
『なぶりっこ マリカとアキコ』
(青林堂)
いったい、どんな理由で顔射まであるマンガ単行本を、18禁にしなかったのか? 前回(※記事参照)触れた、7月に東京都に「不健全図書」指定された、しろみかずひさ『なぶりっこ マリカとアキコ』(青林堂)の一件をさらに追った。
この件が特異なのは、同人誌としては18禁マークを付けて売っていたのに、なぜか商業出版ではマークを付けずに発行してしまったこと。その理由についていろいろ考えてみても、「危機感が欠落している」ことくらいしか思いつかない。やはり、当事者の意見を聞かねばなるまい。
まず、取材したのは出版元の青林堂だ。担当者は、“マルセイ(成人指定)”に慣れていなかったと繰り返す。
「これまで、あまりこうした本を出版していなかったので、印刷所や取次にも相談をしましたが、判断基準がわかりませんでした。取次からも“それは、出版社のご判断で”と言われましたので。ですので、局部を消していれば大丈夫だと判断したんです」(担当者)
前記事にも記した通り、東京都が「不健全図書」の候補を選ぶにあたって重視しているのは「擬音と体液」である。その点についても知識がなかったのか?
「消していれば大丈夫という判断でしたね。“マルセイ”に慣れていなかったんです。ですので、東京都がダメというのであれば、素直に聞きます。これからは、こういったものには(18禁)マークを付けるつもりですし、今回指定された本もマークを付けて販売する方針です」
■作者も「消し」に戸惑った
続いて、作者のしろみかずひさ氏にも話を聞くことができた。まず驚いたのは、しろみ氏が自分の本が「不健全図書」指定を受けたことを知ったのは、本サイトの記事だったということだ。「指定されたことについて、出版社からは何も連絡はありませんでしたね」
と話す、しろみ氏。指定を受けたことも驚きだが、作品をズタズタに切り裂くがごとき「消し」には、本人も戸惑ったという。いったい、なぜこのような事態になってしまったのか?
しろみ氏に、同人誌を商業出版しないかという依頼があったのは、昨年の夏頃。当初は「デジタルで」という話だったので、デジタルにあまりよい印象を持たないしろみ氏は「単行本ならいいですよ」と、印刷物としてなら了承するという条件を出したところ「なら、そうしましょう」と、話がまとまったという。
「もともと同人ベースで出していて、商業ならばもっと修正がめんどくさいんじゃないかと思っていた作品でした。それに、美少女系……エロ系を、自分の前には一冊しか出版していない青林堂で本当に大丈夫かな? とは思っていたんですけど」
しかも、たぐいまれなひどい修正をしろみ氏が知ったのは、なんと献本が来てから。なんでも、校正刷りと献本が「ほぼ同着くらいだった」というから、これまた驚きだ。さらに、一番の問題である18禁マークを付けていない件についても聞いてみると、説明があったか少々記憶が曖昧だとしながら、次のように話す。
「18禁マークを付ける・付けないという話は、確かにされた記憶があります。ただ、これがエロ漫画の中でも濃厚な描写に特化した作品であることは、ヒロインのマリカとアキコのメス顔や、汗と大量のザーメンが紙面中に飛び散る絵を見れば一目瞭然です。だからそれを18禁マークなしで出すとは普通思わないし、18禁を付けずに出すなら、何かそれなりに策や方法があるのだろうとは思っていました」
しろみ氏自身、もとになった同人誌では、18禁マークを付けて売っていたわけだから、当然だ。
やはり、相次ぐ現場レベルでのやり過ぎ、あるいは無知ゆえの行為を通じて感じるのは、世間を騒がせた「非実在青少年」の騒動はなんだったのかということだ。あれだけの騒動を経ても、いかにして権力による規制に対抗するか、手練手管を使って出し抜くか、退くべきところは退くかを理解していない編集者は、まだ多いということか。覚悟を決めて、意図的に権力に挑戦的な表現を用いるのであればよい。無知ゆえの過激表現なんか、なんの意味もない。
