オケもシンプルでいながら、サビでせめぎあうストリングスの音も美しい。Bメロからサビの展開が卑怯すぎるぐらい泣ける。  そして最後に「あなたの顔や声が地図になる」で、涙腺の堤防完全決壊。音楽の教科書に載せていいレベル。あつみなだけの曲であり、捉え方によっては、長年連れ添った恋人同士がなんらかの事情で別れなければならなくなった時の曲にも聞こえる……という普遍的な曲でもある。  前田敦子関連曲で上位に1曲は来ると予想。シングル「永遠プレッシャー」収録の「Music Video Request 2012」で3位なのは、「桜の花びら~前田敦子 solo ver.~」だけど、迷った果てに、こっちかなと。結局ファンは、メンバー個人を応援しつつも、そのメンバーがどのメンバーと仲が良いのか、脳内で相関図を作るのが楽しいんですよ。このペアは仲がいいとか、非公式ユニットを作ってるのを見て、AKB48という箱庭を観察して、一喜一憂するのも醍醐味。大島優子と渡辺麻友の“お尻シスターズ”とか、北原里英と指原莉乃の“りのりえ”とか、SKE48の2次元同好会とか、NMB48のWINGとか、いっぱいあるわけですよ。で、中には梅田彩佳、大島優子、松原夏海、野呂佳代の“梅島夏代”の「エンドロール」のように、曲にまでなったりする。そのひとつの頂点が、この「思い出のほとんど」。東京ドームの2日目で歌われて、直後にたかみなのソロデビューが発表されたのも、この曲に新たな意味をもたらした。もう歌うことはないんじゃ? と思ったけど、毎年『リクエストアワー』で歌う曲であってほしい。 ――6位は「走れ!ペンギン」。
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本城 チームが消滅してしまったチーム4の曲。当初は昨年のじゃんけん選抜の曲だったが、篠田麻里子優勝で「上からマリコ」になり、こちらがチーム4に贈られた。ラブソングなんだけど、意中の彼の“センター”を目指すという設定で、まさにチーム4のために書かれた曲。「チーム4はこの16人だけです」の言葉を残してチームが消滅してしまった彼女たちのためにファンが投票しており、Twitterには「#ペンギンプロジェクト」のハッシュタグも作られている。イントロでセンターに呆然と立ち尽くす(という振りの)島崎遥香は、“ぽんこつ”そのもので、2コーラス目は「飛べよ! ペンギン」になるのもポイント。  作曲は、ZARD「負けないで」、WANDS「世界が終るまでは…」などで知られる、日本の作曲家別シングル売り上げ第3位の織田哲郎。実は、FIELD OF VIEWのキーボードだった安部潤が渡り廊下走り隊「ギュッ」「アッカンベー橋」を編曲をしていたり、最近では、PAMELAのギタリストだった小澤正澄がSKE48「アイシテラブル!」、AKB48・スペシャルガールズ「3つの涙」などを提供していたり、元ビーイングの人がAKB48に曲を書いているのも、個人的には興味深いところ。本当にAKB48は多ジャンルの作家さんが曲を書いているので、新曲が出るたびに作曲・編曲クレジットも要チェックです。 ――そのほか、今回の『リクエストアワー』の注目ポイントは? 本城 やっぱり、4日目はシングルと、人気メンバーのソロ曲でしょうね。総選挙の結果を反映したアンダーガールズ「なんてボヘミアン」、ネクストガールズ「ドレミファ音痴」、フューチャーガールズ「Show fight!」も上位に入りそう。ファンが積極的に投票を呼びかけているSKE48チームE「みつばちガール」、NMB48「三日月の背中」、HKT48唯一のノミネート曲「HKT48」も入るでしょうね。予定調和をぶち破るすごいサプライズだらけの展開を期待します。

