「日本に人種差別はない」という誤解。Black Lives Matterは対岸の火事か

 アメリカ・ミネアポリスでジョージ・フロイドさんが警察官に首を押さえつけられて亡くなった事件をきっかけに、人種差別の撤廃を訴えるBlack Lives Matterが全米、そして全世界で再燃している。

 日本でも今月7日に大阪、14日に東京で抗議活動が行われ、ミュージシャンや俳優など多くの芸能人がSNSでBlack Lives Matterへの支持を表明している。ミュージシャンの宇多田ヒカルさんは5日、Twitterに「日本で生まれ育った日本人からすると人種差別っていまいちピンと来ないかもしれないけど、今アメリカで起きていることは未来の世界史に載るような歴史的な局面かもしれない……というかそうであってほしい」と投稿していた。

 しかし、こうした動きに複雑な思いを抱えている人たちの声も聞こえてくる。「日本で起きている差別の問題が見過ごされていないか」ということだ。

 Black Lives Matterが盛り上がる今だからこそ、自らの足元を見つめ直すことが必要なのではないか。作家の金村詩恩さんにご寄稿いただいた。

あの子たちを忘れないで
 雲ひとつない澄んだ青空なのに、図書館のなかは薄暗かった。ひとの数はいつもより多く、土日で暇なひとが多いのかと思いながら、検索機で印刷した番号を片手に、ガルシア=マルケスの『百年の孤独』があるコーナーへ向かったが、目当てのものはなかった。

「なんだよ。所蔵ありってなってたじゃん。」

 どうしても読みたくて、貸出可能な場所を調べていたら、自転車で45分ほど走ったここがヒットした。裏切られた気持ちを静かにつぶやき、せっかくだから、館内をうろつきはじめた。

 いつも通っているところよりも広いのは知っていたが、思った以上だった。奥へ行くにつれて、人気がなくなり、より暗くなっていった。本棚を眺めながら歩いていると、『ぼくもう我慢できないよ ある「いじめられっ子」の自殺』と題された背表紙が目に入った。いったいなんだろうと、茶に変色した本を手に取った。見返しには学校の図書室で見かけるようなカードがあった。合併前の市の名前で、昭和の終わりぐらいに借りられた記録が最後で、あまり読まれてなかったんだなと思った。棚の横に小さな椅子があった。腰かけて、ページを開いた。

“1979年9月9日の早朝、埼玉県上福岡市で1人の少年が12階建てのマンションの屋上から飛び降り自殺した。”

 冒頭の一文にどきりとした。

 いまから30年以上前、朝鮮籍の在日コリアン2世の父と日本人の母を持つ、13歳の林賢一さんはクラスメイトとの喧嘩をきっかけにいじめられるようになった。登校したがらない彼に、両親は事情を聴いた。驚いた彼らは担任に対策を求めたが、手のかかる子だと思っていただけで、なにもしなかった。やがて、ほかのクラスやおなじ部活の生徒たちからも嫌がらせを受けるようになり、賢一さんは自殺を図った。重大な事態に、彼女はいじめていた数名を呼び、生命を絶とうとしていた事実を告げ、注意した。しかし、帰ってきた彼に待ち構えていたのは「この自殺未遂野郎!」「林死ね!死ぬ勇気もないくせに変なことしやがって!」との心ないことばだった。いじめがますますエスカレートするなか、強くなろうと思い、空手を習いはじめたが、耐え切れず、道着を着て、街で一番高い場所から身を投げた。

 両親は真相究明のため、授業で書いた追悼文の公開を要求したが、学校は悪評が出回るのを怖れ、求めを拒否し、校内で、はやく忘れるよう生徒指導を行うなど、もみ消しにはしった。それでも事実を知りたい彼らは、加害者や父母たちに話を聴きに行ったが、冷たい対応だった。そして林さんの家は嫌がらせを受けるようになり、生活の場を変え、真相を調べつづけた。

 ページをめくるたびに、怒りがこみあげる。だが、どうしてここまでされるのか理由が知りたくなった。感情を抑え、読んでいくうちに、最終章に辿り着こうとしていた。

 賢一さんの友人だった少年に両親が話を聴きに行った。彼は「いじめっ子のなかで『林は朝鮮人だからいじめてもいい』と思っている子もいました。」と証言した。

 残酷な理由が語られるくだりに、遠い昔を思い出した。

***

 まだ小学生だった。いつも一緒にいた友人に「俺、韓国人らしいんだよね。」といった。

「洪明甫といっしょか。かっけぇな。」

 サッカー好きの彼は答えた。

 嬉しくなって、夕食のとき、話した。

「なんで、そんな余計なことをいったんだ!」

 父は怖い顔をして、怒声を上げた。

 あれは日本の学校の通っていたわたしを守るためだったのか。もし、あいつの反応がちょっと違ったら……。

 目の前の窓から西日が差し込み、薄暗い部屋が気持ちばかり明るくなった。壁にかけられていた時計の秒針は夕方を知らせていた。さっきまで読んでいた本を持って、貸出カウンターに行った。何度も読んで、だれかに伝えたかった。外に出たら、陽が落ちかけていた。オレンジと紺色が混ざった空に星が光っていた。

「ほんま、ありえへんやろ。」

 拇印つきの領収書の提出を補助金申請の担当者に求められたと、海外へのフィールドワークを頻繁に行っている研究者の友人が、缶チューハイを片手に、関西弁で嘆いていた。並んで座っていた駅前のコンビニにあったイートインには、ほかのお客さまがご迷惑になるような行為はお止めくださいと注意書きがあったけど、これぐらいの声の大きさなら大丈夫だろうと思いながら、聴いていた。

「タクシーの運ちゃんに押させてくださいって、いえるか!」

「指紋押捺拒否運動とか知らないんですかね。そのひと。」

 生まれるすこし前にあった日本に住む外国人たちの大きな運動を思い出しつつ、缶ハイボールをあおった。

「さぁ、日本に差別はないと思ってるんちゃうの?」

「そういえば、こないだ、あるバーで飲んでたら、隣のおっさんが『アメリカと違って、人種差別がない、いい国だよな』っていってて。昔、日本の学校の通ってた在日の子が朝鮮人だからって、いじめられて自殺したのを知らねぇのかって、思いましたよ。」

 強いイントネーションにつられそうになりながら、数日前に見た光景を話した。

「『エルクラノはなぜ殺されたのか?』って読んだことある?」

 さっきまで酔っ払いの調子だった彼が、急に真剣な口調になった。

「まだですね。どんな本ですか。」

 はじめて聴いたタイトルが気になった。

「愛知の小牧で日系ブラジル人の子が日本人の少年グループに殺されてしまったんですよ。1997年のことやで。つい最近や。なのに、だれも憶えちゃいない。」

 小学1、2年のころに起きた痛ましい事件を知らず、恥ずかしさを感じていたら、ある転校生を思い出した。

「そういや、日系の子が、おなじクラスにいましたね。たしか、お母さんとふたり暮らしでした。日本語ができなくて、よく泣いてましたよ。すぐにどっかへ引っ越したんですが、名前はいまでも憶えてますよ。いま、なにしてんのかなぁ。」