(取材・文=昼間たかし)
投稿者「kitamura」のアーカイブ
「オダジョーになりたくない!?」“隠し子”が尾を引く山田孝之がドラマに出ないワケ

『タイヨウのうた DVD-BOX 』
(ジェネオン エンタテインメント)
「彼は事有るごとに、『もうゴールデンの連ドラに出ることはない! CMもいらない。面白い作品にだけ出たいんだ』と言っていました。確かに、ここ最近出演した作品はほとんどが映画で、ドラマも深夜枠ばかりです。どうしてそう思っているのかはナゾですが、彼の意思は堅いそうです」(テレビ局関係者)
2010年には、アメリカのエンタテインメント情報誌「ハリウッド・リポーター」において、「世界の注目俳優10人」の1人として紹介されたこともある山田孝之。彼を“演技派俳優”と呼ぶことに抵抗がある人は少ないと思うが、その割には、確かにゴールデンの主役は少ない。
「最後にゴールデンで主役を張ったのは、あの沢尻エリカと共演した『タイヨウのうた』(TBS系)で、もう6年も前ですからね。もちろん、それ以降もオファーはあったみたいですが、ことごとく断っているそうです。彼と同世代の俳優によると、10代のころは『ドラマのオーディションに行くと必ず山田がいて、山田が選ばれていた』と言うほど、群を抜いて演技はうまかったようですが」(芸能事務所関係者)
この、山田の“連ドラには出ない宣言”の陰には、少なからず“隠し子”騒動の影響があるようだ。
「彼は、あの件で事務所からきつく責められ、世間からも厳しい目で見られたため、一時期、芸能界を辞める気もあったそうです。周囲の説得もあり、今も俳優を続けていますが、あまり注目を浴びたくないというのが本心だそうです。確かに、ゴールデンの主演やCMに出ると、どうしてもたくさんの人の目につきますからね。深夜ドラマや映画だと限られますから、そういったことで『連ドラには出ない』と言っているんでしょう。それに、今年は山田と同じように映画を主戦場にするオダギリジョーが『家族のうた』(フジテレビ系)に出演し、平均視聴率3.9%という歴史的な大惨敗を喫しました。本音は、“オダジョーになりたくない”というところかもしれませんよ」(同)
昨今、ジャニーズや事務所のゴリ押しばかりが続いているテレビドラマの世界。山田のような実力派に、風穴を開けてほしいところだが……。
「もう休養してほしい」脱いでも売れない、声も出ない、浜崎あゆみに残された“選択肢”

かつてのファッションリーダーの
面影なし……。
人気低迷の続く浜崎あゆみが正念場を迎えている。3月に発売したオリジナルアルバム『PARTY QUEEN』(avex trax)では、ジャケット写真でセクシーな下着姿を披露したのにもかかわらず、累計売上枚数は約15万枚と過去最低を更新。8月8日に発売予定のベストアルバム『A SUMMER BEST』(同)の売れ行き次第では、エイベックスの“女王”の座から完全に降りることになるという。
「エイベックスにとって浜崎あゆみは大切な功労者ですが、現在のCDセールスとコンサート動員ではもはや莫大な宣伝費を回収することができません。今回のベスト盤までは派手にプロモーションを行い、その後は先輩のhitomiやglobeのように、静かに“余生”を送ることになりそうです」(エイベックス関係者)
エイベックスでは音楽関連事業の落ち込みを受けて、千葉龍平副社長のイニシアチブの下、レコード会社から、芸能マネジメントを軸とする総合エンタテイメント企業へと業態転換を図っている。そんな中、不調の音楽部門の象徴ともいえる浜崎あゆみの今後は、同社にとっても大きな課題となっているようだ。
「エイベックスは今年、夏の恒例イベントa-nationを、規模縮小して利益率を高める形で再編しました。これは、もはや音楽部門に過大な投資はできないとの判断があったためです。各アーティストの宣伝広告費の見直しも進んでおり、浜崎あゆみ関連の予算ももはや聖域ではない」(同)
