
『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』
しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。
8月6日月曜深夜1時、いつも轟くはずの伊集院光の声が、東京から消えた。いや、正確には消えたのではなく、その声はTBSラジオのスタジオで鳴っていた。しかし、なぜか関東地方には届けられなかった。TBSラジオ制作の生放送番組が、TBSラジオ本体では放送されず、地方のネット局では放送されるという、奇妙にねじれた事態が起こっていた。いわゆる、「裏送り」と呼ばれる状態である。
いつもならば、『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ 月曜深夜1:00~3:00)が放送される時間だが、同局では、なでしこジャパンの五輪準決勝の試合が中継されていた。しかし、この試合を放送していたのはTBSラジオだけではない。関東圏の「radiko」の番組表を基準とするならば、AM/FM合わせて9つの放送局が、同じ内容を中継していたのである(ラジオ日本と専門各局は中継せず。さすが、ラジオ日本!)。しかも、オリンピック中継なので、実況・解説はすべて基本的に同じだ。ハーフタイムや試合後にその局ごとの情報が入ることはあるが、決め手になるほどの違いはない。完全に異常事態である。
そんな状況下で行われたこの日の『深夜の馬鹿力』のオープニングトークを、伊集院光は、「基本ふてくされですよね」のひとことでスタートさせた。頼もしいとしか言いようがない。この日の放送は、聴くことができない投稿者たちへの配慮としてネタコーナーは一切やらず、「1000の質問スペシャル」と銘打って読者の質問に次々と答えていくというスタイルを取っていたのだが、リスナーの質問がこの「裏送り」の件に触れると、伊集院は一気にヒートアップ。「バカじゃねえ? って思いますよ、基本的には」「女子サッカー好きな人は、テレビ見るってー」「東京のラジオ局でなでしこの放送やってるところは、バカです」「工夫がない」と、快調にラジオ局およびラジオ業界全体への批判を繰り広げる。
しかしその毒舌が、単なる批判だけでは終わらないところが、伊集院のしゃべり手としての真骨頂でもある。先述のストレートな批判の連打に続けて、「全局音声一緒なの? おりこーさーん」とほめ殺したり、なでしこの相手がフランスだと聞いて、「フランソワーズ・モレシャンが、フランスびいきの慣れない実況をするとかすればいい」と無謀な策を提案。そうかと思えば、「ここまですさんだ気持ちでやってるんだから、絶対勝って!」となでしこジャパンにねじれたエールを送ったりと、「裏送り」という不遇な状況を笑いに変換し、この日の放送は皮肉にも、むしろ伊集院の面白さが際立った回になっていた。
とはいえ、この日の放送だけが特別なわけではない。過去にも伊集院は、番組内において、身内ともいうべきラジオ業界に対し牙をむいてきた。そもそも「育ての親」であるニッポン放送との確執を経てTBSラジオに移籍してきた伊集院のこと、自身に批判的だったニッポン放送上層部の実名を、面白くなるまで繰り返し繰り返し連呼して非難したこともある。また、ニッポン放送が裏番組に単発で『長澤まさみのオールナイトニッポン』をぶつけてあからさまな数字を取りに来た際には、自らも『<嘘>長澤まさみのオールナイトニッポン』を名乗り、まったく似せる気のないモノマネで本人が絶対に言うはずのない下ネタを放ちつつ、ニッポン放送のあざとい姿勢を強烈に当てこするなど、ことニッポン放送に対しては厳しい姿勢を貫いている。
だが、伊集院のフェアなところは、今回の「裏送り」の件と同様に、現在の身内であるTBSラジオにも容赦なく噛みつくという点にある。以前、『小島慶子 キラ☆キラ』でラジオパーソナリティーとしてブレイクを果たした小島慶子が『情熱大陸』(TBS系)に出演した際には、「いつの間にかラジオ界全部を勝手に背負い始めた感じが怖い」と万人がそこはかとなく小島に対して感じている不快感を表明したり、名前や時間帯を変えながらも約27年間続いた小堺一機と関根勤の伝説のラジオ『コサキンDEワァオ!』の終了に際しては、「聴取率はいいのに、スポンサーがつかないという理由で番組が打ち切られるのはおかしい。ならば、スポンサーを取ってくる課の人も一緒に辞めるべき」と、局の姿勢に強く疑問を投げかけた。
いずれの発言も、ラジオの一番組でやるにはあまりにリスクが大きすぎる、というのが大人の判断だろう。だが、伊集院がリスナーの圧倒的信頼を獲得しているのは、まさにこの、時に身内(自身も含む)をも対象とする徹底した是々非々の姿勢であり、あらゆる発言が一瞬にして広まる今の世の中でいまだその姿勢を貫いているのには、相当な覚悟が伴うはずだ。実際、ラジオで批判したタレントと別の現場で遭遇したとき、すれ違い様に「ラジオ聴いてます」と言われて、肝を冷やした経験が何度もあると伊集院は語っている。しかし、それでも彼が是々非々の姿勢を貫き通すのは、その意見のロマンティックなまでの正しさはもちろんのこと、すべての発言がスポンサーでもラジオ局員でもなくリスナーに向けられているという、本来ラジオパーソナリティーが持つべき当たり前の誠実さゆえだろう。だが、この誠実さを継続するのは、けっして簡単なことではない。誰もが空気を読んで安易に意見を曲げる時代に、伊集院光の誠実さは一際輝いて見える。
(文=井上智公<http://arsenal4.blog65.fc2.com/>)
投稿者「kitamura」のアーカイブ
五輪なでしこ戦の裏で炸裂した、ラジオの王様の誠実な毒『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』

