「隕石は尖閣諸島に落ちてくれないか」。17日放送の日本テレビ系『真相報道 バンキシャ!』で中国出身の経営コンサルタントでコメンテーターの宋文洲氏がこんな“トンデモ発言”をぶっ放し、騒動となった。 ロシアの隕石落下のニュースについてコメントを求められた時だ。 宋氏は「地球というのは脆弱なものですよね。巨大な地震もあれば、なんと予測もできない巨大な隕石も来て、人類は細かいことで揉めている場合ではないんですね」と切り出し、「今日思ったのはですね、尖閣諸島に落ちてくれないかと思ったんですね。なくなれば(日本と中国の)トラブルもなくなるから」と、うすら笑みを浮かべてコメントした。 一瞬で凍りつく現場……。司会の福澤朗は「ずいぶんと思い切ったご意見をいただきましたね」と話すのがやっとで、その20分後に鈴江奈々アナウンサーが「一部不適切な発言がありました。失礼いたしました」と謝罪した。 尖閣をめぐって日中間で緊張が走っているのは承知の通り。そんな中での“KY発言”に、ネット上では宋氏に対するバッシングが過熱。「おまえの頭に隕石落ちろ」「国に帰れ!」などと容赦ない声が浴びせられ、その矛先は宋氏を起用した日テレや番組スポンサーにも向けられ、抗議電話やスポンサー商品の不買運動を呼びかける者も出現した。 だが、当の宋氏は謝罪するどころか逆ギレ。自身のTwitterで「係争をなくしたい気持ちを人権侵害もない言い方してなぜだめか。日頃から言論自由を自慢する人達はもう少しプライドを持て」や、尖閣諸島を“おもちゃ扱い”し「日中はおもちゃを取り合って喧嘩するようなことをやめてほしい。その仲良くなってほしい願いは理解できないか。俺は政治家でもなければ、外交官でもない。ユーモアはいけないか」と過激ツイートを連発。自身の許可なしに、日テレが宋氏の発言を「不適切」としたことにも納得がいかないようで「本人の了承なしでテレビ局が不適切だと断定できることができるか。それは違法性がないか」などと、噛み付いている。 宋氏のメルマガやツイッターは多くの熱狂的ファンがおり、その影響力に目をつけた各局は情報番組や報道番組で宋氏をコメンテーターとして起用していたが、一夜にして“危険人物”に……。テレビ関係者は「日テレだけでなく、すべてのテレビ局が宋氏のキャスティングには及び腰になるだろう。彼を出して、視聴者からスポンサーにまでクレームがいったらシャレにならない。謝罪や発言の真意を説明してもダメだろう」と話す。 宋氏は実業家ではあるが、最近は本業よりコメンテーターとしてのイメージが強い。 「番組出演料は彼の大きな収入源の1つ。それがたったひと言で激減することになった。宋氏も今は強がっているが、悔やんでも悔やみきれないだろう」(別のテレビ関係者) トンデモ発言の代償は大きい。『「きれいごと」を言い合っても
世の中は変わらない』
(生産性出版)
投稿者「kitamura」のアーカイブ
被災者はサバイバーズギルトにどう対処している? 中田秀夫監督による映像碑『3.11後を生きる』
中田秀夫監督が自主製作として完成させたドキュメンタリー映画『3.11後を生きる』が2月23日(土)より劇場公開される。東日本を襲った大震災から4か月後となる2011年7月から中田監督は津波の被害が大きかった岩手県、宮城県の沿岸エリアに入り、4か月間にわたって取材撮影を続けた。津波によって家族を一瞬にして失うという悲劇に見舞われた人々があの日をどのように受け止め、また“3.11後”をどのように生きているのかを中田監督は追っている。中田監督といえば、『リング』シリーズを大ヒットさせたホラー映画の名手。『リング』(98)や『仄暗い水の底から』(02)では家族と引き離される恐怖を描いてきたが、本作との関連性について問うと大きく首を振った。「今回のドキュメンタリーと劇映画はまったく別物」と明言する。海外でも活躍する人気監督を突き動かしたものは、果たして何だったのだろうか。 中田監督はこれまでに3本のドキュメンタリー映画を撮ってきた。『唇からナイフ』などで知られるジョセフ・ロージー監督の評伝『ジョセフ・ロージー 四つの名を持つ男』(98)、中田監督の師匠である小沼勝監督と“にっかつロマンポルノ”を扱った『サディスティック&マゾヒスティック』(00)、ハリウッド映画『ザ・リング2』(05)での体験をベースにした『ハリウッド監督学入門』(08)とどれも映画業界を題材にしたもの。いわば、ドキュメンタリー製作を通して中田監督は自分の足元を見つめてきた。『リング』シリーズの世界的ヒットで知られる中田秀夫監督。
今回は被災地で働く人々の姿を丹念に取材して回った。
中田 「今までに撮った3本のドキュメンタリーはそうですね。もともと僕は学生の頃からドキュメンタリー映画が好きで、『岩波映画製作所』に入りたいなと思っていたんです。岩波映画はもうないんですが、羽仁進、黒木和雄、土本典昭といったドキュメンタリー監督たちが活躍していた映画会社で、憧れていました。結局、僕は『にっかつ撮影所』に入り、劇映画の世界に身を置くことになったわけですが、今回はドキュメンタリーを撮ることで現実の社会と向き合わざるを得なかった。でも現実社会と向き合うほどの思想を持たない人間が社会問題を扱うドキュメンタリーを作ることはおこがましいという気持ちもあり、自分がいる世界を撮るのが順当だろうという気持ちで今まではやってきていたんです。ですから、被災地で取材を進めた今回は、今までの自分が撮ってきたドキュメンタリーとは大きく異なりますね」 中田監督の劇場デビュー作となった『女優霊』(96)は、もともとは英国留学中に撮影を始めた『ジョセフ・ロージー 四つの名を持つ男』を完成させる資金を捻出するために撮ったもの。その後、『リング』シリーズをヒットさせた後に『サディスティック&マゾヒスティック』、ハリウッドデビュー後に『ハリウッド監督学入門』を撮っている。中田監督のキャリアを振り返ると、節目節目にドキュメンタリーを残していることが分かる。 中田 「確かにそういう一面はあるかもしれません。今回の企画は、最初はテレビ用のドキュメンタリー番組としてスタートしたものでした。でもかなり初期の段階で、テレビ局側とどうまとめるか話し合った結果、今回は僕個人の自主映画としてやった方がいいという判断で進めていくことになったんです。ドキュメンタリーを撮るときは、自分の中で“やりたい”という衝動と“やらねば”という気持ちが重なると“何がなんでもやる”という心境になるんです。今回は最初こそテレビ局からの話でしたが、自分自身でやると決めてからは、がむしゃらにやるという気持ちになりました。自分のお金で撮るわけですから、そうならざるを得なかったわけです(苦笑)。劇映画の場合はほとんどがオファーを受けて向こうの提示したテーマに沿って撮ることになるんですが、それに対して自分の中から沸き上がってくるものを撮っているのがドキュメンタリーだと言えるかも知れません」岩手県山田町でスナックを経営する三浦恵美子さん。
ひとり娘と3人の孫を失い、自分が代わりになれなかったことを責めている。
