ヤフー・ツタヤ提携が狙うネット&リアルの覇権と楽天潰し!?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル 小さくてもいいじゃん!豊胸手術で乳がん検診が受けられない? 「配属テストは麻雀だった !?」ファンドマネージャー座談会 ■特にオススメ記事はこちら! ヤフー・ツタヤ提携が狙うネット&リアルの覇権と楽天潰し!? - Business Journal(7月25日)
「TSUTAYA公式Facebookページ」より
 6月19日に発表された、ヤフー株式会社(以下、ヤフー)と「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下、CCC)の業務提携発表が、各方面に波紋を呼んでいる。  国内最大のポータルサイト「Yahoo!JAPAN」と、国内最大の音楽・映像ソフトレンタル・チェーン「TSUTAYA」の提携だけに、一般的には、勝ち組同士の“強者連合”と捉えられている。しかし、それぞれの企業の置かれた状況を冷静に分析していくと、今回の提携劇の違った側面が見えてくる。  まず、今回の提携内容をチェックしてみよう。重要なポイントは以下の3点。  (1)両社が発行してきたポイントは、Tポイントに統一される。  →Yahoo!ポイントが、Tポイントに統合される。  (2)両社のインターネット上のIDは、Yahoo! JAPAN IDに統一される。  →TSUTAYAやTポイントのユーザが利用するT-SITEの会員IDであるT-IDが、Yahoo! JAPAN IDに統合される。  (3)上記(1)と(2)の提携で、日本最大級の「O2Oプラットフォーム」を構築して、インターネットとリアルの双方における、圧倒的な経済圏の確立を目指す。 狙いは「O2Oプラットフォーム」の構築  上記のうち、(3)については少し解説が必要だろう。 「O2O」とは、「オンライン to オフライン」の略称である。ネット上のオンラインから、オフラインつまりリアルな店舗やサービスへユーザを誘導することを意味する。一時期盛んに用いられた、企業間取引を指した「B2B」、企業と消費者(コンシューマ)間の取引を指した「B2C」を転用した新語である。  ヤフーとCCC提携の最重要ポイントは、この(3)だ。ヤフーがオンライン、CCC がオフラインを担当し、その間の行き来をスムーズにする「O2Oプラットフォーム」を構築することが、提携の目的であるといえよう。  その目的を達成するために、ヤフーはYahoo!ポイントをCCCに譲り、CCCはネット上のユーザの管理・運営を、ヤフー側に委ねることをお互いに譲歩したわけである。  さて、提携内容を念頭に置きつつ、両社が現在置かれている状況を見てみよう。  まずはヤフー。提携のニュースリリースにも書かれているが、運営するYahoo!JAPANの1カ月あたりのユニークカスタマー数は約5100万人に上り、国内最多のページビューを誇っている。その結果、インターネット広告事業では1人勝ちの状況だ。2012年3月期の決算を見ても、売上高3020億円のうち、広告関連事業は1900億円を超えており、増収増益を続けている。目下、ライバルとなりそうなサイトも見当たらないため、当面1人勝ちの状況が続くと予想することに異論はないだろう。 ヤフーは新サービスで失敗続き  しかし、企業としてのほころびも見え始めている。新しく始めたウェブサービスで、順調に育っている事業が見えないのである。それよりも、最近はサービスの休止・閉鎖が相次いでいる。例えば、06年からスタートしたSNS「Yahoo! Days」は、盛り上がりを欠いたまま、昨年ひっそりと終了した。また、投稿型まとめサイト「Yahoo!くくる」も、サービス開始から1年足らずで、今年7月に終了している。  特に、「Yahoo! Days」は、当初SNSは日本でははやらないと、その存在を軽視していたため完全に出遅れてしまい、その遅れを取り戻すことができないまま終わってしまった。ヤフーといえども、変化の目まぐるしいネット業界では、常に勝ち組となることは非常に難しいことを、図らずも証明してしまったのである。  4月に、創業者のひとりである井上雅博氏が社長を退き、11歳年下の宮坂学・執行役員が社長に昇格する人事を発表したが、変化に対する一連の対応の遅れが原因となったことは言うまでもない。  そして、業績の伸びの鈍化も目立ってきた。12年3月期の売上高は前年比3.3%増、営業利益は同3.4%増と、一時期の勢いはない。純利益は9.1%増と健闘しているが、新規事業が停滞していることを考えれば、今後業績が伸び悩む可能性は小さくない。 CCCは主力のレンタル事業が縮小中  一方、CCCのほうはさらに楽観できない状況だ。業績面にそれは顕著に表れている。ピーク時の売上高は、08年3月期の2377億円。それ以降、年を追うごとに減少し、11年3月期には1699億円まで落ち込んだ。12年3月期は1726億円と前年比プラスとなったが、それまでの減少が大幅だったため、下げ止まったとは言えない水準だ。  減少してきた原因は、はっきりしている。主力の音楽・映像ソフトレンタル事業が、競合他社との低価格競争によって収益性が低下したことに加えて、インターネットを使った音楽・動画配信サービスが台頭し、レンタル事業そのものの根幹が揺らぎつつあるからだ。特に、配信サービスはますます盛んになると予想されることから、レンタル事業は一段と厳しくなるだろう。直営店およびフランチャイズ店が多く、維持・運営コストの削減には限界があるため、早晩、店舗の統廃合が進むのではないか。とすると、劇的に業績が悪化する局面もあるかもしれない。  ただし、こうした環境は、CCC経営陣もかなり早い段階から意識していた。MBOという経営陣による会社の買収を決定した際に、「主力事業である TSUTAYA 事業においては、今後のさらなる競争激化に加えて、インターネットによるコンテンツの配信速度の加速が見込まれ、(中略)経営環境はより一層厳しさを増すものと見込まれる」と述べている。そして、それに対処するために、「グループの経営資源の集中と経営の効率化を図る」べく、MBOを決めたという主旨を公式に発表しているからだ。 CCCの柱はTポイント  では、今後のCCCの柱となる事業はなんだろうか?  それは、Tポイントサービス事業である。CCCがアライアンス・コンサルティング事業と呼んでいるTポイントサービス事業は(以下、Tポイントサービス)、同社の売上高が減少する過程でも好調を維持し、大きな収益源に成長している。  すでに上場廃止になっているため直近の細かいデータは参照できないが、11年3月期決算では109億円の売上高となっている。しかも、営業利益は36億円となっており、Tポイントサービスの売上高営業利益率は33%。11年3月期のCCC全体の連結売上高営業利益率が8.4%であったことを考慮すると、Tポイントサービスの収益性と、事業としての成長力の高さは抜きんでている。中長期的に、CCCの中心事業になっていくことも十分にあり得る。  そこで、今回の提携劇。ヤフーの業績が頭打ちになっていることはすでに述べたが、実は、売り上げが伸びている分野もある。  BS事業と呼ばれている部門だ。BS事業とは、中小企業や地元密着型店舗などに向けたネット広告事業であり、大企業向けの広告事業であるメディア事業とは区別されている。ヤフーでは、最近このBS事業が伸びており、従来の柱であるメディア事業と、Yahoo!オークションやYahoo!プレミアム関連の売り上げが占めるコンシューマ事業の2つに、売上高で肩が並びつつある。  伸び率でいえば、横ばいが続くメディア、コンシューマ両事業を尻目に、売上高、営業利益で2ケタに近い数字を記録している状態だ。 カギはスマホと決済機能  ヤフーとCCCの提携は、ヤフー側ではBS事業のさらなる伸び、CCC側ではTポイントサービスの拡大という、大きな相乗効果が望めるのである。Yahoo!ポイントがTポイントに統合されることで、ネットユーザのリアル店舗への送客が期待でき、Tポイントサービスのマーケットが広がる。また、Tポイントに加盟しているリアルの店舗がヤフーに広告を出したり、TSUTAYA会員やリアル店舗がヤフーのネットサービスを活用することで、リアルのネットサービスに対する需要が増えることになる。(ちなみに、このリアルからネットへの送客は、ヤフーの有効な楽天市場への対策となりうる)  ヤフーとCCCは、10年7月から提携をしていたのだが、これまで解説してきた分野で一気に全面的な提携関係を結ぶに至ったのは、スマートフォンの予想を超える普及にあったことは想像に難くない。