「1人10万円」「やりとりは商品券」名門 “裏口入学”の実態とは!?

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(左)「週刊東洋経済」(11/3号)
(右)「週刊ダイヤモンド」(同)
「週刊東洋経済 11/3号」の特集は『アップルはいつまで特別か』。9月に発売されたiPhone5は発売から一週間で500万台を突破。日本の携帯電話端末で国内シェアトップのシャープが、2011年度の1年間で出荷した台数の770万台と比較すると、アップルがいかに規格外れのヒットを飛ばしているかがわかる。11月にはiPadミニも発売され、成長のブースターにまたまた火がついた。アップルの決算を長期で見ると、あらゆる指標が右肩上がりとなっており、最強ぶりは相変わらずだ。今年から16年ぶりに配当を開始するなど株主重視の姿勢も見せている。  しかし、スティーブ・ジョブス亡き後、CEOに就任したティム・クック体制になって、1年。その足元でいくつかの不安が忍び寄ってきている。同特集ではその不安に迫っている。

●最強企業アップルに浮上した懸念!?

 まず1つ目の不安は「部品メーカーに対し徹底的な値下げ要求をするようになった」点だ。  以前のアップルは常に製品の改善に取り組んでおり新しい技術を尊重する企業だった。品質や納期については厳しいが、「同じものをできるだけ安く作ってほしい」と迫ってくるだけのサムスン電子とはまったく異なり、その技術や知的財産を正当に取り扱うアップル企業姿勢には、日本の多くのメーカーも協力を惜しまなかった。  しかし、その姿勢はiPhone5の開発段階から変わってきた。品質レベルが劣る中国メーカー2社からも一部、部品の購入を開始。そのメーカーの価格と比較しながら厳しい値下げ要求をしてくるようになったという。新しい技術の提案をすると、かつては、価格の話はほとんどせず、こちらの要求を尊重した上で交渉するというのがアップルだったが、今では、真っ先に価格の話になるのだという。  利益率を最優先にコストダウンに邁進するようになったアップル、背景にはクラウドサービスを運営するためのデータセンター整備など、先行投資がかさんでいることもあるようだ。  2つ目の懸念は「アップルの“ファブレス経営”が曲がり角にきている」点だ。アップルがほかの電機メーカーに比べてずば抜けて高い収益力を誇る理由の一つは、生産をすべて外部の協力企業にアウトソーシングする“ファブレス経営”にあった。“ファブレス経営”では生産設備や労働者にかかるコストを固定費として抱えることがなく、自社は開発や販売といった付加価値の高い分野に注力することができる。アップルの“ファブレス経営”はまるで経営学の教科書のようなビジネスモデルだったのだ。  しかし、iPhone5が一機種で販売台数1億台に上るなどその規模が大きくなりすぎて、ほころびが目立つようになった。その象徴的な事件が、10月上旬に中国の鴻海精密工業(フォックスコン)の工場で起きた従業員数千人のストライキだ。情報発信源となった米国の労働者保護団体チャイナ・レイバー・ウォッチによると、ストはアップルがiPhone生産の品質要求を厳格化したため、労働負荷が高まったことがきっかけだという。  アップルは、パーツのつなぎ目のズレが0.02ミリメートル以下であることを要求するなど品質要求を強化。全世界200万台に上る初回予約分を早急に供給するという時間的要求もあって、工場の労働者は10月の建国記念日の連休を返上して生産に追われていたという。  労働者の爆発に対し、鴻海側は今後、アップル側に「値上げ」を求めていくという。鴻海は、アップル製品を本格的に手がけ始めた07年度からの5年間で売上げを約9兆円に倍増させたが、労務費や原材料費の高騰で、営業利益は倍増どころか逆に小幅減少しているのだという。こうした台湾の人件費高騰がアップルのビジネスモデルを揺るがし始めている。  そして3つ目の懸念は「アップルは常にイノベーションを求められている」点だ。アップルはiPhone5では電池の寿命を縮めることなく端末を20%も薄く軽量化したうえ、横幅は変えずにスクリーンを広げた。通信もLTEに対応していて、大きく進化した。500万を超える製品をわずかな時間で出荷するなど関係者から見れば驚くべきオペレーションを展開したが、結局、注目されたのは「初の純正地図アプリの地図が大コケでユーザーに謝罪した『自前主義』の限界」だった。アップルは、常にジョブス時代の完璧さとともに誰の目にもわかるようなイノベーションが求められているのだ。  慶應義塾大学特別招聘教授の夏野剛氏は「初めて世界販売された3Gから来年でちょうど5年になる。通信の世界は動きが激しく、5年は一つの区切りだろう。次の『iPhone6』はいったい何をしてくれるのか。ここで何もイノベーションがなければ、アップルは特別な会社ではなくなる」と語っている(『インタビュー  アップルの未来は次のiPhoneが決める』)。夏野氏は4つのポイントとして、I/O(インプット・アウトプット)、AI(人工知能)、生体認証、バッテリーマネジメントをあげている。  その先にある新事業はやはりテレビになるどうか注目だ。  今回のアップルに関してはダイヤモンドも一カ月前に特集をしている。「週刊ダイヤモンド 10/6号」の特集『日本を呑みこむアップルの正体』だ。ダイヤモンドでは、アップルの下請け企業化した日本企業に迫ったものだった。アップルは、部材や工場の生産に精通したスペシャリストを取引先の工場へ監査として派遣。後日、その監査をもとに飽くなきコストカットを求めてくるえげつなさを紹介していた。今回の東洋経済は経営学的なアプローチでアップルに迫ったものだった。

●慶應義塾に花まる教育会、応募が殺到する私塾

「週刊ダイヤモンド 11/3号」の特集は『モトがとれる学校・塾・習い事』だ。どの学校に入れば幸せな人生が送れるか。どんな習い事をすれば将来役に立つか。小学校“お受験”対策から大学入学支援まで、子どものための投資をさまざまな面から分析していく特集だ。ダイヤモンドの分析では、有力大学を卒業すれば有力企業への就職率が高まり、生涯賃金は平均賃金労働者よりも相当に高い額になる可能性が高まることが明らかになった。「いい学校(近年では中学受験で中高一貫校)に入学して、いい大学・大企業に入って安定した生活を送ってほしい。そのための出資は惜しまない」という親心は間違ってはいないのだ。  しかし、親が教育投資に求めるのは学歴や高い生涯賃金だけではない。人間としての成長も重要なポイントだろう。今回の特集では「生きる力」の育成についても検討したものだ。  ざっと一読して今回の特集のポイントは2つ。慶應横浜初等部の開校と、有力塾の台頭だ。  慶應横浜初等部の開校とは、来春、東急田園都市線江田駅徒歩10分(住所は青葉区あざみ野南)に開校される慶應の小学校だ。第一期生募集のために8月と9月に開催された説明会では定員108人に対し、3000人強が集まった。お受験業界で不動のナンバーワンブランド付属小「幼稚舎」を持つ慶應が、富裕層の多い横浜で小中一貫校を開設するとあって大注目となったのだ。なお、念のため、「慶應幼稚舎」は小学校であって、幼稚園ではない。ときどき話がかみ合わない人がいるので、再確認しておきたい。  説明会で配布された資料は、慶應幼稚舎では6年間クラス替えがないのに対し、横浜初等部では2年に1回クラス替えを行ない、保護者が慶應義塾出身かどうかは入試では考慮しないといった説明が明記されていたという。輝かしい慶應幼稚舎ブランドとは別の意味合いの小学校になりそうだという。  一方、有力塾の台頭とは、最近テレビで話題の「花まる学習会」のことだ。「花まる学習会」とは、大学受験のための予備校で指導していた現代表が、解き方を教えてそれを繰り返すだけの機械的な計算力指導一辺倒の既存の塾へのアンチテーゼとして、「思考力」「作文」を指導の中心に据えた学習会を93年に立ち上げた。掲げる目標は「魅力的な大人、メシが食える人」を育てること、現在は埼玉県を中心に首都圏に全173教室、1万人以上の生徒を抱える。評判が評判を呼んで入塾のキャンセル待ちは3000人にいたり、現在はキャンセル待ちすら受付られない状況だ。  あるとき、代表は既存の塾で教えている際にあることに気がついた。同じように教えてもすぐに吸収できる子と吸収できない子がいる。すぐに吸収できる子は実は「遊びこんだ経験」があったのだ。遊びこんだ経験が、後の思考力や人間的魅力につながるとして、毎月のように1泊2日の野外体験イベント、夏には2泊3日のサマースクールで徹底的に遊ぶ。何もない自然を舞台に創造力を発揮して遊んでこそ、知性や人間的魅力が育つという考えは、普段の塾の場でも思考力を重視する教育につながっているのだ。  さらに「花まる学習会」の特徴は、思考力と野外体験、そして「親教育」も重視している点だ。子どもが問題を起こす原因は子ども自身ではなく、親にあるのではないかという問題意識を出発点に、家庭での子どもの接し方や心構え、夫婦関係の構築の仕方までを説いている。この無料の講演会は、毎年100回ほど開講しているが、数百人の定員に1000人以上の応募が殺到するのだという。  そして、今回の特集でいちばんの衝撃記事は『名門への“裏口入学”そのために必要な本当の金額』だ。最近、中央大学横浜山手中学(横浜市中区)が入学選抜試験で、合格ラインに満たなかった中央大理事長の知人の孫を不正に合格させていた口利き事件が発覚し、その後、理事長が解任された一件が記憶に新しい。今回、ダイヤモンドでは裏口入学の実態について、ある仲介者に絶対匿名を条件にインタビューを敢行したのだという。  この仲介者によると、実際に、裏口入学で学校側幹部や関係者が受け取るのはせいぜい1人10万円程度、場合によって料亭での接待があったとしても、「裏口入学にかかる合計金額は10万~30万円、どんなに費やしても100万円程度」だという。実際のやりとりは商品券にて行なわれるという話はリアルだ。  また、それ以上にお金がかかるものの、合格するためのとある秘策も伝授。超名門の私立中学に合格させる場合、この私立中学の先生に家庭教師をお願いするのだという。つまり、問題を作成する側に勉強を教わり、間接的に出題範囲がそれとなくわかるという方法をとるのだという。このときの家庭教師代は「1時間2万円」だという。  この仲介者から裏口入学に関するアドバイスは、「カネ以上に重要なのは受験生と両親の人柄です。特に幼稚園や小学校の入試では、学校側は親の面接を最重視する」ので要注意。また、志望校を一校に絞らないほうがいい。「学校にこだわりすぎると口先だけの詐欺師に騙される可能性」が高まり、数千万円をボラれるおそれがあるのだという。  結局、子どもへの投資は、親のカネとアタマしだい、ということになりそうだ。 (松井克明/CFP) ■おすすめ記事 なぜテレビのデモ報道は“過小報道”になってしまうのか?(前編) アップルが、iPhone部品生産遅れたシャープに甘いワケ シャープ起死回生策は米IT大手からの出資!?カギはIGZO 輸入倍増! 韓国の若者の間で日本酒が流行った理由 俳優・松坂桃季の邪魔をする「情熱大陸」のベタな演出にうんざり!