自宅に残した両親、妻、2人の子どもを失ったタラ漁師の五十嵐康裕さん、車で迎えにきたひとり娘と3人の孫が目の前で津波に呑み込まれたスナック経営者の三浦恵美子さんらが“あの日”を振り返る。ナイーブな演出で知られる中田監督にとって、家族と引き裂かれた人たちにカメラを向けることは容易な作業ではなかったはずだ。 中田 「辛い、大変だと思うと、もうカメラは向けられません。そこは事前にリサーチして、お話できる状態かどうか確認してからカメラを回しています。アポなしで撮影するような突撃取材はしていません。向こうも、『こいつなら話せるかな』という、お互いに感じ合うものがあってインタビューが成立したように思います。カメラに向かって話すことで気持ちの整理ができたのではないか? いや、インタビュー中はとてもじゃないけどこちらも余裕はないし、僕の口からはそんなことは言えない。ただ、まだ被災から4か月で行方不明の方たちが多い状況だったので、身内に行方不明者がいる方の場合は過去形にならないよう語尾には注意しました。恐る恐るインタビューしていては取材になりませんが、最低限そういうことは気を遣いました」 ■懸命に働くのは悲しみを一瞬でも忘れたいがため 町を呑み込んだ津波のニュース映像や被災後の生々しい情景も盛り込まれているが、本作の主眼は“3.11”を生き延びた人々が被災地で懸命に働く姿だ。新たにスナックを始めた三浦さんはお化粧をしてカウンターに立ち、お客さんに笑顔を見せる。漁師の五十嵐さんは家族を奪った海に向かって仲間たちと漁へ出ていく。仕事とは単にお金を稼ぐ行為ではなく、個人と社会を結びつけるものでもあることがポジティブに描かれている。家族5人を失った漁師の五十嵐康裕さん。
「海を糧にしてきたので、海を憎いとは言えない」とタラ漁を再開することに。
中田 「働かざるを得ないというよりも、何もしないでジッとしていると頭を掻きむしり、どこかに消え去りたくなるような苦しみに襲われるんだと思います。僕もそのような立場だったら、そうなるでしょうね。三浦さんの場合は仏壇に供える花代を稼ぐためでもあるし、三浦さんと同様に家族や家を失ったスナックの従業員たちを食べさせていくためでもあるわけです。だからこそ、前向きに働いている。いや、まだ前向きという言葉は早過ぎるかもしれません。ばっくりと開いた心の傷を、仕事をすることで少しでも縫い合わせる、縫い合わせるのは無理でも、ヒリヒリする痛みを仕事に集中することで一瞬でも忘れることができる。それは長いスパンで見れば、傷の回復に繋がるのかも知れない。もちろん、傷自体は一生消えることはないでしょう。傷という言い方も失礼かも知れない。喪失感とでも言いましょうか。飲み屋とかに行くと、意外とみなさん明るいんですよ。でも、それは笑っていないとやっていられないから。笑いながらも、五十嵐さんが『タイムマシンがあって、あの日のあの時刻の1~2分前に戻ることができたら』と口にすると、みんな泣き出してしまうんです。前向きに懸命に生きようとする気持ちとどうして自分は生き残ってしまったんだろうという、二つの引き裂かれる想いの中で大きく揺らぎながら、被災地の方たちは暮らしているんです」 『3.11後を生きる』は、残された人たちは復興を目指して懸命に働いているという美談だけでまとめることなく、被災地の問題点についても言及する。被災地では略奪行為や暴動は起きなかったと報道されているが、実際にはショッピングセンターで衣料品の略奪が行なわれ、警察も金銭がらみでないものは見逃していたこと。ほぼ海抜0mという危険な場所に介護老人保健施設を建て、入居していた高齢者たちや介護スタッフが犠牲となったことへの行政責任についても触れている。 中田 「被災地のネガティヴな面を強調するつもりはありません。本当に『うわぁ……』と言葉を失ってしまう部分に関しては編集でカットしています。やはりカットしましたが、避難所では食料品の分配を巡るトラブルも起きていました。『日本人は譲り合いの精神で、略奪行為はなかった』というイメージは外国人やマスメディアが伝えているものであって、現実は違うんだよということだけはちゃんと言っておきたかった。危険な海沿いに介護施設を建てたことに対する行政責任は当然問われるべきですが、その危険性を事前に報じなかった地元メディアにも責任があるように思います。原発問題もそう。福島第一原発の危険性を指摘していた物理学者の高木仁三郎先生がいましたが、どれだけのメディアが高木先生の言葉に耳を傾けたことか。そういう僕自身も学生の頃は原発反対運動に参加したりしていたのに、映画の世界に入ってからは何もせずにいた。でも、今回はジャーナリスティックに問題を追求するというよりも、“職業意識”について描いたものにしています。海抜0mに建てられた介護老人施設で介護スタッフの責任者として働いていた加藤譲さんは車椅子で待機していた高齢者を救おうとして施設に戻り、波に呑まれてしまった。船長だった父親の加藤昭二さんから『責任者が逃げるのは、いちばん最後だ』と教えられ、その教えを忠実に守ったわけです。オーナーや行政側の責任を問うと昭二さんは話していますが、その一方では自分の教えを守ったことで息子を失ったことに苦しんでいる。本当に引き裂かれる想いでしょう……」「取材を始めたからには途中で止めるわけにはいかなくなった。
完成させることが最低限の義務だと思った」
と中田監督は製作過程を振り返った。
■“前世の因縁”に悩む、残された人たち 撮影クルーは終盤、日本三大霊山のひとつに数えられる恐山へと向かう。「恐山菩提寺」の院代・南直哉さんが説く「死者は生きている人以上に強烈に存在する。あせらずに亡くなった人との付き合い方を学ぶことが大切」という言葉が印象的だ。南さんの著書を読んでいた中田監督から、自分が生き残ったことに悩んでいた三浦さんを誘って恐山まで会いに行ったそうだ。 中田 「僕自身が震災の前から人の生き死について関心を持ち、永平寺で19年間修業された南院代にお会いできればと思っていました。被災地沿岸部には曹洞宗の信者の方が多かったこともあり、曹洞宗を宗旨とする菩提寺に行くことを考えたんです。もちろん、遺族の方たちが『行きたくない』と言えば、違った終わり方を考えなくてはいけなかったんですが、三浦さんは『娘や孫たちの供養をしたい』と言ってくれた。三浦さんを始め被災地の多くの方たちが、『自分は何か悪いことをしたのだろうか』『前世の因縁があるのだろうか』という考えに囚われている。サバイバーズギルトに悩んでいるんです。南院代の話を聞きに行くことで、救済にはならなくとも、大きな喪失感に覆われた人にどういう言葉を掛けてあげられるか、どういう会話が成り立つのかが分かれば……という想いがありました。」 3.11によって日本人の意識は大きく変わったと言われている。『3.11後を生きる』を撮った中田監督はどのように感じているだろうか? 中田 「3.11によって世界がガラリと変わった人もいるでしょうね。僕自身は、被災地にいたわけでもないし、家族や家を失ってはないので、そんなことを言える立場にはありません。でも、被災地の方たちは大きく変わっているはずです。