平野紫耀&橋本環奈『かぐや様』公開3週目で4位、『孤狼の血 LEVEL2』鈴木亮平は「圧巻の演技」と絶賛の声! 映画動員ランク

全国の映画館動員ランキング(興行通信社調べ、8月28日~9月3日)が発表され、公開5週目でアニメ映画『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』がついに首位を獲得した。

 同作は、堀越耕平氏の人気漫画『僕のヒーローアカデミア』(集英社)を原作とした劇場版アニメの第3弾。9月6日の時点で動員は累計198万人、興行収入26億円を突破し、シリーズ最高の成績を記録した。8月6日の公開時から来場者に描き下ろしの特典小冊子「Vol. World Heroes」を配るなど、ファンが劇場に足を運びたくなるプレミアムな仕掛けも、ロングランにつながった理由の一つかもしれない。

 2位は細田守監督の長編オリジナル作品第6作『竜とそばかすの姫』。公開8週目だが、『ヒロアカ』同様その勢いは衰えていない。9月6日時点で、累計動員は417万人、興収もまもなく58億円に達する大ヒットで、細田作品として歴代最高の興収作品となりそうだ。

 続く3位は、『ワイルド・スピード』の第9作シリーズ『ワイルド・スピード ジェットブレイク』がランクインし、公開5週目を迎えても、引き続き上位をキープ。アニメ作品や邦画がランキングを席巻する中で、人気を誇る洋画シリーズがその強さを見せつけている。

 4位から6位までは、バラエティー豊かな邦画がランクインした。まず4位は、King&Prince・平野紫耀、橋本環奈、佐野勇斗らが出演した公開第3週目の『かぐや様は告らせたい −天才たちの恋愛頭脳戦− ファイナル』。同作は、累計発行部数1650万部超えの人気ラブコメディー漫画(集英社)の実写化第2弾にして完結作。

 エリートたちが集う私立秀知院学園の生徒会会長・白銀御行(平野)と、生徒会副会長・四宮かぐや(橋本)の、“相手に告白させるための恋愛頭脳戦”がコミカルに描かれる。SNSなどでは、橋本の“顔芸”を絶賛する声が上がっていたほか、平野ファン悶絶の“キュンキュンシーン”が話題になっていた。

 5位には、藤原竜也が主演を務めた『鳩の撃退法』がランキング初登場。佐藤正午の同名ベストセラー小説(小学館)を映画化した同作は、直木賞受賞作家の新作をめぐるさまざまな臆測や現実が交錯する様を、ミステリアスに描いている。藤原のほか、土屋太鳳、風間俊介、西野七瀬といった人気キャストも出演し、話題性も高い。

 レビューサイトでは「土屋と西野の演技が苦手」といった役者に向けた苦言も見受けられるものの、「ミステリーやサスペンス好きにも満足度が高い作品」「正直あまり期待してなかったけど、面白すぎてあっという間に終わった」など、映画自体はおおむね好評のようだ。

 6位は公開3週目となる白石和彌監督、松坂桃李主演の『孤狼の血 LEVEL2』がランクイン。刑事とヤクザの激闘を描く本作は、前作で殺害された刑事・大上(役所広司)の遺志を継いだ若き刑事・日岡(松坂桃李)を中心に物語が展開するが、中でも「悪魔」と呼ばれるヤクザ・上林を演じた鈴木亮平の“怪演”が話題に。

 SNSやレビューサイトでは、「前作も好きだけど、今作もハチャメチャに面白かった!」「鈴木亮平が圧巻の演技。恐ろしい役者だ……」「こういうヤクザ映画が見たかった!」などと絶賛の声が多い。また、鈴木は現在、日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系)で高い志を持つ医師を演じているだけに、「ギャップがすごすぎて、鈴木亮平の演技の幅に感服」「『孤狼』と『MER』を見て脳が混乱してる(笑)」といった感想も見受けられた。

 7位以降には、新作映画が続々ランクイン。まず7位は、1999年公開の大ヒット映画『シックス・センス』以後、良質なスリラーを作り続けているMナイト・シャラマン監督の最新作『オールド』がランキング初登場。バカンスで訪れた秘境のビーチで、異常な速さで時間が進む奇妙な現象に見舞われた一家が、ビーチから脱出すべく奮闘する……といった物語だ。

