セブンイレブン社員も疑問視 酒購入時の年齢認証は必要か?

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今やペットボトルの水を買うのに抵抗はない
(「Thinkstock」より)
 人気放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を直撃解決!する連載「だから直接聞いてみた」。月刊誌「サイゾー」で連載されていた同企画(宝島社より単行本となって発売中!)が、ビジネスジャーナルにて復活!   今週は、鮫肌文殊氏が、セブンイレブンでアルコールを買う際の年齢認証に疑問を呈した! [回答者]セブンイレブン・ジャパンお問い合わせセンター 様  いま、ノンアルコールビールにハマっている。  19の時に、アル中作家・中島らもと出会って毎日のように飲みに連れて行ってもらっているうちに、立派なアル中になってしまった。それから四半世紀に渡って、まあ飲んだ飲んだ。いったん飲みだすと止まらないタイプで20代のまだ仕事もヒマだった時期は、夕方の4時くらいからもう飲み始めていて気がついたら、次の日の夕方の4時になっていたこともあった。24時間連続飲酒ってヤツである。これを3日くらい続けると急性アル中でほとんどの人が病院送りになる。  しかーし。去年の春、ついにそんな人間奈良漬け生活からオサラバする事態が。そう、私のすい臓がバーストしたのである。肝臓より先にすい臓にキテしまった。突然の脇腹の激痛に襲われて救急病院へ。診断は「慢性すい炎」。芸人の次長課長の河本クンや、チュートリアルの福田クンと同じ病気。大酒飲みの成れの果てである。その際に医者に言われたのは「今度お酒を飲んだら死ぬぞ!」というキツイお言葉。以来、1年半以上、アルコールは飲んでない。  なんか思い出しそうでノンアルコールビールさえ口にしていなかったのだが、断酒してもう1年ちょい経つので「ま、いっか」ってノリで飲んでみた。感想は「お、いける!」。アル中時代はバカにしていたが、いざ飲めない境遇になってみるとビールの代替品としてかなりのハイクオリティ。いろいろ飲み比べた結果、アサヒのスーパードライのノンアルビール版は「ビールを飲んでる」感が本物と比べても遜色ない。  てなわけで、最近は仕事終わりに愛飲しているのであった。何本飲んでも全然酔わないのが玉にキズ(当たり前だ!)であるが、いまはファミレスにも置いてあるし、ノンアルビール生活を地味に楽しんでいる。  さあ、そこで今回のギモンである。家の近くのセブンイレブンでノンアルビールを買う時に、レジで年齢確認のタッチパネルを押すようにいちいち促されるのだ。言っちゃなんだが、齢47,どこから見てもただのオッサンである。子供には見えない。同じことを思ってる人は他にもいるようで、つい最近も、梅沢富美男さんがセブンイレブンの店員を怒鳴って揉めたトラブルがネットで話題になったりした。だから直接、セブンイレブン・ジャパンお問い合わせセンターに聞いてみた。 「セブンイレブンでノンアルコールビールを買った時に、『20歳以上の確認をお願いします』と言われて画面のタッチをさせられたんですが、あれなんとかなんないんですか!?」 担当者 はい。メーカーの方でもこれは、アルコールは入っていないんですけども、お酒として、青少年・未成年の方には飲ませたくない品という認識があるんですね。そうした中で、まずレジ登録をする際に、ビールであっても、アルコールのないものであっても、同じように分類が入っておりますので、表示が出てしまうんです。で、ご面倒なんですが、お歳に関わらず全ての方にタッチパネルをお願いしているところで、ご納得頂けない方が多くてすみません。 ――普通にお酒を買う時でも、明らかに成人している人に対しても、確認というのをわざわざしなくても見れば分かりますよね? 担当者 こちらの方でのお答えがですね、じゃあ、例えば30前後なら良いのか、とか、若く見える方、お年を取って見える方、いらっしゃいますので、そこのところで、何歳からそれを押して頂くとか、基準の線が設けられないので、申し訳ないのですが、どの方にもご面倒ですが一手間取って全ての方に押して頂くということで対応しております。 ――この間報道で何かあったじゃないですか、あの、芸能人の方が……。 担当者 はい。梅沢富美男さんですね。 ――それを受けて、社内で動きとかってあったんですか? 結構大きなニュースだったと思うんですけど。 担当者 そういったお話がtwitterですとか、そういった場所で盛んに要求されているところはこちらも認識しておりまして、社内でも認識は共通でございます。本当にご面倒おかけして申し訳ありません。私個人としましても、まぁそこそこの年齢いった女性でございますが、正直、毎回年齢確認をさせられて、「どう見たってそんな年齢には見えないだろ」って思いながらボタンを押すのは決していい気持ちではございませんので、お客様の気持もよく分かりますし、同感なところもあります。  なるほどそっか。年齢確認って担当者の方のようなレディーに対しても結構失礼だったりするのね。  でもどうだろう。  ここは日本人特有の『阿吽の呼吸』ってヤツで見た目がオトナなら店員が先に押してあげるとかすればいいだけの話な気が。全部、マニュアルで対応しようとするから、下町の玉三郎も思わず激昂したんだと思うよ。セブンイレブンの裏メニューならぬ裏マニュアルにすればいいのにね。そう内心思いながら、今日も素直にタッチパネルを押してノンアルビールを買う私なのでした。 (文=鮫肌文殊) ■おすすめ記事 「ハハッミイツケタ」ディズニーランドの危険な画像が流出! 裏mixi、裏FB、裏2ちゃん!? 裏サイトの手口とは? 目指せ寄付100億! 早大が長期計画で明らかにした“収入目標” ディズニーは法律まで変える!?TPPでヤバい知財分野 出生前診断騒動が欠く“普通に生きる”ダウン症の人たちの実態

「ハハッミイツケタ」ディズニーランドの危険な画像が流出!

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クリスマスとかカップルでいっぱいなんだろうな……。
(「東京ディズニーランドHP」より)
 東京ディズニーランド(TDL)や東京ディズニーシー(TDS)などを運営するオリエンタルランドの業績が好調だ。10月30日に発表した9月中間連結決算では、営業利益、最終利益ともに過去最高を記録した。 国内テーマパークが好調 オリエンタルランドの中間決算は過去最高益 ― MSN産経ニュース(10月30日)  消費の低迷にもかかわらず、上半期の入場者数は前年同期比23%アップの1325万人、客単価も1万410円と、過去最高を記録。これによって、営業利益は前年同期比91%増の390億円、最終利益は、およそ3倍となる255億円という大躍進を遂げた。  だが、好調なのはオリエンタルランドだけではない。本記事によれば、大阪・USJも前年2割増の490万人が上半期に来場し、開業以来累計入場者数は1億人を突破。ハウステンボスや豊島園などの施設でも、それぞれ来場者が大幅に増加している。テーマパーク業界全体に追い風が吹いている状況だ。   オリエンタルランドの秘密 最強のサービス企業 ― 東洋経済オンライン(11月7日)  さて、ではなぜオリエンタルランドはこんなにも無敵なのか? その秘密に迫った本記事では、TDSのコンセプトを強さのカギとする。開業当初から、TDLとの入園者の奪い合いを回避することが至上命題とし、大人のテーマパークを志向してきたTDS。キャラクターの露出を抑え、アルコールを提供するなど、落ち着いた雰囲気を売りとしていた。しかし、00年代後半になり、その戦略は徐々に変化していく。新アトラクションの整備に着手を開始し、キャラクターの露出を増加。ファミリー客に対して裾野を広げ始めたのだ。  10年にわたる苦労が結実を迎え、TDLと真のシナジー効果を発揮し始めたTDS。本記事では、テーマパークの設計を「都市開発のような“10年の計”が必要だ」と表現する。TDSが実力を発揮することによって、ようやくオリエンタルランドは我慢の季節を終えた! 東京ディズニーランド「スター・ツアーズ」の新アトラクション 2013年5月登場 ― フィールドプロモーションニュース(11月6日)  今年度、TDSに「トイ・ストーリー・マニア」が開業し、なんと500分待ちの記録を打ち立てた。これにはさまざまな要因が考えられるが、このアトラクションの人気もまた、過去最高益の更新に一役買っていることだろう。そして、来年度にはTDLに新アトラクション「スター・ツアーズ」が誕生する。1989年の導入以来、初の全面リニューアルとなる。ストーリーの展開が50通り以上もあり、リピーターも数多く訪れるだろう。来年、30周年のアニバーサリーを迎えるTDLが、再び最高益を記録することは確実だ。 ディズニーランド禁断の『舞台裏』が流出! 夢が一気に崩れる内容 ― マイナビニュース(10月16日)  海外のディズニーランドの流出写真をまとめた本記事。水が抜かれたジャングルクルーズや、カリブの海賊のカラクリ、バックヤードをうろつくあのキャラクターの後ろ姿……と、夢の国の裏側が暴かれてしまった。普段は絶対に裏側を見ることができないだけに、怖いもの見たさで、クリックするネットユーザーが多いようだ。  「夢が一気に崩れる」というタイトルが付けられているが、その裏側がわかることによって、来園客が見る表側の素晴らしさを改めて感じることができるだろう。 (文=萩原雄太/かもめマシーン) ■おすすめ記事 裏mixi、裏FB、裏2ちゃん!? 裏サイトの手口とは? セブンイレブン担当も疑問視 酒購入時の年齢認証は必要か? カネでOBを買収し、合併を目論む巨大新聞社を阻む“事情” HIS澤田会長が激白!ハウステンボス再建の秘訣は“運” 目指せ寄付100億! 早大が長期計画で明らかにした“収入目標”