新たな道を歩み始めた現役女子大学生グラビアアイドル 正木愛香

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 正木愛香は、ごく一般的なサラリーマン家庭に生まれた。子役時代から活動してきたが、いつもそれなりに成功し、それなりの幸せの中で生きてきた。
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”何かが足らない!”  ごく普通の日常、タレントとしてそれなりの仕事と成功。  そして気が付いた疑問。 ”本気で生きていない”  親に言われたから、子役をやってきた。  マネージャーに言われたから、芝居やグラビアをやってきた。  違う、それは違う。
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 そしてある日気が付いた。  自分は自分のために、タレントをやろう。  親のためではない。事務所のためではない。  自分が生きた証拠に、  自分が夢見た証拠に  タレント活動をやってみたい。  彼女が今年、初めて気が付いたことである。 (文=山口敏太郎/写真=山田勉) ◆正木 愛香(まさき あいか) 生年月日:1993年7月22日 出身地:東京 趣味:手芸 サイズ:T.163cm、B.86cm W.60cm H.88cm 主な出演作品には、舞台『刻め、我ガ肌ニ君ノ息吹ヲ』『海宴の城 白の姫君』などがある。今後の更なる活躍が期待される。 公式ブログ『愛香のまーちゃんブログ』 http://ameblo.jp/aika0722/

「AKB48にうつつを抜かすおじいちゃん!?」田原総一朗にテレビ局が“おっかけ”自粛要請中!?

撮影=笹村泰夫
 政治評論家・田原総一朗氏のAKB48熱が止まらない。28日に発売されるAKB48のDVD『AKB48 in TOKYO DOME~1830mの夢~』のテレビCMに出演し、同じくAKB48ファンで知られる漫画家・小林よしのり氏らと「AKB48にとって、前田敦子とはなんだったのか」など2つのテーマで激論を交わしているのだが、撮影を終えた田原氏は「とにかく、撮影がどうのこうのはどうでもいい。面白かった」と上機嫌。これには高橋みなみも「ガチで論争してくださっていることに驚きましたし、とても光栄に思いました」と大喜びだった。  だが、田原氏の“本業”は政治ジャーナリスト。来月16日は総選挙と東京都知事選がダブルで行われ、新聞・テレビは完全に選挙モードに入っている。そんな中、第一人者の田原氏を「このままでは使いづらい」という声がささやかれているのだという。 「もちろん、選挙特番や事前番組となれば切り替えてやってくれることは分かっています。それでも、あそこまで活発にファンとしての活動をされてしまうと、やはり視聴者は“AKB48にうつつを抜かしているおじいちゃん”と見ますよ。今回の選挙に際しては、政治評論家の三宅久之さんが亡くなったこともあって、“重鎮”といえるのは田原さんだけなんです。なんとか、AKB48のおっかけを控えてほしいのですが……」(制作会社関係者)  また、政治記者の1人は「確かに田原さんはテレビで天皇制や右翼など、当時タブーとされていたことに切り込むなど、すごい人だとは思いますが、正直、今の永田町では完全に“お客さん”扱いです」と語る。田原氏も齢78。自宅マンション周辺では「夜な夜な寝巻き姿の田原さんが1人で“散歩”している姿も目撃されています」(週刊誌記者)という。  特にテレビ業界には多くの信奉者を持ち、“伝説のジャーナリスト”とも呼ばれる田原氏。今回の選挙もAKB48総選挙なみに盛り上げてほしいところだが……。

