芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす! “脱税疑惑”がいまだ決着していないGACKTが、通信カラオケ最大手「第一興商」系のプロダクションに移籍するという情報を入手した。 昨年8月28日に、GACKTの自宅やマネジメントを担当する「ゴーディエンターテインメント」など関係各所に、東京国税局の査察官約100人体制による強制調査が入ったことは周知の通り。東日本大震災の義援金やファンクラブの運営資金にまつわる脱税疑惑が出てきた。 実は査察が入る前に、GACKTと「ゴーディ」のH社長は、制作費やギャラの未払い問題などで関係が悪化しており、GACKTがSというスタッフと銀座に事務所を設立。査察が入った段階で、脱税に関しては「俺は関係ない」と、責任をH社長に押し付けたという。国税関係者によると、肝心の帳簿がないために、GACKTが直接脱税に関与していたかは不明で、GACKT本人が立件されることはなさそうだ。 以前から「ゴーディ」に関しては、レコード会社から預かる制作費やGACKTへのギャラなどの一部の金が使途不明になっていて、裏金化していたという疑惑があった。その一部が、GACKTと親しくしていた関西の元暴力団幹部に流れていたという情報をつかんだ国税が同幹部を事情聴取したが、裏金については否定。証拠も出てこないという。 結局、脱税で東京地検に告発されるのは、H社長やファンクラブの責任者など数人になるようだが、そこにGACKTは含まれていない。 GACKTは水面下で、H社長らとは袂を分かった形での、本格的な活動再開をもくろんでいた。しかし、これだけの社会的スキャンダルを起こしたことで、業界の人間は“触らぬ神にたたりなし”とばかり、誰も相手にしない。そこで、GACKTは、第一興商のオーナーのH氏に知人を通じて泣きついたという。 第一興商は、通信カラオケ端末の販売事業や「ビッグエコー」といったカラオケボックスの運営事業だけでなく、徳間ジャパン、それに日本クラウンといったレコード会社を子会社にしている。GACKTは3年前まで、日本クラウンに所属していた。その後、エイベックスに移籍。契約は近々切れるといわれているが、エイベックスは、表向きはコンプライアンスを重視する会社だ。暴力団関係者との交際をメディアに報じられたGACKTと再契約するとは考えられない。かといって、日本クラウンに戻るとは考えにくい。クラウンでは、くせ者のGACKTを扱えず、エイベックスに移籍したのだから。 97年に第一興商は、「ガウスエンタテインメント」というレコード会社を設立。そこに、中森明菜が移籍したことがあった。余談だが、ガウスのS社長は、明菜のわがままに激怒。短期間で明菜をクビした。今回もGACKTのために、新たにレコード会社を設立することも考えられる。また、すでにある事務所をGACKTのために買収するというウワサもある。 いずれにしても、第一興商への移籍話は信ぴょう性が高い。しかし、一方で東京地検は、詐欺容疑でGACKT周辺を内偵しているという情報がある。これだけの反社会的なスキャンダルを起こして、なんの説明もないまま、何事もなかったかのように活動できると思ったら大間違いだ。GACKTは自身に向けられた疑惑について、ブログなどでのコメントでノラリクラリとかわすのではなく、公の場で洗いざらい説明する責任があるはずだ。 (文=本多圭)
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“おしゃべりクソ野郎”品川祐 テレビ露出減の原因はやっぱりあの事件?(3月下旬の人気記事)
3月下旬に話題になった記事を紹介する、日刊サイゾー人気記事ランキング。菅野美穂と堺雅人、仲里依紗と中尾明慶の電撃結婚や、新垣結衣と関ジャニ∞錦戸亮の交際報道など、芸能界にも春の嵐が吹いております。とりわけ、これまで“清純派”で売っていたガッキーに対する失望の声は多く、今後の仕事への影響も心配されています。結局、ガッキーも普通の女の子。イケメン好きだったんですね。それでは早速、ランキングをチェックしていきましょう。
第1位
“おしゃべりクソ野郎”品川祐の嫌われっぷりがハンパじゃない! 置き引き被害も同情の声なし
さすが、おしゃクソ!
第2位
「“清純派”じゃなかった」新垣結衣が“超・遊び人”関ジャニ∞錦戸亮との熱愛報道でイメージ壊滅!?
三浦春馬ならまだ許せるけど、よりによって錦戸って……。
第3位
「稲垣吾郎もあの芸人も玉砕していた」“電撃結婚”堺雅人を決断させた菅野美穂の強すぎる結婚願望
モテるね!