俳優・松坂桃季の邪魔をする「情熱大陸」のベタな演出にうんざり!

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24歳…さわやかな笑顔…。
(「情熱大陸HP」より)

――『カンブリア宮殿』『ガイアの夜明け』(共にテレビ東京)『情熱大陸』(TBS)などの経済ドキュメンタリー番組を日夜ウォッチし続けている映画監督・松江哲明氏が、ドキュメンタリー作家の視点で裏読みレビュー!

今回の番組:10月28日放送『情熱大陸』(テーマ:俳優・松坂桃季) 「またこんな演出やってる!」と憤った。  最近の『情熱大陸』で役者が登場する回は「撮影中でも密着」が当然だ。芝居のリハーサル中でもキャメラは回る。そして本番も。涙を流したり、感情を吐き出すシーンでも『情熱大陸』は容赦しない。なんと芝居をする目線の先でキャメラは待っている。視聴者には「普通」のアングルかもしれないが、役者にとってはたまったものじゃない。  僕も以前、劇映画のメイキングを撮影していた時に役者の視線の先で構えてしまい、本番の演技を台無しにしてしまったことがある。ただ、確かに役者の違う顔が記録できることはできる。そんな表情を引き出したい気持ちも分からないはない。  だが、最近の『情熱大陸』でそんな演出がお約束になっている。  以前も新垣結衣さん、前田敦子さんの回では「ちょっとどいて下さい」といった言葉を彼女たちが発するまで粘っていた。視聴者はそんなタレントの姿を批判したが、僕は全く逆だ。「本番」の邪魔をしなければ撮れないようなことを狙うべきではないし、第一撮影現場のほかのスタッフ、キャストにも迷惑がかかる。今回も芝居に集中する役者に対し、ナレーションでは「それでも粘る」「礼儀正しく追い出された…」としつこく撮影していた。  僕が憤りを抑え切れなかったのは今回の取材者、松坂桃李に好感を持ってしまったからかもしれない。 「今年大ブレイク! 若手No.1」と画面の左上にテロップが出されていた彼は、ファンはもちろん、取材者からも現場のスタッフからも好かれている。 「自分(ほど)の実力で、このステージに立っているのはおかしいんじゃないのか」と語れば、皆「謙虚だねぇ」「いい人だ」と口をそろえる。テレビのスタッフにラーメンをおごられれば缶ビールでお返しし、自宅に招く。  室内は驚く程に質素だ。そんなに広くもないマンションの一室には日本映画のDVDが並び、共に缶ビールを飲みながら映画鑑賞。老舗映画雑誌『キネ旬』(キネマ旬報社)で新作もチェックしているらしい。特別大きくもないテレビを前に座る彼をナレーションが「よく言えばシンプル、悪く言えばつまらない奴」と断言する。それは言い過ぎだろう、とも思うが こんな素直な姿が女性に好感を持たれるんだろうな、と思う。  ちょうど半分に差し掛かった頃に、『情熱大陸』お約束の自己紹介が始まる。ゲストの生年月日や出身地を子どもの頃の写真で見せるアレだ。そこで意外なエピソードが語られる。彼は小学生の頃にいじめられていたと言うのだ。 「こいつら全員、クソ野郎。クラス全員が嫌いだった」とこれまでとは違うトーンの声が聞こえる。その理由は名前。桃という漢字が「女の子みたい」と思われていたそうだ。なんとも小学生らしい、くだらないイジメだろう。  人と違うものを全否定し、徹底的に攻撃する。彼は目立たなく生きようと決めたらしい。だが、松坂桃李は20年以上溜め込んだ「本音」を演技で発揮することで成功を手にした。そして彼はこの番組で、これまで嫌っていた名前と向き合うことになった。名前の由来は中国の故事「桃李不言下自成蹊」から。桃やすももは何も言わないが、香りにつられて人が自然と集まるという意味らしい。  父親は「そういう人徳のある人になれ」と願いを込めた。  桃李はホテルの一室で父に電話をする。父が「生まれる前から付けたいと思っていた」と語る声は、どこかひょうひょうとしながらも優しさを感じさせる。しかし「男にしてみては変な名前だよ。親父の勝手な思いでいじめられてたって知って、初めて申し訳ないと思ったよ」と謝る。だが桃李は「この仕事を始めて名前にインパクトがあるんだと知った。ありがとうございます、と初めて 思ったよ。生まれて20年にして初めて」と感謝し、互いに「初めて」で応答し合っていた。ちょっと涙ぐみながら電話をし、互いに「まーねー」「ありがとう」と笑う合う姿はまさに親子ならではだった。  僕も彼と仕事をした監督から「素直ですっごくいい俳優だよ」と聞いたことがある。番組を見てもそこに疑いはない。よりブレイクすることは間違いないだろう。  しかし移動中のワゴン車でおにぎりを頬張る、なんともコンビニエンスな生き方を見てると、こういうタイプの俳優が活躍するのは今っぽいなーとも思うのだ。だから『情熱大陸』も新しい演出を見せて欲しい。撮影の本番で目線の先にスタンバイするなんて、もう「なし」で。 (松江哲明/映画監督) ■おすすめ記事 好調のディズニーリゾート、中高年女性の割合が増えている! 電子化に腰が重い出版社につきつけられた著作権のジレンマ 超簡単!周囲や“エラい”人を巻き込んで仕事を成功させるワザ 日本車が中国で大ピンチ!「誤った行為の結果を見せてやる」(業界幹部) ぐっちーさん「150万年も要隔離の核廃棄物に、どう責任を?」

