牛角・七輪焼肉 安安・安楽亭、“650円以下”プロおすすめサイドメニュー6選! 肉&お酒と相性がいい一品は?

「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、管理栄養士・猪坂みなみ先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。

人気焼肉チェーン、プロおすすめの「サイドメニュー」6選!

 緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が全国的に解除されましたが、外食産業は閉店が相次ぐなど、まだまだ厳しい状況に置かれているようです。そんな中、強力な換気装置が置かれているといった理由から「焼肉店」に人気が集まり、大手居酒屋チェーンが業種を変えるなど、新規参入が相次いでいるといいます。

 ということで今回は、そんな中でも不動の人気を誇る焼肉チェーン「牛角」「七輪焼肉 安安」「安楽亭」に注目。管理栄養士の猪坂みなみ先生に、お肉と一緒に食べたいおすすめサイドメニューを聞いちゃいました!

――焼肉店でメニューを頼む時には、どんなことに注意したらいいのでしょうか?

猪坂みなみ先生(以下、猪坂) 焼肉店では「飲み放題」のコースがあるなど、お酒と一緒に楽しむ方も多いですよね。その際のポイントは、アルコール分解のために消費されるビタミンB1や、肝臓をサポートしてくれるアミノ酸・メチオニンなどを含む食物を選ぶこと。

 メチオニンは肉類全般に含まれているので、焼肉店ならば、お肉から多く補給できます。また、ビタミンB1は豚肉に多く含まれるため、牛肉ばかりでなく、豚肉もオーダーしてみてください。

 また、お酒を飲まない方でも、焼肉は動物性脂肪の取りすぎにつながりやすいので注意が必要。脂質の吸収を抑える水溶性食物繊維を含む、枝豆やナムル、野菜や海藻サラダなどを先に食べておくことをおすすめします。

――それではさっそく、「牛角」のおすすめサイドメニューから教えてください。

牛角メニュー「甘辛温玉やっこ」(539円、税込み/以下同)

猪坂 豆腐に温泉卵やネギが乗った甘辛い味付けのおつまみです。豆腐には、アルコールの分解を助けてくれるビタミンB1が含まれているので、お酒を飲む方には特におすすめ。また、卵にはたんぱく質やアミノ酸、脂肪酸の代謝をサポートしてくれるビタミンB12が含まれているので、焼肉と一緒に食べると相性が良いです。

牛角メニュー「たっぷりお野菜のミニビビンバ」(429円)

猪坂 締めにご飯ものが食べたいときは、野菜や海藻を摂取できるこちらのメニューがおすすめ。もやしや小松菜、キムチ、ぜんまい、海苔などが乗っているので、余分な糖や脂の吸収を抑える食物繊維を補給できますよ。

 また、ミニサイズなので、ついついお肉やお酒が進んでしまう……という人にもうれしい。食べすぎを防止できるだけでなく、栄養素の面でも焼肉にピッタリな一品です。

――続いて、「七輪焼肉 安安」のおすすめメニューはなんですか?

七輪焼肉 安安メニュー「わか玉スープ」(420円)

猪坂 わかめなどの海藻類には、余分なナトリウム(塩分)を体外に排出するのに役立つカリウムというミネラルが含まれているため、味の濃いものが多い外食の際には、積極的に摂ってほしい食材。ただし、スープ自体も塩分が多いので、汁は全て飲まずに具を中心に食べると良いですね。

 また、卵は「完全栄養食品」と呼ばれるほど栄養豊富な食材ですが、食物繊維は含まれません。そのため、このメニューのように食物繊維を含むわかめと一緒に食べると、バランスよく栄養を補えます。

七輪焼肉 安安メニュー「ビビンバ」(420円)

猪坂 こちらも牛角の「たっぷりお野菜のミニビビンバ」同様、キムチや小松菜、もやしなどがトッピングされています。小松菜やもやしにはビタミンCが含まれていますが、たんぱく質からコラーゲンを生成するのに必要な成分なので、積極的に摂りたい栄養素の一つです。

 ヒト以外の多くの哺乳動物は、体内でブドウ糖からビタミンCを合成できますが、私たちにはそれができません。なので、食べ物からしっかり取り入れることが大切だといえます。

