ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!
――適応障害の療養のため、5月から芸能活動休止を発表していた深田恭子が、9月2日、公式インスタグラムで活動再開を発表しました。「復帰が早すぎるのではないか」「もう少し休んだほうがいいのではないか」という声もあるようです。
適応障害というのは、何か…
ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!
――適応障害の療養のため、5月から芸能活動休止を発表していた深田恭子が、9月2日、公式インスタグラムで活動再開を発表しました。「復帰が早すぎるのではないか」「もう少し休んだほうがいいのではないか」という声もあるようです。
適応障害というのは、何か…
1990年代半ばというと25年ほど前です。たいして昔ではないように思えますが、この頃の映画やテレビドラマを見ていると、たまに今の感覚だとちょっと違和感を抱いたり、ビックリしてしまったりするような描写が見受けられることがあります。それで作品の価値が毀損されるわけではないのですが、「今ならこういう作り方はしないだろうなー」と思うところがある名作というのは意外とあります。
今回の記事では、ティーン向けロマンティックコメディの有名作『クルーレス』(1995)と、90年代のイギリス映画の中でも最も影響力があったと思われる『トレインスポッティング』(1996)をとりあげてみたいと思います。全く色合いの違うこの2本にどういう共通点があるのか……? と思うかもしれませんが、どちらにも「カッコいい十代の女の子が年上の男性と付き合っている」という描写が出てきます(他にもボイスオーバーの凝った使用など、様式上の共通点はいくつかあるのですが)。これはたぶん90年代にはよくある展開だったのだと思いますが、現代の英語圏の映画ではなくなってきている要素だと思います。そのあたりに分け入ってみましょう。
『クルーレス』のシェールとジョシュ
エイミー・ヘッカーリングが監督・脚本をつとめた『クルーレス』はジェーン・オースティンの『エマ』(1815)が原作です。本作は古典をアメリカの学園ものにアップデートするブームを作った嚆矢となる作品です。ティーン映画の名作として現在もよく知られており、とくにヒロインである16歳のシェール(アリシア・シルヴァーストーン)のファッションは今でも人気です。2014年にはイギー・アゼリアとチャーリーXCXの楽曲「ファンシー」のビデオが本作のオマージュとして作られました。G.V.G.V.は2014年春夏コレクションのヒントをこの映画から得ており、また2021年5月にはヒップドットからコラボ化粧品も発売されています。
『クルーレス』はリッチでオシャレなブロンドの女の子はバカだというステレオタイプに沿うようでそれを綺麗にひっくり返しており、当時のベヴァリーヒルズで暮らす若者たちの話し方をうまく取り込んだ台本も機知に富んでいます。たぶんユダヤ系であるヒロインのシェール・ホロヴィッツ(ヘッカリングはヒロインをユダヤ系にするつもりはなかったようですが、名前がユダヤ系なのでそう見なされています)とアフリカ系の親友ディオンヌ(ステイシー・ダッシュ)がメインキャラクターで、この当時の映画にしては人種に多様性もあります。典型的な「ヒロインのゲイ友」キャラクターが出てくるなど、ちょっとステレオタイプなところもありますが、今でも楽しめる作品だと言えるでしょう。
シェールは美人でお金持ちで性格も良く、人気者で学園の女王のような立場にあるのですが、この手の映画のヒロインとしては珍しく、ボーイフレンドがいません。ファッションに厳しいシェールは同級生の男の子たちを汚い格好でセンスのない子供っぽい連中だと思っており、ほとんど興味を示しません。やっとシェールの心を捉えたオシャレなクリスチャン(ジャスティン・ウォーカー)は結局、ゲイだとわかります。そんなシェールが最後に選ぶのは義兄で大学に行っている弁護士志望のジョシュ(ポール・ラッド)です。ジョシュはシェールの父メル(ダン・ヘダヤ)の前妻の息子で、2人の間に血縁はないのですが、一応兄妹として家族付き合いをしています。
今ではアントマン役ですっかり大スターとなっているポール・ラッドが若々しくて好感度が高いので見ている間はあまり気にならないのですが、大学に行っている年齢の、しかも義兄と16歳の女の子が付き合うのがハッピーエンドというのは、今だとけっこう妙な話と受け取られるだろうと思います。2人の間に性交渉があるかどうかは明示されていませんが、シェールとジョシュのキスは物語のクライマックスでロマンティックに描写されています。原作の『エマ』でもヒロインのエマとジョシュにあたるナイトリーは義理の兄妹で、年齢が違うのに昔からお互いをよく知っているという設定なので、おそらくそれを現在に移し替えようとしたと思われます。
私はこの映画をイギリス文学の授業でよく学生に見せているのですが、ここは注意を促すようにしています。90年代にはこういうふうにイケてる女の子が年上の男性と付き合うのがもてはやされるようなこともあったけれども、今は性別や性的指向にかかわらず、大学生が高校生と付き合い始めるのは大人としての責任にそぐわないということを付け加えています。そもそも今の若者は触れているカルチャーや育ってきた家庭の形によってはこういう恋愛は近親相姦っぽくて「キモい」と思うかもしれないので、90年代にはこういうのはキモい扱いではなかったのだ、と説明することも重要です。