もっとも、浜崎自身はJポップの一線で活動することに強いこだわりがあり、「話題になるならなんでもやる」と周囲に宣言しているのだという。
「今年の春先、業界内で浜崎あゆみのセクシーPV制作説が駆け巡りました。少し前に同じエイベックス所属のSoweluが“乳揉み”や“ディープキス”の場面を盛り込んだAVまがいのPVを制作し、エイベックスの新路線として話題となったこともあります。しかし、Soweluはセールス不振で活動休止に追い込まれるなど、セクシーPVのCD販促力には疑問符が付く点もあり、浜崎版が実現するかどうかは五分五分では」(マネジメント関係者)
さらに、最近の浜崎は喉を痛めていると見られ、コンサートでは高音パートで苦しそうに歌い、多くのファンを心配させてきた。「声量は全盛期の半分」(前出のレコード会社関係者)との評価もあり、これまでのようなペースで活動を続けること自体に無理があるのかもしれない。
「『A SUMMER BEST』のジャケット写真は、激ヤセに伴う肌荒れやシワを隠すためか、画像修正のしすぎで映画『アバター』の登場人物のような表情となってしまっています。喉や体調を整えるためにも、ゆっくりと休養してほしいですね」(前出のマネジメント関係者)
前進して玉砕するか、名誉ある撤退か。一時代を築いた“歌姫”は今、選択の時を迎えている。
(文=柴田勇気)
「事務所への不満も!?」安室奈美恵が雑誌に語った本音と『紅白』出場拒否の裏事情

「Go Round / YEAH-OH」(avex trax)
アイドル歌手から孤高の歌姫となった安室奈美恵が、7月28日発売の雑誌「Numero TOKYO」(扶桑社)9月号でロングインタビューに応じた。デビュー20周年を迎える現在も常にチャレンジ精神を忘れない安室。その原動力は20代半ば、「もう安室奈美恵は終わったね」という世間の反応だったという。
安室は同誌でそうした声について「すーごいいました。ほんとにいた。でも、それがいちばんの原動力だった」とキッパリ。続けて「私、小さい頃からあんまりほめられて育ってないので、そろそろダメかもねって言われれば言われるほど、すっごいがんばれる。それがもう、いつも私に火をつける。ほめられると迷ってわかんなくなるから、ダメになっちゃう」と語った。
音楽関係者は「口下手な彼女がここまでしゃべるのは異例なこと。逆を言えば、今の自分に絶対の自信を持っているということでしょう」と話す。世間の「安室ちゃん終わったね」という声以外にも、彼女を奮い立たせたのが当時の所属事務所の扱いだという。
「過去何度もNHK『紅白歌合戦』に出ていた安室さんが、ここ数年一切出演しないのは、本人が頑なにオファーを断っているから。それはNHKに対する不満ではなく、事務所に対するもの。実は、安室ブーム終焉後、本人は紅白に出たかったのに所属事務所が積極的に“営業”せずに落選したことがある。これにブチ切れた彼女は、それ以来どんなに事務所に紅白出場を頼み込まれても『あの時、見捨てたじゃん』という姿勢を崩していません」(舞台裏を知る関係者)
アイドル路線から脱却し、R&Bアーティストとして確固たる地位を築いたのも、セルフプロデュースという自負がある。「現在、事務所と安室さんの関係は微妙のようで、彼女のやることには誰も口を挟めないそうです」(同)。世間の反応だけでなく、「もう落ち目」と見ていた事務所に対する反骨心も、今の安室を形成しているようだ。
「事務所への不満も!?」安室奈美恵が雑誌に語った本音と『紅白』出場拒否の裏事情

「Go Round / YEAH-OH」(avex trax)
アイドル歌手から孤高の歌姫となった安室奈美恵が、7月28日発売の雑誌「Numero TOKYO」(扶桑社)9月号でロングインタビューに応じた。デビュー20周年を迎える現在も常にチャレンジ精神を忘れない安室。その原動力は20代半ば、「もう安室奈美恵は終わったね」という世間の反応だったという。