『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』
しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。
8月6日月曜深夜1時、いつも轟くはずの伊集院光の声が、東京から消えた。いや、正確には消えたのではなく、その声はTBSラジオのスタジオで鳴っていた。しかし、なぜか関東地方には届けられなかった。TBSラジオ制作の生放送番組が、TBSラジオ本体では放送されず、地方のネット局では放送されるという、奇妙にねじれた事態が起こっていた。いわゆる、「裏送り」と呼ばれる状態である。
いつもならば、『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ 月曜深夜1:00~3:00)が放送される時間だが、同局では、なでしこジャパンの五輪準決勝の試合が中継されていた。しかし、この試合を放送していたのはTBSラジオだけではない。関東圏の「radiko」の番組表を基準とするならば、AM/FM合わせて9つの放送局が、同じ内容を中継していたのである(ラジオ日本と専門各局は中継せず。さすが、ラジオ日本!)。しかも、オリンピック中継なので、実況・解説はすべて基本的に同じだ。ハーフタイムや試合後にその局ごとの情報が入ることはあるが、決め手になるほどの違いはない。完全に異常事態である。
そんな状況下で行われたこの日の『深夜の馬鹿力』のオープニングトークを、伊集院光は、「基本ふてくされですよね」のひとことでスタートさせた。頼もしいとしか言いようがない。この日の放送は、聴くことができない投稿者たちへの配慮としてネタコーナーは一切やらず、「1000の質問スペシャル」と銘打って読者の質問に次々と答えていくというスタイルを取っていたのだが、リスナーの質問がこの「裏送り」の件に触れると、伊集院は一気にヒートアップ。「バカじゃねえ? って思いますよ、基本的には」「女子サッカー好きな人は、テレビ見るってー」「東京のラジオ局でなでしこの放送やってるところは、バカです」「工夫がない」と、快調にラジオ局およびラジオ業界全体への批判を繰り広げる。
しかしその毒舌が、単なる批判だけでは終わらないところが、伊集院のしゃべり手としての真骨頂でもある。先述のストレートな批判の連打に続けて、「全局音声一緒なの? おりこーさーん」とほめ殺したり、なでしこの相手がフランスだと聞いて、「フランソワーズ・モレシャンが、フランスびいきの慣れない実況をするとかすればいい」と無謀な策を提案。そうかと思えば、「ここまですさんだ気持ちでやってるんだから、絶対勝って!」となでしこジャパンにねじれたエールを送ったりと、「裏送り」という不遇な状況を笑いに変換し、この日の放送は皮肉にも、むしろ伊集院の面白さが際立った回になっていた。
とはいえ、この日の放送だけが特別なわけではない。過去にも伊集院は、番組内において、身内ともいうべきラジオ業界に対し牙をむいてきた。そもそも「育ての親」であるニッポン放送との確執を経てTBSラジオに移籍してきた伊集院のこと、自身に批判的だったニッポン放送上層部の実名を、面白くなるまで繰り返し繰り返し連呼して非難したこともある。また、ニッポン放送が裏番組に単発で『長澤まさみのオールナイトニッポン』をぶつけてあからさまな数字を取りに来た際には、自らも『<嘘>長澤まさみのオールナイトニッポン』を名乗り、まったく似せる気のないモノマネで本人が絶対に言うはずのない下ネタを放ちつつ、ニッポン放送のあざとい姿勢を強烈に当てこするなど、ことニッポン放送に対しては厳しい姿勢を貫いている。
だが、伊集院のフェアなところは、今回の「裏送り」の件と同様に、現在の身内であるTBSラジオにも容赦なく噛みつくという点にある。以前、『小島慶子 キラ☆キラ』でラジオパーソナリティーとしてブレイクを果たした小島慶子が『情熱大陸』(TBS系)に出演した際には、「いつの間にかラジオ界全部を勝手に背負い始めた感じが怖い」と万人がそこはかとなく小島に対して感じている不快感を表明したり、名前や時間帯を変えながらも約27年間続いた小堺一機と関根勤の伝説のラジオ『コサキンDEワァオ!』の終了に際しては、「聴取率はいいのに、スポンサーがつかないという理由で番組が打ち切られるのはおかしい。ならば、スポンサーを取ってくる課の人も一緒に辞めるべき」と、局の姿勢に強く疑問を投げかけた。
いずれの発言も、ラジオの一番組でやるにはあまりにリスクが大きすぎる、というのが大人の判断だろう。だが、伊集院がリスナーの圧倒的信頼を獲得しているのは、まさにこの、時に身内(自身も含む)をも対象とする徹底した是々非々の姿勢であり、あらゆる発言が一瞬にして広まる今の世の中でいまだその姿勢を貫いているのには、相当な覚悟が伴うはずだ。実際、ラジオで批判したタレントと別の現場で遭遇したとき、すれ違い様に「ラジオ聴いてます」と言われて、肝を冷やした経験が何度もあると伊集院は語っている。しかし、それでも彼が是々非々の姿勢を貫き通すのは、その意見のロマンティックなまでの正しさはもちろんのこと、すべての発言がスポンサーでもラジオ局員でもなくリスナーに向けられているという、本来ラジオパーソナリティーが持つべき当たり前の誠実さゆえだろう。だが、この誠実さを継続するのは、けっして簡単なことではない。誰もが空気を読んで安易に意見を曲げる時代に、伊集院光の誠実さは一際輝いて見える。
(文=井上智公<http://arsenal4.blog65.fc2.com/>)
新聞・週刊誌にバッシングされる脱原発の旗手・坂本龍一のアキレス腱は「オンナ」?