電子化に腰が重い出版社につきつけられた著作権のジレンマ

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横暴なやり口で日本の出版界から総スカンとなったグーグル。
「今回獲得できなければ、出版社が著作隣接権を有することはできないだろう。これが最後のチャンス。もう二度とこんな機会はこない」  ある出版関係者がそう話す「最後のチャンス」というのが、中川正春衆院議員が座長を務める「印刷文化・電子文化の基盤整備勉強会」、通称・中川勉強会が今年6月に発表した「中間まとめ」に記載されている著作権法改正についてである。それによると、「出版者に対して著作隣接権(「(仮称)出版物に関する権利」)を速やかに設定することが妥当」との結論を経て、早ければ来年の通常国会で、議員立法による著作権法改正に臨むとしている。さらに、超党派の議員で結成され、『国民の生活が第一』代表代行の山岡賢次氏が会長を務める『活字文化議員連盟』もこれに賛同する声明を発表した。  なぜ、いま出版社は躍起になって、出版界版著作隣接権(本記事では以後、著作隣接権とする)の獲得を目指しているのか?  この事態の発端は2009年に話題となった「グーグルブック検索和解問題」にまで遡る。この問題は、グーグルがアメリカで「図書館プロジェクト」と称して、フェアユースという権利を主張し、主に大学図書館に所蔵されている書物を勝手にスキャンしてデータベース化していたことに対して、アメリカの複数の出版社が「著作権侵害に当たる」としてグーグルを提訴。08年に両者は和解したのだが、その一方でグーグルは「この訴訟は、原告が利害関係者の全員を代表して訴える『集団訴訟』(クラスアクション)である」として、全世界の出版者に対して、「期限内に(データベース化に)『no』と言わないと、自動的に図書館プロジェクトに参加するとみなす」と通告してきたのだ。 「アメリカの一私企業が世界の書物=文化を私物化するのか!」と、グーグルの横暴なやり方に危機感を抱いた日本の出版界は、日本政府を巻き込んで、すぐさま対応を検討。その結果、2010年に総務省、文部科学省、経済産業省が合同で「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」(通称・3省デジタル懇談会)を立ち上げるに至った。そこで検討された議題のひとつに「出版者への権利付与に関する検討」(文部科学省担当)があったのだ。  著作隣接権は、著作物の創作者ではないが、著作物の伝達に重要な役割を果たしている者に認められた権利。出版界が想定しているこの権利が認められれば、許諾なくアップストアで違法配信されている電子書籍や紙の海賊版の取り締まりなどができるようになる。音楽の分野では当たり前にある権利だが、出版界がこれを有する国はない。  10年12月には、この議題を検討する「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議」が発足し、12年1月に報告書を取りまとめた。だが、報告書には著作隣接権の付与を推進する条項は盛り込まれず、改めて検討の場を設けて継続審議をしていくと表現するにとどめた。実態としてはなし崩しの格好になってしまったのだ。  同検討会議の事務局を務めていたのが、著作権の保護などの事務を担当する文部科学省の外局である文化庁。出版社に対する著作隣接権の付与に対しては、良くいえば慎重、悪く言えば後ろ向きという姿勢だ。これは終始一貫しているのだが、出版社側の団体である日本書籍出版協会は著作隣接権の付与による影響を調査し、検証結果を文化庁に提出するなど、著作権法改正の通常ルートである著作権審議会を経ての改正を模索している。しかし、ある関係者は「文化庁の役人は、出版者への権利付与には消極的。出版界も正規の窓口を通じての交渉は続けていくだろうが、改正できる可能性は低いと思う」ともらす。  そこで、最後のチャンスとしてクローズアップされたのが、先述の議員立法による改正なのだ。中川勉強会も中間まとめで、“デジタル・ネットワーク社会へ対応していくためには、出版者に対する著作隣接権の付与が必要”と結論付けている。これは裏を返せば、電子書籍の普及・促進がなければ、出版社に権利を付与する理由はない、とも捉えることができる。  では出版界の電子書籍への取り組みはどうなのか? その点で分かりやすい目安といえば、12年度の経済産業省による「コンテンツ緊急電子化事業」(緊デジ)である。1点の書籍の電子化費用の半分を補助金(上限10億円)で賄い、12年度内に6万点の書籍を電子化するという事業だ。日本出版インフラセンター(JPO)が経産省から受託し、出版社からの申請窓口および代行出版社を「出版デジタル機構」が担っている。今年立ちあがったデジタル機構の現在のメインの仕事は、この緊デジ事業なのである。  だが、JPOと出版デジタル機構の動きに対して関係者の顔つきは険しい。というのも10月18日時点で、電子化が申請済みとなったタイトル数は3827点、補助金達成率にしてわずか7.41%に過ぎない。出版社が電子化に対して二の足を踏む理由はさまざまあったが、その都度に「申請上限点数の廃止」「被災地への図書寄贈の条件緩和」「EPUB3への対応」「他の製作会社での電子書籍化(一定の条件あり)」など数多くの要望を出版社や団体から聞きいれて、申請条件を緩和してきた。にも関わらず、この体たらくだからである。 「デジタル機構を通じて電子書籍を製作すると、製作費用が即請求されない代わりに、3年間はデジタル機構を通して電子書店に流通することになると言っていた。今はこの期間は交渉によって変更が可能なようだが、3年塩漬けは厳しい。こうした出版社の利害とJPOの構想とのズレが原因で、仮申請では10万点近く集まっていたが、本申請ではほとんど手が挙がらなかったのではないか。ほかにも、著者などに了解をとる手間をかけられないという中小出版社も多いだろう」(出版社の営業担当)  一方、こうした状況に対して関係者は「出版界がもっと電子書籍に前向きな姿勢を見せないと、著作隣接権の獲得も危ぶまれるのでは」と危惧する。  冒頭でも述べたが著作隣接権の取得は出版界の長年の悲願である。過去に一度は改正案までたどり着いたのだが、当時の経団連の猛反対によって挫折したという経緯がある。それから20年以上が経過し、当時を知る関係者のほとんどが内心、権利取得を諦めていた。そこに、デジタルという新しい潮流とともに外資という圧力も加わって、再び脚光を浴びることになった著作隣接権。ケータイキャリアやヤフーなどの企業が経団連を通じて反対を表明しているが、違法とみられる自炊代行業者は今も増え続け、デジタルや紙の出版物の海賊版が中国やアメリカで横行しているのが現状である。紙による出版物の売上が落ち込んでいる今こそ、新たな収入源のひとつとして期待しているデジタル市場で平等な競争ができる環境を築かなければ、ますます出版業界は干上がってしまう。  出版関係者は、役人が嫌がる議員立法という手法を使ってでも、この千載一遇のチャンスをものにすべきだろう。今がまさに出版社存亡の分水嶺なのだから。 (文=碇泰三) ■おすすめ記事 俳優・松坂桃季の邪魔をする「情熱大陸」のベタな演出にうんざり! 好調のディズニーリゾート、中高年女性の割合が増えている! 超簡単!周囲や“エラい”人を巻き込んで仕事を成功させるワザ 日本車が中国で大ピンチ!「誤った行為の結果を見せてやる」(業界幹部) ぐっちーさん「150万年も要隔離の核廃棄物に、どう責任を?」

逆に炎上を誘発する!? 「ネット炎上対策検定」登場

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ネット炎上対策検定なんぞできる時代
(「Thinkstock」より)
 10月30日の日経新聞朝刊から気になるニュースを拾い読み。ビジネスシーンで使えるまじめな1面記事から、飲み屋談義に花咲く変わりネタまで日替わりでピックアップしちゃいます! 【注目記事】 ネット炎上対策に検定 ニューメディアリスク協会  注目は「ネット炎上対策に検定」の記事。社団法人ニューメディアリスク協会が、ネット上の炎上への対応力を測る検定制度を創設、来月上旬にも開始するという内容だ。  社長や従業員などによるネット上での不用意な発言で、企業に批判や中傷が殺到する“炎上”騒ぎが相次いでいる。一度“炎上”すれば、会社のイメージダウンや取扱商品の不買運動などにつながり、最悪の場合、倒産のリスクすらある。そのため企業としても今後は対策を全く立てない、というわけにもいかないだろう。この“ネット炎上対策検定”には、そうした炎上を起こさないための対応策を浸透させる狙いがあるのだとか。  炎上を回避したり収束させたりするスキルを身に付けるのは、もちろん大事なこと。だが、もし仮に「ネット炎上対策検定1級取得」などとホームページに載せていたら、妙な闘争心(?)に火をつけてしまい逆に炎上を誘いそうなので、アピールの仕方には工夫が必要かも。 【1面】 中国リスク、上場企業の収益圧迫  1面トップは「中国リスク、上場企業の収益圧迫 」の記事。中国の景気減速や尖閣問題に絡む販売不振が、日本企業の業績を圧迫し始めた、という内容。何を今更、と思う方も多いだろうが、最終損益の見通しを引き下げる企業が増えてきており、数字を伴って顕在化してきたことが、1面に据えられた理由と思われる。  前述したように、中国リスクは大きく分けて二つ。一つは尖閣問題を契機とした反日暴動や不買運動だ。  ホンダは日中関係の悪化により、販売計画を75万台から62万台と大幅に引き下げ。電子部品メーカーのミツミ電機は、需要の減少による販売減もさることながら、反日暴動により青島市の向上が破壊されたことで20億円の損失を出し、従来予想の10億円の黒字が一転、125億円の赤字に。  キヤノンは、一眼レフなどのカメラの販売計画を40万台引き下げたが、その4分の1は不買運動の影響とのこと。現地では「日本製品を買いにくい雰囲気」があるそうで、店頭に来る客が減っているそうだ。  もう一つのリスクは中国景気の減速。日立建機は、中国でのインフラ工事の減少に伴い重機の販売が低迷、中国売上高を45%減とし、7月時点から353億円引き下げ。三菱商事の幹部は「中国の1人当たりの鋼材使用量が先進国並みに達したので、今後右肩上がりの成長は見込めない」と暗い展望を語っている。  また、中国リスクの影響を逆説的に証明しているのが、依存度の低い企業の堅調ぶり。なかでも日野自動車は東南アジアでトラックがよく売れたことで、経常最高益を更新するのだそうだ。  このように日本企業の損失は大きいが、傷が浅くないのは中国側も同様。中国リスクが鮮明になれば国際社会の中国離れが加速するわけで、レアアースの代替品開発が進み、生産一時停止に追い込まれる企業が出るなど、すでに“脱中国”の流れが始まっている。というわけで、そろそろ尖閣諸島をめぐるいさかいはオシマイにしてもらいたいのだが……。 【投資・財務】 決算トーク 紙幣印刷機、インドで増  投資・財務面からは、決算トーク「紙幣印刷機、インドで増」の記事。印刷機メーカーの小森コーポレーションの近藤真取締役へのインタビュー記事だが、近藤氏によれば、主力の印刷機の業績が厳しいなかで、紙幣印刷機の受注が伸びているとのこと。  この紙幣印刷機を受注して紙のお金を刷りまくっているのは、経済成長著しいインドやタイ。何でも、「短時間で大量の紙幣を生産できる点が評価されている」とのことで、なんともうらやましい話。日本も、刷っても刷ってもお金が足りないほど経済が成長してくれないものか――。 ☆その他の注目記事☆  ・新興株市場に資金流入 ジャスダック10日続伸 ネット関連注目  ・一休、単独税引き益最高の9億2200万円 13年3月期 ■おすすめ記事 現役ブラック企業社長が、社員を安くこき使う華麗な手口を暴露! 電子化に腰が重い出版社につきつけられた著作権のジレンマ ソニー、東芝…トレンド無視し高画質を競うTVメーカーの迷走 ぐっちーさん「150万年も要隔離の核廃棄物に、どう責任を?」 日本車が中国で大ピンチ!「誤った行為の結果を見せてやる」(業界幹部)

