
『333(トリオさん)3』
(よしもとアール・アンド・シー)
2013年のお笑い界はどうなるのか? 新しいスターは出てくるのか? いくつかのテーマに絞って、次世代を担うと期待される若手芸人を何組か紹介していきたい。
まずはテレビ・お笑い界に絶大な影響力を持つ、笑いの総合商社・吉本興業から見てみよう。この事務所で目下の課題となっているのはもちろん、ピース、平成ノブシコブシに続くスターを輩出することだろう。現在、その有力候補として頭角を現しているのは、パンサーとジャングルポケットという2組のトリオ芸人。
パンサーは、菅良太郎、向井慧、尾形貴弘の3人組。ネタの中では3人がバランスよく機能している一方、バラエティでは尾形の挙動不審キャラが際立っている。それぞれ見た目も整っていて、トリオとしての安定感は抜群。世間に大きく注目される前に『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演したというのはピースと同じ道のり。ピースに続いて吉本の希望の星となることができるだろうか。
パンサーと並んでブレイク寸前との呼び声が、高いのがジャングルポケット。彼らは漫才もコントも器用にこなす実力派。さらに、斉藤慎二は役者経験があって演技がうまく、キャラも立っている。大げさでクドすぎる顔と芸風はルー大柴以来の逸材とウワサされている。『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)に出演した際にも、先輩であるフルーツポンチ・村上健志を強引に言い負かしたことでも名を上げた。いまや怖い者なしの斉藤の勢いに引っ張られて、ジャングルポケットが一気に大出世を遂げるチャンスは十分にある。
一方、吉本以外のお笑い事務所でいま注目されているのが、関西では吉本の永遠のライバルともいわれる松竹芸能だ。2011年に東京に「新宿角座」という劇場をオープンして以来、若手芸人が着々と力を付けていて、メジャーシーンで通用する才能が育ちつつある。
その筆頭は、コントに定評がある、さらば青春の光とうしろシティ。彼らはいずれも昨年9月の『キングオブコント 2012』(TBS系)で決勝に進み、さらば青春の光は2位、うしろシティは5位という結果に終わった。だが、その直後、10月に行われた『NHK新人演芸大賞』では、今度はうしろシティがさらば青春の光を退けて大賞を受賞。お笑い賞レースでも常に上位に食い込み、切磋琢磨する良きライバルとなっている。
彼らの間には因縁めいた対照的な特色がある。うしろシティは文字通り都会派のスマートなコントが売りで、見た目もこざっぱりしていて女性ファンも急増中。一方、さらば青春の光は、ナニワ臭さの漂う泥臭い芸風で、コントもアクが強いものが多い。
単独ライブのチラシのデザインにも露骨に差をつけられたりして、事務所ぐるみで両者の対立を煽っているように見えるところもあり、興味は尽きない。ただ、2組ともコントの実力は折り紙付き。お互いを高め合いながら次なるステージを目指すのみだ。
松竹では彼ら以外にも、キレのあるダジャレ漫才で『THE MANZAI 2012』(フジテレビ系)決勝進出を果たしたオジンオズボーンが注目されている。また、最近ではAKB48の前田敦子、大島優子のものまねで女性芸人・キンタロー。もプチブレイク。いま最も熱いお笑い事務所は松竹芸能だ。
また、お笑い界全体を見回すと、持ちネタを磨いて人気獲得を狙う芸人たちが、今まで以上に積極的な動きを見せている。例えば、昨年12月から太田プロではマシンガンズ、トップリード、風藤松原、新宿カウボーイ、アルコ&ピースらによる「エイトライブ」という新しい月例ライブが始まった。ここでは各自がネタ2本と企画を行うことになっている。
これ以外にも、各事務所で若手芸人数組によるユニットライブが続々と立ち上げられている。これらの動きの一番の狙いはもちろん、ネタの強化と人材育成だろう。昨年、地道に新ネタを作り続けて自主ライブで披露していたバイきんぐが『キングオブコント』で優勝して大ブレイク。その背中を見た東京の芸人たちは、ネタさえ磨いていればチャンスは訪れる、という確信を深めるようになった。今まで以上に気合を入れてネタを作り続ける若手芸人たちの中から、次の時代を背負う人材が現れるだろう。
一方、こつこつネタ作りに励む優等生芸人を尻目に、怠惰で自堕落な生き様を貫き、それを笑いに変えていく自称“クズ芸人”という人種もいる。中でも、昨年初めての単独ライブ「クズ&クズ」を成功させたスパローズのクズ芸の面白さは群を抜いている。彼らの漫才は、芸歴17年で売れていない自分たちのことをしゃべる反則スレスレの自虐ネタ。それがことごとく爆笑をかっさらい、『THE MANZAI』では2年連続ワイルドカード進出。また、どんな状況からも笑いを生み出すトークの実力を買われて、ライブシーンでは密かに注目されている。イジり、借金ネタ、自虐ネタなどの豊富な武器を持ち、業界人や先輩芸人との付き合いも深い。異能のクズ芸人・スパローズは「売れないことをネタにして売れる」という奇跡を起こすことができるのか?
キャラが輝く者、ネタを磨く者、生き様を突き詰める者。いずれも笑いの道に真摯に向き合う求道者であることに変わりはない。お笑い界の2013年は、未知なる才能が輝きを放つ、明るい日の出の年となりそうだ。
(文=お笑い評論家・ラリー遠田)
投稿者「kitamura」のアーカイブ
半日SEX、即席ラーメン……現役ホストが崇拝する、伝説の“パイセン”武勇伝

ファッションなんてまったく興味がないので、もちろん自主的にファッション誌なんて買ったことのない非オシャレサブカルなボクが、なんの因果かメンズファッション誌をレビューすることになっているこの企画。
モテモテになるテクニックがギッシリ詰まったメンズファッション誌たちを読んで、ボクもモテモテになってしまいたいところなんですが、まあ雑誌を読んだくらいでモテたら苦労はないですわなぁ……。
ま、とりあえず雑誌を読まなきゃ始まらないので本屋に買いに行ったものの、ヨレヨレのジャージを着たおっさんがメンズファッション誌を山ほど抱えてレジに行くという作業が、もはや苦行以外の何ものでもありませんでした。そんな羞恥プレイを乗り越えてボクがセレクトした今月のランキングがこちら!
