毎週新作映画を紹介する当コーナーでは今回、劇場公開こそ小規模だが、予算などさまざまな制約の中、アイデアと工夫によってユニークな作品に仕上がった2本を取り上げたい(いずれも3月30日公開)。 1本目の『恐竜を掘ろう』は、松方弘樹が珍しく穏やかで少しさびしげな役で主演し、内山理名、鈴木砂羽、ガッツ石松らが共演したヒューマンドラマ。福井市で美術店を営む草介(松方)は、経済的に成功し、仲間と夜な夜な飲み歩く日々を過ごしながらも、空虚な思いを抱えていた。ある日、いつもショーウィンドウ越しに店をのぞいていた少女(小野花梨)から手紙を受け取った草介は、気になって少女の家を訪問。だが、数日前から行く先を告げず家を出ていた少女はその頃、恐竜の卵の化石を発掘することが夢だと語る青年(入江甚儀)に出会っていた。 福井県敦賀市出身の俳優・大和田伸也が故郷の福井を舞台に撮り上げた初監督作品。松方弘樹がにわか探偵になって少ない手がかりで少女の家を探し当てたり、スナックで働く顔見知りの若い女性(内山理名)の車にこっそり乗り込んで自宅を突き止めたりと、見方によってはかなり危ない行動をとるが、テレビのバラエティ番組でおなじみの「オジサンのかわいらしさ」でなんとなく納得させられてしまう。ユーモラスなタッチとヒューマンなストーリー展開が十分になじんでいないところもあるものの、ある種のぎこちなさ、初々しさも味わいではある。山奥に突如出現する巨大な「ハコモノ」の恐竜博物館や、夜ごとスナックに通う男たちがろくに働いていない(ように見える)描写に、原発立地の事情がそれとなく伝わってくるが、現実を見据えた上で内なる希望を「掘り起こそう」という監督からのポジティブなメッセージととらえたい。 もう1本の『UFO 侵略』は、英国発の低予算SFアクションながら、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが重要な役どころで格闘アクションも披露した注目作。ある朝マイケルは、出会ったばかりの恋人キャリーや同居人たちと目覚めると、町一帯で停電が発生し、携帯電話もつながらない。住民らの騒然とした様子に気づいて外に出た彼らは、上空を覆う巨大なUFOを目撃。マイケルたちは車を走らせ、宇宙人の襲来を予見し長年準備してきたせいで変人扱いされていた元特殊部隊兵士の叔父ジョージ(バン=ダム)に助けを求める。 マイケル役にピアース・ブロスナンの息子ショーン・ブロスナン、キャリー役にバン=ダムの娘ビアンカ・ブリーと、二世俳優の共演でも注目。特にビアンカ・ブリーは、端正な顔立ちとグラマラスな肢体に似合わずハードなアクションで「父娘対決」も熱演しており、今後の活躍に期待したいところ。おそらくは予算の都合上で、バン=ダムの出演シーンの多くを別撮りして編集でつないでいるのがバレバレだが、むしろ開き直ったかのような構成が潔い。宇宙船などの視覚効果も「今どきこんな……」とあきれるほどチープだが、そうしたツッコミどころも含め広い心で楽しめるB級SFのファンにおすすめだ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『恐竜を掘ろう』作品情報 <http://eiga.com/movie/77803/> 『UFO 侵略』作品情報 <http://eiga.com/movie/78233/>(C)『恐竜を掘ろう』製作委員会
投稿者「kitamura」のアーカイブ
菅野美穂の“初めての男”も……ロックシンガーはイケメンより地味がモテる?
3月23日に俳優・堺雅人との結婚を発表した女優の菅野美穂の話題が続いている。高い好感度を10年以上も維持している菅野の人気ぶりをあらためて証明した形だが、古傷とも呼ぶべきネタも掘り起こされつつある。菅野の“初めての交際相手”といわれるのは、人気ロックバンド・筋肉少女帯のボーカル大槻ケンヂだ。 「大槻ケンヂが、10代だった頃の菅野美穂と交際していたのは、音楽業界では有名な話です。というのも、大槻がことあるごとに自慢していたから(笑)。『処女を奪った』という話もまことしやかに語られていますが、それは本当かどうか。90年代前半ごろの大槻はかなりのプレイボーイぶりを発揮していて、ほかにもアイドル複数と付き合っていました」(当時を知るレコード会社関係者) 地味なルックスでエッセイなどを書いている今の大槻ケンヂからは想像しにくい話であるが、20年ほど前のロックバンドのボーカルは、どんなタイプであれ、とにかくモテたという。同じく地味な顔立ちの人気ボーカルKは、観月ありさなどの人気アイドルと次々と交際し、「ロックシンガー最強モテ説」の根拠となったといわれる。 「最近では、吉高由里子と交際中のRADWIMPS野田洋次郎が話題となりましたが、ミュージシャンはあんまりイケメンじゃないほうがモテますね。イケメンの場合は早々に結婚してしまっているケースが多く、たいていは不倫交際になりがち。GLAYのTERUやミスチルの桜井和寿は前妻と離婚して新たに芸能人と結婚しましたが、あれはレアケースです。ケミストリーで女遊びをしていたのは、イケメンの堂珍嘉邦ではなくて、個性派の川畑要のほう。2008年にモデルと結婚して年貢を納めましたが、2005年頃はクラブなどで大暴れしてましたよ」(音楽雑誌編集者) そんな中、ポスト大槻ケンヂとなる“アイドルキラー”は出てくるのか。「バンド系は“アイドルヲタ”を自称するケースは多いものの、交際情報はとんと聞かない」(先のレコード会社関係者)と、決定的な交際情報は浮上していない模様だ。モテ男の所属ジャンルは世に連れて移り変わるが、現在はロックバンドの株がやや下がり気味なのかもしれない。 (文=市場葵)『オンリー・ユー』(MCAビクター)
海賊国家といわれるソマリアに林立する「国家のようなもの」その実態に迫る!【後編】
【前編】【中編】はこちらから ――『謎の独立国家ソマリランド』では、高野さんの紀行文とソマリランドを学者のように解説するくだりが交互に出てきます。読者のみなさんには、どういうところに注目して読んでもらいたいですか? 高野秀行(以下、高野) SFを読むような気分で読んでもらえると、面白いんじゃないかと思います。この世のことではなくて、別の惑星で起きているみたいな。 ――別の惑星と言われると納得できます。少なくとも、日本人の文化や概念からはほぼ外れていますよね。 高野 僕はこの本で、2つのことをいっぺんにやろうとしたんです。ひとつは専門家が読んでも、役に立つ本であること。従来のソマリアは20年も無政府で、ソマリランドは国家として承認されていない。研究者もいないし、知っているジャーナリストもいない。無政府状態になる以前は軍事独裁政権で、やはりジャーナリストや研究者は自由に入れなかった。わからないことだらけなんですよ。国自体が未知の世界で、まさに政治的秘境になっているから、そこにはいろいろな面白いことがあります。そういう意味で、この本は資料的な価値も絶対あるはずなので、研究者やジャーナリストが読んでも役に立つように書いてあります。 もうひとつは、面白い物語であること。専門書だと、一般の人が読む理由がなくなってきますよね。一般の人はソマリアなんて知らなくてもいい。地理的にも離れているし、商売をしているわけでもない。そういう人には、純粋に冒険物やSFを読むように楽しんでもらいたいです。 ■海外取材における、お金の話 ――著書ではお金、特に取材費の話が出てきますよね。当初持っていった取材費は150万円くらいとのことですが、フリーランスが海外取材する場合の予算や、現金を持ち歩くことのリスクを、どのように考えていますか?駐車してある戦車の前でくつろぐ人々(モガディショ)。
