大ブレーク芸人・ヒコロヒーは“やさぐれキャラ”だけど……「売れても変わらない」を求める、真面目な“人間性”に思うコト

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今週の有名人>
「スターになっていくにつれて、ちょっとだけ、こう、アレだなと思う人も多い中……」ヒコロヒー
『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系、8月3日)

 売れた芸能人が「たまたま売れた」と自己分析することがある。「運やタイミングが味方してくれた」という意味を含んでいるのだろうが、同業者から見れば、やはり「売れる人は売れるべくして売れた」と思うのではないだろうか。

 8月3日放送の『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で「もしも新しくコンビを結成するのならあの女芸人と組みたい!」として、6人の女芸人が新しい相方を、ドラフト形式で1~3位まで指名する企画が行われた。多くの女芸人が「組みたい」と名前を挙げたのは、阿佐ヶ谷姉妹・渡辺江里子とヒコロヒー。2人とも、今をときめく売れっ子であることは説明するまでもないが、女芸人たちがお笑いの能力や性格的な相性、今後の展望まで冷静に考えて指名していたのは興味深かった。

 渡辺はお笑いの能力はもちろん、妊婦だった横澤夏子の体調を気遣ったり、先に現場を出る時に手紙を残していったりと、普段の優しさや心遣いを高く評価する声が多かった。対するヒコロヒーは、借金や遅刻癖がほかの番組でもよく話題になる。しかし、こういう“悪癖”があるにもかかわらず、多くの女芸人が「一緒に組みたい」と名前を挙げるということは、そこを差し引いても芸人として、人として魅力的なのだろう。

 確かに、同番組での発言を見ていると、“やさぐれキャラ”で売っているわりには気遣いというか、相手を立てるタイプだと感じる。たとえば、ゆりやんレトリィバァはヒコロヒーと組みたい理由として、「何言っても怒らない感じがいい」「自分をどう扱うのか」などと自分中心で話すのに対し、ヒコロヒーは組みたい相手のいいところを紹介して、自分の話はほとんどしなかった。

 もちろん、“いい人”なだけではない。番組内で、ヒコロヒーは3位に選ばれることが多かったため、「3番目の女って、誕生日プレゼントで写真入れもらいがち」と自虐をした。さらに、3時のヒロイン・福田真紀に関しては「つぼみという吉本の安いアイドル、大阪の面白いアイドルを目指していた点がやや信用できない」と毒も吐いてみせた。

 その一方で、わりと繊細というか、「売れて変わる」人に対して“潔癖”なのかなと思う部分もある。ヒコロヒーは平野ノラを2位に選んでいたが、彼女がバブルネタで大ブレークしている最中、仕事で一緒になることが多かったそう。その際、「私みたいな人間って、そういう時期に人がどういう対応をするのかって、ちょっと見させていただいてる部分がある」「平野ノラさんはどれだけ忙しくても、すごく丁寧」と話していた。要は、売れているからといって、横柄な態度を取る人が気に入らないということだろう。

 ヒコロヒーはメイプル超合金・安藤なつを1位に選び、その理由も「スターになっていくにつれて、ちょっとだけ、こう、アレだなと思う人も多い中、なつさんは今でも変わらない」と話していたから、「売れても変わらない」はヒコロヒーにとって、大事なポイントなのかもしれない。

 ここで思い出すのは、元おニャン子クラブで女優の国生さゆりが『HEY!HEY!HEY!』(フジテレビ系)で「売れていた時代」を振り返ったときのエピソードだ。

 「バレンタイン・キッス」(1986年)のレコードが30万枚売れたことで、周囲の扱いが変わり、天狗になっていったという国生。遅刻しても謝らない、ドラマ撮影なのにセリフは覚えていかない、ウエスタンブーツを履くための椅子を用意しなかったスタッフに向かってブーツを投げるなど、あの愛らしい笑顔からは想像もつかない天狗ぶりだったそうだ。こういう人とコンビを組むと仕事がスムーズに進まないし、ストレスが溜まることは想像に難くないが、一方で「売れても変わるな」というのも、なかなか難しい注文だと思う。なぜなら、人は変化する生き物だと思うからだ。

 人は環境によって作られる部分があるので、周囲が変われば物の見方や感じ方も変わってくるし、求めるものも違ってくるのではないか。学生時代の女友達が結婚や出産をすると、独身者とは話が合わなくなるという経験をした人は多いと思うが、まさにこれが典型。どちらが悪いというわけでもなく、環境が変われば興味も変わり、共通の話題が減るということだろう。