 彼がなにかいおうと口を開いた瞬間、となりでコーヒーを飲んでいた中年の女性が、わたしたちを睨み、席を立った。マズいと思って、そのまま解散した。

 帰りの電車に乗り込むと、足がふらついて、酔いが回ってきたのに気づいた。座席に座り、スマホで聴いた本の取り寄せを予約したあと、あの子の名前を検索したが、なにも出てこなかった。車窓に三日月が映っていた。青白い輝きを、どこで観ているかなと思った。

「こちらでよろしかったですか?」

 『エルクラノはなぜ殺されたのか』と書かれた表紙を見せながら、笑顔の司書は尋ねてきた。2日後の昼下がり、指定した最寄りの図書館に到着を知らせるメールが届いた。早く読みたくて、すぐに受け取りに行った。自室へ戻り、本を開いた。

 1997年10月4日。日本人少年が運転する自動車のボンネットが何者かによって叩かれた2日前の出来事が事件のきっかけだった。以前から素行が悪いと噂されていた日系ブラジル人の3人組が駅前広場にいると聴き、20余名の仲間を集め、凶器を持ち、「よし!今からガイジンをやっつけに行くぞ!」といって、向かった。

 着くと、「何しに日本に来とるんや!自分の国に帰れ!」といいながら、その場にたまたまいた日系人のグループを襲った。ほとんどは暴行を受けながらも逃れられたが、14歳のエルクラノ・ルコセビシウス・レイコ・ヒガさんは駅で捕まってしまった。そのまま公園まで拉致され問い詰められたが、なにも知らないので答えられない。少年たちは凶器で全身を殴り、携帯電話を差し出して連絡させようとした。彼は呼ぶふりをして、家に電話し助けを求めた。太ももをバタフライナイフで刺すなど、暴行は容赦なくつづいた。

 偶然、だれかが通りかかり、リンチしていた彼らは退散し、傷だらけのエルクラノさんだけが残った。その後、病院へ搬送された。息子の悲痛な叫びを聴き、探していた両親が手術を受けている集中治療室の前に着いた。やってきた警官は開口一番、「ビザを持ってるか?」と尋ねた。運び込まれて3日後、息を引き取った。事件は報じられたが、警察は捜査をなかなかはじめない。両親は署名活動をはじめたが、「さっさとブラジルへ帰れ」との嫌がらせ電話や無言電話がかかってくるようになった。しばらくして、主犯格の5人が逮捕された。だが、事件には多くの人間が関わっていたはずだ。遺族たちは納得できず、父のマリオは日本全国を車で回り、暴力追放キャンペーンをはじめた。そこでエルクラノさんが好きだったX JAPANのTearsを流した。

 翌年から裁判がはじまった。記者の失礼な質問にも答え、家族は傍聴をつづけた。

 5人の被告たちに懲役3年から5年の刑が言い渡された。

「日本の裁判、恥ずかしい!」

 マリオさんは法廷を出るとき、口にした。

 差別もなく、豊かな場所との国の宣伝で海を渡ったが、まったく違う過酷な場所で、多くの死者を出しながら生き延びてきたひとびとの子孫が、90年代になり、日本は豊かで稼げるとのことばを信じ戻ってきた。しかし、受け入れ体制も不十分で、労働力としてのみ扱われ、挙句の果てに凄惨な事件で生命を落とす内容に、転校してきたあの子が無事なのか不安になった。読み終えたら、夜になっていた。窓から覗く満月を観ながら、「頼む。生きててくれ。」と祈った。

 一週間後、Twitterのタイムラインを眺めていたら、日系ブラジル人ではじめて司法試験の合格し、修習生になったひとの記事が流れてきた。クリックすると、背広を着たあの子がいた。

「おお!よかった!」

 喜びの声が出た。彼の名前をコピペして、検索したら、Facebookのページが出てきた。あのときは酔ってたから、間違えてしまったのかなと思いながら、友達申請のボタンを押した。

 仕事のメールを返し、Yahoo!ニュースをチェックしていた。「日本の戻らなければよかった」と題されたNHKのリンクがあった。気になって、開いてみた。

 カナダ人の父を持つ高橋美桜子さんは4歳のとき、日本人の母とともに来日した。私立の中学校に入学したが、嫌がらせを受けるようになった。いじめられていた同級生をかばったり、担任の性差別発言に異を唱えたり、見た目が「ハーフ」っぽくて目立ったからだった。あまりの激しさに、彼女は精神障害を患い、転校してしまった。病と闘いながら、高校に進学したが、2006年8月18日、16歳で自宅マンションの8階から飛び降りた。母は原因を探るべく、学校を相手に裁判を起こした。しかし、2審ではいじめと自殺の関係が認められなかった。

 いつもは斜め読みだが、じっくりと読んでいた。賢一さんとエルクラノさんが頭に浮かんでいた。

「おなじことが繰り返されたのか……。」

 ポツリといって、ブックマークに登録した。

 しばらくして、NHKの朝の番組で海外ルーツの子どもたちを特集するコーナーにゲスト出演した。前室にいた記者に美桜子さんの記事の話をした。

「さまざまな方から反響をいただきました。」

彼女の返事にわたし以外にも忘れないでくれるひとたちがいて、安心した。

***

 新型コロナの影響で自粛生活を送り、執筆や読書がはかどったのに、緊急事態宣言が解除され、日常が徐々に戻るのに名残惜しさを感じていた日の朝だった。テレビからアメリカで黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官に手錠をかけられ、8分46秒間、膝で頸部を押さえられなくなった理不尽な事件に抗議するデモの様子が流れた。手元のスマホでTwitterを観たら、#blacklivesmatterとハッシュタグのついたツイートがあった。そのまま、タイムラインを眺めていたら、宇多田ヒカルのツイートが現れた。

「日本で生まれ育った日本人からすると人種差別っていまいちピンと来ないかもしれないけど、今アメリカで起きていることは未来の世界史に載るような歴史的な局面かもしれない……というかそうであってほしい」