高野 大都市ではたいていクレジットカードが使えるから多額の現金を持って行く必要はないけど、ソマリアみたいなところではカードが一切使えないから、持って行くしかない。実は送金してもらう手もあったのですが、当時はわからなかったので。 ――現金を、どこに入れていたんですか? 高野 150万をドルにして、分厚いので分散して、腹(腹に巻くタイプの貴重品袋)に入れました。20ドルくらいまでの細かいものはビニール袋に入れてカバンの中に入れ、50ドル以上のお金は身に着けていました。 ――高野さんは「著作を一冊書いても70~80万ぐらいの収入にしかならない」とサラッと書いていますが、衝撃を受ける読者もいると思います。費用対効果は考えていましたか? 高野 まったく考えていませんね。考えたら行けないですよ。今まで出版社からお金をもらって行った取材も何回かあるけど、大半は自分でやっています。企画になるかわからないことに出版社はお金出してくれませんから。 ――それは実際に本になるまでは、高野さんが何を言いたいのか、編集者には伝わらないということでしょうか? 高野 そうそう、そういうことです。いくら説明しても、全然わかってもらえないから。それでも以前は企画にしようと頑張って伝えていたのですが、いくら言ってもわかってもらえない。今でも僕が面白いと思っていることは、だいたい編集者に伝わらなくて。行く前は全然企画として成立していなくて、行って書くと「あぁ」と納得して、ようやくわかってくれる。だから、書いたものを見せないとしょうがないんですよね。 ――企画書だけでは編集者に面白さが伝わらない、ということに苦労しているんですね。 高野 でも、簡単に伝わらないことは、すごくいいことだと思います。人が想像していることをやってもしょうがないから。人が想像できないことをやらなきゃね。 ――実際『謎の独立国家ソマリランド』が売れているのも、人の想像力を超えた物語であるということが大きいと思います。ご自身は、売れている理由をどのように分析されていますか?機関銃を携える民兵。
高野 まあ異様な本でしょ。タイトルが『謎の独立国家ソマリランド』で、こんなしっかりした作りで、帯も「西欧民主主義、敗れたり!!」って言い切っているし。本の雑誌社の担当編集者とも話したんだけど、本当に面白い本はちゃんと売れるんだなって。出版に対して未来を感じたというか、まだまだ捨てたもんじゃないなと思いましたね。 ――存在感がすごくあるというか密度が濃いというか、詰め込まれているというのが厚さだけじゃなくてパッと見でわかりますね。 高野 編集者とレイアウト担当の人と、完璧な本を作りたいと話していたんです。地図なんかも、すごく変で複雑な地図ですが、あれも繰り返し繰り返し直して文字の大きさや色にこだわって、いかにわかりやすくきれいに仕上げるかを徹底してやったんです。地図にはやっぱり色がつかないとわからないということになり、カラーは8ページと決まっているので、最後の写真を削って入れたんですよね。 ――500ページを超える大作ですが、執筆には苦労されたんですか? 高野 自分の中では、苦労は少ないほうですね。書き直しは少なかったです。最初に書くときにものすごくいろいろ書いて、流れを自分の中で考えて作りましたからね。 ――最初から最後まで、ちゃんと考えられているわけですね。 高野 そうです。関係者全員で、完璧に作ろうと頑張りましたから。ソマリはもうこれ一冊でOKなんだ、という本にしたかった。自分の集大成なんですよね。今まで25冊近く書いてきたけど、10年前だったら、この本は書けなかったと思います。理由は、技術的に難しいから。情報だけ並べるのであればそれはできるし、ストーリーだけ書くのであればそれもできるんだけど、情報を入れてそれをストーリーにしていくとなると、こんなに要素が多いと、めちゃくちゃ難しくなってくる。10年前だと、たぶんそれが技術的にできなかったと思うんです。 ――ソマリランドでシリーズ化したいと考えているんですか? 高野 あと6~7冊は書こうかなと。まず銃撃戦を含めた続編を考えていて、それから向こうで親しくなったジャーナリストを日本に呼んで、彼らと一緒に本を作ることを計画しています。来年にはラクダで古代王国を探す旅に出る予定。そんな夢を持てる国なんてないですよね。僕にとってソマリというのはライフワークなので、それだけやるのではなくて、ひとつの大きな縦軸として今後も続けていきます。 (取材・文=丸山佑介/犯罪ジャーナリスト<http://ameblo.jp/maruyamagonzaresu/>)私の面倒をみてくれたモガディショの美人ジャーナリスト(右)。
●たかの・ひでゆき
1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに、文筆活動を開始。「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションのほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。1992~93年にはタイ国立チェンマイ大学日本語科で、08~09年には上智大学外国語学部で、それぞれ講師を務める。主な著書に『アヘン王国潜入記』『巨流アマゾンを遡れ』『ミャンマーの柳生一族』『異国トーキョー漂流記』『アジア新聞屋台村』『腰痛探検家』(以上、集英社文庫)、『西南シルクロードは密林に消える』『怪獣記』(講談社文庫)、『イスラム飲酒紀行』(扶桑社)、『未来国家ブータン』(集英社)など。『ワセダ三畳青春記』(集英社文庫)で第一回酒飲み書店員大賞を受賞。
残酷すぎる退屈な日常から生まれるドラマ アニメ『悪の華』第1回先行上映会レポート
3月21日、東京・科学技術館にてテレビアニメーション『悪の華』第1回先行上映会が行われた(この作品は、話数を「回」で数える)。上映の前後には長濱博史監督、出演者の植田慎一郎(春日高男役、第24回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストファイナリスト)、伊瀬茉莉也(仲村佐和役)、日笠陽子(佐伯奈々子役)が登壇してトークを繰り広げ、イベント終了後は報道陣の取材に応じた。 『悪の華』は「週刊少年マガジン」(講談社)で連載中の同名漫画(原作・押見修造)のアニメ化。4月から放映を開始する。 技術的には、ロトスコープを採用している点が大きな特徴だ。ロトスコープ自体は既存の手法だが、それを全編、テレビシリーズの頭から最後までやり通した例はほかにない。実写撮影→手描きでアニメ化→アフレコという過程を踏むのは当然として、全編がロトスコープであるため、まず原作者の生地であり、原作の舞台である群馬県桐生市で3カ月間に渡り、実写専門のキャストを起用しての撮影が行われた。その上でアニメの画として描き、音を響かせ、声を載せる。最終的に声優の声が載ると、それは実写でもアニメでもない何かになっていた。 上映前、壇上に立った長濱監督は「ちょっとポカン、としてしまうかもしれない。普通のアニメーションの映像とは違うので」と言った。 ちょっとどころではなかった。 「第1回」はボードレールに心酔する読書好きの少年、春日高男が登下校する何気ない様子に始まり、この物語の発端となる事件の直前までの「何も起こらない時間」を執拗に描いていく。 「うっせぇ クソムシが」。おそらく仲村佐和のその言葉以外は、何も起こらない日常を映しているだけなのに、不吉な音楽、音響と共に、緊迫した濃密な時間が続く。エンドロールでようやく解放されると、ほっとすると同時に、その20数分への充足感も生まれ、早く次を見たいという気にさせられる。 スクールカーストを頭で捉えた程度のものではなく、リアルな学生生活の今、あるいは記憶を、そのまま呼び起こされるような完璧な生々しさがある。放映開始前から問題作と言ってもいいかもしれない。間違いなく、新しい何かを提起している。 すべてにおいてテンションが高い映像の中で、特に光っていたのは実写と声の演技の両方で主人公の春日高男を演じた植田慎一郎の芝居だ。その貢献は、作品が完結していない現時点でも称賛に値する。 この先、春日高男は密かに想い焦がれる佐伯奈々子の体操着に手をかけたところを仲村佐和に目撃され、心の闇を共有する間柄になっていく。