 ヒコロヒーも自分では気づかないだけで、ブレーク前と比べたら、変わっている部分はあるはずだ。彼女は『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)にて、4年連続で準決勝進出を果たしている。今ほどテレビに出ていない時代であれば「準決勝まで進んですごい!」と思えただろうが、今は売れているからこそ、なんらかの大会のタイトルを獲得して、さらに活躍したいと思うのが、芸人というものではないか。

 ヒコロヒーがさらなる高みを目指すなら、歴代の受賞者や先輩からアドバイスを受けて、精進する必要があるだろう。そうすると、おのずと興味の対象や、付き合う人も変わっていくと思う。昔の仲間からは「変わった」「売れたら付き合いが悪くなった」と言われるかもしれないが、そもそも、変わり続けなくては生き残れないのが芸能界、もしくはお笑いの世界なのではないだろうか。

 「売れて天狗になる」というのはみっともいいものではないが、「周囲の扱いが変わる」のは、人気がある時だけだ。国生はある日突然人気がなくなり、スタッフに対する態度が良くなかったこともあって、10年間、仕事が低迷して苦しんだと言っていた。結局、そういう態度は本人に返ってくると考えるなら、「売れても変わらない」ことより、「さらに売れるために変わる」ことが大事だと思うのだ。

 ひと昔前、女芸人は見た目やモテないネタで笑いを取っていたが、これは視聴者が女芸人を一段下に見ていた証拠といえるだろう。しかし、今や女芸人はバラエティー番組だけでなく、ドラマや文筆の世界にも活動の場を広げ、「国民の女友達」的な存在にシフトしてきたと感じる。

 こうなると、女芸人に求められるのは“人間性”ではないだろうか。「売れても変わらない」ことを良しとするヒコロヒーの真面目さ、潔癖さは女性ウケすると思うが、一歩間違うと「義理人情に縛られて小さくまとまってしまう」「他人からストレスをもらって、自分が疲れてしまう」可能性もあるだろう。生真面目や潔癖もほどほどに、さらに突き進んでいただきたいものだ。

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元NHK・登坂淳一アナ、セクハラ騒動を「妻との絆」に!? 「婦人公論」で語る再婚の“なれそめ”が気になるワケ

 「婦人公論」(中央公論新社)の8月10日号が発売になりました。今回の特集は「後悔しない、迷惑かけない 終活――いまを豊かに生きるために」。

 読者にとってホットな話題である「終活」について実用的な情報が多く提示されていて、大変ためになる今号。ここではあえて、あんまりためにならない部分を見ていきましょう。

<トピックス>
◎読者100人の「やってよかった」「やらなきゃよかった」
◎森進一 歌手生活56年。亡き母の苦労と、息子たちの成長と
◎登坂淳一 不妊治療を経て娘を授かり、人生が変わった

BL本の行く末を考える終活

 まずは特集より、読者アンケート「読者100人の『やってよかった』『やらなきゃよかった』」。終活をはじめたきっかけは? 進捗状況は? 参考にしている人は? などの問いに、「終活に関心のある100人」が答えています。

 最低限「これだけはやろう」と決めたことは? との問いに、「手放せないBL(ボーイズラブ)本が段ボール1箱分ある。これは娘ではなく妹に処分してもらう約束をしている」(62歳)という回答もありました。確かにこれは一つの懸案事項。しかし、できればこっそり棺に一緒に入れてあげてほしい……と余計なおせっかい心も湧きます。

 また「やらなきゃよかった」ことは? の問いには、「早まって、住所録をすべて処分してしまった」(83歳)や、「写真をすべて処分したのが早すぎた。まだ生きている」(77歳)といった、“早まった!”という後悔を挙げる方も。人生100年時代といわれる今、思い出の品を処分するタイミングを計るのも難しいようです。

森進一の加工アプリ的な美肌

 次に気になったのは、森進一のインタビュー「歌手生活56年。亡き母の苦労と、息子たちの成長と」です。なぜ今、森進一? と不思議でしたが、今年4月に森が「春の叙勲」旭日小綬章を受章した記念のインタビューのようです。