『トレインスポッティング』のダイアンとレントン
ダニー・ボイル監督の作品である『トレインスポッティング』の主人公で、20代半ばでドラッグ依存症のレントン(ユアン・マクレガー)は、クラブでお酒が強くてきっぱりした態度のダイアン(ケリー・マクドナルド)に一目惚れし、声をかけます。ダイアンはナンパ慣れしていないレントンをリードしてその夜、2人は関係を持ちますが、翌朝、ダイアンがまだ中学生か高校生くらいの年齢だとわかります(原作ではダイアンは14歳で、映画では15~16歳くらいに見えます)。レントンは性交同意年齢以下の女の子を成人女性と勘違いして性関係を持ってしまったことに怯えて逃げようとしますが、ダイアンは自分たちの関係を警察に言うと脅してレントンとの関係を続けます。
ここでポイントになるのは、通常、成人男性と未成年女性の関係として観客が思い描くものと、レントンとダイアンの関係は逆になっているということです。成人男性が未成年女性を脅して関係を持つとか、あるいは成人男性が未成年女性を引っ張るという状況を観客は想像しがちですが、ここでは性関係を始終ダイアンがリードしており、レントンはむしろ自分よりも「大人」な態度のダイアンに惹かれています。さらに法律違反だと思って肝を冷やしているレントンをダイアンが脅して関係を続けています。
これは非常に曖昧で、複数の解釈が可能な描写です。十代の女の子がやたら成熟していて成人男性に積極的にアプローチしてくるという点では男性の性的ファンタジーを描いているとも言えます。一方で、物怖じしない若い女性に対して成人男性が怯えてしまうという立場の転倒は、よくある性的な支配・被支配の関係を逆転させた諷刺とも読むことができます。
この曖昧かつ問題含みな関係に2010年代らしい形でオチをつけようとしたのが、『トレインスポッティング』の20年後に同じキャストで作られた続編『T2』(2017)です。この作品では、中年になってエディンバラに里帰りし、シックボーイことサイモン(ジョニー・リー・ミラー)が起こした法的問題の尻拭いをすることになったレントンが、弁護士として成功しているダイアンに再会します。もともとミドルクラスの家庭で良い学校に行っていたらしいダイアンは立派な弁護士になっており、女連れのレントンにいろいろ法的アドバイスをします。ダイアンは最後にレントンが連れているヴェロニカ(アンジェラ・ネディヤルコヴァ)について、「あなたには若すぎる」とコメントしますが、これはダイアンが前作でレントンから言われた、ダイアンは自分には「若すぎる」というコメントを裏返したものです。
『T2』は、十代の頃から性的に活動的だったダイアンのほうがレントンよりもずっと安定した人生を築いている様子を見せることで、若い頃から恋愛やセックスのことばかり考えている女の子は成功するわけないとか、他のことに興味がないというようなステレオタイプを裏返しています。全体的に『T2』は、女たちは若いうちから自立しているのに、男たちは中年になってもそれこそタイトルの『トレインスポッティング』が象徴的に示唆しているように、行き過ぎる列車を見ているだけでどこにも行けないというふうに描かれています。ダイアンは計画的に列車に乗りましたが、レントンは乗り遅れました。
続編との間に20年の間隔があるとは思えないほどマクレガーとマクドナルドの間にはケミストリがあり、『T2』のダイアンとレントンの再会の場面は非常に好評でした。カットされた2人の場面が公開されたこともあって、第一作以来のファンからはレントンとダイアンこそカップルとしてくっつくべきなのでは……という声もあがりましたが、そうはなりませんでした。これは人生はそんなにうまくいくわけではないということを表現するためである一方、未成年のセックスや脅しが絡んだ問題含みな状況で若い時に出会った2人が今さら焼けぼっくいに火がついて……というのはあまりにも1990年代的だからでしょう。
いまはもう90年代じゃない
こうした作品からわかるのは、1990年代半ばにおいては、十代の賢い女の子はなんとなく同年代の男の子を子供っぽいとバカにしていて、やたら早く大人になろうとしており、知的に対等な関係で恋愛すべく、少し大人の20歳過ぎくらいの男性と付き合いたがるものだ、という考えがあったらしいということです。
インターネットを通した子供に対する性的搾取などが問題になっている現代に比べると、「いやいや同年代にもまともな子がいるでしょ、そういう子と付き合っては?」と思いますが、25年前はまだ十代の青少年の性行動に対してやや楽観的に接することができた時代だったのでしょう。女の子のほうが男の子に比べて早く大人になろうとするという描写は90年代半ばにはガールパワーの表れのひとつだったのかもしれませんが、今だとちょっと男女を違うものとしてとらえすぎているようにも感じられます。2021年の視点だとこういう「カッコいい女の子」観は時代遅れで、むしろ危険な人権侵害や不必要な男女の差異化を誘発しそうな描写に思えますが、25年ほど前にはそういうのもありだったのです。