ネットからリアルへ、リアルからネットへという誘導・送客は、スマホによってかつてないほどスムーズに行えるようになったからだ。スマホをネットとリアルの結節点としてプラットフォームを築けば、ビジネスチャンスは飛躍的に広がる。両社に経営体力があり、十分なアドバンテージがあるうちに、O2O経済圏を制覇してしまおうという狙いだろう。    ただ、不透明要素もある。O2O経済圏を制覇するには、お金の決済機能をさらに強化しなければならない。今後は、カード事業への注力(場合によっては整理・統廃合)や、電子マネーとの強固なパートナーシップの構築を図る必要がある。すでにヤフーが大株主となっている、ジャパンネット銀行の動向も焦点となるだろう。いずれにしても、この提携のインパクトは、日増しに大きくなるに違いない。 (文=松岡賢治/フィナンシャル・プランナー) <おすすめ記事> 原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル 小さくてもいいじゃん!豊胸手術で乳がん検診が受けられない? 「配属テストは麻雀だった !?」ファンドマネージャー座談会 アマゾンなんて怖くない? 楽天、凸版、電子書籍リーダーの未来 駅のゴミ箱が復活しないのは、経費削減のため? GREE、DeNAは新しい“卓越した”コンプガチャを生む 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り

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「TSUTAYA公式Facebookページ」より
 6月19日に発表された、ヤフー株式会社(以下、ヤフー)と「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下、CCC)の業務提携発表が、各方面に波紋を呼んでいる。  国内最大のポータルサイト「Yahoo!JAPAN」と、国内最大の音楽・映像ソフトレンタル・チェーン「TSUTAYA」の提携だけに、一般的には、勝ち組同士の“強者連合”と捉えられている。しかし、それぞれの企業の置かれた状況を冷静に分析していくと、今回の提携劇の違った側面が見えてくる。  まず、今回の提携内容をチェックしてみよう。重要なポイントは以下の3点。  (1)両社が発行してきたポイントは、Tポイントに統一される。  →Yahoo!ポイントが、Tポイントに統合される。  (2)両社のインターネット上のIDは、Yahoo! JAPAN IDに統一される。  →TSUTAYAやTポイントのユーザが利用するT-SITEの会員IDであるT-IDが、Yahoo! JAPAN IDに統合される。  (3)上記(1)と(2)の提携で、日本最大級の「O2Oプラットフォーム」を構築して、インターネットとリアルの双方における、圧倒的な経済圏の確立を目指す。 狙いは「O2Oプラットフォーム」の構築  上記のうち、(3)については少し解説が必要だろう。 「O2O」とは、「オンライン to オフライン」の略称である。ネット上のオンラインから、オフラインつまりリアルな店舗やサービスへユーザを誘導することを意味する。一時期盛んに用いられた、企業間取引を指した「B2B」、企業と消費者(コンシューマ)間の取引を指した「B2C」を転用した新語である。  ヤフーとCCC提携の最重要ポイントは、この(3)だ。ヤフーがオンライン、CCC がオフラインを担当し、その間の行き来をスムーズにする「O2Oプラットフォーム」を構築することが、提携の目的であるといえよう。  その目的を達成するために、ヤフーはYahoo!ポイントをCCCに譲り、CCCはネット上のユーザの管理・運営を、ヤフー側に委ねることをお互いに譲歩したわけである。  さて、提携内容を念頭に置きつつ、両社が現在置かれている状況を見てみよう。  まずはヤフー。提携のニュースリリースにも書かれているが、運営するYahoo!JAPANの1カ月あたりのユニークカスタマー数は約5100万人に上り、国内最多のページビューを誇っている。その結果、インターネット広告事業では1人勝ちの状況だ。2012年3月期の決算を見ても、売上高3020億円のうち、広告関連事業は1900億円を超えており、増収増益を続けている。目下、ライバルとなりそうなサイトも見当たらないため、当面1人勝ちの状況が続くと予想することに異論はないだろう。 ヤフーは新サービスで失敗続き  しかし、企業としてのほころびも見え始めている。新しく始めたウェブサービスで、順調に育っている事業が見えないのである。それよりも、最近はサービスの休止・閉鎖が相次いでいる。例えば、06年からスタートしたSNS「Yahoo! Days」は、盛り上がりを欠いたまま、昨年ひっそりと終了した。また、投稿型まとめサイト「Yahoo!くくる」も、サービス開始から1年足らずで、今年7月に終了している。  特に、「Yahoo! Days」は、当初SNSは日本でははやらないと、その存在を軽視していたため完全に出遅れてしまい、その遅れを取り戻すことができないまま終わってしまった。ヤフーといえども、変化の目まぐるしいネット業界では、常に勝ち組となることは非常に難しいことを、図らずも証明してしまったのである。  4月に、創業者のひとりである井上雅博氏が社長を退き、11歳年下の宮坂学・執行役員が社長に昇格する人事を発表したが、変化に対する一連の対応の遅れが原因となったことは言うまでもない。  そして、業績の伸びの鈍化も目立ってきた。12年3月期の売上高は前年比3.3%増、営業利益は同3.4%増と、一時期の勢いはない。純利益は9.1%増と健闘しているが、新規事業が停滞していることを考えれば、今後業績が伸び悩む可能性は小さくない。 CCCは主力のレンタル事業が縮小中  一方、CCCのほうはさらに楽観できない状況だ。業績面にそれは顕著に表れている。ピーク時の売上高は、08年3月期の2377億円。それ以降、年を追うごとに減少し、11年3月期には1699億円まで落ち込んだ。12年3月期は1726億円と前年比プラスとなったが、それまでの減少が大幅だったため、下げ止まったとは言えない水準だ。  減少してきた原因は、はっきりしている。主力の音楽・映像ソフトレンタル事業が、競合他社との低価格競争によって収益性が低下したことに加えて、インターネットを使った音楽・動画配信サービスが台頭し、レンタル事業そのものの根幹が揺らぎつつあるからだ。特に、配信サービスはますます盛んになると予想されることから、レンタル事業は一段と厳しくなるだろう。直営店およびフランチャイズ店が多く、維持・運営コストの削減には限界があるため、早晩、店舗の統廃合が進むのではないか。とすると、劇的に業績が悪化する局面もあるかもしれない。  ただし、こうした環境は、CCC経営陣もかなり早い段階から意識していた。MBOという経営陣による会社の買収を決定した際に、「主力事業である TSUTAYA 事業においては、今後のさらなる競争激化に加えて、インターネットによるコンテンツの配信速度の加速が見込まれ、(中略)経営環境はより一層厳しさを増すものと見込まれる」と述べている。そして、それに対処するために、「グループの経営資源の集中と経営の効率化を図る」べく、MBOを決めたという主旨を公式に発表しているからだ。 CCCの柱はTポイント  では、今後のCCCの柱となる事業はなんだろうか?  それは、Tポイントサービス事業である。CCCがアライアンス・コンサルティング事業と呼んでいるTポイントサービス事業は(以下、Tポイントサービス)、同社の売上高が減少する過程でも好調を維持し、大きな収益源に成長している。  すでに上場廃止になっているため直近の細かいデータは参照できないが、11年3月期決算では109億円の売上高となっている。しかも、営業利益は36億円となっており、Tポイントサービスの売上高営業利益率は33%。11年3月期のCCC全体の連結売上高営業利益率が8.4%であったことを考慮すると、Tポイントサービスの収益性と、事業としての成長力の高さは抜きんでている。中長期的に、CCCの中心事業になっていくことも十分にあり得る。  そこで、今回の提携劇。ヤフーの業績が頭打ちになっていることはすでに述べたが、実は、売り上げが伸びている分野もある。  BS事業と呼ばれている部門だ。BS事業とは、中小企業や地元密着型店舗などに向けたネット広告事業であり、大企業向けの広告事業であるメディア事業とは区別されている。ヤフーでは、最近このBS事業が伸びており、従来の柱であるメディア事業と、Yahoo!オークションやYahoo!プレミアム関連の売り上げが占めるコンシューマ事業の2つに、売上高で肩が並びつつある。  