南院代が言われていたことですが『日本は明治以降は富国強兵で進み、敗戦以降は経済最優先で来て、バブル以降は新自由経済を追求したところに震災が起きてしまった。』と。仏教用語で『少欲知足』という言葉があります。そもそも欲するものが少なければ、比較的楽に足ることを知る境地に至れるわけです。経済成長=幸福という考え方は改める必要はあるでしょう。もちろん経済不況からは脱しないといけないけど、国土強靭化や公共事業への投資による経済再生だけでいいのかとは思います。まだ2年も経っていないのに、メディアも含めて『喉元すぎれば熱さ忘れる』になっていないかということも気がかりです。被災地の方たちにもう少し気を配れる為政者はいないものかと思いますね」 中田監督が撮った『3.11後を生きる』は自戒の念も込めた映像による鎮魂碑なのかも知れない。編集を終えた中田監督はDVDを持って、被災地を再訪。五十嵐さんの新居で、三浦さん、加藤さんと一緒に鑑賞している。上映終了後、3人の口から言葉は出なかった。ただし、最後まで見届けてくれたそうだ。 (取材・文=長野辰次/写真=名鹿祥史) 『3.11後を生きる』 製作・監督/中田秀夫 撮影/さのてつろう 編集/高橋信之、山中貴夫 録音/三澤武徳 整音/柿澤潔 効果音/柴崎憲治 音楽/川井憲次 配給/エネサイ 2月23日(土)よりオーディトリウム渋谷にてロードショー <http://wake-of-311.net> ※ 2月24日(日)~3月1日(金)オーディトリウム渋谷にて中田秀夫監督によるドキュメンタリー映画『ジョセフ・ロージー 四つの名を持つ男』(98)、『サディスティック&マゾヒスティック』(00)、『ハリウッド監督学入門』(08)を連日特集上映。 ●なかた・ひでお 1961年岡山県生まれ。1985年にっかつ撮影所に入社。助監督を経て、92年にテレビドラマ『本当にあった怖い話』(テレビ朝日系)で監督デビュー後、文化庁芸術家在外研修員として渡英。帰国後、『女優霊』(96)で劇場デビュー。『リング』(98)の大ヒットでJホラーの旗手となる。『ザ・リング2』(05)でハリウッドデビュー。『Chatroom/チャットルーム』(10)はイギリスで製作・撮影された。その他、『ラストシーン』(02)、『仄暗い水の底から』(02)、『怪談』(07)、『L change the WorLd』(08)、『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』(10)などを監督。5月には前田敦子、成宮寛貴主演作『クロユリ団地』の公開が控えている。三浦さんらは青森県恐山へ。菩提寺・南院代の「前世の因果という考えは、
亡くなった人を軽んじることになる」という言葉に耳を傾ける。
ベンチャー企業もカルト!? 元「エホバの証人」ビジネスパーソンが語る“社会の中の洗脳”
地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教や、白装束集団のパナウェーブ研究所、ミイラ事件のライフスペースなど、「カルト宗教」の行動や思想は、一般人にとっては理解しがたい。 『ドアの向こうのカルト』(河出書房新社)を上梓した佐藤典雅氏は、「東京ガールズコレクション」を手がけた現役ビジネスマンでありながら、25年にわたって「エホバの証人」の信者だった人物だ。エホバは世界で739万人、日本でも20万人以上の信者を持ち、有名人ではシンガーソングライターの矢野顕子や『クレヨンしんちゃん』の作者である故・臼井儀人氏などが知られる。また、マイケル・ジャクソンも元信者だった経歴を持ち、あのプリンスも現役である。 佐藤氏が本書で描くのは、9歳の頃から信者となり、35歳になるまで過ごしたエホバでの日々と、そこから脱会するまでの半生。いったい、元カルト信者は、どんな視点から世界を見ているのだろうか? ――6年前に佐藤さんは「エホバの証人」を脱会されました。本書を執筆するきっかけはなんだったのでしょうか? 佐藤典雅氏(以下、佐藤) 宗教をやめてから、その世界とは無縁の生活を送ってきました。もう、自分の中ではすでに過去のことになっていたんです。ただ、完全にその経験を消化しきれておらず、感情的に押し込めていたんです。けれども、たまたま子どもの頃のビデオを見る機会があり、押し込められていた感情が一気にあふれてきた。そして、衝動的に、ブログにその経験を書きました。60日分のエントリーを、わずか2日間で書いてしまったんです。 ――反響はどうでしたか? 佐藤 宗教のことを詳細に書くのは初めてでした。誰も興味ないだろうと思っていたのですが、恋愛やセックスについて書くよりも、はるかに大きな反響があったんです。個人的な宗教体験に、そこまで多くの人が興味を示すのが不思議でしたね。宗教に関係する知り合いがどう反応するかには興味がありましたが、宗教に関係のない知り合いからも「面白い」という反応でした。 ――外の人間からすれば、カルト宗教の実態やそこでの経験は、とても興味をそそられます。しかし、佐藤さん本人としては、そこまで特殊な経験だと思っていなかった? 佐藤 9歳からエホバの証人に入っていたので、特殊だと思っていなかったんです。親が濃い宗教に引っかかってしまったけれども、脱会できてよかったね、といった程度の体験だと思っていました。 ――25年間で経験した布教活動や、集会の様子、周囲の信者など、さまざまなエホバの証人の内幕が綴られています。中でも興味深かったのが、オウム事件の時に「カルトは大変だな」と、エホバの証人の信者たちが言い合っていたという描写でした。なんというか……皮肉ですね。 佐藤 エホバの証人たちは、この世のあらゆる悪はサタンの仕業だと信じています。まさか自分たちが洗脳されているなんて、考えたことはありませんでした。「サタンの宗教に騙されてしまってかわいそう」と思っています(笑)。ただ、僕はそれと同時に「彼らは幸せだろうな」と感情移入もしていましたね。同じ信仰を持っている人と連帯しながら共同で生活する。それは、ある意味とても幸福なことなんです。 ■村上春樹の『1Q84』では描かれなかった、エホバ信者の心情 ――また、年に1度行われる大会の様子もすごいですね。佐藤さんのホームページには、横浜スタジアムを埋め尽くす人々の写真が掲載されています。 佐藤 大会の会場にはある種の高揚感があり、ハイになることができます。同じ信条、価値観を持っている人が集まっているので、連帯感があります。会場の外の人たちは、とても“かわいそうな人”という意識でした。 ――サッカーの試合やロックバンドのライブのような高揚感でしょうか? 佐藤 そうですね。ただし、熱狂的にワーッと興奮するのではなく、ふわ~っとおとなしく、心地よい波が押し寄せてくるんです。 ――「カルト宗教」「エホバの証人」といえば、一般的にはおどろおどろしいイメージを持たれます。しかし、本書に描かれているエホバの証人の内幕は、ある意味「健康的」という印象です。 佐藤 なるべく細かく人物を描写するように気をつけました。カルトの信者だからといって特別に違う人ではありません。うちの両親なんかは典型的で、街で会えば普通にいい人。