 これまでの波乱万丈の人生を振り返り、離婚後のひとり暮らし、息子たちの活躍、若き日のジャニー喜多川さんに「僕のところに来ない?」と誘われた秘話なども語っている森進一。しかし最も目を引くのはグラビアです。本当に73歳なのか疑わしいほどにシワ、シミがない美肌。黒々とした七三(八二?)分けの髪も、かれこれ30~40年前から変わらず。最後のページの満面の笑顔は特に、加工アプリを通したかのようにホワ~ッと光を放っています。加工アプリ肌を持つ73歳、森進一。インタビューで美容やアンチエイジング法についても掘り下げて聞いてほしかったです。

 今号では元NHKで現在フリーの登坂淳一アナウンサーとその妻による対談「本誌独占 夫婦で初登場! 不妊治療を経て娘を授かり、人生が変わった」も掲載されています。「本誌独占」「夫婦で初登場!」とあおられているものの、奥さまの写真は後ろ姿のみ。“ワンピースが高そう”“とにかく上品そう”ということだけがわかります。

 NHK時代、視聴者に「麿」と呼ばれ親しまれた登坂アナ。最初の奥さまとは17年に離婚し、18年にフリーに転身すると「週刊文春」(文藝春秋)でNHK時代のセクハラ疑惑を報じられ、決まっていた民放レギュラーの座を辞退したことも。その時も「婦人公論」で単独インタビューに応じて「彼女が『セクハラを受けた』と感じるような行為をしてしまった」と認めており、よほど同誌との絆は深いようです。

 その後、19年に現在のお相手と再婚。再婚時の発表によれば、現・奥さまとの出会いはNHK札幌放送局時代の10年夏。その後、鹿児島放送局時代の17年5月、奥さまが鹿児島を旅行で訪れた際に再会し、その年の夏に交際に発展したとされていました。

 今回の対談でも、出会いから結婚、不妊治療、今年4月に誕生した娘のことなどが語られているのですが、やはり気になったのは「なれそめ」の部分。今回の対談によれば出会いは11年前の夏。ビアガーデンで何人か取材したうちの一人が奥さまだったといい、「名刺交換をして、実際に映像を使うことになったのでその旨を連絡して――」「その後は、年始に『あけましておめでとうございます』のメールをやり取りする程度のつきあい」「6年くらいたって、僕が鹿児島放送局にいた時、たまたまあなた(妻)が鹿児島に来て――」「すごく自然な流れ」で交際に発展したとのこと。

 NHKのアナウンサーって麿ほど知名度のある人でも映像使用の連絡を自らするのか~、取材相手と気軽にメル友になる感じなのか~、当時は既婚者のはずだけど近くに旅行へ行ったら会ってくれるのか~、などいろいろ驚きです。

 また、セクハラ騒動の際も今の奥さまが支えたそうで、登坂アナは「あの時そばで励ましてくれたことは一生忘れないし、これからの人生で、できるだけのことをしたいと思ったよ」「失敗と大きな挫折があったからこそ、自分にとって何が大切か、改めて見えてきた」とのこと。それが不妊治療にもつながったようで、二人の間では美談となっているようです。タイトルは「不妊治療を経て娘を授かり、人生が変わった」ですが、「セクハラで人生が変わり、不妊治療を経て娘を授かった」のほうが正しそう。

 過去のあやまちが掘り返されがちな今日この頃。今回の「麿」の発言に対しては、親になる=過去のあやまちが清算されるというわけではないぞと思いつつ、“生きているうちに人生やり直す”ことも今号の特集である「終活」の一部なのかもしれないと考えさせられました。

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声優・鈴木達央、活動休止に周辺関係者も冷ややか!? 「周りをドン引きさせた」『うたプリライブ』骨折騒動の“真相”とは

 8月4日、声優の鈴木達央が体調不良による活動休止を発表。同日、鈴木の妻で歌手のLiSAも「心身疲労の静養で一部活動を休止する」と発表し、夫婦揃って休業に入ることとなったが、鈴木は7月30日配信のニュースサイト「文春オンライン」で不倫を報じられているだけに、「業界内外で鈴木への批判が巻き起こっている」(スポーツ紙記者)ようだ。