雑誌休刊騒動でゴタつく、出版界の大物Kの足元

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「月刊R」創刊パーティーは六本木で盛大に
行われたが…(「Thinkstock」より)
 K氏と聞けば、40代以上の人は、80年代の人気アイドルH.Yらの出演する映画や、ミステリー作家の大御所S.Y原作の映画などの鮮烈な記憶がよみがえるのではないだろうか。80年代、大手出版社Kの社長として、出版と映画で一世を風靡した同氏は、コカイン密輸で逮捕・起訴された。服役して出所後、出版社を立ち上げ、現在社長を務めている。しかし、相変わらず同社のゴタゴタぶりばかりが聞こえてくるという。  出版業界関係者によれば、同社が発行する「月刊R」編集部の正社員1人と試用期間中の社員3人に、突然クビが宣告された。理由は雑誌の休刊だ。休刊が決まった直接の原因は、社内ですでにOKが出ていた表紙を、編集長が無断で修正してしまったことだった。編集部員の多くが止めたにもかかわらず、編集長が独断で踏み切ったのだが、印刷後に知ったK氏の逆鱗に触れ、「部数減だけなら目をつむるが、勝手なことをするなら雑誌はやめだ」とすぐに休刊が決まったという。  試用期間中の3人は、6カ月の試用期間を終えて正社員になる寸前だったため、「編集にこだわらないので、どの部署でもいいから異動を」と会社に直訴したが、いずれも経験不足や年齢を理由に拒否された。3人は東京労働局に相談に行き、正社員の1人はすぐに転職を決断したため、戦線離脱した。  労働局から会社にすぐに忠告があったが、会社側は業績悪化を理由に解雇の撤回を拒んだ。しかし、その1週間後、会社は複数の求人サイトに雑誌「P」などの編集部員を募集していた。社員の解雇と新規の募集を同時に行っていたのだ。  労働局の勧めで、3人は労働審判の申し立てをすることにした。労働審判は、労働者と使用者の間の紛争を解決する簡易的な調停で、労働審判官1人と労働審判員2人が立ち会い、無料で原則3回以内の審理を行う。  1回目の話し合いに会社側から専務など役員3人が出席し、事実確認と争点や証拠の整理が行われた。会社側はあくまで3人が試用期間であったことを理由に、賠償金を支払うつもりはないと強弁していた。編集部と付き合いのあったライターは、「審判官たちはちょっとニヤニヤしていて、『話し合いの余地なんかないでしょ』という表情だったらしいです」と話す。  2回目の審判では、審判官全員一致で会社側に非があるという意見と調停案が示された。「解雇を撤回しなければ、賠償金の支払いを命令することになりますよ」と審判官が言っても、会社側は解雇の撤回を拒否。「おそらく、会社側は強気で押せば相手がくじけると思ったのでしょう。専務が『あいつら殺してやる』と日本刀を振り回していたと、社内の人から聞きました」(前出のライター)  3回目の審判で、審判官から賠償金の具体的な金額が提示された。3人分合わせて約1000万円。審判官は会社側に対し「これで合意できなければ裁判になります」と言ったが、それでもなお会社側は拒否し続けた。個人では裁判費用を捻出できないと、高をくくっていたに違いない。

●K氏に内緒で専務が暴走

 労働審判での和解は、裁判上の和解と同じ効力(強制執行が可能)が発生する。しかし、会社側が拒否する以上どうしようもないので、3人は知り合いの弁護士に相談した。弁護士は会社側に請求書を送るも、なしのつぶて状態。次に弁護士は、専務に対し、「K社長に手紙で直訴しますよ」と連絡した。その途端、専務は態度を軟化させた。解雇その他の決定すべては、社長であるK氏に内緒でやっていたようなのだ。  専務はさすがに観念したらしく、「800万円でどうですか」と金額を値切りにかかってきたという。「その200万円って何なんだよーって、3人は笑っていました」(前出ライター)。もちろん、解雇された3人がそんな値切り交渉に応じるはずもなく、最終的に労働審判で示された金額を勝ち取った。 「R」編集部と付き合いのあったカメラマンは、次のように話す。 「3人のうち1人は、荷物をまとめて会社を出る日にエレベーターでK氏に会ったそうで、K氏は『よう、元気?』と、いつものように声をかけてきたそうです。あの会社は、K信奉者たちが経営している会社で、気に入らない社員はクビにして、すぐに新しく採用するというのが常態化しているんですね。ちなみに、3人のうち一番若かった子は、実家に戻ったと聞いています。あとの2人についてはわかりません」

●渡辺謙の病気も治した!?

「月刊R」立ち上げ当初、K氏の意気込みは並々ならぬものだったらしい。スタッフ全員を六本木の三ツ星中華料理店の個室に連れて行き、ミニパーティーを催した。 「K氏は1人で来るのかと思いきや、若い女の子を連れてきたそうです。その子は、K氏が極秘結婚していたことが明らかになった40歳年下のAです。K氏は彼女を歌手であると紹介し、Aはその場で1曲歌ったとか。また、誰も聞いていないのに、『彼女は情熱的な詩を書くんだ』と、彼女とのなれ初めをうれしそうに話していたということです」(前出のカメラマン)  料理は食べきれないほどの量が運ばれてきた。Aが「食べられな~い」と残すと、K氏は駐車場で待機していた自分の運転手を呼んで、「Aが残したものは食べていいから」と言ったという。  同カメラマンが続ける。 「K氏は、この宴会で『UFOとコンタクトが取れるおかげでパワーが備わり、渡辺謙の白血病を治してやった』とも話していました。また、同氏は軽井沢に自分をご神体とした神社を持っていて、毎週、事務所の幹部がその神社の掃除に行くそうです。でも、『月刊R』の編集長はそれを拒んだので、K信奉者の幹部連中から編集部自体がにらまれていたという話もあります。加えて、年末に社内で紅白歌合戦をやるのが恒例ですが、編集部は校了で忙しく、参加していませんでした」  4人の解雇騒動は、そうした行為に対する腹いせだったのだろうか…。 (文=編集部) ■おすすめ記事 カネでOBを買収し、合併を目論む巨大新聞社を阻む“事情” HIS澤田会長が激白!ハウステンボス再建の秘訣は“運” 出生前診断騒動が欠く“普通に生きる”ダウン症の人たちの実態 ディズニーは法律まで変える!?TPPでヤバい知財分野 「マンション売れ残りの裏で」リノベーション古民家が人気のワケ

楽天が取次事業参入?に見る“ややこしい”出版ビジネスの裏側

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電子書籍「kobo」に取次事業と、“本”ビジネスに
積極的な楽天のHPより
 9月8日、楽天が出版取次事業に参入するというニュースを朝日新聞が報道じた(http://book.asahi.com/booknews/update/2012090800003.html)。見出しは「楽天、書店に即日発送」。楽天から書店に本が即日発送されるというのは、どういう意味なのか? 誰が得で誰が損なのか? ここで簡単に解説しよう。  まず、「出版取次事業」とはなんなのかということが、一般的にあまり知られていないだろう。実は出版社が、つくった本を書店と直接やりとりしているということは、非常に少ない。ごく一部の出版社は特定の書店に直接納品していたりもするが、大半の出版社は取次と呼ばれる会社を通して、書籍を流通させている。  出版社は本ができあがると、取次に納品する。取次は倉庫にある本をできるだけ効率よく販売する役割を持っていて、全国の書店に配本したり、返品の管理をしたりする。日本では基本的に多くの本が再販制度の上で委託販売の形式をとっているため、書店は売れないかもしれない本も店頭に並べ、売れなかった分は取次に返品すれば損をしない。  買う人がいないかもしれない本でも、店頭に並ぶチャンスを与えてくれるシステムでもあるが、実は書店にとっては、欲しい本が確実に入手できるわけではない仕組みでもある。  たとえば出版社が100しか印刷できなかった本の前評判が高く、多くの書店が欲しいと声を上げたとしよう。すべての希望を合計すると200必要になる。しかし本は100しかない。この時、取次は過去の実績データから、確実に売ってくれそうな書店を優先する。都会の大規模店には30の希望に対して売り上げを見込んで40送ったのに、地方の小規模店で10希望を出しても1しか入荷しない、ということが起こるわけだ。  小規模店でもその本が欲しいという人がたくさんいれば、追加発注を行うしかない。しかし実際にはなかなか入荷できないのが難しいところだ。印刷物が品切れなのならば仕方ないが、実際には取次や出版社に在庫がある既刊でも、だいぶ待たされる。

●楽天を使えば待たなくてよくなる?

 取次会社は大手3社が大半のシェアを持っている。つまり、日本中の出版物を3社で捌いていると言っても過言ではない中、小さな書店からの問い合わせにネットショップのような速度で対応できないというのは、仕方ないのかもしれない。  一方で書店側も店の面積は限られており、大型倉庫があるわけでもないため、売れないかもしれない本を置いておく余裕はない。売れる本だけを並べ、売れそうにない本は棚に置かないまま取次に返送してしまうということもよくある。そのため、普段たくさん売れるわけではない本を欲しい人が1人だけいると、取次に問い合わせるしかなくなる。  しかし、今はAmazonがある。豊富な在庫を持ち、注文すれば当日や翌日に持ってきてくれる。書店で取り寄せを依頼すると7〜10日ほど待たされる上に、確実に入手できる保証はないのだから、書店は使わずAmazonで済ませるという人が多くなるのは当たり前だろう。この流れで、街の小規模書店はたいへんな勢いで消えている。  そこで楽天が乗り出すのが、二次取次だ。楽天自身もネット書店を運営しているため、立場的には街の書店と同じく大手取次会社から本を仕入れている側になる。しかし街の書店とは違い、大きな倉庫を持っており、ネット書店として注文に即日対応できるだけのシステムと人員を持っている。これを個人ユーザー向けではなく、書店向けに使うことで二次取次事業を行おうというのだ。

●高齢者でも子供でも、すぐ本が手に入る…かも?

