アニメ、マンガ、アイドルなどいわゆる「オタク」文化が旺盛な日本。休日の秋葉原や池袋、大阪は難波などではオタク活動に勤しむ人々が「推し」のグッズを片手に幸せそうな笑顔を浮かべているのが定番の光景だが、今は新型コロナウイルス拡散防止のため、自宅待機を余儀なくされている人がほとんどだろう。終息したあかつきには思いっきりオタ活をしたい! と、私も思っている。そこで今回は、お隣の親日国・台湾のオタクたちがどのように「オタ活」を楽しんでいるのか、主にアニメグッズに焦点を当ててご紹介しようと思う。
日本のアニメやマンガは世界各国で愛されているわけだが、台湾も例外ではない。近年、配信サイトやネット環境の目まぐるしい発達により、日本の作品をほぼリアルタイムで追うことができるようになり、オタクたちの活動も一層活発化している。また、日本のアニメ・マンガグッズ販売の最大手「アニメイト」は台湾にも進出しているし、中古グッズショップでお馴染みの「らしんばん」や「アニメイトカフェ」もあり、台湾にいながら日本のアニメ・マンガグッズが随分と手軽に手に入るようになった。
台北市信義区にある大手百貨店・新光三越にはコラボカフェ「MyAnimeCafe」もあり、そこで開催されるコラボは『うたの☆プリンスさまっ♪』『名探偵コナン』『ポケットモンスター』と日本の人気作品を網羅しておりこちらも大盛況だ。しばしば「料理がおいしくない」という意見も噴出するが、こういった声は日本のコラボカフェでも見受けられるので、共通の課題といったところだろうか。
さて、こうしたコラボカフェやグッズ販売での地獄……否、醍醐味とも言えるのが「ランダム商法」だ。フードやドリンクを注文して数十種類ある中からランダムでコースターがプレゼントされる企画や、缶バッジやアクリルキーホルダーを中身の見えない状態で販売する手法は台湾でも常態化している。自分の好きなキャラクターを手に入れるには、莫大なお金と体力を使い目当てが出るまで飲食するか、(不本意ながら)フリマアプリやネットオークションで購入するか、他人と交換するかの3択である。
「他人と交換する」これが一番コスパがいいわけで、日本では交換ツールとしてよくツイッターが利用されているが、台湾のオタクは「Plurk」という台湾資本のアプリを使用する人が多い。イメージ的には「文字制限が360字のツイッター」であり、交換のほかにも「日本のイベントに行きます。代理購入受け付けます」「本日発売の缶バッジ、共同購入しませんか? 日本からの送料を割り勘で」といった書き込みがたくさんあり、オタクにとっては欠かせないアプリだといえるだろう。交換は「現地手渡し」「普通郵便」のほか、台湾の「セブンイレブン」では指定店舗同士の郵送が可能なので、こちらも広く利用されているようだ。
「Plurk」では現在、マンガ『鬼滅の刃』や声優ラッププロジェクト『ヒプノシスマイク』に関するトピックスが多いが、『うたの☆プリンスさまっ♪』『あんさんぶるスターズ!』『A3!』なども根強い人気を見せている。また、男性人気の高い『機動戦士ガンダム』シリーズや『仮面ライダー』などの東映特撮モノ、『トランスフォーマー』なども需要が高いようだ。
「アニメイト」や「らしんばん」がある若者の街・西門町には「萬年商業大樓」というビルがあり、こちらでは最新グッズや雑誌のほか、アニメ・マンガファンにはたまらないグッズが山ほど取り扱われているため、日本人の間でも「オタビル」と呼ばれているんだとか。
長年ガンダムシリーズのファンを続ける30代男性は、台湾旅行の際は必ずこのビルに立ち寄るといい、「萬年商業大樓の魅力といえば、日本ではもう見ないような古いプラモデルが掘り出せることですよ。前回行った時も、日本では絶対買えないレアなグッズを見つけて思わず声をあげました。日本だと、お台場のTHE GUNDAM BASEでしか売っていない限定のSDガンダム『三国創傑伝シリーズ』も揃っていて、僕は関西在住なので台湾旅行のついでに買えるのはありがたかったですね。日本でいう中野ブロードウェイに似た雰囲気がありますよ」とホクホク顔で話してくれた。
このほかにも台北市中正区に位置する台北駅から続く「台北地下街」という長い地下街は、ゲームショップや中古グッズが所狭しと集まっており、こちらも数々のオタクが訪れる聖地となっている。地下街は空港に繋がる電車のターミナル駅にほど近い立地にあるため、旅行者が帰国直前まで見て回れるのが魅力の一つだ。
性別や年齢の垣根を越えて、さまざまな「オタク活動」が可能となった台湾。旅行に行った際には現地で掘り出し物を見つけるのも、また一興なのかもしれない。