『クルーレス』や『トレインスポッティング』は名作だと思いますし、シェールやダイアンのキャラクターの面白さに文句がつけられるわけではないと思いますが、昔の映画を見る時にはこうした「今ならこれがカッコいいというのは無いよなー」という視点を持つのは重要だと思います。私がとくに1990年代にシェールやダイアンと同じくらいの年齢だった女性として肝に銘じておきたいのは、こういう子供の時に憧れていた描写に今でもなんとなくノスタルジアを抱いてしまって感覚がアップデートされないのはまずい、ということです。
今でもこういう十代の女の子が年上の男性に憧れるというようなコンテンツは日本で作られていますが、25年くらい前の感覚でその再生産を続けるのは時代遅れと言えるでしょう(ひょっとすると、そういうコンテンツを見て育った私くらいの年齢の人たちが再生産しているのかもしれませんが)。90年代のシェールやダイアンはカッコいい子でしたが、2021年にはまた別のカッコよさがあるはずです。それを考えながら今ここにある映画を評価するのが重要でしょう。
参考文献
アーヴィン・ウェルシュ『トレインスポッティング』池田真紀子訳、青山出版社、1997。
ジェーン・オースティン『エマ』上下巻、工藤政司訳、岩波書店、2002。
北村紗衣「「シンデレラストーリー」としての『じゃじゃ馬ならし』――アメリカ映画『恋のからさわぎ』におけるシェイクスピアの読みかえ」『New Perspective』45 (2015):35–49。
Austen, Jane, Emma, ed. James Kinsley, Oxford University Press, 2003.
『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)や『R-1グランプリ』(フジテレビ系)と並んで、決勝戦がテレビで放映される笑いの大会といえば『キングオブコント』(TBS系)である。
今回はそのキングオブコントについて分析していこうと思うのだが、前回「雨上がり決死隊さんの解散」についてかなりこってりと書いてしまった(続きを読む
9月11日放送の『ジョブチューン』(フジテレビ系)で、『マルハニチロ×超一流料理人』企画が放送される。
冷凍食品メーカー大手のマルハニチロが現在販売している食品は140種類以上とのこと。その中からマルハニチロ社員が選んだイチオシ商品トップ10を超一流料理人がジャッジしていく内容だ。「あおり炒めの焼豚炒飯」「WILDish(ワイルディッシュ)」など人気のチャーハンも登場するという。
そこで、マルハニチロをはじめニチレイなどの「冷凍チャーハン」に関する比較レビュー記事を、放送にあわせてあらためて掲載したい。
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「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。
「冷凍食品は味が落ちる」という時代も今は昔。イマドキの冷凍食品はどれもクオリティーが高く、“チン”しただけとは思えない商品が多いですよね。今回は、冷凍食品の中でも定番の「チャーハン」から、人気の5品を管理栄養士の川村先生が解説。実際に食べてみた感想や、調理・片付けの手軽さなどから、人気の理由を探りました。
――冷凍食品の定番ともいえるチャーハンですが、なぜこれほど多くの人から愛されるのでしょうか?
川村郁子先生(以下、川村) 冷凍チャーハンは、やはり電子レンジで温めるだけで、主食として食べられる手軽さが魅力です。「ごはんを炊くの忘れていた!」という時でも、おいしいチャーハンが食べられますもんね。お弁当として活用できる点も、人気の秘密ではないでしょうか。
そんな手軽さでありながら、最近は本格的な“プロの味”を楽しめる商品が増えています。自分で作ろうとすると、材料をみじん切りするのが面倒だったり、パラッとせずベチャベチャになってしまったり、実は難易度が高い。お店で食べるようなパラパラで香ばしいチャーハンを簡単に楽しめるのは、素晴らしい技術だと思います。
ただやはり、栄養面でいうと、冷凍チャーハンだけではタンパク質や食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの微量栄養素が不足しがち。サラダで野菜を補ったり、脂質が控えめのおかずを組み合わせるといいでしょう。また、ちぎったレタスを冷凍チャーハンに入れて一緒に加熱し、「レタスチャーハン」にアレンジするなど、時間をかけずに野菜をプラスすることも可能。食物繊維を含むすりごまや、きざみ海苔をトッピングするのもおすすめです。
――今回、川村さんに解説してもらう人気の冷凍チャーハン5品はこちらです。
| 100gあたり | カロリー:213kcal タンパク質:5.7g 脂質:7.6g 食塩相当量:1.0g |
「冷凍調理・炒飯カテゴリー」で20年連続売上No.1を誇る、不動の人気商品。電子レンジでも“パラパラ”を実現するべく、「新・三段階炒め製法」を採用しているのが特徴。
| 300g(1/2袋)あたり | カロリー:539kcal タンパク質:12g 脂質:15g 食塩相当量:4.1g |
人気の「ザ★」シリーズから、食べごたえのあるチャーハンが登場。焦がしにんにくのマー油と葱油の香ばしさや、焼豚のうま味で、やみつきになる人が続出しているとか!?