 これはAmazonや楽天を普通に使っている人から見れば、なんの意味があるのかわかりづらいことかもしれない。宅配便の受け取りが難しいという人にはコンビニエンスストアでの店頭受け取りもあるし、街の書店にわずかな利益を与えることができる書店店頭受け取りサービスを提供しているネット書店もある。しかしそうしたサービスを受けられるのは、今のところ自分でPCやスマートフォンを使って注文できる人だけだ。  子供や高齢者などPCの扱いが苦手な人は、街の書店が消えたことで、本を入手するのが難しくなってしまっている。店があっても、人気のコミックスやテレビで話題になるような新刊書しか置いていないということも多い。少し前に出版された本や、あまり人気のない題材の本を読もうとすると、1週間以上待たされるのが当たり前になっていた。この状態が改善できる。  また、速く入手できるからネット書店を使っているが、できれば書店で購入したいという人もいるだろう。利益の行き先という難しいことを考えなくとも、毎週買っている週刊誌があったり、毎月購入するファッション誌があるから、どうせなら一緒に買えれば楽なのにと思う人は少なくないはずだ。しかも書店で購入すれば、段ボールゴミがたまらない。  街の書店にとっては楽天もネット書店の1つであって、ライバルであり敵だ。しかし自分では持ち得ない大型倉庫を持ち、最短即日で発送してくれるとなれば役には立つ。「敵の敵は味方」という理屈で、楽天を二次取次として利用する判断をする書店も出てくるだろう。  取次というのは1書店が1社に絞らなくてはいけないものではない。複数取次と取引をしている書店は数多くある。仮に楽天の二次取次を利用する場合にも、新刊書は従来どおり大手取次から回してもらうことができるし、時間がかかってもよい取り寄せも大手取次を利用することは可能だ。もしかしたら、小規模書店にとって光明となるかもしれない。

●書店は使う? 本格化する?

 一次報道では楽天が実際に取次業務を行う上で書店側からどの程度の利益を得るのかが書かれていないが、無償で倉庫業務を行うことはないだろう。書籍は販売価格が定められているため、削られるのは書店の取り分だ。実は大手取次でも通常の取り寄せフロー以外に特急取り寄せという方法はあり、在庫さえあるならば数日で書店まで来る。しかし書店側の取り分は削られる。  書店の取り分というのは非常に少ない。書籍価格や契約にもよるが、一般的に定価の20%強というところだ。1000円の書籍を販売したら、200〜250円程度が書店に入る。ちなみに取次の取り分は10%以下といったところだ。もし楽天が大手取次と同じく10%以下の手数料を取るとしたら、書店の取り分は10〜15%程度ということになる。1000円の書籍ならば100〜150円程度の利益というわけだ。  おそらく、大手取次の特急取り寄せよりも、楽天を利用したほうが速く入手できるようにはなるだろう。しかしもともと薄利だといわれている書店が、このサービスをどう受け止めるのだろうか。  実はこのサービス、まだ本格的な展開が決定されたわけではない。2012年10月から2013年春までの実証実験で、地方都市を拠点とする8書店が参加するのみだ。経済産業省が推進している書店活性化事業の一環として実施されるもので、仮にうまく行けば本格的な展開が行われる。楽天側の対応力と、書店側の反応を見守りたいところだ。 (文=エースラッシュ) ■おすすめ記事 雑誌休刊騒動でゴタつく、出版界の大物Kの足元 パチンコマネーが日本の富裕層ビジネスに参入で湧き上がる懸念 目指せ寄付100億! 早大が長期計画で明らかにした“収入目標” 「マンション売れ残りの裏で」リノベーション古民家が人気のワケ 出生前診断騒動が欠く“普通に生きる”ダウン症の人たちの実態

ソフトバンクのスプリント買収 裏で動いたみずほコーポ銀

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借金して、借金だらけの企業を買う。
(「スプリント・ネクステルHP」より)
 10月23日に発表された、ソフトバンクが米国の携帯電話会社スプリント・ネクステル・コーポレーション(以下「スプリント」)を子会社化するというビッグニュースを覚えている方も多いだろう。  この約1兆6000億円という巨額の資金が必要な買収劇を、資金面から支えるのがみずほコーポレート銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、ドイツ銀行東京支店だ。この買収は、ソフトバンクがスプリントの事業に対して約201億ドル(約1兆5709億円)の投資を行う。投資総額のうち約121億ドル(約9469億円)は、スプリントの株主に支払われ、80億ドル(約6240億円)はスプリントの財務体質の強化等に投じられる。  ソフトバンクは完全親会社となる新スプリントの株式の約70%を保有することになる。  この買収のための資金は、ソフトバンクが保有する手元資金および、先述の4行がアレンジし、引受を合意した新規のブリッジローンにより充当される。  その資金の融資比率は、みずほコーポレート銀、三井住友銀、三菱UFJ銀、ドイツ銀の順に融資額が違っている。「ドイツ銀の融資額はみずほコーポ銀よりも1ケタ少ない。ドイツ銀の参加は付き合い程度のもの」(関係者)だという。  この買収劇の資金面でのアレンジの中心を担ったのは、みずほコーポ銀だ。当然、融資額もみずほコーポ銀がもっとも多い。すでにソフトバンクには多額の有利子負債があり、常に信用リスクが付いて回っている。そんなソフトバンクに同行は、今回また1兆6000億円という巨額の融資を実施する決断を行った。 「みずほコーポ銀の前身は、日本興業銀行(興銀)。興銀は産業復興のための政策的な銀行ということで誕生している。今回も日本の企業を支援する意味で、前向きに取り組んだ」(関係者)という。  しかし、一方では、「実態面では、国内の景気が低迷しているため、企業に対する融資がまったく伸びていない。このため、メガバンクといえども、融資面では非常に厳しい状態に置かれている。ソフトバンクの買収案件は“渡りに船”のようなもの」との声も聞かれる。  営業第17部。みずほコーポ銀の中で、ソフトバンクを担当する部署だ。今回の買収劇を陰で支え、三井住友銀、三菱UFJ銀を呼び込み、“3メガ”揃い踏みの支援体制を作り上げたのは、この第17部なのだ。みずほコーポ銀は、富士銀行、第一勧業銀行、日本興業銀行の3行が合併して誕生したため、未だに内部で融和が図れず、営業部が旧銀行の担当企業を引きずったままのため、営業部が多数存在している。そんな中で今回、第17部は一躍注目を浴びたのだった。  外資系銀行の場合、これだけ大きな案件をまとめると、成功報酬として巨額のインセンティブ・ボーナスが支払われる。では、第17部はどうなのだろうか?  もちろんインセンティブ・ボーナスはあるが、邦銀の場合には外資系銀行のように巨額のものではない。その上、「冬(12月のボーナス)は9月までの融資実績に対して支払われる。ソフトバンクの案件は10月のため、ボーナスは来年の夏。半面、案件としての仕事は前期(9月まで)のものだったため、10月には新たなプロジェクト・案件を推進していかなければならない」(関係者)という厳しい現実がある。“げに悲しきはサラリーマンかな”である。 (文=鷲尾香一/ジャーナリスト) ■おすすめ記事 またまた「政治家の黒い交際」! 今回の標的は石破茂 パナソニック、社長自虐発言の真相と“普通の会社”という目標 ANAがHD化で先手!? 激化するANA対JALの経営闘争 無印良品も導入!販促の新潮流「いいね! カウンター」とは? なぜマスコミは杉本元財務次官の公取新委員長内定を報じない?