 「日本でも差別で死んだやつらがいるんだぞ!」

 人種や民族間の不条理が海を隔てた向こうのできごとと思い込む無邪気な彼女のことばに、若くして亡くなった3人を思い出しながら、吐き捨てた。

「ご無沙汰しております!」

 編集者からLINEが来た。彼も宇多田氏のツイートに疑問を抱き、1本書いてほしいとのメッセージだった。いまこそ、あの子たちを書くべきだと思って、快諾した。

 賢一さんとエルクラノさんの本が自転車で45分ほど走った図書館にあるのを知った。曇りひとつない青空の下、クロスバイクを全速力でこいだ。

「コロナ対策のため、30分での退出をお願いしています」

 入口の注意書きを横目に、まだ見ぬ本と偶然出会える機会も無くなるだろうと思った。スマホ画面の番号を頼りに探したが、なかなか見つからない。ようやく2冊を手にしたとき、25分が経とうとしていた。急いで借り、自宅へ戻って、読み返す。凄惨な死を知った衝撃が蘇る。最後にブックマークした美桜子さんのページを開いた。

記事が見つかりませんでした

 反響があったのに、もう忘れ去られてしまうの?とやり場のない怒りに支配された。トップに戻ると、トランプ大統領が抗議デモを左翼の陰謀だと発言した話が報じられていた。

 となりで起きた痛ましい事件には目もくれないのか……。

 無力感に襲われたとき、ふと、机の上にあった本に目が留まった。

生きて、語り伝える

 昨日読んだガルシア=マルケスのタイトルに、あの子たちを忘れないため、伝えつづけるのが、いまを生きる者の役目だと思った。

 鉛筆を握ったとき、自室の窓から西日が差し込んでいた。

林賢一さん
エルクラノ・ルコセビシウス・レイコ・ヒガさん
高橋美桜子さん

 この国の不寛容と忘れっぽさの犠牲になった3人に捧げる。

カテゴリー: 未分類

「日本に人種差別はない」という誤解。Black Lives Matterは対岸の火事か

 アメリカ・ミネアポリスでジョージ・フロイドさんが警察官に首を押さえつけられて亡くなった事件をきっかけに、人種差別の撤廃を訴えるBlack Lives Matterが全米、そして全世界で再燃している。

 日本でも今月7日に大阪、14日に東京で抗議活動が行われ、ミュージシャンや俳優など多くの芸能人がSNSでBlack Lives Matterへの支持を表明している。ミュージシャンの宇多田ヒカルさんは5日、Twitterに「日本で生まれ育った日本人からすると人種差別っていまいちピンと来ないかもしれないけど、今アメリカで起きていることは未来の世界史に載るような歴史的な局面かもしれない……というかそうであってほしい」と投稿していた。

 しかし、こうした動きに複雑な思いを抱えている人たちの声も聞こえてくる。「日本で起きている差別の問題が見過ごされていないか」ということだ。

 Black Lives Matterが盛り上がる今だからこそ、自らの足元を見つめ直すことが必要なのではないか。作家の金村詩恩さんにご寄稿いただいた。

あの子たちを忘れないで
 雲ひとつない澄んだ青空なのに、図書館のなかは薄暗かった。ひとの数はいつもより多く、土日で暇なひとが多いのかと思いながら、検索機で印刷した番号を片手に、ガルシア=マルケスの『百年の孤独』があるコーナーへ向かったが、目当てのものはなかった。

「なんだよ。所蔵ありってなってたじゃん。」

 どうしても読みたくて、貸出可能な場所を調べていたら、自転車で45分ほど走ったここがヒットした。裏切られた気持ちを静かにつぶやき、せっかくだから、館内をうろつきはじめた。

 いつも通っているところよりも広いのは知っていたが、思った以上だった。奥へ行くにつれて、人気がなくなり、より暗くなっていった。本棚を眺めながら歩いていると、『ぼくもう我慢できないよ ある「いじめられっ子」の自殺』と題された背表紙が目に入った。いったいなんだろうと、茶に変色した本を手に取った。見返しには学校の図書室で見かけるようなカードがあった。合併前の市の名前で、昭和の終わりぐらいに借りられた記録が最後で、あまり読まれてなかったんだなと思った。棚の横に小さな椅子があった。腰かけて、ページを開いた。

“1979年9月9日の早朝、埼玉県上福岡市で1人の少年が12階建てのマンションの屋上から飛び降り自殺した。”

 冒頭の一文にどきりとした。

 いまから30年以上前、朝鮮籍の在日コリアン2世の父と日本人の母を持つ、13歳の林賢一さんはクラスメイトとの喧嘩をきっかけにいじめられるようになった。登校したがらない彼に、両親は事情を聴いた。驚いた彼らは担任に対策を求めたが、手のかかる子だと思っていただけで、なにもしなかった。やがて、ほかのクラスやおなじ部活の生徒たちからも嫌がらせを受けるようになり、賢一さんは自殺を図った。重大な事態に、彼女はいじめていた数名を呼び、生命を絶とうとしていた事実を告げ、注意した。しかし、帰ってきた彼に待ち構えていたのは「この自殺未遂野郎!」「林死ね!死ぬ勇気もないくせに変なことしやがって!」との心ないことばだった。いじめがますますエスカレートするなか、強くなろうと思い、空手を習いはじめたが、耐え切れず、道着を着て、街で一番高い場所から身を投げた。

 両親は真相究明のため、授業で書いた追悼文の公開を要求したが、学校は悪評が出回るのを怖れ、求めを拒否し、校内で、はやく忘れるよう生徒指導を行うなど、もみ消しにはしった。それでも事実を知りたい彼らは、加害者や父母たちに話を聴きに行ったが、冷たい対応だった。そして林さんの家は嫌がらせを受けるようになり、生活の場を変え、真相を調べつづけた。

 ページをめくるたびに、怒りがこみあげる。だが、どうしてここまでされるのか理由が知りたくなった。感情を抑え、読んでいくうちに、最終章に辿り着こうとしていた。

 賢一さんの友人だった少年に両親が話を聴きに行った。彼は「いじめっ子のなかで『林は朝鮮人だからいじめてもいい』と思っている子もいました。」と証言した。

 残酷な理由が語られるくだりに、遠い昔を思い出した。

***

 まだ小学生だった。いつも一緒にいた友人に「俺、韓国人らしいんだよね。」といった。

「洪明甫といっしょか。かっけぇな。」

 サッカー好きの彼は答えた。

 嬉しくなって、夕食のとき、話した。

「なんで、そんな余計なことをいったんだ!」

 父は怖い顔をして、怒声を上げた。

 あれは日本の学校の通っていたわたしを守るためだったのか。もし、あいつの反応がちょっと違ったら……。

 目の前の窓から西日が差し込み、薄暗い部屋が気持ちばかり明るくなった。壁にかけられていた時計の秒針は夕方を知らせていた。さっきまで読んでいた本を持って、貸出カウンターに行った。何度も読んで、だれかに伝えたかった。外に出たら、陽が落ちかけていた。オレンジと紺色が混ざった空に星が光っていた。