現役ブラック企業社長が、社員を安くこき使う華麗な手口を暴露!

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『ブラック会社限界対策委員会』
(パルコ/ヨシタケシンスケ)
 給与、勤務時間、休日など労働条件が労働法に違反している、もしくはその企業が行っている事業そのものがなんらかの法令に違反しているなど、決して他人に入社を勧められない企業のことを「ブラック企業」という。そんなブラック企業の実態に迫ってみた。

●入社して、この会社おかしいと思ったなら?

 どのような会社でも、入社前、外からでは、その内情をうかがい知ることはできない。では、もしブラック企業に入社してしまった場合は、どうすればいいのだろうか。できるだけ早く、まっとうな企業に転職するしかないだろう。決して我慢して長く勤めようと考えてはいけない。  なぜなら、そもそもブラック企業の経営者は、社員の人生を背負っているという発想がないのだ。労働の対価である給与もできるだけ安く抑え、なんだかんだ理由をつけて、踏み倒すことさえ厭わない。  事実、従業員30名程度を擁するあるIT企業経営者のA氏は、自らをブラック企業経営者と認めたうえで、「従業員は敵だと思っている。いかに安くこき使い。文句を言わせず、上手に辞めさせるかだ」と言い切る。従業員サイドに立ってみれば、こんな企業に長居し、忠誠を誓ったところで人生を空費するだけだ。  A氏は採用時、労働時間、待遇などに文句を言わず、黙々と働きそうな「使い勝手のいい人材」のみを採用するという。A氏に詳しく話を聞いてみた。

●使い勝手のいい人間を採用して、こき使う

ーー「使い勝手のいい人材」の基準というか、見分け方は? A氏 人の上に立とうとか、そういう野心がない人間。人に使われるしか能のない人間だ。学歴はあまり関係ない。真面目で、人を疑うことを知らず、そこそこ育ちがよくて、素直に人の言うことを聞く、それでいて責任感が強いかどうかだ。 ーー御社における社員の待遇は? 給与や、勤務時間、休日などを教えてください。 A氏 給与は月に13万5000円。残業代はない。勤務時間は一応、朝9時から夕方5時まで。昼休みも1時間ある。しかし社員はみんな、自発的に朝は8時には会社に来ている。夜も自発的に終電に乗れるまでは働いている。泊まり込みも自発的に行ってくれている。月2回は土曜日も出勤。そうしないと仕事が回らないからね。 ーー本当に、それだけの勤務時間を要するほどの仕事があるんですか? A氏 ない。意図的に「仕事のための仕事」をつくって、長時間働かせているだけだ。 ーーなぜ、そのようなことを? A氏 長時間働かせ、ピリピリした社内の空気に長く触れさせることで、余計なことを考えさせないようにするためだ。今の言葉でいえば「社畜」というのかな。そうすることが目的だな。 ーーそれにしても、条件面ではかなり厳しいですよ。社員の方は文句を言わないですか? A氏 文句を言うような人間は採用していない。文句や不満を言わせないよう、社内の雰囲気を日頃からつくっている。また最初にガツンとやっているので、社員から不満だの文句だの出ない。 ーー最初にガツンとやるとは、どういうことをやるのですか? A氏 仕事でミスがなくても、些細なことで厳しく叱責する。そしてそれをしばらく続け「このような仕事ぶりでは給与は払えない」と言う。「お前はこんなにミスが多いが、それでも給料を払ってやってる」と刷り込む。つまり経営者である私を怖いと思わせることだね。 ーーミスは徹底的に責めるというわけですね? A氏 ミスに限らない。勤務時間中の私用メールや電話、新聞など読んでいても「私用」としてどやしあげる。これで社員へのにらみは利く。もっとも、褒めるときには褒める。「アメとムチの使い分け」も重要だ。

●劣悪な環境に慣れさせて、たまに優しくする

 このIT企業経営者がいう「アメとムチ」は、劣悪な環境、雰囲気に慣れさせ、たまに優しくすることで、社員の喜びをくすぐるというものである。  例えば、この企業では、労働基準法で定められた休暇の取得すら、一切認めていない。休暇が認められるのは、風邪をひいたなどの病欠時のみだ。この部分がムチである。ただし、たまに仕事量が少なくないとき、1000円程度の昼食をおごる、3000円程度の夕食をおごり、早めに帰す……これがアメだという。A氏は、「日頃から厳しくしている分、たまにある『アメ』の部分で、社員は自分が認められていると思い込む。その心理につけ込むというわけ。これで社員は私の言うことを聞く」という。  引き続き、話を聞いてみよう。 ーーもし社員が、労働基準監督署にでも告発したら? A氏 そういうことを考えさせないために、仕事を増やし、拘束時間を長くし、にらみを利かせてプレッシャーをかけている。

●社員が定着しないための環境づくり

ーー長くいる社員の方は、やはりその方が定年を迎えるその日まで、大事にされるおつもりですか? A氏 それはない。年齢が高くなれば、それだけ給料も上げなければならない。長くてもせいぜい5年、できれば3年くらいで出て行ってもらいたい。 ーー誰しも、せっかく就職した会社を3年から5年で退職したいとは思わないでしょう? A氏 それは居心地がいいところなら、それでもいい。しかしうちは、まだまだそんな居心地のいい会社にできる余裕もなければ、するつもりもない。3年から5年で自発的に辞めてもらう。 ーー皆さん、そのくらいの期間で都合よく辞めてくれるものですか? A氏 1年目、2年目で、とにかくどやしつける。ただし、少し仕事を覚えてきたら褒める。この頃が一番使い勝手がいい。でも、仕事の振り分けで、うちに長居しても同業他社で通用しそうなスキルなどは絶対に身につけさせないようにしている。それに本人が気づいて、休暇も認めていないので、転職するにはうちを退職するしかないと気づかせるのです。もちろん自発的に退職するときには、盛大な送別会はする。それが退職金代わりになるというわけだ。 ーー古株で、仕事を覚えているような方の場合は、どうやって辞めさせるのですか? A氏 仕事の面で無視する。使い勝手がよくなると、ある程度権限を与えて、新人の指導もさせているが、些細なきっかけでいいので、新人の前で叱りつけ、それまでの権限を取り上げる。これで普通は辞めていく。 ーー起業家として、そうした経営に思うところはありませんか? A氏 まったくない。今は一人一人が経営者という時代だ。社会保険料まで、こちらが支払って、その恩恵を受けているのだから、それで十分だろう。嫌なら自分が経営者になればいい。企業経営とは、従業員をいかに効率よく働かせるかだ。もっともそれは社員のためではなく、私の会社のためだ。そこを履き違えてはいけない。