| 1食分(170g)あたり | カロリー:299kcal タンパク質:7.7g 脂質:8.3g 食塩相当量:1.8g |
コンビニで買える“カップ入り”の冷凍チャーハン。お皿を用意する必要すらないという手軽さは、SNS上でも話題になりました。
| 1食分(270g)あたり | カロリー:530kcal タンパク質:13.8g 脂質:20.5g 食塩相当量:3.4g |
こちらも、お皿いらずの冷凍チャーハン。セブン-イレブンの商品と、どこで差がつくのでしょうか……?
| 100gあたり | カロリー:177kcal |
お店の味を、自宅でも気軽に味わえる! ローストしょうゆの効いた、香ばしい風味が特徴です。
――それではまず、ニチレイの「本格炒め炒飯」から解説をお願いします。
今日は『#四川料理の日』なんだって♪ってことで、いつもの『#本格炒め炒飯®︎』に『いろいろ使える ピリ辛肉そぼろ』をちょい足しして四川風炒飯にしてみたよ☆痺れる辛さが加わっておいし〜( ´∀`)bグッ
『いろいろ使える ピリ辛肉そぼろ』👇https://t.co/wSHMSSmjCD#何の日 #ニチレイ pic.twitter.com/C1OOtAWhFS
— イタメくん®︎ (@itamekun) April 20, 2021
川村 パッケージに「20年連続売上No.1を誇る定番商品」とあるように、2001年の春から現在まで親しまれているロングセラー。ゴロゴロのお肉が香ばしく、パラパラのごはんもおいしいですよね。公式サイトによると、100gあたりのカロリーが213kcalなので、1人1食で300g食べるとすると、639kcalになります。極端に多すぎることはないですが、これに唐揚げや餃子など、こってりしたおかずをプラスすると、カロリーオーバーになるので注意が必要。脂質の少ない冷ややっこや枝豆などをお供にするといいでしょう。
――続いて、味の素「ザ★チャーハン」はいかがですか?
川村 味の素の人気シリーズ「ザ★」の中で、唯一の主食が「ザ★チャーハン」ですね。焦がしニンニクが効いていて、味がしっかりした一品です。ガッツリ食べたい時にはよさそうなのですが、味が濃いため、食塩相当量が1/2袋(300g)あたり4.1gと、ほかの冷凍チャーハンと比べるとちょっと多い。サイドメニューを組み合わせるなら、スープなど塩分を多く含むものよりも、サラダや和え物、冷凍野菜など、薄味のメニューを選んでほしいですね。
――セブン-イレブンの「シンプルが旨い カップ炒飯」は、お皿に移さず食べられるのが人気のようです。
川村 カップに入ったまま温めて、そのまま食べられるのは便利ですね。食器を用意する手間が省けるので、自宅だけでなく、職場などでも重宝しそうです。ほかの商品と比較すると、タンパク質が7.7gと少なめなので、ゆで卵やサラダチキンなどを一緒に買って、組み合わせるといいでしょう。
この商品は何より、「コンビニで買える」点が最大の魅力ですよね。どこでも買える手軽さだけでなく、チャーハンだけでは不足しがちな栄養素を、別の商品で簡単に補うことが可能。量も1食あたり170gと控えめなので、セブン-イレブンに売っているおかずやサラダと組み合わせることを前提に、選んでみてはいかがでしょうか。
――お皿が要らない商品は、マルハニチロの「WILDish焼豚五目炒飯」もあります。
川村 「WILDish」シリーズは、パッケージの袋がそのまま器になり、温めたらそのまま食べられて、洗い物の手間を省くことができます。これはセブン-イレブンの「シンプルが旨い カップ炒飯」と同じですが、こちらの商品は具材が豊富。たけのこ、しいたけなどの食物繊維を多く含む食材や、焼き豚、ニンジン、ねぎなど具だくさんです。野菜の歯ごたえも楽しめるので、しっかりとよく噛むことで、満足感も得られるでしょう。
――最後に、イートアンドフーズ「大阪王将 焦がし醤油炒飯」の解説をお願いします。
大阪王将がランチの時間をお知らせします🔔✨
本日は、五目炒飯❣️
餃子、ラーメン…なんでも合う美味しいヤツ!さぁ、ランチもモリモリ食べて、午後も頑張りましょ💪✨#大阪王将飯テロ pic.twitter.com/cxSomHb5Lx
— 【公式🥟】大阪王将 (@osaka_ohsho) December 22, 2020
川村 人気の中華料理店「大阪王将」の看板メニュー「焦がし醤油炒飯」を、おうちでも食べられる商品。なかなか外食できない状況の今、お店の味を自宅で手軽に味わえるのは、特にうれしいことですよね。国産豚肉を使用していたり、香料・甘味料・着色料・保存料・化学調味料を使用しない「5フリー」を宣言していたり、品質へのこだわりもうかがえます。味の再現度は高いと思いますが、もう少し“パラッと感”が欲しいところですね。
「お皿がいらない」を売りにしている商品から、お店の味を再現したものまで、一口に「冷凍チャーハン」といっても、いろいろな種類があります。ぜひ、“選ぶ楽しみ”も味わってみてくださいね!