「ほんま、ありえへんやろ。」

 拇印つきの領収書の提出を補助金申請の担当者に求められたと、海外へのフィールドワークを頻繁に行っている研究者の友人が、缶チューハイを片手に、関西弁で嘆いていた。並んで座っていた駅前のコンビニにあったイートインには、ほかのお客さまがご迷惑になるような行為はお止めくださいと注意書きがあったけど、これぐらいの声の大きさなら大丈夫だろうと思いながら、聴いていた。

「タクシーの運ちゃんに押させてくださいって、いえるか!」

「指紋押捺拒否運動とか知らないんですかね。そのひと。」

 生まれるすこし前にあった日本に住む外国人たちの大きな運動を思い出しつつ、缶ハイボールをあおった。

「さぁ、日本に差別はないと思ってるんちゃうの?」

「そういえば、こないだ、あるバーで飲んでたら、隣のおっさんが『アメリカと違って、人種差別がない、いい国だよな』っていってて。昔、日本の学校の通ってた在日の子が朝鮮人だからって、いじめられて自殺したのを知らねぇのかって、思いましたよ。」

 強いイントネーションにつられそうになりながら、数日前に見た光景を話した。

「『エルクラノはなぜ殺されたのか?』って読んだことある?」

 さっきまで酔っ払いの調子だった彼が、急に真剣な口調になった。

「まだですね。どんな本ですか。」

 はじめて聴いたタイトルが気になった。

「愛知の小牧で日系ブラジル人の子が日本人の少年グループに殺されてしまったんですよ。1997年のことやで。つい最近や。なのに、だれも憶えちゃいない。」

 小学1、2年のころに起きた痛ましい事件を知らず、恥ずかしさを感じていたら、ある転校生を思い出した。

「そういや、日系の子が、おなじクラスにいましたね。たしか、お母さんとふたり暮らしでした。日本語ができなくて、よく泣いてましたよ。すぐにどっかへ引っ越したんですが、名前はいまでも憶えてますよ。いま、なにしてんのかなぁ。」

 彼がなにかいおうと口を開いた瞬間、となりでコーヒーを飲んでいた中年の女性が、わたしたちを睨み、席を立った。マズいと思って、そのまま解散した。

 帰りの電車に乗り込むと、足がふらついて、酔いが回ってきたのに気づいた。座席に座り、スマホで聴いた本の取り寄せを予約したあと、あの子の名前を検索したが、なにも出てこなかった。車窓に三日月が映っていた。青白い輝きを、どこで観ているかなと思った。

「こちらでよろしかったですか?」

 『エルクラノはなぜ殺されたのか』と書かれた表紙を見せながら、笑顔の司書は尋ねてきた。2日後の昼下がり、指定した最寄りの図書館に到着を知らせるメールが届いた。早く読みたくて、すぐに受け取りに行った。自室へ戻り、本を開いた。

 1997年10月4日。日本人少年が運転する自動車のボンネットが何者かによって叩かれた2日前の出来事が事件のきっかけだった。以前から素行が悪いと噂されていた日系ブラジル人の3人組が駅前広場にいると聴き、20余名の仲間を集め、凶器を持ち、「よし!今からガイジンをやっつけに行くぞ!」といって、向かった。

 着くと、「何しに日本に来とるんや!自分の国に帰れ!」といいながら、その場にたまたまいた日系人のグループを襲った。ほとんどは暴行を受けながらも逃れられたが、14歳のエルクラノ・ルコセビシウス・レイコ・ヒガさんは駅で捕まってしまった。そのまま公園まで拉致され問い詰められたが、なにも知らないので答えられない。少年たちは凶器で全身を殴り、携帯電話を差し出して連絡させようとした。彼は呼ぶふりをして、家に電話し助けを求めた。太ももをバタフライナイフで刺すなど、暴行は容赦なくつづいた。

 偶然、だれかが通りかかり、リンチしていた彼らは退散し、傷だらけのエルクラノさんだけが残った。その後、病院へ搬送された。息子の悲痛な叫びを聴き、探していた両親が手術を受けている集中治療室の前に着いた。やってきた警官は開口一番、「ビザを持ってるか?」と尋ねた。運び込まれて3日後、息を引き取った。事件は報じられたが、警察は捜査をなかなかはじめない。両親は署名活動をはじめたが、「さっさとブラジルへ帰れ」との嫌がらせ電話や無言電話がかかってくるようになった。しばらくして、主犯格の5人が逮捕された。だが、事件には多くの人間が関わっていたはずだ。遺族たちは納得できず、父のマリオは日本全国を車で回り、暴力追放キャンペーンをはじめた。そこでエルクラノさんが好きだったX JAPANのTearsを流した。

 翌年から裁判がはじまった。記者の失礼な質問にも答え、家族は傍聴をつづけた。

 5人の被告たちに懲役3年から5年の刑が言い渡された。

「日本の裁判、恥ずかしい!」

 マリオさんは法廷を出るとき、口にした。

 差別もなく、豊かな場所との国の宣伝で海を渡ったが、まったく違う過酷な場所で、多くの死者を出しながら生き延びてきたひとびとの子孫が、90年代になり、日本は豊かで稼げるとのことばを信じ戻ってきた。しかし、受け入れ体制も不十分で、労働力としてのみ扱われ、挙句の果てに凄惨な事件で生命を落とす内容に、転校してきたあの子が無事なのか不安になった。読み終えたら、夜になっていた。窓から覗く満月を観ながら、「頼む。生きててくれ。」と祈った。

 一週間後、Twitterのタイムラインを眺めていたら、日系ブラジル人ではじめて司法試験の合格し、修習生になったひとの記事が流れてきた。クリックすると、背広を着たあの子がいた。

「おお!よかった!」

 喜びの声が出た。彼の名前をコピペして、検索したら、Facebookのページが出てきた。あのときは酔ってたから、間違えてしまったのかなと思いながら、友達申請のボタンを押した。

 仕事のメールを返し、Yahoo!ニュースをチェックしていた。「日本の戻らなければよかった」と題されたNHKのリンクがあった。気になって、開いてみた。

 カナダ人の父を持つ高橋美桜子さんは4歳のとき、日本人の母とともに来日した。私立の中学校に入学したが、嫌がらせを受けるようになった。いじめられていた同級生をかばったり、担任の性差別発言に異を唱えたり、見た目が「ハーフ」っぽくて目立ったからだった。あまりの激しさに、彼女は精神障害を患い、転校してしまった。病と闘いながら、高校に進学したが、2006年8月18日、16歳で自宅マンションの8階から飛び降りた。母は原因を探るべく、学校を相手に裁判を起こした。しかし、2審ではいじめと自殺の関係が認められなかった。