「候補者乱造の橋下“維新”は大丈夫!?」ボクシング界の問題人物も出馬へ

橋下徹HPより
 やはり準備不足だったのか、“橋下チルドレン”の急造候補者が目立ってきた。  吉本興業所属のインテリ芸人・富山泰庸(41=神奈川16区)や元グラドル・佐々木理江氏(30=東京21区)など、当初は否定していたタレント候補を続々擁立。街頭の挨拶もたどたどしく、頼りなさを露呈しており、充分な人選をしたとは思えないような状況が見られる。  そんな中、「日本維新の会」が、21日発表した衆院選3次公認候補の中に、プロボクシング関係者たちが仰天する名前があった。ボクシング界を“追放”された人物がいたからだ。  渦中の人物は、維新が徳島2区に送り出す谷川俊規氏(51)。元時事通信の編集委員という経歴が伝えられているが、あるスポーツライターによると「谷川さんは昨年3月に時事通信を退職。前職は、その後に就職した日本ボクシングコミッション(JBC)の関西事務局」だという。 「レフェリーやジャッジらと共に試合運営スタッフとして働いていたんですが、今年6月になんと懲戒解雇されているんです」(同)  JBC関係者によると、その理由は「別の新組織を立ち上げる背任行為があった」というもので、かつてのトップ・安河内剛事務局長(51)ら計4名が同様の処分となっている。ただ4人とも新組織立ち上げに関しては否認。この処分を不当としてJBCを相手取り、それぞれが処分取り消しや慰謝料の支払いなどを求め、東京地裁に提訴している。  前出ライターによれば「谷川さんは在職中、ほかの事務局員のパソコンデータを見ようと深夜、事務局に無断で忍び込んだり、勤務態度がよくなかったなんて話も局員から聞かれた」という。 「一連の経緯を追及する記者には片っ端から内容証明を送りつけ、敵意むき出しだそうです。時事通信の記者に聞いたところでは、退職金が4,400万円だと言っていました。おそらく彼はそれを元手に出馬したのでは?」  維新は候補者に対し、最低でも1,000万円はかかるといわれる選挙費用を「借金してでも自腹で賄え」とし、さらに広報費として党に100万円を支払うように求めていた。結果、資金不足で出馬をあきらめる候補者も出てきている。 「プロレスラーの高木三四郎さんも維新から出馬のプランがあったそうで、所属団体のDDTに問い合わせても否定しなかったんですが、金で折り合いがついていないというウワサ」(朝刊紙記者)  そんな中、出馬にこぎつける谷川氏だが、都内ボクシングジム会長は「政治家への転職にもビックリ、まさか法廷で決着する前に出馬するとは」と眉をひそめている。 「だって民事裁判とはいえ、仮に今後、敗訴となれば職場で問題を起こした人物となってしまうわけですよね。そのあたり、維新の会の方々はどこまで把握されているんでしょうねえ」(同)  同じ徳島2区からはほか、民主前職の高井美穂氏(40=元文科副大臣)、自民前職の山口俊一氏(62=元首相補佐官)、共産新人の手塚弘司氏(51=元信金職員)が立候補を予定しているが、有権者の判断はいかに。

「“超大物が亡くなった”とだけ……」森光子さん、隠された訃報とマスコミの混乱

『森 光子 Special Dinner Show』
ポニーキャニオン
 女優、森光子さん(本名・村上美津)が11月10日、肺炎による心不全のため92歳で死去した。マスコミがこれを報じたのは公式なリリースを受けた14日のことだったが、舞台裏では一部記者が不謹慎にも、闘病中の中村勘三郎の訃報と勘違いする事態があった。 「12日にある芸能関係者から“超大物が亡くなった”ということは聞いたんですが、名前はいくら聞いても、『これだけは答えられない』と深刻な表情で断られたんです。この関係者が勘三郎さんとも親しい人だったので、つい……」  こう打ち明けたのは当のスポーツ紙の記者だが、そこで取材した勘三郎の病状は「非常に良くないものだった」という。勘三郎は今年5月まで半年間続いた平成中村座の公演後に受けた健康診断で、初期の食道ガンが判明。6月、年内の活動予定を白紙にして療養することを発表していた。 「逆に言えば、年始には活動再開ができる見込みだったんです。実際、開胸手術も順調で当初は3カ月ほどで退院できる見込みだったそうですが、呼吸不全になるなど容体が急激に悪化。とても退院できる状態ではなくなってしまったということでした。現在も勘三郎さんは必死に回復に努めています」(同)  訃報はただの勘違いでひと安心となったが、3日後になって判明した森さんの死は、記者にとっても「まさか」の事態だった。 「何しろ、入院していたのが国内でも指折りのセキュリティで知られる順天堂の最上階VIPルームで、所属も甥が社長を務める親族経営の個人事務所ですから、情報がかなり制限されていました。それに加え、事務所関係者からは休業直後から延々と『元気で復帰も近い』という話ばかり聞かされていたんです」(同)  私生活をベールに包んでいた森さんだけに知られざる一面もあった。 「公にはしていなかったですが、幼なじみの医師の勧めでクリスチャンとして教会に通っていたんです。その医師も100歳を超える長寿で、森さんと同様にスクワットやでんぐり返しができる人。2人が属する流派の教会に古くから伝わる長寿の秘術を密かに実践しているという話が、信者から聞かれました」(同)  その教会を取材すると、確かに長寿が賛美される独特の教義があることが分かったが、その秘術が何かについては、教会も医師も明かさなかった。 「役を演じることを職業としているので、私生活をあまり公にするのはプロではない」  そんな森さんの発言を過去のインタビュー記事で見つけたが、そのとおり最期まで私生活に謎を残したところは、さすが大物女優だった。 (文=鈴木雅久)
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サイゾーテレビ【ニコニコキングオブコメディ】第63回、配信しました!

