パリを舞台に“海外で活躍する”ミレニアル世代女性の恋愛と仕事に対する本音を描いた『エミリー、パリへ行く』。10月にNetflixで配信されるや否や、新型コロナウイルス感染症パンデミックで自主隔離生活を余儀なくされている、海外旅行を懐かしむ人たちのハートをがっちりとつかみ、大ヒット。楽しい気分にさせてくれると話題になり、早々にシーズン2の制作が決定した。
同作を手がけたのは、ニューヨークを舞台にオンナの恋愛や仕事に対する本音を描き、世界的に大ヒットしたドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ(以下、SATC)』(1998~2004)のクリエーター、ダーレン・スターと衣装デザイナーのパトリシア・フィールド。おしゃれでカラフル、笑えるけれど甘酸っぱい気分にさせてくれるのは、ヒットメーカーの2人がタッグを組んだからだと好評だ。
女子力が高すぎるファッションも注目の的になっており、主人公エミリーが身に着けているブランド商品が飛ぶように売れていると報道。このコロナ禍において、ファッション界に大いに貢献したことも話題になっている。
フランス人からは「ステレオタイプもいいとこ」「嫌みにも程がある」とブーイングの声が上がったが、世界中の女性から共感を集める、そんな『エミリー、パリへ行く』のトリビアを今回はご紹介しよう。
【トリビア1】『SATC』キャリーへのさりげないオマージュ
エミリーが、パリに赴任後、仕事で最初に参加したパーティで着用した“黒のチュールスカート”は、『SATC』最終話で主人公キャリー・ブラッドショーがパリで着ていた“パステルグリーンのチュールスカート”へのオマージュ。これは衣装デザイナーのパトリシアが明かしたもので、エミリーのネームイヤリングも、キャリーのネームネックレスをオマージュしたものだと語っている。
【トリビア2】オードリー・ヘプバーンへのオマージュもあり
エミリーがオペラを観に行くシーンで着用した“黒のオフショルダーロングドレス”は、名作『パリの恋人』(57)でオードリー・ヘプバーン演じるキャラクターが“エメラルドグリーンのイブニングコート”を着用したシーンへのオマージュ。両シーンともパリのオペラ座(オペラ・ガルニエ)で撮影したもので、パトリシアは「リリーは見事にオードリーにチャネリングしていた。『オードリー・ヘプバーンがいるわ!』って感動したもの!」と語っている。
【トリビア3】リリー・コリンズはフランス語が得意
幼少期にフランス語を学び、ネイティヴのように話せていたというリリー。成長するとともに勉強をやめてしまったため、撮影当初はフランス語がうまく出てこなかったそうだが、次第に感覚を取り戻し、すぐに話せるようになったという。そのため、何も理解できないエミリーを演じるのが妙な感じだったとのこと。ちなみにダーレンも、本人は謙遜して認めないが、フランス語が流暢に話せるそうだ。
【トリビア4】共同生活を送っていたキャスト3人
エミリーがパリで最初に作った友人ミンディー役を演じるアシュレイ・パークと、エミリーの同僚ジュリアン役を演じるサミュエル・アーノルド、エミリーがパリで住むアパルトマンの階下に住むイケメン役を演じるルーカス・ブラボーの3人は、撮影中一緒に暮らしていた。アシュレイが米誌「Glamour」で明かしたもので、撮影を通してすぐに打ち解けたサミュエルとルーカスに「使ってない部屋があるから、うちに住めば」と提案。楽しい共同生活を送ったと語っている。
【トリビア5】アシュレイはキャストのまとめ役
ルーカスは米誌「EW」のインタビューで、アシュレイのことを「太陽みたいな人で、彼女の周りはいつも輝いていた。全キャストをつなげてくれる存在で、彼女がいたからこそみんなが仲良くなれた」と絶賛。撮影の打ち上げパーティもアシュレイが主催し、彼女のアパルトマンで開催されたと明かしている。ちなみにアシュレイは高校生の頃、急性骨髄性白血病を発症し闘病を経て寛解したというがんサバイバー。つらい思いをしたからこそ誰にでも優しく接し、明るく振る舞うことができるのかもしれない。
【トリビア6】ミンディーは最初、歌う設定ではなかった
ミンディーを演じるアシュレイは、演技力だけでなくダンスが得意で歌唱力抜群のブロードウェイ女優。ダーレンは、アシュレイが出演するブロードウェイ・ミュージカル『ミーン・ガールズ』を2度も鑑賞したそうで、「アシュレイの歌唱力に感動した」とのこと。「これだけ素晴らしい歌声を持っている彼女をキャスティングしたんだ。そりゃ、ミンディーというキャラクターへの見方が変わってくるよね。ミンディーにも歌ってほしいって思うようになったのさ」と語り、最初、ミンディーが歌う設定ではなかったことを明かした。
【トリビア7】ルーカスは実生活でシェフの経験がある
エミリーといい感じになる階下のイケメンの職業は“シェフ”という設定だが、演じるルーカスは実生活でもシェフをしていた。インタビュー番組『Manny The Movie Guy』のインタビューで、「数年前、スーシェフ(キッチンで2番目に偉いシェフ)をしていたことがあるんだ。だからこのドラマの脚本を最初に読んだ時、適役だと思ったんだ。自分の経験とスキルを生かせるぞ、ってね」と明かしている。
【トリビア8】サミュエルはダンサーだった
身のこなしが優雅なエミリーの同僚ジュリアン役を演じるサミュエルは、プロのダンサーから俳優に転身した演技派俳優。パリ出身だが現在はロンドン在住で、ナショナル・シアターでレイフ・ファインズと共に『アントニーとクレオパトラ』に出演したこともある。今回『エミリー、パリへ行く』に出演し、カラフルな衣装を着せられたことで、ファッションセンスが磨かれ「大胆になった」と明かしている。
【トリビア9】カミーユを演じるのはカミーユ
ルーカスの彼女、カミーユ役を演じている女優の名前も実はカミーユ。姓はラザット、フランス南部のトゥールーズ出身でモデルを中心に活躍。バルマンやセリーヌなどのハイブランドのキャンペーンモデルを務める一方で、女優としても活動をしている。シーズン2の登場シーンは、かなり多くなるとみられており、要チェックだ。
【トリビア10】シカゴ風ピザのジョークは不評だった
エミリーがパリのオフィスに出社した初日、ボスから「シカゴの食事はまずい。シカゴ風ピザは最悪だった」と言われ、「チェーン店だったのかしら? ルー・マルナティでお食べになったの?」と返すシーンがあるが、実はルー・マルナティは実在するチェーン店。このセリフにルー・マルナティ・ピッツェリアは憤慨し、「我々は1971年からシカゴ風ピザをサーブしている。コロナ禍で大変な時だというのに、料理だけでなく我々の店まで笑いネタにされて、とても傷ついている」との声明を出している。