安室は同誌でそうした声について「すーごいいました。ほんとにいた。でも、それがいちばんの原動力だった」とキッパリ。続けて「私、小さい頃からあんまりほめられて育ってないので、そろそろダメかもねって言われれば言われるほど、すっごいがんばれる。それがもう、いつも私に火をつける。ほめられると迷ってわかんなくなるから、ダメになっちゃう」と語った。
音楽関係者は「口下手な彼女がここまでしゃべるのは異例なこと。逆を言えば、今の自分に絶対の自信を持っているということでしょう」と話す。世間の「安室ちゃん終わったね」という声以外にも、彼女を奮い立たせたのが当時の所属事務所の扱いだという。
「過去何度もNHK『紅白歌合戦』に出ていた安室さんが、ここ数年一切出演しないのは、本人が頑なにオファーを断っているから。それはNHKに対する不満ではなく、事務所に対するもの。実は、安室ブーム終焉後、本人は紅白に出たかったのに所属事務所が積極的に“営業”せずに落選したことがある。これにブチ切れた彼女は、それ以来どんなに事務所に紅白出場を頼み込まれても『あの時、見捨てたじゃん』という姿勢を崩していません」(舞台裏を知る関係者)
アイドル路線から脱却し、R&Bアーティストとして確固たる地位を築いたのも、セルフプロデュースという自負がある。「現在、事務所と安室さんの関係は微妙のようで、彼女のやることには誰も口を挟めないそうです」(同)。世間の反応だけでなく、「もう落ち目」と見ていた事務所に対する反骨心も、今の安室を形成しているようだ。
「山P改め“ちくP”も見えてるエロPへ!」元NEWS・山下智久 突然の路線変更はK-POP潰しのため!?

ますますファン離れが加速?
元NEWSの山下智久が24日、神奈川県横浜市内でシングル「LOVE CHASE」のファンイベントツアーの最終公演を行った。25日発売のアルバム『エロ』のタイトルに合わせ、ファンと体を密着させる風船割りゲームなどを実施。濃厚なサービスにファンは卒倒寸前で、本人も「エロPが出てきちゃった」と笑顔を浮かべ、トークショーでは「(アルバム収録の)新しいPVでは、シャワーシーンで僕の“ちくP”も見えてます!」と饒舌に語った。
山PからエロPへ──。突然のキャラ変更の裏には何があるのか?
音楽関係者は「最近、人気に陰りが見え始めているので、路線変更はそれを食い止めるための苦肉の策でしょう」と指摘する。今月4日にリリースされたソロ第6弾シングル「LOVE CHASE」は、7月16日付のオリコン週間シングルランキングでまさかの2位。1位はK-POPアイドル歌手キム・ヒョンジュンの2ndシングル「HEAT」で、初週で18万3,478枚を売り上げた。2位の山下は11万8,981枚で、ヒョンジュンとは6万4,497枚もの大差。連続1位記録も途絶えてしまった。
レコード会社関係者は「ヒョンジュンの売り上げがジャニーズの想定をはるかに超えていたことが要因。初日の売上枚数が出た段階でジャニーズ幹部は頭を抱えたそうです」と明かす。
ジャニーズとしては山Pの人気が低迷しているとはいえ、韓国のアイドル歌手、それもネットで「山Pに似てる」と評判のヒョンジュンに“定位置”を明け渡したことは屈辱以外の何物でもない。別のレコード関係者が断言する。
「CDリリースのタイミングは、事務所やレコード会社の手腕が問われる。山Pが初登場1位を取れなかったことで、ジャニーズの“想定の甘さ”も満天下に知らしめてしまった。こういう時のジャニーズは怖い。必ずリベンジしてきますからね。今度はあえてヒョンジュンと真っ向勝負を挑み、完膚なきまでに叩きのめすつもりです」
そのための“エロ開眼”、濃厚ファンサービスというわけだ。イベント後のマスコミ取材で「エロでジャニーズを変えたい!」と意味不明なコメントを残した山Pだが、胸の内は“打倒ヒョンジュン”のようだ。
「山P改め“ちくP”も見えてるエロPへ!」元NEWS・山下智久 突然の路線変更はK-POP潰しのため!?