またまた「政治家の黒い交際」! 今回の標的は石破茂

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文春に“黒い交際”疑惑を報じられた
石破茂議員のブログより
 11月15日に発売された「週刊新潮」(新潮社)、「週刊文春」(文藝春秋)から、忙しいビジネスパーソンも要チェックの記事を早読み。今回は、またまた出ました「政治家の黒い交際」スキャンダルと、大物芸能人の重篤情報をチェックする。  田中真紀子文科相が「大学不認可問題」で平身低頭で謝罪したかと思えば “暴走老人”石原慎太郎前東京都知事が「太陽の党」を結成、直後に野田佳彦首相による「解散」宣言が飛び出すなど、混迷極める永田町。案の定、今週の文春、新潮は共に政治関係の見出しが数多く踊っている。  新潮では、「番記者に威張っても輿石幹事長は三度ハシゴを外された」「無罪でも政党交付金はゼロになる小沢一郎」などなど。文春では「野田TPP解散を吹っ飛ばす 真紀子 朝鮮学校無償化というテポドン」などの見出しが。しかし、それもインパクトはイマイチ。そんな中、唯一スクープ性があるスキャンダラスな記事といえるのが、文春による、自民党・石破茂幹事長の「黒すぎるタニマチ」との2ショット写真掲載だ。  記事によると「黒すぎるタニマチ」ことA氏は、大阪市内で建築や印刷業などのグループ企業を抱える経営者で、芸能人やスポーツ選手、政治家などに幅広い人脈を持つという。A氏が「黒すぎる」というのは、過去に「暴力団員や大阪府下のレジャー施設経営者と共謀し、レジャー施設に放火。保険金三億八千五百万円を詐取したとして逮捕された」(文春)ことがあるからだ。過去のことは過去のことで更生していると思いたいが、A氏の取引先関係者は「最近になってもAが方々で迷惑をかけていることが許せないんです」(同)という。昨年、A氏の不動産を担保に取引関係にある建築会社が金を貸し付けたところ、期日になっても返済されていなのだという。そのほかにも、支払い不履行は枚挙に暇がないそうだ。さらに、A氏が口座を開設している複数の金融機関の多くが「A氏のことを現在でも反社会的勢力と付き合いのある人物だと認識しており、それは捜査当局も把握しています」という金融機関関係者の声を紹介している。  問題のA氏と石破幹事長は、「約二年前、ある議員のパーティーを通じて面識を持ち、それ以来、直接携帯でやり取りをするような関係」で、銀座やミナミ、北新地などの高級クラブで一緒に飲む仲だという。  文春の取材に対して石破幹事長は、A氏との交際歴を認めつつ、「彼の過去や金融機関などから反社会的勢力という認識を持たれていたことは知りませんでしたが、いずれにせよ、我々政治家は結果責任ですから、かりそめにも批判を受けるような交際は厳に慎まなければならないと思います」という殊勝なコメントを残している。  石破幹事長といえば、文春の9月20日号で「銀座の女と資産2700億のタニマチ」との記事が掲載されている。記事によれば、石破幹事長は銀座の高級クラブの政治マニアのホステスを気に入り、週に2~3回はそのクラブに通っており、来店の際は、「一人で来るか、実業家の宮本雅史さんと二人で来るかのどちらか」(文春)だという。宮本雅史氏とは、ご存知ゲームソフト会社「スクエア」を創業し、「ファイナルファンタジーシリーズ」をヒットさせた実業家だ。2000年時点での宮本氏の資産の時価総額は約2700億円もあり、「宮本さんは、いわば石破さんのタニマチ的存在だと聞いています」という自民党関係者の声を紹介している。また、今年10月には在日韓国人が経営する会社から計75万円の献金を受けており、政治資金規正法に違反するのではないかとの報道もあった。

■今後は自民党議員が狙われる

 自民党が与党に返り咲くのは時間の問題といわれる中、“人気政治家”である石破幹事長は週刊誌の格好のネタだ。しかし、総選挙期中に入ると、さすがの週刊誌も公正中立の立場から、特定の政治家のスキャンダル記事は掲載しづらい。そのため、選挙が近づくこの時期は、これまで水面下で取材が進められてきたスキャンダルの「駆け込み掲載」が増えていくともいわれている。となると、来週以降も、大物政治家を狙った記事は増えていくのではないか。もちろん、ターゲットは死に体となった民主党の議員たちではなく、来年早々には閣僚になっている可能性も高い、党三役などの自民党の幹部だ。ちなみに、彼らは過去にこんなネタで騒がれている。  細田博之・総務会長は04年、自身の運転手の給与を日本道路興運に肩代わりさせていたと報じられた。同年には甘利明・政務調査会長が、国民年金保険料を15年11カ月にわたり未納であったことが発覚。07年には甘利氏の資金管理団体「甘山会」が計上した事務所費と、実際の事務所の家賃との間に大幅な差があると報じられ、09年には「甘山会」スタッフの労働保険未加入問題が発覚した。  そして、自民党の長である安倍晋三・自民党総裁は、07年に「週刊現代」(講談社)で相続税の脱税疑惑が報じられた。また、NHKが01年に放送した慰安婦問題を扱った番組をめぐり、05年になって、安倍氏がNHK上層部に圧力をかけていたという疑惑が朝日新聞によって報じられた。他にも、マルチ商法の宝石販売会社の広告塔を務めていたとか、統一教会と関係があるなど、安倍氏に関する噂には枚挙にいとまがない。  自民党の皆様には、こうした過去の疑惑はきれいサッパリ清算していただき、今後も週刊誌に突っ込まれることのないよう、しっかり脇を締めてもらいたいものだ。

■発表よりも重症 !? 勘三郎さんの病状

 政治ネタ満載の両誌が揃って誌面を割いているのが、歌舞伎役者・中村勘三郎さんの病状だ。勘三郎さんの病状といえば、昨日(11月14日)が、がんの転移ではなく、肺疾患の治療中であることを発表したが、本日、両誌に記事が出ることを見越しての対応だったようだ。  このように、著名人が、週刊誌報道に先立ち、自らその内容を調整して発表し、騒動の拡大を防ごうという“戦略”を取るケースは少なくない。週刊誌側としては、特ダネの価値が下がってしまうので、なんとも悔しい思いをしているだろう。  さて記事の中身だが、両誌とも、現在、勘三郎さんが食道がんの手術を受けた病院とは違う病院のICU(集中治療室)に入院していることを報じている。新潮では「食道がんの術後、ARDSを発症」したと詳しく書いている。ARDSとは急性呼吸促迫症候群の略称で、このため、「もはや酸素マスクや人工呼吸器など、肺に酸素を送り込む器具では酸欠状態が改善できず、予断を許さない容態に陥った」。さらに「人工呼吸器による治療で低酸素状態が治らず、死亡率が8割以上と想定されたときに使用を決断するとされている」(新潮)人工肺のエクモを使用しているというのだ。事務所側での発表では、来春の舞台復帰を目指すとしているが、両誌の記事を読む限り、勘三郎さんの容態はそれ以上に悪い印象を受ける。  14日には、女優・森光子さんの死去が発表された。時と同じくした勘三郎さんの重篤報道に驚いている芸能関係者やファンは多いだろう。勘三郎さんといえば、数々の女優と浮名を流したり、バラエティ番組にも出演したりと、歌舞伎観劇とは縁遠い人々にも馴染みの深い役者だ。まだ57歳、一日も早い回復を祈るばかりである。 (文=本多カツヒロ) ■おすすめ記事 ソフトバンクのスプリント買収 裏で動いたみずほコーポ銀 パナソニック、社長自虐発言の真相と“普通の会社”という目標 ANAがHD化で先手!? 激化するANA対JALの経営闘争 無印良品も導入!販促の新潮流「いいね! カウンター」とは? なぜマスコミは杉本元財務次官の公取新委員長内定を報じない?

業界一人負けのマクドナルド ハンバーガー総選挙でもランク外!?

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肉入りよりグラコロがうまい。(「日本マクドナルドHP」より)
 日本マクドナルドの業績が思わしくないようだ。大幅な営業利益の減少に伴い同社では、国内の小規模店舗や赤字店舗110店の撤退を発表した。「ポテト全品150円」「ハンバーガー無料」などのキャンペーンを乱打し、必死の業績回復を図っているが、その歯車はイマイチ噛み合っていない様子。今後は新たに「宅配サービス」や、街カフェを意識した店舗の「マックカフェ」など、既存の店舗戦略から拡張したサービスを推し進めることで、活路を見出す考えの同社。だが、いったいなぜマックの経営状況はなぜ転落してしまったのか? 気になるニュース記事をピックアップしつつ、みて行こう。 マクドナルド失速、110店舗閉店 外食の勝ち組は? ― J-CASTニュース(11月2日)  これまで100円の激安ハンバーガーなどで、デフレ市場の王様として君臨してきたマクドナルド。今年は相次ぐバリューキャンペーンで来店客数こそ5%ほど増えたが、第三四半期の連結売上高は前年同期比1%減、営業利益は18%減と振るわない。一方、ハンバーガー市場全体では、売り上げが上向きとなる予想が出ており、本記事に登場する富士経済によれば、バーガーキングやウェンディーズの奮闘で12年の見通しは3.5%増の7215億円。マクドナルドの一人負けといえる苦しい状態だ。  マクドナルドだけでなく、もはや「安い」だけでは消費者の心をつかめない外食業界。しかし、その中でも比較的好調なのが、ファミレスだ。ステーキ&ハンバーグチェーン「けん」や、「ステーキガスト」などが展開するサラダバー食べ放題が、消費者の心をつかみ売上を伸ばしているほか、イタリアン、中華などでも続々と新型のファミレスが登場。市場全体でもプラス成長となっていて、今後も継続的な成長が見込めそうだ。 マクドナルドのカウンターメニュー廃止について、社長がコメント ― マイナビニュース(11月1日)  マクドナルドでは、10月からレジカウンター上に置かれていたメニュー表の廃止が実施され、ネットを中心にさまざまな意見が相次いでいる。これに対して日本マクドナルド代表取締役会長の原田泳幸氏が反論。原田氏によれば「1年以上慎重に検討した結果」というこの構想。100円商品ではなく、バリューセットなどの高価格商品を販売するための戦略では? という疑問に対しては「客単価を上げるためにメニューをはずしたということは一切ない」と強く否定した。「100点をもらうには、ある程度時間がかかるだろう」という読みの原田氏だが、筆者としては、カウンター上からメニュー表がなくなったらすごく不便だと思うのだが……。「時間がかかるだろう」という発言の裏には「早く慣れろ」という本音が読み取れなくもない。 米マクドナルドの10月世界既存店売上高、約9年ぶり減少 ― ロイター(11月9日)  日本だけでなく、マクドナルドの苦戦は世界にも広がっている。10月の世界全体の売上高は1.8%と、03年以来9年ぶりの減少となった。この背景には、競争の激化や世界全体での景気低迷などが影響しているという。地域別で見ると、アメリカ・欧州市場で2.2%減、アジア・中東・アフリカ地域で2.4%の減少幅。さらに、アメリカでは10月末に東海岸を襲ったハリケーンの影響で、11月の売上高も減少する見込みだ。まだまだ混迷が続く世界経済。グローバルカンパニーの代名詞であるマクドナルドの苦戦は続きそうだ。 何故マックが無いの? ハンバーガー総選挙1位にモスバーガー! ― 秒刊SUNDAY(10月13日)  テレビ朝日『お願い! ランキングGOLD』で、「第一回ハンバーガー総選挙」なる企画を開催。モスバーガーが上位を独占し、以下、ロッテリア、フレッシュネスバーガーなどが続く結果となり、放送翌日にはモスバーガーに長蛇の列ができたという。だが、このランキングには、あのマクドナルドが一つもランクインしていない。  それもそのはず、マクドナルドはこの企画に参加をしていなかったのだ。番組側の都合か、それともマクドナルド側の都合かは定かではないものの、“総選挙”と銘打っているにもかかわらず、最大手が入っていないとあっては、片手落ちの感が否めない。マクドナルドのハンバーガーの味は正直微妙だが、グラタンコロッケバーガーならば、1位を獲得したモスバーガーの向こうを張った勝負ができたのではないだろうか? (文=萩原雄太/かもめマシーン) ■おすすめ記事 後ろ盾中国共産党も敵に回り…「中国で一番有名な日本人」の闇 アップル参入で注目! グーグルが牛耳るデジタル地図業界 キンドルも値上げか…海外ネット配信企業への課税でどうなる? 「また格下げ…」大赤字のテレビ事業を抱えるソニーほかの今 防衛省情報本部員も多数参加?のSNS秘密会は入会カンタン!?