第4位
「このままだと確実に寿命が……」加藤茶の愛妻への深すぎる愛情と食生活を周囲が危惧
2時間ドラマのネタになりそう。
第5位
NHK朝ドラ主演で“崩壊”した夏菜 オファー激増もヤル気なし!?「台本も見たくない」
仕事があるうちが華だよ。
次点
沢尻エリカを超えた!? 紗栄子の意味不明な“ハミ尻”披露に3万人がア然! そして失笑も……
見たくない。
次々点
“ポスト浜崎あゆみ”だったのに……misonoにオファー激減の現実「性格がネガティブすぎて」
いろいろめんどくさいヤツだね。
ユニクロはやっぱりブラック!? 日本有数のグローバル企業のお寒い内情
注目記事 第1位 「『ユニクロ』『ワタミ』はなぜ新入社員が次々やめるのか」(「週刊現代」4月13日号) 注目記事 第2位 「『石原慎太郎』脳梗塞説を漏らした『菅直人元首相』」(「週刊新潮」4月4日号) 注目記事 第3位 「世界的スクープ『中国猛毒食品』生産農家を直撃!『死んだ豚を川に捨てたのは俺だ』」(「週刊文春」4月4日号) 注目記事 第4位 「震災瓦礫受け入れ『表明して撤回』でも10自治体に176億円!?」(「週刊ポスト」4月12日号) 注目記事 第5位 「仮出所の夜、新生ホリエモンが明かした野望『本音は政治をやってみたい』」(「週刊朝日」4月12日号) 長嶋茂雄に国民栄誉賞が贈られるという。ふざけるなである。それも松井秀喜と一緒にというのだから、開いた口が塞がらない。 国民栄誉賞第1号は、1977年、本塁打世界記録を達成した王貞治である。本来なら日本のプロ野球を王と一緒にリードしてきた長嶋も、同時に受賞させるべきだったのだ。しかし、ときの福田赳夫総理が判断ミスをしたことで、長嶋の栄誉を称える機会を逸してしまった。 あとは美空ひばりや大鵬のように、亡くなったあとに授与するのだろうと、大方の人は考えていたはずである。 残念なことに国民栄誉賞はときの権力者のオモチャになり、在任中に恣意的なイベントとなり、私から見て、もらうべきではない人や団体に、次々に受賞させ、賞の権威を貶めてしまった。 今回の安倍首相の推薦の言葉は「戦後最大のスーパースター」だからだそうだが、なぜ今なのか、なぜ松井秀喜と同時なのか、まったく理解できない。松井に贈るなら、日本人選手が大リーガーへ挑戦する道を切り開いてきた野茂英雄にこそ、贈るべきではないか。 第一、戦後レジームからの脱却を言い募っている安倍首相に、「戦後最大のスーパースター」などと言ってもらいたくはない。 私が長嶋の身内やブレーンだったら、丁重に辞退したほうがいいと進言する。通算1065盗塁を達成した福本豊は「そんなんもろたら、立ちションもでけへんようになる」と断っているし、イチローも何度か打診されたが受諾していない。長嶋にふさわしいのは、彼が亡くなったとき、ときの首相が音頭をとって「国民葬」にすることである。 日本の至宝に、為政者が自己顕示欲や参議院選目当てのために、手垢にまみれた賞をくれてやろうなどというのは、長嶋という人物がどれだけ戦後という時代を照らし、子どもたちに夢を与えたのかを知らない人間のやることである。安倍首相よ、松井に与えるのはいいとして、長嶋さんにはよしてくれ。 講談社が女性ファッション誌「Grazia」と「GLAMOROUS」の2誌を、7月6日発売の8月号をもって休刊することを発表した。 光文社発行の「JJ」は最盛期に78万部を出していたが、今は7万部程度だそうである。講談社の「with」は22万部、集英社の「MORE」も32万部だという。さらに深刻なのは広告であろう。「with」の最盛期には号当たり4億円ともいわれていた。 幻冬舎が創刊した「DRESS」というアラフォーを狙う雑誌は、発行部数30万部で創刊号の広告が2億5,000万円入ったという。見城徹社長は実売7割確保すれば採算は取れるというが、厳しいのではないか。 部数はともかく、広告は創刊号をピークに落ちていく。号当たり1億円が歩留まりではないか。そうすると毎号完売しなければ、待っているのは休刊である。雑誌はリスクが高い。今の幻冬舎には、何年も持ちこたえられる体力はない。見城社長は本作りに優れた才能はあるが、雑誌「GOETHE」を見る限り、雑誌作りにはそれほどの冴えは見られない。 マガジンハウスや光文社が傾いたのは、広告に依存し過ぎたためだが、雑誌は「売ってなんぼ」という原点に立ち返り、読まれる雑誌づくりができるかどうか、そこにかかっていると思う。 このところ毎回言っていることだが、新聞広告を見て買いに走ろうという記事がほとんどない。アベノミクスへの賛否は、もう少し時間がたてば自ずから答えは出る。読みたいのはそんなことではない。そこを取り違えているとしか思えない記事作りが多すぎると思うのだが。 ホリエモンこと堀江貴文(40)が仮出所した。96キロぐらいあった体重が67キロぐらいに減ったそうで、失礼だが貧相になってしまった。 昔、私がお付き合いしていた「地産」の竹井博友氏は、34億円の所得税法違反で逮捕され収監されて出てきたとき、こう言っていた。 「元木さん、刑務所はいいよ。規則正しいし、食事が質素だから、糖尿病が治ってしまった」 娑婆に戻ったホリエモンがふっくらとするのに、時間はかからないだろう。 