『坂本龍一[音盤] ビートサウンド』
(ステレオサウンド)
最近では脱原発運動にも熱心に取り組む、“世界のサカモト”こと坂本龍一。デモ参加中の「たかが電気」との発言に対し、産経新聞がコラムで取り上げて批判するなど、一部マスコミからのバッシング報道が沸き上がっている。8月8日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では、「異様なNYエコライフ」と題された記事で、坂本のセレブな生活ぶりが揶揄的にレポートされている。
「昨年7月には坂本氏のインタビュー記事を掲載するなど、同氏の脱原発活動に好意的だった文春ですが、今年に入って新谷学編集長体制になってから編集方針が変わりましたね。スクープ主義を打ち出して大物のスキャンダル記事を次々と掲載する一方、東電や原発を批判する記事は明らかに減りました。坂本バッシング記事の掲載も、そうした流れの一環と見ていいでしょう」(別の週刊誌記者)
そんな中、一部の週刊誌では坂本氏の女性スキャンダルを追う動きも出ているようだ。
「坂本氏にとって最大の魅力であり、またアキレス腱でもあるのが女性問題です。“現代のカサノバ”と呼ばれるほど旺盛な精力を誇り、数々の女性と浮名を流す中で、トラブルに発展したケースも少なくありません。音楽業界では、若き日の坂本さんが女性ファンに手を出すだけでは飽きたらず、ある有名女性シンガーを強引に組み伏せたという逸話が語り継がれています。DV癖もあるとささやかれる坂本さんですから、俳優・森本レオのような“古傷”が出てこないとも限りません」(前出の記者)
かつては、嫌いな音楽は絶対に聴かないと公言し、気に入らない服装をしていた友人と絶交するなど、自らの美意識に反するものを徹底して退けてきた坂本龍一。ところが、最近の脱原発イベントでは、どう見ても坂本氏の好みとは思えないバンドとも共演している。これは人間的に円くなった結果なのだろうか?
「坂本さんは確かに円くなりました。周囲の人を怒鳴ったりすることもありませんし、共演の申し込みにも、よく応じるようになりました。その背景には、事務所の経営状態がさほど良くないという事情もあるようです。自身のコンサートにエコ電力を導入するなど、相当の資金を音楽活動につぎ込んでますからね。そんな中、事実上の妻である事務所社長のSさんが、坂本氏をうまくコントロールしている面も大きいでしょう」(レコード会社関係者)
デビューから30年以上、日本の音楽界の話題の中心には、いつも坂本龍一がいた。音楽関係者の一部には「音楽よりも人間性のほうが面白い」と揶揄する向きもあるが、今後も硬軟取り混ぜた話題を提供してもらいたいものだ。
(文=市村彰)
新聞・週刊誌にバッシングされる脱原発の旗手・坂本龍一のアキレス腱は「オンナ」?

『坂本龍一[音盤] ビートサウンド』
(ステレオサウンド)
最近では脱原発運動にも熱心に取り組む、“世界のサカモト”こと坂本龍一。デモ参加中の「たかが電気」との発言に対し、産経新聞がコラムで取り上げて批判するなど、一部マスコミからのバッシング報道が沸き上がっている。8月8日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では、「異様なNYエコライフ」と題された記事で、坂本のセレブな生活ぶりが揶揄的にレポートされている。
「昨年7月には坂本氏のインタビュー記事を掲載するなど、同氏の脱原発活動に好意的だった文春ですが、今年に入って新谷学編集長体制になってから編集方針が変わりましたね。スクープ主義を打ち出して大物のスキャンダル記事を次々と掲載する一方、東電や原発を批判する記事は明らかに減りました。坂本バッシング記事の掲載も、そうした流れの一環と見ていいでしょう」(別の週刊誌記者)
そんな中、一部の週刊誌では坂本氏の女性スキャンダルを追う動きも出ているようだ。
「坂本氏にとって最大の魅力であり、またアキレス腱でもあるのが女性問題です。“現代のカサノバ”と呼ばれるほど旺盛な精力を誇り、数々の女性と浮名を流す中で、トラブルに発展したケースも少なくありません。音楽業界では、若き日の坂本さんが女性ファンに手を出すだけでは飽きたらず、ある有名女性シンガーを強引に組み伏せたという逸話が語り継がれています。DV癖もあるとささやかれる坂本さんですから、俳優・森本レオのような“古傷”が出てこないとも限りません」(前出の記者)
かつては、嫌いな音楽は絶対に聴かないと公言し、気に入らない服装をしていた友人と絶交するなど、自らの美意識に反するものを徹底して退けてきた坂本龍一。ところが、最近の脱原発イベントでは、どう見ても坂本氏の好みとは思えないバンドとも共演している。これは人間的に円くなった結果なのだろうか?
