伊藤健太郎、芸能活動再開も…代役や共演者が次々と大活躍するトホホなジンクス発動?

 昨年10月にひき逃げ事故を起こし、芸能活動を休止していた伊藤健太郎。6月30日にファンクラブが発足し、7月には写真展が開催されるなど、本格復帰に向けて動き始めた。その一方で、伊藤の“代役”たちが、思わぬ活躍を見せている。

「今期のフジテレビ月9ドラマ『ナイト・ドクター』に伊藤健太郎は出演予定だったそうです。その伊藤の代役として出演しているのが北村匠海だと言われています。あと、…

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シャトレーゼ“イチ押しTOP10”スイーツ、「たまごのプリン」が「実は優秀」!? プロが絶賛した理由とは?

 

 「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。

『ジョブチューン』シャトレーゼ「イチ押しTOP10」を管理栄養士がジャッジ!

 6月19日放送のバラエティ番組『ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS系)が、洋菓子メーカー「シャトレーゼ」を特集。「開発担当者が選んだイチ押し商品TOP10」を一流スイーツ職人4人が実食して味を評価。厳しいジャッジでしたが、10商品中7品が「合格」となりました。

 しかし、「おいしい」という基準は、食べる人によって異なるもの。ということで今回は、管理栄養士の川村先生に、番組で紹介された「イチ押し商品TOP10」を栄養面から比較をお願いし、カロリーなどを考慮した「おすすめメニュー」を3つ選んでもらいました!

――まずは、番組で放送された「開発担当者が選んだイチ押し商品TOP10」について、管理栄養士の視点でコメントをお願いします。

第1位:「バターどらやき」(129円、税込/以下同)

川村 塩味のきいたバターと、つぶあんの甘味を楽しめるどらやきです。生地にもこだわりがあって、しっとりした食感が楽しめますよ。しかし、1個あたり245kcal、脂質11.6gとやや多いので、運動量の少ない方などは、食事の量に気を使ったほうがいいかもしれません。

第2位:「チョコバッキー」(1本・64円、6本入・302円)

川村 シャトレーゼの人気商品「チョコバッキー」は、チョコレートのパリッとした食感を楽しめるバニラアイス。棒アイスは食べやすいので、ついつい「2本目……」と手が伸びてしまいそうですが、1本あたりのカロリーは158kcal、脂質は9.8gなので、食べすぎに注意。「1日1本まで!」などと決めて、おいしくいただきましょう。

第3位:「プレミアムアップルパイ」(399円)

川村 アップルパイはやはり、バターがたっぷり入ったサクサクのパイ生地が魅力ですよね。風味豊かでおいしいのですが、バターに含まれる脂肪の分、高カロリーになってしまいます。「プレミアムアップルパイ」は1個あたり378kcalですので、食べる際には飲み物をブラックコーヒーやストレートティーなどノンシュガーにしたり、1日の運動量を増やしたりして調整しましょう。

第4位:「無添加 契約農場たまごのプリン」(108円)

川村 あまり知られていませんが、プリンは栄養価の高いおやつなんです。タンパク質やビタミンB群、カルシウムなど、卵や牛乳の栄養が摂れますよ。こちらの商品は、1個当たりにタンパク質が5.3g含まれており、おやつから栄養補給するのもいいでしょう。

第5位:「スペシャル苺ショート」(324円)

川村 甘酸っぱいいちごと、ふわふわのスポンジケーキ、豊かなコクのあるクリームを一気に味わえるショートケーキは、スイーツの定番ですよね。いちごからはビタミンCが摂れますが、写真を見る限りだと、ケーキ1個あたり1、2粒分くらいなので、栄養補給とまではいかないかと思います。脂質が21.3gとほかのスイーツに比べて多めなので、毎日食べるのはおすすめできませんが、特別な日に楽しんでほしいですね。

第6位:「フィナンシェ」(129円)

川村 アーモンドの香ばしさを堪能できるフィナンシェは、人気焼き菓子の一つですよね。特にシャトレーゼの「フィナンシェ」は、焼き方にもこだわりがあって、しっとりと仕上げられています。1個が軽めなので、つい2、3個食べてしまいそうですが、1個当たりのカロリーは154kcal、脂質も10.1gと低くはないですから、食べすぎに注意しましょう。

第7位:「ダブルシュークリーム」(108円)

川村 生クリームやカスタードクリームのコクと、シュー生地のサクサク&ふわふわな食感を楽しめる一品。カスタードクリームは卵や牛乳などで作られているので、タンパク質を補うことはできます。ただし、生クリームは脂質の多い食品でもあり、実際、1個当たりの脂質は16.1gとほかのスイーツに比べて多めです。

第8位:「特撰よもぎ香る草餅」(1個・108円、3個入・324円)

川村 こだわりの小豆と、香り高いよもぎを楽しめる草餅で、ランキングの中では数少ない和菓子ですね。よもぎはβカロテンやカリウム、カルシウムなどを含む食材ですし、小豆にもカリウムや食物繊維などが含まれています。和菓子全体の特徴としては、洋菓子に比べて脂質が少ないので、甘いものを食べたいけれど脂質はセーブしたい方には、ピッタリのおやつといえるでしょう。

第9位:「トリプルチーズケーキ」(324円)

川村 レアチーズ、ベイクドチーズ、スフレチーズを使った、クリーミーなチーズケーキですね。チーズに含まれるタンパク質を補えるメリットもありますが、脂質が多い分、カロリーも高くなります。実際、カロリーは403kcal、脂質は31.7gと、どちらも多め。「トリプルチーズケーキ」を食べるなら、食事の量を調整するなど、気を使ってほしいですね。

第10位:「糖質86%カットの濃厚チョコショートケーキ」(324円)

川村 低糖質な甘味料を使用し、小麦粉の代わりに大豆粉を使用することで、食物繊維などを摂れるのがうれしいポイント。『ジョブチューン』のジャッジで「合格」の判定を受けているので、糖質カット商品だからといって、味が劣る心配もなさそうです。