彼は週刊朝日のインタビューに、これからは「まずは宇宙事業、ロケット開発に全力で取り組みたい」と答えている。彼のメルマガは月840円で読者は1万人以上いるというが、それでも年間1億円程度。どこにそんな金があるのだろう。彼は損害賠償訴訟を起こされているはずだが、仮に700億円といわれる請求が認められたとしても、ホリエモンは自己破産してチャラになるといわれているようである。 自己破産しても隠した金は使えるのか? こうしたところを追及してほしいのだが、朝日は突っ込んではいない。 宇宙開発以外にも「世の中で起こっていることを端的に解説する記事が載ったニュースサイトが必要なんです」と言っているところを見ると、新しいメディアを作りたいらしい。政治にも興味があるらしいから、そのうち橋下徹大阪市長とホリエモンが会って、「日本維新の会」から出馬なんてことも、将来ありうるのかもしれない。これが今週の5位。 ポストの注目記事は震災の瓦礫に関する、環境省の金のバラマキ追及記事。震災瓦礫の処理や焼却の協力をしてくれた自治体には、産廃処理場の建設費や改修費が交付され、瓦礫の受入量に応じて1トン当たり3万から8万円。総額336億円の拠出を決め、そのうちの約176億円が支払われた。 だが、おかしなことに環境省が見積もった「瓦礫量」が当初より少なかったことが判明した。そのため、申し込んだ21団体中14団体が除外されたにもかかわらず、交付金は返さなくてもいいというお触れが回っていたというのである。これでは「やるやる詐欺」ではないかとポストは憤るが、当然であろう。もらった自治体も困惑を隠さない。 中には神奈川県秦野市伊勢原市環境衛生組合のように、最初から「瓦礫は受け入れない」と表明していたにもかかわらず、勝手に押し付けられたところもある。 なぜ、こんな不可解で理不尽なことが起きたのか。それは環境省が2001年発足と歴史が浅く、予算が少ないため、東日本大震災と原発事故は、自らの存在意義を世に示す好機と捉え、巨額の予算を獲得するチャンスと考えたのだと、ポストは解説している。 「事実、震災前に2000億円規模だった同省の予算は、震災後、瓦礫処理のための復興予算約1兆円が加えられて一挙に6倍に膨張し、1300人の小世帯は震災1年後の12年1月に200人以上も増員された」(ポスト) 国民の浄財を環境省が被災地の復興と無関係に使っている現状は、納税者への裏切りだと「環境総合研究所」の池田こみち顧問が批判しているが、その通り。怒るポストは健在である。 今週の第3位は文春の「中国猛毒食品」第2弾。 今年3月に上海市黄浦江に1万体といわれる大量の豚の死骸が漂流した「事件」を追いかけ、「捨てたのは俺だ」という農民の証言をとっている。この農民は、浙江省嘉興市の東端にある嘉善県で豚を飼っている楊さん(仮名)。彼が怒りをこうぶちまける。 「この地区では五百頭ほど豚を飼っていたが、旧正月前の急激な寒波で三百頭以上が死んだ。例年はこんなことはないよ。豚舎の中は日中は摂氏三十度にもなるけど、夜は0度近くになる。気温差の激しさに成長する前の豚がついていけず、肺炎に罹ったりしたんだ。で、この地区の村人はみんな、死骸を川に捨てたんだよ。捨てるに決まってるだろ!」 豚が死んだら村長を通じて地方政府の担当部署に報告して、一頭当たり80元(約1200円)ほどの補助金をもらえるはずなのだ。その金で消毒して穴に捨てるのだが、その金が農民の手元にこないで役人が途中で自分のポケットに入れてしまうのだそうだ。 悪いとわかってはいても、農民たちは川に捨てるしかない。 病死した豚を売買する闇市場への取り締まりが厳しくなったことも、川へ捨てた原因になっているという。これまで中国では、伝染病などで病死した豚でも一頭数十元で取引され、ミートソースなどの加工品に流用されてきたのである。 下流に住む上海の50代の男性は「最近では、豚を含めた肉は一切買わないようにしているよ」と話す。20代の男性は「水が心配で、ミネラルウオーターしか飲んでいない。政府の言うことなんて誰が信じる?」と言っているが、こうした危険な食品が日本人の口にも入っている可能性が高いと、文春は書いている。 中国最大の農作物生産地である山東省沿岸部でできた農作物の4分の1は、日本へ輸出される。そこのビニールハウス群に流れる汚水には製紙工場からの排水が流れ込んでおり、人体への影響が心配されるという。当然ながら、農薬とホルモン剤も濫用されている。 「日本に輸入されている中国汚染食品リスト」が掲載されているが、それを見るとそら恐ろしくなる。 例えばソーセージ(豚肉加工食品)。「日本の法律では、加熱した豚であれば輸入が可能となっているため、病気で死んだ豚を使っている悪質な業者も。亜硝酸塩などの有害物質も使われており、安易に中国産の豚肉に手を出すのは禁物」 鶏肉も「中国では養鶏場のダニを殺すため、有機リン系の殺虫剤を撒いて鶏肉が汚染される。今年、中国KFCは山東省の業者から成長促進剤を投与した“速成鶏”を仕入れたことが発覚。