【12月発売のメンズファッション誌・激ヤバ企画ランキング】
1位 「俺たちの性癖診断書」(「MEN'S egg」2月号)
2位 「夜王を超える伝説のパイセン☆武勇伝録」(「MEN'S KNUCKLE」2月号)
3位 「原宿の正しい楽しみ方」(「Samurai ELO」2月号)
■田舎者が上京するために
表紙にドーンと書かれた「結果、女子ウケはキレイめ服(コーデ)なんだって!!」というキャッチフレーズからも分かるように、とにかく女子からの評価というものを重視しているセレブカジュアル&キレイめ系ファッション誌「Samurai ELO」(「エロ」じゃなくて「イーエルオー」って読むんだよ)。悪羅悪羅系メンズファッション誌「SOUL Japan」今月号に載っている「セックス以外で女と会いたくない」「暴力とセックスで女を言いなりにしてた」という女子に媚びないにもほどがあるスタイルもどーかと思いますけど、「Samurai ELO」の媚びすぎっぷりもどーかなという感が。
まず、「自己満足SEXはNG!」という特集では、「20分以上かけてじっくり前戯しよう」「アソコをガン見したいところだけど、ちゃんと暗くしよう」「フェラをされたらクンニをちゃんとお返ししよう」……などなど、女子に優しいセックスを提言。うーん……正論なのかもしんないですけど、男ってそこまで女子に奉仕しなきゃならないんですかねぇ?
さらに「女の子と長く付き合える男のデート術」でも、「会ってすぐに洋服を褒めちぎるべき」「ランチにハンバーガー屋はNG」「彼女が席を外した隙に会計を済ませる」「お店を出たらさりげなくガムを渡す(口臭対策)」「ひと言声をかけてからキスするのはNG」……と言われたい放題。め、めんどくせぇ~! ここまでしなきゃならないなら、もう彼女なんかいらないよ。
そういや誌面に登場している読モたちも、よく言えばスラッとしていてスマート、あまり気を使わずに表現するならば、どいつもこいつもヒョロヒョロしたもやしっ子ばっか。「SOUL Japan」の怖すぎる読モたちとケンカになったら、2秒で骨折しちゃうことでしょう(ボクもだけど)。日本男児よ、もうちょっとガンバレ!
そんな、サムライというわりには若干軟弱すぎるきらいのある「Samurai ELO」の中で、今月ボクが心を打たれた特集は「原宿の正しい楽しみ方」。
おじさんたちにとっては、原宿といったら「竹の子族」とか「ホコ天」「クレープ」「タレントショップ」(マーシーズとかね!)というイメージしかないですが、おそらくこういうファッション誌を読んでいるヤングたちは、みんな原宿で服買いたいと思ってるんでしょ? ……ということで、この冬休みに田舎から原宿に遊びに行こうと思っているボーイズたちに向けて、ショップの場所からグルメ、使いやすい公衆便所まで細かく紹介してくれている、まあ一見フツーのガイド企画。
しかし、その中の「東京の人は本当に冷たいのか検証」という企画がスゴイの。要は「東京みたいなコンクリートジャングル、怖いわぁ~……きっとチーマーに絡まれて金取られちゃうに違いないべ」とか、ビクビクしている田舎者を安心させるための企画なんですが、「歩行者に道を訪ね、教えてくれるのか調査」はまだ分かるけど、「リンゴを転がしてみた!!」ってどーゆーことだ!?
両手に山盛りのリンゴを抱えた田舎者がすっ転んで、歩道にリンゴをぶちまけてしまったら東京の人は拾ってくれるのか? という実験なんですが、そもそもリンゴを両手いっぱい抱えて原宿にやってくるというシチュエーションが分からなすぎます。貧しい青森のリンゴ農家の子が、原宿でリンゴを売った金でなんとかオシャレ服を買おうとしている……とかなんですかねぇ? そして、気になる実験の結果は……!? 東京にビビッてる田舎の人は必見ですよ。
■伝説のパイセンから受け継いだゴーグルの秘密とは
ストリートスナップにつけられた宇宙的なセンスから繰り出されるキャッチフレーズが話題の「MEN'S KNUCKLE」ですが、今月はどんな名フレーズが飛び出しているのでしょうか?
「赤はワイルドの国へのチケット」(スギちゃんに教えてあげなきゃ!)
「着ぶくれなどオレの辞書にはない」(確かに着ぶくれてないけど、寒そう)
「オレ自身が一個の色彩という真実」(そうですか……としか言いようがない!)
さらに「黒服だけじゃ人生も影になるぜ?」とキャッチのついた写真の隣に、「黒は最高のストーリーを感じる色」と書いてしまうパラドックス! いやあ、今月も絶好調です。
そんな「MEN'S KNUCKLE」の中でボクが度肝を抜かれた特集が「夜王を超える伝説のパイセン☆武勇伝録」。現役ホストが崇拝する伝説の「パイセン」たちが残したスゴイ武勇伝を紹介しているんですが、文化系サブカル者には想像もつかない酒池肉林な生活をしているであろうホストたちが、さらに崇拝しちゃっているパイセンたちの武勇伝、まあハンパないですよ。
駐車場や路地裏、ゴミ捨て場までどんな場所でも気にせずセックスしまくり、24時間のウチ半分はセックスをしているといわれている伝説のパイセン。娘と母親をヤッてしまうという男のドリーム・親子丼を実現してしまったパイセン。さらには、クラブでベロベロになった女子を待ち伏せてお持ち帰ったり、路上で泥酔している女子を連れてホテルに直行したりと、どんな女子でも3分で落としてしまうテク(落としてるのか? ソレ)をマスターした「即席ラーメン先輩」と呼ばれるパイセンなど、ミラクル級の伝説を持つパイセンが続々。
中でもGRANDIR-unity-の麗鬼さんが、とあるパイセンから譲り受けたゴーグルに秘められた伝説がすさまじい。一見、クラシックなバイク用のゴーグルに見えるのですが、問題のパイセンがどんな時に使用していたのかというと……なんとセックス中!

上半身を丹念に愛撫した後、おもむろにゴーグルを装着するらしいのです。で、黄金の2フィンガーで下半身に刺激を与えると、どんな女子でもドバドバーッと潮を吹きまくってしまうんだとか。その量、なんとひとり平均3リットル以上! 大量の潮が目に入らないように、セックス時にゴーグルは必須というわけ。
しっかし……平均3リットルって! セックスが終わった後、体重が3キロ減ってるってこと!? 悪魔超人・アトランティスの必殺技「セントヘレンズ大噴火」(全身の水分を噴出させる技)級のデンジャラスなテクニックですよ!
■変態読モを超えるカップル登場!
そして、今回の1位もまた「MEN'S egg」でした! スミマセン、だってボク好みのエロバカ企画が載りすぎてるんですもん。
まず、新年号ということで、おめでたい企画「ご来光deあけおめKO!」。思いついても口に出すのはちょっとはばかられるお正月ギャグ「あけオメコ!」を堂々と企画タイトルに付けた上、そんな最低の下ネタダジャレを実写化してしまった、攻めすぎ企画です。
ギャグを実写化ってどういうことかといいますと……水着ギャルを浜辺に立たせ、日の出の光をオメコ部分に当てて写真を撮るという……。まあ、オメコがご来光でピカーッと光っている、それだけのグラビアページなんですけどね。このためにクソ寒い冬の海で水着になってるギャルたちもスゴイし、実際にやっちゃう編集部もスゴイ!