「坂本さんは確かに円くなりました。周囲の人を怒鳴ったりすることもありませんし、共演の申し込みにも、よく応じるようになりました。その背景には、事務所の経営状態がさほど良くないという事情もあるようです。自身のコンサートにエコ電力を導入するなど、相当の資金を音楽活動につぎ込んでますからね。そんな中、事実上の妻である事務所社長のSさんが、坂本氏をうまくコントロールしている面も大きいでしょう」(レコード会社関係者)
デビューから30年以上、日本の音楽界の話題の中心には、いつも坂本龍一がいた。音楽関係者の一部には「音楽よりも人間性のほうが面白い」と揶揄する向きもあるが、今後も硬軟取り混ぜた話題を提供してもらいたいものだ。
(文=市村彰)
「アートには本当に力があるのか?」アートセンターから避難所へ 被災地の劇場・いわきアリオスの挑戦

いわきアリオス
福島県いわき市にある公共劇場「いわきアリオス」は2008年4月にオープンした公共劇場だ。4つのホールとともに16のリハーサル施設、キッズルーム、交流施設などを備えた総合的なアート施設として、常に市民に開かれた活動を行ってきた。2011年3月11日、開館からの延べ来館者数が200万人を突破するであろう記念すべきその日、アリオスは震度6弱の地震に見舞われた。『文化からの復興 市民と震災といわきアリオスと』(水曜社)は、開館から震災後までのいわきアリオスの活動をまとめた一冊だ。
2008年の開館より、一貫して市民のための運営を行ってきたアリオス。公共劇場には珍しいマーケティング部を設置し、市民にとって何が必要なのかをリサーチしながら運営されてきた。世界的に有名なオーケストラや劇団のステージ、有名なアーティストのライブ、そして、市民参加型のアートプロジェクトなど、その活動は多方面に及ぶ。しかし、3月11日を境に、その活動は大きな変更を余儀なくされた。
3月11日からアリオスに与えられたのは、被災者の避難所としての役割だ。もともと、避難所に指定されていたのはアリオスの前庭だけだったが、「屋根のある公園」というコンセプトのためか、自然と屋根のあるアリオス内部が避難所として使用されるようになった。間断なく強い余震が襲い、およそ50km離れた福島第一原発では水素爆発が発生する中、避難所の人々は人生で味わったことのないような不安に苛まれている。「アートには本当に力があるのか?」これまで、市民とともに活動を行い続けてきたアリオスは、アートの現実に直面した。
「いわきアリオスは『アートセンター』として、何も期待されていないことだけは明らかだった。(中略)そもそも、避難所暮らしをしていたスタッフたちすら、舞台芸術に触れようとする意欲が失せ、舞台芸術の持つ『力』が信じられなくなっていた」(本書より)
アートに関わる人間だけでなく、日本中のほとんどの人々が「今、自分に何ができるか」を考えただろう。原発から50km、“被災地の劇場”として、アリオスはその最前線に立たされた。そんな混乱した状況の中、支配人の大石時雄はこのように語った。
「まずは、これからここに暮らし、生きようとしている人たちが、今本当に何を必要としているのかを、見て、考えるべきではないか。それなしに、自分たちの『思い』だけで走れば、断言するが、アリオスは市民にとって『要らないもの』と思われるはずだ」
そして、震災後のアリオスの活動は、リサーチから始まった。東京23区の2倍という広大な面積を持ついわき市。同じ市内とはいえ、津波に襲われた小名浜地区をはじめとする海岸沿いと山間部では、被災の状況がまったく異なっている。その被災格差を熱心にリサーチしながら、要望のあった地域に向けて、出張コンサートやワークショップなどを行う「おでかけアリオス」を再開。劇場そのものは、安全性の確認が取れるまで長期休業となるが、それ以外の場所ならば活動が可能だ。音楽家や劇団、落語家などを招聘して行われた「おでかけアリオス」のプロジェクトは2011年度に90回を数え、震災後を生きる多くの市民にとっての希望となった。
アリオスのマーケティングマネージャー・森隆一郎が掲げるのが、「OS」としての劇場だ。これまでの文化施設はアプリケーションとしての「作品」の提供に主眼が置かれていた。しかし、OSという考え方を導入すれば、ロビーの運営というインターフェース、市民に向けてソースコードを公開し、新たなアプリの開発を促すなど、これまでの公共劇場が見えていなかった部分が明らかになってくる。
震度6の地震に襲われても、この軸はブレなかった。アリオスはOSとして、市民たちが震災後のモヤモヤとした感情を話し合う「いわき復興モヤモヤ会議」を開催したり、市民からは映画の巡回上映会や、原発事故によって外で遊ぶことのできない子どもたちに遊び場を提供する「こどもプロジェクト」などが提案され始動した。アリオスというOSにのっとって、市民からさまざまなアプリが開発され、それをまた別の市民が楽しむ。一時はビジー状態だったOSは、1年半を経て、復興に向けて徐々に起動を開始している。
パソコンを例にすれば、「パソコンがあればなんでもできろんだろ?」と、PCを使えないおじさんたちが言う言葉にイラッとするように、「アートはなんでもできる」と、関係者ですら考えがちだ。しかし、パソコンにもできることとできないことがあるように、アートは万能薬ではない。そのユーザーの使い方によってもまた、効果は異なってくる。だからこそ、アリオスでは熱心に市民にリサーチを行い、マーケティングを実施しながら「必要な」アートを模索し、それが本当に効果を上げるための施策に頭を悩ませてきた。その結果、未曾有の災害が襲ってきても、アリオスは「今すべきこと」と「今すべきでないこと」を冷静に選択できた。
「震災のおかげで、『いわきアリオスはこうあらねばならない』という固定概念は、さらに取り払われた。いわきアリオスの未来の台本は、このまちに住む人たちが、日々、少しずつ描き足していくのだ。
大震災から1年の経験は、いわきアリオスのこれからに、確かなビジョンを与えてくれた」(本書より)
今年7月にいわきの街を訪れると、あたかも平静を取り戻しているように感じた。しかし、夏休みの子どもたちが外で遊ぶ姿は見られず、ところどころ地震によって歪んだアスファルトがそのままになっている。建物だけではなく、そこに住む人々の心が復興を遂げるためには、まだまだ多くの時間がかかることだろう。その中で、200万人目の来館者に被災者を迎えたアリオスが果たす役割は大きいはずだ。
(文=萩原雄太[かもめマシーン])
【ロンドン五輪現地ルポ】紳士の国だから!? ダフ屋がいない珍しいオリンピック

雨の中、地元ファンが、チケットが2枚欲しいと
必死にアピールしていたが、ダフ屋の姿は見当たらない
ロンドンオリンピックも今週末で幕を閉じる。