――栄養やカロリーの面を比較して、1~10位の商品の中からおすすめを3品教えてください。

「無添加 契約農場たまごのプリン」(108円)

川村 卵からタンパク質を補うことができる点と、シンプルな材料で作られているため、脂質7.0gと控えめなのが高評価です。プリンは消化に良い食品なので、食欲がないときの栄養補給にもちょうどいい。実は優秀なおやつなので、豆知識として覚えておいて損はないと思います。

「特撰よもぎ香る草餅」(1個・108円、3個入・324円)

川村 脂質が0.3gと少ない点、よもぎや小豆からさまざまな栄養が摂れるのが魅力的。シャトレーゼは洋菓子のイメージが強いと思いますが、「特撰よもぎ香る草餅」以外にも、わらび餅やお団子、ぜんざい、くずきりなど、かなり種類豊富です。洋菓子に飽きたら、和菓子にも手を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

「糖質86%カットの濃厚チョコショートケーキ」(324円)

川村 糖質をセーブしながらスイーツが楽しめるのは、やっぱりうれしいポイント。また、大豆粉が入っているため、食物繊維が7.9gとたっぷり含まれているのも魅力的です。シャトレーゼには「糖質70%以上カットスイーツ」というシリーズがあって、さまざまな食品を展開しているので、ぜひお気に入り商品を見つけてくださいね。

 スイーツは“心の栄養”ですので、特別な日のご褒美として食べるなら、あまり神経質にならなくてもいいと思います。食べすぎや、食べる頻度には気を配りつつ、思いっきり好きなスイーツを楽しんでください!
(文:佐藤真琴)

川村郁子(かわむら・いくこ)
管理栄養士。中村学園大学栄養科学部栄養科学科卒業。九州の病院栄養士経験を経て独立。レストランのヘルシーメニュー監修、栄養専門学校講師、企業・大学での食育講演を行いながら、「コンビニや外食との上手な付き合い方」「15分で作れるかんたん栄養めし」の提案をしている。
インスタグラム:@shokuikuko/WEBサイト:「酒好きの食育

“愛に生きる女”高岡早紀が連続殺人鬼を怪演!! 劇場版『リカ 自称28歳の純愛モンスター』

「雨宮リカ、28歳です」

 高岡早紀が笑顔でその台詞を口にするたびに、死体の数は増えていった。東海テレビ制作、フジテレビ系列で2019年に放映された深夜ドラマ『リカ』は、連続殺人鬼役の高岡早紀の怪演ぶりが話題を呼んだ。自称28歳、独身の元看護師・雨宮リカが新しい愛を求める劇場版『リカ 自称28歳の純愛モンスター』が全国の映画館で公開中だ。TV版以上に、よりグロテスクに、よりおか…

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SDGsは環境問題だけではない 遅れをとる日本のジェンダー平等

 2021年、SDGs(Sustainable Development Goal)は6周年を迎える。

 テレビ番組やファッション誌で特集が組まれるなど、SDGsの認知度は高まっているものの、17の目標のうち日本の取り組みが不十分だとされている分野も存在する。その一つが「ジェンダー平等」だ。

 ここ数年、日本でもジェンダー平等への“意識”は高まっているように感じるが、なぜ“取り組み”は不十分なのか。現状の問題点や今後の改善策について、SDGs市民社会ネットワーク理事の長島美紀さんに話を聞いた。

長島美紀(ながしま みき)
SDGs市民社会ネットワーク理事 認定NPO法人Malaria No More Japan理事、合同会社ながしま笑会代表、政治学博士。 大学で研究活動の傍らNGOに関わったのをきっかけに、これまでさまざまなNGOや財団の広報・キャンペーン業務を経験。08年より20年まで早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンターではコーディネーターとしてマラソン元日本代表の瀬古利彦氏のチャリティ駅伝大会の運営に10年以上にわたり従事。12年より理事を務める認定NPO法人Malaria No More Japanでは「ZEROマラリア2030キャンペーン」を運営している。

日本のSDGsの現状
——まず、SDGsの17の目標のうち、日本ではどの目標に取り組んでいる企業が多いでしょうか。

長島美紀さん(以下、長島):外務省が運営している「Japan SDGs Action Platform」では、企業や団体でのSDGsの取り組みが紹介されており、数としては「⑦エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「⑫つくる責任つかう責任」「⑬気候変動に具体的な対策を」「⑰パートナーシップで目標を達成しよう」が多いと感じます。つまり傾向としては、環境問題、消費、再生エネルギーに取り組んでいる企業・団体が多い印象です。

 一方、国際レポートである「Sustainable Development Report(持続可能な開発報告書)2021」によると、日本が遅れをとっているのは、「⑤ジェンダー平等を達成しよう」「⑬気候変動に具体的な対策を」「⑭海の豊かさを守ろう」「⑮陸の豊かさも守ろう」「⑰パートナーシップで目標を達成しよう」の5つです。

 少し前まで、日本で環境問題への取り組みというと、木を植えるとか、ゴミ拾いをするといったものが主流でした。それらも大切なことではあるものの、地球温暖化や生態系の変容といった環境全体の問題に意識が向くようになったのは最近です。環境問題に取り組んでいる企業は多いにもかかわらず、遅れをとっているのはそこに理由があると考えられます。

——SDGsの一環として環境問題を押し出す企業は多い一方で、「ジェンダー平等」については言及しない企業が多いように感じます。

長島:環境問題やエネルギー問題は「温暖化」「脱炭素」と言われるように、「どう解決するか」がわかりやすいと思うのですが、ジェンダーについては、具体的な解決策がわかりにくい部分があるからかもしれません。

 一方で、社会全体のジェンダー平等への“関心”は高まっているように感じます。と言うのも、日本政府は2019年の年末に「SDGsアクションプラン2021」を策定しているのですが、そのパブリックコメントではジェンダー関連の要望が多く見られました。