 人気監督ではあるものの、その難解さもあって映画ファンの間で「当たり外れがある」と揶揄されるシャラマン監督。レビューサイトでは「今回は調子がいい」「今回は面白かった」といった感想も見受けられるので、これから口コミで動員が伸びるかもしれない。

 8位には、公開9週目の『東京リベンジャーズ』がランクイン。9月6日時点で興収41億円、観客動員数310万を達成し、今年4月公開の映画『るろうに剣心 最終章 The Final』の観客動員数308万人を超えている。邦画実写作品としては、今年最高のヒット作となりそうだ。

 続く9位は、『ハウルの動く城』シリーズで知られるダイアナ・ウィン・ジョーンズの小説を原作とした、スタジオジブリの3DCGアニメ『アーヤと魔女』が初登場。魔法を教えてもらうことを条件に、“魔女の助手”となった少女・アーヤの活躍を描く作品で、寺島しのぶ、豊川悦司、濱田岳ら実力派の俳優たちが声優を務めている。

 10位には、マーベル・スタジオの新作映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』が初登場でランクイン。シム・リウ、トニー・レオン、ミシェル・ヨーらアジアの人気キャストが出演し、悪の組織を率いる父親の恐ろしい計画に巻き込まれていく主人公の姿を、カンフーアクションを交えて描く。

 中華系キャストが多いものの、当の中国では今のところ上映が許されておらず、興行面で不安もささやかれていたが、アメリカでは初登場首位、日本でもまずまずのスタートを切った。一方で、「“キャラクター紹介映画”として見るのがいいと思う」「今後の活躍に期待かな……」など、やや辛口のレビューも書き込まれている。日本では馴染みの薄い新ヒーローだけあって、マーベルファンの間で賛否両論を呼んでいるようだ。

【全国映画動員ランキングトップ10(8月28日~9月3日、興行通信社調べ)】

1位 僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション
2位 竜とそばかすの姫
3位 ワイルド・スピード ジェットブレイク
4位 かぐや様は告らせたい −天才たちの恋愛頭脳戦− ファイナル 
5位 鳩の撃退法
6位 孤狼の血 LEVEL2
7位 オールド
8位 東京リベンジャーズ
9位 アーヤと魔女
10位 シャン・チー/テン・リングスの伝説

「iPhone 13」に買い替えたいユーザーはわずか10%、驚愕の購入意向者率と期待する新機能とは

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

iPhoneの新バージョンである「iPhone 13(仮称)」が、アメリカ現地時間の9月14日に開催されるアップルのスペシャルイベント…

続きを読む

東京都「街の幸福度ランキング」5位文京区、4位目黒区、3位武蔵野市、2位港区、1位は?

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

通勤時間、家賃、周辺施設など、さまざまな視点から住まい選びを検討すると思うが、街の住みここちは、実際に住んでみないとわからないだろう。…

続きを読む

櫻井翔、『夜会』五輪メダリストの言動に「嵐ファンとして気分が悪い」「礼儀知らずの子ども」と批判相次ぐ

 9月9日放送のバラエティ『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)に、東京五輪のスケートボード女子パークで金メダルを獲得した四十住さくら選手と、銀メダリスト・開心那選手がゲスト出演。19歳の四十住選手と13歳の開選手は終始、天真爛漫な言動を見せていたが、視聴者からは批判的な声が相次いでしまった。

 嵐・櫻井翔と、お笑い芸人・有吉弘行がMCを務める同番組。今回は「夜会ハウス」と名付けた一軒家にゲストを招待する企画に両選手が登場。アンガールズ・田中卓志と“めるる”ことモデルでタレントの生見愛瑠も収録に参加した。

 冒頭はスケボーについて講座を開いていたが、夜会ハウスのインターホンが鳴ると、開選手は「相葉くんじゃない?」と嵐の相葉雅紀が訪れたと予想し、四十住選手は「相葉くんじゃないでしょうよ。怖いよ、相葉くん来たら。櫻井くん、ちょっと可哀想になっちゃう」と返答。すかさず櫻井が「なんで可哀想なんだよ! イジりすぎだわ!」と返していた。