そして「いい子」を演じ続けることに違和感を覚える佐伯も、次第に春日に惹かれていく。3人の関係はどうなるのか。この世界の圧力はどこまで高まるのか――。 上映後に再び登壇した長濱監督は最初「原作と一緒です。漫画と一緒です。それしか言わないです(笑)」と言っていたが、徐々に言葉の洪水が止まらなくなっていく。 「(ロトスコープは)コントロールが利かないんですよね。髪の毛とか。服のシワとか。コントロールしようとすればするほど、記号に落ち着けようとすればするほど、ウソになっていく。どこまでやっていくかを一話で感じ取り、模索して、方向性が見えてきている」 「これ以降、どんどん色が変わっていく。カテゴライズされたくないんですとにかく。『悪の華』はなんとかいうジャンルです、とか、あれみたいだとならないようにしようと」 「アニメになりすまそうとしているんです。スターチャイルドから普通のアニメとしてリリースしようとしている」 「桐生の試写会でも司会の松崎(克俊、山田役)さんから、犯行声明みたいだと言われたんですが」 「アニメの世界にしか存在しない仲村とか佐伯にしたかった。原作のキャラクターをそのまま出しても。原作を読めばいいんですよね。そういう意味では原作に戻れるつくりになっている」 そして植田慎一郎、伊瀬茉莉也、日笠陽子が登壇。ここからおよそ1時間、熱の入ったトークが続く。 「2回目すごいですよ。放送を見てほしいですね。1回見ると画に慣れるので」(植田)司会のニッポン放送・吉田アナウンサー(左)と長濱博史監督。
「アフレコをしているときは、いわゆる外画の吹き替えをやっているような感覚だったんですが、これを見たときに“あ、やっぱりアニメだ”と。でも滑らかに動くし、なんだろう、これは。ジャンルがない」(伊瀬) 「私はいい作品やいい曲に出逢うと、胸がキュン♪ とする性癖の持ち主なんですが、これを見た瞬間はキュンとしなかったんですよ。ギューっとして、ずっとざわざわ、ざわざわしているんですよ。なんか、すっごくて……(長濱「要領得ないな、あなたは(笑)」)そうなの、今日はうまく言えないの、衝撃が大きすぎて」(日笠) あまりに長尺の会話ゆえにそのすべてを起こすことは差し控えるが、異様にも映ったのは、登壇者の姿勢だ。明らかに「お仕事」の域を脱していた。商業用に体裁を整えよう、時間内に収めようといった調整の意識は最低限にとどめ、飾り気のない言葉で熱く語り続ける。心の底から作品に共感し、情熱を持って取り組んでいる様子が伝わってきた。上映後のトークは最初の質問の時点で残りわずかとなっていて、当然、終了予定時刻を大幅に超過する。それを一向に意に介さなかったことからも、『悪の華』が特別な何かであるということはわかる。
アフレコの現場はガンマイクが上方から垂らされるように役者に向かってセッティングされ、声優は本を持たずに、実写のように演技をしていた。役に入り込んだ伊瀬と日笠の間には、劇中の仲村と佐伯の間に漂うのに似た空気が張り詰めるのだという。その芝居の迫力は、確かに映像に乗り移っていた。 登壇者4人はイベント終了後も約45分間の囲み取材に応じた。テンションはまったく落ちず、じっくりとわれわれ報道陣に付き合ってくれた。その一部をご紹介しよう。 イベントを終えての感想を問われると、各々、次のように答えた。 日笠 「ちょーお楽しかったです! いつもアフレコが終わると呑み会をするんですけど、今日は(伊瀬)茉莉也がそういう感じで行こうと言っていて。むき出しにしないと『悪の華』に対する思いは伝わらないから、できるだけ変なベールを被せるのはやめようとやっていたら、素で楽しくなっちゃって。でもでも全然しゃべり足りなくて、3時間でも足りないんじゃないかと思っています。会場の様子がわからないほど作品にすい込まれていました」 伊瀬 「しゃべり足りないですね。短いな~! と思いました。だいぶオーバーしてるんだけど、それでもしゃべり足りないということは……いや、もちろん、どの作品にも愛情を持って全力投球なんですよ。だけど、この『悪の華』は特別なんですよね。そう思わせられる原作の力と、監督の熱意と……美術さんだったり音響さんだったり、プロフェッショナルな方々が一切手を抜かないんですよね。だから、私たちキャスト陣も絶対に手を抜けない。ちょっとでも手を抜いた瞬間に負ける気がするので、監督の熱意、画、音、すべてに負けないように立ち向かっていかないと、この作品の本当の意図する、一番奥の深い深い伝えたいところが伝わらないんじゃないかと思うので。それ……ですね……何言いたかったんだろう。(長濱監督「感想だよ(笑)」)感想か。そういう思いで望んでいるので、やっぱりそれは伝えきれない! 短いから。(上映中)後ろで見させてもらったときは、もう映画を見ているような感覚になっちゃって。(日笠「かっこいい~もう」)かっこいい。センスがいい。面白い!(日笠「天才だって!」)それに尽きます」 植田 「ずっと言っているんですけど(トークショー中でも言及した)、2回目を見ると本当にすごい。1度目は「こんな動き方をするんだ」とか画のほうに集中するんですけど、2回目以降だと自然に見ることができて、話がすっと入ってくる。ロトスコープという手法で去年の夏に撮影して、暑い中、実写キャストみんなで必死に頑張りました。声優キャストも合わせて作品に向き合い、全力でぶつかってきたことがこういう形で見られると、間違っていなかったんだという思いで、本当に幸せです。 2人(日笠、伊瀬)から聴く話はすべて刺激になります。こういう言い方をするとよくないのかもしれないけれど、すごい声優さんたちもこんなに悩んで作品に取り組んでいる姿を見ると、自分には今まで(声優経験は)何もないので、全力でぶつかっていくしかない。全力でぶつかっていかないと、関わったみなさんに悪いと思って……話がずれてしまいましたが、(共演が)この2人で本当によかったです。 長濱監督 「たくさんの方と一緒に見られたことが、すごくうれしかったです。先生(押見修造)や、実写キャストのみなさん、声優さん、たくさん来てくださって。みんな「すごかった」と言ってくれました。今まで映像を見ていないので、今日見て『すごかった』と言ってくれたことが、何よりうれしい。みんなが、自分がやった役、自分が参加した作品がどうなるのかを、ここで見てもらえたことと。それに関わった役者の口から、この作品に命をかけているとか、けっこうウソの話も出てきたんですが、死ぬ死なないとか。ただ、そのくらいの気持ちで、わたしたちはこの作品に関わったのだ、ということを、それこそ伊瀬茉莉也や日笠陽子の口から聞けたら、現場のスタッフはますますやらないといけないな、と思うし。 伊瀬がさっき、みんなすごいプロフェッショナルだと言っていたけれども、そのひとりですからね、あなたも。あなた方はその一部なんだから。あなたたちの芝居を見て、だからこそ画を起こしているアニメーターは、佐伯奈々子の顔がぐちゃぐちゃになっちゃいけない、かわいくないように見えてはいけない、と思うし。仲村のちょっとした鋭い視線や立ち居振る舞いというものに、ブレがあってはならないとみんなが思って、つくり上げている、そのピースのひとつなので。植田くんもそうですけれどもね。そういう意味では、みんなが志を同じくするというか、角合わせをする時期だったと思うんですね。ずっと積み重ねてきたものはあったんですけど、ピシっと形を一回合わせる意味でも、今日の試写会はとんとん、と角を合わせて『あー、きれいに揃ってるね。こんなんなっちゃってる』と、一度みんなで再確認できた、素晴らしいイベントだと思います。ありがとうございます」
この発言を受けて、長濱監督に質問した。
――基準を合わせるという意味では、主人公がひとつの基準になると思います。春日の春日らしさ、あるいは、思い返すと決して学校って楽しいことばかりじゃない、学生らしさ、学生の会話のレベルみたいなもののライヴ感を出すにあたり、ちょっと難しいとは思うんですが、実写と声の両方で春日を演じた植田さんへの評価は?