ますますファン離れが加速?
元NEWSの山下智久が24日、神奈川県横浜市内でシングル「LOVE CHASE」のファンイベントツアーの最終公演を行った。25日発売のアルバム『エロ』のタイトルに合わせ、ファンと体を密着させる風船割りゲームなどを実施。濃厚なサービスにファンは卒倒寸前で、本人も「エロPが出てきちゃった」と笑顔を浮かべ、トークショーでは「(アルバム収録の)新しいPVでは、シャワーシーンで僕の“ちくP”も見えてます!」と饒舌に語った。
山PからエロPへ──。突然のキャラ変更の裏には何があるのか?
音楽関係者は「最近、人気に陰りが見え始めているので、路線変更はそれを食い止めるための苦肉の策でしょう」と指摘する。今月4日にリリースされたソロ第6弾シングル「LOVE CHASE」は、7月16日付のオリコン週間シングルランキングでまさかの2位。1位はK-POPアイドル歌手キム・ヒョンジュンの2ndシングル「HEAT」で、初週で18万3,478枚を売り上げた。2位の山下は11万8,981枚で、ヒョンジュンとは6万4,497枚もの大差。連続1位記録も途絶えてしまった。
レコード会社関係者は「ヒョンジュンの売り上げがジャニーズの想定をはるかに超えていたことが要因。初日の売上枚数が出た段階でジャニーズ幹部は頭を抱えたそうです」と明かす。
ジャニーズとしては山Pの人気が低迷しているとはいえ、韓国のアイドル歌手、それもネットで「山Pに似てる」と評判のヒョンジュンに“定位置”を明け渡したことは屈辱以外の何物でもない。別のレコード関係者が断言する。
「CDリリースのタイミングは、事務所やレコード会社の手腕が問われる。山Pが初登場1位を取れなかったことで、ジャニーズの“想定の甘さ”も満天下に知らしめてしまった。こういう時のジャニーズは怖い。必ずリベンジしてきますからね。今度はあえてヒョンジュンと真っ向勝負を挑み、完膚なきまでに叩きのめすつもりです」
そのための“エロ開眼”、濃厚ファンサービスというわけだ。イベント後のマスコミ取材で「エロでジャニーズを変えたい!」と意味不明なコメントを残した山Pだが、胸の内は“打倒ヒョンジュン”のようだ。
「10年前の5倍以上!?」出産事故も頻発……中国で新生児が巨大化するワケ

くだんの赤ちゃん。デカイ……!!
6月29日、安徽省巣湖市の産婦人科で誕生した男児が話題を呼んでいる。なんとこの赤ん坊、出生時の体重が6.23キロ、身長52センチという超巨大児。あまりの大きさに通常分娩は不可能と判断され、帝王切開によって出産されたという。
担当医によると、母親は41歳という高齢出産であり、妊娠糖尿病と診断されていたものの、出産は正期産の範囲内で、巨大化の具体的な理由はわかっていない。
実は最近、中国ではこうした原因不明の“巨大児”の誕生が相次いでいるのだ。今年2月4日には、河南省新郷市で29歳の女性が7.04キロの新生児を帝王切開で出産しており、2008年に遼寧省海城市で7キロで生まれた男児が持っていた新生児の国内最重記録を塗り替えた。
それ以前には、06年に江蘇省徐州医院三附院で出産された6キロの女児が国内最重新生児となっており、短期間での記録更新が続いている。
「報道されているのは、特別大きい新生児の例だけですが、実は4キロ以上の巨大児の出生率はいまや1割以上とされていて、10年前の5倍以上となっています」
そう話すのは、広州市ブロック紙の社会部記者だ。
「巨大児出生率とともに帝王切開の実施率も上昇していますが、そうした技術のない闇病院では巨大児の分娩に対応できず、母子ともに死亡してしまう例も頻発しているんです」
命の危険も伴う巨大児の増加だが、その原因はやはりというべきか、例の中国名物だという。
「産婦人科医の間では、家畜や養殖魚の成長促進のために投与されるホルモン剤をはじめとする薬物の副作用という見方が有力になってきています」(同)