後ろ盾中国共産党も敵に回り…「中国で一番有名な日本人」の闇

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加藤嘉一氏の学歴詐称疑惑について報じる
「週刊文春」(文藝春秋/11月8日号)
(ダライ・ラマ政権を支持する日本人は)「日本右翼勢力」 「中華文明は偉大であり、毛沢東は唯一無二の素晴らしい人物」 「胡錦濤主席の講話が体現する思想の深さに敬服」ーー。  これらは中国共産党のプロパガンダ文書の引用ではない。近年、日本でも盛んにメディアに登場している、通称「中国で一番有名な日本人」加藤嘉一氏が、中国国内で行ってきたとされる言動の数々だ。  加藤氏は、留学先の北京大に在学中から「カリスマ留学生」として中国国内でもてはやされ、国営放送である中国中央電視台(CCTV)などの国営メディアにもしばしば出演。2010年からは活動の舞台を日本国内に移し、現時点までの1年半で対談本や自己啓発本を含む8冊の著書を刊行。さらにダイヤモンド社や日経グループのウェブサイトにコラムを執筆し、NHKや朝日新聞にも「中国通」の若手論者として盛んに登場するなど、20代後半の若者としてはケタ違いの飛躍を遂げている。  だが、そんな彼が、日本の人々の目が届かない場所で行っていた「言論活動」とは、実はとんでもない内容のものであった。  加藤氏については、「週刊文春」(文藝春秋/11月8日号)に掲載された『中国で一番有名な日本人“加藤嘉一”の経歴詐称を告発する』が、彼の経歴詐称問題について報じている。彼が「東大合格を蹴って北京大に留学した」「北京大では朝鮮半島研究センター研究員を務めている」といった虚偽のキャリアを日中両国で使い分け、両国の情報格差を利用して経歴詐称を繰り返していた事実を暴いた内容だ。この記事は、ツイッターなどネット上を中心に大きな反響を呼んだ。  文春の記事本文は、経歴詐称以外にも加藤氏について詳細な報道を行っている。そのひとつは、本稿冒頭の発言のような、加藤氏の中国国内での「反日」「媚中」言説。もうひとつは、加藤氏が「中国側の親中世論形成プロジェクトの一環として組織的に養成された」とする指摘だ。  以下、記事に掲載されている、中国大手メディア幹部の証言を引用して紹介しよう。 「彼(=加藤氏。筆者注)は中国によって育てられたと言っても過言ではない。二〇〇四年ごろ、中国共産党宣伝部と、胡錦濤傘下の共産主義青年団(共青団)を中心に、国内外の世論工作を目的とした“中国を高く評価する”外国人の育成計画が成立しました。加藤氏はそのテストケースと言ってよい存在です。彼の流暢な中国語は、個人教師が数人で徹底的な教育を施したため。中国語の著作も、教官たちが三人がかりでリライトに協力していたといいます」 「日本人であることを中国メディアがこれだけ取り上げ、また国営テレビに出演することなどは、党の宣伝部の了解なしにはあり得ません。日本人青年の口から中国政府を褒めさせ、国内世論の安定を図ろうとしたのでしょう」  とにかくきな臭い話ばかりが聞こえてくる、加藤氏の身辺。彼の所属事務所へ取材を申し込んだところ拒否されたため、今回、独自取材を通じて、加藤氏の人物像とその背景についての証言を集めることにした――。 「留学期間を通じて、加藤君に“友達”がいるのを一度も見たことがありません」  北京大での在学経験を持つ、元留学生の河村氏(仮名)はこう語る。同氏は加藤氏と同じ留学生寮に入居しており、キャンパスの隣人として数年間にわたり彼を眺める立場にあった。 「とにかく上昇志向が強い人でした。留学当初は現地の中国人学生と言葉を教え合う相互学習会ですとか、地味な集まりにも参加していましたが、半年ほどで一切来なくなった。代わりに日本人留学生会の会長になって、もっと政治的な人脈づくりに動くようになりました」(河村氏)
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河村氏が加藤氏と共に入居していた、
北京大学留学生寮「勺園」。
 ここでの「人脈」とは、やはり文春が報じたように、中国共産党の宣伝部関係者だったようだ。ちなみに「宣伝部」とは中国共産党のイデオロギー宣伝担当部門で、中国の国内メディアの報道内容を事実上統制する立場にある。 「遅い時間に寮に帰ってきたので理由を尋ねると、『党の宣伝部から接待に招かれた』。見慣れない服を着ているので尋ねると『CCTVの女性プロデューサーに買ってもらった』と。よくそんなことを言っていました」(同)  そんな加藤氏に、他の日本人学生はどう接していたのか? 「加藤君のギラギラした姿勢を露骨に嫌う人と、媚びてすり寄る人、無関心な人の3種類がいました。でも、彼と対等な友達付き合いをした人は誰もいませんでしたね。もっとも彼の側も 『付き合ってメリットがない人間』とは口もきかないのが普通。共産党宣伝部のほかに、国際交流基金や朝日新聞の特派員など、中国に駐在する日本人の偉いオッサンたちに対しては積極的な売り込みを行っていて、先方からも可愛がられていたようですが……」(同)  河村氏が見た限り、加藤氏には日本人はもちろん、現地の中国人の友達もいなかった。さらに「韓国人留学生から総スカンを食らっていた」ともいう。当時の加藤氏は「自分を崇拝してくる人間、政治的な利用価値がある人間以外とは関わらない人だった」というのだ。  一方、中国在住の複数の日本人ビジネスマンや報道関係者からも、こんな話が聞こえてくる。 「彼に仕事で会った後の雑談で、『毎日、鏡の前で自分が格好良く見える角度を研究している』と聞いて驚いたことがあります。『友達にアドバイスしてもらわないの?』と尋ねたところ『僕には友達がいません』と。なんでも自分一人で考えを完結させてしまうタイプの人、という印象でした」 「以前、日本の報道関係者が加藤氏に取材のアテンドを頼んだ際、手際が十分ではなかったらしく、ちょっと厳しい口調で叱責したんです。そうしたら、たったそれだけのことで、当時25歳ぐらいの彼が目に涙をためて『半泣き』になった。目上の人から叱られた経験が、ほとんどないのでしょう」  友達も、自分を叱ってくれる目上の人もおらず、本人自身も他人と心の交流を築こうとしなかったらしい加藤氏。そんな彼と“友情”を育んでくれたのは、彼を「党の代弁者」として利用する意図を持っていた中国共産党の関係者と、自らにすり寄る彼の姿を見て「感心な若者」だと勘違いした、日本人の“偉いおじさん”たちだけだったようなのだ。  加藤氏が「中国で一番有名な日本人」となった経緯については、文春記事本文が「中国共産党宣伝部と、胡錦濤傘下の共産主義青年団」によって育成されたためだと報じている。だが、ここで首を傾げることがある。  文春が加藤氏の経歴詐称を報じて以降、中国では「人民日報」(WEB版「人民網」)が「社会の『集団盲信』が生んだペテン師・加藤嘉一」と、露骨な題名をつけた論評記事を掲載。さらに国営放送のCCTVや中国国務院傘下の「中国網」でも独自の批判報道がなされるなど、いまや中国共産党系の主要メディアにおいて、日本以上に激烈な「加藤叩き」が行われているように見えるのだ。  中国共産党はなぜ、苦労して手ずから育成したはずの加藤氏を守らずに、徹底的な攻撃を加えているのか? その背景について、日本国内在住の中国人ジャーナリストは、次のように説明する。 「中国共産党は、10年ごろの段階ですでに加藤嘉一氏を切り捨てたという情報が、現地メディア筋や北京大学筋などから伝わっています。北京五輪が終了したことで『中国を褒める外国人』の利用価値が低下したのに加え、共産党系の英字紙がアメリカのワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズに多額の広告出稿を進めるなど、当局はこの時期に多額の資金を投じて、米国・日本・台湾などを対象にした、より大規模な対外世論工作を発動。こうした大規模作戦を前にして、加藤氏の影響力はあまりにも微小でしかなく、党にとって使えない『駒』になってしまったというわけです」  中国で「一番有名な日本人」であるはずの加藤氏が、なぜか中国国内での活動をセーブし、日本のメディアに盛んに登場し始めたのは、ちょうど10年の秋以降のことだ。共産党内の方針変更によって中国本土での仕事が激減した結果、日本への「逆出稼ぎ」に来たのだと考えれば、こうした動きにも納得がいく。  中国共産党が加藤氏を切り捨てたのは、「東大合格を蹴って北京大に留学した」といった、ちょっと調査すればすぐにバレるような嘘を連発する彼のビッグマウスも一因だったのかもしれない。 「党の意見を忠実に代弁する外国人の役割を担わせるには、加藤氏は言動や経歴に隙が多く、リスクが大きいのは事実でしょう」(同)
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中国のネットTVで「東大合格」を主張する加藤氏
(「YouTube」より)
 このジャーナリストによれば、共産党は10年以降もしばらくは加藤氏の動きを放置しており、中国国内でのメディア出演や講演活動を容認していたのだという。とはいえ今年5月、加藤氏が中国で「南京事件の真相はわからない」と発言したことを理由に、中国メディアが総出で大バッシングを行っているように(ご参考:http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=61945)、当局がすでに加藤氏への支援から手を引いているのは明らかだと語る。 「例の『南京事件の真相はわからない』という発言は、党の広告塔の役割を担っていた10年以前ならば、問題にもならなかったでしょうね。しかし、後ろ盾を失った現在の彼には、許されるものではありませんでした。また、日本国内のメディアで、尖閣諸島の領有権や劉暁波のノーベル平和賞受賞について“日本人向け”“西側向け”の発言を続けたことも、おそらく共産党の心証を悪くしたはずです。現在、中国国内のメディアが加藤氏を攻撃する際にしばしば用いているのが『中国では日本の悪口を言い、日本では中国の悪口を言う』という決まり文句。共産党は、加藤氏の利用価値が完全に消滅して役立たずになったと判断し、叩き潰す方針に切り替えているとみられます」(同)  証言を裏付けるかのように、中国問題に詳しいある日本人ジャーナリストはこう説明する。 「文春記事が出た当日から翌日にかけて、『人民網』や『中国網』、『環球網』など中国の主要サイトが、早くも加藤バッシングの独自記事を報道。中国の国内メディアが、日本の週刊誌記事に対してここまで迅速な反応を示す事態は、通常はあり得ません。加藤氏の経歴詐称疑惑自体は、今回の記事が出る前からすでに日中のネット上では話題になっていましたし、おそらく中国側は文春記事の発表以前から、加藤潰しの原稿を用意していたのではないでしょうか」
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加藤氏の経歴詐称疑惑を報じる中国の週刊誌。
「狡兎死して走狗煮らる」とは中国の古い格言だ。  加藤氏は中国国内で、「(ダライ・ラマ政権支援者の日本人は)日本右翼勢力」「胡錦濤主席の思想に感服」といった言動で中国共産党の“走狗”として働き、党の宣伝部により「中国で一番有名な日本人」の地位に押し上げられた。だが、当局の事情により用済みになったことで、あっさりと“煮られて”しまったらしいのである。ほとんど“自業自得”に近いとはいえ、まだ20代の加藤氏は、中国を相手にずいぶんヘビーな経験をするハメになったようだ。  もっとも、今回の加藤氏騒動から浮かび上がる最大の問題点は、単に彼個人の「東大合格」といった経歴詐称や、日本人の若者が中国国内で共産党の広告塔として“反日”発言を繰り返していたことではないだろう。ここまで特殊な政治的背景がある人物を「新時代の中国通」として無邪気に持ち上げてきた、NHKや朝日新聞、ダイヤモンド社や日経グループといった日本の大手メディアの姿勢こそ、最も非難されるべきものであるはずだ。  先の日本人ジャーナリストは「加藤氏の日本国内での講演料は2時間当たり50万円前後で、喜んで大金を支払っていた上場企業も少なくない」と語る。講演者の身元すらもろくに調査せずに「中国情報」をカネで買うような姿勢でいるからこそ、日本企業は中国ビジネスに失敗するといえるのではないか。  今回の騒動から私たちが学ぶべきことは、「○○氏は大ウソつきだ」といった表面的な話ではなく、中国という国の底知れぬ恐ろしさと、日本人のメディアやビジネス業界の“情弱”ぶりなのかもしれない。 (文=編集部) ■おすすめ記事 業界一人負けのマクドナルド ハンバーガー総選挙でもランク外!? アップル参入で注目! グーグルが牛耳るデジタル地図業界 キンドルも値上げか…海外ネット配信企業への課税でどうなる? 「また格下げ…」大赤字のテレビ事業を抱えるソニーほかの今 防衛省情報本部員も多数参加?のSNS秘密会は入会カンタン!?