●さっさと見切りをつけるにしても……

 これでは、とても企業として発展するとは思えないのだが、ある経営コンサルタントは、こうした経営姿勢について「確かに発展はしない。しかし経営を維持するという面では、あながち間違いではない」という。  また、こうしたブラック企業、経営者の下で働いた経験のある人は、「少ないながらも貯金ができて、退職し、失業保険で食いつなぎつつ、再就職に向けた活動を行うと、労働基準監督署に告発しようという気もうせた」と話す。  もしブラック企業に入社してしまった場合、さっさと見切りをつけて退職したほうがよさそうだが、一歩間違えればドツボにハマる可能性があるという。ある労働基準監督官は、次のような本音を漏らす。  「早期退職で、きちんと仕事をしていない……、ゆえに会社に迷惑をかけたなどの理由で給与の支払いを拒んだり、逆に違約金を支払えという企業もある。あまりに労働者側に立った労働基準監督行政を行い、企業を閉鎖、倒産に追い込むと、それはそれで問題となり、我々もそうしたことを嫌う傾向がある。どのような仕事でも、給料をもらえる仕事をしている以上、従業員側が耐えてもらいたいというのが本音」  いやはやブラック企業に入社してしまうと、泣き寝入りしかなさそうだ。 (文=秋山謙一郎/経済ジャーナリスト) ■おすすめ記事 逆に炎上を誘発する!? 「ネット炎上対策検定」登場 電子化に腰が重い出版社につきつけられた著作権のジレンマ ソニー、東芝…トレンド無視し高画質を競うTVメーカーの迷走 ぐっちーさん「150万年も要隔離の核廃棄物に、どう責任を?」 日本車が中国で大ピンチ!「誤った行為の結果を見せてやる」(業界幹部)

中国はもう魅力なし!?ユニクロ、無印はなぜ撤退を始めたのか?

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ミャンマーよいとこ一度はおいで♪(「Thinkstock」より)
 中国経済を新たな視点で見る「日本企業の投資は中国からASEANへ 視点を変えてみる中国経済」に続き、日本の各企業が、ASEAN諸国でしている具体的な取り組みをお伝えしよう。  日本企業による東南アジア諸国連合(ASEAN)向け投資が急増している。2012年4~6月には前年同期比4割増の3800億円に達し、中国向け投資(3000億円)を上回った。チャイナ・リスクに積極的に対処するためである。  11年の日本からASEANへの直接投資は前年の2.4倍となる1.5兆円に増え、中国(1兆円)を2年連続で上回った。直近の12年7~9月も1800億円と中国(1500億円)を上回っている。

■ミャンマー

 08年以降の、ミャンマーの民主化を受けて、進出を検討する日本企業の動きが強まっている。人件費の安さに加え、約6200万人の人口を抱え、東南アジア有数の消費市場として期待されているのだ。人件費の高騰や、人民元切り上げなどのリスクが高まっている中国の機能を補完する「チャイナ・プラス1」の候補地として注目が集まっている。  日本貿易振興機構(ジェトロ)の調査では、11年のミャンマーの人件費は月平均約95ドル(約7600円)で、中国の5分の1程度。人件費の高騰が続く中国をはじめ、アジア諸国から生産拠点をシフトしようとする動きが目立つ。  9月にヤンゴンに開発拠点を設けるNTTデータは、当初50人を現地採用。5年後に500人に増員する予定で、「優秀な人材も増えている」と期待する。タイの洪水で工場が被災したパイオニアも、リスク回避とコスト削減のため、ミャンマーに生産拠点の開設を検討している。  カジュアル衣料「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは、中国に代わる生産拠点としてバングラデシュを有望視してきたが、「大規模生産は難しい」(柳井正会長兼社長)とミャンマーにシフトする。来年にも縫製工場を設ける方向だ。  経済成長で中間所得層が増えるとみられ、「一大消費市場」としての将来性に注目する企業も多い。  クボタは、ミャンマーがコメを食べる農業国である点に目を付けた。「経済成長で農村部の人口が減り、農業の機械化ニーズが進む」とみて、農機輸出を計画する。伊藤園は、ご飯に合う「お~いお茶」など清涼飲料を売り込もうと、生産、販売拠点を設ける。中間所得層の増加を見込み、ローソンも大手コンビニに先駆け、1号店を出す計画だ。  かつてミャンマーに持っていた拠点を復活させる企業もある。味の素は00年まで、隣国タイから材料を輸入し、「味の素」を製造販売していた。軍事政権下で輸入できなくなり、拠点を休眠状態にしていたが、「近く再開したい」(伊藤雅俊社長)という。  スズキはミャンマー政府との合弁で、隣国タイから部品を運び、小型車や二輪車を組み立てて年間数百台を生産していたが、10年に契約が終了。現在、再び合弁会社を設立する方向で調整中だ。  こうした動きをバックアップする態勢も整いつつある。全日本空輸は10月15日、12年ぶりにミャンマー線(成田-ヤンゴン線)直行便を再開した。週3往復運航する。ANAの伊東信一郎社長は「ビジネスだけでなく文化&観光面での架け橋になりたい」と述べた。また、進出を目指す日本企業に情報を提供するため、みずほコーポレート銀行が拠点を新設するなど、金融機関も支援ビジネスに力を入れる。

■ベトナム

 SGホールディングスグループで国際物流事業を展開する佐川グローバルロジスティクスは12年2月、ベトナムの現地子会社、佐川急便ベトナム有限会社が新たに宅配便事業を開始すると発表した。  佐川急便ベトナムは97年からベトナム全土を縦断する貸し切り便を主としたトラック輸送サービスを展開していたが、北部の首都ハノイ市、南部の商都・ホーチミン市で宅配便事業を開始する。日系の物流企業がベトナムで宅配便事業を始めるのは初めて。経済発展の著しいベトナムにおいて、日本同様の高い品質の物流サービスを提供する。  12年1~10月の日本企業のベトナムへの進出件数が過去最多を更新した。ベトナム外国投資庁が10月25日に発表したリポートによると、1~10月期の日本企業の新規投資件数(認可ベース)は前年同期比39%増の225件に上った。これまで最も多かった11年の年間件数(208件)を1~10月で上回った。製造業が多く、中国からの工場移転組が目立つ。  新規投資額は同4.2倍の38億7500万ドル(約3100億円)。ブリヂストンのラジアルタイヤ工場やLIXILグループ(旧住生活グループ)のアルミサッシ工場など数100億円単位の投資が相次いだ。  サントリーホールディングスは米飲料大手、ペプシコのベトナム現地法人に51%出資し、同国の飲料市場に進出する。ベトナムへの進出をテコにペプシコとの関係を生かし、東南アジア市場を開拓。15年に同地域での売り上げを、11年の5倍の1000億円に引き上げる。  サントリーは13年春にもペプシコの現地法人に出資。食品事業を切り離した後、現地法人の名称を「サントリーペプシコ ベトナムビバレッジ」(ホーチミン市)に変更する。出資額は200億円。飲料専業となる現法は「ペプシコ」ブランドの炭酸飲料やミネラルウオーターを販売し、将来は「サントリー」ブランドのお茶やコーヒー飲料も売る計画だ。  ベトナムは政府主導で市場経済化を進めており、外資企業の輸出拡大に牽引されて高い経済成長を続けている。また「チャイナ・プラス1」の筆頭候補ともみられている。最近では、個人消費を中心とする内需も拡大しつつある。日本企業のベトナムへの関心も高く、中国、タイ、インドネシアと並びアジアの重要な生産拠点になるとの見方が多い。  11年8月、中国メディアが次のように報道した。 『現在、欧米や日本の既製服のほとんどが中国製であり、高級ブランドも例外ではない。中国ではサプライチェーンの末端に位置する労働集約型産業ではあるが、労働者は豊富だった。しかし近年、日本企業が中国での生産から相次いで撤退する動きが目立ち始めている。  洋服の青山を展開する青山商事や「無印良品」の良品計画が中国での生産の大幅な縮小を発表している。現在、青山商事の中国生産比率は75%、良品計画は60%で、2社とも3年後には50%まで下げる予定だ。青山商事はすでにベトナム、ミャンマー、カンボジアでの拠点を確立、今年中にインドネシアでも委託生産を開始予定で、生地はこれまでどおりイタリアと中国で生産するが、縫製は東南アジアに移す予定だ。  一方、良品計画も229の協力工場を86にまで減らし、家具や日用雑貨は東南アジアの木材産地で直接生産する。また、「ユニクロ」を展開するファーストリテイングも、中国以外での生産規模を拡大している。  日本企業が生産拠点としての中国から撤退する理由は、上昇を続ける労働コストだ。ここ数年、中国の労働コストは倍以上に上昇し、人民元も上昇し続けている。1990年代の終わりの円高期に廉価な労働コストに目をつけた日本企業が、人件費の上昇にともなって撤退するのは当然のことだ。  問題は人件費の問題で企業が撤退した後、誰が労働者に新たな就業先を提供するかということだ。撤退が労働者の就職に影響を与えるならば、賃上げも意味がなくなってしまうだろう』