ちなみにギネスブックに掲載されている世界記録では、1955年にイタリアで生まれた新生児の10キロだというが、このペースでいけば中国の新生児が世界記録を塗り替える日も近そうだ……。
(文=牧野源)
苦役列車はどこへゆく!? 東スポ1面を飾った芥川賞作家・西村賢太の次なる狙いとは

『西村賢太対話集』(新潮社)
「そろそろ風俗に行こうかなと思っていました」
文学界の権威である芥川賞の授賞式で、このように発言したことから一躍時の人となった小説家・西村賢太。こればかりでなく、なんと「芥川賞・西村賢太氏『風俗3P告白』」という見出しで、かの東京スポーツ1面にも登場するという快挙まで成し遂げた。これらの発言からわかる通り、常識では計り知れない西村の無頼なキャラクターは、近年おとなしくなってしまった文壇でも異彩を放っている。そんな奇才が、石原慎太郎、町田康、島田雅彦、高田文夫らとの対談をまとめた『西村賢太対話集』(新潮社)を刊行した。
最終学歴は中卒、パソコンも使えず、ローマ字も編集者に手伝ってもらわないと書くことができない。「いつの時代だ?」と疑問に思ってしまうほど、その人となりは一般人を超越している。この対談集では西村の創作の裏側が覗けるとともに、「勝谷誠彦と揉めた」「芥川賞を受賞して3,000万円印税が入ってきた」「中学時代は町田のトシちゃんと言われていた」と西村ファンにはたまらないエピソードを披瀝。さらには、文芸誌編集者を「へなちょこサラリーマン」とこき下ろし、坪内祐三氏とともに、文壇の“枕編集”の実態を暴露するなど、そのイツザイぶりを遺憾なく発揮している。
とくに秀逸なのが、放送作家の高田文夫との対談だ。本人を前に「弟子入りしようと思っていた」「(オールナイトニッポンの)センセイの畳みかけ方と言葉のキレは確実に影響を受けてますね(中略)。『オールナイト』を聴いてなかったら、こういう形で僕の小説は書けなかった」と、憧れの人物を前に、西村の溢れ出る気持ちは止まらない。
では、彼の小説家としての側面はどうだろうか?
芥川賞を受賞した『苦役列車』(新潮社)は、80年代後半と思われる東京を舞台に、北町貫多という19歳の青年が、日雇い労働者としての生活を送る物語だ。作者のキャラクターも奏功してか、発行部数は35万部以上、今夏には森山未來、AKB48の前田敦子らをキャスティングした映画も公開されている(もっとも、この映画について西村自身は「見る価値がない」と不満をぶちまけているようだが……)。
彼が書くのは、実際に自分の身に起こった事件を描く「私小説」。田山花袋や志賀直哉、田中英光など、日本の文学界では伝統的に書かれてきた手法だ。『苦役列車』も、西村が実際に経験した日雇い労働の現場が元に描かれている。江戸言葉のような古風な文体を持ち、20世紀前半に活躍した小説家・藤澤清造に私淑する西村。そのキャラクターとは裏腹に、彼ほどしっかりと日本文学の伝統に根ざしている小説家は多くはないだろう。
本書では、この私小説という文学の伝統的なフィールドで、彼が目指している方向も語られている。
「作品それぞれが連絡をとりあってつながるようにもしちゃっているんですよ。卑怯なやり方かもしれないんですが、そこが僕の唯一の強みでもあるかなと(中略)いわゆる連作とは違う形で無造作にやりながらも、終わってみたら大きな世界になっていたという私小説というのはまだないような気がするんです」
西村自身「超大河小説」と名付けるこの計画の成功は、本人も認めている「まだ書けていないこと」を書ける日が来るかによって決まるだろう。
「そろそろ自分の痛いところをついても揺るがないだけの土台はできたかなと思ってるんでこれを一つのステップとして、自分にとって本当に痛いところを徐々に書いていこうと思っています。逮捕された親父のこととか」