伸び率でいえば、横ばいが続くメディア、コンシューマ両事業を尻目に、売上高、営業利益で2ケタに近い数字を記録している状態だ。 カギはスマホと決済機能  ヤフーとCCCの提携は、ヤフー側ではBS事業のさらなる伸び、CCC側ではTポイントサービスの拡大という、大きな相乗効果が望めるのである。Yahoo!ポイントがTポイントに統合されることで、ネットユーザのリアル店舗への送客が期待でき、Tポイントサービスのマーケットが広がる。また、Tポイントに加盟しているリアルの店舗がヤフーに広告を出したり、TSUTAYA会員やリアル店舗がヤフーのネットサービスを活用することで、リアルのネットサービスに対する需要が増えることになる。(ちなみに、このリアルからネットへの送客は、ヤフーの有効な楽天市場への対策となりうる)  ヤフーとCCCは、10年7月から提携をしていたのだが、これまで解説してきた分野で一気に全面的な提携関係を結ぶに至ったのは、スマートフォンの予想を超える普及にあったことは想像に難くない。ネットからリアルへ、リアルからネットへという誘導・送客は、スマホによってかつてないほどスムーズに行えるようになったからだ。スマホをネットとリアルの結節点としてプラットフォームを築けば、ビジネスチャンスは飛躍的に広がる。両社に経営体力があり、十分なアドバンテージがあるうちに、O2O経済圏を制覇してしまおうという狙いだろう。    ただ、不透明要素もある。O2O経済圏を制覇するには、お金の決済機能をさらに強化しなければならない。今後は、カード事業への注力(場合によっては整理・統廃合)や、電子マネーとの強固なパートナーシップの構築を図る必要がある。すでにヤフーが大株主となっている、ジャパンネット銀行の動向も焦点となるだろう。いずれにしても、この提携のインパクトは、日増しに大きくなるに違いない。 (文=松岡賢治/フィナンシャル・プランナー) <おすすめ記事> 原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル 小さくてもいいじゃん!豊胸手術で乳がん検診が受けられない? 「配属テストは麻雀だった !?」ファンドマネージャー座談会 アマゾンなんて怖くない? 楽天、凸版、電子書籍リーダーの未来 駅のゴミ箱が復活しないのは、経費削減のため? GREE、DeNAは新しい“卓越した”コンプガチャを生む 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り

原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) なぜ“汎用技術”iPodがヒットしたのか? 駅のゴミ箱が復活しないのは、経費削減のため? GREE、DeNAは新しい“卓越した”コンプガチャを生む ■特にオススメ記事はこちら! 原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル - Business Journal(7月24日)
『電通と原発報道』
(本間龍/亜紀書房)
 連結売上高約1兆7000億円(2011年度)、単体では世界一の広告代理店・電通。日本の広告の20%以上を取り扱い、その莫大な広告予算を背景に、各企業のみならず政府・政党のメディア対策まで引き受けている。スポンサー収入に頼るメディアにとっては、最大最強のタブーとされている。  原子力発電をめぐっても、電通の影響力は大きい。11年3月11日の東京電力福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、産・官・学のいわゆる「原子力ムラ」が長年にわたってメディアに大金をバラまき、原発に反対するような言論を封じ込んでいたその一端が明らかになったが、その背後では電通の暗躍があった。 「なぜメディアが原子力ムラの圧力に萎縮していたか、そのメカニズムを知らなければ、日本はまたいつの間にか連中の思い通りにされてしまう」というのは、『電通と原発報道 巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ』(亜紀書房)の著者・本間龍氏。本間氏は電通に次ぐ国内第2位の広告代理店・博報堂に、約18年間勤務していた人物だ。  今回本間氏に、大手広告代理店の知られざる仕掛けについて語ってもらった。  10年度、東電の広告費は269億円でした。東電は関東地方でしか電気を売らないのにもかかわらず、広告費の全国上位ランキングで10位に入っているのです。このように大量に広告出稿したのは、関東地方の人たち、また関東圏以外の原発立地県(福島・新潟)においても、原発の安全性・重要性をアピールするためでした。それどころか、同時に、その広告を掲載するメディアに、原発に対してマイナスイメージを与える報道をさせないためでもあったのです。 東電のメイン担当代理店は電通だ。東京電力、関西電力など一般電気事業者からなり、全国的なメディアへの広告出稿を引き受けていた電気事業連合会(電事連)も担当代理店は電通だった。  電事連加盟10社のマスコミ広告費など普及開発関係費は 866億円(10年)と、同年広告費1位のパナソニック(733億円)をも軽々と抜いてしまう巨額なものでした。つまり電力業界は、マスコミにとって大スポンサーであり、最大のタブーだったのです。また不況になればなるほど、安定的なスポンサーになってくれる電力業界に対し、都合の悪い記事を書こうとは思わなくなっていく。  ドキュメンタリー番組で反原発をテーマにして反原発の知識人を登場させるような番組は、テレビ局内部でも自粛ムードになりますし、その動きを察知した代理店側も、大スポンサーを刺激しないように暗躍を始める。  こうして、反原発の番組はトーンダウンし、制作を担当したディレクターは左遷されてしまうのです。そして、テレビからは「原発はクリーンで安全です」などと詐欺まがいの広告、ニュースだけが量産されるのです。  つまり、電通を中心に「広告」という手段で「原発安全神話」、原発礼賛キャンペーンを打ち出してきた。利潤追求に狂奔した産官学の原発ムラを、側面から支えていた大手広告代理店とマスメディアの関係を、一人でも多くの方に知っていただきたい。 この本を出版する際にも、露骨な広告代理店側の働きかけがあったという。  私は、06年、博報堂退職後に知人に対する詐欺容疑で逮捕・有罪となり、栃木県の黒羽刑務所に1年間服役。出所後、その体験を紹介した『「懲役」を知っていますか?』(学習研究社)で作家デビュー、その後、文筆活動に入りました。ただし、広告代理店関係の企画を大手出版社に持ち込んでも、編集者レベルでは好感触なのですが、経営レベルでNGになってしまうことがありました。やはり大手出版社では、広告代理店に関する話はタブーになっているということを実感しました。  今回の本を出す過程でも、本書の発売が明らかになると、博報堂の広報室長より出版元に「出版前に本をチェックさせてほしい」旨の要請がありました。博報堂の広報室長は「本間さんとは退職時に『在職中に知り得た、博報堂の機密を漏洩して会社に損害を与えることはしない』という旨の守秘義務の念書を交わしている。本書で情報漏洩しているということはないか」「電通と東京電力も、この件に関しては情報収集をしている」などといった理由で、発売前のゲラの公開、また電通と東京電力という名前を持ち出してプレッシャーをかけてきたのです。  私は博報堂の役員ではありませんでしたし、博報堂社員時代から原発に対して懐疑的で「原子力資料情報室」の会員でしたから、原発のPR活動とは一定の距離があり、原発広報の仕事で「博報堂の機密」などがあるかどうかも知る立場にないのに、です。つまり、広告代理店がこういったプレッシャーをかければ、広告収入をビジネスモデルにしている大方の出版社では「発売自粛」になっていたでしょう。広告代理店側は電話一本で、メディアを意のままに操れるというのが現実です。 こうして電通はメディアを操り、国民を洗脳していくということか。  ただし、私の経験から言えるのは、電通が全社を統合するような1つの意思の下に動いているわけではありませんし、国民を洗脳しようという目的を持って行動しているわけではありません。このあたりの広告代理店マンの考え方は、『大手広告代理店のすごい舞台裏』(アスペクト刊)に書きましたが、ただ単に広告代理店とは、クライアントの意思を忠実に代行するだけの存在なのです。  つまり、クライアントである政府が仮に「反原発」の政策をとり、そのために広告予算を組むようになったら、電通は、これまでの行動を手のひらを返したように「反原発」のキャンペーンを始めるでしょう。広告代理店はそういった存在にすぎないのです。