(文:佐藤真琴)
※2021年5月21日初出の記事に追記、編集を加えています
川村郁子(かわむら・いくこ)
管理栄養士。中村学園大学栄養科学部栄養科学科卒業。九州の病院栄養士経験を経て独立。レストランのヘルシーメニュー監修、栄養専門学校講師、企業・大学での食育講演を行いながら、「コンビニや外食との上手な付き合い方」「15分で作れるかんたん栄養めし」の提案をしている。
インスタグラム:@shokuikuko/WEBサイト:「酒好きの食育」
9月8日、日本テレビ系お笑い番組『NETA FESTIVAL JAPAN』(夜7時~9時54分)が放送された。人気芸人が多数出演し、3時間にわたってネタを披露するという番組だが、ネット上では「観客の反応が微妙だった」という声も。
同番組では、アイドルグループGirls2、アイドルカレッジがお客様として出演。彼女たちを前に、芸人がネタをするという構成だった。しかし、Twitt…
全国に100店舗以上を展開するメンズ脱毛サロン「メンズクリア」が新商品発表会を9月6日に開催。2020年2月から「メンズクリア」のイメージキャラクターを務める、元雨上がり決死隊でYouTuberの宮迫博之が登場した。
続きを読む
24時間365日更新されるYouTubeの中でも、特に注目を集めるのが「急上昇」動画。ランキングを見てみると、芸能人や有名人が出演しているのに、意外と世間で話題になっていない“名作(迷作!?)”もチラホラあります。「見逃した!」なんてことのないように、急上昇No.1とおすすめポイントを毎週振り返っていきましょう!
8月30~9月3日 YouTube急上昇ランキング 曜日別No.1
月:渡辺直美「【大尊敬】最強クリエイター瀬戸弘司さまに編集について教えてもらったら激ヤバ動画仕上がった?【ぷーん…」
火:パーソル パ・リーグTV「【最速出た!?】ティモンディ・高岸『心の190キロ(140キロ)』で “やればできる!”」
水:INI「INI | KYOSUKE&RIHITO BIRTHDAY SURPRISE」
木:クレベル・コイケ「クレベル・コイケの朝倉未来vs萩原京平他RIZIN LANDMARK大会勝敗予想」
金:中川翔子「緊張緊張緊張緊張…。朝倉未来さんと対談してきました!」
■「神コラボ」と視聴者歓喜! 渡辺直美の“ポチり癖”に瀬戸弘司が苦笑い
お笑いタレントの渡辺直美が、初期の頃から「大尊敬していて、一方的に追いかけている」というガジェット系YouTuberの瀬戸弘司と初コラボ。昨年3月にYouTubeデビューした渡辺ですが、YouTuberとのコラボは初だそうです。
瀬戸の商品紹介動画を見ては、概要欄にあるAmazonのリンクからすぐに「ポチってしまう」という渡辺。そんな調子で、これまでに対して使わないカメラを何個も購入してしまったという渡辺が、自身が所有する5台のカメラを持参しました。
机にズラリと並んだ高級カメラを前に、瀬戸は「YouTube動画始めたばっかりですもんね。始めたばっかりで、これはちょっとヤバイですよ」とツッコミを入れますが、渡辺は「まだあるんですよ」と言い、NHKのテレビマンにおすすめしてもらったという報道番組などで使われているプロ仕様のカメラを持ってくると、瀬戸も「これは絶対使わない」と苦笑いしていました。
コメント欄では、「瀬戸さんと渡辺直美が同じ空間に存在してるだけでまずおもしろすぎる」「神コラボ!」「波長が合ってる」と2人の相性の良さを指摘する書き込みが相次ぎました。
■ティモンディ・高岸宏行、“球速140キロ”でコロナから完全復活!