あの異色ブロガーが、“しょっぱい”出版ビジネスの闇に挑む

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『ソーシャルもうええねん』
(Nanaブックス/村上福之)
 自身のブログは総アクセス2200万PVをたたき出し、はてなブログのブックマークでは常に上位をキープ。2010年度アルファブロガー・アワードも受賞している、クレイジーワークス代表取締役総裁の村上福之氏が、10月、著書『ソーシャルもうええねん』(Nanaブックス)を出版した。  「ソーシャル蟻地獄に落ち込まない思考術」 をテーマとする本書は、発売前からAmazonビジネス書部門ランキングで2位となり、取次から「もっと刷って」と依頼が来るなど、異例の売れ行きとなっている。  その裏には、著者自身が、徹底して出版ビジネスの仕組みを研究し、出版業界関係者への取材を行うなど、「本が売れる」ための妥協なき取り組みがあった……。  そんな村上氏に、今回、本書のエッセンスに加えて、  「出版という“しょっぱい”ビジネス」  「『本を売る』にはどうすればよいのか?」  「エンジニアの生き方」 などについて語ってもらった。 ーー村上さんといえば、敏腕プログラマー/エンジニアとしてだけでなく、2010年度アルファブロガー・アワードを受賞するなどネット界でも著名であるにもかかわらず、今回の本が初めての著書だとか。少し意外でした。 村上福之氏(以下、村上) そうですか? 僕なんて、そんな大したヤツじゃないですから。まあ、ようやく本が出せたのは、素直にうれしいですけどね。  正直、これまでも本の依頼は何件か頂戴していました。ただ、「機会があれば、出しませんか?」という軽い社交辞令レベルの打診ばかりで、きちんと企画をまとめてオファーしてくださったのは、今回のNanaブックスさんが初めて。あと、これまでの依頼は「技術本を書いてほしい」というものばかりで、ブログ本を提案してくれたのもNanaブックスさんだけなんです。書き下ろしは面倒くさいな、という気持ちもあったので「これまで書いてきたブログをベースにまとめていきましょう」という提案は、ありがたかったです。  とはいえ、結局はずいぶん加筆修正もしたので、書き下ろしに近い内容になりました。それなりに大変だったので、途中「もうイヤ」「書けない」「執筆に飽きた」とフェイスブック経由で編集担当に泣き言ばかり送って、ずいぶん困らせたと思います。 ーーご苦労のかいあって、出足好調ですね。 村上 ありがとうございます。おかげさまで発売前に三刷となりました。取次が「もっと刷って」と取扱数を上乗せしてきた時はビックリしましたよ。発売前にAmazonのビジネス書ランキングで2位になったことも大きかったです。 ーー執筆や刊行に際して、ご自身でもビジネス書界隈の事情について、ずいぶん研究されたそうですね。刊行が近づくにつれて、ツイッターやフェイスブックで「出版ビジネスの闇が見えてきたな」「自分の文章なんてクソだと思ってる」など、ネガティブな発言、自虐的な発言が増えていきました。 村上 せっかく本を出すのだから、どうせなら少しでも多くの人に読んでほしいし、出版ビジネス、特にビジネス書のビジネスについて少しでも理解を深めたい……という思いがありました。いやーでも、調べれば調べるほど妙な世界ですね、ビジネス書って。 ーーそういった本音も含め、不安や葛藤を包み隠さずソーシャルメディア上で吐露していたのが印象的でした。 村上 まあ、それは僕が技術者だからでしょうね。技術者って、すべてのネガティブな可能性を予測して、ひとつひとつ潰していかないと満足しないというか、安心しない生き物なんですよ。なかなか楽観視はしない。というか、すべてのネガティブ要素を想定できるのが優秀なエンジニアだと思うので。  そのおかげで、エンジニアは慢性的にネガティブだからとかく精神を病んだりするし、優秀なエンジニアほど、どこかブッ壊れた変わり者だったりするワケです。ただ、プロジェクトの中で、いちばんネガティブじゃないと良いプログラマーにはなれないのも事実。あのビル・ゲイツだって「明日、会社潰れるかも。どうしよう……」って毎日考えている、という話だし。いやいや、アナタ世界一の富豪じゃんって。経営者でエンジニアなんて人は、ホントに毎日「会社が倒れるかも」と本気で考えて、どこか頭がおかしくなっているもの(笑)。そういう意味では、経営者には文系が向いているんでしょうね。  「とりあえずキラキラ女子を集めて、取引先を呼んで騒げばなんとかなるだろ、ワッハッハー」  「ここでわざと麻雀に負けておけば仕事は取れるだろ、ワッハッハー」 みたいに考えられるから。  で、本の話に戻すと、やっぱり自著についてもネガティブに捉えていたから、どうやればネガティブ要素を潰せるかを考えました。そこでトライ・アンド・エラーを重ねるのは時間もかかるし面倒くさいから、とにかく既存事例──他の版元や著者のやり方を徹底的にパクろうかなと。そういう発想で、ビジネス書の実情を調べ始めたんです。