■タイ

 12年7月10日、ユニチカの樹脂(プラスチック)工場がタイ東南部ラヨン県の工業団地で稼働した。工場長は“タイ人気質”を「基本は笑顔。タイの人たちは常にほほえんでいるので、こちらも自然と笑顔になる」と述べた。  ユニチカがタイの新工場建設を表明したのは今年2月。同社のタイ国内の不織布工場(パトゥムタニ県)が水浸しになり、まだ復旧作業中だった。  最近は、人件費の安いミャンマーやカンボジアなどタイの近隣国が日系企業の投資先としてクローズアップされてきた。洪水被害で「カントリー・リスク」が上昇したことに加え人件費が年々上昇し、生産コストの抑制面では、近隣のアジア諸国の方が有利だからだ。  タイは進出企業に対し法人税の8年免除などの誘致促進策を展開している。各国政府もさまざまな企業誘致策を打ち出しており、条件面の差は徐々に縮まりつつある。  生産量の約6割をタイでまかなっていた日本電産は、リスク分散のためカンボジアとマレーシアに新工場を建てた。ただ、インフラ面の整備ではタイが圧倒的に進んでおり、工業団地は50を超す。ユニチカの担当者は「化学品を扱うメーカーにとって、電力の安定供給は最も重要な要素。タイは大停電がほとんどなく安心できる」と打ち明ける。ミャンマーやカンボジア、ラオスなど近隣国では、電力の供給が需要に追いついておらず、「停電が日常茶飯事」の国・地域もある。  ホンダはタイの被災工場を3月に復旧し、インラック首相を迎えて盛大な生産再開の式典を催した。三菱自動車などもタイで小型車の生産に乗り出す。  タイ人はけんかを好まず、あまり文句を言わない。中国人はその反対だ。半面、タイ人は、おおらかな国民性からか、要領をつかむとルールを厳守しなくなる。タイ人と並んで親日的とされるベトナム人は、「タイ人よりきちょうめんだが、融通が利かない面もある」といわれている。タイは東南アジア随一の「ものづくり立国」である。自動車関連産業の集積ぶりは「アジアのデトロイト」と呼ばれるほどだ。全生産台数の9割以上は日系メーカーが占めるなど、日本が主導的役割を果たしてきた。しばらくの優位性は揺るぎそうにない。ちなみに、タイ国内の12年の新車販売台数は130万台と前年より6割増える見込み。

■バングラデシュ

 中堅電子部品のタムラ製作所はバングラデシュで電子部品の生産を始める。日本やアジア、欧州向けの産業機器用電子部品の生産の一部を近くバングラデシュに移管する。中国への一極集中リスクを回避する狙いもある。  タムラ製作所の子会社で発光ダイオードを手掛ける光波(東京・練馬)のバングラデシュの生産子会社、オプシード(チッタゴン市)に5億円を投資する。中国で作っていたもののうち輸出向けの一部をバングラディッシュに移す。  以上のように、日本のグローバル化も新たな局面を迎えている。こうした世間の動きを敏感に読みとって、次の一手を見定める必要がありそうだ。 (文=編集部) ■おすすめ記事 芸能マネージャー「バーニングは防弾チョッキ必須!?」 原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル 大阪市職員語る「橋下市長は手柄横取りで、ミスは職員のせい」 サービス残業の元凶!年俸制・裁量労働制に残業代は込みのウソ 「日本財政がついに破綻!」自民が財政法案『人質』の余波

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『コワ〜いブラック企業の話』
(宝島社/別冊宝島編集部)
「ブラック企業」と一言で言っても、  「死ぬほど働かせる長時間労働」  「働きにまったく見合わない、不当に安い給料」  「上司の業務命令は無理難題ばかり」  「非人間的な切り捨て人事」  「『1日後輩は虫ケラ同然』のような“体育会系”社風」  「同僚の間の殺伐とした人間関係」 など実態はさまざまで、たいていは複数の原因がからみあって「早期退職者が多い」という結果を招いている。  例えば、今まで給料が安いのはまだ我慢できたが、新しい上司の苛酷な仕打ちやサービス残業の強制で、自分の中で「ここまでが限界」という「しきい値」を超えて退職を決意した、ということはあるだろう。  原因の中には、経営者が確信犯的にやっていて、その考えを改めさせない限り絶対に直らないケースとか、長年にわたって受け継がれ会社に染みついた「負の伝統」が犠牲者を生んでいるケースもある。また、幹部候補生の定着率が悪い会社、教育研修がほとんど機能していない会社、組織や店舗網が急拡大した会社、IT系などで若手しかいない新興企業、本社の余剰人員の押しつけ人事が横行する大企業の子会社などで、本来なら管理職につかせるのを避けるべき人物なのに管理職に起用せざるを得なかったために起きた悲劇もある。それらは言ってみれば、ブラック企業になるべくしてなったブラック企業である。

●まともな企業が、いつの間にかブラックに…

 だが、現在ブラック企業とされている会社の中には「以前はまともだった」というところがけっこうある。  例えば、本業が順調で労働環境はそんなに悪くなかったのが、2008年秋のリーマンショックをきっかけに、業績が急降下した会社である。当時、「需要の消失」とまでいわれた売上の激減にあせった経営者は、事業の多角化、組織の再編、経費の切り詰めなどさまざまな対策に乗り出すが、その結果はすぐには出ない。だから、受注できるなら納期や金額などの条件がどんなに悪い仕事でも二つ返事で引き受けた。そうやって、不景気でもけっこう忙しいのに会社は儲からないという「利益なき繁忙」にはまったツケが、「忙しい→サービス残業」「儲からない→安月給」と形を変えて、社員にしわ寄せされていく。

●口コミサイトでうさばらし

 やがてこの会社は、櫛の歯が欠けるように社員がやめていき、口コミサイトで「いい会社だったのにもう夢も希望もない」「社長のAが諸悪の根源だ」などと匿名で罵詈雑言を書きなぐられて、ブラック企業として警戒される存在になっていくのである。おそらく経営者のA氏は、「ああしなければ、会社はつぶれていた」と開き直り、「俺の気持ちが全然わからない人間にネット上であることないこと好き勝手に書かれて、ブラック企業にされた」と憤るだろう。  だが、社員にサービス残業と安月給を強いてダークサイド(暗黒面)に墜ちなくても、リーマンショック後の危機を立派に乗り切った企業はいくらでもある。こんな会社は、なるべくしてなったのではなく、道を誤ってブラック企業になってしまったと言える。  道を誤っても、安月給だけならまだ情状酌量の余地はある。それがよほどひどくなければ、収入が少なければ少ないなりにやりくりができるからだ。深夜や早朝にこっそりアルバイトをして副収入を得ることもできる。  より罪深いのは、社員を会社に縛りつけて時間を拘束し、金銭的な見返りを与えないサービス残業のほうだ。社員の生活時間を奪い、副収入の道を閉ざし、疲れさせて睡眠時間を奪って、その身体に負担をかける。しかも、残業代のコストを考慮して切り上げるという歯止めが存在しないから、残業時間がどんどん長くなっても会社は平気だ。  社員にしてみれば、「こんな給料ではやっていけない」よりも「このままでは身体をこわす」ほうが悩みはより深刻で、退職の動機としてはより強いはずだ。もし身体をこわしてしまったら転職もままならなくなる。「給料は安くても我慢するが、サービス残業は勘弁してくれ」と思っている人は、その逆の数十倍は存在するのではないだろうか。 「ウソつきは泥棒の始まり」ということわざがあるが、「サービス残業はブラック企業の始まり」と、あえて言わせてもらおう。

●年俸制、裁量労働制、みなし労働時間制はサービス残業を正当化しない

 世の中にブラック企業がもっと増殖してほしいと思っている人は、おそらく誰もいないだろう。親族や知人やその子弟が間違ってそんな会社に入り、苦しんだ末にやめて社会人生活の貴重な時間をムダにする姿など見たくないはずだ。サービス残業をさせる会社はブラック企業予備軍だと考えると、まずはサービス残業から退治して悪の根源を元から絶たなければならない。  残業代の支払いは法律で定められた会社の義務であり、社員の権利でもある。法定労働時間(1日8時間または週40時間)を超える時間外や休日に労働をさせたら、割増賃金を「支払わなければならない」と、労働基準法37条は会社に義務づけている。深夜労働をさせたら、さらに上積みになる。その割増率は政令で、時間外労働は25%以上、休日労働は35%以上、深夜労働は25%以上と決められている。2010年に時間外労働が月60時間を超えた場合、超えた分の時間外の割増率を50%以上とする規定が追加されたことを、どれぐらいの数の人がご存知だろうか。  ところが、労働基準法よりも後にできた3つの制度について「この規定の例外になる」と思い込んでいる人が経営者にも社員にもたくさんいて、誤解とサービス残業を生んでいる。それは「年俸制」「裁量労働制」「みなし労働時間制」である。

●年俸制だと、残業代は支払われないのか?