――最後に「安楽亭」のおすすめサイドメニューを教えてください。

安楽亭メニュー「屋台風石焼きもろこし(429円)」

猪坂 とうもろこしには、お酒を飲むと体内で消費されやすくなるビタミンB1や、たんぱく質の代謝を助けてくれるビタミンB6などが含まれています。食物繊維も多いので満腹感を得られやすく、食べすぎ防止になるのもうれしいポイントですね。

安楽亭メニュー「ユッケジャンスープ」(649円)

猪坂 唐辛子たっぷりで、辛さを楽しめるメニュー。唐辛子に含まれるカプサイシンは、体内に吸収されて血中に入るとアドレナリンの分泌を促進します。辛いものを食べると汗が出てくると思いますが、それはこのアドレナリンの作用なんですよ。また、脂質代謝を促進する働きもありますので、カルビなど脂の多いお肉を食べる際に選ぶことをおすすめします。

 サイドメニューは味付けの濃いメニューが多く、焼肉もタレに塩分が多く含まれているため、翌日はむくみやすくなることも考えられます。タレはできるだけ少なめにして、レモンで風味をつけて食べるようにしたり、スープは汁を全部飲まないようにしたりして、塩分の摂取量を抑えることも、ぜひ意識してみてください。
(文:佐藤真琴)

猪坂みなみ(いのさか・みなみ)
管理栄養士。大学卒業後、大手食品メーカーにて商品企画や研究開発などに従事。ダイエットアドバイザー、料理研究家助手、医療ヘルスケアベンチャー企業の商品企画職等を経て、現在はLINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営や、ヘルスケア領域の新規事業開発アドバイザリー、法人向けの健康経営サポート等を行う。
HP「Diet Solution Lab

マライアキャリーの元夫ニック・キャノン、パイプカット手術告白!? 第6子誕生の9日後に第7子、半年後に第8子の子宝ぶり

 マライア・キャリーの元夫でマルチタレントとして活躍するニック・キャノン(41)が、男性避妊手術であるパイプカットを検討していることを明かした。



 17歳の時に出演した子ども向けテレビチャンネル、ニコロデオン局のコメディ番組『All That』でブレークして以降、ラッパーや司会者として人気を博しているニック。女性にモテる男としても有名で、キム・カーダシアンらとの交際を経て、08年に子どもの頃から憧れていた11歳年上のマライア・キャリーと電撃結婚。11年4月に体外受精で待望の子ども、双子のモロッカンとモンローが誕生したが、16年に離婚した。



 以来、再婚はしていないが、17年2月に交際していたモデルのブリタニー・ベルとの間に息子、20年12月に娘が誕生。さらに、21年6月には、DJアビー・デ・ラ・ローザとの間に双子の息子が誕生し、その9日後にモデルのアリッサ・スコットとの息子が生まれた。



 不幸なことに第7子であるアリッサとの子どもは生後6カ月で脳腫瘍のため亡くなってしまったが、その翌月の22年1月にモデルのブリアナ・ティシエが自分の子を妊娠したと発表し、ネット上では「ニックは売れっ子の種馬のよう」だと揶揄する声が上がった。



 そんなニックが現地時間5月17日、新作アルバムのプロモーションを兼ねて米テレビ番組『E!News』の「Daily POP」にビデオ出演した際、子だくさんであることを指摘されると、「そういう体の作りなのかどうかは知らないけど、子宝に恵まれやすいんだよね」と爆笑。

 「みなさんご存じの通り、俺はいろいろと苦労しているわけだけど、自分の子どもには癒やしと平安、そして(生きる)目的を見いだしているんだ」としんみり語り、「パイプカット手術の診察はもう受けたから。地球上を俺の子で埋め尽くそうだなんて考えてないから」と冗談交じりに告白した。



 男性避妊手術を考えている理由は、母親の異なる子どもたちが増えすぎて、きちんと子育てに参加できないからだと話し、「子どもたちみんなと十分な時間を過ごしていないことに、罪悪感を感じているんだ」「今いる我が子たちの面倒をちゃんと見て、全員に愛を注ぎたいと思っているんだよ」と思いを明かした。



 また「今週末は、5歳の子のリトルリーグ。で、今週は水泳。学校への送迎やFaceTimeもするし、2週間前は(マライアとの双子の)誕生日パーティに行ったし」と、目の回るような忙しい日々を過ごしていることを打ち明けた。