「ほかにも両選手は『BTS来たんじゃない?』『BTS来ないよ』とも会話するなど、とにかく自由奔放。そこに俳優・中村倫也&浅利陽介が合流すると、四十住選手に『知ってる?』と聞かれた開選手は首を振って否定していました。その後、『有吉さんと写真撮りたい』という両選手のリクエストで浅利がカメラマンに。しかし、俳優陣のことは知らないためか、中村&浅利との記念写真は『大丈夫です』と開選手が断っていました」(ジャニーズに詳しい記者)

 ちなみに、スケボーに縦社会はないようで、開選手は年上の四十住選手を「さくら」と呼び捨てにしており、普段の様子と変わらず親しげにやり取りする一幕も。ともに「櫻井さん」ではなく、「櫻井くん」と呼んでいたほか、特に収録当時12歳だった開選手は櫻井たちに対しても、タメ口混じりで会話していた。

 一方、櫻井が四十住選手に向けて「聞きたかったんだけど、オリンピックオフィシャルのSNSだったかな? スタッフの人が『誰か会いたい人いる』『櫻井くんでしょ?』とかって言ってくれたらさ、『いや、嵐!』って言ってた。あれどういうあれだったの?」と尋ねたところ、「嵐好きで、櫻井くんも好きなんですけど、相葉くんにずっと会いたくて」と四十住選手は告白。

 櫻井と相葉は、NHK東京2020オリンピック・パラリンピック放送スペシャルナビゲーター」を務めていたが、「(オリンピックの日に櫻井が)インタビュー終わるまで待ってくれて、『スゴいかっこよかったよ』って言ってくれたじゃないですか。あの次の日が相葉くん(がインタビュー担当)って聞いて、ガーンって」と、相葉に会えなかったショックも明かしていた。

 この放送中、ネット上では2人のタメ口や櫻井への態度などに疑問を抱く声が続出。「翔くんは大人な対応してるけど、失礼なこと言いまくっててドン引き」「『会いたい』と言ったら嵐に会えていいね。メダリストってそんな偉いの?」「翔くんの前で相葉くんに会いたかった話とか言う必要ない。礼儀知らずな子どもは出ないでほしい」「『相葉くん来たら櫻井くん可哀想になっちゃう』とか言われてるのを見て、嵐ファンとしては気分が悪い」と、不快感をあらわにしていた。

「嵐ファンは、かねてより『夜会』の内容には“櫻井サゲ”の展開があると不満を抱いていて、例えば2019年にジャニーズ事務所の6人組グループ・SixTONESがゲスト出演した際も、後輩が櫻井をイジって嵐ファンから嫌がられていました。今回も、『メダリストの失礼な言動は編集でカットできたはず。番組制作側の悪意を感じた』『「夜会」スタッフはセンスが悪い』と、番組側の姿勢を否定する意見もあります。もちろん、選手たちに対して『まだ中学生の子どもを叩くのは理解不能』『櫻井くんや有吉さんが笑って許してるんだから、怒らないであげて』と擁護の声もありますが、嵐ファンだけでなく、中村のファンからも『倫也さんが出るから楽しみにしてたのに、前半は見ていて不快だった』などと、非難の声が上がり、番組公式Twitterに『前半は二度と見返さないと思う』『前半がひどすぎた』と、苦情を送っている人もいるんです」(同)

 とはいえ、彼女たちは日々スケボーの練習に励んでいるため、芸能人に疎いのだろう。

「今回の『夜会』でも、共演者を知っていたかどうか確認する一幕がありましたし、四十住選手が出演した『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系、8月24日放送)でも、『テレビをあんまり見ない』と話していました。司会の明石家さんまから『誰に会いたいの? テレビの世界では』と質問され、この時も『嵐の相葉くん』と、返しています。また、スタジオにはHey!Say!JUMP・薮宏太も同席していたのですが、さんまが『こいつHey!Say!JUMPって知ってた?』と聞くと、『わからないです。ホントにテレビ……(を見ない)』と、正直に答えていたんです。『夜会』での言動も、決して悪気はないのでしょう」(同)

 視聴者の意見も参考にしつつ、今後のゲスト選びは慎重に行うべきなのかもしれない。

長寿犬マンガ『銀牙伝説ノア』が史上最大の超展開に! 宇宙生物飛来、地球の創造主と交信…担当も悪ノリ?