 年俸制を導入しても、法定労働時間を超えたら残業代を支払わなければならない。労働基準法の規定はそのまま適用される。会社が支払わなかったらそれはサービス残業で、法律に違反する。罰則は6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金だ。  会社が「年俸制だから残業代は支払わなくてもいい」と言い訳するのはおそらく、経営者の会合か何かで「残業代なんか一銭も払っていませんよ」といった年俸制導入企業の話を鵜呑みにしたからだろう。  だが、そこには大事なことが抜け落ちている。残業代を一銭も支払わないようにするには、会社とその社員の間で「月間○時間の時間外手当(年間○時間の時間外手当)は年俸額に含まれる」という明確な合意を取り交わして文書にしておき、なおかつ実際の時間外労働がその○時間以内に収まった場合に限られる。それを超えたら、超えた分の残業代は払わなければならない。  ましてや「年俸制・年何百万円支給」というだけの約束なら、残業代は年俸に含まれず、法定労働時間を超えた分は残業代を全額、年俸分とは別に払わなければならない。もし、まだ年俸制ではないのに「もうすぐ年俸制にするから」と言ってサービス残業をさせていたら、よりいっそう悪質だ。後で残業代を年俸に含めると合意しても、それをすでに支払い済みの賃金にさかのぼって適用することはできない。 (文=寺尾淳/フィナンシャルプランナー) ■おすすめ記事 芸能マネージャー「バーニングは防弾チョッキ必須!?」 原発で大儲け、出版社に脅し…電通と博報堂のふしだらなリアル 大阪市職員語る「橋下市長は手柄横取りで、ミスは職員のせい」 日本車が中国で大ピンチ!「誤った行為の結果を見せてやる」(業界幹部) 中国から撤退しつつあるユニクロの次の狙いはミャンマー!?

「プリン在中」「洗濯機の中に宅配」佐川にヤマトのトンデモ運送

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『佐川男子』(飛鳥新社)
 ネット通販などの普及によって、右肩上がりを続けてきた宅配便業界。平成23年度のシェアはヤマト運輸42%に対し、佐川急便39%と2強が圧倒的なシェアを誇っている。しかし、近年はその勢いもいよいよ頭打ちを迎えている。いったい、この2強はどういう戦略で転換期を乗り越えるのだろうか? 送料やサービスを徹底比較! 目的に合った運送会社の選び方 ― マイナビニュース(10月18日)  佐川、ヤマトのほかにもゆうパックや西濃運輸など様々な宅配業者があり、値段もそれほど変わらない。では、いったいどの事業者を利用したらいいのかを、オクルコムの代表取締役・平松匠太郎氏が解説する本記事。彼によれば、マナーや気持ちよさといったサービス品質ではヤマト運輸が最も高い評価を獲得、また、小さくて軽いものは「ゆうパック」、大きくて軽いものは「はこBOON」を利用すれば送料を節約できるそうだ。  この他にもリピーター割引や持ち込み割引、複数個口割引など各社によって様々な割引特典もある。平松氏によれば「売り上げに伸び悩んでいる」と言われる国内運送事業。「貨物量減少や過度な値下げ競争により疲弊している」運送業者が、淘汰される時代が到来する……。 ヤマト運輸、東京駅の駅舎内で旅行客向けのポーターサービスなどを開始 ― ビッグローブニュース(10月3日)  差別化が難しく、コモディティ化が進行する宅配業界。このレッドオーシャンで生き残るために、各社では新たな戦略を展開している。ヤマト運輸では、全国の商業施設などで行なってきた手荷物の一時預かりサービスを新しく完成した東京駅構内でも開始した。  従来の手荷物預かり、宅急便受付といった従来のサービスに加え、東京駅では新たにポーターのサービスを開始。丸の内北口の店舗から新幹線、成田エクスプレス、はとバス乗り場まで利用者を案内。手荷物も一緒に運んでくれるというこのサービスで、海外旅行客などの利用を見込んでいる。海外では当たり前となっているポーターサービス、これを機に日本でも普及が進むだろうか。 話題の“佐川男子”の握手会&撮影会、体験レポート! ― Excite Bit コネタ(9月29日)  佐川急便に在籍する3万人のセールスドライバーの中から、選りすぐりのイケメンだけを集めたファンブック『佐川男子』(飛鳥新社)が売れている。イケメンドライバーのグラビア写真やインタビュー、休日の過ごし方、そして佐川急便のトリビアまでも掲載した本書。ガテン系として敬遠されがちなドライバーだが、爽やかで頼り甲斐のある彼らの素顔が人気の秘訣だ。  現在、2万部を発行し、異例のヒットとなっている本書が、なんと握手会&撮影会を開催! 会場となった福家書店・新宿サブナード店にはファン100名以上が集まり、黄色い声を上げた。 「佐川男子〜!」のかけ声から、佐川ユニフォームで7人の佐川男子が登場。慣れない雰囲気にやや緊張の面持ちだが、佐川男子を代表して佐藤優さんが「今まで以上にお客様に向かいあってプロとして対応していきたいです」と爽やかなコメントを披露。さらに握手会でもテキパキと動くその姿からは「仕事のできる男」の横顔もチラリ。ヤマトから業界1位の座を奪取するため、この男子力こそが鍵となるだろう。 なぜか憎めない佐川の斬新な配達 ー NAVERまとめ(6月12日) 使命感ぱねぇ『クロネコヤマト』の配達 ー NAVERまとめ(7月22日) 「NAVERまとめ」から、佐川とヤマトを扱ったスレッドをピックアップ。  佐川のまとめには「自転車のカゴに入れました」「置きました。許してください」といった不在票から、仕事用携帯を忘れてしまったドライバー、なぜか洗濯機の中に入っている荷物まで……。大切な荷物なので、あまりこういった手は使ってほしくないものの、他人事ならばなぜか微笑ましい。  一方のヤマトはどんな状況でも絶対に届けるというヤマトの使命感にあふれた輸送車を紹介。雪道用にキャタピラーを使った配達車や、ボートによる配達、過積載気味の自転車と、その本気度には舌を巻く。また、「超!! こわれやすい 取扱注意」や「プリン在中」のステッカーなど、遊び心にあふれた仕掛けも。  料金・サービスにほとんど違いがなくなっている今、せっかくならば遊び心で楽しい気持ちにさせてくれる配送業者を選びたいものだ。 (文=萩原雄太/かもめマシーン) ■おすすめ記事 輸出禁止で中国が自滅!? レアアース企業が軒並み経営不振 サービス残業の元凶!年俸制・裁量労働制に残業代は込みのウソ 司法修習の給費制廃止により、弁護士や裁判官が多重債務者に? ウェブ化で傾いた大手新聞、合併にすがる社長同士が密談!? ただのサラリーマンが半年でTOEIC885点になれる勉強法