 ちなみに、新作アルバムのカバーは元カノ、ジェシカ・ホワイトと絡んでいるエロチックなショットで、ネット上では「恋愛のサイクルがあまりにも早い」「セクシーな美女ばかりと付き合ってる」「なんでこんなにモテるのか」とやっかむ声が上がっている。



 総資産4,500万ドル(約57億円)、年収は200万ドル(約2億5000万円)ほどだと伝えられているニックだが、養育費に相当な額を支払っているとみられており、このペースで子どもが増えると金銭面で苦しくなるとも危惧しているのだろう。

 ちなみに離婚後も仲良く協力して子育てしているマライアは、ニックのほかの子どもたちのことを「嫡出子じゃないから、うちの子たちの異母弟妹ではない」と冷ややかに言い放っており、あまり快く思っていない様子。



 長男にあたる息子モロッカンの性格はニックに似ているようで、父を超えるエンターテイナー&プレイボーイになる可能性は大。ニックの子どもたちの成長も楽しみに待ちたい。

『インビジブル』の無神経さに視聴者落胆…ドラマにはびこる「痴漢冤罪」展開

 高橋一生が主演するTBS金曜ドラマ『インビジブル』。5月13日に放送された第5話で物語はターニングポイントを迎えたが、それと同時に明かされた設定が視聴者を落胆させている。

 志村(高橋一生)の元相棒・安野(平埜生成)が殺された3年前の通り魔事件について、別の事件で逮捕されていた元暴力団員・武入(鈴之助)が犯行を自供した。しかし自分はあくまで実行犯であり、“犯罪コーディネーター…

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Snow Man・目黒蓮、岩本照との“2人だけの内緒”暴露! 『滝沢歌舞伎ZERO 2022』本番中の会話とは?

 Snow Manメンバーがパーソナリティを務めるラジオ『不二家 presents Snow Manの素のまんま』(文化放送)。5月19日の放送回には岩本照と目黒蓮が登場し、主演舞台『滝沢歌舞伎ZERO 2022 』の舞台裏について語る場面があった。

 5月17日に29歳の誕生日を迎えた岩本。目黒から29歳の抱負を聞かれると、「体調管理とケガに気を付けて……って、健康の話になっちゃうのかなやっぱり(笑)。まあ、いろんなこと整えていきたいなって思ってる。より整えを感じる20代最後の歳にしたい」と意気込んだ。

 一方の目黒は、2023年春に公開予定の映画『わたしの幸せな結婚』で主演を務めることが発表されており、リスナーから「映画出演が決まったことをメンバーに言ったときの反応を教えてほしいです」と質問が寄せられた。

 これに目黒は「僕自身もうれしくて、映画(単独)初主演ということで、すごいみんなで喜んだ」と回答。顎木あくみ氏による同名小説(KADOKAWA)が原作の『わたしの幸せな結婚』は、月岡月穂氏がキャラクター原案、高坂りと氏が作画を担当した漫画(スクウェア・エニックス)も刊行されており、シリーズ累計発行部数は400万部を突破している人気作品だ。目黒は実際に原作を読み、「ものすごい面白い」と感じたそう。

 なお、目黒の出演が決まった後、メンバーの深澤辰哉も原作を購入して読んでくれたといい、目黒は「『ここからどうなるんだろう?』みたいなトークを2人でし合ってた」「ちょうどツアー中くらいのときにふっかさんが読んでくれてて、すごい話したなって思い出がありますね」と振り返った。

 映画はすでにポスタービジュアルも公開されており、岩本は「あの和服の感じもいいよね。ロングの銀髪みたいなさ」と、主人公・久堂清霞に扮した目黒を絶賛。目黒も「和服で自然と背筋がピシッとなった」「なかなか着れる機会もないじゃないですか? なのですごいうれしかったですね」と、和服の衣装を気に入っていたようだ。

 そして、目黒は“和服”にちなんで、「それこそあれだよね。俺と岩本くんだったら、『歌舞伎』中のさ、2幕のラストの殺陣のときにさ、水とかが流れてるセットの後ろのところでさ……」と、5月16日に千秋楽を迎えたばかりの『滝沢歌舞伎ZERO 2022』に関するウラ話を語り始めた。