 いったいどうやって完結させるのか、まったく想像がつかない状況だ。

「週刊漫画ゴラク」(日本文芸社)で連載中のマンガ『銀牙伝説ノア』の超展開に、視聴者が色んな意味でハラハラさせられている。

『銀牙伝説』シリーズは犬マンガの巨匠・高橋よしひろ氏の作品で、1983年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された『銀牙 -流れ星 銀-』が発端。99年に「ゴラク」に移籍する…

続きを読む

ジリ貧日本を救うか? 大学の大型研究が増加中 東大、京大、阪大などで研究費も増額

 民間企業から大学への受入額が1000万円を超える大型共同研究の2019年度の件数が、前年度比17.6%増加し1451件に上ったことが、9月2日に文部科学省、経済産業省、日本経済団体連合会が公表した「産学官共同研究におけるマッチング促進のための大学ファクトブック」で明らかになった。

 政府は、「2025年までに大学・研究開発法人等に対する企業の投資額を2014年の3倍にする」目…

続きを読む

近藤真彦の活動再開、ジャニーズは黙認か? 深田恭子に槇原敬之、それぞれの復帰を分析

 ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!

――適応障害の療養のため、5月から芸能活動休止を発表していた深田恭子が、9月2日、公式インスタグラムで活動再開を発表しました。「復帰が早すぎるのではないか」「もう少し休んだほうがいいのではないか」という声もあるようです。

 適応障害というのは、何か…

続きを読む

昔はオシャレだった年上男性との恋愛~『クルーレス』『トレインスポッティング』における問題含みな「カッコよさ」

 1990年代半ばというと25年ほど前です。たいして昔ではないように思えますが、この頃の映画やテレビドラマを見ていると、たまに今の感覚だとちょっと違和感を抱いたり、ビックリしてしまったりするような描写が見受けられることがあります。それで作品の価値が毀損されるわけではないのですが、「今ならこういう作り方はしないだろうなー」と思うところがある名作というのは意外とあります。

 今回の記事では、ティーン向けロマンティックコメディの有名作『クルーレス』(1995)と、90年代のイギリス映画の中でも最も影響力があったと思われる『トレインスポッティング』(1996)をとりあげてみたいと思います。全く色合いの違うこの2本にどういう共通点があるのか……? と思うかもしれませんが、どちらにも「カッコいい十代の女の子が年上の男性と付き合っている」という描写が出てきます(他にもボイスオーバーの凝った使用など、様式上の共通点はいくつかあるのですが)。これはたぶん90年代にはよくある展開だったのだと思いますが、現代の英語圏の映画ではなくなってきている要素だと思います。そのあたりに分け入ってみましょう。

『クルーレス』のシェールとジョシュ
 エイミー・ヘッカーリングが監督・脚本をつとめた『クルーレス』はジェーン・オースティンの『エマ』(1815)が原作です。本作は古典をアメリカの学園ものにアップデートするブームを作った嚆矢となる作品です。ティーン映画の名作として現在もよく知られており、とくにヒロインである16歳のシェール(アリシア・シルヴァーストーン)のファッションは今でも人気です。2014年にはイギー・アゼリアとチャーリーXCXの楽曲「ファンシー」のビデオが本作のオマージュとして作られました。G.V.G.V.は2014年春夏コレクションのヒントをこの映画から得ており、また2021年5月にはヒップドットからコラボ化粧品も発売されています。

 『クルーレス』はリッチでオシャレなブロンドの女の子はバカだというステレオタイプに沿うようでそれを綺麗にひっくり返しており、当時のベヴァリーヒルズで暮らす若者たちの話し方をうまく取り込んだ台本も機知に富んでいます。たぶんユダヤ系であるヒロインのシェール・ホロヴィッツ(ヘッカリングはヒロインをユダヤ系にするつもりはなかったようですが、名前がユダヤ系なのでそう見なされています)とアフリカ系の親友ディオンヌ(ステイシー・ダッシュ)がメインキャラクターで、この当時の映画にしては人種に多様性もあります。典型的な「ヒロインのゲイ友」キャラクターが出てくるなど、ちょっとステレオタイプなところもありますが、今でも楽しめる作品だと言えるでしょう。

 シェールは美人でお金持ちで性格も良く、人気者で学園の女王のような立場にあるのですが、この手の映画のヒロインとしては珍しく、ボーイフレンドがいません。ファッションに厳しいシェールは同級生の男の子たちを汚い格好でセンスのない子供っぽい連中だと思っており、ほとんど興味を示しません。やっとシェールの心を捉えたオシャレなクリスチャン(ジャスティン・ウォーカー)は結局、ゲイだとわかります。そんなシェールが最後に選ぶのは義兄で大学に行っている弁護士志望のジョシュ(ポール・ラッド)です。ジョシュはシェールの父メル(ダン・ヘダヤ)の前妻の息子で、2人の間に血縁はないのですが、一応兄妹として家族付き合いをしています。