「プリン在中」「洗濯機の中に宅配」佐川にヤマトのトンデモ運送

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 輸出禁止で中国が自滅!? レアアース企業が軒並み経営不振 サービス残業の元凶!年俸制・裁量労働制に残業代は込みのウソ 司法修習の給費制廃止により、弁護士や裁判官が多重債務者に? ■特にオススメ記事はこちら! 「プリン在中」「洗濯機の中に宅配」佐川にヤマトのトンデモ運送 - Business Journal(10月26日)
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『佐川男子』(飛鳥新社)
 ネット通販などの普及によって、右肩上がりを続けてきた宅配便業界。平成23年度のシェアはヤマト運輸42%に対し、佐川急便39%と2強が圧倒的なシェアを誇っている。しかし、近年はその勢いもいよいよ頭打ちを迎えている。いったい、この2強はどういう戦略で転換期を乗り越えるのだろうか? 送料やサービスを徹底比較! 目的に合った運送会社の選び方 ― マイナビニュース(10月18日)  佐川、ヤマトのほかにもゆうパックや西濃運輸など様々な宅配業者があり、値段もそれほど変わらない。では、いったいどの事業者を利用したらいいのかを、オクルコムの代表取締役・平松匠太郎氏が解説する本記事。彼によれば、マナーや気持ちよさといったサービス品質ではヤマト運輸が最も高い評価を獲得、また、小さくて軽いものは「ゆうパック」、大きくて軽いものは「はこBOON」を利用すれば送料を節約できるそうだ。  この他にもリピーター割引や持ち込み割引、複数個口割引など各社によって様々な割引特典もある。平松氏によれば「売り上げに伸び悩んでいる」と言われる国内運送事業。「貨物量減少や過度な値下げ競争により疲弊している」運送業者が、淘汰される時代が到来する……。 ヤマト運輸、東京駅の駅舎内で旅行客向けのポーターサービスなどを開始 ― ビッグローブニュース(10月3日)  差別化が難しく、コモディティ化が進行する宅配業界。このレッドオーシャンで生き残るために、各社では新たな戦略を展開している。ヤマト運輸では、全国の商業施設などで行なってきた手荷物の一時預かりサービスを新しく完成した東京駅構内でも開始した。  従来の手荷物預かり、宅急便受付といった従来のサービスに加え、東京駅では新たにポーターのサービスを開始。丸の内北口の店舗から新幹線、成田エクスプレス、はとバス乗り場まで利用者を案内。手荷物も一緒に運んでくれるというこのサービスで、海外旅行客などの利用を見込んでいる。海外では当たり前となっているポーターサービス、これを機に日本でも普及が進むだろうか。 話題の“佐川男子”の握手会&撮影会、体験レポート! ― Excite Bit コネタ(9月29日)  佐川急便に在籍する3万人のセールスドライバーの中から、選りすぐりのイケメンだけを集めたファンブック『佐川男子』(飛鳥新社)が売れている。イケメンドライバーのグラビア写真やインタビュー、休日の過ごし方、そして佐川急便のトリビアまでも掲載した本書。ガテン系として敬遠されがちなドライバーだが、爽やかで頼り甲斐のある彼らの素顔が人気の秘訣だ。  現在、2万部を発行し、異例のヒットとなっている本書が、なんと握手会&撮影会を開催! 会場となった福家書店・新宿サブナード店にはファン100名以上が集まり、黄色い声を上げた。 「佐川男子〜!」のかけ声から、佐川ユニフォームで7人の佐川男子が登場。慣れない雰囲気にやや緊張の面持ちだが、佐川男子を代表して佐藤優さんが「今まで以上にお客様に向かいあってプロとして対応していきたいです」と爽やかなコメントを披露。さらに握手会でもテキパキと動くその姿からは「仕事のできる男」の横顔もチラリ。ヤマトから業界1位の座を奪取するため、この男子力こそが鍵となるだろう。 なぜか憎めない佐川の斬新な配達 ー NAVERまとめ(6月12日) 使命感ぱねぇ『クロネコヤマト』の配達 ー NAVERまとめ(7月22日) 「NAVERまとめ」から、佐川とヤマトを扱ったスレッドをピックアップ。  佐川のまとめには「自転車のカゴに入れました」「置きました。許してください」といった不在票から、仕事用携帯を忘れてしまったドライバー、なぜか洗濯機の中に入っている荷物まで……。大切な荷物なので、あまりこういった手は使ってほしくないものの、他人事ならばなぜか微笑ましい。  一方のヤマトはどんな状況でも絶対に届けるというヤマトの使命感にあふれた輸送車を紹介。雪道用にキャタピラーを使った配達車や、ボートによる配達、過積載気味の自転車と、その本気度には舌を巻く。また、「超!! こわれやすい 取扱注意」や「プリン在中」のステッカーなど、遊び心にあふれた仕掛けも。  料金・サービスにほとんど違いがなくなっている今、せっかくならば遊び心で楽しい気持ちにさせてくれる配送業者を選びたいものだ。 (文=萩原雄太/かもめマシーン) ■おすすめ記事 輸出禁止で中国が自滅!? レアアース企業が軒並み経営不振 サービス残業の元凶!年俸制・裁量労働制に残業代は込みのウソ 司法修習の給費制廃止により、弁護士や裁判官が多重債務者に? ウェブ化で傾いた大手新聞、合併にすがる社長同士が密談!? ただのサラリーマンが半年でTOEIC885点になれる勉強法

輸出禁止で中国が自滅!? レアアース企業が軒並み経営不振

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日本の次なるパートナーになるのはどこ?
(「Thinkstock」より)
 中国のレアアース(希土類)最大手、内蒙古包鋼希土高科技が一部工場の生産を休止した。1カ月間、停止する。  2010年の沖縄県・尖閣諸島を巡る日中対立で、中国当局がレアアースの対日輸出を止めたことから、日本企業が代替品の開発を進め、需要が急減した。中国のレアアースの生産量はピーク時の16万トンから、今年は半減する見込みだ。  中国は、レアアースの輸出を対日交渉のカードとして切ったわけだが、逆に中国企業が損失を被る格好になった。  中国のレアアース企業は300社にのぼるが、4分の1が生産を中止し、操業中の会社でも稼働率は30%程度だという。価格もピーク時の3割にまで急落した。7割安くなったということである。  レアアースの失敗は、どちらが相手を、より必要としているかを考えなかった中国当局の頭でっかちぶりを浮き彫りにした。  今回、中国は再びレアアースを全量、対日禁輸するつもりだったのだろうが、その前に自国の企業が経営不振に陥ってしまった。レアアースに対する日本側の具体的な取り組みを報告する。  双日は今年から豪州産のレアアースを当初、年3000~4000トン規模で輸入を始めた。3000~4000トンだと国内需要の1~2割になる。長期契約で13年には国内需要の33%相当の9000トンを確保する。  12年4月30日にデリーを訪れた枝野幸男・経済産業相は、インド政府とレアアースの協力協定を結んだ。インド原子力庁の子会社インディアンレアアースと豊田通商が協力し、レアアース工場をインド東部のオリッサ州で6月中に完成させ、日本の年間消費量(2万7000トン)の15%弱にあたる4000トンを毎年、日本に輸出することになる。インドのレアアースの埋蔵量は世界第5位(310万トン)である。  豊田通商、双日、ベトナムの地元企業のレアアースの開発協力も佳境に入ってきた。現在建設中の工場は来年2月に稼動し、年間1000トンの生産が見込まれている。また、双日はオーストラリアの鉱山会社、ライナスとも協力して、2013年から日本に年間9000トンのレアアースを輸出する計画だ。  世界一のレアアース輸入国である日本は、年間2万7000トン(ピーク時は3万トン)のレアアースを消費、うち80%を中国に頼ってきた。  10年に中国はレアアースの輸出規制を始めたが、情報筋によれば、現在、国際市場で闇取引されているレアアースは年間2万~3万トンに達している。これが日本の供給源の多様化戦略に余裕を与えている。値段は高くなるが、数量は確保できるメドが立っているからだ。  メーカーに脱レアアースの動きも出てきた。精密小型モーターの日本電産は、レアアースを使わないモーターの実用化を目指している。日立製作所はパソコンのハードディスクやエアコンに使われているレアアースを取り出してリサイクルする技術を開発した。レアアースを使わない高性能のモーターも開発している。政府はレアアースの加工やリサイクル設備の更新を後押しする補助制度を設けた。数年後には日本でのレアアースの年間使用量の45%弱にあたる1万2000トンを節約できるようになると期待されている。  ホンダはレアアースをHV電池から回収する技術を確立した。  レアアースを対日カードとして切ったことに対して中国側でも「失敗だった」との指摘が出ている。その理由は、「世界中で日本ほど高値で買ってくれる、いいお客はいない」からだ。対日輸出がこれ以上、減ると中国でレアアース関連倒産が多発する恐れが強い。「市場の実態を無視したレアアース政策(政治的カードとして使ったことを指す)が混乱につながった」との批判が現地で出ている。  日本はインド、カザフスタン、ベトナム、オーストラリアからのレアアース供給に道筋をつけ、13年から対日輸出が開始あるいは輸出量が増える。4カ国による日本への輸出総量は1万5500トンと、日本の年間消費量の半分を上回り(57%)、中国からの輸入比率を大幅に引き下げることができる。リサイクルに加えて、レアアースを使わないハイテク商品の開発で消費量はさらに減る。中国からの輸入量が30%以下になる日も近い。30%なら全面禁輸されても、十分に乗り切れる。  日本の業界関係者によると、「日本が今年、中国から輸入するレアアースは1万トン程度にまで急落し、過去10年間で最低水準になる」  数量だけではない。「価格の下落にも歯止めがかからない」という。  日本のレアアース的なアプローチが、中国最大手のレアアース企業を生産中止に追い込んだ。こうした地道な取り組みが、全ての経済活動に政治を絡めてくる中国に対するカウンターブローになることを証明した。 (文=編集部) ■おすすめ記事 ウェブ化で傾いた大手新聞、合併にすがる社長同士が密談!? 「プリン在中」「洗濯機の中に宅配」佐川にヤマトのトンデモ運送 ただのサラリーマンが半年でTOEIC885点になれる勉強法 司法修習の給費制廃止により、弁護士や裁判官が多重債務者に? サービス残業の元凶!年俸制・裁量労働制に残業代は込みのウソ