ですから、やはりいちばん重要なのは、政府の姿勢ということになります。  東日本大震災の被災地3県のがれき処理問題で、政府はがれきの広域処理を呼び掛けるメディアキャンペーンを展開していますが、これらのために、環境省には12年度、除染関連と合わせて30億円以上の予算が計上されています。地方紙を中心に政府の広告予算がバラまかれ、マスコミは再び自由に政府対応への批判ができなくなっていくのです。また電通主導でのキャンペーンが始まりますね。 原発問題も一段落した現在、電通にとって、最大の関心はオリンピックだ。といっても、現在、開催中のロンドンオリンピックではない。20年のオリンピックの開催予定地だ。2013年9月にIOC総会で決定されるが、トルコ・イスタンブール、スペイン・マドリード、そして東京の3都市が正式立候補している。  電通にとっては、オリンピックはテレビ放映権収入などが確実に入るおいしいビジネス。ただし、外国開催のロンドンオリンピックでは想定内の収益しか上がりません。もっと莫大なお金が動くのは、オリンピックの自国開催です。たとえば、16年夏季五輪招致活動だけで、67億円のお金が東京都から入ってきましたが、東京開催ともなれば、JOCを中心とした大会の運営の実働スタッフとなるのは電通です。オリンピックをまるごとプロデュースできるわけですから、丸儲けができるイベントなのです。  現在、20年の開催地候補は3候補に絞られましたが、東京開催が現実味を帯びるためには、支持率が依然として低い状況を打開しなければなりません(五輪開催に「賛成」と答えた都民は47%、マドリード78%、イスタンブール73%)。そこで、電通が考えるのは、ロンドンオリンピックで選手たちに活躍をしてもらって、感動が印象付けられたところで、招致支持率を再調査することです。オリンピックで感動して、東京でも見たいという声を高める作戦です。  ただし、電通にとって悩ましいのは、スポーツの結果は手を回しようがないという点です。電通は「誘拐」と「殺人」以外ならなんでもやるといわれていますが、さすがにスポーツ選手の成績には手の出しようがない。だからこそ、オリンピックの結果が悪くても、日本のマスメディアに感動報道をさせることで、「東京でオリンピックを」という心理にさせようとするのです。 オリンピックでの感動は、電通によって作られたものかもしれないのだ。 (構成=松井克明/CFP) <おすすめ記事> なぜ“汎用技術”iPodがヒットしたのか? 駅のゴミ箱が復活しないのは、経費削減のため? GREE、DeNAは新しい“卓越した”コンプガチャを生む 経団連の反発でオシャカになった社外取締役の義務化法案 LIBOR以上?大企業が日銀短観、景気調査を都合よく操作? 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り 厚労省が、禁断の被生活保護者一斉調査を断行

原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル

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『電通と原発報道』
(本間龍/亜紀書房)
 連結売上高約1兆7000億円(2011年度)、単体では世界一の広告代理店・電通。日本の広告の20%以上を取り扱い、その莫大な広告予算を背景に、各企業のみならず政府・政党のメディア対策まで引き受けている。スポンサー収入に頼るメディアにとっては、最大最強のタブーとされている。  原子力発電をめぐっても、電通の影響力は大きい。11年3月11日の東京電力福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、産・官・学のいわゆる「原子力ムラ」が長年にわたってメディアに大金をバラまき、原発に反対するような言論を封じ込んでいたその一端が明らかになったが、その背後では電通の暗躍があった。 「なぜメディアが原子力ムラの圧力に萎縮していたか、そのメカニズムを知らなければ、日本はまたいつの間にか連中の思い通りにされてしまう」というのは、『電通と原発報道 巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ』(亜紀書房)の著者・本間龍氏。本間氏は電通に次ぐ国内第2位の広告代理店・博報堂に、約18年間勤務していた人物だ。  今回本間氏に、大手広告代理店の知られざる仕掛けについて語ってもらった。  10年度、東電の広告費は269億円でした。東電は関東地方でしか電気を売らないのにもかかわらず、広告費の全国上位ランキングで10位に入っているのです。このように大量に広告出稿したのは、関東地方の人たち、また関東圏以外の原発立地県(福島・新潟)においても、原発の安全性・重要性をアピールするためでした。それどころか、同時に、その広告を掲載するメディアに、原発に対してマイナスイメージを与える報道をさせないためでもあったのです。 東電のメイン担当代理店は電通だ。東京電力、関西電力など一般電気事業者からなり、全国的なメディアへの広告出稿を引き受けていた電気事業連合会(電事連)も担当代理店は電通だった。  電事連加盟10社のマスコミ広告費など普及開発関係費は 866億円(10年)と、同年広告費1位のパナソニック(733億円)をも軽々と抜いてしまう巨額なものでした。つまり電力業界は、マスコミにとって大スポンサーであり、最大のタブーだったのです。また不況になればなるほど、安定的なスポンサーになってくれる電力業界に対し、都合の悪い記事を書こうとは思わなくなっていく。  ドキュメンタリー番組で反原発をテーマにして反原発の知識人を登場させるような番組は、テレビ局内部でも自粛ムードになりますし、その動きを察知した代理店側も、大スポンサーを刺激しないように暗躍を始める。  こうして、反原発の番組はトーンダウンし、制作を担当したディレクターは左遷されてしまうのです。そして、テレビからは「原発はクリーンで安全です」などと詐欺まがいの広告、ニュースだけが量産されるのです。  つまり、電通を中心に「広告」という手段で「原発安全神話」、原発礼賛キャンペーンを打ち出してきた。利潤追求に狂奔した産官学の原発ムラを、側面から支えていた大手広告代理店とマスメディアの関係を、一人でも多くの方に知っていただきたい。 この本を出版する際にも、露骨な広告代理店側の働きかけがあったという。  私は、06年、博報堂退職後に知人に対する詐欺容疑で逮捕・有罪となり、栃木県の黒羽刑務所に1年間服役。出所後、その体験を紹介した『「懲役」を知っていますか?』(学習研究社)で作家デビュー、その後、文筆活動に入りました。ただし、広告代理店関係の企画を大手出版社に持ち込んでも、編集者レベルでは好感触なのですが、経営レベルでNGになってしまうことがありました。やはり大手出版社では、広告代理店に関する話はタブーになっているということを実感しました。  今回の本を出す過程でも、本書の発売が明らかになると、博報堂の広報室長より出版元に「出版前に本をチェックさせてほしい」旨の要請がありました。博報堂の広報室長は「本間さんとは退職時に『在職中に知り得た、博報堂の機密を漏洩して会社に損害を与えることはしない』という旨の守秘義務の念書を交わしている。本書で情報漏洩しているということはないか」「電通と東京電力も、この件に関しては情報収集をしている」などといった理由で、発売前のゲラの公開、また電通と東京電力という名前を持ち出してプレッシャーをかけてきたのです。  私は博報堂の役員ではありませんでしたし、博報堂社員時代から原発に対して懐疑的で「原子力資料情報室」の会員でしたから、原発のPR活動とは一定の距離があり、原発広報の仕事で「博報堂の機密」などがあるかどうかも知る立場にないのに、です。つまり、広告代理店がこういったプレッシャーをかければ、広告収入をビジネスモデルにしている大方の出版社では「発売自粛」になっていたでしょう。広告代理店側は電話一本で、メディアを意のままに操れるというのが現実です。 こうして電通はメディアを操り、国民を洗脳していくということか。  ただし、私の経験から言えるのは、電通が全社を統合するような1つの意思の下に動いているわけではありませんし、国民を洗脳しようという目的を持って行動しているわけではありません。このあたりの広告代理店マンの考え方は、『大手広告代理店のすごい舞台裏』(アスペクト刊)に書きましたが、ただ単に広告代理店とは、クライアントの意思を忠実に代行するだけの存在なのです。  つまり、クライアントである政府が仮に「反原発」の政策をとり、そのために広告予算を組むようになったら、電通は、これまでの行動を手のひらを返したように「反原発」のキャンペーンを始めるでしょう。