「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。
「松屋」の定食は高カロリー!? 自宅にいても消費できるかチャレンジ!
新型コロナウイルス感染防止のため、外出自粛が続き、運動不足な方も多いのでは? しかし、ほとんど動いていなくても、なぜかおなかは空くものです。バランスよく、手軽に食事をしたいときに重宝するのが、テイクアウトのお弁当や定食。今回は、「松屋」の定食メニューに注目して、カロリーを分析。さらに、自宅にいながら食事のカロリーを消費する方法を、管理栄養士の川村郁子先生に聞きました。
――20〜40代女性の場合、1日に摂取してもよいカロリーはどれくらいなのでしょうか。
川村郁子先生(以下、川村) 農林水産省によると、女性の20~40代であまり運動しない人の場合、摂取カロリーの目安は1,400~2,000kcalだとされています。今、外出自粛せざるを得ない状況を考えると、ほとんどの方が「運動できていない」と言えると思いますので、今回はこの数字を基準に考えていきましょう。
――1日3食、合計2,000kcal分食べる前提で考えると、1食分は666kcalとなります。しかし、松屋の定食は700~900kcalが多いですね。
川村 実際のところ、まったく同じメニューと量を3回食べるわけでもないので、昼はしっかりめに松屋の定食、朝と夜は軽めに済ませる、というふうに調整すれば大丈夫ですよ。
松屋の定食メニューは、やはりお肉を使ったものが多いですが、「牛焼肉定食」が766kcal、「カルビ焼肉定食」が902kcalです。タレの糖分などにより、「カルビ焼き定食」のほうがカロリーが高くなると考えられますが、そもそも、カルビは脂肪の多いバラ肉なので、その分高カロリーになりやすいので注意です。
――ハンバーグを使ったメニューも2種類ありますが、「ブラウンソースハンバーグ定食」(853kcal)に卵がついただけの「ブラウンソースエッグハンバーグ定食」(941kcal)は、100kcal近くカロリーがアップしていて衝撃です。
川村 卵は1個当たり60gとした場合、91kcalもあります。ただ、卵は非常に栄養価の優秀な食品で、タンパク質、ビタミンB群やビタミンA、鉄やマグネシウム、亜鉛など、不足しがちな栄養素を摂取することができます。カロリーを見ると驚くかもしれませんが、多く取りすぎた分を別の食事で調整すればいいので、栄養が不足しがちな方には、卵をトッピングするのもおすすめですよ。
――「松屋」以外にも、テイクアウト商品などを注文する際は、どんなことに気をつけてメニューを選ぶとよいのでしょうか。
川村 テイクアウトやレトルト食品が増えると、脂質や塩分が過剰になりやすく、反対に食物繊維やビタミンCなどが不足しやすくなります。不足しがちな栄養を補うには、メインのおかずと主食のほかに、サラダをプラスしたり、豆の缶詰などを組み合わせたりするといいでしょう。
また、自宅にこもっていると日光に当たる機会が減り、ビタミンD不足になることがあります。ビタミンDは魚介類に多く含まれているので、お肉ばかりに偏らないよう、お魚も選ぶようにしましょう。また、ビタミンDは紫外線にあたることで、体内で生産されます。数十分でもいいので、お庭やベランダに出たり、窓を開けたりして、紫外線を浴びるようにしてください。
――カロリーの話をしていたら、だんだんおなか周りが心配になってきました……。自宅でできる運動は、どのくらいのカロリーが消費できるのでしょうか?
川村 厚生労働省によれば、「国際的には、3~6メッツの身体活動を週に150分行うことが推奨されている」とあります。“メッツ”というのは、運動の強さを表す単位で、運動による消費カロリー(kcal)は、メッツ×体重(kg)×運動時間(分)×1.05で計算することができます。
自宅でできそうな運動を調べてみると、
・ストレッチングをする(2.3メッツ)
・座ってラジオ体操をする(2.8メッツ)
・自体重を使った軽い筋力トレーニング(3.5メッツ)
・ラジオ体操第一(4.0メッツ)
あたりでしょうか。
たとえば、4.0メッツのラジオ体操第一では、6分間で約20kcalを消費することができます。ですが、「牛焼肉定食」の766kcalを消費しようと思うと、ラジオ体操を何時間もやることになりますよね(笑)。自宅でできる運動によって、大幅なカロリー消費をするのは難しいと考えたほうがいいかもしれません。
――では、外出自粛中は太り続けるしかないのでしょうか……。
川村 日常の家事や動作で消費されるカロリーも、少なからずありますよ。
・皿洗いをする(1.8メッツ)
・洗濯をする(2.0メッツ)
・立って食事の支度をする(2.0メッツ)
・そうじをする(3.3メッツ)
このように、何気なくやっている行動でもカロリーを消費しますので、家の中ではなるべくアクティブに動き回るよう意識しましょう。自宅で800kcal、900kcalと一気に消費するのは難しいかもしれませんが、歯磨きの際にスクワットをしてみたり、晴れた日に布団を干したり、少しでも動くようにするといいですね。
(文:佐藤真琴)
■川村郁子(かわむら・いくこ)
管理栄養士。中村学園大学栄養科学部栄養科学科卒業。九州の病院栄養士経験を経て独立。レストランのヘルシーメニュー監修、栄養専門学校講師、企業・大学での食育講演を行いながら、「コンビニや外食との上手な付き合い方」「15分で作れるかんたん栄養めし」の提案をしている。
インスタグラム:@shokuikuko/WEBサイト:「酒好きの食育」 https://shokuikuko.net/