もちろん、周囲の信者も同じです。ただ、宗教の話になると異常性を帯びてくる。 村上春樹は『1Q84』(新潮社)でエホバの証人を題材にしていますが、なぜ信者がそれにハマってしまったかという心境までは書いていません。彼らは「ひたすら強く信じていた」と書きますが、「なぜ信じていたか」は当事者でないとわからない部分なのでしょう。この部分をあぶり出したかったので、我が家を例に、どうやってカルトにのめり込んでいくかを詳細に描いています。 ――本書は佐藤家にエホバの証人の勧誘がやってくるところから始まり、そのまま一家全員がエホバの洗礼を受ける過程を詳細に追いかけます。 佐藤 僕が書きたかったのは、信者の意識の変化です。読んでいる中で、読者もある意味エホバの証人に“洗脳”されます。そして、脱会する場面の描写で、バーンとその洗脳を解き放つんです。 ――読書によって、洗脳のプロセスを体験できる。佐藤さん自身は、今振り返って、信者だったことで得たメリットは何かありますか? 佐藤 エホバは信者間のコミュニティがとても強く、家族のようなものです。父親の仕事の都合で、日本とアメリカを転々としていたのですが、どこに引っ越しても心配はありませんでした。コミュニティが強いので、現在問題となっているような、孤独死や孤立といった問題も起こりようがないんです。 ■社会に蔓延する、排他的な意識と“洗脳” ――では、エホバの異常性はどこにあるのでしょうか? 佐藤 「教団以外のすべての人が、サタンに支配されている」と洗脳されていることですね。信者ではない人と一緒に飲みに行くのも反対されますし、信者ではない友達や彼女も作れない。 ――「サタンに支配されている人」との付き合いを持てない。まっとうに社会生活を送ることは難しいですね……。 佐藤 しかし、そのような概念はキリスト教全般に見られます。キリスト教には「キリスト教ではないから悪」という考え方が根付いています。 例えば、アメリカと中東の戦争がそう。「キリスト教ではない」から、イラクのようなイスラム国に対して爆弾を落とすことに、アメリカはあまり良心を痛めません。インディアンを迫害した時代から、そのような考え方が脈々と続いているんです。中東の問題は、石油が原因だといわれますが、あくまでも引き金でしかありません。そこには根深い宗教問題が横たわっているんです。 ――しかし、一般のキリスト教は、エホバの証人ほど過激ではありません。 佐藤 カトリックは、いわば大企業病のようなもの。競争の必要もないし、結束力も求められない。「なんとなくやっていればいい」ので、平和に見えるんです。しかし、その本質にはサタンへの恐怖があります。 ――キリスト教はそもそも抑圧的で排他的な宗教である、ということ? 佐藤 キリスト教というよりも、一神教といったほうがいいでしょう。イスラム、ユダヤ、キリスト、すべて神は一人です。自分たちの神が一人である以上、他の神が神であるわけがない。一神教には、他のものを排除する性質が秘められているんです。 ――戦争のような政治的な問題のほかに、佐藤さんが活躍しているビジネスの世界ではどうでしょうか? エホバでのスピーチは、ビジネスの現場でのプレゼンテーションの練習に役立ったと書かれていますね。 佐藤 そのような、ビジネスの現場で役に立つスキルを得られたことも確かです。また、構造として、ブランディングやマーケティングというのは、少なからず宗教のような「洗脳」という要素がありますから、その方面を理解する上でも信者だった経験が役に立っています。 ――ブランディングが洗脳? 佐藤 自らの思想や価値観、哲学を付加価値として売るというロジックですから、軽い洗脳ですよね。 ――確かに“アップル信者”なんていう言葉もあります。 佐藤 ベンチャー企業は、その典型例でしょう。例えば、かつてのライブドアはYahoo!に勝つために、「ライブドア以外は敵」として社員の結束力を高めました。その結束力によってハイになり、突き進む。そういう意味では「信者以外は、すべてサタンに支配されている」というエホバと変わらないんです。その結束力の中心になるために、ベンチャーにはホリエモンやスティーブ・ジョブズといったカリスマ経営者が求められるんです。 ――エホバの信者であったことを、後悔している部分はありますか? 佐藤 後悔していた時期もありますが、トータルで考えて、自分なりに意味があったんだろうと考えるようにしています。過去を悔いるよりも、この経験からどういうことを教訓として学べるかが大切だと思いますね。 ――ただ、それにしては25年間という年月は長すぎます。また、佐藤さん自身、「高等教育を受けることを推奨しない」という当時のエホバの方針から、大学進学もあきらめましたよね? 佐藤 子どもの頃からエホバが当たり前だったので、25年間が長いかどうかもわかりません。それに、人生、手持ちのカードに文句を言っても始まらないでしょう。宗教の時代に得た物事の考え方や人の意識の捉え方は、Yahoo!で働いていた時代や、東京ガールズコレクションを立ち上げる際などのビジネスに応用できています。大切なのは、後悔しながら過去に生きることではなく、自分が今持っているカードをどのように未来に生かすかだと思います。 (取材・文=萩原雄太[かもめマシーン]) ●さとう・のりまさ 1971年広島県生まれ。少年期の大半をアメリカで過ごす。Yahoo!を経て、ブランディング社で東京ガールズコレクション等のプロデュースを行う。2010年に事業戦略のコンサルとして独立。現在はロス在住。著者に『給料で会社を選ぶな!』(中経出版)がある。著者の佐藤典雅氏。
SMAP香取慎吾との共演で問われる、元AKB48女優・前田敦子の真価とフジテレビの皮算用
視聴率低下が止まらないフジテレビが4月からスタートさせるSMAP香取慎吾主演のドラマ『幽かな彼女』に、元AKB48の“あっちゃん”こと前田敦子が出演することが明らかになった。 同ドラマは、香取演じる霊感体質の中学教師と、ヒロインの杏が演じる地縛霊とのドタバタを描いたラブコメディになるといい、前田は香取のクラスの副担任を演じる。 「AKB卒業以降、連ドラ主演級の仕事を模索してきたが、思うようにいかなかったようだ。今回の『幽かな彼女』の脇役でどれだけ存在感を示せるかで、今後の女優人生が占われることになりそう」(芸能ライター) 一方で、フジテレビにとって「前田敦子のドラマ」は鬼門のひとつ。11年に放送された『花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011』が全話平均で7%を割り込み、最低話では5.5%を記録するなど“完敗”を喫している。 「『イケ☆パラ』で、フジの前田に対する信頼は地に落ちた。太田プロと関係の強いフジテレビとはいえ、あそこまでの大敗北を喫した前田を、おいそれと重用するわけにはいきません。香取は昨年のTBS『MONSTERS』では元NEWSの山下智久とのダブル主演ながら平均11.9%、一昨年の『幸せになろうよ』でも11.7%と、一応及第点の結果を残している。今作が、前田とフジテレビの今後を占う上での試金石になるでしょうね」(同) 映画では『一九〇五』が暗礁に乗り上げたままだが、5月には松竹での主演映画『クロユリ団地』も公開される前田。女優・前田にとって、今年は重要な1年になりそうだ。