 すると岩本は、笑いながら「言っちゃうの、それ? 2人だけの内緒じゃないの?」と制止したが、目黒は「言っちゃうでしょ、ここまできたら(笑)」と振り切り、「それこそ岩本くんは、『わたしの幸せな結婚』が発表されたときに、『あれ予告よかったね』とかさ『ビジュアルのポスター良かったね』とかさ(言ってくれた)」と本番中の会話を暴露。

 なお、岩本と目黒は劇中では敵対関係にあるため、「表でバチバチのときに、(2人で)裏で話してて。それをちょっと遠目から『何話してるんだろう?』ってなってる官兵衛、(向井)康二っていう絵」と、岩本は当時を思い出して爆笑。目黒は「あそこ結構楽しみな時間」と、岩本との時間を振り返りながら、「本当にリスペクトを込めて一生懸命作り上げていますので、ぜひお楽しみにしていただけたらな」と、あらためて映画をPRした。

 この放送にリスナーからは「ふっか、本買って読んでくれてるのね」「『それ言っちゃうの? 2人だけの秘密じゃないの?』って止めるニキ可愛い」「ニキめめ、滝沢歌舞伎中に新吉と半兵衛でと『わたしの幸せな結婚』の話してるの可愛いんだけど!」などの声が集まっていた。

『ハニーレモンソーダ』SnowManラウールがキラキラ世界へあなたをブチ込む! オトナの“元カノアレルギー”も治癒する、善人たちの青春映画

 ティーンのヒロインを主人公に、同級生や先輩への憧れ、恋のときめきを描いた「キラキラ青春映画」。そんなの、とうの昔に高校を卒業しちゃった私たちにはもう関係ねえと思ってやいませんか? そんなことはなーい! アラサーもアラフォーもアラ還暦も、まだまだ青春真っただ中! 10代の若者たちに負けずにキラキラ青春映画を楽しんで、あわよくば…

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「同性愛は治療で治る」韓国・ユン大統領秘書の発言が炎上! 映画『私の少女』が描く「LGBTと社会」の現在地

 近年、K-POPや映画・ドラマを通じて韓国カルチャーの認知度は高まっている。そんな作品をさらに楽しむために、意外と知らない韓国近現代史を、映画研究者・崔盛旭氏が解説していく。

ペ・ドゥナ主演映画『私の少女』

 「同性愛は精神病であり、喫煙者が禁煙治療を受けるように治療すれば治る」――このような同性愛に対する偏見と無知に満ちた発言がまさに今、韓国で大きな物議を醸している。

 発言の当事者は、今月10日に発足したばかりのユン・ソンニョル政権の中枢を担う大統領秘書(大統領の国政運営を補佐し、直接関与する最重要ポスト)の一人。しかも、担当は「宗教・多文化分野」だった。この発言が秘書のFacebookから発掘されると、国内で大きな批判を巻き起こし、ユン大統領の人を見る目の乏しさや、任命責任を問う声が一気に高まることに。批判の矛先がこれ以上大統領に向くことを恐れたためか、最初は逃げ口上を並べていた秘書も、素早く辞任する機敏さを見せた。ただ、辞任後にもSNSを通して「僕の考え方に変わりはない」と、ゆがんだ信念を長々と発信、再び炎上した。

 5年ぶりに保守派政権を奪還し、意気揚々と出航の旗を揚げたユン大統領にとっては、舵を取るや否や暗礁にぶつかったような結果といえる。だが注目したいのは、今の時代においてなお、異性愛のみを正しいと押し付ける儒教的伝統に基づく「異性愛イデオロギー」に、韓国社会がとらわれていることだ。このような人物が大統領秘書にまで上り詰め、なんら躊躇なく発言できてしまうさまを見れば、韓国における異性愛イデオロギーは根深く、そして、同性愛は徹底して抑圧、排除され続けてきたことがわかるだろう。

 韓国で同性愛が公の場で議論されるようになったのは、社会全般に民主化が進み、性や人種、宗教などの違いによる差別をなくし「多様性」を認めようとする動きが出始めた1990年代後半である。とりわけ2000年に入り、映画やドラマで活躍していた俳優のホン・ソクチョンが韓国の芸能人として初めてゲイだとカミングアウトしたことは、同性愛をタブーとしてきた韓国社会に大きな衝撃を与え、社会的な議論に火を付けた。