日本のファーストフードも中国産の鶏を使用しており、要注意だ」 中国のニラは冷蔵庫に半年入れても状態が変わらないそうだが、09年に、遼寧省で有機リン系の殺虫剤が使われた毒ニラを食べた6歳の女の子が死亡した。 中国だけではない。安全基準が異なる国から来る農作物をすべてチェックするのは、今の体制では難しい。TPPが結ばれれば、輸入食品の量はさらに増える。食の安全をこれ以上他国任せでいいのか。国民的な論議が必要であろう。 第2位はいち早く石原慎太郎氏の病状を伝えた新潮。この記事が出た後すぐに石原氏が退院したのは、この話が広がることを恐れたのであろう。 記者会見を開いて大丈夫だとアピールしたが、「軽い脳梗塞」だったことは認めた。新潮の記事を見てみよう。 政界関係者なる者が、入院中と伝えられる石原慎太郎氏の病状が相当深刻で、菅元首相情報によると脳梗塞ではないかというのである。 「菅元首相は周囲に“慎太郎は脳梗塞”と漏らしているようですね。彼がどこからそれを聞いたのかは不明ですが、維新には元民主党の議員が複数いますから、その辺りが情報源なのかもしれません」 政治ジャーナリストがこうも言っている。 「すい臓が悪い、あるいはすい臓がんとの情報は都庁幹部、自民党東京都連幹部、公明党幹部から出ています」 最悪の事態ではなかったようだが、80歳という年齢から考えても、今までのようにはいくまい。一代の風雲児・石原慎太郎が静かに政界から引退する日も近いのかもしれない。一抹の寂しさはあるが。 今週の注目記事第1位は、久々に現代が奪取した。「ワタミ」には失礼だが、論じる価値はあまりないと思うが、天下の「ユニクロ」が“ブラック企業”のようなところがあるというのは興味津々である。 冒頭、現代はショッキングな数字を示す。09年に「ユニクロ」に入社した新卒新入社員の「3年内離職率」が、なんと53%にもなるというのである。しかも、ここ数年間も50%前後で推移しているというのだ。 11年に入社して昨年退社したA君が、こう語る。 「採用活動自体は、エントリーシート、筆記試験、面接数回、という他の企業と変わらないものでした。ただ、内定後からとたんに厳しくなった。まず研修。僕のときは、夏休みにホテルに2~3日軟禁状態にされ、23カ条に及ぶ長い社訓を丸暗記させられました。 最後の日にテストをするんですが、一字一句間違えてはいけない。かなりの数の内定者が合格できず、居残りで勉強させられた。営業部長クラスの社員が指導に当たっていたんですが、『ふざけてんのか』『やめたい奴は今のうちに言っておけ』と常にプレッシャーをかけられていましたね」 入社してからが、さらにきつかったという。店長になるための昇進試験を受けさせられるのだが、そのために、会社が作っているマニュアルを覚える。門外不出のため、店を閉めてから勉強を始めるから深夜に及ぶこともある。 A君は見事一発で店長試験に受かり、わずか半年で店長になる。しかし、試験に受かっていない年上の部下と、スーパーバイザーと呼ばれる上司との板挟み、売上げ目標の達成が至上命令で、半年ぐらいで「うつ病」と診断され、結局退職する。 仕事量は多く、新入社員は残業代が出るが、店長は管理職扱いだから、朝から夜中まで働いても残業代は出ない。 しかも、幹部社員全員の口調が柳井正社長にソックリで、恐ろしくなったと、元社員のB子さんが話している。 こうした個人企業は得てして宗教団体のように、一人のカリスマの下にひれ伏してしまうようになりがちだ。それ自体が悪いとは言わないが、今どきの新入社員はそうしたものに馴染めずに辞めていくのだろう。 学生側の甘えの体質にも問題はある。だが、早すぎる管理職登用は、安く社員をこき使おうという会社の意志だと思われても仕方あるまい。日本有数のグローバル企業のお寒い内情は、柳井社長が率先して反省し、変えていくしかないはずである。 「ユニクロ」は週刊誌にとって大事なクライアントではないのかもしれないが、天下の「ユニクロ」に噛みついた現代の心意気やよしである。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊現代」4月13日号
当局発表は信用できない! 新型鳥インフル出現に、上海市はすでに戦々恐々
3月31日、中国の衛生当局は、これまで人への感染が確認されていなかった「H7N9型」鳥インフルエンザに感染した上海市の2人の男性が、肺炎などの症状で死亡していたことを発表した。 死亡したのは、2月から発熱や肺炎などの症状を訴えていた87歳と27歳。87歳の男性は3月4日に、27歳の男性は10日に息を引き取ったという。また、安徽省の35歳の女性も同型のウイルスに感染して危篤状態に陥っているとの情報もある。 現時点では、わずか数人の感染者が確認されたに過ぎない新型鳥インフルエンザだが、上海市はすでに戦々恐々とした雰囲気に包まれているという。現地駐在員の男性は次のように話す。 「現地在住の日本人の間では、人ごみは避け、鶏肉は食べないようにしようという風潮が広がっています。家族を日本に帰すことを検討している同僚もいます。あとはネット上で感染情報に関する情報をチェックしたり、知人と携帯メールなどで情報交換を行ったりしていますね。ただ、デマも多く、中国版Twitter『微博』などでは、『近所の病院に数十人が隔離されている』などといった未確認情報が飛び交っていて、一層不安な気分になります」 現時点でここまでナーバスにならざるを得ない背景には、当局を信用できないという実情がある。 2002後半に広東省で発生し、アジアを中心に774人が死亡したとされるSARSでは、当局が流行を把握しながら感染情報を隠匿。結果、感染拡大につながった。また、05年から07年の間には、中国東部で鳥インフルエンザで5人が死亡しているが、これらについても感染ルートは明らかにされておらず、実際には数十人単位の死者が出ていたという説もある。 この国では、うかうかしていたら生き残れないのだ。 (文=牧野源)中国・上海市(wikipediaより)