 今ではアントマン役ですっかり大スターとなっているポール・ラッドが若々しくて好感度が高いので見ている間はあまり気にならないのですが、大学に行っている年齢の、しかも義兄と16歳の女の子が付き合うのがハッピーエンドというのは、今だとけっこう妙な話と受け取られるだろうと思います。2人の間に性交渉があるかどうかは明示されていませんが、シェールとジョシュのキスは物語のクライマックスでロマンティックに描写されています。原作の『エマ』でもヒロインのエマとジョシュにあたるナイトリーは義理の兄妹で、年齢が違うのに昔からお互いをよく知っているという設定なので、おそらくそれを現在に移し替えようとしたと思われます。

 私はこの映画をイギリス文学の授業でよく学生に見せているのですが、ここは注意を促すようにしています。90年代にはこういうふうにイケてる女の子が年上の男性と付き合うのがもてはやされるようなこともあったけれども、今は性別や性的指向にかかわらず、大学生が高校生と付き合い始めるのは大人としての責任にそぐわないということを付け加えています。そもそも今の若者は触れているカルチャーや育ってきた家庭の形によってはこういう恋愛は近親相姦っぽくて「キモい」と思うかもしれないので、90年代にはこういうのはキモい扱いではなかったのだ、と説明することも重要です。

『トレインスポッティング』のダイアンとレントン
 ダニー・ボイル監督の作品である『トレインスポッティング』の主人公で、20代半ばでドラッグ依存症のレントン(ユアン・マクレガー)は、クラブでお酒が強くてきっぱりした態度のダイアン(ケリー・マクドナルド)に一目惚れし、声をかけます。ダイアンはナンパ慣れしていないレントンをリードしてその夜、2人は関係を持ちますが、翌朝、ダイアンがまだ中学生か高校生くらいの年齢だとわかります(原作ではダイアンは14歳で、映画では15~16歳くらいに見えます)。レントンは性交同意年齢以下の女の子を成人女性と勘違いして性関係を持ってしまったことに怯えて逃げようとしますが、ダイアンは自分たちの関係を警察に言うと脅してレントンとの関係を続けます。

 ここでポイントになるのは、通常、成人男性と未成年女性の関係として観客が思い描くものと、レントンとダイアンの関係は逆になっているということです。成人男性が未成年女性を脅して関係を持つとか、あるいは成人男性が未成年女性を引っ張るという状況を観客は想像しがちですが、ここでは性関係を始終ダイアンがリードしており、レントンはむしろ自分よりも「大人」な態度のダイアンに惹かれています。さらに法律違反だと思って肝を冷やしているレントンをダイアンが脅して関係を続けています。

 これは非常に曖昧で、複数の解釈が可能な描写です。十代の女の子がやたら成熟していて成人男性に積極的にアプローチしてくるという点では男性の性的ファンタジーを描いているとも言えます。一方で、物怖じしない若い女性に対して成人男性が怯えてしまうという立場の転倒は、よくある性的な支配・被支配の関係を逆転させた諷刺とも読むことができます。

 この曖昧かつ問題含みな関係に2010年代らしい形でオチをつけようとしたのが、『トレインスポッティング』の20年後に同じキャストで作られた続編『T2』(2017)です。この作品では、中年になってエディンバラに里帰りし、シックボーイことサイモン(ジョニー・リー・ミラー)が起こした法的問題の尻拭いをすることになったレントンが、弁護士として成功しているダイアンに再会します。もともとミドルクラスの家庭で良い学校に行っていたらしいダイアンは立派な弁護士になっており、女連れのレントンにいろいろ法的アドバイスをします。ダイアンは最後にレントンが連れているヴェロニカ(アンジェラ・ネディヤルコヴァ)について、「あなたには若すぎる」とコメントしますが、これはダイアンが前作でレントンから言われた、ダイアンは自分には「若すぎる」というコメントを裏返したものです。