ダジャレ企画といえば、「オッパイ共和国のオッパマ大統領」も完全にどーかしています。国土の90%がオッパイPUBだという「オッパイ共和国」から来日したオッパマ大統領(顔黒塗り)が、パイオツカイデーなお姉ちゃんたちと戯れまくるというバカすぎるグラビア企画なんですが、それにしてもオッパマ大統領って……現役アメリカ大統領をここまでおとしめるダジャレがあったでしょうか!? ちなみに、この企画の撮影カメラマンは「おめこ」さん……誰だよ!
で、全メンズファッション誌中、今月最もヤバかった特集が「俺たちの性癖診断書」。読モたちの変態すぎる性癖暴露大会と化した先月号の「宅飲み」の好評を受けてか、今月号でも性癖特集がレベルアップして登場! 今回も読モたちが「マンコのオイニーLOVE」「首絞めF○ck」(マンコはオッケーなのにFuckは伏せ字なんだ)「I(はーと)小便」「マンコジュースでわっしょい!!」「コーラをマンコに注ぐ」などと、狂った性癖をカミングアウトしまくっています。
そんな中、やはり頭ひとつ抜けているのが我らがたあはむ(はーと)! 先月「マンカスを食べながらのオナニーが至高」という名言を残した彼が、最近はマンカスをつまんで食べるだけにとどまらず、水に溶かして飲むという新たな技を編み出してしまったようです。「それがまた美味~(はーと)な感じで、飲んだ日は一日テンションアッゲ~」らしいです。ちなみに前述の「オッパマ大統領」は顔面黒塗りなんで分かりづらいですが、たぶん正体はたあはむ(はーと)です。
今月号でもたあはむ(はーと)のひとり勝ちか……と思われたこの企画ですが、「消しゴムの角をちぎったかのような大きめのマンカスだけがオレの性欲を満たしてくれるんだ」と言ってのける変態読モ・たあはむ(はーと)に最強の刺客が。それは、スカトロ大好きという太陽クン&ひかりチャンカップル!
このカップル、ウンコをボディクリーム代わりに使用したり、週に一回食事会をしたり(ウンコベットリ系の彼女と硬めのオレ、2種類楽しめるからうれしい! とのこと)、アナルセックスで伝説のゲリ潮吹きを楽しんだりと、かなりハイレベルな変態プレイに興じているらしいのですが、彼氏の太陽クンのほうはさらにエスカレートして彼女のウンコじゃ飽き足らず、最近は路上に落ちているウンコにまで興味を持っている模様。「サスガに食べはしないけど、匂いはガン×2嗅ぎます!!」って! 食糞するスカトロ・マニアはそれなりに存在するとは思いますが、野生のウンコにまで(おそらく犬グソでしょ?)ストライクゾーンを広げているのは彼くらいのもんじゃないでしょうか。
うーん、やっぱり面白すぎる「MEN'S egg」! しかし、メンズファッション誌でここまでハイブローなエロバカ企画をやる必要性がどこにあるのかは謎です。
さて、来月は「MEN'S egg」の変態企画を超えるメンズファッション誌は現れるんでしょうか? ……もっとファッション面で評価しろという話もありますが。
(文=北村ヂン)
『20センチ少年』『前戯なき戦い』『天空の塔ドピュタ』……たけしが選ぶ、AVネーミング大賞

「週刊ポスト」1月1・11日号
佳作1
「人間を幸福にしない日本というシステム」(「週刊ポスト」1月1・11日号)
佳作2
「人生の9割は血液型で決まる」(「週刊ポスト」1月1・11日号)
佳作3
「神田うの『家庭崩壊』危機!」(「週刊文春」12月27日号)
佳作4
「ビートたけし 帰ってきた『AVネーミング大賞』歴代ナンバーワンを発表するっての!」(「週刊ポスト」1月1・11日号)
今週もグランプリの該当作はなしだが、そこそこの読み物は揃っている。
現代の安倍政権になると「あなたの預貯金、財産が『3分の1』になる」という特集は、選にはもれたが安倍晋三新政権に対する国民の不安をよく捉えている。
私のような年金生活者は、今のようなデフレが続いてくれたほうが暮らしやすい。それが安倍総理になると札をジャンジャン刷り、ゼネコンにばら撒くというのだから、物価は上がり消費税も上がり、ますます生活が苦しくなるのではないか。
円高になれば輸出産業は息を吹き返すというのだが、そううまくいくのだろうか。安倍インフレ政策が家計にどう響くのか。消費者物価指数が2~3%上昇するだけで、食料品やガソリンなどの生活必需品が10%も値上がりするというのは、クレディ・スイス証券チーフ・エコノミストの白川浩道だ。
「物価が上昇した分だけ賃金が上がれば、消費は落ちずにすむかもしれませんが、企業の業績がよくなったからといってすぐに給料が上がるわけではありません。そもそも円安になったからといって、すべての企業の業績がよくなるわけではない」
年金生活者は大変だ。物価上昇に応じて支給額は増えるとはいうものの、増額されるのは翌年以降になる。
株価はどうなるのか。輪転機でお札をどんどん刷れば「資産インフレ」が起こると、慶應義塾大学ビジネススクールの小幡績准教授は言う。
日本個人投資家協会副理事長の木村輝久は、民主党政権でもデフレ解消のためにいろいろ手を尽くしてきたのに、結果を出せなかった。安倍が日銀にプレッシャーをかけて金融緩和をさせカネをダブつかせても、使う人がいなければ景気は回らないと話す。
雇用は「円安になれば輸出産業に恩恵があると思われていますが、そうではない。海外でのドル建ての利益を円に替えると見かけ上は利益が増えるかもしれませんが、必ずしも雇用は増えません。そもそも日本の人件費は新興国の4~5倍も高いわけですから、円が120円になったとしても、新興国との価格競争で直ちに優位に立てるとは限らない」(小幡准教授)
格差の拡大も心配される。経済ジャーナリストの荻原博子は、小泉純一郎内閣から第一次安倍内閣の時を思い出せという。
「このとき、日本はいざなぎ景気を超える長期の景気回復を達成していました。実質経済成長率も年平均2%弱だったんです。しかし、そんなことは誰も覚えていません。ナゼかと言えば、この好景気の時期も含めて、労働者の賃金は下がり続けているからです。01~07年の間だけでも民間の給料は平均で年間17万円も減っています。だからデフレになったのです。(中略)次の安倍政権でも同じことが起きるのではないでしょうか」
もっと恐ろしいのはインフレを抑制することができず、際限なく物価の値上がりが続くハイパーインフレに陥ることだ。
みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也がこう指摘する。
「安倍氏が金融緩和を続けるということは、日銀のバランスシートにリスク資産を取り込む度合いを増やすことになります。今の日銀への信認度は『プラスチックの棒』みたいなものです。ある程度までは力を入れても折れないが、一定以上の力がかかるとポキッと折れてしまいます。一度、日銀の信用が失われると、二度と元には戻らない。このことのほうが心配です」
そうなっても困らないように自分の資産は自分で守れと現代は書いているが、そんなことが各自できるのなら、もっと早くこのような景気の悪い時代から抜け出していたはずだ。
庶民の暮らしなど分かろうともしない安倍と麻生(太郎元総理)のお坊ちゃまコンビに任せておいたら、この国はさらに沈没すること間違いないようだ。