午前4時の事務所批判──「上の大人がダメって」SKE48都築里佳が声優への思いを切実吐露
昨年の紅白歌合戦に出場するなど快進撃が続くアイドルグループSKE48のメンバー・都築理佳が18日の午前4時ころから、自身のGoogle+で現状への不満と声優活動への具体的な思いを赤裸々に語り、話題になっている。 都築はこの中で、「アーツビジョンさんやアイムエンタープライズさんだったり。声優事務所に入って、TOKYOヤマノテBOYSがもしもアニメ化した時に主人公のチヒロのCVがしたいの」などと実在の事務所名や作品名を挙げて自らの夢を告白。さらに「ここを卒業する日が来てもね」とSKE48からの脱退の意思を示唆した上で、「日ナレ(日本ナレーション演技研究所)通って、声優になるために頑張ろうと思う」と、さらに具体的な進路希望を明かした。 また、「湯浅さん(SKE48支配人)は、受けたいオーディションあったら教えてっていってくれた。けど、湯浅さんより上の大人はダメって言った。その時にはもうAKSに入ってたから仕方ないって思ってたけど」と、事務所批判ともとれる投稿も行っている。 「昨年、紅白には出場したものの、年明け早々メンバー9人の卒業が発表されるなど、SKE48は決して順風満帆ではない。現場レベルと上層部の意見が食い違うことも多く、メンバーたちはモロにその影響を受けてしまっているようです」(スポーツ紙関係者) 確かに、卒業が決まっているSKE48メンバーの桑原みずきが今年1月15日付の自らのブログで「SKEに入ってから今まで約5年間、自分で雑誌や新聞から切り取ったオーディションを何度も持って行き、受けさせてほしいと頼みました。でも『SKEにいる限りは出来ない』と言われ、やっぱり自分で自由に挑戦できるような環境がいいなと思いました」と書き込むなど、環境に不満を抱いているメンバーは少なくないようだ。 一方で、同じSKE48でも秦佐和子や矢神久美はアニメ『AKB0048』に声優として出演するなどしており、一様に門戸を閉ざしているわけではない現状もある。果たして都築による午前4時の事務所批判は、吉と出るか、凶と出るか。AKB48 生写真 AKB 1/149 恋愛総選挙 【都築里佳】
飯田線の魅力が一挙に集結した展示会・飯田線マニアックス開催中
日本を代表するローカル線・JR飯田線。その魅力が集結した企画展が、長野県伊那市で開催中だ。昨年は『究極超人あ~る』の名場面を再現するイベント「田切駅→伊那市駅1Hour Bicycle Tour “轟天号を追いかけて”」を開催し、全国から自転車持参の参加者を集めた伊那市。今回の展覧会も、やっぱりフツーのイベントではなかった。 この企画展は、昨年から続く伊那市駅開業百周年記念イベントの最後を飾るもの。実は、 昨年から「飯田線マニアックス」のタイトルと日程だけは告知されていたものの、詳細はなかなか発表されなかった。あまりの情報のなさに年が明けた1月、会場の伊那市創造館の館長・捧剛太さん(“轟天号を追いかけて”の主催者の一人でもある)に問い合わせたところ「順次、発表する予定ですので」と、筆者の心配をよそに平気な感じ。そうこうしているうちに展示会初日を迎え、筆者はどんな展示になっているのかドキドキしながら信南交通の狭いバスに揺られて、現地へ向かった。 ちょっと心配しながらやってきた展示会だが、その展示品は目を見張るものばかりだった。かつての飯田線の風景を記録した写真の数々はもちろんのこと、各種の行先票(なぜか、懐かしの急行アルプスのも)といった鉄道用品がところ狭しと飾られている。特に鉄道用品は、どこで手に入れたのだろうかと思うマニアックなものばかり。マニアじゃないとわからない特別な列車のダイヤ、車掌や鉄道公安官の腕章、さらには実際に触って試すことができる鉄道電話までが設置されているのだ。会場の伊那市創造館は、かつて上伊那図書館として使われていたレトロ建築でもある。
さらにパネル展示も、気合の入り方が単なる郷土資料展のレベルではない。飯田線の名物・下山ダッシュに関する展示は、館長の捧さんが自分でビデオカメラを回しながら走った映像付き。下山ダッシュと並ぶ飯田線の名物・秘境駅の展示コーナーでは、小和田駅から駅前の道を歩いて行くとどうなるか。さらには、田本駅から集落にたどり着くまでの映像までもが展示されている。まさに、身体を張って作られた展示だ。こういう腕章を見るとワクワクするのは筆者だけじゃないはず。
映像つきパネル展示には気合いが入りすぎ。
なお、会場で流している伊那ケーブルテレビ制作の飯田線番組は
堂々の2時間! 長すぎるので差し替えるかも……だって。
捧さんによれば、特に大変だったのはNゲージのレイアウトを受け取りに横浜に行ったのと、伊那市駅開業当時の電車模型の運搬だったそう。復元電車は昨年8月、伊那まつりに合わせて市立図書館のロビーに入るサイズにちょっと縮小して制作したもの。伊那まつりで子どもたちを乗せて「運行」した後は、そのまま市立図書館のロビーに展示されていた。これを、展示会に合わせて伊那市創造館まで運んできたのだとか。運ぶといっても、業者を頼む予算もないので自力。捧さんや図書館長の平賀研也さんらが押して運んだのだとか。さほど距離はないといっても、途中には踏切もあるし、坂道もある。相当大変な作業であったのは想像に難くない。展示コーナーは持ち込みを受け付けて会期中にさらに充実する予定だ。
「踏切のところで脱線しないか、緊張しましたね。それに、運搬のための道路使用は問題ないということだったのですが、図書館を出た途端に偶然パトカーが通りかかって……びっくりしました」(捧さん) なんとか搬入できた復元電車は、創造館のロビーに陳列。玄関を塞いでいるようにも見えるが、車椅子が通れるスペースもきちんと確保しているんだとか。この、細かな配慮が心地よい。 さて、展示品や会場で子どもたちをくぎ付けにする一周8メートルのNゲージのレイアウトには、以前も紹介した20年余りにわたって聖地巡礼を行っているグループ・田切ネットワークが協力。初日から国鉄の法被を着て自ら展示品になっていた田切ネットワークの代表・中尾一樹さんは「下山ダッシュはJRでも認知されていて、下山村駅~伊那上郷駅間で荷物が車内に放置されていた場合、伊那上郷駅を過ぎるまでは、忘れ物として回収されることはない」「かつて『探偵!ナイトスクープ』に登場したのも田切ネットワークのメンバーだったのだが、現在は音信不通」といったマニアックなネタまでを来場者に解説していた。 なお、写真でもわかるように未完成に見えるレイアウトだが、期間中を通じて来場者にも家の模型を作ってもらい、伊那の町を完成させていく予定だという。もっとも、伊那の町と言いながら「西園寺ツーリスト伊奈支店」はともかく「藤原とうふ店」と書かれた建物模型や、サザエさんの家らしきものも混じっていたり……遊び心がいっぱいだ。決して完成が間に合わなかったんじゃないよ!