 だが、議論といっても実際は、当時の新聞記事に「私はホモ」「男が好き」といった類いの見出しが並んだことからもわかるように、ホンの勇気ある行動に対する嘲弄や嫌がらせがほとんどだった。結局、ホンは俳優活動を中断せざるを得ない状況にまで追い込まれたが、このことは韓国社会が同性愛をどう捉えているのか、その社会通念を端的に物語る出来事でもあった。

 それでも、ホンによって触発された同性愛をめぐる議論が消えることはなく、次第に同性愛者を含む性的少数者(LGBT)の人権や、「異性愛イデオロギー」に抵抗した性の多様性を訴える運動にシフトしていった。インターネットを中心とする同性愛コミュニティや、2001年に始まった「韓国クィア映画祭」はその良い例だろう。

 しかし同時に、こうした社会の動きをはるかに上回る形で、LGBTへの嫌悪や反発もまた強力になっていった。現に、国家・自治体による同性婚の不認定や、逆に認めてもらおうと法の判断を求める人々に対する保守的市民団体によるバッシング、さらに、LGBT集会へのヘイトスピーチが頻繁に起きている。一部では「同性愛反対法」という、性的アイデンティティの選択の自由を奪うような悪法の制定を促す動きも出ている。

 このように韓国では、LGBT文化や多様性に対する社会的理解が成熟していく道のりを、社会自らがことごとく遮り、妨害しているといえる。そこで今回は、依然として未熟な状態にある韓国のLGBTは何と闘い、どう生き延びればいいのか、物語を通して象徴的に提示している『私の少女』(チョン・ジュリ監督、2014)を取り上げ、その答えを探ってみたい。

『私の少女』あらすじ

 14歳の少女・ドヒ(キム・セロン)は、継父のヨンハ(ソン・セビョク)と祖母から虐待を受けながら、人里離れた閉鎖的な海辺の村で孤独な日々を送っている。ある日、ソウルから村の警察署長として赴任してきたヨンナム(ペ・ドゥナ)は、村の子どもたちにいじめられていたドヒを助ける。そこで、ドヒへの虐待を知ったヨンナムは自宅に保護し、次第にドヒもヨンナムに懐いていく。

 だが、2人の幸せは長く続かなかった。ヨンナムに強い不満を抱くヨンハが、ヨンナムと同性の恋人がキスをしている様子を目撃し、「同性愛者」と騒ぎ立てたからだ。実は、ヨンナムは同性愛を理由に左遷され、この村に赴任したのだった。ヨンナムから引き離され、元の生活に戻されてしまったドヒは、ヨンナムと自らのために大胆な行動に出る。それは、今までのドヒとは思えない、衝撃的なものだった。

 本作は、韓国映画界の名匠、イ・チャンドン監督が製作に名を連ねている。近年はプロデューサーとして、マイナーながら重要な作品を送り出しているイ監督の元からは、本作のチョン・ジュリ監督のみならず、『冬の小鳥』(09)のウニー・ルコントや、『君の誕生日』(19)のイ・ジョンオンといった女性監督が多く輩出されていることは、注目に値する。

 おそらく、韓国社会のまだ語られていない部分を、女性監督ならではの繊細で緻密な視点から追求してほしいという期待がイ監督にはあるのだろう。

 「弱者(子ども、女性、同性愛者)への暴力」の理不尽さをリアルに描いた『私の少女』は、カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で上映され、国内外の映画祭で多くの好評を得た。さらに、チョン監督の新作『다음 소희(次はソヒ)』(22)は、今年のカンヌでも批評家週間の閉幕作品に選ばれる快挙を成し遂げている。

 チョン監督の手腕はいうまでもないが、主演ながら『私の少女』にノーギャラで出演し、『다음 소희』でも主役を務めるペ・ドゥナの存在も重要だ。

 これまでも、ポン・ジュノ(『ほえる犬は噛まない』『グエムル~漢江の怪物』)や是枝裕和(『空気人形』『ベイビー・ブローカー』)、ウォシャウスキー姉妹(『クラウドアトラス』『ジュピター』)といった世界の巨匠たちと仕事をしてきたトップスターであるぺ・ドゥナが、オファーが絶えないであろう中で『私の少女』の出演を選んだ。

 それは、ペ・ドゥナ自身が誰よりも韓国社会の問題点と、韓国映画が何を描くべきかに対して自覚的であることを物語っているだろう。これからも、彼女が選ぶ仕事に注目していきたいと思わせてくれる、韓国が誇るべき女優である。