 また、「人権問題」の枠組みで見ると、消費者のサプライチェーンへの意識の高まりも見られており、モノづくりの現場で搾取がされていないか、ということにも注目が集まっています。つまり、「意識は高まっているけれども、取り組みは遅れている」のが現状です。

 一方で、高齢者や障害者、少数民族、海外にルーツにある人など、社会的に弱い立場の人を「~できない人」と、弱者として切り捨ててしまう風潮の強さも感じます。

 今は何不自由なく生きている人でも、怪我や病気でいつ同じような状況になるかはわからないのですが……。

 私自身、怪我をして松葉杖生活をしたことがあります。最初はタクシーに乗らざるを得ない生活でした。というのも、公共交通機関が誰にでも使いやすい環境ではないためです。エレベーターがなかったり、段差が多かったり……電車に乗れるようになってからは、優先席で寝たふりをされたこともありました。

 なぜそうした状態なのか考えたのですが、「見えない問題」にしがちだからではないでしょうか。

 車椅子を利用する方は存在しますが、怪我した当初の私のように、利便性が低ければ公共交通機関を使いません。そのため、外に出る機会が減り、見えない存在になっているのです。いざ見えたときには、社会の許容度が低いため、マイノリティにとっては生きづらい環境です。社会的に弱い立場の人への想像力を育む必要があると感じています。

——ジェンダー平等が前進しない理由として、環境やエネルギー問題に取り組んだ方が企業の利益に繋がりやすいという面もあるのでしょうか。

長島:そう捉えられやすいのですが、米マッキンゼー・グローバル・インスティテュート(2015年)による調査では、全ての女性が男性と同じ条件で同じように働いた場合、世界のGDPは30%近く上がると言われています。EUでも女性の管理職登用を積極的に進めており、経済効果は高いと考えられています。短期的には、環境やエネルギー問題の方が経済的インパクトが大きいかもしれませんが、長い目で見ると、ジェンダー平等に取り組むことも企業や組織に有益と言えるでしょう。

——「ジェンダー平等やダイバーシティが経済的にも有効」とは数年前から言われていますが、その認識が日本にはあまり広まっていないように感じます。

長島:根本的な働き方の問題が改善されていないからではないでしょうか。先日、改正育児・介護休業法が成立し、男性版産休の制度ができました。一方で、「産休・育休が取得できるのはいいけれども、そもそもの働き方に問題がある」といった指摘もあります。

 男性が育児に参加するためには、残業なしで帰宅し、子どもに向き合える時間が必要です。また、2018年の「雇用均等基本調査」によると、男性の育児休業取得日数は2週間未満が7割を超えているのですが、もちろん2週間で育児が終わるわけではありません。ここ数年で働き方の見直しはされてきているものの、生産性を高め、時間内に仕事を終わらせることが、日本全体ではまだできていないように感じます。育休と同時に働き方そのものへの議論も進める必要があります。

 また、そもそもなぜ女性の社会進出が難しいかというと、日本の働き方が長時間労働・残業が前提となっていて、フルタイム労働を諦めざるをえない環境だからです。そして、子育ては母親だけで担うものではないのに、なぜ母親が中心になるかというと、根本には男女の賃金格差や働き方の違いがあります。女性の方が非正規で働いている人が多く、非正規の方が賃金は低いですよね。家庭内の経済的コストを考えると、賃金の低い方が無償労働である家事・育児を担った方が効率が良い、そして、男性がずっと働き続けたほうがいいとなってしまいます。

——「イクメン」という言葉が流行した頃には、既に働き方の問題の指摘があったように記憶しています。つまり約10年前からそうした課題が改善されていないですが、今後、日本企業は働き方を改善していけるのでしょうか。

長島:新型コロナの影響でリモートワークが普及したことにより、状況は変わってきたと感じます。育児や介護のために、会社に通勤して働くことは難しくとも、在宅勤務が可能になることで働ける人が増えました。コロナが収束した後も、働き方の多様性を維持していけるかがポイントだと思います。

なぜ政治家や管理職になりたい女性は少ないのか
——では、国内企業や海外でジェンダー平等に取り組んでいる企業は、どのような取り組みをしていますか。

長島:働き方の多様化が見られます。小さなお子さんがいる人の時短勤務や、産休・育休後の職場復帰サポート、契約社員として働くなど、ライフスタイルに合わせた様々な働き方が推進されるようになりました。

 一方で多様な働き方を認めるだけでは、「マネジメント職に就きたい」「昇進したい」といった希望は叶えにくく、課題が残っています。海外ですと、EU加盟国では、2010年代から女性のマネジメント職に関し力を入れていて、役員割合を決めたり、国によっては罰則規定を設けていたりもしています。

 世界経済フォーラムが公表している2021年の「ジェンダーギャップ指数」によると、日本は156カ国中120位で、特に政治と経済の分野で遅れが目立ちます。

 日本でも女性議員の割合を増やすよう、2018年に施行された「候補者男女均等法」において、各政党に努力義務が課されているのですが、国によっては法律で定められている場合もあります。女性役員や女性候補者を増やすことで助成金がもらえるなど、インセンティブを付与することも必要かもしれません。

 また、クォーター制(会社役員や議員にあらかじめ女性の枠を設け起用すること)の話になると、日本では「議員や役員になりたい女性が少ないのだからいらない」といった意見が出るのですが、そもそも女性だけが立候補しにくい・なりたいと思えない環境が問題ですよね。政治においては、当事者として有権者の声を届けるという意味でも、同じ女性だからわかることもあります。女性が議員や役員になりたいと思えるような後押しも必要です。

SDGsは一つの目標を達成すればいいものではない
——SDGs市民社会ネットワークとしては、遅れをとっている分野に対してどのようなアプローチを行っているのでしょうか。

長島:SDGsでは「だれひとり取り残さない」ことが掲げられています。その観点から、女性、障害のある人、海外にルーツのある人など、声を届けにくい人たちの当事者団体と連携しながら、日本政府に声を届ける政策提言活動を行っています。