 いつもは斜め読みだが、じっくりと読んでいた。賢一さんとエルクラノさんが頭に浮かんでいた。

「おなじことが繰り返されたのか……。」

 ポツリといって、ブックマークに登録した。

 しばらくして、NHKの朝の番組で海外ルーツの子どもたちを特集するコーナーにゲスト出演した。前室にいた記者に美桜子さんの記事の話をした。

「さまざまな方から反響をいただきました。」

彼女の返事にわたし以外にも忘れないでくれるひとたちがいて、安心した。

***

 新型コロナの影響で自粛生活を送り、執筆や読書がはかどったのに、緊急事態宣言が解除され、日常が徐々に戻るのに名残惜しさを感じていた日の朝だった。テレビからアメリカで黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官に手錠をかけられ、8分46秒間、膝で頸部を押さえられなくなった理不尽な事件に抗議するデモの様子が流れた。手元のスマホでTwitterを観たら、#blacklivesmatterとハッシュタグのついたツイートがあった。そのまま、タイムラインを眺めていたら、宇多田ヒカルのツイートが現れた。

「日本で生まれ育った日本人からすると人種差別っていまいちピンと来ないかもしれないけど、今アメリカで起きていることは未来の世界史に載るような歴史的な局面かもしれない……というかそうであってほしい」

 「日本でも差別で死んだやつらがいるんだぞ!」

 人種や民族間の不条理が海を隔てた向こうのできごとと思い込む無邪気な彼女のことばに、若くして亡くなった3人を思い出しながら、吐き捨てた。

「ご無沙汰しております!」

 編集者からLINEが来た。彼も宇多田氏のツイートに疑問を抱き、1本書いてほしいとのメッセージだった。いまこそ、あの子たちを書くべきだと思って、快諾した。

 賢一さんとエルクラノさんの本が自転車で45分ほど走った図書館にあるのを知った。曇りひとつない青空の下、クロスバイクを全速力でこいだ。

「コロナ対策のため、30分での退出をお願いしています」

 入口の注意書きを横目に、まだ見ぬ本と偶然出会える機会も無くなるだろうと思った。スマホ画面の番号を頼りに探したが、なかなか見つからない。ようやく2冊を手にしたとき、25分が経とうとしていた。急いで借り、自宅へ戻って、読み返す。凄惨な死を知った衝撃が蘇る。最後にブックマークした美桜子さんのページを開いた。

記事が見つかりませんでした

 反響があったのに、もう忘れ去られてしまうの?とやり場のない怒りに支配された。トップに戻ると、トランプ大統領が抗議デモを左翼の陰謀だと発言した話が報じられていた。

 となりで起きた痛ましい事件には目もくれないのか……。

 無力感に襲われたとき、ふと、机の上にあった本に目が留まった。

生きて、語り伝える

 昨日読んだガルシア=マルケスのタイトルに、あの子たちを忘れないため、伝えつづけるのが、いまを生きる者の役目だと思った。

 鉛筆を握ったとき、自室の窓から西日が差し込んでいた。

林賢一さん
エルクラノ・ルコセビシウス・レイコ・ヒガさん
高橋美桜子さん

 この国の不寛容と忘れっぽさの犠牲になった3人に捧げる。

カテゴリー: 未分類

木村拓哉『BG』、初回17.0%で前シーズン超えスタート! 「引き込まれた」「期待しすぎた」と賛否両論

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、放送開始日が延期されていたドラマ『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系)。当初の予定から2カ月遅れでスタートしたものの、高視聴率を獲得し、話題を呼んでいる。

 『BG』第1話は6月18日に放送され、世帯平均視聴率17.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。2018年1月期に放送された同名ドラマの新シリーズとなり、今作も、主演の木村拓哉演じるボディーガード・島崎章の活躍が描かれている。

「第1話は、前作で島崎が所属していた民間警備会社『日ノ出警備保障』が買収され、新たに『KICKSガード』という組織が誕生するところからスタート。そこで働き始めた島崎でしたが、同社の社長と政治家の癒着を知ってしまい、言い争いの末に退職。フリーのボディーガードに転身し、業務上過失致死罪で収監された男から、出所後の身辺警護を依頼されるといった内容でした。前シリーズの第1話も、平均視聴率15.7%を叩き出していましたが、新シリーズはそれを上回る結果に。同作に対し、世間の期待が大きいことが伝わりますね」(芸能ライター)

 高視聴率を裏付けるように、ネット上では「なんだかんだ、キムタクのドラマは毎回楽しく見てる」「マンネリ化しそうで不安だったけど、新しい展開に引き込まれた!」と、視聴者からポジティブな意見が多く寄せられた。しかし、一部では「どこかで見たことのある展開。ちょっと期待しすぎたかも」「初回にしては重いストーリーだった。新シリーズはこの調子でいくの?」といった意見もあり、肩透かしを食らったと感じる人もいるようだ。

「放送翌日となる19日、木村は自身のインスタグラムを更新。『今日の撮影は、雨の為出来なくなってしまいましたぁ……』と報告し、ガラスのようなものに水滴がついている写真をアップしています。どうやら、第1話の視聴率が好調だったことも耳に入っているようで、『昨日からのセカンドシーズン、沢山の方々に受け取って頂けたのが、本当に嬉しいです。ありがとうございましたぁ〜!!』と感謝の言葉もつづられていました。ネット上では『めっちゃ喜んでてかわいい。高視聴率おめでとう!』『こちらこそ、最高のドラマありがとうございます』と祝福の声が上がる一方、『キムタクも視聴率気にしてんだな』『視聴率下がったら、インスタでドラマの話題に触れなくなりそう』とも言われています」(同)

 前シリーズは全話平均視聴率15.2%となり、最後まで安定した人気を誇っていた。新シリーズも、このまま好調をキープできるだろうか?

木村拓哉『BG』、初回17.0%で前シーズン超えスタート! 「引き込まれた」「期待しすぎた」と賛否両論

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、放送開始日が延期されていたドラマ『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系)。当初の予定から2カ月遅れでスタートしたものの、高視聴率を獲得し、話題を呼んでいる。

 『BG』第1話は6月18日に放送され、世帯平均視聴率17.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。2018年1月期に放送された同名ドラマの新シリーズとなり、今作も、主演の木村拓哉演じるボディーガード・島崎章の活躍が描かれている。

「第1話は、前作で島崎が所属していた民間警備会社『日ノ出警備保障』が買収され、新たに『KICKSガード』という組織が誕生するところからスタート。そこで働き始めた島崎でしたが、同社の社長と政治家の癒着を知ってしまい、言い争いの末に退職。フリーのボディーガードに転身し、業務上過失致死罪で収監された男から、出所後の身辺警護を依頼されるといった内容でした。前シリーズの第1話も、平均視聴率15.7%を叩き出していましたが、新シリーズはそれを上回る結果に。同作に対し、世間の期待が大きいことが伝わりますね」(芸能ライター)