軟派記事が面白くない。ポストの袋とじ「春画の秘宝 発掘!葛飾北斎幻の桃色春画12枚」を開けて見たが、なんということはなかったな。
ちょっと気になったのは、週刊朝日の連載「ニッポンスッポンポン」。文筆家兼女性向けアダルトグッズショップを経営する、北原みのりのコラムである。
女性器整形を望む女性が増えているという。それも、最近は40代の既婚女性の整形も増えているし、介護職に就いている女性の整形が目立って高くなっているというのである。
北原の知り合いの女医はこう言っている。
「介護を通して、初めて他人の性器を見たという女性が多いです。セックスのためというより、将来、自分が介護された時のことを考えて整形するんですよ」
北原は15年以上前に、ニューヨークであるワークショップに参加した。そこでは数人の女性たちが女性器を見せ合い、女性器について語り合うワークショップだったそうだ。
佳作にあげたポストのビートたけし「新春スペシャル」が意外に面白い。
18禁のAVネーミング大賞を発表してきて今回で7回目だというが、なかなか笑えるタイトルがついている。
週刊誌などもそうだが、タイトルには制作者の汗と涙が染みついている。いくつか挙げみよう。映画からとったものが多い。
『20センチ少年』『前戯なき戦い』『天空の塔ドピュタ』『マゾの宅急便』『風の谷のナニシタ』『この女、淫乱につき』『亀頭市』『床ジョーズ』『家政婦の股』『世界の射精から』『女熱大陸』『限りなく透明に近いブルセラ』『1Q84(イクワヨ)』『シコシコジャパン』
こういうのは好きだね。ちなみに、たけしが大賞に選んだのは『あしたのニョー』だった。ジャン、ジャン!
佳作3は、タイトルに惹かれて読んだ文春「神田うの『家庭崩壊』の危機!」だが、ややタイトル倒れだったな。
神田うのはいまやママタレ界の女帝なんだそうだ。パンストやウェディングドレスのブランドを持つデザイナーでもある。
夫は年商1500億円を誇る、パチンコ関連企業「日拓」の経営者・西村拓郎。
この夫、女遊びが激しいらしい。彼と1年間愛人関係あった北川景子似の銀座ホステス・吉田愛(仮名)が激白している。
今回の読みどころは、西村が彼女に話したうのとの夫婦生活だ。
「私も興味があったんで『うのちゃんとはどうしてるの?』と聞くと、『夜の生活はないよ』と彼は言っていました。うのちゃんは彼のことを『パパ』と呼ぶみたいで、自分でデザインしたランジェリーを着て『パパ、しばらくしてないじゃん』、『パパってば』とベッドに入ってきて迫ってくるんだそうです。西村さんは『ウゼーんだよね』と言って嫌な顔をしていましたね」
彼の女性関係にうんざりしたうのが別居したりといろいろあったようだが、美川憲一に「子どもでも作りなさいよ」とアドバイスされ、それが実って女の子を出産した。
それからは夫も夜遊びをピタリとやめて、夫婦仲良く暮らしているというのだ。めでたしめでたしである。
佳作の2はお決まりの血液型についてのうんちく。血液型本はときどきベストセラーになるが、私は血液型で人の性格をできるというのは信じない。
なぜなら、私は会社に入るまで自分の血液型はB型だと信じていたのだ。ときどき雑誌の血液型性格診断などを見ては、B型は自分の性格や行動の仕方にいくらか似ていると思っていた。
それが会社の健康診断で、お前はA型人間だと知らされたのである。これまでB型人間として行動してきた自分はなんだったのか。戦争に負けてそれまでの価値観がひっくり返ってしまった日本人のようになってしまったのだ。
以来、血液型は信じていないから、そうした本も見ないのだが、今週のポストの「人生の9割は血液型で決まる」というタイトルに惹かれて読んでみた。
これを提唱しているのは、20数年間鍼灸や整体を通して人間の性格や行動を研究してきたという小萩喜一。
彼は血液型をこう説明する。
「太古の昔、人類はみんな狩猟採集生活を営むO型だったといわれています。その後、農耕生活が進むなかでA抗原を持つA型が生まれ、放牧生活のなかでB抗原を持つB型が生まれた。そしてA型とB型の交配が進んで、AとB両方の抗原を持つAB型が生まれました。O型は他の血液型のように抗原を持っていないため、形にとらわれず、無限の可能性を持っているのです」
これによれば、O型はすごいそうだ。競う相手やチャレンジする対象があったり、自分の力を注ぎ込める仕事があれば無類の強さを発揮するという。実業家、政治家、冒険家に向いているというのだ。
私のようなA型はこうだ。
「A型が几帳面なのは“散らかると面倒だから早めにきれいにする”という、その根には、無精さがあるからです。A型の人生は、ある意味この面倒くささとの戦いで、無精の自分を自覚した上でスムーズに行動を起こせる習慣にたどりつければ最強の人生を送れます」
B型に向いているのは音楽や芸術分野で、これはと思うものに出会ったら、そこに照準を合わせて一心不乱に取り組むと成功するそうだ。
AB型は研究員や哲学者に向いているそうで、「人を生かすことに力を注ごうと心が定まればAB型は無敵。人の悩み相談に徹すれば成功します」(小萩)
私のように「無精だけどマメ」な性格は、A型の典型らしい。気になる人は一読を。
佳作の1はポストの巻頭に載ったカレル・ヴァン・ウォルフレン・アムステルダム大学名誉教授の寄稿である。
ウォルフレンは今度の選挙をこう総括している。
「自民党勝利の前から、『政権交代』は起きていた――それが私の実感である。野田佳彦・首相時代に、すでに『官僚独裁主義』は完全復活を遂げていたからだ。彼は財務省の言いなりとなって消費増税を断行し、各省庁の希望通りに公共事業を復活し、民主党がマニフェストに掲げた『脱官僚』や『コンクリートから人へ』といった改革への期待を裏切った。
今回勝利した安倍自民党は、単にその流れを引き継いだに過ぎない。官僚にとっては、野田政権よりさらに扱いやすいだろう。(中略)
安倍氏は『日本は経済再生のためにお金を使うべきだ、公共投資が必要だ』と繰り返し説いている。だが、そのお金はどこに流れていこうとしているのか。国会議員たちが自分たちの選挙区向けに全く必要のない橋やトンネルにお金を注ぎ込む。これまで慣れ親しんだ『戦後復興プログラム』そのものではないか。
かくして、本気で改革の舵取りをしようとする政治家を押しのけて、自動操縦装置任せで目先の利益に左右される政治家が選ばれた。そして、『日本というシステム』の一翼を担ってきた自民党政権が復活したのだから、この選挙結果は確かに悲劇というほかない」
ウォルフレンは、こうした悲劇から脱却する鍵となるのは若者たちだと期待をする。
しかし、今の若者たちには政治に対する正しい情報がメディアから与えられておらず、官僚にとって都合のいい無関心な状態に置かれている。
そこから彼らが目覚め、新聞を疑い始めたときに本当の変化が起きる。その時期は決して遠い将来ではないと説いている。
若者たちが覚醒することはあるのだろうか。私はその考えにやや否定的だが、今度の選挙で、とんでもない選択を日本人はしてしまったという思いは同じである。
(文=元木昌彦)