 それでは、『私の少女』の内容を具体的に見てみよう。本作では、LGBTに対する差別と偏見だけでなく、家庭内暴力(DV)や児童虐待、いじめ、そして外国人労働者への暴力に至るまで、さまざまな形の暴力が描かれている。したがって、どの暴力に重点を置いて語るかによって複数の見方もできれば、韓国社会が抱える総体的な暴力の問題として扱うことも可能だ。

 そのような意味でも非常に鋭さを持った作品といえるのだが、今回はLGBTに対する暴力を中心に、登場人物たちが象徴していることや、映画のメッセージについて探ってみたい。

 2人の主人公、ドヒとヨンナムをLGBTに対する偏見や差別という暴力を軸に捉えると、ドヒが象徴するものは明らかだ。家庭内暴力やいじめにさいなまれ、少女としての健全な成長も、平凡な生活を送ることもままならないドヒは、嫌がらせやヘイトなど、あらゆる暴力によって成長を阻まれ、社会として依然未熟な状態に置かれている韓国の「LGBTをめぐる社会的現実」を象徴する存在といえる。

 こう考えると、偏見や差別という暴力にさらされ、傷ついたまま自らを抑圧の中に閉じ込めている「LGBTの当事者」であるヨンナムが、ドヒをこれ以上暴力の渦中に放置してはいけないと、必死に保護しようとするのは当たり前のように見える。ヨンナムにとってドヒを守ることは、「LGBTをめぐる社会の成熟」を確保することにほかならない。

 だが、2人の前には儒教的な男性中心主義の象徴ともいえる継父や、その男性中心主義に加担する祖母が立ちはだかっている。継父はヨンナムを警察署長としてではなく女性として常に見下し、「親が娘をしつけるのもダメってことか」と何の罪意識もなくドヒに暴力を加える、典型的な儒教的男性だ。彼こそがドヒの成長を妨害する最大の敵であり、立ち向かって闘わなければならない壁なのだ。

 また、祖母は息子のヨンハに対し狂気に近い執着を見せる、男児選好の亡者のような存在だ。「お父さん(息子)の言うことを聞かない」という理由でドヒを容赦なく殴ったり、ドヒに暴力を振るう息子を逮捕しようとするヨンナムに向かって「私の息子を殺す気か!」と怒り狂う祖母の姿からは、韓国における「息子に対する母の執着の強さ」が垣間見える。ドヒは、そんな儒教的男性中心主義の暴力の中に監禁されているといえるだろう。

 本作において、未熟な韓国社会を象徴しているドヒが、継父や祖母の暴力から解放され、成長と成熟を遂げるためには、どうすればいいだろうか? 映画では「祖母の死に関与(疑い)し、継父を誘惑して罠に陥れる」ドヒの行動が描かれるが、そこにはLGBTを「病気」と断定し、「不道徳で不潔で罪」であるとしてきた「異性愛イデオロギー」にとらわれている前近代的な儒教的思想を断罪し、理性や論理に頼らない力ずくの脱却を訴える、作り手の強烈なメッセージを見いだすことができる。

 ドヒと共に村を後にするヨンナムの姿は、決してハッピーエンドとしては描かれない。しかし、それまでの抑圧から解き放たれようとしている2人を通して、韓国の現実と希望が提示されたといえるだろう。

 韓国には「끼리끼리(~同士)」文化というものがある。「男女七歳にして席を同じゅうせず」という言葉を引くまでもなく、幼い頃から「男女別々」の観念が頭に焼き付いている社会において、「男同士」「女同士」という概念はごく自然な文化であり、そこでは手をつなぐ、肩を組む、抱き合うといった同性同士のスキンシップは、当たり前のように「友情の印」を意味していた。

 だが、同性同士の「ホモソーシャル」な関係は、「ホモセクシュアル(同性愛)」を徹底的に排除する異性愛イデオロギーの上に成り立っているため、そこにわずかでも同性愛の気配があると、「~同士」文化は根底から崩れることになる。

 韓国社会におけるLGBTへの異様なまでの拒否反応は、己が築き上げた儒教、異性愛、ホモソーシャルな伝統の崩壊に対する無意識の恐怖であり、その脅威がすでに現実のものとなりつつあることを、この映画は教えてくれるのである。