 高視聴率を裏付けるように、ネット上では「なんだかんだ、キムタクのドラマは毎回楽しく見てる」「マンネリ化しそうで不安だったけど、新しい展開に引き込まれた!」と、視聴者からポジティブな意見が多く寄せられた。しかし、一部では「どこかで見たことのある展開。ちょっと期待しすぎたかも」「初回にしては重いストーリーだった。新シリーズはこの調子でいくの?」といった意見もあり、肩透かしを食らったと感じる人もいるようだ。

「放送翌日となる19日、木村は自身のインスタグラムを更新。『今日の撮影は、雨の為出来なくなってしまいましたぁ……』と報告し、ガラスのようなものに水滴がついている写真をアップしています。どうやら、第1話の視聴率が好調だったことも耳に入っているようで、『昨日からのセカンドシーズン、沢山の方々に受け取って頂けたのが、本当に嬉しいです。ありがとうございましたぁ〜!!』と感謝の言葉もつづられていました。ネット上では『めっちゃ喜んでてかわいい。高視聴率おめでとう!』『こちらこそ、最高のドラマありがとうございます』と祝福の声が上がる一方、『キムタクも視聴率気にしてんだな』『視聴率下がったら、インスタでドラマの話題に触れなくなりそう』とも言われています」(同)

 前シリーズは全話平均視聴率15.2%となり、最後まで安定した人気を誇っていた。新シリーズも、このまま好調をキープできるだろうか?

グウィネス・パルトロー、「私のオーガズムみたいな香り」キャンドル発売! 「キモい」「本当に最悪」ドン引きの声続出

 今年1月、自身が運営するライフスタイル提案サイト「goop」において、「THIS SMELLS LIKE MY VAGINA」(私のアソコみたいな香り)というキャンドルを発売し、世間を驚愕させた女優グウィネス・パルトロー。ベルガモットやダマスクローズなどが調合されたアロマキャンドルで、実際に“アソコ”の香りがするわけではない。が、ポルノ映画のようなネーミングに、ネット上ではドン引きする人が続出した。

 そんなグウィネスが、また新たなキャンドルを発売した。グレープフルーツ・タルト、ネロリ、カシスベリー、珠茶、ローズ精油をブレンドした、「セクシーで、サプライジングで、病みつきになる」と紹介されているキャンドルのネーミングが、前回にも増して「ぶっ飛んでいる」とネット上を騒然とさせているのだ。

 現地時間6月16日、ジミー・ファロンが司会を務める人気深夜トーク番組『ザ・トゥナイト・ショー』に、おしゃれで広々とした自宅の部屋からリモート出演したグウィネス。まずは、暖炉で薪がパキパキと燃える音をバックに、新型コロナウイルスに伴うロックダウンや全米で巻き起こっているブラック・ライヴズ・マター運動(黒人差別への抗議運動)は、我々の生活を変える素晴らしい機会を与えてくれたという持論を展開した。

 ジミーからロックダウン中の子どもたちの様子を聞かれると、14歳の息子モーゼスを登場させて「あっという間に大きくなっちゃったわ」とニッコリ。Tシャツ姿のモーゼスは、髪の毛は伸び放題でボサボサだが、いかにも育ちの良いおぼっちゃまという雰囲気。ジミーとの会話も弾み、「音楽にハマってるんだ」「昔はピアノが好きだったんだけど、今はギターが一番かな」と話す息子を、グウィネスは誇らしげな表情で見ていた。そして、息子がカメラの前から去る際には「あいさつしてくれてありがとうね」と手を握った。

 16歳の娘アップルは登場しなかったが、グウィネスは「16歳になって、車の運転をしてるわ」と言い、子どもたちの成長の早さにしみじみ。子どもの頃に電動ジープに乗せて遊んだり、膝の上に乗せてゴルフカートのハンドルを握らせるなど、「早いうちから運転に慣れさせていたから、娘の運転は上手」なのだと、セレブならではのエピソードも披露した。

 次にジミーは、「Goop」のフェイシャル商品にハマっていることを明かし、グウィネスは大喜び。「今日、なんだかハンサムだなって思ってたのよ。GOOPGLOW使ってるの?」と一押しの商品名を口にし、ジミーをうれしそうに眺めていた。その後、「キャンドルも売ってるよね。あの、売り切れになった……」と話を振られると、待ってましたとばかりに「再入荷したのよ! 今は購入できるわよ」と笑顔に。「なんてキャンドルだっけ?」と聞かれ、「THIS SMELLS LIKE MY VAGINA」とドヤり、「パンクロック・フェミニスト」という発想のもと誕生したのだと得意げに語った。

 そして、「新商品が出たのよ。奥さんにプレゼントするのに最適だと思うわ」と言い、「THIS SMELLS LIKE MY ORGASM」というシールが貼られたキャンドルをカメラの前に掲げたのだ。

 「私のオーガズムみたいな香り」という商品名を見て、身をよじり大爆笑するジミーに、グウィネスは「花火が描かれている箱に入ってるのよ」とご機嫌。オーガズムを花火に例えたセンスの良さを褒められ、ますますドヤ顔になっていた。

 「私のアソコみたいな香り」に続いて、「私のオーガズムみたいな香り」キャンドルを発売したグウィネスに、ネット上はドン引き。「キモい」「この人、どうしちゃったの?」「あざとすぎる」「(こんな商品が2つも発売された)2020って本当に最悪な年だよね」といった意見が飛び交っている。

 ほかにも、「番組に出演し終えたモーゼスが近くにいたのでは? 思春期真っただ中の息子の前で、母親が『アソコみたいな香り』『オーガズムみたいな香り』と大人のおもちゃまがいの商品を宣伝するなんて。息子の精神に悪影響を及ぼす」との懸念も。確かに気になるところだが、グウィネスは今年2月に出演したトーク番組『ジミー・キンメル・ライブ!』で、モーゼスから「(「goop」で)バイブレーターを販売していることは、最初は恥ずかしかったけど。今は最高だなって思ってるよ」「ママってフェミニストだよね。バッドアス(強くてイケてる人)だ」と褒められたと明かしていたので、母親の下ネタには慣れていると思われる。

 「~ORGASM」のお値段は、75ドル(約8,000円)。「~VAGINA」も同額で、「高すぎるけど、アソコのにおいなら安いのかも」と話題になったが、今回は「オーガズムに75ドルは出したくない」という声が多い。

 ちなみに「VAGINA」の人気はすさまじく、歌手エルトン・ジョンが買い占めに走ったともいわれ、欠品中は米オークションサイト「eBay」で250ドル(約2万7,000円)の値がついたことも。「ORGASM」も「VAGINA」ほどの人気を得られるのか? また後続商品が開発されるのか? 気になるところだ。

【独身OLと愛犬の日常】セクシーハリウッド女優のマル秘過去!? 2度見しちゃう衝撃情報

 ――独身、一人暮らし、彼氏なしのアラサー・いとうぽよん。平日は仕事に追われ、会社と家を往復するだけの毎日。 せっかくの休日も、ダラダラ過ごしているうちに終わり、気づけば月曜日……。そんな退屈な日々に嫌気がしたある日、彼女の前に“天使”が現れた――。その名は、「ジップ」。

 このお話は、1匹のワンちゃんとの出会いによって、最高な生活を手に入れたアラサー独身女の日常をゆる〜く描いた実話である。  

第37話

 「お前かよ!」って初めて一人ノリツッコミした……。

――毎週、金曜日に最新話を更新。次回38話は6月26日(金)の更新予定です。

Sexy Zone・佐藤勝利、メンバーのクセを大暴露! ペットボトルを“哺乳瓶”のように飲むのは……?