最終回4.3%の“伝説”を作ってしまったフジテレビ『アイアンシェフ』とはなんだったのか
伝説の大人気番組『料理の鉄人』の13年ぶりの復活ということで、昨秋、鳴りもの入りでスタートした料理バラエティ『アイアンシェフ』(フジテレビ系)。 大みそかには特番が組まれ、番組MC役に当たる「主宰」を務める玉木宏が冬に開催された「お台場合衆国」のイメージキャラクターに採用されるなど、“伝説再び”とばかりに局側も力を入れていたようではあるが、結局芳しい視聴率を獲得できず1ケタ台を連発。3月22日の放送をもって、わずか半年で番組終了ということになってしまった。 かつての人気番組の復活ということに加え、料理番組という、比較的手堅い人気を獲得できそうなコンテンツにもかかわらず、事実上の打ち切り。しかも、最終回も4.3%という低い視聴率に終わってしまった。 その敗因は、いったいなんなのか? 人気番組を手がける放送作家に聞いた。 「『ぴったんこカンカン』(TBS系)や『世界番付』(日本テレビ系)などの裏番組の人気が安定していることもありますが、何よりもその“伝説”が逆に一番大きな足かせになってしまった感はありますね。“あの伝説の番組”ということで、放送前から視聴者のハードルを大きく上げてしまった。過去の番組に思い入れが強いほど『もっと面白いと思ったのにな……』と、どうしても文句を言いたくなってくるものですからね。かつての人気番組を復活させるときには、これが必ずついて回ります。『料理の鉄人』だって、今見ると、実は思っていたほど面白くない部分もありますからね。それでも記憶の中では『ものすごく面白かった』となってしまっていますから、そこが難しいところですね」 一方、不定期の特番枠での放送ではあるが、『エンタの神様』(日本テレビ系)や『ザ・イロモネア』(TBS系)など、現在もそれなりに人気を獲得できる過去の人気番組もあるが、ネタ番組というのは、基本ネタそのものや芸人が新しければ成立し、たとえばレギュラー放送当時には出演していなくても、スギちゃんやキンタロー。を出せれば、今の空気になるのである。 ところで、料理系の番組の安定した人気というものも低下してきているのだろうか? 前出の放送作家は言う。 「『ぐるナイ』(日本テレビ系)の“ゴチバトル”や、『めちゃイケ』(フジテレビ系)の“ガリタ食堂”なんかがそうなんですが、おいしそうなものをただただ食べるだけのほうが最近は人気があるようですね。作っている過程を見せたり、料理を食べて批評をするということ自体が、今はあまり求められていないようですね。逆に、コンビニやスーパーで買える商品の批評は、その身近さが受けていますね。情報がこれだけ飛び交っていますから、どこがおいしい、というのは自分で調べられます。特にこの番組に限ったことではないのですが、局側が“カリスマ”として押し出そうとしても、今はその作った感じが分かるようになってしまいましたからね。番組がブームを引っ張っていくという形は、なかなか成立しづらい時代なのかもしれません」 『アイアンシェフ』の最大の敵は、『料理の鉄人』だったということに尽きるのかもしれない。フジテレビ『アイアンシェフ』
最終回4.3%の“伝説”を作ってしまったフジテレビ『アイアンシェフ』とはなんだったのか
伝説の大人気番組『料理の鉄人』の13年ぶりの復活ということで、昨秋、鳴りもの入りでスタートした料理バラエティ『アイアンシェフ』(フジテレビ系)。 大みそかには特番が組まれ、番組MC役に当たる「主宰」を務める玉木宏が冬に開催された「お台場合衆国」のイメージキャラクターに採用されるなど、“伝説再び”とばかりに局側も力を入れていたようではあるが、結局芳しい視聴率を獲得できず1ケタ台を連発。3月22日の放送をもって、わずか半年で番組終了ということになってしまった。 かつての人気番組の復活ということに加え、料理番組という、比較的手堅い人気を獲得できそうなコンテンツにもかかわらず、事実上の打ち切り。しかも、最終回も4.3%という低い視聴率に終わってしまった。 その敗因は、いったいなんなのか? 人気番組を手がける放送作家に聞いた。 「『ぴったんこカンカン』(TBS系)や『世界番付』(日本テレビ系)などの裏番組の人気が安定していることもありますが、何よりもその“伝説”が逆に一番大きな足かせになってしまった感はありますね。“あの伝説の番組”ということで、放送前から視聴者のハードルを大きく上げてしまった。