盆踊りはハッテン場!? AVメーカーも驚く、古今東西の官能と享楽『乱交の文化史』

『乱交の文化史』(作品社)
いまや、ほとんどのAVで、3Pが当たり前になっている。
後ろから前からくんずほぐれつする女優・男優たち。しかし、周囲に話を聞けば、3P、4Pの経験がある漢はほとんどいない。一般庶民の多くが、AVの世界で起こるファンタジーとして、そのようなプレイを楽しんでいるようだ。だが、かつてはそうではなかった。イギリス人作家バーゴ・パートリッジ『乱交の文化史』(作品社)は、古今東西の文明において存在した“オージー”と呼ばれる乱交文化を豊富な図版とともに紹介している。
古代ギリシャの「アフロディテ祭」から、ローマで行われた「バッコスの祭」、ルネサンス期の仮面舞踏会、イギリスにおける秘密クラブなど、さまざまな場所で乱交は行われてきた。人々は、その欲望をむき出しにし、男でも女でも関係なく、動物のように交わった。
一例として、官能と享楽こそが人生最大の喜びと考えていたギリシャ人が楽しんでいた、9日間にわたって行われる「エレウシスの秘儀」の描写を引用しよう。
「エレウシスの秘儀の第一日目は、海に向かう行列に費やされる。海では身を清めるために体を洗う儀式があったが、これは必ずしも上品に慎み深く行われたわけではなかった。六日目に行列はアテナイを離れ、エレウシスに向かう。参加者は数千を数え、人々は頭にアフロディテの神木である天人花や、デュオニュソスの神木である常春藤の冠を戴き、火を灯した松明と麦穂をたずさえて歩く。アテナイから約20キロ離れたエレウシスに着くと、祭儀の残りの日にちは騒々しく陽気な秘儀に費やされる」
参加者数千人を数える乱交パーティー! まさにソフト・オン・デマンドも尻尾を巻くような乱れっぷりではないか。快楽のためならば、ギリシャ人たちはすべてを捧げたのだ。歴史的にこのような思考がベースにある国民ならば、近年の国家破綻もやむなしか……。
だが、ローマ時代後半に、この乱交文化にとって思いもよらぬ刺客が現れた。それが、当時勢いを増していたキリスト教会だ。彼らは家父長制的な「罪」の意識を建前に、民衆の性的なエネルギーを抑圧しようと試みる。例えば、人気マンガ『ベルセルク』(著:三浦建太郎/白泉社)でも、サバトが邪教徒の集会として禍々しく描かれているように、民衆がそれまで当たり前に行っていた乱交は「異教徒の悪しき風習」として断罪されたのだった。キリスト教的な倫理観にとって、乱交とはありえないものだった。
だが、性に対する人々の湧き上がるエネルギーを抑えることは難しい。教会からの度重なる禁止措置にもかかわらず、豊穣祭と呼ばれる乱交を含んだ各地の祭りは息絶えることがなかった。キリスト教会は、やむなく、それらの祭りをガス抜きのための安全弁として容認する形で布教を拡大していく。クリスマスやイースターですら、その起源が豊穣祭というから驚きだ。
また、抑えきれない性欲を持っていたのは民衆ばかりではない。キリスト教会の聖職者ですらも自身の性的なエネルギーを抑えられず、ハーレムをつくる者、初夜権を行使する者が後を絶たなかった。キリスト教会のトップたるローマ法王ですらも乱交に熱を上げていたというから、性的なエネルギーが持つ力を抑えつけることがいかに難しいかがわかるだろう。
ギリシャ時代から本書が書かれた20世紀まで脈々と続く乱交の文化。本書を通読すれば、西洋文化やキリスト教文化に対する視点が大きく変わる。乱交とは変態的セックスではなく、民衆の生み出した子孫繁栄と社会システム円滑化のための智慧だったのではないか、と。もちろん、それはわが日本でも例外ではない。
本書巻末には、下川耿史氏による、「日本における乱交の文化と歴史」と題された解説も掲載されている。民俗学者・柳田国男が「浅はかな歓喜」として、語らなかった乱交の文化史。しかし、「かがい」や「歌垣」など、日本には乱交が文化として根付いていた。民俗文化として、乱交は欠すことのできないものだったのである。それが取り締まられ始めたのが、明治時代以降。キリスト教文化圏のものである近代国家の概念が登場してからだ。驚くことに、全国各地で行われる盆踊りが乱交の温床であるとして、警察から厳しい取り締まりを受けていたのだ。
本書の冒頭で、乱交の意義を、筆者バーゴ・パートリッジはこう定義する。
「乱痴気騒ぎ(オージー)とは、組織的に行われるガス抜きである。自制や束縛のせいで溜りに溜まってしまったものを、一挙に解放して吐き出す行為である」
乱交は、ただの“ヌキ”ではない。それは、政治的な意味を持ち、革命にも至るほどに溢れだす民衆エネルギーの“ヌキ”なのである。
(文=萩原雄太[かもめマシーン])
居酒屋からラーメン屋、ダンススタジオまで……千原せいじの飲食店グループが地元で総スカンなワケ

千原兄弟オフィシャルHPより
「このままでは街が乗っ取られてしまう」
地元民からそんな危惧の声が上がっているのは、芸人・千原せいじがオーナーとなり、渋谷区幡ヶ谷に集中展開する飲食店グループに対してである。
千原は、2010年に居酒屋「せじけん」で幡ヶ谷に進出して以来、バー、ラーメン屋、喫茶店、さらにはダンススタジオまでを、半径200メートルほどのエリアに次々とオープンさせているのだ。
かつては、居酒屋の経営について「月20万円の赤字」と明かしていた千原だが、実際のところはかなりの経営手腕を発揮しているようだ。
ところが、そんな成功者へのやっかみだろうか、地元同業者からの評判は芳しくない。
「せじけんさんは、現役芸人が働いているという話題性もあって、幡ヶ谷以外からやって来るお客さんが多いんです。なので、居酒屋がオープンした当初は この街に一定の経済効果をもたらすのではと、われわれ同業者も好意的に受け止めていました。ところがその後、バーにラーメン屋と、一次会から三次会に至るまで客を他店に逃がさない囲い込み戦略に打って出た。今では地元の同業者の間でも、浮いた存在になっています」(地元飲食店経営者の男性)
さらに、別の飲食店従業員の男性も証言する。
「せじけんに集まるお笑い好きの若い女の子を目当てに、地元の男たちもせっせと足を運んでいます。せじけんグループに常連を取られたという店も少なくありません」
弱肉強食はビジネスの常だが、反発の声は地元住民からも。幡ヶ谷在住歴36年という女性は話す。
「せじけんグループは、もともと地元でファンも多かったラーメン屋を居抜きで買い取って営業を始めたんですが、まったく違う味になってしまった。これには地元民から大ブーイングが巻き起こっています。個人経営の小規模飲食店が多い幡ヶ谷の夜は、そのローカルさが魅力だったのに、“このままでは、幡ヶ谷はすべて千原せいじの店になってしまうのでは”と心配しているのは、私だけではないはずです」
ショッピングセンターが進出することで、地元の商店街がシャッター通りに変わってしまうことがあるが、絶大な話題性を誇る芸人経営の飲食店グループの影響力も同様だ。その点を、起業家・千原せいじにも是非わきまえてもらいたいものである。
(文=牧野源)
声優結婚ラッシュに、『黒子』『ココネク』騒動……2012年アニメ業界を総決算!