長濱監督 「植田くんの評価ですか。相当難しいですが。植田くんのやった役、春日高男のなんでもないことを追体験するところから始めているんです、1話は。だから何も起こらない。わざわざ2回、同じ登校シーンを繰り返すんですよ。でも見ていただけるとわかるんですが、背景美術は別の日なので、微妙に光の感じも雲の感じも天気も違うんですね。その中で、だけど見ている人間にとっては『同じ日じゃん。同じ画をくり返しているんじゃないの?』と見えてほしかったんです。そのくらい退屈なんです、たぶん。春日にとっては当たり前の生活で、それを、その桐生というところで生きている中学生『春日高男』を、まず知るところから始めないと、春日が仲村と出逢ってどう変わっていくのか、どうしてこうなったんだろうという感情が生まれづらくなるので。そこに持っていくために今回、1話をていねいに、何も起こらない日常をずっとやった。その中で、つくり笑いをしたり、話を合わせたりする春日高男というのは、みんな誰もが身に覚えのある瞬間だったりするし。友だちがいないわけでもない。いじめられているわけでもない。優等生でもない。なんの変哲もないことがどれだけ残酷かものなのか、自分というのはいったいなんなのか、というのをどこに求めていくかと言ったら、本しかなかった。それをずっと見せていき、描きたいことを描こうとしていた一話なんですが、原作には描かれていない、前日談みたいなものを描いているんですけれども。植田くんがやはり、ちゃんと春日高男というキャラクターに寄り添って、春日高男に向き合ったからこそあの表情が出てくるし、あの世界で春日高男がどんな笑い方をして、どんなクラスに、どんなふうに座っているのか。みたいなことを彼がまず1話で示してくれたことで、今後の展開に大きく影響を及ぼしてくる。
全力でぶつかってくれた植田慎一郎という人間は、素晴らしかった……というチープな言い方しかできないですが、素晴らしかったですね。撮影は本当に過酷だったので。参加してくれた役者さんたちはみんな大変な思いをしたんですね、夏の陽射しのもとを歩いたりとか。その先頭を引っ張っていたのが、経験値もなんにもない、ジュノンボーイで、春日高男とはまったく正反対のリア充真っ盛りみたいなね、やつなんじゃないかと言われている植田くんが、いちばん春日高男になっていたという。あの瞬間は、なんだろうな、役者って面白いいな、と思うんですね。自分は役者ではないですけれど、役者という仕事は面白いいな、彼が春日になれるんだものな、と。サッカーをやっていた人間が、本しか読まない、なんの変哲もないやつになれるんだよな、と思って。それを彼は愛しいと思っていると思うんですよ、きっと。一生自分のものだと思って手放したくないと思う(だろう)し。役者はみんな、この役を誰にも渡したくないと思うだろう。春日高男というキャラクターが、そこでやっと人になり、生きているのだと思うと、感慨深いですよね。それにちょっとでも関われたのは、幸せですね」
この上映会と付随する取材だけで、とにかくすごいということはわかった。しかし、まだ本放映が始まったわけでもない。最後まで見届けたい作品になりそうな予感がする。
(取材・文=後藤勝)
『JUNK』パーソナリティー全員を巻き込む剛腕・太田光の過剰性『爆笑問題の日曜サンデー』
しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。 爆笑問題の太田光は「過剰の人」である。そしてその過剰性は、時に周囲をも巻き込む原動力となる。人はより過剰なものに反応することによってポテンシャルを引き出されるもので、理想的な場の中心には、必ず刺激的なモチベーターが必要になる。3月24日、『爆笑問題の日曜サンデー』(TBSラジオ 毎週日曜13:00~17:00)内の企画として催された「10周年突破記念! JUNK大集合!!」はまさに、そんな太田光の過剰性が空気を作り上げた場に、名だたる芸人たちの化学反応を呼び込む舞台となった。 この「JUNK大集合」という企画は、同局の深夜番組『JUNK』のパーソナリティーを全員集めて公開生放送を行うという、いわばお祭りである。2011年に行われた前回はエレ片のスケジュールが合わず欠席したが、2度目となる今回は伊集院光、爆笑問題、山里亮太、おぎやはぎ、バナナマン、エレ片と、初めて全パーソナリティーが勢揃いする形となった。だがメンツが揃えば、すなわち面白くなるという読みは明らかに早計で、「人数が多くなるとそれぞれの良さが消える」というのはテレビでよく見る光景である。 さらにいえば、深夜ラジオの魅力の一端はその密室的な空気にあり、各パーソナリティーがそれぞれの番組内でリスナーとの間に独自の世界観を作り上げているため、人を集めたからといって単純な足し算で笑いの量を見積もることはできない。リスナーとパーソナリティーの一対一の関係が基本となるラジオでは、スペシャルウィークに聴取率狙いのゲストをひとり呼ぶだけでも、その世界観があっけなく壊れ、途端につまらなくなってしまうというようなことが度々起こるのである。つまりこういった企画の中心には、自らの強力な世界観で全体を引っ張りつつも、各人の自由を許容する人材が求められる。 もちろん、爆笑問題の番組内企画という形式を取っている以上、番組のホストである爆笑問題の世界観に、他の芸人がゲストとして合わせていくのは当然といえば当然のなりゆきなのだが、合わせにいくと取れないというのが笑いの難しさでもある。理想はゲストがホストに話を合わせるのではなく、ホストがゲストの話を引き出すという形だが、これには「引き出す」というより、「こじ開ける」といったほうがいいくらいの強引さが必要だというのは、黒柳徹子が見事に証明している。タイプは違えど太田光の過剰性はまさに、この相手の心の扉をこじ開ける強引さに直結している。それは「相手の懐に飛び込む勇気」とも、「異様な好奇心」ともいえる。もちろん「デリカシーのなさ」と言い換えることも可能だが。 相方の田中裕二、TBSアナウンサーの江藤愛と共にステージに飛び出した太田光はまず、「爆笑問題の峯岸みなみと申します」とのっけからふざけきった自己紹介を披露し、オープニングトークにおける「潰れろ、ニッポン放送!」のひとことで、一瞬にしてその場に一般常識とは別個の世界観を築き上げる。「世界観」といえば聞こえはいいが、つまりは常識的な限界点を自ら真っ先に突破してみせることで、他の出演者にも観客にもリスナーにも、この場の自由を担保していることになる。小説の一行目や漫画の一コマ目と同じく、ラジオのオープニングトークには、その世界の枠組みを規定する機能がある。昼間の放送でありながら、太田のこのひとことで、発言の基準は深夜放送の枠組みへと一気にこじ開けられた。 その後、各曜日のパーソナリティーをステージに呼び込むと、太田は限界すれすれの質問を投げかけることで各人の魅力を次々と引き出してゆく。たとえばおぎやはぎ小木に対し、「お前、森山良子と結婚したんだっけ?」