広告代理店はそういった存在にすぎないのです。ですから、やはりいちばん重要なのは、政府の姿勢ということになります。  東日本大震災の被災地3県のがれき処理問題で、政府はがれきの広域処理を呼び掛けるメディアキャンペーンを展開していますが、これらのために、環境省には12年度、除染関連と合わせて30億円以上の予算が計上されています。地方紙を中心に政府の広告予算がバラまかれ、マスコミは再び自由に政府対応への批判ができなくなっていくのです。また電通主導でのキャンペーンが始まりますね。 原発問題も一段落した現在、電通にとって、最大の関心はオリンピックだ。といっても、現在、開催中のロンドンオリンピックではない。20年のオリンピックの開催予定地だ。2013年9月にIOC総会で決定されるが、トルコ・イスタンブール、スペイン・マドリード、そして東京の3都市が正式立候補している。  電通にとっては、オリンピックはテレビ放映権収入などが確実に入るおいしいビジネス。ただし、外国開催のロンドンオリンピックでは想定内の収益しか上がりません。もっと莫大なお金が動くのは、オリンピックの自国開催です。たとえば、16年夏季五輪招致活動だけで、67億円のお金が東京都から入ってきましたが、東京開催ともなれば、JOCを中心とした大会の運営の実働スタッフとなるのは電通です。オリンピックをまるごとプロデュースできるわけですから、丸儲けができるイベントなのです。  現在、20年の開催地候補は3候補に絞られましたが、東京開催が現実味を帯びるためには、支持率が依然として低い状況を打開しなければなりません(五輪開催に「賛成」と答えた都民は47%、マドリード78%、イスタンブール73%)。そこで、電通が考えるのは、ロンドンオリンピックで選手たちに活躍をしてもらって、感動が印象付けられたところで、招致支持率を再調査することです。オリンピックで感動して、東京でも見たいという声を高める作戦です。  ただし、電通にとって悩ましいのは、スポーツの結果は手を回しようがないという点です。電通は「誘拐」と「殺人」以外ならなんでもやるといわれていますが、さすがにスポーツ選手の成績には手の出しようがない。だからこそ、オリンピックの結果が悪くても、日本のマスメディアに感動報道をさせることで、「東京でオリンピックを」という心理にさせようとするのです。 オリンピックでの感動は、電通によって作られたものかもしれないのだ。 (構成=松井克明/CFP) <おすすめ記事> なぜ“汎用技術”iPodがヒットしたのか? 駅のゴミ箱が復活しないのは、経費削減のため? GREE、DeNAは新しい“卓越した”コンプガチャを生む 経団連の反発でオシャカになった社外取締役の義務化法案 LIBOR以上?大企業が日銀短観、景気調査を都合よく操作? 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り 厚労省が、禁断の被生活保護者一斉調査を断行

駅のゴミ箱が復活しないのは、経費削減のため?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル なぜ“汎用技術”iPodがヒットしたのか? GREE、DeNAは新しい“卓越した”コンプガチャを生む ■特にオススメ記事はこちら! 駅のゴミ箱が復活しないのは、経費削減のため? - Business Journal(7月24日)
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あの日から消えた……。「足成」より
 人気放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を直撃解決!する連載「だから直接聞いてみた」。月刊誌「サイゾー」で連載されていた同企画(宝島社より単行本となって発売中!)が、ビジネスジャーナルにて復活!   今週は、山名宏和氏が、かつて駅のホームに設置されていたゴミ箱のいまについて聞いてみた。 [回答者]東京メトロお客様センター様・京王お客様センター様  6月に元オウム真理教信者の高橋克也容疑者が捕まった。17年間の逃亡生活。長いよ、17年は。逃亡をはじめた時に生まれた子どもは、もう17歳だ。女の子なら、結婚して、なんだったら一度離婚できるぐらいの歳月だ。  オウムが起こした地下鉄サリン事件は、社会に多大な影響を及ぼしたが、僕に直接影響があったのは、駅のゴミ箱である。あの事件をきっかけに、テロ防止のためにと駅のゴミ箱がなくなった。最初は捨て口をテープで封鎖するだけだったが、いつしかゴミ箱自体が撤去されてしまった。  あれから十数年。東京メトロなどは改札付近にゴミ箱を設置するようになったが、ホームのゴミ箱は依然設置される気配がない。  でも、ホームにゴミ箱がないと不便なんだよ。たとえば、夏場のこの時期は、車内で洗顔シートの類を使いたいことがある。だけど、使っても捨てるところがない。あれは濡れているから、ポケットに入れるわけにもいかないし。まったく不便だ。  ようやく高橋容疑者も捕まったわけだし、そろそろ駅のホームのゴミ箱も復活させていいんじゃないだろうか。  そこで、東京メトロお客様センターに直接聞いてみた。 『駅のホームのゴミ箱は、いつになったら復活するんですか?』 担当者 今のところとりあえず、係員が見えるような所の改札の付近には置いてある事は置いてあるんですけど、ホームに復活するっていうのは、まだお伝えできるような状態にはないですね。  担当者いわく「オウムの方も全部片付いたわけじゃないから」、まだ係員の目が届かぬホームにはゴミ箱を置くことはできないという。  そのわりには、ホームの自販機の脇には缶やペットボトルを捨てるゴミ箱が必ず置いてあるが、あれはどうなんだ?  では、同じ質問を京王お客様センターにも聞いてみた。京王線の場合、東京メトロと違って、改札口付近にもゴミ箱が設置されていない。 担当者 はい、まだ駅の方にゴミ箱を戻すっていう計画はなくてですね、今現在、売店の横にはですね、ジュースのアミアミの空き缶入れが置いてあるんですが、あとはですね、ゴミは駅係員がお預かりするという形をとらせていただいております。 ――ゴミを捨ててくれるんですか? 担当者 そうですね、はい、「ゴミがあるんですけど」と係員に言っていただければ、係員の方でお引き取りをさせていただいています。 ――どんなゴミでも大丈夫ですか? 担当者 お菓子の袋とかでしたら、まぁ、家庭用のゴミとかは別なんですが、空き缶とかもお持ちいただければお引き取りします。 ――それだったら、ゴミ箱設置すればいいのにと思うんですが? 担当者 そうですね、ゴミ箱を設置いたしますと、なにか有事があった場合、対応がままならないということもありますし、まだ脅威が拭いきれていないということもございますので、今現在は設置していないですね  なるほど。  東京メトロにしても京王電鉄にしても、鉄道会社にとって、地下鉄サリン事件はまだ終わったことではないようだ。  と、まとめたいところだが、実はもう1つ気になることがある。  ゴミ箱が復活しないのは、実は経費を抑えるためじゃないだろうか?  ホームにゴミ箱を置くと、それを管理するための人件費などがかかる。一度撤去したのをいいことに、経費節減のためゴミ箱を復活しないんじゃないだろうか。  そこで、やはり直接聞いてみた。 『ゴミ箱が復活しないのは、経費節減みたいなこともあるんですか?』  東京メトロお客様センターの回答は、 担当者 それは聞いてないですね。  一方、京王お客様センターの回答は、 担当者 削減ということはないと思うんですが、やはりゴミの方も有料化になってきますし、ゴミを少なくするという考えもありますので。  本当のところは分からないが、少なくとも売店があるような駅には、ホームにゴミ箱を置くべきじゃないだろうか。そこで売っているものから、ゴミが出るんだから。 (文=山名宏和) <おすすめ記事> 原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル なぜ“汎用技術”iPodがヒットしたのか? GREE、DeNAは新しい“卓越した”コンプガチャを生む 経団連の反発でオシャカになった社外取締役の義務化法案 LIBOR以上?大企業が日銀短観、景気調査を都合よく操作? 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り 厚労省が、禁断の被生活保護者一斉調査を断行

駅のゴミ箱が復活しないのは、経費削減のため?

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ユーザ無視でニーズない電子書籍普及カギはiTunes?