「鈴木は昨年1月にLiSAとの結婚を発表。LiSAといえば、大ヒットアニメ『鬼滅の刃』(TOKYO MXほか)の主題歌『紅蓮華』で一躍有名になりました。鈴木も人気アニメ『Free!』(同)シリーズや、『うたの☆プリンスさまっ♪』(同)シリーズをはじめ、実写映画が公開されたことで近頃話題を呼んでいる『東京リベンジャーズ』のアニメ版(テレビ東京系)などに起用されている人気声優です。今回『文春』は、鈴木が昨年末頃、都内のスタジオに勤務する20代女性・A子さんと知り合い、今春あたりから親密関係になっていたとスクープしました」(芸能ライター)

 記事によると、A子さんはもともと鈴木のファンで、仕事を通じて知り合ったそう。同誌は、2人がシティホテルへ入る姿を5月にキャッチしているほか、LiSAの不在中に鈴木がA子さんを自宅に招いていたことなども報じている。

「鈴木は同メディアの直撃も受けていますが、不倫を否定し、話の途中で立ち去ったといいます。この記事が公開されると、ネット上には鈴木への批判コメントが続出し“大炎上”状態に。その後、本人から説明や謝罪の言葉はないまま、今月4日になって夫婦それぞれが活動休止を発表しました」(同)

 現在、全国アリーナツアー『LiVE is Smile Always~LADYBUG~』中のLiSAは、公式サイトを通じて「心身疲労により一定期間の静養が必要と判断しましたため、一部の活動を休止し、静養させて頂く」とし、8月7、8日に予定されていた福岡公演の中止を発表。一方で鈴木に関しても、所属事務所・アイムエンタープライズのサイトにて「体調不良が続いており、通常通りの活動が困難」として、活動休止が発表された。

「両者が『文春』報道の影響を受けていることは明らかですが、LiSAだけではなく“不倫した側”の鈴木まで『体調不良』を理由に休業してしまい、ネットユーザーからは『気の毒なのはLiSAやそのファンで、鈴木は完全に自業自得』『鈴木は隠れてないで謝れ!』といった批判が噴出。また、鈴木と近しい関係者らも、同様の反応を示しているといいます」(前出・記者)

 ちなみに、鈴木は「文春」記事が出た同日、自身のTwitterに「気管支にお茶が入り、引くほど咳が止まらず」「ガラガラの声」などと投稿していた。

「このツイートと活動休止の因果関係は不明ですが、鈴木は報道後、周囲に『声が出ない』と話していて、『仕事ができないから活動休止』という話になっているそう。もちろん、言葉通りに受け取る関係者はおらず、『恥ずかしげもなくよく言える』『子どもの言い訳か』などと非難轟々だとか。そもそも、鈴木の女性関係の派手さや性格の悪さは業界内でも有名ですが、2016年1月の“骨折騒動”の裏でも周りを“ドン引き”させていたようです」(同)

 これは、さいたまスーパーアリーナで開催されたライブイベント『うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVELIVE 5th STAGE』での出来事。鈴木はリハーサル中に腕を骨折しながらも、本番のステージに立ち、当時ファンの間では「プロ意識がすごい!」などと感心されていたが……。

「実は、あの骨折は不慮の事故などによるものではなく、鈴木自身が“キレて壁を殴った”せいで負傷したのだとか。一体裏で何があったのかは不明ながら、周囲は『直情的で怖い人』と、鈴木を警戒していたそうです」(同)

 今回、体調面を理由に活動を休止した鈴木だが、復帰の際には不倫報道について何か言及はあるだろうか。

菅政権、数字で見ても「政権存続の危機」…支持率の下落が麻生政権に酷似

 菅義偉政権の内閣支持率が低下を続け、NHK世論調査でもついに33%まで低下した。東京オリンピック閉幕後の衆議院解散、総選挙との見方も出る中で、永田町では「政権の存続の指標」と言われる“青木方程式”で分析した。

“青木の法則”とも呼ばれる「青木方程式」は、自民党の青木幹雄元参院議員会長が独自の経験に基づき提唱したもので、「内閣支持率と政党支持率の合計が50%を下回ると政権は倒れ…

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スマホ非接触決済総合満足度ランキング、3位「楽天Edy」2位「QUICPay」1位は?