動画配信サービス「パ・リーグ TV」公式YouTubeチャンネル「PacificLeagueTV」では、8月29日に行われたオリックス 対 福岡ソフトバンク(京セラドーム大阪)の試合前に行われた特別始球式の模様が公開されました。
登板したのは、愛媛の名門・済美高校野球部出身で、投手として活躍しプロ入り候補だったティモンディの高岸宏行。キャッチャーを、野球経験者の相方・前田裕太が務めた。
今年4月に登板した始球式で休息142キロを叩き出した高岸だが、今回は140キロを記録。登板後のマイクパフォーマンスで高岸は、「今までの始球式はですね、最高が心の185だったんですけど、皆さんのおかげで190キロ(140キロ)出せました。ありがとう!」と独特なコメントを披露し、観客の笑いを誘っていました。
なお、高岸は7月29日に新型コロナウイルスに感染したことを所属事務所が発表。今回は、完全復活をアピールする形となりました。
■中川翔子&朝倉海の“浴衣コラボ”に兄・朝倉未来が指摘「完全にカップルでしょ」
「(スパーリング見てると)脳から変な汁出てくる」「(血を見ると)興奮しちゃう」という格闘技好きタレント・中川翔子が、自身のYouTubeチャンネル「中川翔子の『ヲ』」で格闘家の朝倉未来と初コラボ。これまで弟の朝倉海と何度もコラボしてきた中川ですが、この前日にも海と浴衣姿でスイカ割りや花火をする企画の撮影をしていたといい、これを聞いた未来は「完全にカップルでしょ」と囃し立てていました。
過去に「格闘技は30歳までに辞める」と語っていた未来ですが、この動画では「ちょっとは続けるかもしれない」「強くなってるうちは辞めちゃだめかなと思います」と撤回を示唆。中川から引退後の芸能界入りを進められると、未来は「絶対ない」「有名になるのが好きじゃない」「有名になりたくないです」と完全否定していました。
この動画のコメント欄には、「未来くんの対応が、完全に弟の彼女としての対応と感じほっこりしました」「未来くんが 『もうカップルだよね!』って言った時、すげー嬉しそうでしたよ~」という書き込みが相次ぎました。
時短、カンタン、ヘルシー、がっつり……世のレシピ本もいろいろ。今注目したい食の本を、フードライター白央篤司が毎月1冊選んで、料理を実践しつつご紹介!
「無人島に1冊持っていくとしたら、何を選ぶ?」
よくある話だが、私ならまよわず辞書と答える。辞書を読むのが小さい頃から好きだった。「こんな言葉があるのか」「この言葉には、私が知っているのと別の意味もあるのか」と、ただ読むのが好きだったのだ。知らない言葉でも、漢字の組み合わせで大体の意味が分かるものあり、まったく想像もつかないものあり。知っている言葉でも、意味を説明されると「なるほど」と思うことは多く、頭の中にぼんやりとあった語義が濃く上書きされるような感覚は、妙に快かった。
休み時間に辞書を読む小学生。学校では思いっきり浮いていたが、長じて大学の文学部に入り、また出版業界に関わるようになると、同類がまあまあいることを知る。
そんな同類さんたちが、このような書評ページを読んでくれているのかもしれない……という期待をもって今回は『国語辞典を食べ歩く』を選んだ。簡単にいえば、料理や調理道具、食材の名前を複数の辞書で引いて、その説明や解釈を読み比べる本である。
辞書とは、言葉の意味を示すもの。語義の核となっていることをどう表現・説明するのか。辞書それぞれに工夫と苦心があり、読み比べると辞書の個性差や編者たちの思いが見えてくる――著者はここを読み解いていく。
まず例にとられるのがハンバーグだが、その形ひとつでも辞書によって記述が違う。「楕円形」「平たく丸い形」「小判形」とある中、岩波国語辞典は形に触れず「フライパンで焼いた」という条件をつける。冒頭では代表的な辞書の特徴が説明されるのだが、岩波は「主観的な記述を控えた洗練された語釈」がウリとある。うーん、なんだか納得。
カレーの項など、各辞書に「辛いという情報があまり載っていない」という点から「日本では『甘口』というカレーがあるように、辛いことがカレーの存在意義ではないことが明らかであり、それをもとに『辛い』とあえて書かないという配慮が見てとれる」と著者は推察する。なるほどなあ。
目玉焼きの項では「卵二つ(で作るもの)」がデフォルトの記述になっており、日常的に私は片目玉焼きを作っていたのだと気づかされた。雑炊は増水の変化だとか、包丁には「料理する人」の意もあるなどのトリビアも楽しい。丁という字には召し使い男の意があるという。そうか、丁稚(でっち)という言葉がストンと来た。辞書を読んでいるとこういう豆知識がどんどん繋がっていくのも面白いのだ。
同じ辞書でも版によっての違いがあり、そこへの切り込み方も深い。冷奴の項では、岩波国語辞典の第八版にある「豆腐を冷水でひやし」という箇所に著者は注目する。前の版では「なまの豆腐を冷水でひやし」とあり、「なまの」が削られたわけだ。
“高野豆腐などを想定していたのかもしれない。けれど、むしろそっちのほうが豆腐の亜種なのだから、普通の豆腐は「豆腐」でいいだろうという判断か。こういった数文字の言葉の削りっぷりに、「なぜ?」と考えるのが私の楽しみなのです”
世の中にはいろんな愉悦があるものだと思うが、辞書編纂者の推敲の軌跡をたどる楽しみというのはかなりレアな部類だろう。けれど……分かるなあ、そういうの。