オリンピックの前半戦、筆者はロンドン市内の会場でいくつかの競技を観戦した。テレビ観戦とは違うライブの迫力、会場内の臨場感と一体感はオリンピックでしか味わえないものである。
もし、まだ生観戦してないロンドン滞在中の人がいたら、この週末、会場に足を運ぶことをおすすめしたい。
だが、問題はチケットの入手である。競技によっては今でもまだ売れ残っているものもあるが、会場における当日券販売は一切行われていない。公式ウェブサイトであらかじめ購入してから、予約番号と引き換えにチケットを手に入れなくてはならないのだ。ただ、このようにネット決済できるのはイギリスかEUの居住者のみ。日本人やほかの外国人が購入することは不可能である。
となると、頼りになるのは会場周辺でチケットを売り歩くダフ屋の存在。これまでにトリノ、北京、バンクーバーで開催されたオリンピックに行った筆者の経験から判断すると、必ずダフ屋がいると思っていた。
ところが、実際はほぼ皆無。どこの会場に行っても、セカンドバッグを小脇に抱えたうさんくさいオヤジたちは見当たらない(ダフ屋のビジュアルは万国共通)。体格のいい警官が常に厳しく目を光らせているのだから無理もないが。
そんな状況なので、時折見かける怪しげな紳士たちも、監視の目を盗んでチケットを探していそうな人たちに声をかける程度の動きしか見せない。だから、ダフ屋を探し出して買うのは難しいだろう。それに、数少ない何人かのダフ屋に聞いたところ、彼らもチケットをあまり持っていないことが判明した。
となると、残された手段は、「チケットを譲ってください」と英語で書いた紙を手に持って、入場する観客にアピールするのみ。販売ではなく購入に関しては警官は容認しているようなので、注意はされない。もちろん、根気は必要だ。
即座に入手できることもあれば、筆者のように体操のチケットを譲ってもらうのに4時間以上もかかることも。幸いロンドンは気候が穏やかなので、熱中症の心配もまずない。どうしても見たい競技があるなら、根気よく粘ってみるしかないだろう。
(取材・文=シン上田)
『レコ大』新人賞はAKB48岩佐美咲か、13歳新人民謡歌手か……芸能界の重鎮たちが“調整”に奔走中

「無人駅」(徳間ジャパンコミュニケーションズ)
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
早くも、今年の『日本レコード大賞』の新人賞レースに動きが出てきた。5月2日にハワイのゴルフ場で不慮の事故死を遂げた“演歌界のドン”こと「長良プロダクション」の故・長良じゅん会長の遺志を継いで、SプロやOプロといった芸能界の重鎮たちは、AKB48メンバーで演歌歌手の岩佐美咲を新人賞に推すことを決めた。ところが、『レコ大』に絶大な影響力を持つといわれる大手プロのオーナーは、13歳の民謡歌手の臼澤みさきをプッシュ。早くも、舞台裏での賞レースが過熱している。
岩佐は、かつては日本音楽事業者協会の理事長を務める尾木徹社長の「プロダクション尾木」に所属していたが、本人が「演歌を歌いたい」ということで、昨年4月に山川豊や氷川きよしらが所属する長良プロに移籍した。それを受けて、生前の長良会長が筆者に「秋元康に『演歌は長良会長しかいない』といって、頼まれたんだ」とうれしそうに語り、「2012年のレコ大の新人賞を必ず獲る」と自信のほどを語っていた。その岩佐は、今年2月1日に「無人駅」(徳間ジャパンコミュニケーションズ)でデビューした。
長良会長は、デビュー前から岩佐の新人賞獲りのプロモーションに動いていた。ところが、5月2日に急逝した。長良会長の死は芸能界に激震が走った。岩佐は「長良会長がいなければ、演歌歌手としてデビューすることはできませんでした。感謝してもしきれない」と、恩人の死に胸を痛めた。5月22日に行われた青山斎場での長良会長の本葬には、冷たい雨がそぼ降る中、5,000人以上の弔問客が駆けつけ、あらためて長良会長の人脈の広さを見せつけた。
一方、長良会長と親しかった芸能プロのオーナーたちは、会長が愛した六本木の行きつけのクラブを渡り歩き、会長の名前でボトルを入れては、会長と一緒に語り合うかのように飲み明かし、故人を偲んだという。この話を聞いて、筆者もうれしくなった。その過程で、オーナーたちが長良会長の遺志を継いで、岩佐を『レコ大』の新人賞に推すことを決めたようだ。今さら説明することではないが、『レコ大』は、そうした芸能プロやレコード会社での水面下での“調整”で決まっているのが実態である。
ところが、7月25日に「故郷~Blue Sky Homeland~」(テイチクエンタテインメント)でデビューした岩手県出身の13歳の民謡歌手の臼澤みさきを、『レコ大』に絶大な影響力を持つ大手プロのオーナーがプッシュしていることが明らかになって、業界から「それはないでしょ」というブーイングの声が上がっている。
新人賞は毎年3~4人が受賞し、その中から最優秀新人賞が決まるわけだが、女性演歌歌手の新人賞の席はひとつというのが定説。岩佐も臼澤も実績があるというレベルではないが、少なくとも岩佐はAKB48の活動の傍ら、演歌のイベントにも出演して、若年層への演歌の普及に一役買っている。そのことは評価に値するだろうし、さすがにデビューしたばかりの臼澤を新人賞にするのは無理がある。しかし、そのオーナーが本気になれば、無理に受賞させてしまうほどの政治力は持っているのだ。
筆者はこの話を聞いて、1992年の『レコ大』の新人賞レースを思い出さざるを得ない。この年の最優秀新人賞の本命は、長良会長の事務所に所属する田川寿美といわれていた。審査当日まで、誰もが田川と疑わなかった。もちろん、長良会長も確信していた。ところが、土壇場になって大手プロのオーナーが推す、さほど実績のない永井みゆきという歌手が賞をさらっていった。
長良会長は筆者の前で「裏切られた、悔しい」と、初めて涙を見せたのだ。長良会長と、大手プロオーナーの間でどのような“調整”が行われた挙げ句、会長が「裏切られた」という言葉を口にしたのかはわからない。
そのオーナーが、今回、臼澤を推している。どうもすでに、このオーナーが臼澤の音楽出版権を握っているため、子飼いのマスコミに協力させ、メディア露出を図り、力づくで売りだそうということらしい。しかし、現時点で臼澤に獲らせることを確定させるのは、永井の時と同様、業界的にも世間的にも無理がある。それゆえ、今回も永井の時と同じようなことが起こらないことを祈りたい。
それにしても、長良会長の遺志を継いで芸能界の重鎮たちが岩佐を担ぐとは、賞レースの行方はともかく、なんとも温かく、義理人情に長けた話だ。違和感を抱く声もあるだろうが、これが芸能界というムラのいい側面でもある。草葉の陰で、長良会長もホッと安堵の胸を撫で下ろしていることだろう。あらためて、長良会長に合掌!