 SDGsは17のゴールで一つです。日本が遅れをとっている5つの目標について、達成されないゴールがあることで他のゴールにどう影響するか、映像を作成して伝える活動も行っています。

——17のゴール及び169のターゲットを見ると、正直、スケールが大きく感じてしまうのですが、取り組むと決めた目標以外については、どのような姿勢であるべきでしょうか。また、特にジェンダー分野で個人で何かできることはありますか。

長島:無理やり全部取り組もうとすると負担が大きくなってしまいます。なので、別々のゴールを紐づける考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。

 例えば、気候変動は、ここ数年の日本を見ていてもわかるように「想定外の災害」を招きます。そうすると、被災者は避難所に行く必要が出てきますが、避難所では男性がリーダーとなることが多く、女性の意見が反映されにくいがゆえに、生理用品のような女性が必要としている物資が届かないといった問題が生じたこともありました。

 また、公正な教育の点でも理系に進む女子や、大学院に進学する女性が少ないことについて、「なぜなのか」という視点を持つことで、教育とジェンダー平等のゴールの繋がりに気付くことができます。

 個人で出来ることとしては、「私もできる」と自信をもてるかどうかだと思います。ジェンダーギャップ指数でも示されているように、日本では、リーダーやマネジメント職に就く女性が少ない・就きにくい状況があります。そのため「自分にはリーダーはできない」「自分にはマネジメント能力がない」と考える女性も少なくないのですが、本来、同じような経験をしていたら性別関係なく誰がやってもいいはずです。

 ただ、ジェンダーギャップ指数では、女性の管理職割合が見られていますが、必ずしも管理職になる必要はなく、仕事・家庭・地域など自分が属するコミュニティの中で、自分が置かれている状況に対し、どう責任を持ってポジティブに関われるか、チームに対する意識の変革が大事だと思います。

 そのために、「自分の得意なこと・苦手なこと」について考えてみてください。小さなことでもかまわないので、「自分の得意なこと」を知っていることで自信につながります。また、自分の得意・不得意の線引きができると、チームで協力が必要なときに、自分ができることを伝えられますし、できないことを無理に抱え込むこともなくなります。

 今はボランティアやインターンシップで、やってみたいことが自分に合うか試すこともできます。就職してから「全然向いてなかった」と気付くと、合わないながらも続けるのか、転職するのか……とその後の選択のハードルが高くなってしまいますが、ボランティアやインターンシップを通じて自分の苦手に気付く経験ができることは、決してネガティブなことではないですよね。

——最後に、SDGsで日本が遅れている分野の目標について、今後どのような取り組みが必要でしょうか。

長島:まず、もっとデータが必要だと考えています。国としてSDGsに関するデータは出しているものの、抜け落ちている分野があったり、包括的なデータではないんですね。データを取り分析し、それをもとに政策に反映していくプロセスが大事なので、何が本当に足りていないのか、どんな対策が必要なのかを明確にする必要があります。 

 ただ、データで全ての声が拾いきれるわけではなく、データから抜け落ちた声ほど、支援を求めている人である可能性があります。例えば、アンケート調査をネット上で行ったとすると、ネットにアクセスできないほど困窮している人の声が届きにくいといった問題が生じます。

 今日出たお話の中でいうと、ジェンダー平等であったらLGBTQ当事者の声を聴いているかとか、男性の産休・育休に関してだったら本当に育休を取ろうとしている男性の声が反映されているかとか、今後、当事者や関係者の声を聴くプロセスはより重要になると思います。

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北川景子もニンマリ?『リコカツ』夫婦のルールに紛れていたスタッフの遊び心がネット上で話題に!

 あらためて良作だったと感じた人が多かったようだ。

 6月18日に放送された北川景子主演のドラマ『リコカツ』(TBS系)最終話の世帯平均視聴率が9.1%だったことがわかった。

 同作は、北川と永山瑛太が“交際ゼロ日婚”の夫婦を演じ、早くも離婚危機に直面するラブストーリー。ハッピーエンドのラストとなり、胸キュンさせられた視聴者からは「リコカツロス」の声も多く聞かれて…

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嵐・相葉雅紀、『VS魂』で黒歴史を掘り起こされる!?  芸人からのむちゃぶりに「はあ?」とキレたワケ

 嵐の相葉雅紀がキャプテンを務めるバラエティ番組『VS魂』(フジテレビ系)が6月24日に放送され、対戦相手に、7月9日公開予定の映画『東京リベンジャーズ』チームが登場した。

 放送当日は、全世界で「UFO記念日」に制定されていることから、ゲームの合間には、相葉がUFOについて語る場面が。天の声を務める中村光宏アナウンサーから、過去に出演したイベント『嵐のワクワク学校 2018』で、“UFOを呼ぶ儀式”を行ったことを暴露された相葉は、「やりました」と苦笑いしながら当時を振り返った。

 ちなみに、イベントには助手としてSexy Zone・佐藤勝利も参加していたといい、相葉は「4万5,000人のファンの皆さんと、僕と勝利とみんなで手をつないで呪文を唱えるっていう儀式をしました」と回顧。しかし、ほかの出演者たちからは「えっ?」とざわめきが起きたため、「なにか(問題でも)?」と、けんか腰になりながら、「『ベントラー』って叫んだんですよ」と、UFOを呼ぶための呪文を唱えたと明かした。

 しかし、出演者たちがその怪しげな単語に戸惑いを見せると、相葉は「まあ、こういう空気になりましたよ。東京ドームが」「あんだけ盛り上がるはずの東京ドームが、こんな空気になりました!」と自虐。ジャニーズJr.ユニット・美 少年の浮所飛貴は大爆笑していた。

 さらに、対戦相手チームとしてゲスト出演していたFUJIWARA・藤本敏史から「(UFO)来たんですか?」と聞かれた相葉は、再び不機嫌になり、「来るわけないじゃん!」と強く反論。まさかの発言に、イベントに参加していた佐藤は「部長!」と投げやりな態度の相葉を制止していた。