公式メルマガ始めました! キングオブコメディのガチゆるハートウォーミングバラエティ『ニコニコキングオブコメディ』第63回です。 今回は2人が九州に営業に行ったときのお話。まっすぐ帰ってきた今野くんとは別に、なぜか四国に足を運んだパーケンさん、その目的は……? 「うでし」はメルマガでの予告通り、今回はかつお節大使のザンゼンジ武田くん仕切り。どんなかつお節の駄菓子が飛び出すのでしょうか。 ●「ニコニコキングオブコメディ」アーカイブ集 http://www.cyzo.com/2010/08/post_5162.html ●サイゾーテレビ http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120 ●サイゾーテレビ on Twitter http://twitter.com/cyzoTV 番組DVDについては以下より!
2011年10月4日に発売されたDVD『ニコニコキングオブコメディ 冗談にもほどがある!』の予告ムービーを先行ドロップ! サイゾーテレビでのぐだぐだ放送から、まさかのDVD化にいたった本作はなんと、(ほとんど)オール撮り下ろしです!
ニコニコキングオブコメディ 冗談にもほどがある! 発売中です amazon_associate_logo.jpg
さらに、編集部では番組プロデューサーディレクターの佐藤ムー太郎さんに緊急インタビューを敢行! その様子を以下に大公開です。 ――いよいよ番組DVDの発売が明日に迫りました。いまのご気分は。  生きてるといろんなことがあるなぁ、と思っています。どきどきします。 ――番組開始当初、DVD化は想定していなかった?  してないですね。全部無料で見られるというコンセプトで始めた番組でしたし、現にアーカイブはすべて無料で公開していますので、発売元のハピネットさんからDVD化のお話をいただいたときは、正直「どうなのかね?」と思いました。 ――DVDの発売でアーカイブはどうなるのでしょうか。  そのまま残します。今回のDVDはほとんど全部撮り下ろしで、番組のトーク内容をキングの2人が検証してゆくという企画なので、アーカイブを見てからDVDを見た方が楽しめますし、DVDを見て気になった部分のトークをアーカイブで振り返ったりもできる。そういう楽しみ方ができるソフトになっています。DVDには『ニコキン』各回のダイジェスト的な説明を一覧にしたチラシを封入していますので、DVDとサイゾーテレビを行ったり来たりしてほしいですね。 ――メディアミックスですね。  そうですね、結果的にメディアミックスっぽい形になりましたね。メディアミックスってこういうことでいいんでしょうか。 ――いいと思います。では、DVDの中でオススメの検証VTRをひとつ挙げるとしたら?  やはり「高橋バカ部屋」です。あのVTRを見てたら、なぜかくしゃみが止まらなくなりました。 ――ありがとうございました。