著者のサンキュータツオ氏は漫才師として活動する一方、日本語学を専門にして一橋大学や早稲田大学で非常勤講師も務めている。また広辞苑の第七版ではサブカルチャー分野の執筆を担当されてもいるそう。
身近な食べ物を切り口にして、辞書の深さ豊かさを存分に教えてくれる一冊。私は新明解ユーザーだったけれど、「種類や製法に関しては抜群にくわしい」「おしゃれなグルメ」である明鏡国語辞典を併用しようと、早速注文した。
さて、今回はもう1冊。基本的に食本書評では1年以内に発売されたものを紹介しているのだけれど、先日たまたま手に取ったエッセイがあまりにも素晴らしかったので、どうしても紹介したくなった。
『わたしを空腹にしないほうがいい 改訂版』(くどうれいん著 BOOKNERD 2018年 1,000円税込)は78ページ、手のひらサイズのエッセイ集。書店で見かけてなぜかどうにも気になり、素通りできなくてジャケ買いした。勘は当たった。
「菜箸を握ろう。わたしがわたしを空腹にしないように。うれしくても、寂しくても、楽しくても、悲しくても。たとえば、ながい恋を終わらせても。」
日々の生活の中で作者がつかんだ「描くべきもの」、その詩情がなんとも見事に言葉となって文章の中で結実していく。すべてが最小限にそぎ落とされて、あざやかで。それらは詩のようでもあり、コラムのようでも、映像のようでもあり。
なんというのか……食べものを入口として、自分の心の中の鍾乳洞を歩いていくような文章だった。いや暗いという意味じゃなくて、夜空だからこそ花火は美しいというか、地下だからこそ響きも澄んで普段聞こえないものも聞こえてくるというか。
しかしこんなにみずみずしい言葉のつらなりは久しぶり。文章のタイトルがそれぞれ俳句になっていて(著者は作家であり、歌人・俳人でもある)、「年下の水鉄砲に打たれてやる」というのが特に好きだった。
白央篤司(はくおう・あつし)
フードライター。郷土料理やローカルフードを取材しつつ、 料理に苦手意識を持っている人やがんばりすぎる人に向けて、 より気軽に身近に楽しめるレシピや料理法を紹介。著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』『ジャパめし』など。
10日放送のフジテレビ『バイキングMORE』では元「バイトAKB」でラーメン店を経営する梅澤愛優香さんが、自身の経営店をめぐり、SNSで中傷やウソの書き込みをされたとして、50代の男性を提訴したことについて特集。MCの坂上忍が「情けない!」と怒りをあらわにした。
提訴された男性は、もともと顔見知りだった梅澤さんの取引先にフェイスブックを通じて「裏に反社がいるのは事実なようで…
こんにちは、保安員の澄江です。
先日、日本全国を万引き行脚していた36歳の男が、広島県福山市の文具店で電卓や電子辞書など計14点、合計11万円相当の商品を盗んだとして広島県警に逮捕されました。その後、安芸区のカー用品店にて、およそ12万円分の商品を盗んだ容疑で再逮捕されています。報道によれば、万引きをしながら全国を渡り歩き、昨年だけでも1,000万円以上の不当利得を得ていたそうです。盗んだ商品のほとんどは、フリマアプリで売却しており、いまどきの万引き商人の実態が明らかとなりました。県内だけでも、このほかの15店舗において同様の被害が確認されており、余罪も多そうです。
近頃は、盗んだ商品を買い取るためのお金すら持たない人による犯行が目立ち、生き残りをかけて万引きするような人と接する機会が増えています。おにぎりなど、毎日のように最低限の食料を盗んでいく人の多くは中高年層の男性ですが、大量の高額商品を換金目的に盗み出すのは比較的若く、スマホの扱いに慣れているような人たちといえるでしょう。その悪質さは大きく異なりますが、扱いのくくりは同じで、量刑差はあれ妙な違和感を覚えてしまう次第です。
今回は、専門店で捕らえた転売目的の万引き犯について、お話ししたいと思います。
当日の現場は、関東郊外の街道沿いに位置するスポーツ用品店S。倉庫のような広大な売場に、さまざまなジャンルのスポーツ用品を豊富にそろえる専門店です。近頃、各店で高額品の盗難が多発しているとのことで、被害の多い地域を中心に警戒することになりました。今月は、この店に10日ほど入る予定で1日も早く実績を作りたいところですが、5日目の今日を迎えるまで成果はありません。なんとなく気まずい思いを抱えつつ、店舗裏手にある総合事務所まで出勤のあいさつに出向くと、30代と思しきポロシャツ姿の女性店長に出迎えられます。体格のいい男性と見紛うほど筋肉質で、どことなくSHELLYさんに似た明るい雰囲気を有する健康的な女性です。
「ああ、Gメンさん。今日も、お願いします」
「今日も1日、お世話になります。何か注意することはございますか?」
「一昨日、自転車部品の空き箱が棚の下から出てきました。コロナ対策でスタッフの数も少ないので、やりやすいのかもしれませんね。また来るかもしれないので注意してください」
売場の状況をお伝えすれば、いかにも魅力的で高額な商品を無数に扱っているものの、店内は死角だらけで、やろうと思えば何でも盗れる状況に感じられます。防犯設備も頼りなく、言ってしまえばお客さんの良心に頼る防犯態勢。流行の最先端にいる商品を扱うには心細い状況といえるでしょう。