2012年も残すところあとわずか。ということで、今年アニメ業界を賑わせたニュースTOP10を勝手にピックアップ! ヒット作、話題作、炎上事件におめでたいニュースなど、なんでもアリのランキングで、2012年のアニメ業界を見送ろう。
1位 立て続けの脅迫で、『黒子のバスケ』関連イベント・企画が中止に!
今もなお続くこの事件。何者かによる脅迫により、各種イベントやコミケでの頒布活動が次々と中止に追い込まれてしまった。その損害額は計り知れないだろう。一日も早い解決が待たれるばかりだ。
2位 声優が続々結婚!
山寺宏一と田中理恵、小野大輔と谷井あすかの結婚報道をはじめ、人気声優(とりわけ女性声優)の結婚が立て続けに発表された2012年。毎月のように発表される結婚報告に、僕らの心は祝福したい気持ちと裏切られた気持ちの葛藤にさいなまれるのだった。2013年、僕らは平穏なアニメライフを送ることができるのだろうか。個人的には、舞太の婚約発表がショックでした!
3位 『ココロコネクト』事件で業界全体を巻き込んだ大炎上!
『ココロコネクト』OPテーマを担当したユニット「eufonius」の菊地創による、アキバ系アイドル・桃井はるこへの暴言ツイート。これがきっかけとなり『ココロコネクト』イベントでのドッキリ企画にショックを受ける声優・市来光弘のツイートが発見された。これが引き金となり、『ココロコネクト』関係者周辺が大炎上。eufoniusはいつの間にか主題歌から降板し、声優出演のウェブラジオも放送中止に。さらに、作品とは関係のない声優も巻き込まれるなど、業界全体を巻き込んだ騒動へと発展した。
4位 アニソングランプリが炎上!
次世代のアニソンシンガーを発掘するオーディション企画「全日本アニソングランプリ」。第6回となる今回は、優勝者の歌唱力にネット上では疑問の声が噴出。さらに、アニソン界の帝王・水木一郎がこの件についてツイート。アニソングランプリの在り方そのものへの問題提起とも取れるその発言に、多くのアニメファンは衝撃を受け、総合プロデューサーのTwitterアカウントへ突撃。炎上する騒ぎへと発展した。
5位 『おおかみこどもの雨と雪』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』『魔法少女まどかマギカ』などの劇場用アニメ大ヒット!
例年以上に話題作豊富だった2012年の劇場用アニメ。人気のテレビアニメを編集した『まどマギ』『劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-』や、『おおかみこどもの雨と雪』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』『ゴティックメード』など、アニメファン待望のオリジナル作品などが毎月のように公開され話題を振りまいた。
なお多くの芸能人・文化人を巻き込んで公開前から大フィーバー状態だった『ヱヴァQ』だが、「ヱヴァ:破」までの分かりやすい展開に浮かれていたファンは『ヱヴァ:Q』の難解な内容に困惑した模様。
6位 『さくら荘のペットな彼女』にサムゲタンが無理やりねじ込まれて炎上!
ライトノベル原作のテレビアニメ『さくら荘のペットな彼女』第6話において、風邪をひいたヒロインの一人・七海に主人公・空太の先輩・仁が韓国のお粥「サムゲタン」を作ってあげるシーンが登場。原作ではただのお粥だったのだが、なぜか韓国料理に改変されたことでアニメクラスタは大炎上。同時期に芸能人やメディアがこぞってサムゲタンを取り挙げたことから、「ステマでは?」との疑いも浮上した。
7位 『ジョジョ』テレビアニメ化ァッ!
カルト的な人気を誇っていた人気コミック『ジョジョの奇妙な冒険』が、連載開始25年目にしてまさかのテレビアニメ化。原作独特の擬音を描き文字で表現する演出や色彩感覚には賛否両論だが、今のところおおむね好評の様子?
8位 『機動戦士ガンダムAGE』ガンダムシリーズ最低視聴率記録更新!
『ダンボール戦機』『イナズマイレブン』などが人気のゲーム開発会社・レベルファイブとのコラボで、鳴り物入りでスタートした『機動戦士ガンダムAGE』。しかし、放送前の期待とは裏腹にアニメは大すべり。ガンダムシリーズの歴代最低平均視聴率を下回る2.56%を記録。あまりうれしくない歴代TOPの王冠をゲットしてしまった。
9位 『アイドルマスター』7年目の大飛躍!
2011年にテレビアニメ化され大きな話題を呼んだ人気ゲーム『アイドルマスター』だが、今年もその勢いは衰えなかった。11月28日発売された横浜アリーナでのライブを収録したBlu-ray『THE IDOLM@STER 7th ANNIVERSARY 765PRO ALLSTARS みんなといっしょに』が、週間BDチャート1位を記録し、CD「THE IDOLM@STER ANIM@TION MASTER 生っすかSPECIAL 01」が第54回レコード大賞企画賞を受賞。ソーシャルゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」が驚異的なヒットを記録する一方、原作となった本家「アイドルマスター」の人気の健在ぶりを改めてアピールした。
10位 『うぽって』『ガルパン』などミリタリ系美少女アニメがブレイク!
『ストライクウィッチーズ』『ストラトスフォー』など、以前から密かに人気を集めていたミリタリー系美少女アニメだが、今年は『ストライクウィッチーズ劇場版』のヒットに始まり、『うぽって』『ガールズ&パンツァー』といったテレビアニメもヒット。武骨な兵器を操る美少女たちの活躍に今後も期待したい!