過去の番組に思い入れが強いほど『もっと面白いと思ったのにな……』と、どうしても文句を言いたくなってくるものですからね。かつての人気番組を復活させるときには、これが必ずついて回ります。『料理の鉄人』だって、今見ると、実は思っていたほど面白くない部分もありますからね。それでも記憶の中では『ものすごく面白かった』となってしまっていますから、そこが難しいところですね」 一方、不定期の特番枠での放送ではあるが、『エンタの神様』(日本テレビ系)や『ザ・イロモネア』(TBS系)など、現在もそれなりに人気を獲得できる過去の人気番組もあるが、ネタ番組というのは、基本ネタそのものや芸人が新しければ成立し、たとえばレギュラー放送当時には出演していなくても、スギちゃんやキンタロー。を出せれば、今の空気になるのである。 ところで、料理系の番組の安定した人気というものも低下してきているのだろうか? 前出の放送作家は言う。 「『ぐるナイ』(日本テレビ系)の“ゴチバトル”や、『めちゃイケ』(フジテレビ系)の“ガリタ食堂”なんかがそうなんですが、おいしそうなものをただただ食べるだけのほうが最近は人気があるようですね。作っている過程を見せたり、料理を食べて批評をするということ自体が、今はあまり求められていないようですね。逆に、コンビニやスーパーで買える商品の批評は、その身近さが受けていますね。情報がこれだけ飛び交っていますから、どこがおいしい、というのは自分で調べられます。特にこの番組に限ったことではないのですが、局側が“カリスマ”として押し出そうとしても、今はその作った感じが分かるようになってしまいましたからね。番組がブームを引っ張っていくという形は、なかなか成立しづらい時代なのかもしれません」 『アイアンシェフ』の最大の敵は、『料理の鉄人』だったということに尽きるのかもしれない。フジテレビ『アイアンシェフ』
最終回4.3%の“伝説”を作ってしまったフジテレビ『アイアンシェフ』とはなんだったのか
伝説の大人気番組『料理の鉄人』の13年ぶりの復活ということで、昨秋、鳴りもの入りでスタートした料理バラエティ『アイアンシェフ』(フジテレビ系)。 大みそかには特番が組まれ、番組MC役に当たる「主宰」を務める玉木宏が冬に開催された「お台場合衆国」のイメージキャラクターに採用されるなど、“伝説再び”とばかりに局側も力を入れていたようではあるが、結局芳しい視聴率を獲得できず1ケタ台を連発。3月22日の放送をもって、わずか半年で番組終了ということになってしまった。 かつての人気番組の復活ということに加え、料理番組という、比較的手堅い人気を獲得できそうなコンテンツにもかかわらず、事実上の打ち切り。しかも、最終回も4.3%という低い視聴率に終わってしまった。 その敗因は、いったいなんなのか? 人気番組を手がける放送作家に聞いた。 「『ぴったんこカンカン』(TBS系)や『世界番付』(日本テレビ系)などの裏番組の人気が安定していることもありますが、何よりもその“伝説”が逆に一番大きな足かせになってしまった感はありますね。“あの伝説の番組”ということで、放送前から視聴者のハードルを大きく上げてしまった。過去の番組に思い入れが強いほど『もっと面白いと思ったのにな……』と、どうしても文句を言いたくなってくるものですからね。かつての人気番組を復活させるときには、これが必ずついて回ります。『料理の鉄人』だって、今見ると、実は思っていたほど面白くない部分もありますからね。それでも記憶の中では『ものすごく面白かった』となってしまっていますから、そこが難しいところですね」 一方、不定期の特番枠での放送ではあるが、『エンタの神様』(日本テレビ系)や『ザ・イロモネア』(TBS系)など、現在もそれなりに人気を獲得できる過去の人気番組もあるが、ネタ番組というのは、基本ネタそのものや芸人が新しければ成立し、たとえばレギュラー放送当時には出演していなくても、スギちゃんやキンタロー。を出せれば、今の空気になるのである。 ところで、料理系の番組の安定した人気というものも低下してきているのだろうか? 前出の放送作家は言う。 「『ぐるナイ』(日本テレビ系)の“ゴチバトル”や、『めちゃイケ』(フジテレビ系)の“ガリタ食堂”なんかがそうなんですが、おいしそうなものをただただ食べるだけのほうが最近は人気があるようですね。作っている過程を見せたり、料理を食べて批評をするということ自体が、今はあまり求められていないようですね。逆に、コンビニやスーパーで買える商品の批評は、その身近さが受けていますね。情報がこれだけ飛び交っていますから、どこがおいしい、というのは自分で調べられます。特にこの番組に限ったことではないのですが、局側が“カリスマ”として押し出そうとしても、今はその作った感じが分かるようになってしまいましたからね。番組がブームを引っ張っていくという形は、なかなか成立しづらい時代なのかもしれません」 『アイアンシェフ』の最大の敵は、『料理の鉄人』だったということに尽きるのかもしれない。フジテレビ『アイアンシェフ』
「ガッツ石松だけが場を盛り上げ……」好評ドラマ『最高の離婚』の打ち上げが“最低”だった?
