「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。
コンビニ3社“冷凍食品”徹底比較! 野菜たっぷり「ちゃんぽん麺」の第1位は?
長引く外出自粛、食料品の買い置きに便利なのが「冷凍食品」。普段料理をしない人でも簡単に調理でき、日持ちするのが魅力の一つです。コンビニで手軽に買える冷凍食品の中でも、特に麺類は種類が豊富。「セブン-イレブン」「ファミリーマート」「ローソン」のラインナップを見てみると、うどんやパスタ、ラーメンといった定番商品のほかに、全店で「ちゃんぽん麺」が取り扱われていることを発見! ちゃんぽん麺といえば、野菜をたっぷりとれるのが魅力ですよね。今回はそんな「ちゃんぽん麺」に注目して、川村先生にお話を伺いました。
――大手コンビニがこぞって冷凍の「ちゃんぽん麺」を出していて、少し不思議な感じがします。理由はなんだと思われますか?
川村郁子先生(以下、川村) 「ちゃんぽん麺」は野菜やお肉、魚介類などたくさんの食材が入っています。コンビニの冷凍食品メニューの中でも、1品で多くの食材がとれる商品として、人気が高いのかもしれませんね。
――「セブン-イレブン」「ファミリーマート」「ローソン」のちゃんぽん麺を比較して、栄養価の面から順位をつけると、どのような結果になりますか?
川村 正直なところ、「味や具材含めて好きなモノを選んでください!」というのが本音です(笑)。それだけ、甲乙つけがたいということです。あえて選ぶとすれば、第1位はファミリーマートの「1/2日分の野菜ちゃんぽん」(税込498円/375kal)ですかね。
ほかの2社と比べて、野菜の量が多いことが理由です。1日で摂取したい野菜の目安量は350gですが、この量を食べようとすると、生野菜サラダや小鉢、炒め物など、朝・昼・晩でいろいろと用意しなければなりませんが、調理の手間がかかって大変です。そんな中、1食で1/2日分の野菜がとれる商品は、すごくありがたいものです。
個人的に、栄養バランスを意識した食事を毎日するならば、“手軽さ”が非常に大事だと考えています。なので、コンビニで手軽に買えて、かつ野菜量の多い冷凍のちゃんぽん麺を選ぶというのは、健康的な食事を習慣化するための方法として、アリだと思いますよ。
――ズボラな人たちを勇気づける言葉ですね……! ほかにも第1位に選んだ理由はありますか?
川村 セブン-イレブン、ローソンのちゃんぽん麺と比較すると、食塩相当量がやや少ない点ですね。とはいえ、1食あたりの食塩相当量として考えると、この商品でもやや多め。スープは全部飲まずに残すなど、気を使ったほうがよさそうです。ちゃんぽんスープはとてもおいしいので、もったいない気持ちはありますが……。
――では続いて、第2位をお願いします。
川村 第2位は、福岡県出身の私の独断と偏見で、セブン-イレブン「一風堂 博多ちゃんぽん 1人前」(税込386円/373kcal)にさせてください!(笑)。出身地を理由に順位をつけるほど、第2位と第3位には差がないということなので……。
とはいえ、ちゃんと根拠もあります。カロリーが1杯あたり373kcalと、ほかの2社と比較して最も低いんですよね。一方で、タンパク質は16.9gと、セブン-イレブンがやや多くなっています。ちなみに、一風堂といえば“赤丸”ですが、この商品には「赤丸辛みそ」がついているので、辛旨い味付けが好きな方も楽しめると思います。
――では、第3位のローソンはいかがでしょうか?
川村 ローソン「コク旨仕立てのちゃんぽん」(税込430円/461kcal)は、イカやムキエビなど高たんぱく質で低脂質な魚介類、野菜など12種類の具材が入っているのがいいですね。コンビニ食ばかりだと、肉がメインのメニューに偏りがちになるので、魚介類は積極的に食べるようにしてほしいです。ただ、3社の中だとカロリーがずば抜けて高いので、注意するべきでしょう。
――素朴な疑問なのですが、冷凍されても食品の栄養価は変わらないのでしょうか?
川村 生野菜をそのまま冷蔵庫に入れていると、酵素の働きや呼吸、水分の蒸発などにより、栄養価が落ちてしまいます。しかし、食材が新鮮なうちに冷凍・加熱して、酵素の働きを失活させることで、栄養価の損失を防げるんです。これが、冷凍食品のいい点だと思います。
また、冷凍することによって、解凍時に食材の組織が壊れやすくなり、旨味が溶け出しやすくなります。ちゃんぽん麺のように、いろんな食材の旨味でおいしいスープが楽しめるようなメニューと冷凍食品は、相性がいいのではないでしょうか。
ただし、ビタミンCなど水溶性ビタミンは、加熱することによって減少してしまいますので、冷凍食品だけでなく、生野菜も食事に取り入れてほしいです。1日の中でうまくバランスをとって、両方を摂取したいですね。
――では逆に、冷凍ちゃんぽん麺の欠点を挙げるならどこでしょうか?
川村 ちゃんぽん麺はいろんな食材を一度にとることができますし、野菜もたっぷり食べられますが、やはり食塩のとりすぎは気になります。先ほども言った通り、スープはすべて飲み干さないようにしましょう。
サイドメニューとして、ナトリウムの排出を助けるカリウムを含む食材をとりましょう。たとえば、豆乳や生野菜サラダと組み合わせたり、食後のデザートに生果物を食べるといいですね。海藻類もカリウムや食物繊維が多い食材ですので、ちゃんぽんに焼きのりをトッピングしてみたり、乾燥ワカメをプラスしてみたりして、手軽に栄養を補いましょう。
また、3社ともタンパク質が15.1g~16.9gと、1食分としてはやや少ないです。卵や豆腐をプラスしたり、その日に食べる別の食事で補ったりして調整するといいですよ。
(文:佐藤真琴)
■川村郁子(かわむら・いくこ)
管理栄養士。中村学園大学栄養科学部栄養科学科卒業。九州の病院栄養士経験を経て独立。レストランのヘルシーメニュー監修、栄養専門学校講師、企業・大学での食育講演を行いながら、「コンビニや外食との上手な付き合い方」「15分で作れるかんたん栄養めし」の提案をしている。