 『T2』は、十代の頃から性的に活動的だったダイアンのほうがレントンよりもずっと安定した人生を築いている様子を見せることで、若い頃から恋愛やセックスのことばかり考えている女の子は成功するわけないとか、他のことに興味がないというようなステレオタイプを裏返しています。全体的に『T2』は、女たちは若いうちから自立しているのに、男たちは中年になってもそれこそタイトルの『トレインスポッティング』が象徴的に示唆しているように、行き過ぎる列車を見ているだけでどこにも行けないというふうに描かれています。ダイアンは計画的に列車に乗りましたが、レントンは乗り遅れました。

 続編との間に20年の間隔があるとは思えないほどマクレガーとマクドナルドの間にはケミストリがあり、『T2』のダイアンとレントンの再会の場面は非常に好評でした。カットされた2人の場面が公開されたこともあって、第一作以来のファンからはレントンとダイアンこそカップルとしてくっつくべきなのでは……という声もあがりましたが、そうはなりませんでした。これは人生はそんなにうまくいくわけではないということを表現するためである一方、未成年のセックスや脅しが絡んだ問題含みな状況で若い時に出会った2人が今さら焼けぼっくいに火がついて……というのはあまりにも1990年代的だからでしょう。

いまはもう90年代じゃない
 こうした作品からわかるのは、1990年代半ばにおいては、十代の賢い女の子はなんとなく同年代の男の子を子供っぽいとバカにしていて、やたら早く大人になろうとしており、知的に対等な関係で恋愛すべく、少し大人の20歳過ぎくらいの男性と付き合いたがるものだ、という考えがあったらしいということです。

 インターネットを通した子供に対する性的搾取などが問題になっている現代に比べると、「いやいや同年代にもまともな子がいるでしょ、そういう子と付き合っては?」と思いますが、25年前はまだ十代の青少年の性行動に対してやや楽観的に接することができた時代だったのでしょう。女の子のほうが男の子に比べて早く大人になろうとするという描写は90年代半ばにはガールパワーの表れのひとつだったのかもしれませんが、今だとちょっと男女を違うものとしてとらえすぎているようにも感じられます。2021年の視点だとこういう「カッコいい女の子」観は時代遅れで、むしろ危険な人権侵害や不必要な男女の差異化を誘発しそうな描写に思えますが、25年ほど前にはそういうのもありだったのです。

 『クルーレス』や『トレインスポッティング』は名作だと思いますし、シェールやダイアンのキャラクターの面白さに文句がつけられるわけではないと思いますが、昔の映画を見る時にはこうした「今ならこれがカッコいいというのは無いよなー」という視点を持つのは重要だと思います。私がとくに1990年代にシェールやダイアンと同じくらいの年齢だった女性として肝に銘じておきたいのは、こういう子供の時に憧れていた描写に今でもなんとなくノスタルジアを抱いてしまって感覚がアップデートされないのはまずい、ということです。

 今でもこういう十代の女の子が年上の男性に憧れるというようなコンテンツは日本で作られていますが、25年くらい前の感覚でその再生産を続けるのは時代遅れと言えるでしょう(ひょっとすると、そういうコンテンツを見て育った私くらいの年齢の人たちが再生産しているのかもしれませんが)。90年代のシェールやダイアンはカッコいい子でしたが、2021年にはまた別のカッコよさがあるはずです。それを考えながら今ここにある映画を評価するのが重要でしょう。

参考文献
アーヴィン・ウェルシュ『トレインスポッティング』池田真紀子訳、青山出版社、1997。

ジェーン・オースティン『エマ』上下巻、工藤政司訳、岩波書店、2002。

北村紗衣「「シンデレラストーリー」としての『じゃじゃ馬ならし』――アメリカ映画『恋のからさわぎ』におけるシェイクスピアの読みかえ」『New Perspective』45 (2015):35–49。

Austen, Jane, Emma, ed. James Kinsley, Oxford University Press, 2003.

カテゴリー: 未分類

『キングオブコント』は「若手発掘よりもベテランが0.1%にかける闘い」14年目のルール改定で明確に?

『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)や『R-1グランプリ』(フジテレビ系)と並んで、決勝戦がテレビで放映される笑いの大会といえば『キングオブコント』(TBS系)である。

 今回はそのキングオブコントについて分析していこうと思うのだが、前回「雨上がり決死隊さんの解散」についてかなりこってりと書いてしまった(続きを読む