瑛太主演の連続ドラマ『最高の離婚』(フジテレビ系)の最終回が先月21日に放送された。平均視聴率は12.7%とまずまずの結果だったが、ドラマ自体の評価は高かった。 「このご時世ですから、できれば15%というのがひとつの目安ですが、一方でドラマの評価というのも重要になってきます。たとえば、長谷川博巳主演の『鈴木先生』(テレビ東京系)なんかは、視聴率は低くても映画化もされましたし、ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞や、日本民間放送連盟賞テレビドラマ番組部門最優秀賞を受賞するなど、内容は評価されたわけです。このドラマも数字はそこそこですが、社内ではそういった賞を狙えるドラマだと全員が認識しています」(フジテレビ関係者) そんな中で打ち上げが行われたのだが、意外にもあまり盛り上がっていなかったと出席者は語る。 「主演の瑛太さん、尾野真千子さん、真木よう子さん、綾野剛さんらは撮影を通じて仲良くなったのか、終始4人で話をしていましたね。そのため、八千草薫さんをはじめとするベテランの他の出演者は、手持ち無沙汰というか、どこかつまらなそうにしている印象がありましたね」(芸能事務所関係者) また、会が始まってすぐに、番組内でも登場したアイドル「でんぱ組.inc」が登場し、瑛太が“ヲタ芸”を披露する場面もあったというが、「お酒も飲んでないですし、いきなりですからね。みんなポカーンとしていましたよ」(同)。 それでも、恒例のビンゴ大会では、瑛太が15万円のペア旅行券、尾野が10万円のペア旅行券、真木がシャングリ・ラ・ホテル東京のスパ付き宿泊券など豪華賞品を提供し、大いに盛り上がったのだが、「実際、一番盛り上げていたのはガッツ石松さんでしたね。いまだに『OK牧場!』と連呼していて、主役より場を盛り上げていました」(ドラマスタッフ)。 最後のあいさつでも、尾野を除く3人はボソボソと話したせいで、後ろのほうでは何を言っているのか聞こえなかったという。 「ドラマは最高の終わり方をしましたが、こんなお通夜みたいな打ち上げは久々でした。スタッフの一人は『最高の離婚』なのに『最低の打ち上げ』だって、冷ややかに笑っていましたね」(同) フジテレビ内ではすでに続編の話も出ているというが、次回は“最高”の打ち上げができるだろうか?『最高の離婚』-フジテレビ
「スポンサーからNGも?」小栗旬が映画で『変態仮面』を演じることができなかった深い理由
90年代に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された人気ギャグ漫画『究極!!変態仮面』が俳優・小栗旬の発案で『HK/変態仮面』として実写映画化、4月13日から公開される。 主演を務めるのは、小栗と親交のある俳優の鈴木亮平で、映画について報じたスポーツ紙の記事によると、小栗が「彼以外に考えられない」と鈴木を指名。186センチという恵まれた体格を持つ鈴木だが、変態仮面の超筋肉質な体を具現化するため、役作りとして一度15キロ増量させた後で脂肪をそぎ落とす体作りを敢行。昨年12月にクランクインした際には、変態仮面姿の鈴木を見た撮影スタッフから「おぉ!」と歓声が上がったというほどの入れ込みようだったという。 「小栗は好きな漫画に同作を挙げ、パーソナリティーを務めていた『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)に、原作者のあんど慶周氏を招くほど映画化を熱望。今回、その小栗の思いに、小栗の主演ドラマ『東京DOGS』(フジテレビ系)でタッグを組んだ福田雄一監督が共鳴し、実写化が決定した。当初は小栗が『あの役をやれるのは俺しかいない!』と、これまで演じてきたどの作品をも上回る意気込みで主演を張ろうとしていたが、諸々の事情があり、結局、脚本協力として名を連ねるにとどまった」(映画関係者) 原作のファンにはおなじみだが、同作では主人公の少年・色丞狂介が女性のパンティをやぶって変身した「変態仮面」が、超人的なパワーを発揮し、悪を懲らしめる物語。変身の際は「フオオオオオオオオッ!!」と雄叫びを上げながら、ブーメランパンツと網タイツ以外の衣服を脱ぎ捨て、パンツの両脇を伸ばして交差させるように肩に通すが、その姿は一見すると変態そのもの。そのため、これまで数々の民放の連ドラや映画で主演を務め、CMも抱える小栗にはリスクが高すぎたようだ。 「『変態仮面』を演じることは、これまでの小栗のイメージをすべてぶち壊すことになってしまうほどのインパクト。それだけに、所属事務所は慎重にCMスポンサーなどに相談したところ、ことごとくNGが出た。