と真ん中高めに明らかな釣り球を投げつけ、小木の「誰があんなババアと」という期待以上の危険球を引き出す。また、ラジオ界におけるこの先の見通しについて伊集院光が「永(六輔)さんを待つ」と微妙にボカした言葉を発すると、太田はすぐさま「永さんの何を待つの?」と無慈悲に掘り下げ、「永さんの幸せを待つ」という伊集院の一見温かな(その実どす黒い)名答を導き出す。しかもそれだけでなく、続けて「『永六輔』から『永眠』になる」とまで言ってしまうのがまさに太田光の過剰性で、ここまでいくとさすがにいき過ぎにも思えるが、この過剰性が各芸人を刺激し、この場でしか生まれ得ない笑いを導き出していたのも間違いない。 このような太田の質問投球術は、まるで「強い球を投げないと強い球は返ってこない」と堅く信じているような剛腕っぷりで、しかし相手の実力が確かな場合に限り、それは真実である。問題はむしろ、こういった特殊な企画外には、その剛腕を存分に発揮する場があまりないように見える(発揮してもカットされてしまう)ことで、このように「場の空気を作る能力」を持った太田こそが、誰よりもそれを許してくれる「場」を求めているのではないか。『爆笑問題の検索ちゃん』や、その流れをくむ現在の『ストライクTV』(共にテレビ朝日系)あたりでも確認できるように、芸人・太田光はお気に入りの芸人に囲まれている場でこそ、その本領を遺憾なく発揮する。つまり自らが作り上げた場の中から、最も恩恵を受けているのも太田自身であり、「強く投げたボールを強く投げ返されることで、次にさらに強いボールを投げることができる」という、自らの過剰性をきっかけに周囲を巻き込んで発動する「過剰性のループ状態」こそが、太田光の笑いの真骨頂なのである。 (文=井上智公<http://arsenal4.blog65.fc2.com/>) ◆「逆にラジオ」過去記事はこちらからTBS RADIO|爆笑問題の日曜サンデー
“女優・歌手”の松たか子に降って湧いた移籍騒動「事務所HPも2年間更新されず……」
芸能界では、野球やサッカー同様に「移籍」が頻繁に繰り返されている。小さい事務所から大手事務所、大手事務所から個人事務所に独立――といったように多種多様な「移籍」があるのだが、今、最も注目されているのが、ある女優だ。 「それは、松たか子さんです。彼女は今、江口洋介さんや瑛太さんが所属する『パパドゥ』に所属していますが、音楽のマネジメントもしている某大手事務所へ移籍するのではないかという話が業界を駆け巡っているんです。もちろん、夫でミュージシャンの佐橋佳幸さんの存在があるのは間違いありません」(芸能事務所関係者) もともと、女優活動と並行して歌手活動も行っていた松。女優としては数々の賞を受賞しているが、歌手としてはこれといったヒット作もない。 「ですが、小田和正さんと親交があったり、今月発売された奥田民生さんのカバーアルバム『奥田民生・カバーズ2』に参加していたりと、ミュージシャンとの交流は多いんです。もちろん、夫の佐橋さんの影響があることは否めません。松さんはオリジナルアルバムを9枚出していますが、それだけ出せるということは、ある一定の層には支持されているということですからね。マネジメントする事務所も楽でしょうね」(音楽事務所関係者) 移籍のウワサの元になっているのが、現事務所の彼女に対する扱いだというのだ。 「事実、彼女のオフィシャルHPでは、彼女のコメントは2年前から更新されていませんし、彼女ほどのクラスになれば、事務所のマネジメントはあまり関係ないですからね。女優のオファーは黙っていても来るでしょうから、元来好きな音楽をやってみたいという思いが強くなってきて、女優としてしかマネジメントしない今の事務所に不満を持ってるんじゃないかって話です」(前出・芸能事務所関係者) 大物女優の“FA宣言”の行方は――。松たか子 オフィシャルクラブ club.Mより
テレ朝『おトメさん』好評の裏にあった、佐藤浩市のドタキャン騒動
「上層部は、ホッと胸をなで下ろしているんじゃないでしょうか。発表直前で主演も内容も変わるっていうのは、そんなにありませんからね」(ドラマ関係者) 平均視聴率11.5%と、まずまずの結果となった『おトメさん』(テレビ朝日系)に主演していた黒木瞳。実はこのドラマ、最初は黒木主演でも『おトメさん』でもなかったというのだ。 「当初は、佐藤浩市さん主演で、オリジナルドラマをという話でした。脚本家は『おトメさん』同様に井上由美子さんでしたが、その後の紆余曲折でなかなか脚本が完成せず、現場はスケジューリングに苦労したそうです」(芸能事務所関係者) もともとは、佐藤サイドが以前、井上由美子の脚本で主演した『最後の晩餐~刑事・遠野一行と七人の容疑者~』『陽はまた昇る』(共にテレビ朝日系)を気に入っており、井上に「また仕事を」と申し出て始まった話だったという。 「それで、井上さんサイドも、だったら彼の男らしさを存分に生かしたドラマを作ろうと脚本も書いていたそうです。それが突然、佐藤サイドから『ドラマに出られなくなった』と連絡があり、井上さんはカンカンに怒ってたみたいですよ」(同) もちろん、佐藤サイドも謝罪に訪れたというのだが、 「結局、主演ドラマを蹴ってまで出演することにした阪本順治監督のオリジナル映画も流れて、暇になったようです(苦笑)。因果応報というんでしょうかね。これで佐藤さんの評判は下がってしまいましたから、次の作品でどれだけ数字が取れるかが問題ですね。逆に、『おトメさん』はまずまずの数字を残しましたので、続編もという話も出ているそうです」(前出・テレ朝関係者) スケジュールが空いていた黒木にとっては、棚からぼた餅の結果になったようだ。木曜ドラマ『おトメさん』|テレビ朝日
海賊国家といわれるソマリアに林立する「国家のようなもの」その実態に迫る!【中編】
【前編】はこちらから ■海賊と誘拐ビジネスの実態 ――高野さんが見た海賊の実態を教えてください。 高野秀行(以下、高野) 僕も最初は海賊がなんなのかまったくわからなくて、マフィアっぽいのか、あるいは山賊っぽいのかなという漠然としたイメージしかなかったし、かつてのソマリア全土に存在すると思ってました。でも実際には、ソマリランド政府の手が及んでいるところにはいない。 ――報道される海賊の被害が出ているエリアは、どのあたりになるのでしょうか? 高野 海賊のメインはプントランドで、7~8割はそこだと思います。近くの南部ソマリアでもやってはいますが、内戦状態の南部は海賊が少ないです。 ――変な言い方ですが、安定しているから海賊ができるということでしょうか? 高野 因果関係はわからないけど、もしかしたらあるのかもしれない。というのは、海賊をやっていると万事丸く収まるところがあるわけです。これがもし陸地でやったら、地元で敵を作ることになって、復讐を呼んで内戦になる。外国船を捕まえて身代金を要求すれば誰も傷つかないし、それでお金が回るわけだから、みんな丸く収まる。 ――一般にイメージされる海賊は、略奪が基本ですよね。ところが著書を拝見すると、実際にメインなのは誘拐ビジネスとのこと。それもプントランドでは、政府自体が誘拐の交渉を仲介してくれますよね。そうすることで身代金の額は跳ね上がって、交渉もまとまりやすくなる。これは国家事業ということなんでしょうか? 高野 ソマリの氏族社会の伝統なんですよね。昔から敵対している氏族を拉致して、身代金でラクダを10頭とか15頭とか支払わせる。その間、捕虜を傷つけてはいけないという掟がちゃんとある。そういうことに慣れているから、彼らにとって「海賊」はニュービジネスでもなんでもなくて、昔から陸地で散々やっていることを海に当てはめてやっているだけなんです。「不倫は文化」と言った芸能人がいたけど、ソマリでは拉致も文化の一部なんです。 ――身代金の額も大きいし、部族間でトラブルも起きない。いいシステムなんですね。 高野 みんなそのシステムをわかっているから、田舎の漁民とかラクダ使いみたいな人でもできる。海賊は特殊な職業ではなく、いつ誰が転じてもおかしくない。例えば、人手が足りないから手伝ってくれよ、みたいなこともあるんです。 ――著書の中でも「一族の中に一人くらいは絶対いる」と書かれていますよね。 高野 愛知県におけるトヨタ自動車みたいなものだから、みんな何かしら関連しているんですよ。 ――ソマリアの誘拐ビジネスは、金さえ払えば無事に釈放されるのでしょうか? 高野 そうです。殺したら金をもらえなくなる上に、復讐を呼ぶでしょ。彼らは復讐をすごく恐れている。彼らは、いかにリスクをかけずに収入を得られるか常に計算している。非常に合理的な人たちなんです。 ――著書の中で出てきた、高野さんが海賊を雇う計画ですが、どこまで本気なんですか?“海賊の首都”プントランドのボサソ。
高野 本気です。ウソは書いていませんから。ただ、海賊をやりたいのではなく、なんとか金を取り返したくて、海賊のドキュメンタリーを撮れないかと思ったんです。地元のジャーナリストに相談したら「海賊を雇えばいい」と言われて、「そうか!」とそのときは目からうろこな気がしたんですよ。いくらくらいかかるのか聞いたら、どんどん見積もりを出してくるから、計算してみたわけです。 ――それは本当に実現可能なんですか? 高野 十分実現可能です。罪の意識が薄い海賊が多いんですよ。まず誰も傷つけない。「人質は大切だから傷つけたりしない」と言うくらいです。しかも外国船を拿捕したところで米軍が復讐に来るわけでもないので、捕まる心配がない。 ――見積もりを取るだけで、海賊の構造がすごくよくわかりますね。 高野 これまでの海賊の話って、いくら聞いてもなんかぼんやりしていて、今ひとつわからなかったんです。世界中のアンダーグラウンドが関わっていると言われても、どうしても陰謀論めいた話になっていくので、具体的にどういうことか全然わからない。でも見積もりを取ったらどんどん見えてきて、取材ではわからなくても見積もりではわかる。見積もりすげぇなって思いました(笑)。 ――見積もりから見えてくることって多いんですね。 高野 バズーカや機関銃はレンタルのほうが安い、とかね(笑)。 ――ソマリランド以外のソマリアでは、治安はどうでしょう。ソマリランドを一歩出ると危険なんでしょうか? プントランドは、やはり危険ですか? 高野 治安の面でいえば、プントランドは護衛なしだと外国人なんか5分と立っていられないと言われましたね。ただし、戦争や内乱の勃発といったことはなく、政情の安定は保たれています。同じ系列の氏族で固めてあるので大きな内戦はありませんが、氏族間の抗争みたいなものはあって、ヤクザの抗争みたいな感じで、関係している人とそうじゃない人がいるんです。トラブルの発端は大体つまらないことで、ラクダの水場を争ってケンカして殺してしまったとか、借金を返さないとかで、誰かひとり殺されると抗争が始まる、ということがプントランドでは結構ありますが、すごく大きな混乱にはならないです。 ――一番治安がヤバイなと思ったのは、南部ソマリアのほうですか? 高野 南部ソマリアは自称国家が乱立しているし、僕が行ったときはアル・シャバーブというイスラム過激派が、かなりの勢力を持っていました。そいつらは簡単に人を殺すし、外国人はすぐに拉致する。自分たちの言うことに従わなければ簡単に殺すというのは、今までのソマリにはなかった価値観なんです。今はアル・シャバーブの勢力が弱まり、今度はまた昔ながらの氏族間による戦争が再開しています。海賊に拉致されたドイツ人とそのヨット。
■経済学の概念をひっくり返す、驚きの通貨事情 ――著書を読んでいて笑ったのが、プントランドの換金レートの変動で身代金の支払いがあったかどうかがわかるという話なんですが、ものすごく単純な市場原理ですね。地元の海賊にお金が入ると換金するから、周りにも回っていくという。 高野 大きい買い物はドルでするのが普通だけど、日用品はソマリア・シリングで買うしかない。洋服を買ったりガソリンを入れたりするのは全部ソマリア・シリングだから、結局換金しないといけないんです。身代金の支払いが発生すると、一度に大量にドルを換金するから、ドルのレートがガクンと下がる。 ――レートのことで気になるのは、買い物するときは大量の紙幣を持ち歩くんですか? 高野 ソマリランドはソマリランド・シリング、プントランドと南部ソマリアはソマリア・シリングと、別々の通貨を使っています。両方とも、100ドルも換金したら片手で持ちきれないほどの札束になる。 それが大変だから、今ソマリア3国で携帯マネーがすごく普及しているんです。バナナ一本でも携帯で買えるんです。「ザード」と呼ばれるシステムで、携帯会社に金を預けておいて、相手の電話番号さえわかれば、今買い物をしている店でも何百キロも離れた町の親戚にでも送金することができる。ソマリランドでもプントランドでも、屋台みたいな店でも張り紙に電話番号が書いてあって、携帯電話を操作して送金して買い物をするんです。 ――最先端の決済システムじゃないですか。まったくイメージできないですよね。 高野 僕が行ったときも、とにかくものすごくシリング札がかさばるけど、ドルを細かくするのも面倒。でも、端数って必ず出るじゃないですか。だから、旅の後半はもっぱら「ザード」に頼っていましたね。キャッシュを持ち歩かなくて済むし。このシステムには前の段階があって、それは氏族の信用取引なんです。同じ氏族同士で使えるアナログのクレジットカードみたいなものがあって、遠くに移動するときに現金を持っていくのが心配な場合、自分と同じ氏族の人にお金を預けて、行った先の同じ氏族の人にお願いするとお金を下ろすことができるんです。 ――アナログなシステムを、最新ツールでやっているんですね。とっぴなことに思えるけど、大本はあるわけですね。 高野 彼らは、借り物でやらないんです。ヨーロッパでやっているからうちでもやる、と飛びつかない。彼らがやっていることは、大体氏族の伝統社会に元がある。海賊も、そのアレンジというわけです。 ――ソマリ人は頭がいいですね。日本では本人確認に手間取ってしまうけど、携帯で電話番号に送金するのは、むしろ簡単じゃないですか。 高野 彼らは、面倒なことが嫌いだから。日本だと、送金するにしても身分証明書だとか口座を作ってとかやらなきゃいけないけど、口座なんていらないからすごく簡単です。 ――海外にお金を持ち出すのも楽ですよね。例えば海賊が5万ドル儲かったからヨーロッパに行くとか、そういうことも向こうにいる同族に預ければいいから、持ち運ぶリスクもなく楽にできる。 高野 マネーロンダリングする必要もない。誰もソマリアに来て調べないし(笑)。プントランド移動中は4人の兵士を護衛につけた。