 そんな相葉は、藤原から「いまやってみたら?」とむちゃぶりされ、佐藤らとともに両手を広げて「せーの、ベントラー!」とUFOを誘致。しかし、もちろんUFOが現れるはずもなく、スタジオにはシラケた空気が漂い、相葉は藤原に「はあ? はあ?」とキレまくりだった。その後、藤本がトーク中にスベった際、「ベントラー」と叫ぶと、相葉は慌てて「雑に使わないでよ、ベントラーを!」と注意。「ベントラー」の用途には細かい規定があるようだ。

 この日の放送に視聴者からは、「ワクワク学校が相葉くんの黒歴史になってるの笑った」「UFO呼ぶ儀式懐かしすぎる!」「ワクワクでUFO呼ぶ儀式やったね〜って話、懐かしすぎて泣いた」という声が集まっていた。

ブリトニー・スピアーズが父や後見人の“虐待”を証言! 「人身売買の被害者のよう」「避妊リングを入れられている」

 1999年に歌手デビューするやいなや、世界的なアイドルとなったブリトニー・スピアーズ。10代後半~20代の人気絶頂期には常にパパラッチが彼女を取り囲み、白熱した報道合戦を繰り広げたものだった。私生活のトラブルや、常に注目を浴び続ける日常に追い詰められ、2007年にブリトニーは、バリカンで自ら坊主にしたり、傘でパパラッチの一人を殴ったりと精神崩壊を引き起こして世間に衝撃を与えた。

 08年、ブリトニーには金銭管理などについての判断能力がないと見なされ、成年後見人制度下に置かれた。彼女の資産や私生活を管理するのは、長年確執がうわさされてきた父親ジェイミー・スピアーズ。しかし、ブリトニーは昨年、父親を成年後見人から外し、財産管理を委ねるのは金融機関のみにしたいと裁判を起こしたのだ。

 現地時間6月23日、ロサンゼルス郡の裁判所で行われた裁判の審問に、ブリトニーがリモート出席。その証言内容が、スーパースターとは思えぬものだと再び世間に衝撃を与えている。

 ブリトニーはまず、13年から4年間続いたラスベガス定期公演終了後、すぐに行った18年のワールドツアーについて、「ツアーの契約書には脅迫的にサインさせられた」と証言。その後、19年2月から再びラスベガス定期公演を望まれた時には、さすがに「休みが必要」と拒否したところ、セラピストに「非協力的で、薬をちゃんと飲んでいないようね」と、意思に反して炭酸リチウムという向精神薬に与えられたとのこと。ブリトニーは、こうした出来事について、

「それまで5年間服用していたものよりも強い薬で、酔っ払っているような状態になり、怖くなった」
「医師に『怖い』と打ち明けたら、6人の看護師が家にやってきて、監視されるようになった。外出もできなくなり、1カ月間そんな状態が続いた」
「父はこの件について『知らない』と言っているけど、父が許可しなければ起きないこと。クリスマス休暇の間、子どもたちと一緒に過ごす前に、私に検査(精神鑑定)を受けさせたのも父だった」

と、自分の思い通りに働かない娘に対し、父親が精神鑑定を受けさせていたと語った。さらに、リハビリ施設に行かせたのも父だと示唆している。

「『残念だけど、検査の結果、リハビリ施設で治療を受けるという診断が下ったよ。月に6万ドル(約660万円)かかるからね』と私に言った父は、本当にうれしそうだった。私のようにパワフルな人間をコントロールすること、実の娘を傷つけることに酔いしれていました」
「リハビリ施設では、休みなく、毎日働かされました。まるで性的人身売買の被害者のように、クレジットカードや現金、携帯電話、パスポート、所持品をすべて没収され、自分の意思に反して働かせられたのです」
「朝昼晩監視され、着替えの時もいるから、裸も見られた。プライバシーはなかった」

 リハビリ施設での治療後、ブリトニーは活動を休止。ファンから心配するコメントが寄せられたが、「(インスタグラムで)私は大丈夫、幸せだとウソをついてきた。そう言い続けてれば幸せになれるかもと思ったから」「真実を言うと、私は幸せじゃない。眠れないし、怒りに満ちているし、もうめちゃくちゃ。うつ状態が続いている。毎日、泣いている」と吐露した。

 そして、この13年間、自分を支配して奴隷のように扱う父親を成年後見人とし、それを認め続けるカリフォルニア州の司法に疑問を呈し、「父をはじめ、成年後見人制度に関わる人たちすべてを罰して欲しい」と強い口調で述べた。

 また、成年後見人制度の適用を中止させるために精神鑑定が必須なことについて、「私は受ける必要がないと思う」「大金を稼ぎ、たくさんの人の生活を成り立たせている私が、そんな鑑定検査を受ける必要性はないと感じるから」と繰り返し主張。

 自分が置かれている地獄のような状況や制度について、これまで何も語らなかったことについては、「正直、誰も信じてくれないと思ったから」と説明。「私はただ自分の人生を取り戻したいだけ。13年はあまりにも長すぎた」と感情的な口調で、“お騒がせセレブ”を罰するにしてはあまりにも度が過ぎていると怒りをこめて語った。

 ブリトニーは、「自分のお金を取り戻し、自分の恋人が運転する車に乗りたい。正直、家族を相手に訴訟を考えている」「そして、自分の身に起きたことを、世間に向けてシェアしようと思う。隠し続けるのは、心の健康上よくないから」と宣言。よく知らないセラピストから虐待のような扱いを受けていること、コロナ禍においても、周囲の後見人スタッフにウソをつかれて行動を制限されてきたと訴え、「(私が)お金を払わされている相手に、これ以上指示されたくない」と怒りに満ちた声で明かした。