●版元への不満をSNSで吐露

ーー版元であるNanaブックスにも、SNSでかなりあけすけに不満を述べたりしていましたよね。 村上 誤解を解いておくと、いまは版元さんと、とてもいい関係ですよ。ただ、途中では「死ねっ!」と思ったりしたこともあったりなかったり……。  Nanaブックスの販売事例をいろいろ伺っていると、ある本の返本率がありえない数字をたたき出していた。そこで、悩みに悩んで、「参考になる他社事例は積極的にパクろう。僕もいろいろ調べますから、そちらでもリサーチしてください」と協力をお願いしたんです。  ただ、出版ってホンマに儲からないビジネスなんだなと、調べるほどに痛感しましたよ。なんてショッボいビジネスなんだろう、と。なんとなく活気がありそうな印象のビジネス書界隈にしても、そんなに旨味のないジャンルであることが見えてきた。初版数千部だけで大して書店でも動かず、返本でごっそり倉庫に返ってくるなんて本も多いそうだしね。 ーー具体的に、どういった形でリサーチを進められたのですか? 村上 いわゆる出版大手からビジネス系に強いところまで、版元の人間に徹底してぶっちゃけトークを聞いて回ったんです。過去に原稿を書いたことがあるとか、取材を受けたことがあるとか、知り合いのツテを頼ったり、Twitterで聞いて回ったりとか、そういうところから。  例えば、  「取次からの支払いって、版元には何カ月後から入ってくるの?」  「取次への営業って、どうなってる?」  「配本計画って、ちゃんと作って取次に出してる?」  「この本、けっこう売れたみたいだけど、実売ってどのくらい?」  「本の帯に芸能人とか著名人がコメント出しているけど、この謝礼はどのくらい払った?」  「この本の広告費はいくら?」  「御社の発行部数や売上に対する広告費の割合って、何%くらいなの?」 ……などなど、とにかく気になることはなんでも、しつこいくらいに聞いて回った。  で、売れている本はこういう数字の内訳で、こういうカラクリや仕掛けなのか、ということがだんだん見えてきた。そこからできることをコピーしよう、ということで進めていきました。  それにしても、売るのがうまい版元ってホントにあるんだな、と感じましたね。「某ときめいちゃう片付け本」みたいな版元なら、それこそ白紙でも本が売れるんじゃなかろうかと。それくらい「売る」ことを意識している。ぶっちゃけ、とりあえずそれっぽい表紙を付けて、とりあえず文字で埋めて、電車広告をバンバン出して、『金スマ』みたいなテレビ番組に著者を出せば、どんな本でも売れるんじゃない? くらいに思いました。  売れている本は、そうやってちゃんと仕掛けているから売れている。でも、僕の本なんて、どう考えても3万部くらい売れたら御の字だろうと思うから。ビジネス書のビジネスって、そういうモンだと理解したんですよ。けっこうしょっぱい商売。実際、本なんか書いても、そうは儲からないですよ。それをとっかかりに名前を売って自分の本業にお客を引っ張ってきたり、講演やらセミナーやらで派生ビジネス展開しようとするビジネス書作家が多いのは、よくわかります。  この2カ月くらいで、出版ビジネスについてはずいぶん詳しくなりました。ワケもわからず、取次への営業に「僕も連れてけ!」と無理を言って、いざ出向いてみたら「えっ、著者が来たの? わざわざ連れてこないでよ」なんていやみを言われたこともある(苦笑)。制作を進めているときは、版元や編集担当に対して怒っていることも多かったけど、いま振り返ってみれば面白かったですよ。まあ、これを3回、4回と繰り返すとなると、僕は絶対に飽きるだろうなとも思いましたけどね。  それもこれも、結果的にはNanaブックスさんだからこそできたことだと、とても感謝しているんです。僕みたいな面倒くさい著者に、文句も言わんとちゃんと付き合ってくれたから。小さな版元だからこその小回りの良さもあったし、刊行数が大手みたいに多くないから、一冊に集中してもらえたのもよかった。……って、まだ終わってないですけどね。これから本を売っていかなきゃいけないし。

●著者は書店営業に同行

ーー刊行直後から書店営業に何軒も同行したり、手書きPOPを書いたりされてますよね。大量に平積みされている書店も多いです。 村上 できることはなんでもしないと。書店へのあいさつ回りくらい、いくらでもやります。全国行脚してもいい、くらいの気持ちです。勝間和代さんの「書く努力の5倍、売る努力をする」じゃないけど、まあ、それくらいの努力は辞さない覚悟ですよ。  基本、僕はネットの人間なので、できることってネットの中のことが多いんです。それだけじゃダメで、これからはもっと、リアルで売っていく施策を考えなきゃいけない。この本の中に書いてあることって、ネットのコアユーザーとか、ネットでビジネスをしているような人間なら、普通に知っているような事柄が多い。だからこそ、もっと普通の人に読んでほしいんです。 ーー本の内容に目を移すと、ネット界隈、SNS界隈のぶっちゃけトークだけでなく、ジワジワと胸に迫ってくる話、真摯な気持ちになれるエピソードなどがちりばめられていて、グッときました。 村上 えっ、そうですか!? なんかすみません、こんなテキトーなヤツが書いたものなのに。 ーー例えば、会社を登記する際、空欄や記入ミスの多い申請書類を前に、法務局のおっちゃんが懇切丁寧に教えてくれた……のくだり。「これからもな、わからんかったら、人に聞いたらええんや。誰でもなんでも最初から、うまいこといくもんちゃうんやで。人生、勉強やで」というセリフがジワジワ染みました。 村上 1時間半もかけて、丁寧に付き合ったくれたええおっちゃんでしたけど、要するにヒマだったんでしょうね(笑)。  本の中にも書きましたけど、僕はホンマにアホなんで、とりあえずやってみて、わからなかったら人に聞く、てなことを繰り返してきただけなんですよ。 ーー村上さんの飾らない、正直な人柄は、本書の行間からも滲んできます。経歴だけを見ると、もっとカマすようなところがあってもおかしくない気がします。 村上 調子こいてカマしたりするの、大嫌いなんですよ。あと、僕は大手家電メーカーから社会人生活をスタートさせたので、そこでの経験が影響していると思う。大企業は、ひとつのプロジェクトに関わる人間が多いから、下手なことを言うと後でとんでもないことになるんです。たとえば開発の人間が「この商品、すごいぜ。こんな感じで高性能だぜ。世界一だ」なんて言ってしまうと、「そうか、そんなにスゴイのか。よっしゃ!」と宣伝やら営業の人間がワーッと動きだして、ポスターやパンフレットの制作、PR企画やキャンペーン企画などがどんどん立ち上がってしまう。  そんな状況でもし「あ、検証してみたらこんな不具合が発生したので、次期モデルでの実装は見送ります」なんて開発の人間が言いだしたりでもしたら、それこそみんなズッコケて大騒ぎになる。だから、まずは話半分くらいで様子を見るような感覚が身に付いてしまったかもしれませんね。大手企業のエンジニアとか、本当に慎重なタイプが多いですよ。臆面もなくカマせるような人って、大きな仕事に携わった経験がないのかもしれません。  そういう姿勢を大企業病的に揶揄したりする向きもあるかもしれないけど、一方では仕事に対する誠実さにもつながっている側面があるんですよね。ていうか、日本の大手企業は、基本的にはすごく誠実だと思いますよ。現場の人間は特にね。上のほうは、どうしても狡猾さとか腹黒さも必要悪として求められるところがあるから。  問題を起こしたくないから、起こっても最小限にとどめたいから、リスクヘッジのために控えめに捉えて、あまり大口をたたかず、謙虚に立ち振る舞う必要がある……と言ってしまえばそれまでだけど、そういう誠実さって、丁寧さや責任感を醸成するもの。  そもそも僕の場合、カマしたりせず、真面目に仕事をして、真面目に生きることって、元も子もない言い方をしてしまえば、そうするのがいちばん面倒くさくないからなんです。まあ、動機はどうあれ、できないことはできない。わからないことはわからない、と正直に言える姿勢はとても重要だと思う。ウソはつかない。正直にやる。そういうのって、大事ですよ。吹いたり、カマしてばかりで実態が伴わないと、最後は信用を失いますから。「僕はアホです。わからないんで教えてください」と言っているくらいでちょうどいい。

●大企業or中小企業

ーー本書では「超大企業と未上場ベンチャーの違い」という一節があり、できること/できないこと、メリット/デメリットが対比されています。 村上 僕は別に「大企業がいい」「いやいや、中小企業がいい」とどちらかに肩入れするつもりはなくて、どちらにも良いトコ、悪いトコがあるよね、と言いたいだけ。大企業がいいか、小さなベンチャー企業がいいかなんて、人によりけりだから。欲をいえば、どちらも経験しておくといいかも、とは思う。どちらにせよ、軽々しくウソをつくクセ、ハッタリをカマすクセをつけず、法律を守って仕事をする意識を持つことが重要だったりしますよね。 ーー村上さんのお話を伺って、一見、はちゃめちゃなようで、実は非常に折目正しい印象を強くしたのですが、ご自身で考える自分の強み、自分のこだわりとは? 村上 そうだなぁ……「最終的には、お客さんのことをいちばんに考える」ところかな。働くのは、世のため人のためだと考えているので。自分の書いたプログラムを使ってくれるお客さん、末端のユーザーさんのことは、最後の最後にちゃんと考えて、ハズさないように作るとか、そういう意識はとても強いですね。  でも、そんなに難しいことじゃないですよ。たとえばプログラムなら、自分の書いたプログラムとお客さんの求めることをつなげるときに、そんなに凝ったことは必要ない。プログラムなんて俳句みたいなもので、無駄なものをそぎ落としていくと、非常にシンプル。それこそ「五・七・五」ですべて語れるくらいのことで。これは、僕がプログラマーだからというだけじゃなくて、どんな仕事にも通底するように思います。  とかくプログラマーは技術そのものが大好きで、面白いから、そこにハマってしまって、お客さんのことを考えられなくなってしまうんですよ。僕も若いときはそうだった。「ここのアルゴリズム、すごいんですよ。なんと………47行! 短いでしょ」「これまで7秒かかっていたローディングが、なんと………5秒になりました!」とか自慢するような。でも、それってお客さんにとってどれくらい大事なの、と。