■ソマリランドの名物「カート」とは何か? ――高野さんは覚醒植物「カート」を食べて地元の人と交流していましたが、今後ソマリランドを訪れる人が食べるには難易度高いですかね。 高野 カート居酒屋(カートを提供するカフェ)は、あまりお勧めしないですね。あれは地元民にカートをたかられる(笑)。 ――他の国では、覚醒植物なんかの葉っぱを噛んだらペッと吐き出すことが多いですけど、ソマリアでは食べるそうですね。 高野 全部飲んじゃいますね。 ――おなか痛くならないんですか? 高野 それが、すごく腹の調子がよくて。僕は胃腸が弱くて下痢しやすいんだけど、ソマリアでは一回もなかった。ものすごく胃腸にいいんじゃないかな。砂漠の中をトラックで運ぶから土埃とかいっぱい付いているはずなのに全然平気ということは、多分葉っぱに殺菌作用があるんじゃないかと思います。 ――著書では随所に、どこかに行くと「地元の人とカートやりたい」と書かれていますが、それくらい一般的に普及しているものなんですね。 高野 日本でいうと酒を飲むのと同じ感じです。現地の人と友達になって、その人に「カート食べたい」と言えば連れて行ってくれますよ。楽しいと思いますよ。 ――普通の食事で、お勧めはありますか? 高野 ソマリランドの食べ物は、すごくおいしいです。特に日本人が親しみやすい味で、メインはヤギ肉と、あとはラクダ肉。魚もあります。主食は米・パン・パスタ、あとはアンジェラというトウモロコシを小麦粉で練って引き伸ばして焼いた、インドの主食チャパティみたいなものがおいしいです。 ■旧ソマリアで発揮された日本の存在感 ――ソマリアの三地域における日本の存在感って、どうなんでしょうか? 高野 日本は“すごい国”だと思われていますよ。現地では、車が99%日本車で、みんな日本の中古車に乗っています。ネットは結構普及していますが、まだアップルが入っていないので、パソコンもほとんど日本製です。スマホは、サムスン製品が最近出てきていますけどね。Wi-Fiを使えるところが多く、中級以上のホテルにはまずWi-Fiが通っているので、日本の田舎より全然使えます。砂漠で電波が飛びやすいから、日本みたいにちょっと建物や山の陰に入るとつながらない、みたいなこともない。 ――こうやってみてくると、ソマリランドがかなり身近に感じられるから不思議ですね。ソマリランドに行きたいという人も出てくるかもしれませんが、高野さんお勧めの入国ルートはありますか? 高野 一番面白いのは、僕もまだやっていないんだけど、イエメンから船が出ていて、それで渡るというのを一回やってみたい(笑)。 ――それはちょっと上級編ですね。そういう船は、海賊に拿捕されないんですか? 高野 大丈夫、知っている船は襲わない。だって、復讐されるから(笑)。 (【後編へ続く】取材・文=丸山佑介/犯罪ジャーナリスト<http://ameblo.jp/maruyamagonzaresu/>)ソマリ人の生活に欠かせない覚醒植物カートの販売スタンド。
●たかの・ひでゆき
1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに、文筆活動を開始。「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションのほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。1992~93年にはタイ国立チェンマイ大学日本語科で、08~09年には上智大学外国語学部で、それぞれ講師を務める。主な著書に『アヘン王国潜入記』『巨流アマゾンを遡れ』『ミャンマーの柳生一族』『異国トーキョー漂流記』『アジア新聞屋台村』『腰痛探検家』(以上、集英社文庫)、『西南シルクロードは密林に消える』『怪獣記』(講談社文庫)、『イスラム飲酒紀行』(扶桑社)、『未来国家ブータン』(集英社)など。『ワセダ三畳青春記』(集英社文庫)で第一回酒飲み書店員大賞を受賞。
持ち歌はオリジナル・カヴァー合わせて70曲以上 新潟が生んだ地域密着型アイドルRYUTist
アイドル取材を数多く行っている音楽ライター・南波一海が、今注目すべきローカルアイドルを紹介! 昨年に引き続き、さまざまなアイドルが台頭していく中で、地方を拠点に活動するローカルアイドルが一般層にも認知されつつある。ここであらためて要注目の5組を紹介していきたい。 第1回目は、新潟の4人組、RYUTist(りゅーてぃすと)。 RYUTistは、2011年7月、新潟は古町に誕生した。グループ名は新潟を表す「柳都(りゅうと)」から付けられている。地元・古町の「LIVE HOUSE 新潟SHOW!CASE!!」でほぼ毎週ライブを行うほか、ほとんど県外には出ず、地元のイベントに積極的に出演している地域密着型のアイドルである。 このグループは、なんといっても多彩なレパートリーが魅力。その数はオリジナルとカヴァーを合わせて70曲以上に及び、活動期間を考えると異常ともいえる持ち曲の多さである。現時点でオリジナルは35曲あり、感動的な名曲、思わず笑ってしまう珍曲含めていずれも強い個性を持っているのだが、CD化されているのはまだ8曲で、リリース待ち状態の曲がここまでストックされているグループもかなり珍しいのではないかと思う。また、カヴァーの選曲が、立花理佐「キミはどんとくらい」、KREVA「イッサイガッサイ」、板尾創路「砂渡し爺」、ハナレグミ「家族の風景」、BON JOVI「You Give Love A Bad Name」、スペクトラム「サンライズ」……などなど、ジャンルも年代もかなりムチャクチャな並びになっているのも面白く(http://ryutist.jp/?page_id=210)、それらをネタ的な扱いではなく、しかと見せられるものに仕上げている点も彼女たちを特別に足らしめている理由だろう。 RYUTistの振り付けを担当している横山未来先生が考案するダンスは非常に独特で、歌詞の世界をダイレクトに可視化したものが多く、シアトリカルで、見たこともないフリがいくつも登場する。