 最後に、彼女は「成年後見人制度下にあるからと避妊リングを入れられて、妊娠できないようにさせられているんです。このリングを体から取り除き、子作りをしたい」と激白。

「この成年後見人制度は、私にとって良いことはなく、悪でしかない。私は、自分の人生を手にする権利があると思う。子どもの頃からずっと働き続けていたのだから、2~3年間休暇を取り、自分の好きなことをやりたい」と訴え、「ずっとこうして話していたい。だって、この(リモートの)電話を切ったら、(スタッフたちの)『ノー! ノー!』しか聞こえない現実に戻るから。(父親や成年後見人に関係する自分のチームに)いじめられて、孤立して。私はずっと孤独」と締めくくった。

 このブリトニーの証言内容が報じられた後、Twitterでは「#FreeBritney」がトレンド入り。元恋人のジャスティン・ティンバーレイクをはじめ、クロエ・カーダシアンら数多くのセレブが彼女を応援する投稿をし、ネット上では、「めちゃくちゃしっかり話している。後見人なんて必要ない」「ブリトニーを自由にしてあげて!」と、彼女を支持する声が高まっている。

 今後裁判では、ブリトニーが制度の適用を終わらせる精神状態にあるか、判断能力があるかがキーとなってくる。精神鑑定なしで制度適用が終了できるのかも、注目されるところだ。一方、父ジェイミーは5月に「娘は認知症だ」と主張しており、両者の主張は平行線のままになりそうだ。

 その後ブリトニーはインスタグラムを更新し、「2年間、大丈夫なフリをしていてごめんなさい」「でも、大丈夫だと演技することで、精神的に少し楽になったのよ」というメッセージを投稿。1時間で60万近い「いいね!」を集めた。

韓国現代史最大のタブー「済州島四・三事件」を描いた映画『チスル』、その複雑な背景と「チェサ」というキーワードを読み解く

近年、K-POPや映画・ドラマを通じて韓国カルチャーの認知度は高まっている。しかし作品の根底にある国民性・価値観の理解にまでは至っていないのではないだろうか。このコラムでは韓国映画を通じて韓国近現代史を振り返り、社会として抱える問題、日本へのまなざし、価値観の変化を学んでみたい。

『チスル』

 悲しいことに、韓国の現代史にはいくつもの「虐殺」が刻み込まれている。これまで本コラムでも何度となく取り上げたように、そのほとんどは、日本の植民地時代が終わって新たにアメリカが介入してくる中で生まれた、南北のイデオロギー対立を発端としたものであり、権力者の欲望と暴走によって、罪なき人々が多大な犠牲を払うものであった。それらの多くは事件から長い時間を経てようやく、政府主導での真相究明が約束され、少しずつではあるが真実が明るみになっている。近年では映画の題材となることも多く、本コラムでも「光州事件」を描いた『タクシー運転手 約束は海を越えて』『26年』、「巨済島捕虜収容所の虐殺」をテーマにした『スウィング・キッズ』などを取り上げてきた。だが、それらの虐殺の中でも政府が公式に認めるまで最も時間のかかった事件が「済州島四・三事件」である。

 本コラムで『焼肉ドラゴン』を紹介した際、主人公である在日コリアンの家族の出自としてこの事件にも言及したが、「済州島四・三事件」とは日本の植民地支配から解放された朝鮮半島が、新たに米ソの覇権争いに巻き込まれ、南と北、右派と左派に分断される中で、済州島の島民たちが反共を掲げる当時の米軍政や李承晩(イ・スンマン)大統領によって“アカ”と見なされ、虐殺を受けたものである。『焼肉ドラゴン』でも物語の背景として暗示される程度だったこの虐殺は、韓国現代史上最も残酷で凄惨な虐殺といわれ、光州事件と同様、長きにわたって“北朝鮮にそそのかされて起きた暴動”とされてきた。

 軍事独裁政権下で中高時代を送った私も、そのように教育を受けた。民主化が進んだ90年代後半になってようやく、政府はこの事件を“暴動”ではなく“虐殺”と認めたが、それでも事件の背景の複雑さや明らかになっていない部分の多さゆえ、映画化すらいまだ困難な題材なのである。だが、それでも済州島でのこの虐殺を正面から本格的に描いた映画が存在する。それが今回取り上げる『チスル』(オ・ミョル監督、2012)だ。

 済州島出身のオ監督は、これまでも主に済州島にまつわる物語を映画にしてきた。そんな彼の代表作である『チスル』は、2012年の釜山国際映画祭での4部門受賞をはじめ、サンダンス映画祭では韓国映画初となるワールドシネマ・グランプリを受賞するなど、国内外で高く評価された。作品としての完成度はもちろん、韓国現代史の深い闇をテーマに据えた勇気ある試みが注目を集め、低予算自主映画にもかかわらず14万人を超える観客を動員し、興行的にも成功を収めた。済州島での一般公開初日には、大物俳優のアン・ソンギやカン・スヨン、釜山映画祭のキム・ドンホ名誉委員長ら、そうそうたる韓国の映画人たちが一堂に会したことも大きな話題を呼んだ。

 今回のコラムでは、『焼肉ドラゴン』の時にも簡単に述べた「済州島四・三事件」についてより詳細に、なぜ起こったのか、どのような事件だったのかを紹介し、映画がこの事件をどう描いたかについて見ていくことにしよう。

物語

 1948年11月、米軍と韓国軍は済州島に戒厳令を敷き「海岸から5キロ以上離れた中山間地域の島民は暴徒と見なし、無条件に射殺せよ」と命令を下した。村人たちは訳もわからないまま山奥へと逃げ、洞窟に身を隠しながら時間をやり過ごしていた。持ち寄ったジャガイモを分け合ったり、飼っている豚の心配をしたりと、たわいのない会話に興じる彼らだったが、本を取りに戻った少女スンドク(カン・ヒ)や、こっそり豚の様子を確認しに向かったおじさん(ムン・ソクボム)が殺されるなど、死の影は徐々に忍び寄ってくる。やがて捕らえられた村人の一人が、命を助けてくれれば洞窟の場所を教えると裏切ったため、ついに洞窟は軍人たちに包囲されてしまう……。