というわけで、みなさんの心に残っているニュースはありましたか? 来年も「週刊アニメ時評」は勝手にアニメを応援し、触れてほしくない話題にもズカズカと踏み込んでニュースにしていく所存であります。
(文=龍崎珠樹)
◆「週刊アニメ時評」過去記事はこちらから
平愛梨 女優“廃業”状態でバラエティ進出も「空気読めなさすぎ」で現場から苦情殺到中

平愛梨 オフィシャルブログより
先日放送された、劇団ひとりMCの番組『ツキギメ! ジロンバ~私的激論サミット~ 』(関西テレビ)でアシスタント役として出演していた女優の平愛梨に“苦情”が出ていたという。
「彼女、最近はバラエティ番組の出演も多く、フジテレビの『もしもツアーズ』では2代目ツアーガイドもやってるのに、とにかくバラエティの“空気”が読めてないんです。今回も、メインMCが劇団ひとりさんだったからよかったものの、大御所だったら激怒されていてもおかしくないレベルでしたよ」(番組スタッフ)
実際に、オンエアされていない場面では相当ヒドいシーンがあったようだ。
「基本的に、司会者というのは人の話を聞いて、それを振ったり膨らませたりするものですが、彼女は何度も『え? 今、なんて言ってたんですか?』と聞き直してましたからね。また、話をしたらしたでカミカミで、誰とは言いませんが収録後に『なんだよ、あいつ』って大声で文句を言っている人もいましたからね」(テレビ局関係者)
あまりのヒドさに事務所スタッフも焦ったのか、収録後すぐにお説教が始まったという。
「現場には事務所関係者が4人ほどいましたが、マネジャーに説教されていました。それもたくさんの人がいる前で。本人としては女優業をやりたいけれど、オファーがないので仕方なくバラエティの仕事をしてるんでしょうけど、その姿勢が見え見えでは、バラエティの仕事も来なくなると思うんですけどね」(芸能事務所関係者)
最近は“女優”として目立った活躍がない平。スケジュールまで“平”な状態じゃなければよいのだが……。
視聴率20%超えは難しい!? 月9初主演で注目される剛力彩芽『ビブリア古書堂』の前途

「剛力彩芽 カレンダー2013年」
(ハゴロモ)
2013年の1月から放送開始予定のフジ月9の新ドラマ、『ビブリア古書堂の事件手帖』。主演に剛力彩芽が抜擢され、賛否含めて大きな話題になっている。
12月現在は、木村拓哉主演の『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん~』が12月17日放送の第9話までの平均視聴率が17.5%と好調だが、「月9」は言うまでもなく人気ドラマ枠の代表格。その主演に選ばれたということで、剛力への期待度がうかがえる。
20歳で月9主演という剛力だが、これまでの人気女優たちの月9主演(または主演格)デビュー作品は、どのぐらいの視聴率を獲得してきたのだろうか。
1987年4月に『欽ドン!』の後番組として放送された『アナウンサーぷっつん物語』から続くこの「月9」のドラマ枠の中から、平均視聴率を調べてみた。
まず、平均視聴率が25%を超える大ヒットドラマとなった作品の主演女優は、以下のふたり。
・石田ひかり『あすなろ白書』(93年・当時年齢21歳)→27.0%
・山口智子『ロングバケーション』(96年・31歳)→29.6%
石田も山口も、ほかの枠での実績がすでにあったり、特に『ロンバケ』は言うまでもなく、木村拓哉の影響も非常に大きいと思うが、すごい数字であることは間違いない。
続いて20~25%の枠に注目してみると……
・鈴木保奈美『東京ラブストーリー』(91年・24歳)→22.9%
・観月ありさ『じゃじゃ馬ならし』(93年・16歳)→21.8%
・和久井映見『妹よ』(94年・23歳)→24.6%
・柴咲コウ『ガリレオ』(07年・26歳)→21.9%
といった顔ぶれが並ぶ。長い歴史の中でも、初めての月9で20%超えを記録した女優は少ない。近年、テレビ全体の視聴率が90年代と比べて低くなっていることを鑑みると、初月9での20%超えというのは、なかなかハードルが高そうだ。
15~20%の枠になると、さすが月9というか、豪華な顔ぶれがズラリと揃う。
・中山美穂『君の瞳に恋してる!』(89年・18歳)→18.7%
・牧瀬里穂『二十歳の約束』(92年・20歳)→16.5%
・西田ひかる『上を向いて歩こう!』(94年・21歳)→15.5%
・菅野美穂『Days』(98年・20歳)→19.5%
・広末涼子『リップスティック』(99年・18歳)→16.3%
・松嶋菜々子『氷の世界』(99年・25歳)→19.0%
・竹内結子『ランチの女王』(02年・22歳)→19.1%
・ミムラ『ビギナー』(03年・18歳)→15.8%
・上野樹里『のだめカンタービレ』(06年・20歳)→18.9%
・長澤まさみ『プロポーズ大作戦』(07年・20歳)→17.4%
・新垣結衣『コード・ブルー —ドクターヘリ緊急救命—』(08年・20歳)→15.9%
・吉高由里子『東京DOGS』(09年・21歳)→15.8%
・香里奈『私が恋愛できない理由』(11年・27歳)→16.0%
『PRICELESS』もおそらくこの枠になりそうな見込みだが、天下の月9としては、このあたりの視聴率が求められるところがある。剛力『ビブリア』はどうなるだろうか?