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7月に楽天が販売開始した電子書籍「kobo」。
(「同社HP」より)
 電子書籍に多少関心を持っている人ならば、「電子書籍元年」というフレーズを何度も耳にしたことがあるだろう。  しかも、毎年のように。  長く関心を持っている人ならば、2000年代半ばから何度も繰り返し聞かされているキーワードのはずだ。最近では、Amazonが販売する「Kindle」の最新版「Kindle Fire」の日本販売が正式決定したり、楽天が専用端末「kobo」を投入したりと賑やかに見える電子書籍業界だが、今度こそ「電子書籍元年」は来るのだろうか?  日本では03年に松下が、04年にソニーが専用の電子端末を発表し、一瞬電子書籍が盛り上がるかのように見えた時期がある。しかし、その火はすぐに消えた。その原因はいくつか考えられるが、1つも解決できていないように見える。  何が日本での電子書籍普及の障壁となっているのか?  今、それは乗り越えられそうな状態にあるのか?  改めて考えてみよう。 過去の失敗要因「囲い込み」は続行中  先に述べた過去の端末は、重さや性能の面で最新端末とそれほど大きな開きはない。文庫本よりは重いけれど持ち運べる重さであり、十分見やすい文字表示が実現されていた。もちろん年月の経過とともに、より表示速度や表示文字の美しさなどは進化しているし、比較的安価に購入できる端末も多くなっている。カラー表示対応端末や、Android搭載で書籍も読めるタブレットという体裁になっているものもあるが、少なくとも読書の部分に関してはそれほど大きな違いはない。  では、なぜ今とそれほど変わらない端末がありながら、電子書籍は普及できなかったのかといえば、メーカー側の「囲い込み」作戦の失敗があったからだ。どの端末も専用の電子書籍ストアを使うしかなく、中には書籍を購入するのではなく、レンタルしかできないものもあった。独自のファイルフォーマットを採用していた端末まであった。  ただでさえ書籍の電子化という新しい取り組みに懐疑的な作家や出版社が多く、コンテンツの総量が限られていたのに、端末ごとに使えるサービスが分かれてしまった。そのせいで、本を読もうにも読みたい本が見当たらない、使いづらいという状態になってしまったのだ。今の倍以上する価格で購入した端末で、読みたいものがろくにない。そんな状況でユーザーがついて行くはずもなく、利用数減とともにストアごと消えてしまった。  そして困ったことに、この状況はいまだに改善されていない。  最新のどの端末を見ても「うちのサービスから本を買って読んでください」という姿勢は同じだ。「この端末さえ用意すれば、いろいろなショップから好きに本を購入して読める」というかたちはとっていない。もともと楽天は「Raboo」というストアを持っており、パナソニックの端末から利用できたのだが、「kobo」発表時には新たな「koboイーブックストア」を別に用意した。これは世界展開との兼ね合いもあるのだが、同じ楽天の電子書籍サービスですら2つあり、現時点では相互利用ができない。 コンテンツの数は少なく、価格は高い  この10年で、作家や出版社側も電子書籍に慣れた。同じコンテンツが、あちこちのストアに並んでいることも珍しくはない。メーカーごとの「囲い込み」をされたままでも、ユーザは本を読みやすい状況になりつつあるのは事実だ。しかし十分な数が出そろっているかというと疑問がある。  日本では1年に7万5000点前後の新刊が発行される。直近10年分でも75万冊はあるという計算だ。しかし、Amazonの「kindle store」で約100万冊、楽天の「Koboイーブックストア」で240万冊。これは「青空文庫」で公開されているような著作権の切れた旧作や、世界各国の言語版を含んだ数だ。  日本語の最新刊は、どれだけの数入っているのだろうか? 書籍として流通させづらいマニアックなテーマの本なども、流通障壁の少ない電子書籍でこそ読みやすくなりそうなものだが、現状では「人気作を優先的に書籍化するので精いっぱい」というようにも見える。  また、価格に関しても「紙を綴じた書籍という物体が入手できないのに、高すぎる」という意見もある。印刷・配送コストが不要なのにもかかわらず、多くの電子書籍は、紙の書籍とあまり変わらない価格で販売されているのが現状だ。  特にマンガコンテンツの場合、すでに絶版になった旧作などが電子化されていることが多いが、価格は新作と同じだ。これでは新古書店や古書店で買って読む、という層には受け入れられないだろう。  一方で、「内容だけ読めればよいのではない」という本好きの人々は、書籍という形態を好んでいたり、マンガの見開き表現や小説の文字組みなどにもこだわることが多く、電子書籍には馴染みづらい。    気軽に読めることこそ電子書籍のミソなのだとすれば、コンテンツは安価かつ大量にあってほしい。例えば、携帯コミックのように、1作品を細かく分割してしまうのも1つの方法だろう。無料で1話読み、数十円である程度読んでから、続きを買うかどうか考えられるのが携帯コミックでは当たり前だ。  実は日本は、携帯コミックを数に入れると、かなり電子書籍が普及している国らしい。先行成功事例として参考にしてほしいところだが、マンガ雑誌の1話分ずつの切り売りや、書籍の1章ごとの販売といった手法は、今のところ出版社などのコンテンツホルダー側は好んでいないようだ。 特別な本好き以外は、機械を買って読むほど本に飢えていない  電子書籍の戦う相手として、新刊書だけでなく新古書店や古書店に並ぶ本も挙げたが、日本は書店事情が非常に充実している国だ。  新刊書店はとりあえず新刊が配本され、売れなかったら返品できるという「再販制度」で守られている。これがあるから、たくさん売れなさそうな本でも店頭に並ぶチャンスを一応与えられるし、日本全国で定価販売が実現される。定価販売を義務づける手法だけならば、日本以外でも数カ国で行われているが、電子書籍先進国といわれるアメリカでは採用されていない。  日本全国で新刊書が手軽に入手できる上に、新古書店や古書店も多くある。図書館も多く、ネット書店も充実している。日本人は本に飢えていないのだ。読みたいと思えばいつでも本は簡単に読める。  そして、日本人の読書量はそれほど多くない。08年に文化庁が実施した調査では、1カ月に1冊も読まない人が46%、1〜2冊の人が36%にも上った。雑誌やマンガを除いて、という条件だとはいえ、かなり少ない。月7冊以上読む人は3.3%。本よりもマンガを読むという回答は13.4%、マンガしか読まないという回答が2.6%にとどまっている。電子書籍端末が1000冊入る、2000冊入ると自慢したところで、日本人の8割は月に2冊も本を読めば上等という状態なわけだ。  この状況で、電子書籍ビジネスはどこを目指して進むのだろうか?  週に1冊読む人を本好きと呼んだとしても、2割弱。その中で「本」という形状にこだわらず中身が読めれば満足で、形のない電子コンテンツに書籍と同じだけのコストをかけられ、機械の扱いにも抵抗がない人というのはどれくらいいるのだろうか? iTunesのような存在が鍵?  実は、日本では本と同じ再販制度が音楽にも適用されている。つまり、これまで挙げた問題の多くは、音楽業界が過去に解決してきたものだ。  例えば、PCや携帯用プレイヤーに向けた音楽配信が普及するまで、日本では「着メロ」や「着うた」という形で携帯電話を使って音楽を楽しむことが普及していた。これは携帯コミックだけは普及している電子書籍の現状に似ている。  音楽配信も、初期はレコード会社ごとにいろいろな取り組みをしていた。会員の囲い込みが強く、ファイルフォーマットがさまざまだった。それが今、「iTunes」という形でまとまっている。もちろん、今でもほかの音楽ストアはあるし、「iTunes」と別のストアを掛け持ち配信している曲もある。しかし、大きな1つのストアでたくさんのものが買えるようになったことが、ユーザの利便性を高め、普及に一役買ったのは事実だろう。  価格面でも、CDで買う場合の半額程度で購入できるダウンロード版アルバムは少なくない。CD化されないダウンロード限定販売や、先行販売も多い。アルバムの中から1曲だけ買えるのも当たり前だ。書籍もいずれ、低価格販売や切り売りといった方向に進まざるを得ないのではないだろうか。  そして今、ユーザに見極めてほしいのは、 「どこがiTunes的存在になるか?」 ということだ。これまではAmazonが強そうにも見えたが、今のところはっきりとはしていない。