(文=本多圭)
えっ、48歳の新人女優!? 一条綺美香が“3年ぶり”のエッチで華麗なるAVデビュー!

「26歳を超えたら熟女」といわれるAV業界に、なんと48歳の新人AV女優が現れた!! 彼女の名は一条綺美香。1964年生まれ、枝野幸男経済産業大臣や橋本聖子議員らと同い年という脅威の新人だ。いったいどんな女性が……!? 勇気を振り絞って、新中野・SOD本社に出向いた取材班の前に姿を現した彼女は、か、かわいい! まさに“ノーチェンジ”な美女だ。そんな綺美香さんのデビューを記念して、イロイロと伺っちゃいました〜♪
――48歳でのデビューということですが、いったいどんな経緯で?
一条綺美香(以下、一条) お付き合いしている人もしばらくいないし、女性としてこのまま終わっていくっていうのが悲しいなと思ったんです。せっかくなので、何か思い出に残るものを、と思って自分から応募しました。ただ、面接に行っても、本当にお仕事させていただけるのか不安でしたね。やっぱり、AV業界は若い女の子ばかりじゃないですか? だから、きっとダメだろうなと思いながら行ったんです。
――顔もカワイイし、スタイルもパーフェクト。そんな綺美香さんをAV業界が放っておくわけないじゃないですか!
一条 年齢的にも負い目を感じていましたので……。
――綺美香さんのかわいらしさがあれば、全然年齢なんて気になりません。ところで、もともとAVに興味はあったんですか?
一条 実は、あまり興味はなかったんです。昔、AVってどういうものかなと思って見たことはあるんですが、最近のものは全然見ていませんでした。ちょうど、加藤鷹さんが大活躍をしていた頃ですね。「みんなこんなふうに潮を吹くのか」って、びっくりした記憶があります。
――今回のデビュー作で、綺美香さんの潮は!?
一条 いえ、吹きませんでした(笑)。
――撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
一条 まず、スタッフさんの多さにびっくりしました。プライベートでも3Pとかの経験はないので、この状況でできるのかな……って心配で。けど、いざ本番が始まると、カメラも見ずに、無我夢中でエッチに没頭していました。
――さすが、経験豊富な美淑女! 緊張はしなかったんですか?
一条 もちろん、すごく緊張しましたよ~。前日は全然眠れないし、胃が痛いし……。しかも、私、撮影の日まで3年間一切エッチをしていなかったんです。3年ぶりのエッチだったし、初めてのAVだし、わけわかんなかったです(笑)。
――男優さんとのカラミはいかがでしたか?
一条 気持ちよかったですね。しっかりと私のツボを抑えてくれました。
――綺美香さんのツボ……気になります!
一条 私、耳が性感帯なんです。耳を触られたり舐められたりしながら、下半身に手を伸ばされるともう……ですよね。
――描写がエロすぎます。ほかに見てほしいシーンはありますか?
一条 わたし、料理が趣味なんですが、今回の作品の中で肉じゃがを作っているんです。皮を向くところからすべてその場で作ったんですが、「あれ、これAVですよね……?」って、自分でも不思議でした。
――料理が趣味っていうことは、やっぱり家には愛する旦那さんがいるんでしょうか……?
一条 いえ。結婚したこともないですし、バツイチでもないんです。けれども昔から結婚願望が強くて、母のお手伝いをしながら家事全般は身につけました。いったいどこで調子が狂っちゃったんでしょうかね(苦笑)。
――ところで、これまでイロイロな経験をされてきたと思いますが、綺美香さんがこれまでに一番感じたSEXは?
一条 う~ん、ノーマルなものばかりですよ。ただ、以前、会社を経営している方と付き合っていたんですが、仕事が終わった彼のオフィスで、いきなり後ろからスカートを捲り上げられて挿れられちゃいました(照)。お迎えに行っただけのはずだったのに……。
――全然ノーマルじゃありません!
一条 そうですか? ふふふ。
――今後はどんなシチュエーションに挑戦してみたいですか?
一条 コスプレ系をやりたいですね。あんまり子どもっぽいのじゃなくて、エレベーターガールとかレースクイーンとか、ちょっと大人っぽいコスプレをしてみたいです。実は、セーラー服を着たいっていう願望もあるんですが……年齢的に無理かな(笑)。
――いえ、ぜひ見たいです!! 挑戦してください!
