避妊だけでなくPMSや月経困難症など婦人科系症状の改善や、肌荒れの改善も期待できるピル。しかし、日本のピルの普及率は欧米に比べ低く「ピルは太る」「ピルでガンになる」などのうわさもある。そこで、ピルの処方に特化したクリニック「イースト駅前クリニック女性外来」脇山清香医師に、ピルにまつわる正しい情報と処方に関する現状について聞いた。
一度も病院に行かずピルを送ってもらう「オンライン診療」にも対応
――イースト駅前クリニック女性外来はピルの処方に特化したクリニックなんですね。
脇山清香医師(以下、脇山氏) はい。通常の婦人科クリニックですと、不妊治療、性感染症、婦人科系のがんなど、診察項目が多岐にわたります。診察台での内診をすることも多いですから、患者さんの待ち時間は長くなってしまいがちなんですよ。
ピルだけが欲しい方にしてみたら、長時間待つのはネックですよね。当院では、患者さんそれぞれのお話を伺い、状況に応じた最適なピルをスピーディーに処方させていただいています。また、当院はオンライン診療も行っています。一度も当院に来院いただかなくても、オンラインの問診をもとに、ピルをご自宅にお送りさせていただくこともできます。
――地方在住の人、コロナ禍で人込みに出るのはちょっと……、という人には助かりますね。来院される方はどういった目的でピルを飲んでいるのでしょうか?
脇山氏 「避妊目的」「病気の治療」が多いですね。病気はPMS(月経前症候群)や、PMSのうち精神症状が特に重いPMDD(月経前不快気分障害)、月経困難症などです。
――生理前は気分が落ちこむ女性は多いですが、PMDDはそれが特に重い方、ということですか?
脇山氏 はい。落ち込む、鬱っぽい、さらには死にたくなるという方、実際に自傷行為をしてしまう方も。そのような方は、婦人科だけでなく精神科の治療も関わってきます。また、PMSを含め、生理に問題はないけれど、ニキビ、肌荒れ治療のためにピルを服用されている患者さんもいらっしゃいます。
ピルでよくある誤解とは?
――ピルに関して、患者さんからよく話が出る「誤解」にはどういったものがあるのでしょうか?
脇山氏 まず「ピルを飲むと、今後妊娠したいと思ったときに妊娠機能に問題が出るのではないか?」というご質問はよくいただきます。こちらは、まったくそのような問題はありませんので、安心して服用いただければと思います。
――「ピルを飲むと太る」というのも、かつてよくうわさされました。
脇山氏 「ピル=太る」ではないんです。ただ、ピルを飲むとむくみが出る方もいるので、太ったように見えてしまったり、また、食欲が増加する方もいるので、食べすぎて太ってしまった、というケースはあるかと思います。
こういった症状はピルの種類を変えることで改善することもあります。当院では、一般的にピルと呼ばれる「低用量ピル」を2種類扱っていますので、ご状況に応じ最適なピルを処方させていただきます。
――「ピルを飲むとガンになる」といううわさも聞いたことがあります。
脇山氏 「ピル=ガン」ではありません。ですが、子宮頸がんは性交渉で感染リスクが高まります。ピルを飲んでいるからと、コンドームをつけずに複数人と性交し、結果、感染のリスクが高まってしまった、という状況は考えられるかもしれません。
――生理日を調整するピルは、低用量ピルとは別のものになるのでしょうか?
脇山氏 旅行やイベントの際に生理が重なるのを避ける「生理日移動ピル」ですね。これは中用量ピルや黄体ホルモン剤にあたり、10日ほど集中的に服用することでホルモンバランスを調整し、月経が始まるタイミングをコントロールします。
当院でも扱っていますが、イベントの多い12月は生理日移動ピルを希望される方も多いですね。ほかにも、受験日と生理が重なるのを避けたい学生さんや、スポーツ選手の方が大会の日と重ならないようにしたい、などの理由で服用されることもあります。
――避妊に失敗したときに服用するアフターピルは、1錠を1回服用するだけですよね。
脇山氏 アフターピルは避妊の失敗後、早期に服用するほど効果が高まります。避妊の失敗から1日以内の服用ですと避妊の確率は約95%、2日以内ですと約80~90%、3日以内ですと約60%になります。ですので、早めの服用がとても大切です。
――そうなると、スピーディに処方してくれる「イースト駅前クリニック女性外来」の存在は非常に助かりますね。「ストック」で所持しておくことは可能ですか?
脇山氏 よくいただくご質問なのですが、ストックのお渡しは難しいのです。といいますのも、医師の診断がない状態で、患者さんのご判断でアフターピルを飲まれると問題が起きる可能性があるからです。
例えば、出血=生理、とは限りません。「出血したから生理が来た」と思ったら、実は妊娠初期の出血だった、ということもあるんです。妊娠を防ぐためにアフターピルを飲んだものの、その時点でもうすでに妊娠していたというケースもあります。ですのでアフターピルを処方する際は、患者さんを問診した上でないと、お渡しするのが難しいのです。
またアフターピルは、服用後にも注意すべき点があります。アフターピルは排卵を遅らせる薬なので、その後、また排卵したタイミングが「危険日」になります。せっかくアフターピルを飲んだのに、その後の排卵のタイミングでまた避妊に失敗してしまうということにならないように気を付けないといけないのです。
ピルの個人輸入の危険性
――ピルは個人輸入を使って安価なものを服用する人もいると聞きます。その場合、どういったリスクが考えられますか?
脇山氏 これは当院に限らず、どの婦人科でも同じだと思いますが、もし個人輸入でピルを服用し、何かトラブルがあった際に、医師による診断が難しくなると思います。というのも、個人輸入の場合、箱にピルの名称が書いてあっても、中身が本当にそのピルなのか、成分が本当に正しいのか、使用期限が守られているかわからないからです。ですので、個人輸入での購入については、あまりお勧めできません。
――最後に、ピルの服用リスクについて教えてください。
脇山氏 一番のリスクは「血栓」、血のかたまりができてしまうことです。血栓が脳、心臓、肺の血管をふさいでしまうと脳梗塞、心筋梗塞、肺梗塞など重篤な症状につながる可能性があります。もっとも、血栓ができてしまうのは1万人に数人という程度ですが、当院ではピルを処方する際、問診を行い、血栓ができるリスクが高くないか、といった判断も行っています。
血栓ができるリスクとしては喫煙の習慣がある、BMIが高い、高血圧、糖尿病、あと偏頭痛持ちの方の一部などですね。また、加齢も血栓のリスクを高まるため、当院では基本的に40代以上の方へのピルの処方は控えております。このあたりは問診の際に詳しく確認させていただきます。
――血栓以外にピルはどのような副作用があるのでしょうか。
脇山氏 吐き気、不正出血、胸のはり、食欲増進、眠気、頭痛といった副作用が起こる場合があります。基本的には、1シート(1カ月分)を服用することで徐々に身体に馴染んでいくことで収まっていくため、まずは1シート試していただければと思います。それでも収まらない場合は、ピルの種類を変えることで症状が改善していくケースが多いです。
ニキビ、肌荒れ改善のためにピルを飲まれている患者さんのお話しをしましたが、ピルは血栓のリスクに該当しないのであれば、どんな方でも飲んでいただける薬です。イースト駅前クリニックは来院不要のオンライン診療も行っていますので、どうぞご相談ください。
■イースト駅前クリニック 女性外来
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