人気女優であるにもかかわらず、15%以下で月9主演格デビューを飾ってしまったのが、以下の面々だ。
・内田有紀『翼をください!』(96年・20歳)→13.6%
・井上真央『ファースト・キス』(07年・20歳)→14.2%
・北川景子『太陽と海の教室』(08年・21歳)→14.8%
・堀北真希『イノセント・ラヴ』(08年・20歳)→13.6%
・上戸彩『婚カツ!』(09年・23歳)→10.5%
・戸田恵梨香『大切なことはすべて君が教えてくれた』(11年・22歳)11.4%
・黒木メイサ『幸せになろうよ』(11年・22歳)→11.7%
特に、上戸、戸田、黒木と、近年の作品の数字が低いことが、剛力にとっても不安材料だ。さらに、今年剛力がTBSで主演した『ビギナーズ!』の平均視聴率が7.3%と大苦戦してしまったが、月9という枠での底上げも期待され、動向が気になるところだ。
あるテレビ関係者が言う。
「枠の人気があるといっても、やっぱりドラマは視聴習慣よりも作品の力の影響のほうが大きいですからね。その作品ごとに見る人、見ない人がハッキリ分かれます。途中で見なくなってしまうと、その後からはなかなか見ないでしょうし、初回でどのぐらい見てもらえるかが大事かもしれません」
始まってみたらメガヒット、石田ひかり、山口智子に並ぶことになったりする可能性もないとはいえないが、剛力の月9初陣、心待ちにしたいところだ。
ブラジルW杯まであと1年、サッカー日本代表「ザッケローニでは不安」のワケ

『アルベルト・ザッケローニ ザック革命』
(朝日新聞出版)
サッカー日本代表の、今年の試合の全日程が終了した。ブラジルW杯アジア最終予選も順調に勝ち進み、11月14日に行われたオマーン戦も中東の暑さに苦しみながらも勝利し、本戦出場へ王手をかけた。また、10月に行われたヨーロッパ遠征でもブラジル、フランスという強豪相手に1勝1敗。14年のW杯に向け、来年は大きく弾みをつけたいところだが、そういうわけにはいかないようだ。
「試合を重ねるごとに明らかになったのは、アルベルト・ザッケローニ監督の手腕のなさ。合点のいかない采配が続いています。いつも起用するのは同じメンバー。宮市亮(ウィガン=イングランド)やJリーグ得点王の佐藤寿人(サンフレッチェ広島)らを一向に試そうとしない。オマーン戦でも、明らかに本調子ではなかった本田圭佑(CSKAモスクワ=ロシア)を90分間使い続けた。何があろうと、すでに選手の序列が決まっている感じです。本田は代表の大黒柱かもしれませんが、W杯まであと1年、何が起こるかわからない。新戦力が出てこないのが不安です」(サッカーライター)
早い時期に選手の序列を決めてしまう弊害は、2006年ドイツW杯でのジーコ・ジャパンの惨敗を見てわかる通り。当時のジーコ監督は“欧州組”の選手ばかりを重用したために、チーム内での競争が失われた。その結果、“国内組”の選手たちの気持ちが代表から離れ、本大会でチームはあえなく空中分解してしまった。10年の南アフリカW杯でも、岡田武史監督が早い時期から中村俊輔(横浜F・マリノス)を主軸に据えたが、直前になって中村が不調に陥り、チームの陣容と戦術を急遽変更しなければならなかった。
「このままだと、ザックはジーコや岡田さんと同じ轍を踏むのではないかと危惧しています。そうでなくても、ヨーロッパ遠征で世界のトップクラスとは互角に戦えないことが浮き彫りになったのに……。あと1年で急激な戦力アップなんて望めないわけですから、求められるのは監督の“采配の妙”なんです。我々としては、サッカー先進国のイタリアからやってきたザックの戦術や経験に裏打ちされた采配に期待していたわけですが、これまでそうした采配は皆無といっていい。期待されていた“3-4-3”の新システムも、いまだモノになっていないですからね。決まりきった選手を起用するだけだったら、誰が監督をやっても同じ」(同)
W杯予選突破はよほどのことがない限り、来年3月26日のヨルダン戦で決めるはず。その時点で2試合を残しているだけに、消化試合には積極的に新戦力を試してほしいところだ。また、6月にはW杯の前哨戦ともいえるコンフェデ杯も行われる。日本はブラジルやイタリア、メキシコという強豪国と同じグループに入っている。そのときになって「やっぱりダメだった」ということにならないよう、ザックには万全の準備を望みたい。
もともとヤギ男だった!? サンタクロースの実像を追いかける『12月25日の怪物』

『12月25日の怪物』(草思社)
今年ももうすぐクリスマスがやってくる。この時期になると、街中がイルミネーションで彩られ、どこか華やかな雰囲気に自然と心が浮足立つ。子どもの頃のクリスマスの記憶といえば、やはりサンタクロースからのプレゼント。夜、枕元に靴下を置いておくと、翌朝プレゼントがさりげなく置いてある……という家庭が多かったのではないかと思うのだが、うちの場合は庶民派で、いつも夜ごはんの時にやってきた。
中でもすごく記憶に残っているのは、ある年、ドアをトントンとノックする音が聞こえて、弟と2人で「サンタさんが来た!」と無邪気に玄関に駆け寄ると、「どたどたどたー」とサンタがマンションの階段を転げ落ちる音がし、「うわぁ、サンタさんがコケた!!」と、必死にその後を追った。
今となってはかなり人間くさいエピソードなのだが、そんなことがあっても、小学生の頃まではその存在を信じていた。だから、中学生になって真実を知った時には「いや、いや、そんなはずはない」と激しく動揺したのを覚えている。
だが、サンタクロースとは、そもそも一体何者なのか?
『12月25日の怪物』(草思社)は、そんな素朴な疑問を解決するため、世界中を旅してサンタクロースの実像を追いかける、壮大な話だ。
この旅のきっかけは、1冊の地図帳だった。その名も「ザ・サンタ・マップ」。探検家で作家の高橋大輔氏は、1853年創業のロンドンの老舗の旅の本屋「スタンフォーズ」でこの地図と出合い、そのタイトルに惹かれ、ページをめくった。すると、そこには世界地図に美しい図版がレイアウトされ、サンタクロースに関する歴史や情報が網羅されていた。
高橋氏はこれまで、「物語を旅する」というテーマで、小説や神話、伝説の背景を探し、世界各地を訪ねてきた。その中で、『ロビンソン漂流記』『浦島太郎』などに実在のモデルがいることを知り、物語と現実世界の接点を見つけ出すことで、物語の本当の意味や価値を咀嚼できることを学んでいた。
サンタクロースにも、きっとその手の話があるのではないか――。
地図をよく見ると、案の定、「サンタクロースは実在している」と書かれていた。彼は早速、サンタクロースの正体を追いかけた。そして、2006年2月から3年間にかけ、トルコを皮切りに、イタリア、オランダ、アメリカ、フィンランド、さらには、中国、日本の秋田へ向かう。
だが、その姿を探っていくと、わたしたちがイメージするサンタクロースとは似ても似つかない存在が影をちらつかせ始める。毛皮に穴を開けただけの仮面をかぶり、頭には先の尖った角が伸びていて、全身は野獣の毛で覆われている。それでいて、二本足で直立歩行。これは、一体どういうことなのか?
また高橋氏は、なぜ日本でこれほどまでにクリスマスが定着し、サンタクロースが愛されているのかという疑問についても取り組み、一見、まるで無関係に思える秋田県のある有名な行事に参加し解き明かしていく。もはや、クリスマスなしでは考えられない日本の年末だが、クリスマスが盛大に祝われていることには大きな意味があった。
間もなくクリスマスがやってくる。そして、サンタクロースがやってくる。あなたは、その正体を受け入れることができるだろうか。
(文=上浦未来)
●たかはし・だいすけ
1966年、秋田市生まれ。探検家・作家。「物語を旅する」をテーマに、世界各地に伝わる神話や伝説の背景を探るべく、旅を重ねている。2005年、ナショナル・ジオグラフィック協会(米国)から支援を受け、実在したロビンソン・クルーソーの住居跡を発見。探検家クラブ(米国)、王立地理学協会(英国)フェロー会員。著書に、『ロビンソン・クルーソーを探して』『浦島太郎はどこへ行ったのか』(いずれも新潮社)など。