一条 そう言ってもらえるとうれしいです! 私、学生時代から女性に囲まれて、職場も女性ばかり。男性との接点もなかったので、すごくお仕事が楽しいんです。ストレス解消にも効果的ですよね。
――ストレス解消ですか……?
一条 大きな声を出すとストレス発散になるじゃないですか。AVの撮影で喘ぎ声を出せば、身も心もスッキリします。
――まさに天職ですね! これからの活躍が楽しみです。本日はありがとうございました!
●一条綺美香 特設サイト
<http://ec.sod.co.jp/special/ichijo48/index.html>
『一条綺美香 48歳 AV DEBUT』
「SODstar」史上最高年長、奇跡の大型美淑女がついに誕生。48歳なのにこのかわいさ、この美貌はまさに犯罪レベル! 身体もムッチリ! 完璧すぎるFカップ「NEW 美淑女」が降臨。
発売日/9月20日 発売/SODstar 価格/2980円(税込)
えっ、48歳の新人女優!? 一条綺美香が“3年ぶり”のエッチで華麗なるAVデビュー!

「26歳を超えたら熟女」といわれるAV業界に、なんと48歳の新人AV女優が現れた!! 彼女の名は一条綺美香。1964年生まれ、枝野幸男経済産業大臣や橋本聖子議員らと同い年という脅威の新人だ。いったいどんな女性が……!? 勇気を振り絞って、新中野・SOD本社に出向いた取材班の前に姿を現した彼女は、か、かわいい! まさに“ノーチェンジ”な美女だ。そんな綺美香さんのデビューを記念して、イロイロと伺っちゃいました〜♪
――48歳でのデビューということですが、いったいどんな経緯で?
一条綺美香(以下、一条) お付き合いしている人もしばらくいないし、女性としてこのまま終わっていくっていうのが悲しいなと思ったんです。せっかくなので、何か思い出に残るものを、と思って自分から応募しました。ただ、面接に行っても、本当にお仕事させていただけるのか不安でしたね。やっぱり、AV業界は若い女の子ばかりじゃないですか? だから、きっとダメだろうなと思いながら行ったんです。
――顔もカワイイし、スタイルもパーフェクト。そんな綺美香さんをAV業界が放っておくわけないじゃないですか!
一条 年齢的にも負い目を感じていましたので……。
――綺美香さんのかわいらしさがあれば、全然年齢なんて気になりません。ところで、もともとAVに興味はあったんですか?
一条 実は、あまり興味はなかったんです。昔、AVってどういうものかなと思って見たことはあるんですが、最近のものは全然見ていませんでした。ちょうど、加藤鷹さんが大活躍をしていた頃ですね。「みんなこんなふうに潮を吹くのか」って、びっくりした記憶があります。
――今回のデビュー作で、綺美香さんの潮は!?
一条 いえ、吹きませんでした(笑)。
――撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
一条 まず、スタッフさんの多さにびっくりしました。プライベートでも3Pとかの経験はないので、この状況でできるのかな……って心配で。けど、いざ本番が始まると、カメラも見ずに、無我夢中でエッチに没頭していました。
――さすが、経験豊富な美淑女! 緊張はしなかったんですか?
一条 もちろん、すごく緊張しましたよ~。前日は全然眠れないし、胃が痛いし……。しかも、私、撮影の日まで3年間一切エッチをしていなかったんです。3年ぶりのエッチだったし、初めてのAVだし、わけわかんなかったです(笑)。
――男優さんとのカラミはいかがでしたか?
一条 気持ちよかったですね。しっかりと私のツボを抑えてくれました。
――綺美香さんのツボ……気になります!
一条 私、耳が性感帯なんです。耳を触られたり舐められたりしながら、下半身に手を伸ばされるともう……ですよね。
――描写がエロすぎます。ほかに見てほしいシーンはありますか?
一条 わたし、料理が趣味なんですが、今回の作品の中で肉じゃがを作っているんです。皮を向くところからすべてその場で作ったんですが、「あれ、これAVですよね……?」って、自分でも不思議でした。
――料理が趣味っていうことは、やっぱり家には愛する旦那さんがいるんでしょうか……?
一条 いえ。結婚したこともないですし、バツイチでもないんです。けれども昔から結婚願望が強くて、母のお手伝いをしながら家事全般は身につけました。いったいどこで調子が狂っちゃったんでしょうかね(苦笑)。
――ところで、これまでイロイロな経験をされてきたと思いますが、綺美香さんがこれまでに一番感じたSEXは?
一条 う~ん、ノーマルなものばかりですよ。ただ、以前、会社を経営している方と付き合っていたんですが、仕事が終わった彼のオフィスで、いきなり後ろからスカートを捲り上げられて挿れられちゃいました(照)。お迎えに行っただけのはずだったのに……。
――全然ノーマルじゃありません!
一条 そうですか? ふふふ。
――今後はどんなシチュエーションに挑戦してみたいですか?
一条 コスプレ系をやりたいですね。あんまり子どもっぽいのじゃなくて、エレベーターガールとかレースクイーンとか、ちょっと大人っぽいコスプレをしてみたいです。実は、セーラー服を着たいっていう願望もあるんですが……年齢的に無理かな(笑)。
――いえ、ぜひ見たいです!! 挑戦してください!
一条 そう言ってもらえるとうれしいです! 私、学生時代から女性に囲まれて、職場も女性ばかり。男性との接点もなかったので、すごくお仕事が楽しいんです。ストレス解消にも効果的ですよね。
――ストレス解消ですか……?