 Sexy Zoneメンバーが交代でパーソナリティを務めるラジオ『Sexy ZoneのQrzone』(文化放送)。6月15~18日の放送回には佐藤勝利が登場し、リスナーからの「メンバー全員のクセを教えてほしいです」という質問に回答した。

 まず中島健人について「ケンティーナ自体がさ、存在がクセ……」と笑いながら切り出すと、「高田純次さんだからね。ボケのクオリティーが」と説明。また、表ではボケない佐藤だが、裏では中島にしか聞こえないくらいの音量でボケることがあるらしく、その際、中島には「クシャっとした顔で笑いをこらえながら顔をそらす」というクセがあるそうだ。「ファンの子はあまり知らないと思うけど、結構リスみたいなクシャっとした顔で笑ってる」と明かした。

 一方、菊池風磨については「結構あるよ! 顎をクッって上げる。マイクは持ってない。PVとか、マイク持ってないけど、握りこぶしを口の前に持ってってマイクを持ってるっぽい手の形だね。あれをずっとやってる。あれクセだよね」とパフォーマンスの仕方に、いつもクセが表れているとのこと。

 さらに、現在パニック障害で療養中の松島聡は、スタッフから「まちょ」と呼ばれていることを明かすと、“前髪を触るクセ”があると紹介。「話を聞いている時とかさ、斜めで……髪をパッて首を動かして直す仕草とかさ、なんか斜めで人としゃべってない?」と明かすと、番組スタッフも「しゃべるたびに顔が動いてる」と同意。加えて佐藤は、「顔が動くんだよ。多分関節が人より4個くらい多い、首の(笑)。よくやっぱ動くんだよね。顔を話しているときに動かすクセですかね」と解説していた。

 マリウス葉のクセについては「ペットボトルの水を飲むときのクセなんだけど、飲み口を全部口で覆ってペットボトルを上に飲むっていう“哺乳瓶の飲み方”よ!」と指摘。この飲み方を実践してみせたところ、スタッフは大爆笑。飲み終わりも独特のようで「(飲み口を口で)全部覆っちゃうから、戻すときに戻しづらくなっている」といい、スタッフから「ちょっと溺れるんだよね」と補足が入る。

 これには佐藤も「そうそう! ちょっと危なくなってるの!」と納得。ツアーが始まったら「ステージドリンクを飲むときのマリウスに注目してほしい。ペットボトルを飲むときもだけど、戻すときに注目してほしい。軽く溺れてるから! フフフフ(笑)」とファンに呼びかけつつ、「飲みづらいんじゃないかなって、俺はずっと思ってるんだけど」と語った。

 また、今回は中島を「中島のケンティーナ」、菊池を「菊やん」、松島を「松島のソウティーナ」「そちゃニキ」、マリウスを「シュミッヒ」「シュミウス」と独特のあだ名で呼んでいた佐藤。そのため、「勝利くんの呼び方、クセが強すぎる」との声が多く集まっていた。

Kis-My-Ft2・千賀健永、「お前バカ?」「知性宿ってる?」と『キスブサ』で暴言! 「怖い」とファン悲鳴

 Kis-My-Ft2の冠番組『キスマイ超BUSAIKU!?』(フジテレビ系)が6月18日深夜に放送された。この日のランキング企画では、「露出の多いファッションで現れた彼女への着替えさせ方」というテーマに挑戦。ゲスト審査員には、タレントの鈴木紗理奈、フワちゃん、モデルの若林萌々が登場した。

 今回は、宮田俊哉と藤ヶ谷太輔が“同点1位”という結果に。デートの直前、着替えを終えた彼女が、露出度の高い服で家のリビングに現れる……というシチュエーションで、宮田は「今日、軽めにドレスコードがあるお店予約しちゃって。そこまで露出あると引っ掛かっちゃうかもしれないな」「それすごくかわいいから、次のデートに着てきてよ」と、彼女を傷つけず、かつフォローも忘れない対応で、85点を獲得。

 また、藤ヶ谷は「俺はすごく好きだけど、ほかの男も絶対見る。俺、嫉妬しちゃうからさ」「俺の前だけで着てもらえたらな」と、愛のある説得を展開。宮田と同じく85点という高得点を記録し、2人仲良く1位に輝いた。

 そんな中、物議を醸したのは千賀健永の対応。彼女の服を一目見ると黙り込んでしまい、「デート行こう」と誘われても、「露出の多い服で一緒にデート行くの、気が向かないな」「俺、イヤかな」と拒否。しかし、彼女から「そんなこと言われる筋合いない」と反論されると、千賀の様子は一変。「いいかげんにしろよ! 俺の気持ちなんもわかってないな!」と激怒し、千賀は彼女に“壁ドン”をする。

 「ポンコツなのか? 知性、宿ってんのか」と、今度は“顎クイ”しながら聞き、その後、千賀はソファに彼女を押し倒す。そして、目を見開きながら「周りの人にジロジロ見られるのがイヤだから着替えてって言ってるのに、なんで俺の気持ちわかってくれねーのかな!?」と彼女を怒鳴りつけ、「お前バカなの?」と吐き捨てたのだった。

 この対応に千賀は、「壁ドンとか顎クイとか取り入れて、胸キュンポイントはたくさんある」と自身満々だったが、ゲスト審査員は全員0点をつけ、総合得点は3点。当然ながら最下位となった。フワちゃんは「怖すぎて、1点入れておかないと私も何かされるんじゃないかって思った」と怯えており、紗理奈も「怖いよ~」と、千賀の対応に衝撃を受けていた。

 この日の放送にファンからは、「たまにある千賀くんのヤバいやつだ」「一歩間違えたら本当にDV! めっちゃ怖い!」「これネタだよね? ネタって言って」という悲鳴が続出。また、「なんかキャラが迷走してない?」「サイコパスにしすぎて微妙になってきた。無理してる感じ」と千賀の“やりすぎ”にツッコむ声も寄せられた。