 実話に基づいた『チスル』だが、映画では事件の原因や推移など、客観的な歴史的事実が語られることはほとんどない。監督自身が「犠牲者に焦点を合わせたかった」と語っている通り、あくまで村人たちの目線で捉えているため、彼らが事情をのみ込めないままでいる以上、映画もまた必要以上の情報は伝えていない。だからこそ映画は、島民のほとんどが“アカ”ではないにもかかわらず、当時のゆがんだイデオロギー対立の犠牲になり、訳もわからず殺されていったという歴史の残酷さ、理不尽さを浮き彫りにしているといえよう。

 ただその中でも「四・三事件」を知る韓国人であれば、己の知識と照らし合わせながら観ることができるが、日本人観客にとってはかなり難易度が高く映るに違いない。そこで以下では、「済州島四・三事件」の全体像を、大事なポイントとともにたどってみよう。

 1945年8月15日以降、日本による植民地支配から解放され、自由を得た喜びもつかの間、朝鮮半島は瞬く間に北緯38度線を境に南北に分けられ、「南=米軍」「北=ソ連軍」による「軍政」が開始された。同時に、南は李承晩、北は金日成がそれぞれ米ソと結びついて基盤を固め、早くも「南/北」「右/左」の対立構造が形成されていったのである。南北問わず統一国家の建設を夢見ていた多くの朝鮮人たちはもちろん猛反発したが、実際にどのような国家を造るのかという問題においては、右派による資本主義国家、左派による共産主義国家、両者ともに一歩も譲らず膠着状態に陥ってしまう。親米反共主義者の李承晩はついに“アカとは話が通じない”と南だけの単独政府樹立を主張したため、全国各地で反対運動が巻き起こり、左右は至る所で衝突、朝鮮半島はますます混乱を極めていった。

 こうした状況の中、47年3月1日に済州島で予期せぬ事故が発生する。「三・一独立運動」(この歴史的重要性については『密偵』を取り上げたコラムで紹介したので参照されたい)の記念式典終了後、群衆たちの警備・監視にあたっていた騎馬警察の馬に蹴られた子どもが大けがを負ったのだ。応急処置も取らなければ謝罪のひとつもない警察の態度に対し、激怒した群衆が投石によって抗議すると、警察は暴動が起きたと勘違いして発砲、女性や子どもを含む6人もの死者が出てしまった。この事件をきっかけに済州島民たちの米軍政に対する印象は極度に悪化していったが、米軍政もまた、警察側の対応は正当防衛だったとして責任追及はせず、逆に“暴動”の参加者の割り出しに躍起になっていた。同年3月10日、島民たちが各地でストライキに突入すると、米軍政は強硬鎮圧に乗り出した。この事件が発端となり、「済州島四・三事件」につながっていく。

 強硬鎮圧の際に米軍政から派遣された警察の中に、悪名高い「西北青年会」(以下、西北)という極右団体が入り込んでいた。北出身の彼らは、解放後、共産主義思想に異を唱えたことで「反動分子」と見なされ、家族を殺されるなどして南に逃げてきたのだ。“アカ”に対する憎悪に燃える彼らは李承晩にとって格好の手先となり、先頭を切って済州島に乗り込んでストライキ主導者たちの検挙と弾圧を行った。情け容赦のない彼らの暴力は民間人たちをも巻き込み、事態は悪化の一途をたどっていった。映画に登場する兵士たちの中にも北訛りの暴力的な人物が描かれているが、映画『1987 ある闘いの真実』でアカ狩りの先頭に立つ北出身のパク所長(キム・ユンソク)が、共産主義者に対する憎しみに動機づけられていたことを思い出していただくとわかりやすいだろう。こうして48年4月3日、済州島ではついに左派を中心とする武装蜂起が起こり、右派やその家族を殺害する事件が勃発した。これが「済州島四・三事件」の始まりである。

 米軍政は警察や軍、西北のメンバーを増派し、さらに強硬な弾圧を繰り広げたが、平和的な解決を求める動きがまったくなかったわけではない。同じ民族同士の殺し合いはやめようと、軍の指揮官と武装隊の隊長による平和協議が進められ、一時は血を流すことなく事態が収拾される期待が高まったのだが、結局、指揮官に反感を持っていた右派による左派への襲撃で交渉が決裂、軍の指揮官は転属させられてしまった。

 一方、国連に持ち込まれていた統一政府樹立のための「南北総選挙」は、人口比例による議席配分によって北側が不利になるという理由からソ連が受け入れず、実現には至らなかった。その結果、1948年5月10日、李承晩が当初から望んでいた通りに南だけの総選挙が実施された。だが済州島では武装隊が投票所を襲撃、3カ所の投票所のうち2カ所が破壊される選挙妨害事件が起こった。当然米軍政は激怒し、このときから済州島は、はっきりと“アカの島”の烙印を押されることになる。総選挙後、韓国初の国会が構成され、そこで李承晩が初代大統領に選出、米軍政の時代は終わりを告げて、同年8月15日に韓国政府が誕生したのである。

 「反共」を大々的に掲げた李承晩政権によって、済州島の武装隊討伐と島民をアカに仕立て上げての「アカ狩り」作戦は一層エスカレートしていった。海と山からなる済州島で、武装隊は山間部に隠れて活動していたことから、政府は海岸線から5キロ以上離れた中山間地域、山岳地帯を通行禁止区域に設定、区域内に入れば暴徒と見なして無条件に射殺してよいという命令を下す、「焦土作戦」を決行した。