ぜひ期間中に制作に参加しよう。
写りが悪くて恐縮ですが、妙な建物もたくさんあります。
これが段ボールでできているだなんて、
にわかには信じがたい……恐るべし伊那市民!。
今回の展示会のもう一つの目玉となるのが、飯田線人間すごろく」。これも、今回の取材でぜひ体験してレポートしようと思ったのだが、会場にはすごろくの影も形もなかった。なんでも、初日に設置予定だったが積雪のために断念。2月中は、まだ積雪の予報があるため、もう少し暖かくなってから設置する予定だとか。 このように「光画部」のごときユルさで彩られた展示会。単に展示をするのではなく、それが進化していくというのも、重要なポイントだ。創造館では期間中を通じて、地元の人々や鉄道ファンから飯田線に関する品物の提供を求めている。取材当日にも、地元の人から、鉄道ファンでもほとんど見たことのない硬券の見本帳が持ち込まれたり、ファンが今は亡き「佐久間レールパーク」の思い出の品を持参する場面も。これらも、すぐに展示物に加えられた。つまり、この展示会、一度訪れて満足ではなく、何度も訪れる価値があるものなのだ。3月末までの会期中に、どれだけ進化するのか、大変期待している。 ■あのレトロ模型店が惜しまれながら閉店人間双六は、積雪の危惧がなくなってから開始予定。
さて、伊那市の魅力は飯田線だけではない。B級グルメとして知られるローメン、そして、 レトロな町並みも人々を惹き付けてやまない。そんな町の人々に愛され続けた市内の老舗模型店・堀込玩具店が、2月11日をもって営業を終了した。堀込玩具店は少なくとも40年以上は営業している、伊那市民であれば知らない人はいない模型店。かといって、レトロな商品がホコリをかぶっているわけではなく、ちゃんと最新の模型も販売する、生きている模型店として多くの人に親しまれてきた。ところが、今年初頭に店主が急逝し、惜しまれながら閉店することとなったのである。 前述の復元電車制作など、町づくりに携わっている、伊那谷ソーシャルメディア研究会の鄭あきとしさんは、 「有志で営業を引き継げないかとご家族と、相談したのですが、諸般の事情から断念せざるを得ませんでした。物心のついた頃からあったので、なくなるのは寂しいですね」 と、話す。2月10、11日には全品半額で閉店セールを開催。朝9時には、店舗前に行列ができ、大混雑となった。伊那といえばローメン!
ぜひ、うしおで超々大盛りに挑戦してほしい。
朝も早くから堀米玩具店前には人だかりが。
中学生が電動ガンを買いまくっていたのが印象的
こんなレトロな模型店は日本でも限られているはず。
伊那市には、上伊那唯一の銭湯・菊の湯、そば屋のクロネコ、映画館・旭座など、まだまだレトロ店舗が多い。特に菊の湯は閉店しては大変だと市議会で取り上げられ、市長が「私も月に何度か通っている」と話題になるような人気スポット。これらの店舗が今後とも、末永く続くことを願ってやまない。 本サイトでも、幾度となく取り上げている伊那市と飯田線。ここで、どれだけ書いたところで実際に行ってみないと真の魅力は伝わってこない。3月からは青春18きっぷも使えるので、これを機会にぜひ訪れてはいかがだろうか?思い出と悲しさと熱気が溢れる店内。
筆者も、ウォーターラインシリーズより天龍を購入。
『けいおん!』制作陣集結の『たまこまーけっと』が陥った、“完璧すぎる理想の日常”の落とし穴
『涼宮ハルヒの憂鬱』をはじめ、『けいおん!』『氷菓』『中二病でも恋がしたい!』など安定したクオリティのアニメをコンスタントに発表し続け、今日のアニメシーンにおいて欠かせない存在となったアニメ制作スタジオ・京都アニメーション。その最新作である『たまこまーけっと』も、多分にもれず高水準な作画と脚本・演出で我々視聴者を毎回楽しませてくれている。 本作のメインスタッフは、監督・山田尚子、キャラクターデザイン・堀口悠紀子、脚本・吉田玲子という『けいおん!』を手掛けた女性スタッフたち。彼女たちの手によって、うさぎ山商店街の愉快な面々が繰り広げる日常風景が描かれる。言葉を話す謎の鳥デラ=モチマッヅィというファンタジックなキャラクターも存在するものの、基本的には普通の人々が織りなす普通の物語を描く『けいおん!』直系の日常アニメとなっている。 そんな『たまこまーけっと』では、「活気あふれる商店街」「優しすぎる隣人たち」「穏やかな日常」といった、現代の日本ではおそらくほぼ消失してしまったであろう「理想の日常(とコミュニティ)」が描かれ続ける。 この理想的すぎる物語に、違和感と空々しさを抱いてしまうのは筆者だけだろうか? 今時こんなに明るくて活気ある商店街なんて日本全国を探してもそうそうないだろうし、誰が何をしても笑って許してくれる街の人々や、色恋沙汰もなければ友達との大した諍いもない学校生活なんて、毒がなさ過ぎてむしろ不気味だ。ここに、『けいおん!』が劇場版および原作コミックの続編「college編」で露呈させた「日常アニメがその半径を広げれば広げるほど、日常を描けなくなる」に通じる問題点を感じてしまう。 ほぼ軽音部(および、それを取り巻く学校)という閉じたユートピア内での物語を描くことに徹していたTVシリーズと原作コミック『けいおん!』には、小さなコミュニティにフォーカスすればするほど、その外界にはアニメを見ている視聴者と同じ「現実」が存在しているという想像力が作品にあった。この想像力が効果的に発揮されたのが第2期『けいおん!!』終盤である。軽音部のメンバーたちが送る、取るに足らない、しかし何物にも代えがたいモラトリアムである「理想の日常」はやがて終わりを迎え、近い将来「現実の日常」という外界と向き合わねばならないというシビアな想像力が物語に説得力をもたらし、多くの視聴者に登場人物たちへの感情移入を促した。 対して劇場版『けいおん!』は、我々の生きる世界の延長線上にあると信じられていた外界ですらも、軽音部の面々に優しい閉じた世界であったがゆえに、TVシリーズには存在していたギリギリのリアリティが崩壊。原作コミック「college編」については、大学という外界に開かれた場に軽音部の身内ノリを持ち込もうとしたものの失敗。作品自体が方向性を見失い、空中分解してしまった感がある。 そこで『たまこまーけっと』では、より完璧な「理想の日常」を構築するべく、主人公たちの行動半径すべてを「理想の日常」として描くのみならず、デラ=モチマッヅィという外国からやってきたしゃべる鳥という存在を持ち込むことで、この世界はどこまでもファンタジックで理想的な日常が広がっていることを想像させることが選ばれたのだろう。シビアな「現実」が渦巻く世界の片隅に「理想の日常」という避難場所を作るのではなく、どこまでいっても誰も傷つかず、悩むことのない理想の日常「しか存在しない」別次元の世界を創造してしまった『たまこまーけっと』という作品は、結果的に作品の外部に存在する我々視聴者の居場所すら排除してしまったといえる。 身内のみでワイワイ盛り上がっているさまを、部外者である視聴者に「ほら、楽しそうでしょ?」「見て見て!」とアピールしたところで、受け手側としては「はあ、楽しそうですね……」としか言いようがないのである。視聴者の目線不在で、別次元の人々の取るに足らない日常ばかりが繰り返される『たまこまーけっと』に感じる違和感と空々しさは、つまるところ現実とは地続きではない作品に漂う「嘘臭さ」「薄さ」。そして「身内ノリに対する部外者の疎外感」にほかならないのだ。 魅力的なキャラクターデザインや、新人からベテランまでまんべんなく配置したナイスなキャスティング、毎回思わずクスッとさせられるシナリオなど、どこを取っても非常に高いクオリティでまとまった高いポテンシャルを持つ作品だけに、あまりにも安全な作りに落ち付いてしまった点が非常にもったいない。 物語としては、そろそろ折り返し地点を越えてクライマックスに向けて動き出す頃だろうか。理想に彩られた日常を描く『たまこまーけっと』という物語が、どのような「日常」に着地するのか期待したい。 (文=龍崎珠樹) ◆「週刊アニメ時評」過去記事はこちらからTVアニメ 『たまこまーけっと』
再浮上するMr.Children桜井和寿のソロ転身説『ap bank fes』休止の裏側に何が……!?