●技術は生身の人間が使う

ーー最も重要なのは、相手は温かみのある、生身の人間であることを忘れない、ということでしょうか。 村上 そうですね。僕は若いとき、家電メーカーにいたわけですが、たまにサービスセンターとかお客様相談センターから声が回ってくるんですよ。「動かない」「使いづらい」とか、ありがたいご指摘がいろいろ(苦笑)。若いころは本当に技術ばかり追い求めていたところがあったけど、そういう声を聞くと「ああ、自分の作った技術は、生身の人間であるお客様が使っているんだな」という至極当たり前のことに、あらためて気付かされたりするんですよね。  ネット企業でも同じで、ややもすると、お客様をメールやアクセスカウンター、アクセスログでしか把握していないような一面がある。でも、使っているのは生身の人間ですから。そういうことをリアルな感覚として意識できるかどうかは、どんな仕事でも大事でしょう。  あと、最初の会社を辞めて、人生に疲れて、しばらくオーストラリアでプラプラしていた時期があるんですが、それまでデジカメの開発に関わったりしても、自分でパチパチ撮ったりすることがなかった。友達も少ないし、外に遊びにもいかないし。  そんな男が、人生で初めて長期の海外滞在をして、観光地とかでいろいろな人が、自分が開発に関わったデジカメを使って家族や友達と楽しそうに写真を撮っているところを、初めて目の当たりにしたんです。「こんなクソ会社、辞めてやるわー」なんて勢いづいていたけど、自分が携わったカメラを大事に抱えて、家族で旅行に行って楽しく写真を撮っている人たちがいて、そのカメラで撮った写真は家族の思い出になっていき、家族のアルバムの一枚に加えられ、結婚式のスライドに使われて、そして、「おばあちゃんって、若い時きれいだったんだね」と孫に言われる……なんて物語を意識したら、あらためて、自分のしてきたことって何だったのだろう、と考え込んでしまったんですよ。  自分がプログラムしたSDカードのドライバで書き込んだデータが、この人たちの人生を刻んでいくんだな、なんて思ったら、なんだか泣けてきて。「47行です、5秒です」という世界もあるんだけど、基本的に技術というのは世のため人のためにあるんだな、と。そのときに痛感したんです。  そんな経験が、自分で何かモノを作るのであれば、人を喜ばせてナンボだな、という考え方の源になっている。文章を書く場合でも、どこかにそういった思いを抱いて筆を進めているように感じます。  話を戻せば、そもそも僕は大したエンジニアでもブロガーでもないので。技術だけですべてを語れるほど、僕は頭がよくない。あーでもないこーでもないと悩んだり迷ったりしているところをさらして、「アホやなぁ」と突っ込んでもらえているくらいでちょうどいいんですよ。 (構成=漆原直行) ■おすすめ記事 防衛省情報本部員も多数参加?のSNS秘密会は入会カンタン!? 何もせずに高額料金をふんだくる!? 詐欺SEO業者の手口 「原因は粉飾決算」テレビショッピングの日本直販の倒産 逃げ場無し!? 社員専用SNS普及の兆し これだけ読めばわかる!大統領オバマの“生まれ方”

防衛省情報本部員も多数参加?のSNS秘密会は入会カンタン!?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) あの異色ブロガーが、“しょっぱい”出版ビジネスの闇に挑む 何もせずに高額料金をふんだくる!? 詐欺SEO業者の手口 「原因は粉飾決算」テレビショッピングの日本直販の倒産 ■特にオススメ記事はこちら! 防衛省情報本部員も多数参加?のSNS秘密会は入会カンタン!? - Business Journal(11月13日)
「wikipedia」より
 今年9月26日、神戸港に寄港した護衛艦「ひゅうが」を見学した。入艦の際、簡単な手荷物検査だけで、特に身分証明書を求められることもなかった。艦内を見学していると、中国人、韓国人のグループも、多数見受けられた。  他方、同じ防衛省でも、陸上自衛隊や航空自衛隊の見学会では、手荷物検査のほか金属探知機によるチェックが行われる。この一事をもってしても、海上自衛隊のセキュリティ意識は、随分と低いものであることがうかがえよう。  前回記事(『自衛隊、SNSでの防衛機密情報ダダ漏れが止まらない!?』)で、海上自衛隊員の情報セキュリティに対する認識の甘さについて報告したが、リアル社会ですらこのような具合ゆえ、ネット社会ではさらに危ない状況になっているようだ。

●Facebookのプロフィールに反応する自衛隊学校は?

 会員制SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のうち、ユーザーに実名での利用を呼びかけているのがFacebookだ。  この実名での利用では、ネット上ながら旧友と再会できるなどのメリットがある半面、ネット上の人物がはたして当該人物本人なのか、なりすましなのかどうかの判断がつきにくいというデメリットも指摘されている。  Facebookユーザーのプロフィールを見てみると、防衛省・自衛隊に勤務する人のうち、海上自衛隊勤務と称する人が著しく多い。SNS上とはいえ、かつての旧友や同窓生との再会はうれしいものだ。たとえ面識はなくとも、同じ高校や大学出身というだけで、無条件にSNS上での「友達」となり、親しく情報交換する人も少なくない。  どこの国でも、軍人は固い絆で結ばれているものだ。もちろん日本の自衛隊員は厳密には軍人とはいえないが、もしFacebook上で、自衛隊学校出身者になりすました場合、はたして同校出身の自衛官と親しくなれるだろうか?  自衛隊員の育成を目的とする主な学校は、防衛大学校、防衛医科大学校、そのほか陸・海・空の幹部候補生学校などがある。そこで、主な自衛隊学校の出身者になりすましたプロフィールをFacebook上に掲載し、その反応をみた。

●海上自衛隊少年術科学校OBから、「秘密グループ」への招待が…

 まずは防衛大学校出身者になりすましたプロフィールをFacebook上に掲載。しばらく放置していると、何人かの防衛大出身者からSNS友達の申請が来た。SNS友達になったが、あくまでも個人同士のやり取りに終始した。そのほか主だった自衛隊学校も同様だ。特に、自衛隊に関する内容のやり取りを行うことはなかった。  唯一違ったのが、海上自衛隊少年術科学校だ。プロフィール上に、ここの出身と掲載しているだけで、何人かのOBと思われる人物から、何らメッセージなどなくノーチェックで“お友達登録”が届き、Facebook上の「海上自衛隊・生徒」グループへの招待までされた。このグループは、一応、Facebook内では「秘密グループ」という扱いだ。  Facebook内では、さまざまなグループをつくって、ユーザー間での交流ができる。投稿内容、参加者共に公開している「公開グループ」、投稿内容や参加者は非公開だがグループの存在そのものは公にしている「非公開グループ」、そして投稿内容、参加者、どちらも非公開、かつ存在そのものが秘密の「秘密グループ」に分かれる。  もっとも秘密グループといってもFacebook側のバグなどにより、「秘密グループ」への投稿内容が表に出たという話は、ネットユーザーの間ではよく知られた話だ。とりわけスマートフォンからの投稿では、秘密グループに投稿したつもりでも、すべて公開になり、秘密が守れなかったという話もよく耳にする。

●海上自衛隊は、情報セキュリティへの認識が甘い?

 このFacebook上における「海上自衛隊・生徒」グループ、秘密会といいながらも、ここのOB個人が運営している個人のHPなどでその存在が明らかになっていることから、これはもう秘密会でもなんでもないだろう。  本稿執筆時、参加者140名弱のグループだ。一応、「海上自衛隊少年術科学校出身者の集まり」とあるが、参加者の中には、航空自衛隊出身者なども含まれていた。現職自衛官も多数参加している。ただし、実際に書き込みをしているのは20〜30名程度といったところか。  それにしても「なりすまし」をノーチェックで、自衛隊学校OBのコミュニティに引き入れる海上自衛隊少年術科学校とは、はたしてどのような学校なのか。一般大学卒の現役海上自衛隊幹部のA氏は、次のように話す。 「通信や水測(ソナー、潜水艦を探す機器)のオペレーターを養成するところで、中学卒業者を4年間で教育し、技術下士官にする制度。同窓の結束が強いことで知られる。それが長所でもあり短所。ネット上で、プロフィールにOBと書いていたから、無条件で信用したのだろう。防衛大や大卒の幹部候補生では考えられない」  現在は、この学校は廃校となったものの、海上自衛隊内では強い影響力のある派閥として機能しているという。  特に防衛省情報本部にも人材を多々輩出しているそうだ。 (文=陳桂華/ITライター) ■おすすめ記事 あの異色ブロガーが、“しょっぱい”出版ビジネスの闇に挑む 何もせずに高額料金をふんだくる!? 詐欺SEO業者の手口 「原因は粉飾決算」テレビショッピングの日本直販の倒産 逃げ場無し!? 社員専用SNS普及の兆し これだけ読めばわかる!大統領オバマの“生まれ方”