曲の持つポテンシャルを目に見える形で引き出しているのはもちろんのこと、メンバーの健やかでピュアなキャラクター(このあたりはローカルアイドルならではかもしれない)も最大限に生かしており、ほかのグループでは当てはめにくいものになっている。チアをベースにしているのもポイントで、目に楽しいフリがショーとして成立するのも、ビッと伸ばしてキリッと止めるという基本動作ができているからであり、4人には思わず見とれてしまうほどの凛々しい躍動感がみなぎっている。 曲そのものの力とダンスのストーリー性、メンバーの屈託のないキャラが一緒くたになったパフォーマンスは、まるで劇の発表会を見ているようであり(決して稚拙という意味ではありません!)、どこかノスタルジックな気持ちにさせられる。この、胸が締め付けられるような気持ちこそが、アイドルに惹かれる理由なのかもしれない。 先日、僕とTOWER RECORDOMMUNE SHIBUYAでRYUTistの東京初ワンマンライブを企画したのだが、こちらの予想を上回るたくさんの人が駆けつけた。先に述べた通り、県外に出る機会が極端に少ないのもあって、期待値の高さが相当なものだったのだと思う。 RYUTistを楽しむのは、古町で行われている定期ライブ「RYUTist HOME LIVE」に足を運ぶのが一番だが、YouTubeにアーカイブされているライブ動画や、USTREAM配信などをご覧いただくのが手っ取り早いと思う。すでに膨大なアーカイブがあるが、彼女たちは日々進化し続けているので、まずは新しいものから見ることをオススメしたい。 ●RYUTist <http://ryutist.jp/> ●なんば・かずみ 音楽ライター。音楽の幅広い知識を生かして、さまざまな音楽専門誌で執筆中。女性アイドルのほか、ジャニーズ、K-POPなどにも造詣が深い。選曲監修で関わったローカルアイドルのコンピレーションアルバムが、4月にT-Palette Recordsからリリース予定。RYUTist公式サイトより
「喰うより喰われたい!」恵比寿マスカッツは、肉食男よりチャラ男がお好き!?
セクシー女優やグラビアアイドルで構成される恵比寿マスカッツの人気メンバー、吉沢明歩ちゃん、里美ゆりあちゃんの2人が、ポニーキャニオンのアクション映画をPRするため、マスコミ各社をキャラバン行脚。サイゾー編集部にもやってきてくれました!いらっしゃいませ!
米海軍特殊部隊の戦いを描いたミリタリー映画『ネイビーシールズ』、シルベスター・スタローンやアーノルド・シュワルツェネッガーら豪華キャストが競演する『エクスペンダブルズ2』、さらにジェイソン・ステイサム扮する元捜査官の男が、誘拐された少女を守るためマフィアや悪徳警官らと攻防するアクション映画『SAFE/セイフ』の3作品を、セクシーに紹介してくれました♪ ――2人は普段から映画はよく見るんですか? 里美 はい! けっこうなんでも見ますが、自分で借りるのはアクション系が多いかな。ハリウッドの有名どころが出てるのって、だいたい面白いじゃないですか? だから、失敗が少ないというか。 吉沢 私は最近『レ・ミゼラブル』『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』を見ました。 ――今回はアクション映画ブルーレイ&DVDの応援キャラバンということですが、3作品それぞれの見どころを教えてください!お邪魔しま~す
吉沢 『エクスペンダブルズ2』は前作を上回る豪華なアクションスターが大集結し、アクションシーンだけじゃなくて、スタローンを中心とした男たちの友情も描かれていて、すごく面白かったです。私、ジェット・リーが大好きなんですが、今作では最強軍団を引っ張っているスタローンも、やっぱり男らしくて素敵だな~って思いました♪ ――名だたるアクションスターを束ねるだけのことはありますよね。では、『SAFE』は? 里美 ジェイソン・ステイサムのアクションシーンはもちろんですが、チャイニーズマフィア役のレジー・リーがすごくかっこよかった! 目がキュートで、彼を知れてよかったです。今回は悪役だったけど、爽やかな役とか見てみたい♪ 吉沢 『ネイビーシールズ』は実際の兵器や兵隊さんを使っているだけあって、すごくリアルでした。こういう特殊な現場って、なかなか見られないですからね。 里美 私、隊員同士が使ってたハンドサインやってみたい! 鬼ごっことかで使えそう(笑)。このガーターがいいよね。
あっきーは『エクスペンダブルズ2』をPR
――2人は3作品に登場するような、マッチョでワイルドな男性は好きですか? 里美 う~ん、私は痩せマッチョが好きです。オリラジの藤森さんとか。ヤリたいだけだから、チャラくてもいいかな。逆に、チャラくないとヤレないからね(笑)。松坂桃季くんみたいなカタい感じだったら、絶対ヤレないし。 吉沢 私は筋骨隆々の人が好きってわけじゃないですけど、強そうな人は好きです。守ってくれそうっていうか、車の運転がうまそうっていうか……。 ――えっ、車の運転ですか!? 芸能人だと……? 吉沢 ぜんぜん違う感じになっちゃうんですが、向井理さんとか、西島秀俊さんとかが好きです。 里美 ぜんぜん違うじゃん! 向井くんなんて、運転ヘタそうだし。トラックの運転とか、絶対運転できないよ?ゆりあちゃんは『SAFE』と『ネイビーシールズ』
――では、もしワイルドな男性に口説かれるとしたら、どんなシチュエーションがいいですか? 里美 いや~、私、さんざんワイルドな男に「ヤラせろ、ヤラせろ」って言われたけど、全部断ってきたからな~。自分から行くタイプなので、来られるのは苦手なんです。筋肉モリモリじゃないほうが助かるかな~。喰われるんじゃなくて、喰いたいんですよね。そこらへんの兄ちゃんでいいです。 ――笑。さて、恵比寿マスカッツは、4月6日、7日のライブで解散を迎えますが、現在の心境は? 吉沢 マスカッツ内では、すごく盛り上がっていて、“みんなで笑って終わろう”みたいな勢いがありますね。最後のライブは、今までで一番盛り上がるんじゃないかな~。 里美 (総合演出の)マッコイ斉藤さんが「お前たちに最後にいい景色を見せてやりたい」って言ってくださってて、マチュピチュとか行くよりいいかもしんないなって(笑)。マチュピチュは行こうと思えば誰でも行けるけど、そういう景色って、そこに立っている私たちしか見られないから、すごく貴重ですよね。 ――最後に日刊サイゾーユーザーにPRをお願いします。 吉沢 アクションで興奮した後は、私たちのDVDでも興奮していただいて、両方楽しんでいただければと……。それから恵比寿マスカッツ最後のアルバムが4月3日に発売されます。今までの曲が全曲と新しく録った曲も入っているので、ぜひ聞いてください! 里美 私と小林(岳夫)Pのデュエット曲も入ってるので、そちらもチェックしてください♪よろしくお願いしま~す!
最後は広告部K、編集部Y、デザイナーYと一緒に記念撮影。






