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MMDLabo株式会社が運営するMMD研究所は、「2021年7月スマートフォン決済(非接触)利用動向調査」を実施。本調査は、スマホ非接…

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乃木坂46卒業生が今期ドラマに出ずっぱり!警官から悪女まで、演技の見どころ

 世間は東京五輪に熱狂しているが、乃木坂46ファンは毎週ドラマの視聴に忙しくて、五輪を観る余裕もないかもしれない。というのも、7月期のドラマは“乃木坂46卒業生祭り”かというほど、OGの出演が多いからだ。

 西野七瀬が警官役として出演の『ハコヅメ!~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)、白石麻衣が準主演を務める『漂着者』(テレビ朝日系)、堀未央奈が犬飼貴丈とW主演を務める『サ…

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「子育てがつらくてたまらなかった」お酒への依存が原因で離婚、新しいパートナーは「断酒会」で出会った男性

人生、何度でも、いくつになっても、やり直しができる。間違えても大丈夫、もう一度、立ち上がって生きていこう!――そんなメッセージを込めてお送りする連載「2回目だからこそのしあわせ〜わたしたちの再婚物語」では、失敗を糧にして「結婚」に再チャレンジし、幸せを手にしつつある人たちの物語を紹介していく。

発達障害が原因でお酒に依存

 「1回目の結婚は、私のお酒の問題が原因で破綻してしまいました」と、中田照子さん(仮名・66歳)。

 照子さんと元夫は照子さんが42歳、元夫が35歳のとき、趣味のサークルで知り合って結婚した。実は当時から照子さんは、お酒に依存していた。あとからわかったことだが、照子さんにはADHD(注意欠陥・多動症)という発達障害があり、仕事や人間関係でうまくいかないことが多かった。

「ミスが多かったり、場違いな行動をとってしまったりするので、浮いてしまうんです。そのころはまだ、大人の発達障害は知られておらず、『どうして私はこうなんだろう』と情けなくなる気持ちを、お酒で紛らわしてしまっていました」

 一方、元夫も、彼の父親によると「息子はASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー症候群)」。思い込みが強く、こうと決めたら引かないところがあった。コミュニケーションに課題を抱える2人が結婚したものだから、けんかが絶えず、照子さんはますますお酒に逃げ込んだ。

「ファミレスなんかで食事をしても、私がちゃんぽんでどんどん飲んで、ベロベロに酔っ払うものだから、元夫はあきれ果てていました。元夫は下戸で、甘いワインをちょっと飲むくらい。そんなに飲む私を『理解できない、付き合いきれない』と言って、出先に置いて帰られたりもしていました」

子育てのつらさから飲酒を再開、離婚を言い渡される

 40歳過ぎて結婚したから、子どもはそれほど期待していなかったが、一応、不妊治療をしていた。46歳になり、『さすがに無理だよね』とやめた途端、なんと自然妊娠。47歳で娘を出産した。

「相変わらずけんかは多かったけど、子どももできたし、頑張って夫婦をやっていこうと思いました」

 初めての子育ては、思った以上に大変だった。とにかく体がキツかった。帝王切開の傷がなかなか治らず、出血が続いていた。母親は亡くなっており、父親は76歳と高齢で、頼れる親族もいなかった。

「子育てに悩み、区役所や児童相談所など、いろいろなところに相談に行きました。子どもが1歳半から保育園に週2回、2歳からは週5日、預けられるようになったのですが、私には、子育てがつらくてたまらなかった」

 妊娠中から授乳中までの間は、さすがにお酒をやめていた。が、あまりのストレスに、照子さんは再びお酒を飲み始めた。

「お酒を飲んで、勢いをつけてからでないと、育児ができないんです。子どもが言うことを聞かなくてイライラして飲む、怒鳴ってまた飲む。子どもに手を出してしまったことがあり、怖くなって児童相談所に相談したら、『一時的に施設に預けてはどうか』と言われました。私は、休めるものならいったん育児を休みたいと思い、子どもを預けることに同意してしまいました」

 それを知った元夫が怒った。「児童相談所に預けるくらいなら、実家に帰って俺が育てる」。同時に、離婚も言い渡された。

「ここで離婚されたら、子どもの親権は元夫にいってしまう。それはいやだと思って、『なんとかやり直したい』と頼みました。私の父親、元夫の父親も呼んで話し合いの末、元夫と子どもは夫の実家に帰って別居すること、私がお酒の問題を解決し、きちんと子育てができるようになったら同居を考えることが決まりました」