海外とは著作権に対する考え方なども違い、なかなか難しそうだ。すでに日本の同人誌をスキャンした海賊版が海外向けのAmazonに登録されていたりと、管理システムにも不安がある。また、日本では普通に書店で販売されているマンガがアダルトコンテンツと解釈される例が、iPhone向けアプリ等で出ており、そのあたりの線引きも感覚差がありそうだ。  どこのサービスが伸びそうなのかがわからないと、どの端末を買えば将来的にも楽しめるのかがわからないのも問題だ。人柱になる勇気がないユーザーとしては、期待しつつ待つしかないというところだが、そうして買い控えが起これば、また市場ごとしぼんでしまう可能性もある。  本当に12年が「電子書籍元年」となりえるのか? 見守りたい。 (文=エースラッシュ) <おすすめ記事> 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り 厚労省が、禁断の被生活保護者一斉調査を断行 博報堂が歯医者ビジネス?“不況”広告業界復活カギは脱広告業 限られた人材だけで競合チームを作るクラブマネジメント術 アップル元代表、貧乏アジア弾丸ツアーにハマる? パナソニック名誉会長、松下正治氏99歳で死去 CCC、パソナ顧問の注目韓国人企業家「サムスンなぜ強い?」

厚労省が、禁断の被生活保護者一斉調査を断行

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『生活保護が危ない~最後のセーフ
ティーネットはいま』(扶桑社新書)
 吉本興業の人気お笑い芸人、河本準一の親族が生活保護を受けていたことで、政治家を巻き込んで大論争を引き起こした事件は記憶に新しい。さらに近年、生活保護受給者は毎月のように過去最高を更新し続けており、その不正受給も深刻な問題となっている。  そんな折、厚生労働省(以下、厚労省)が銀行界に委託し、生活保護の不正受給者に対する一斉調査を大規模に実施しようとしていることが話題となっている。調査は12月に実施される予定で、現在、厚労省と銀行界は調査実施に向けた準備を進めている。  生活保護法には第29条に「調査の嘱託及び報告の請求」という条文がある。同条文は、保護の実施機関または福祉事務所長は、保護の決定または実施のために、必要があるときは要保護者またはその扶養義務者の資産及び収入の状況につき、官公署に調査を嘱託し、または銀行、信託会社、要保護者若しくはその扶養義務者の雇主その他の関係人に、報告を求めることができる、としている。  先述の通り厚労省は、この第29条を掲げて、銀行界に対して生活保護者の資産調査を“一括”で実施するよう要請した。これに対して、当初、銀行界は個人情報保護上の観点、調査を実施する上でのコスト問題などで反発したが、全国銀行協会(以下、全銀協)と厚労省との調整の結果、調査実施要綱が固まった。  その内容は、各福祉事務所は、生活保護受給者の氏名(漢字・カナ)、性別、生年月日、住所を記入した書面(各福祉事務所の統一様式)に、生活保護受給者本人から徴収した同意書を添付の上、メガバンク、地方銀行、第二地方銀行、信託銀行に対して、銀行が指定する本店・本部・センターなどに国内全店舗一括での照会を依頼する。信用金庫、信用組合については、別途、実施スキームを調整することになっている。  銀行は、福祉事務所から照会があった場合には、国内全店舗の口座の有無、口座があった場合には取引店及び調査時点の残高を調査し、回答するもの。肝心の調査対象者は、①生活保護の申請を行った者及び世帯②不正受給が疑われる者及び世帯―となっている。  問題は、「不正受給が疑われる者及び世帯」の基準、抜粋方法だろう。この点について、厚労省及び福祉事務所は明らかにしていない。一体、何をもって不正受給の疑いがあると判断するのだろうか。ある程度は、明確な基準が必要であろう。さもないと、各福祉事務所により、疑わしい者の判断基準がばらつく可能性があるのはまだしも、基準が明確でないにも関わらず、不正受給者と疑われたり、不正受給者のレッテルを貼られたりすれば、場合によっては人権侵害にもつながりかねない危険性を孕んでいる。  さらに、この調査では不正受給の疑いがある場合など、真にやむを得ない場合には、銀行に対して、口座の有無や取引店及び調査時点の残高といった情報以外の情報提供の協力を依頼できることになっている。しかし、銀行側では個人情報保護の観点から、この部分については懸念を持っている。  もう1点、銀行側には不満がある。この調査に協力するとなれば、担当者の設置といった人件費を含め、コストがかかることになるが、このコストについては銀行側が負担することになる見込みだ。その上、調査結果を各福祉事務所に回答する際の郵便料金についても、福祉事務所が負担するという明確な決まりがない。  基本的には、依頼のあった各福祉事務所に請求できることになっているが、「支払いを確約するものではなく、福祉事務所との間で交渉が必要」(全銀協)としている。  厚労省側は、「現在の各福祉事務所が銀行の複数の支店に別々に照会している実態を考えれば、この方法はそうした手間が必要なくなることや、より多くの支店の状況も把握でき、資産調査が効率的、効果的に実施できるようになる」と期待を寄せている。  果たして、厚労省が画策する生活保護不正受給者摘発の大調査は、結果を残すのか、それとも禍根を残すのか。 (文=鷲尾香一) <おすすめ記事> ユーザ無視でニーズない電子書籍普及カギはiTunes? 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り 博報堂が歯医者ビジネス?“不況”広告業界復活カギは脱広告業 限られた人材だけで競合チームを作るクラブマネジメント術 アップル元代表、貧乏アジア弾丸ツアーにハマる? パナソニック名誉会長、松下正治氏99歳で死去 CCC、パソナ顧問の注目韓国人企業家「サムスンなぜ強い?」

厚労省が、禁断の被生活保護者一斉調査を断行

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) ユーザ無視でニーズない電子書籍普及カギはiTunes? 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り 博報堂が歯医者ビジネス?“不況”広告業界復活カギは脱広告業 ■特にオススメ記事はこちら! 厚労省が、禁断の被生活保護者一斉調査を断行 - Business Journal(7月22日)
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『生活保護が危ない~最後のセーフ
ティーネットはいま』(扶桑社新書)
 吉本興業の人気お笑い芸人、河本準一の親族が生活保護を受けていたことで、政治家を巻き込んで大論争を引き起こした事件は記憶に新しい。さらに近年、生活保護受給者は毎月のように過去最高を更新し続けており、その不正受給も深刻な問題となっている。  そんな折、厚生労働省(以下、厚労省)が銀行界に委託し、生活保護の不正受給者に対する一斉調査を大規模に実施しようとしていることが話題となっている。調査は12月に実施される予定で、現在、厚労省と銀行界は調査実施に向けた準備を進めている。  生活保護法には第29条に「調査の嘱託及び報告の請求」という条文がある。同条文は、保護の実施機関または福祉事務所長は、保護の決定または実施のために、必要があるときは要保護者またはその扶養義務者の資産及び収入の状況につき、官公署に調査を嘱託し、または銀行、信託会社、要保護者若しくはその扶養義務者の雇主その他の関係人に、報告を求めることができる、としている。  先述の通り厚労省は、この第29条を掲げて、銀行界に対して生活保護者の資産調査を“一括”で実施するよう要請した。これに対して、当初、銀行界は個人情報保護上の観点、調査を実施する上でのコスト問題などで反発したが、全国銀行協会(以下、全銀協)と厚労省との調整の結果、調査実施要綱が固まった。  その内容は、各福祉事務所は、生活保護受給者の氏名(漢字・カナ)、性別、生年月日、住所を記入した書面(各福祉事務所の統一様式)に、生活保護受給者本人から徴収した同意書を添付の上、メガバンク、地方銀行、第二地方銀行、信託銀行に対して、銀行が指定する本店・本部・センターなどに国内全店舗一括での照会を依頼する。信用金庫、信用組合については、別途、実施スキームを調整することになっている。  銀行は、福祉事務所から照会があった場合には、国内全店舗の口座の有無、口座があった場合には取引店及び調査時点の残高を調査し、回答するもの。