しかしながら、平日のためかお客さんはまばらで、出入口を中心に警戒していれば歩き回らなくても済むほどの状況です。特に気になる不審者の来店もないまま、あきらめの心境をごまかしながら業務終盤を迎えると、ようやく目を奪われる不審者が現れました。
長年に渡り愛用しているとしか思えぬ黒地に金ラインの入ったジャージ上下に、フレームの細い眼鏡をかけた30代とおぼしき痩せた男性です。しばらく手入れしていないであろう金髪は、根元から数センチが漆黒になっており、着用するジャージと同じ色合いになっていました。それを理由に心の中で「クロキン」と勝手に名付けて、そっと追尾を開始します。
自転車用品売場で足を止め、大きなリュックサックを手にしたクロキンは、それを右肩にかけるとゴルフコーナーに向かっていきました。そこにディスプレイされたゴルフシューズに目をやり、下部に積まれた箱入りの在庫を照らし合わせると、店員さんに断わることなく開封して中身を確認しています。あまりの怪しさに目を離さないでいたところ、手にした在庫商品をリュックサックに隠す瞬間を現認できました。リュックサックの大きさから、まだまだやりそうな雰囲気を感じていたところ、ゴルフボールなどの商品を同様に隠して、周囲を警戒しながら店内のトイレに入っていきます。男性用トイレに入られたので、私は中に入ることはできません。トイレの出口を見ながら、店長さんに目と手で合図を送って呼び寄せた私は、ざっと状況を説明して協力を仰ぎます。
「リュックを持ったまま店の外に出たら声をかけます。もし暴れたら、警察を呼んでもらっていいですか?」
「わかりました。私も一緒に行きますよ。なんかドキドキしてきたなあ」
「万引き、初めてですか? 黒に金色のラインが入ったジャージを着た金髪の男ですので、お願いします」
「その男の人、さっき見かけました。初めてですけど、あのくらいなら大丈夫かな」
あのくらいの意味はわかりませんが、2人で一緒にいるところを見られたくないので、すぐに別れてトイレの出入口を見続けました。数分後、未会計のリュックサックを自分のモノのように背負ってトイレから出てきたクロキンが、すぐ脇にある出口から外に出たところで声をかけます。
「ちょっと待って。お店の者です。商品のお金、ちゃんと払っていただかないと」
「はあ?」
「はあ、じゃないでしょう? このリュックと中に入れたゴルフ用品、ちゃんと払ってもらえますか?」
「うるせえ、離せ!」
盗んだ商品を指摘した途端、私を振り払うべく身を捩って暴れ始めたので、クロキンが背負うリュックの持ち手を握って応戦します。振り回されながらも、両手でリュックサックを掴んで必死に喰らいついていると、すぐに店長が加勢してくれました。
「もう警察呼んだから、おとなしくして!」
「うるせえ、俺は関係ない。離せよ、このくそばばあ!」
すると、背負っていたリュックサックから両腕を抜いたクロキンが、盗品を放置して逃走を図りました。
「待ちなさい!」
その瞬間、素早い動きでクロキンの左腕を掴んだ店長は、何をどうしたのか、あっという間にクロキンを路上に転がすと、背中に膝を立てて左腕を抱えてねじ伏せています。
「もう暴れないで。わかった?」
「わかった、わかったから」
それでも信用できないと、そのままの態勢で警察の到着を待つことにして、その間に被害品の状況を確認します。すると、持ち手の部分が少し破れてしまったリュックサックの中からは、箱入りのゴルフシューズとゴルフボールが4箱、それにゴルフ用のグローブが2組出てきました。どれも値札は除去されており、リュックサックについていたはずの防犯タグも外されています。警察官が到着してから、男性用トイレを捜索してもらうと、それらは全て貯水タンクの中から発見されました。
今回の被害は計8点、合計で7万6,000円ほど。クロキンの所持金は2,000円足らずで、商品を買い取ることはできません。事務所に連れて行き、警察官と一緒に人定確認を進めると、クロキンは28歳。失業中のため、この店から少し離れたところにある実家で、母親と2人で暮らしていると話していました。すっかりおとなしくなり、うなだれたまま顔を上げないでいるクロキンに、店長が尋ねます。
「これ、どうするつもりだったんですか?」
「すみません。売るつもりでした」
「ウチの店で、いままで何回くらいやってます?」
「ここでは、本当に初めてです」
これまでうまくやってきたのか前科前歴はありませんでしたが、被害が高額で手口が悪質なことから、クロキンは逮捕されることになりました。直接の逮捕者である店長の書類も必要となり、2人で警察署に行くことになったので、刑事課の前に設置されたベンチで待機している間に、ずっと気になっていたことを聞いてみます。
「店長さん、男性相手にすごかったですね。何か、やっていらっしゃるんですか?」
「あたし、小学生のころから合気道をやっているんです。父が先生をやっていたものですから、ずっとやめられなくて。でも、こうして役に立つとうれしいものですね」
そう言ってはにかむ店長が、あまりに頼もしく素敵で、次の勤務日が楽しみになりました。
(文=澄江、監修=伊東ゆう)
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