 この作戦は朝鮮戦争を経て休戦後まで続き、1957年に最後の武装隊員が逮捕されて「済州島四・三事件」はようやく終結したが、島の人口の約10%にあたる3万人近くの人々が犠牲になった。そのほとんどが武装隊とは縁のない一般島民であったことは言うまでもない。軍事独裁政権時代にはタブーとされてきたこの事件への真相究明の動きが本格化したのは、98年に金大中(キム・デジュン)が大統領になってからである。選挙公約として犠牲者や遺族の名誉回復と真相究明を掲げた金大中は、2000年に「済州4・3特別法」を成立させ、これを引き継いで03年には盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が、現役大統領として初めて国家暴力の事実を認め、犠牲者に対し正式に謝罪した。21年2月には特別法の全面改正案が国会で成立し、事件から73年を経てようやく被害者への補償の道も開かれ、事件は初めて遺族に寄り添う方向を向いたのである。

 以上が「済州島四・三事件」の全体像だ。実態はさらに複雑であり、単純に善悪の分類ができない部分も多い。だが多くの島民たちは、イデオロギーとは関係なく、夜に山から下りてきた隣人にご飯を分け与えたとか、仲良くしていた知人を一晩かくまったといった近所付き合いの延長にすぎないささやかな親切によってアカの濡れ衣を着せられ、有無を言わさずに殺されてしまった。その悲劇は紛れもない真実である。済州島出身のオ・ミョル監督もまた、身近にそうした悲劇を抱えていることだろう。だが監督は、済州島の悲劇を声高に主張するのではなく、一見して静かに、あえて私的な物語としてこの映画を作り上げた。その狙いは何だったのだろうか?

 映画は、漢字とハングルで記される4つの章から成り立っている。「神位(신위、シニ)」「神廟(신묘、シンミョ)」「飲福(음복、ウンボク)」「焼紙(소지、ソジ)」、日本人にはなじみのない言葉だろうが、これらはそれぞれ、先祖を祀り、死者を慰める韓国の伝統的法事「チェサ」の中の儀式を意味している。チェサで行われる儀式に沿って映画のテーマ、物語も構成されていることから読み取れるのは、この作品が“犠牲者たちの鎮魂・慰霊”を意図しているということだ。それでは最後に、監督がそれぞれの章で何を描いたのか、儀式の名称と物語の展開から見てみよう。

1.「神位」=「魂を召喚する」

チェサでは白い紙に死者の名前を書き、供え物を用意した壁に貼っておくと、魂がそこに降りてくるようになっている。映画の冒頭、冬を迎えた済州島に、まるで神位に降りてくる魂のように、村人や軍人たちが現れる。悲しい歴史が始まろうとしていることが暗示されると同時に、犠牲者の魂を召喚し、鎮魂しようとする儀式=映画の幕開けが告げられる。

2.「神廟」=「魂がとどまる場所」

神廟は先祖を祀る祠堂を示す。これは本を取りに行って軍人に捕まり、輪姦された末に殺されるスンドクによって象徴的に描かれる。殺害された彼女の裸体は、島の中山間地域に広がるなだらかな稜線とオーバーラップし、その瞬間、島全体が神廟となる。静かだが力強いそのメタファーは、映画全体の白黒の映像と相まって、水墨画のような美しさを放つ。

3.「飲福」=「魂が残した食べ物を分け合って食べる」

チェサが終わると、供え物を皆で分けて食べるのだが、映画でこれはムドンの母を通して描かれる。身重の妻を抱えるムドンは、足が悪いからといって一人家に残った母を心配し様子を見に戻ると、西北出身と思われる軍人に殺され、家ごと焼き払われていた。ムドンは母が最期に残したジャガイモを洞窟に持ち帰り、何も語らずに皆に配って食べていた。死んだ母が残したジャガイモは、飢えた村人を救う糧になる。

4.「焼紙」=「神位を焼きながら願いを訴える」

チェサの最後に行われる焼紙は、神位で名前を書いた紙を焼きながら、魂が天に向かって煙のように飛んでいくことを願う儀式である。ここに至ってやっと、監督が意図した「犠牲者の鎮魂」は無残に殺された島民だけではなく、激動の歴史の中で加害者にならざるを得なかった軍人たちの慰霊も含められていたのではないかと気づく。映画に描かれたように軍の内部には実際アカ狩りに反感を持つ者も多く、あまりにも容赦のない上官の命令に反発して逆に上官を殺すという事件も起きていた。ある意味では彼らもまた犠牲者であり、一人ひとりの死者に舞い降りる「神位」を「焼紙」していくラストシーンには、そうした監督の心の内が投影されているように思える。

 本作のタイトル「チスル」とは、「ジャガイモ」を意味する済州島の方言である。「命の糧」の隠喩とも捉えられる本作で、チスルは村人同士が大事に分け合うだけでなく、軍人たちにとってもまた大事な食糧として描かれる。村人にも軍人にも死者に対しても分け隔てなく与えられるチスル(=命)には左も右もなく、人間の命はイデオロギーによって失われるべきではない――済州島出身の彼だからこそ到達できる境地が、この映画を作らせたといえるだろう。

 済州島は、地理的な特徴や朝鮮とは異なる独自の文化や言語を持っている点、そして何より悲劇的な歴史の記憶を持ち、国内においても本土のスケープゴート役を押し付けられてきた点において、沖縄と似ているところがある。沖縄の言葉を用いて沖縄で映画を撮り続ける高嶺剛という映画作家がいるように、オ・ミョル監督もまた済州島を撮り続ける作家であってほしい。監督は「僕にとって済州島は物語の宝箱」だという。彼にとって唯一無二の存在である済州島を描く作品を心待ちにしたい。

崔盛旭(チェ・ソンウク)
1969年韓国生まれ。映画研究者。明治学院大学大学院で芸術学(映画専攻)博士号取得。著書に『今井正 戦時と戦後のあいだ』(クレイン)、共著に『韓国映画で学ぶ韓国社会と歴史』(キネマ旬報社)、『日本映画は生きている 第4巻 スクリーンのなかの他者』(岩波書店)など。韓国映画の魅力を、文化や社会的背景を交えながら伝える仕事に取り組んでいる。

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