King&Prince・永瀬廉、岸優太と「手をつなぐ」理由を告白! 「そんなこと!?」とファン大反響

 King&Prince・永瀬廉がパーソナリティを務めるラジオ番組『King&Prince 永瀬廉のRadioGARDEN』(文化放送)が6月18日に放送。5作目となるシングル「Mazy Night」が初週51.8万枚(オリコン調べ)を売り上げたことについて、永瀬は改めて「素晴らしい。本当にありがとうございます」と感謝を述べた。

 ジャニーズ事務所は、16日から6日間連続の有料配信チャリティーライブ『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』を開催中で、King&Princeは初日に登場。永瀬は踊ったのが久しぶりだったようで「すごい体の衰えを感じた」そうで、特に、デビュー前にMr.Kingとして活動していた頃の楽曲「CHANBARA」から「YOU, WANTED!」、新曲「Mazy Night」と激しいダンスが続く流れに苦労したとか。永瀬、高橋海人、平野紫耀のMr.Kingの3人で「“CHANBARA”やったの間違えたかな?」などと少し後悔する瞬間もあったと明かした。

 一方、新曲「Mazy Night」の初回限定盤Aに収録されているMVのメイキング映像では、永瀬と岸優太が手をつないでいるシーンが映っているとか。それを見たファンからメールが寄せられると、「映っちゃったか、ついに岸さんと永瀬が手をつないでる場面。見られちゃったか~」と意味深なコメントしつつも、「『頑張ろうな』っていう意味で『岸さん手をつなぐ?』って聞いて手を出したら、岸さん無言で俺の手を握り返すっていうのを結構やってて」と手をつないでいた理由を説明。「だから、つなぎがちよ、頑張る前に」と、普段から手をつなぐことが多いと告白。

 さらにMV撮影中は、自分を含め高橋と岸とメイクさんの4人でゲームをし、負けた人が“新品のペットボトルを半分飲む”という罰ゲームをして遊んでいたという。最終的にトータルで1.5Lを飲むハメになり、その結果「帰りの車がヤバかった。人生で一番漏れるかと思って膀胱が破裂の一歩手前」と壮絶な状態に陥ったという。高速道路だったためトイレに駆け込むこともできず「ジャニーズとしての永瀬が終わるという覚悟をした。3秒遅かったら……」と告白し「みんながカッコいいって見てくれてるMV(の裏側の)永瀬廉、こんな感じになってた」と明かしていた。

 ほかにも、4月3日が誕生日だった高橋の誕生日プレゼントをまだ買っていないと語っていた永瀬。岸は「キーホルダー」、平野と神宮寺勇太は合同で高橋にプレゼントを渡しており、永瀬も自分の誕生日に高橋から「いい靴下」をもらっていることからお返しはしたいと思っているようだが、なかなか決められないでいるようだ。

 そんな中、最近になり身に覚えのない色違いの椅子が2脚届いたという。実際は、昨年の9月に永瀬が注文しており、業者からの連絡をすべて無視していたためこんな時期の配達になったようだが、なぜ注文したのかは全く覚えていないとか。しかも、自宅にはすでにダイニングテーブルと4脚の椅子があるうえに、届いた椅子が大きく、置き場所に困っているという。2脚のうちひとつは色が黄色だそうで、突然「あっこれを海人の誕生プレにするか! これを海人にあげよう! 2脚とも。いいやん!」と思いついた様子の永瀬。高橋のメンバーカラーが黄色であることから、プレゼントに良いと思ったようで「いい椅子やから、あげようかな~」と、まんざらでもなさそうな口ぶりだった。

 ファンからは、岸と手をつなぐ永瀬の理由について「えっ? そんな理由で手をつなぐの? 尊いな」「“岸れん”の手つなぎエピソード聞けた」と大きな反響が集まっていた。

嵐・二宮和也、昨年の“誕生日プレゼント”に言及も「嘘つけ!」とメンバーから猛ツッコミされたワケ

 嵐の冠番組『VS嵐』(フジテレビ系)が6月18日に放送された。この日も前回同様、新型コロナウイルス感染予防対策のため、メンバーがそれぞれ別室から出演するリモート収録が行われた。冒頭では松本潤が、「緊急事態宣言は解除されましたが、まだまだ今までと同ようにはなかなか難しいので、僕らが皆さんにお届けできる形で楽しんでいただけたらと思っています」と視聴者に呼びかけた。

 そんな中、オープニングトークでは、放送の前日である6月17日に37歳の誕生日を迎えた二宮和也の話題に。櫻井翔は、「去年さ、相葉(雅紀)くんがいろいろ手配してくれてね」と、昨年、二宮の誕生日にメンバー全員でプレゼントしたという「靴」について振り返った。

 それは、二宮自身がリクエストしたもので、相葉は足の採寸の機械を借りるなど、何度も靴屋とやりとりをしたとのこと。そのときの苦労を振り返るように「スーツに合う靴を持ってないって言うから、作ってオーダーしたんですよ!」と二宮に詰め寄っていた。

 さらに相葉が「どうですか? 履いてますか?」と聞くと、二宮は少し沈黙したあと、「……毎日履いてます!」と答え、メンバーから「嘘つけ!」とツッコまれる展開に。実は二宮、2019年8月11日放送の自身のラジオ番組『BAY STORM』(bayfm)の中で、その時点で一回も履いていないことを告白。その理由として、夏の間はずっとサンダルで過ごしていることを挙げ、普段スーツを着る機会が少ないため、自然とその靴を履く機会が少ないことを明かしていた。

 とはいえ、それから一度も履いていないということはないようで、櫻井に履き心地を聞かれると、「キチキチよ、遊びは一切ないね」とコメント。革靴のため、自身の足に馴染むまではどうしても時間が掛かってしまうようで、「履き続けないと(自分の足に)フィットしないっていうのが、よくわかる靴だった」と語り、「ここから履いていきます。毎日履きます」と宣言していた。

 加えて二宮は、革靴を持っている側の人間として、「リーダーに一個言っておきたいけど、ああいうの一個持っておくといいなって思いますよ。ちゃんとしたやつ」と自慢気に話していたが、大野智に「俺、最近靴も履かないし。靴下も履かないし……」とサンダル派を宣言さえ、あえなく撃沈。トークの最後には、大野がメンバーの誕生日に言うお決まりのフレーズ、「お母さん、いつも産んでくれてありがとう!」が飛び出していた。

 この日の放送に視聴者からは、「去年の靴の話もしてくれてうれしかった」「きっと大事なときに履いてるんだろうな」「革靴だから最初は痛いだろうけど、頑張って馴染ませてほしいな」という声が集まっていた。