おまけに映画の公開前の4月1日には、昨年放送された小栗の主演ドラマ『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ系)のスペシャル版が放送されており、PRにもろくに協力できない状態だった」(テレビ関係者) さらに、同作には主人公の母親でSM女王役として片瀬那奈が出演しているが、「片瀬はオファーが来たときに『やりたい!』と即答し、現場でもノリノリだったが、その件がスポーツ紙で報じられたところ、予想以上に周囲の反響が大きく、所属事務所が片瀬のPR協力をNGにしてしまった。現段階では、初日舞台挨拶にも出席するか微妙」(同)。 関係者の周辺を困らせるほどハードな設定の同作、果たしてどれほどの興収を稼ぐだろうか?『情熱大陸×小栗 旬 プレミアム・
エディション』
(ジェネオン エンタテインメント)
三陸の海が育んだ新しい生命『ダンゴウオ―海の底から見た震災と再生―』
津波が洗い流した車や家は、見るも無残な形で海の底へと引きずり込まれた。その残骸は今も海の底に残り、静かに波に揺られている。水中写真家の鍵井靖章による『ダンゴウオ―海の底から見た震災と再生―』(新潮社)は、三陸の海の底でダンゴウオというかわいらしい魚に出会ったことをきっかけに、海底が徐々に復興していく様子を切り取った写真集だ。 震災後、わずか3週間で取材のために宮古の海に潜った鍵井。リアス式海岸に育まれた美しい海だったそこは、数メートル先も見渡すことができないほどに濁っていた。地上と同じようにガレキが散乱し、ゆったりと泳ぎまわる魚たちや、潮の流れにゆらめく海藻の姿などは皆無。そのままの形で流された家、転覆したままの漁船、海の中でも、地上と同じように目を背けたくなるような光景が広がっていた。しかし、この絶望的なダイビングの中で、鍵井は親指の爪ほどしかない大きさのダンゴウオに出会う。ぷっくりと丸い形をしたこの魚は、ダイバーから「北の海のアイドル」として人気も高い。ダンゴウオと奇跡的に出会えたことが、鍵井にとって写真集をつくる大きな原動力となった。 鍵井は2年にわたり、定期的に三陸の海に潜った。当初はガレキまみれの海底は濁った色彩のない世界であり、ウニやウミウシなどには出会うことができても、魚に出会うことができなかった。しかし、時が経つにつれ、水は澄みわたるようになり、海藻が生い茂り、ハゼ、カジカ、アイナメなどの魚たちが姿を表わす。少しずつ、海は元の姿を取り戻していったのだ。 「津波にもまれた海で、新しい命の姿を見たときに、『生命を撮影したい』と思うようになりました(略)被災地で生まれる新しい生命から、東北の海の力強さ、底力を感じずにはいられない」 震災から1年。津波にさらわれた海でかわいらしいダンゴウオやリュウグウハゼたちが卵を産み、稚魚を孵化させていく様子は、まさに自然の力強さを実感させるだろう。大津波でも流すことのできなかった生命は、また新しい季節に新しい生命を生み出していく。 本書の中でも特に印象的なのが、車の残骸の写真だ。ワンボックスカーと思われる車の中にはオキアミが集っていた。そのオキアミを求めてシートベルトにはウニ、ワイパーレバーにはヤドカリ、タイヤはカニの家になっている。海の底には不似合いなガレキも、自然はその一部として受け入れて、生き物たちはそこでそれぞれのドラマを紡いでいく。 震災から2年がたち、地上のガレキは撤去され、生活を取り戻しつつある人々も多い。メディアには「復興」という言葉が飛び交っている。しかし、僕が以前取材した福島県に住む被災者は「復興という言葉はピンとこない」と語っていた。ガレキが取り除かれたら復興なのか、建物が元通りになったら復興なのか、それとも避難者がゼロになり仮設住宅が取り壊されれば復興なのか――。メディアが喧伝する「復興」は、時に当事者にとって、まったく実感を得られない空疎な言葉として響いてしまう。 大地震や津波は自然の力によって引き起こされた。だからこそ、その傷跡を回復するのもまた、自然の力なのではないだろうか。ゆっくりと、静かに変化していく海底の景色を眺めていると、「復興」という言葉が少し実感できるような気がする。 (文=萩原雄太[かもめマシーン]) ●かぎい・やすあき 1971年、兵庫県生まれ。オーストラリア、伊豆、モルディブでダイビングガイドを行う傍ら、水中撮影に励む。1998年、モルディブより帰国後、フリーランスとして独立。水中のあらゆる事象を精力的に撮影し、プランクトンからクジラまで、独特の世界観で水中の世界を写し取る。1998年「ミナミセミクジラの海」で第15回アニマ賞受賞(平凡社)、2003年日本写真協会新人賞受賞。『ダンゴウオ―海の底から見た震災と再生―』
(新潮社)