崔盛旭(チェ・ソンウク)
1969年韓国生まれ。映画研究者。明治学院大学大学院で芸術学(映画専攻)博士号取得。著書に『今井正 戦時と戦後のあいだ』(クレイン)、共著に『韓国映画で学ぶ韓国社会と歴史』(キネマ旬報社)、『日本映画は生きている 第4巻 スクリーンのなかの他者』(岩波書店)など。韓国映画の魅力を、文化や社会的背景を交えながら伝える仕事に取り組んでいる。

超名作『ショーシャンクの空に』、実はタイトルが紆余曲折していた

 5月20日の金曜ロードショーは、視聴者リクエスト企画の第5弾『ショーシャンクの空に』が放送される。1994年公開の本作は当時の批評家らに大絶賛され、翌年のアカデミー賞に7部門ノミネート(受賞はゼロ)したが、興行成績は振るわず、世間の評価と興行がもっとも乖離した映画として知られている。

 このタイトルを聞くと筆者は、映画マニアだった青年時代の甘酸っぱい記憶が蘇ってくる。

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今井メロ、「人生迷子中」「正社員ではなくなりました」報告にエール続々! 過去には複雑性PTSDなど告白

 スノーボード・ハーフパイプのトリノ五輪日本代表でタレントの今井メロが5月19日、半月ぶりにブログを更新。有名人がゆえに職探しに難航している様子を明かしながら、「ただ普通に生きることが私にはとてつもなく難しいです。人生迷子中」(原文ママ、以下同)とつづっている。

「過去には、整形手術や生活保護受給の過去を告白したほか、キャバクラ勤めやアダルトビデオが話題になるなど、“お騒がせタレント”として知られる今井。現在“バツ3”で、11年11月に生まれた長女をはじめとする3人の母親でもある彼女ですが、2020年12月には、学校で問題を起こしたり、家出して警察沙汰になるほど荒れていた長女について、『彼女はもうすぐ施設に入所します』『互いのためにも 今後は別の場所で過ごしながらの生活になります』とブログで報告し、注目を浴びました」(芸能ライター)

 現在は、元夫が3番目の子を引き取り、今井は10年までに出産した長男と一緒に関西で暮らしている模様。また、今年4月7日のブログでは、“人生初の就職活動”を行い、11回にわたり面接を受けた結果、晴れて居酒屋に正規雇用で採用されたことを明かしていた。

 しかし、今月19日には「正社員ではなくなりました」と題したブログを投稿し、「私は以前upしていた居酒屋さんの正社員ではなくなりました」と報告。店側から「紙面上の契約を変えたい」と言われたそうで、「途中でコロコロと話が変わるようではついていけないと悔しくも去ることを選びました」と不本意ながら退職を選んだという。

 その後は、「すぐ面接に行きスイッチを切り替え奮闘していました」とバイト先を探し、「2度は面接に受かりました」と“採用”の返事をもらったそうだが、必要書類の提出後に「今井メロさんですよね」「1度採用したのに申しわけないのですがウチは著名人を雇えるほどのキャパじゃないので今回は辞退してもらえますかね」と断られる状況が続いのだとか。今井は「志を持ち進んでいたのですが、なかなかうまくいかないものですね」「悲しいです。ただただ悲しいです。色々、参っちゃっててね涙」と心境をつづっている。

「コメント欄には、『悲しいね。著名人とかそういうの関係なしに、メロちゃん自身を見てほしいね』『大丈夫です! 必ずメロさんを必要としてくれるところはあります』など、ファンや今井と同じくシングルマザーの読者からエールや同情の声が寄せられています。ただ、今回の居酒屋は、今井のブログやインスタグラムに店名などの情報が記されており、ファンは店を把握できる状況。にもかかわらず、契約をめぐるやりとりなどをブログに書いてしまうところが、今井の職探しを難しくしているともいえそうです」(同)

 多くのファンから温かく見守られている様子の今井だが、1月14日のブログでは「複雑性PTSD 双極性障害 不眠症障害」であると告白したほか、「頭蓋骨の変形により神経が圧迫され 記憶力の低下や忘れてしまう事が多い」ともつづっている。

「コメント欄には同じ悩みを抱える読者からの書き込みが多数寄せられており、今井自身もそんな読者のために情報を発信していきたいと考えているようです。病気と闘う様子をブログにたびたび投稿している彼女は、4月29日にもうつ症状治療薬『ビプレッソ』の写真とともに、『就寝前にビブレッソという処方薬をのんだら起きれなかった』と報告しています」(同)