恒例のチャリティフェス『ap bank fes』が、今夏には開催されないことが決まり、音楽業界に波紋を生んでいる。Mr.Childrenの桜井和寿とプロデューサーの小林武史が音頭を取り、数々のゲストを招いて盛り上がってきた同フェスに、一体何があったのか。 「『ap bank fes』は集客が安定しており、昨年にはスピッツが出演するなど、ゲスト招聘のうまさにも定評がありました。独立系のフェスとしては一番の成功例でしたが、一方で『よく雨に降られるフェス』との評判もあり、一部公演が中止になった2007年には多額の赤字が生じたといわれています。開催中止に備えた保険代も高額であり、主催者である『ap bank』の財務状況を考慮し、一度とめようとの判断が下ったものとみられます」(レコード会社関係者) エコ系企業などへの出資を行う「ap bank」(正式名称・社団法人APバンク)は、『ap bank fes』の開催・運営を行うほか、都内の自然食レストランも複数経営している。一説には、レストランの経営状況が芳しくなく「ap bankの資金繰りが悪化している」(前出関係者)との情報もある。また、音楽業界内では、ap bankと小林武史が代表を務める会社・烏龍舎は一体と見られており、烏龍舎の経営危機説もこうした見方に拍車をかけているようだ。 また別のメディア関係者は「いよいよMr.Childrenの休養説が現実味を帯びてきた」と話す。 「ここ数年解散説が出ていたMr.Childrenですが、先頃アルバムをリリースするなど、一見健在ぶりを示した形となっています。しかし、そもそも解散説はMr.Childrenの事務所スタッフ周辺から某週刊誌にもたらされたもので、そこには生々しい内部情報も添えられていました。桜井自身がMr.Children以外の活動をやりたがっているというのは、かなり確度の高い情報と見ていいでしょう。今年、Mr.Childrenの出演なしでは成り立たない『ap bank fes』が見送りになったことで、バンド解散はないとしても、桜井自身のソロ活動がいよいよ始まるのでは」(出版社関係者) 音楽界では夏フェス人気が続いており、フジロックやロックインジャパンフェスなどは今年も順調に動員を伸ばす見込みという。そんな中、一部では苦戦が続く小規模・独立系フェスの“雄”とも呼ぶべき『ap bank fes』の休止は、音楽ファンにとっても寂しい知らせとなった。 (文=市場葵)Mr.Children公式サイトより
シリーズ屈指の火薬量と破壊量で刺激満点『ダイ・ハード ラスト・デイ』
「9.11」から10年以上たった今も世界で続くテロとの戦いを、ド派手な娯楽アクションと実話ベースのサスペンスドラマという、好対照な手法で描く話題の新作映画2本を紹介しよう。 2月14日公開の『ダイ・ハード ラスト・デイ』は、ブルース・ウィリスの代表作である大人気シリーズの第5作。ニューヨーク市警のマクレーン刑事(ウィリス)は、ロシアで投獄された息子ジャック(ジェイ・コートニー)の身柄を引き取るためモスクワへ降り立つ。だが、ジャックが政治犯コモロフと共に出廷する裁判所にマクレーンが到着した途端、大規模なテロ事件が発生。コモロフを誘拐しようとするテロ組織の陰謀を阻むため、マクレーンはジャックと協力し異国の地で奮闘する。 監督は『エネミー・ライン』(01)やリメイク版『オーメン』(06)のジョン・ムーア。カスタム仕様の耐地雷防護車や多用途軍用車ウニモグがハイウェイの一般車両をはね飛ばしながら爆走する序盤の驚愕チェイスシーンから、マシンガンを掃射するシリーズお約束の銃撃戦、攻撃ヘリコプターも参戦する終盤の息詰まる攻防まで、シリーズ屈指の火薬量と破壊量で圧巻のアクションをテンポ良く見せてくれる。シリーズ3作目からはバディ・ムービーの要素が続いているが、本作のバディは「父と息子」。冒頭で反目し合っていた親子の関係が変化していく過程や、二転三転する人物関係の意外性など、最後まで目が離せない刺激満点の娯楽作だ。 2月15日公開の『ゼロ・ダーク・サーティ』は、国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディンを追いつめたCIA女性分析官の執念と、ビンラディン暗殺作戦の裏側を、関係者の証言に基づいてサスペンスフルに描き出した作品。9.11テロ後に姿を消したビンラディンを追って、CIAは巨額の予算をつぎ込むが、手がかりを得られないまま2年が過ぎた。そしてCIAは、若く天才肌の女性分析官マヤをパキスタン支局に派遣する。マヤはやがて、ビンラディンの連絡係と思われる男の存在をつかみ、さらには地方都市アボッターバードに高い壁で囲まれた要塞のような豪邸を発見する。 『ハート・ロッカー』(06)でアカデミー賞6部門を受賞したキャスリン・ビグロー監督の最新作で、本作も同賞5部門にノミネート。主演のジェシカ・チャステインは、心理戦を駆使して捕虜から情報を引き出し、同僚を自爆テロで失う悲劇に打ちひしがれ、時には表情を歪めて上司に激しく食ってかかるマヤを熱演した。終盤の急襲作戦のシーンは、暗視ゴーグルの視野を模倣した映像も活用され、観客自らがネイビーシールズの隊員として現場に突入しているかのような迫力だ。ビグロー監督は、サスペンスとアクションの演出で「テロとの戦い」をドラマチックに描きながらも、捕虜虐待や報復戦など戦争がはらむ問題を可視化して私たちに提示している。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『ダイ・ハード ラスト・デイ』作品情報 <http://eiga.com/movie/57678/> 『ゼロ・ダーク・サーティ』作品情報 <http://eiga.com/movie/77732/>(C) 2013 Twentieth Century Fox.