肝心の調査対象者は、①生活保護の申請を行った者及び世帯②不正受給が疑われる者及び世帯―となっている。  問題は、「不正受給が疑われる者及び世帯」の基準、抜粋方法だろう。この点について、厚労省及び福祉事務所は明らかにしていない。一体、何をもって不正受給の疑いがあると判断するのだろうか。ある程度は、明確な基準が必要であろう。さもないと、各福祉事務所により、疑わしい者の判断基準がばらつく可能性があるのはまだしも、基準が明確でないにも関わらず、不正受給者と疑われたり、不正受給者のレッテルを貼られたりすれば、場合によっては人権侵害にもつながりかねない危険性を孕んでいる。  さらに、この調査では不正受給の疑いがある場合など、真にやむを得ない場合には、銀行に対して、口座の有無や取引店及び調査時点の残高といった情報以外の情報提供の協力を依頼できることになっている。しかし、銀行側では個人情報保護の観点から、この部分については懸念を持っている。  もう1点、銀行側には不満がある。この調査に協力するとなれば、担当者の設置といった人件費を含め、コストがかかることになるが、このコストについては銀行側が負担することになる見込みだ。その上、調査結果を各福祉事務所に回答する際の郵便料金についても、福祉事務所が負担するという明確な決まりがない。  基本的には、依頼のあった各福祉事務所に請求できることになっているが、「支払いを確約するものではなく、福祉事務所との間で交渉が必要」(全銀協)としている。  厚労省側は、「現在の各福祉事務所が銀行の複数の支店に別々に照会している実態を考えれば、この方法はそうした手間が必要なくなることや、より多くの支店の状況も把握でき、資産調査が効率的、効果的に実施できるようになる」と期待を寄せている。  果たして、厚労省が画策する生活保護不正受給者摘発の大調査は、結果を残すのか、それとも禍根を残すのか。 (文=鷲尾香一) <おすすめ記事> ユーザ無視でニーズない電子書籍普及カギはiTunes? 敵はジャパネット? ヤマダ電機会長、ジリ貧の焦り 博報堂が歯医者ビジネス?“不況”広告業界復活カギは脱広告業 限られた人材だけで競合チームを作るクラブマネジメント術 アップル元代表、貧乏アジア弾丸ツアーにハマる? パナソニック名誉会長、松下正治氏99歳で死去 CCC、パソナ顧問の注目韓国人企業家「サムスンなぜ強い?」

深夜強盗の影響で「すき家」の売り上げが激減

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 男性の10人に1人が精子に問題アリ あなたも不妊症かも? 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? 高額保険料、保障外だらけ…病気があっても入れる保険のワナ ■特にオススメ記事はこちら! 深夜強盗の影響で「すき家」の売り上げが激減 - Business Journal(7月18日)
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編集が“自腹で”購入した「すき家」の特うな丼弁当1180円。
1180円……。牛丼約4杯分……。
 牛丼戦争が収束の兆しを見せ始めた。売り上げ増に直結していた値引きの効果が薄れてきたからだ。むしろ、値引き合戦で経営体力が落ちてきて、これ以上の消耗戦に耐えられなくなったという側面の方が大きいようだ。  6月の売上高(既存店ベース)は2社が前年割れした。外食最大手、ゼンショーホールディングスが展開する「すき家」は、前年同期比1.8%減と10カ月連続の前年割れ。松屋フーズの「松屋」も5.6%減と3カ月連続のマイナスとなった。一方、吉野家ホールディングス傘下の「吉野家」は0.1%増と3カ月ぶりにプラスに転じた。ただし、吉野家の客数は3.7%減で6カ月連続でマイナスである。  近年、夏の新たな風物詩として定着したのが、すき家と吉野家のうな丼合戦だ。2007年から毎年、6月になるとうな丼を提供してきた。最も需要が高まる7月後半の土用の丑の日までの期間限定商品で、ウリは低価格。開始初年は、吉野家が490円、すき家が550円と、うな丼としては破格の値段が人気となり、サラリーマンが列をなした。  ところが、今年、稚魚の不漁により、うなぎの価格が高騰したため、両社は大幅な値上げを余儀なくされている。すき家は、10年まで580円にとどめていた価格を、11年には100円値上げし680円に、今年はさらに100円値上げして780円に設定した。吉野家も今年は100円上げて650円で提供している。  うな丼の値上げが、どう影響するか――。それを占うのは、6月の既存店の売上高だ。とりわけ、すき家にとって、書き入れ時には、客の4分の1がうな丼を注文するほどの人気メニュー。うな丼を昨夏より100円値上げしたことで、客単価は4.7%増となったが、客数は6.2%減と落ち、売上高は前年実績をカバーできず1.8%減となった。  昨年は、うな丼を100円値上げしたにもかかわらず、売上高を伸ばした。6月は客数が11.1%増で、売上高は6.0%増。7月は客数が10.6%増、売上高は9.6%増と絶好調だった。客数の増加が2ケタに達したのは、まさに、うな丼効果だった。  だが、今年は、うな丼をさらに100円値上げしたことで、爆発的に伸びた昨年の反動がきたようだ。うな丼780円に割安感はない。  これに対して、吉野家は、客数は3.7%減だが、うな丼の100円の値上げ効果で、客単価が3.9%増となり、売上高は横ばいを維持した。うな丼はすき家とは違い、吉野家の主力メニューではない。  牛丼の値引き合戦で出遅れた吉野家は、10年9月に「牛鍋丼」を280円(並盛)で発売。牛丼並盛(380円)より安い価格設定で、1カ月足らずで1000万食を売った。だが、売上高の構成比は、牛丼のほうがはるかに大きい。牛丼人気が吉野家を支えているという構図はまったく変わらない。  牛丼戦争が勃発したのは09年12月である。すき家が牛丼を一気に280円へと、大幅な値下げを敢行したことに端を発する。しかし、吉野家は価格競争への参戦を拒否。従来通りの380円の価格を据え置いた。それまでは、3社とも一杯380円前後で、価格でも収益面でもほぼ横並びだった。  牛丼戦争の緒戦で勝ったのは、価格を一気に値下げした、すき家。敗れたのは価格を据え置いた吉野家だった。すき家が値下げ戦争を仕掛けた09年12月の吉野家の数字を見ると客数は前年同月比で25%減り、売上高は22%のマイナス。これ以降、売り上げの落ち込みが激しく、毎月2ケタの減少が続いた。  結果として、すき家が仕掛けた電撃的な値下げ作戦に、牛丼の本家、吉野家は完膚なきまでに打ち負かされた。それ以降、すき家が独走し、吉野家の独り負けが続いた。  ところが、昨年あたりからすき家の快進撃に急ブレーキがかかった。11年8月には伸びが止まり、9月からマイナスに転じた。以来、今年6月まで10カ月連続の前年割れとなった。これまで効果を発揮してきた値引き合戦の神通力が薄れてきた。消費者が値引きに慣れて、インパクトがなくなったからだ。  さらに、すき家を試練が襲った。コスト削減の切り札は、深夜、1人で調理と接客をこなすワンオペレーション(通称ワンオペ)。これが強盗に狙い撃ちにされた。強盗事件の多発を受け、警察庁が異例の防犯強化を要請。深夜帯の1人勤務を改め、複数体制に変更した。人件費のコスト増は、年間で25億円に上ると試算されている。ゼンショーHDの12年3月期の営業利益は210億円だから、12%弱のコスト増になる。当然、収益を圧迫する。  ワンオぺなど徹底的なコスト削減を武器に、牛丼値下げ合戦を仕掛け、すき家の既存店売り上げは11年7月まで18カ月連続のプラスという記録を達成した。  だが、売り上げの前年割れが続くなか、ワンオペ廃止によるコスト増を吸収しながら、さらに値下げを仕掛けるのは簡単ではない。吉野家はフランチャイズ(FC)店が多いため、FC店の経営を圧迫する値下げは避けたいというのが本音。  それぞれのお家の事情もあって、牛丼の価格戦争は収束の気配だ。 (文=編集部) <おすすめ記事> 男性の10人に1人が精子に問題アリ あなたも不妊症かも? 脱法市場のパチンコ業界がクリーンになる? 高額保険料、保障外だらけ…病気があっても入れる保険のワナ 医療保険は損?健康保険払い戻し、医療費控除を賢く使えば… もしグーグルが日本で起業していたら成功したか? 広告費ゼロで会員5万人?ソーシャルランチ人気の秘密 合コンで大人気!化粧品K男性社員は毎晩自社商品で全身を…