 夫の実家は新幹線の距離で、気軽に行き来することはできない。子どもには定期的に会いたいと思い、照子さんは元夫の実家の近くにアパートを借りて引っ越した。

 なかなかやめられないお酒をやめるために、大学病院の精神科にかかった。CT検査をしたところ、脳の萎縮が進んでいた。

「素人目にもわかるほど、脳が縮んでいたんです。当時49歳でしたが、医師は『これは60代の脳だ』と。『すぐにお酒をやめないと痴呆になる』と言われ、怖くなってしまい、その日からお酒をやめました」

 照子さんは、派遣で仕事を見つけて働いた。子どもとは元夫も一緒に、週末などに会っていた。学校行事にも参加し、子どもが小学校高学年になって放課後の学童保育が使えなくなると、週に2回ほど照子さんの家に帰宅。夜になって元夫が迎えに来て実家に連れ帰るという感じで、子どもと関わることができていた。

 とりあえず、穏やかな日々が続いていたが、照子さんが、もっとたくさん子どもに会いたいと考え、元夫に無断で学校行事に参加したことから、関係性が悪化した。「面会交流を増やしたい」と調停を申し立てたことにも、元夫は腹を立てた。なかなか子どもと会えなくなり、照子さんにはつらい時期だった。子どもが「お母さんと暮らしたい」と言ってくれたこともあったが、元夫の反対でそれはかなわず、別居から8年後、離婚が成立した。子どもとは、たまに会ってプレゼントを渡すなどの交流が続いている。

 脳のCT画像を見て以来、キッパリとお酒をやめた照子さんだが、常に「いつか飲んでしまうかも」という不安を抱えていた。市の施設に掲示されていた断酒会のお知らせを見て、連絡してみた。断酒会とは、お酒の問題を抱えた人たちによる自助組織で、同じ悩みを持つ人たちが互いに理解し合い、支え合うことを目的としている。

 照子さんはここで、いまのパートナーとなる男性と知り合った。

「断酒会に行ってみようと電話をしたとき、対応してくれた男性で、とても親切で感じがよかった」

 「一度、見学に来てください」と言われて行ってみたら、アルコール依存で悩んでいる人やその家族などが、20〜30人くらいいた。順番に自分の体験談を話したりしていて、照子さんも自己紹介を求められ、いままでの経緯を話した。断酒会では、どんな話も聞き合うだけで、批判や否定はしない。なかなか人に話せないでいた悩みを打ち明け、そのままを受け入れられる経験が、照子さんの心を、ほっとほぐした。照子さんは、断酒会への参加を決めた。

 男性は照子さんと同じ歳で、やはり自身がお酒の問題を抱えていた。結婚、離婚を経験していて、大学生の娘と一緒に住んでいた。やさしく穏やかな人柄で、ひとり暮らしの照子さんを気遣って、時々車で送り迎えなどしてくれた。

 とはいえ、そのころ照子さんはまだ既婚者だったから、一線を越えた付き合いではない。相談相手としての関係だった。

「子どもとの面会の回数が少なくなったり、元夫が離婚を求めてきたりしたときは、相談にのってくれました。面会交流調停の調書を書くのを手伝ってくれたこともあります。すごくよく書けていて、そのおかげで月2回・時間制限なしで子どもに会えるようになったんです」

 8年前、照子さんが58歳のときに離婚が成立。照子さんは男性と付き合い始めた。

 一緒に住むことはしなかった。互いの家を行き来したり、外に食事に出かけたり。大人同士の静かな交際を続けていた。

 一緒に暮らし始めたのは、いまから4年前、男性の大腸がんが見つかって、手術をすることになったからだ。

「退院してもそうすぐには動けないから、初め彼はヘルパーさんを頼むなどして乗り切ろうと思ったらしいんです。でも、『それなら私が行くよ』と。そこから、彼の家に住み始めました」

 いまのところ共同生活は、うまくいっている。照子さんは物事をはっきり言うほうで、男性は言いたいことをのみ込んでしまうタイプ。元夫とはすぐに応戦になったが、男性には照子さんを包み込む包容力がある。照子さんがキャンキャン言うのを、うまくなだめてくれている。

 一方で、照子さんも、病を抱えた男性の心細さに寄り添っている。互いに60代半ばを過ぎ、一緒に暮らす人がいる安心感は計り知れない。

「子どももいるので、籍を入れることはしません。でも、このまま一緒に、穏やかに年を重ねていきたいと思いますね」
(上條まゆみ)

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