あのクネクネダンスの原点は、石野卓球のPVだった!? 「NO MORE 映画泥棒」“中の人”o-kiの素顔
映画館でおなじみのCM「NO MORE 映画泥棒」。「劇場内での映画の撮影・録音は犯罪です」というメッセージとともに、クネクネと踊る通称・カメラ男の姿は誰もが一度は目にしたことがあるだろう。そんなカメラ男の“中の人”が先日、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)で素顔を披露。生キレキレダンスとそのイケメンっぷりに、ネット上は一時大騒ぎとなった。そこで“中の人”こと、ダンサーのo-ki氏の素顔をさらに探るべく、独占取材を敢行した! ――先日の『いいとも!』出演後は、一時「Google」の検索ワード上位にお名前が挙がるなど、大反響でしたね。 o-ki ネタがネタなんで、一時的に盛り上がるだろうなとは思っていましたが、予想以上でしたね。でも、実はカメラ男の“中の人”であること自体は別に隠していたわけじゃなくて、ネットで調べれば僕の素性は出てくるんですよ。 ――この「NO MORE 映画泥棒」CMは、2007年の映画盗撮防止法の施行を受け、同年6月から第1弾、10年3月からはダウンロード違法化に合わせた第2弾、12年11月からは違法ダウンロード刑事罰化に合わせた第3弾に切り替わっているそうですね。最新バージョンではカメラ男の人数が増えていて、ビックリしました。現在40歳のo-kiさん。ダンス歴は25年!
o-ki すべて僕一人でやってます。今まではフリースタイルで踊っていたんですが、新バージョンでは、振付け担当に「振付稼業air:man」が入ってやっているので、以前よりマネしやすいかもれませんね。 ――そもそも、どういう経緯でカメラ男になったんですか? o-ki 以前からかぶり物をつけて気持ち悪い動きをする、というのをずっとやっていて、PVやCMなどにも出ていたんですが、オファーが来た直接のきっかけは、堤幸彦監督のホラー映画『サイレン』の主題歌を石野卓球さんが担当されて、そのPV(「石野卓球 サイレン」YouTube検索結果)を作ったんです。大きなテレビのモニターをかぶった黒スーツの男が、不穏な音に合わせて気持ち悪く踊るというものだったんですが、それを見た「映画泥棒」の監督が、“そのままのイメージで使いたい”ということでオファーを受けました。 ――確かに、カメラ男を彷彿とさせるPVですね。 o-ki 実は第1弾放映後に、「子どもが泣く」とか「怖すぎる」といった声があったようで、だんだんと怖さを薄くしていってるんですよ。第2弾では、キャラクターを増やして怖さを分散させたつもりなんですが、まだ怖いって言われているようで……。それで第3弾では完全にポップなイメージで、音も怖くないようになりましたよ。 ――“中の人”ならではの苦労って、何かあるんですか? o-ki うーん、特にないですね。僕、たいがい誰かの“中の人”なんで。YUKIちゃんの「JOY」のPVに出てくる黒ずくめの男や、木村カエラさんの「jasper」の男のキャラクターも僕です。マスクをかぶって踊るというのが好きなので、そういう仕事が来るんでしょうね。自分が踊るというより、何かのキャラクターになってパフォーマンスしているほうが性に合ってるんですよ。(c)「映画館に行こう!」実行委員会
――そう言われてみると、みんな“気持ち悪い”動きをしてますね(笑)。普段はそういったお仕事を中心に、ダンサーや振付師としてご活躍されているということですが。 o-ki 年も年なんで、率先してダンサーの仕事をするって感じではなく、普段は副理事をしているNPO法人 「Japan Hip-Hop Dance Association」(以下、協会)のPR活動やイベント制作などが多いですね。 ――この協会では、どんなことをしているんですか? o-ki ヒップホップに限らず、ダンスを通じてみんなをつなげていくための協会です。メインの仕事は、毎年3月にやっている「JAPAN HIPHOP CHAMPIONSHIP」という大会。この大会は世界47カ国でやっていて、毎年8月には「WORLD HIPHOP CHAMPIONSHIP」という世界大会があるんです。いわば、ヒップホップダンスのオリンピックです。日本大会で3位までに入ったチームが参加できます。 ――今年は3月30~31日にディファ有明で開催されるこの大会、o-kiさんは毎年、MCとして出演されているそうですが。 o-ki カテゴリーごとに年齢や人数の規定があるので、それに沿っていれば誰でも出場できます。子どもから40歳過ぎまで、過去には70歳を越えた方もいらっしゃいましたね。ほかにもヒップホップの大会はたくさんありますが、この大会は競技としての要素が強いですね。世界共通規定に基づく点数制で、内容も決まったものを入れなくてはいけないですし、シンクロとかに近いんじゃないでしょうか。実際、参加者はみんな日本で勝ち抜いて世界戦に行こうというやつばかりなので、アスリートみたいですよ。 ――世界的に見て、日本のレベルってどうなんですか? o-ki 実は、日本のダンスのレベルはすごく高くて、これまでメダルを取らなかったことってないんです。日本人って根本的には、昔からダンスが世界一うまいと思ってるんですよ。細かい動きが得意で、みんなでぴったり合わせることができる。実際、昨年のジュニア部門(6~12歳)の3位、バーシティ部門(12~18歳)の1位と3位は日本人なんですよ。せっかくみんないい成績を残しているのに、この大会自体があまり知られていないのはもったいないなと思って、今年は僕がこうやって表に出て積極的にPRしているわけです。 ――確かに、“カメラ男”のo-kiさんがこうやってメディアに出ると、PR効果抜群ですね! o-ki 僕はダンスで食べていこうと思ったことはないし、今もそういう感覚はあまりないんです。実際、ダンス以外のこともしてますし。ただ、ダンスが好きだから、踊れる場所が身の回りからなくならないでほしい。そのためには、ダンスが盛り上がることをすればいいって話で。そうすれば当然僕の仕事にもつながるし、それが増えれば増えるほど、みんなの仕事も出てくる。そんなふうに、ダンスというカルチャーをバックアップする役割を担っていきたいなと思っているんです。僕は、みんなが踊れる場所があったらそれでいい。だから、顔を隠しているのが好きなんです。 (取材・文=編集部)Vシネ好きが高じて、過去には俳優としてVシネにも
出演していたという、異色の経歴を持つ。
●「JAPAN HIPHOP CHAMPIONSHIP」
日程 3月30~31日
場所 ディファ有明
< http://www.hip-hop-japan.com/>


