 仕事探しに奮闘中の今井。ブログで良い報告があるといいが……。

「部落問題」を明るく語り合うドキュメンタリー『私のはなし 部落のはなし』

 マスコミタブーのひとつ、よく分からないから近づかないようにしている、迂闊に触れるとクレームが殺到しそう……。「部落問題」について、そんなイメージを持つ人は多いのではないだろうか。正体の分からない曖昧なイメージのものほど、人間は恐ろしく感じてしまいがちだ。

 ドキュメンタリー映画『私のはなし 部落のはなし』は、そんな「部落問題」に関する曖昧なイメージを一掃する作品となっている。…

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“パワハラ動画”炎上のYouTuber・レペゼン地球はいま――コラボ動画が大ヒット、意外な場所でブレーク中?

 5人組YouTuber・レペゼン地球として活動し、現在は「Repezen Foxx」を名乗る彼らが、意外な場所で注目を浴び、今年4月にチャンネル登録者数を約10万人も増加させたとして、ネット上で話題になっている。

 レペゼン地球時代は国内での活動を中心にしていたが、2020年12月末に解散を発表。しかし、翌21年6月には「Repezen Foxx」として、レペゼン地球と同じメンバーで本格的に再始動している。また、昨年からインドネシアに活動拠点を移しており、現在はYouTubeでも海外向けの動画を投稿中だ。

「そんな彼らですが、レペゼン地球時代にたびたび炎上騒動を起こしてます。19年7月には、メンバーのDJ社長と当時、同じ事務所に所属していた歌手・ジャスミンゆまが、Twitterで『DJ社長のパワハラが酷く、何度もホテルに誘われてます』などと告発。翌日にはDJ社長が公式YouTubeチャンネルで、ジャスミンの告発を『事実』と認める動画を投稿し、ネット上は大きな騒ぎになりました」(芸能ライター)

 しかしその後、レペゼン地球の楽曲「パワハラ ザ ホルモン」のミュージックビデオ(以下、MV)が公開され、ジャスミンの告発を含めた一連の流れが、同曲の“プロモーション”であると発覚。ネット上には「センシティブな話題を宣伝のネタにするなんて信じられない」「本人たちは炎上商法のつもりでも、モラルがなさすぎる」などと、非難の声が噴出した。

「また、21年5月には『Candy Foxx』の名義で『Namaste!! CURRY POLICE』という楽曲を発表。しかし、歌詞やMVに“インド人はカレーしか食べない”といった偏った表現がみられたり、インド人と思われる登場人物が“偽のチケット”でフェリーに乗ろうとする描写があったりしたことから、ネットは『差別的』だとして大炎上したんです。在インド日本大使館が『遺憾』との文章を発表する事態にまでなりました」(同)

 そんな彼らは、22年からインドネシアを拠点に、本格的な世界進出を模索中の様子。しかし、動画の再生回数が落ち込み、チャンネル登録者数も増えなかったことから、DJ社長は同3月に「海外進出はあきらめます」と宣言していた。

「その後、4月4日に海外向けの動画を投稿するサブチャンネルに、インドネシアで最も有名な日本人の一人として知られる元セクシー女優・小澤マリアとのコラボ動画を投稿。同日にアップされたセクシー女優・深田えいみ出演の動画が39万回再生(5月20日午後5時現在、以下同)なのに対して、小澤の動画は156万回再生を突破するほどのヒットを記録し、以降も、小澤とのコラボ動画は100万回再生超えを連発しています。コメント欄にも英語がズラリと並んでおり、現地での注目度が一気に上がったのでしょう」(同)

 これに伴い、4月だけでチャンネル登録者数は約10万人も増加。ネット上には「いい感じにインドネシアで注目されてきたね。あきらめない気持ちは大事だなあ」「ここからさらに飛躍しそうで楽しみ!」「10万人一気に増えるって、有名YouTuberでも聞いたことないよ。すごい!」などと、ファンから歓喜の声が上がっていた。

 海外に拠点を移してから、国内ではすっかり名前を聞かなくなっていたレペゼン地球。インドネシアで大ブレークし、再び国内を盛り上げてくれるだろうか。