一条 大きな声を出すとストレス発散になるじゃないですか。AVの撮影で喘ぎ声を出せば、身も心もスッキリします。
――まさに天職ですね! これからの活躍が楽しみです。本日はありがとうございました!
●一条綺美香 特設サイト
<http://ec.sod.co.jp/special/ichijo48/index.html>
『一条綺美香 48歳 AV DEBUT』
「SODstar」史上最高年長、奇跡の大型美淑女がついに誕生。48歳なのにこのかわいさ、この美貌はまさに犯罪レベル! 身体もムッチリ! 完璧すぎるFカップ「NEW 美淑女」が降臨。
発売日/9月20日 発売/SODstar 価格/2980円(税込)
リアル・マカオ・ノワールの衝撃作『ルーレットシティ』がついに日本上陸!

今週末より、全国順次劇場公開される衝撃作『ルーレットシティ』。2010年のシンガポール国際映画祭、マカオ国際映画祭で注目を浴びた衝撃作だ。
監督、脚本を手掛けるのは、中国や香港のテレビドラマ、映画などで活躍するシンガポール出身の若手俳優、トーマス・リム。第一回監督作品にもかかわらず、監督・脚本・主演という離れ業を演じ、さらに全編マカオ・ロケで製作されたもの。しかも、アジア圏の国際映画祭で続々と招待上映も決まっているばかりか、その勢いに乗ってシンガポール国内では早くも劇場公開を果たし、スマッシュ・ヒットを記録しているというから、目を見張るものがある。日本公開にあたって、来日したリム監督に話を聞いた。
日頃のトーマス監督は、作品とは対照的に物静かで穏やかな人物だ。やはり気になるのは、全編をマカオでロケしたということ。対岸の香港は映画の都として知られるが、マカオで映画と聞いてピンと来るものがないのは、筆者だけではないだろう。
リム監督によれば、基本的にマカオには映画業界というものがないという。
「たまに香港のジョニー・トー監督がマカオで撮影する映画などはありますが、私が知る限り、ここ5~6年の間にマカオで製作された劇場長編映画は、この『ルーレットシティ』だけです」
そんなマカオに日本人が抱くイメージといえば、本作のテーマにもなっているカジノ。シンガポール出身であるリム監督にとっても、やはり魅力ある題材だったのだろうか?
「マカオのカジノ業界が収益的にピークを迎えたのは2007年なのですが、たくさんの中国人が国境を越えてマカオにやってきました。それと同時に、カジノをめぐるさまざまな事件が起き、私もこの問題に非常に興味を持ち、取材をしたんです」
このように本作の第一の魅力は、日本と同じ東アジアに位置しながら、あまり情報の入ってこないマカオの、今まさに起こっている出来事を題材にしていることにある。しかも、テーマの魅力だけでなく、ストーリーも、とても第一回監督作品とは思えないほど練られている。いったい、どのような過程を経て、本作を完成に導いたのだろうか?
「私は俳優から映画監督になるために、ラブストーリー作品の脚本を書こうと決めていました。中国人の男とマカオの女がカジノをめぐってトラブルに巻き込まれる、というストーリーを考えたわけですが、この映画の男女のラブストーリーは、ある種の暗喩だと考えています。つまり、一攫千金を夢見て大陸から来た男・タクと、マカオに住み、カジノで働くことで高収入を得ている女・アマンダというキャラクターは、同じ中国人でありながらマカオでは違う存在なのです。マカオで実際に取材した要素をラブストーリーにプラスすることで、このラブストーリー自体がカジノにおける中国人同士のギャップを象徴するものになったと思います。それを脚本として書くために1年近くかかりました」
リム監督は俳優業の傍ら、映像編集や映画監督としての勉強を重ねてきた来歴の持ち主。今回の作品も脚本執筆に1年を要したばかりか、撮影準備に入ったのは2008年から。そして2009年にようやくクランクイン。本人も「危険だった」と語るマカオ・ロケを経て、自ら編集してなんとか完成させることができたという。
2010年のシンガポール国際映画祭とマカオ国際映画祭で初上映され、劇場公開も果たせて幸運だったと笑顔で語るリム監督だが、演技力も目を見張る。主人公のタクを演じている時の鬼気迫る緊張感は素晴らしい。叔父のワイを演じた香港演劇界のベテラン俳優であるキュー・ポウチョンとの激しい競演シーンは特におすすめだ。一方で、後半になるにつれてさまざまな駆け引きに対処する際のポーカーフェイスも実にサマになっているなど、柔軟な演技力の持ち主なのである。
本作にはミス・マカオ出身のエニー・ロイ、香港の演劇・映画で活躍するジョセフィン・チャイなどの女優陣のほか、アジア映画界で勝負する個性派俳優たちが数多く出演している。ルーレット、カジノ、ギャンブル等々、日本人の日常生活からは見事にかけ離れたイメージで全編構成されるノワール的な無常観を、監督であるトーマス・リムがマカオの深い闇へと身を投じ、リアリティー満点に描写する傑作なのは、間違いないだろう。
なお、『ポチの告白』『GOTH』の監督・高橋玄が、本作の日本語字幕の翻訳監修を手掛けている。
『ルーレットシティ』
監督:トーマス・リム(林毅煒)
出演:トーマス・リム キュウ・ポウチョン ジョセンフィン・チャイ チョン・ユーシン エニー・ロイ
2011年製作/上映時間76分
2012年8月11日(土)より、新宿バルト9にて東京公開
その後、梅田ブルク7、横浜ブルク13、T・ジョイ京都、T・ジョイ博多にて順次劇場公開
<作品のご紹介 & 劇場情報>
KINEZO PREMIERE 公式HP http://premiere.kinezo.jp/lineup/movie5.html