小学校5年生の時、父が性犯罪で逮捕された経験は、西村という人物を形成するにあたって大きな影を落としている。自らの体験を作品に売り渡す私小説というジャンルで書き続ける限り、西村の“苦役”が終わることはない。
(文=萩原雄太[かもめマシーン])
●にしむら・けんた
1967年、東京都江戸川生まれ。中卒。2007年、『暗渠の宿』(新潮社)で野間文芸新人賞を、2011年『苦役列車』(同)で芥川賞を受賞。著書に『どうで死ぬ身の一踊り』(講談社)、『小銭をかぞえる』(文藝春秋)などがある。
ついに完結! “闇の騎士”バットマンの最後の戦い『ダークナイト ライジング』

(C)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
AND LEGENDARY PICTURES FUNDING, LLC
今週は、クリストファー・ノーラン監督による『バットマン』シリーズの第3作にして完結編となる『ダークナイト ライジング』(7月28日公開)を紹介しよう。
物語の舞台は、前作『ダークナイト』(2008年)で殺人者の汚名を引き受けたバットマンが姿を消してから8年後のゴッサム・シティー。新法で犯罪が厳しく取り締まられ平和が訪れたかに見えた街は、地下のならず者集団を率いる凶暴な破壊者ベイン(トム・ハーディー)の出現により、にわかに混乱と恐怖に陥る。再びバットマンとして立ち上がる時を迎えたブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)。ブルースの身辺に出没するキャットウーマン(アン・ハサウェイ)、正義感に燃える若き警官ジョン(ジョセフ・ゴードン=レビット)、ウェイン産業の役員に名を連ねる資産家ミランダ(マリオン・コティヤール)らの思惑が交錯する中、“闇の騎士”バットマンの最後の戦いが始まる。
2001年9月11日の同時多発テロを経験した“世界の警察”アメリカの苦悩が色濃く投影され、従来のアメコミヒーロー物にない重さと暗さ、単純な勧善懲悪でない善と悪の相対性という視点を備えた『バットマン ビギンズ』(05年)で始まったシリーズ。幅広い層に支持された第2作『ダークナイト』は、公開時に全米歴代2位の興収を記録。心象風景を圧倒的なビジュアルで表現したオリジナル脚本の『インセプション』(10年)を経て、映像作家としてさらに進化したノーラン監督が今回、期待にたがわぬ重厚な作品世界と壮絶な戦いを描き出した。
キャストはこれ以上望めないほどぜいたくな顔ぶれで、見応え十分のアンサンブル演技を披露。シリーズのレギュラー組(ベール、ゲイリー・オールドマン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン、キリアン・マーフィー)、『インセプション』からの続投組(ハーディー、ゴードン=レビット、コティヤール)、ノーラン作品では新顔のハサウェイに加え、シリーズ前2作で死んだキャラクター複数も遺影や幻覚シーンで登場して華を添える。
アクションシーンも多彩で、輸送機から下降したベイン一味がCIA機を制圧するプロローグから、空を飛ぶバットモービルやバイク型のバットポッドが活躍するスピーディーなチェイス、アメフト競技場や橋が崩落するスペクタクル、バットマン対ベインの肉弾戦まで、息をのんでは感嘆する見どころが盛りだくさんだ。なお本作は、上映時間2時間45分の半分近くが大型のIMAXフィルム・カメラで撮影されているため、できればIMAX上映館で鑑賞して迫力の映像を満喫したいところ。また、ストーリーと世界観をより一層楽しむために、前2作を未見または忘れてしまったという方には、ぜひ予習してから映画館に足を運ぶことをおすすめしておきたい。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『ダークナイト ライジング』作品情報
<http://eiga.com/movie/56094/>