『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』(Netflix先行配信)公式サイトより 見ず知らずの男女6人が、シェアハウスで共同生活する様子を記録したリアリティ番組『テラスハウス』。現在、Netflixにて「TOKYO 2019-2020」が配信中で、ファンは個性豊かな面々の恋愛模様を、一喜一憂しながら、固唾を呑んで見守っている。そんな『テラハ』を愛する“テラハウォッチャー”が、3月末から4月上旬の配信分から、グッときた“名(珍)シーン”をピックアップし、思いのままにレビューする。
花の本性現る…戦慄のコスチューム事件(テラスハウス第38話)
前回、会社経営者の「社長」こと俊幸の強引な発案で、京都へダブルデートにでかけた社長&会社員兼グラビアモデルの夢、スタンドアップコメディアン志望の快&女子プロレスラーの花の4人。しかし快は、主に「旅行中にお金を200円しか出さなかった」という理由で、少し前まで両思いだった花から一気に嫌われてしまった。
続けて、さらに決定的な事件が起きる。快が、浴槽(洗濯機? 浴槽=バスタブ?)に花のプロレスのコスチュームが入っていることを確認せず、洗濯機を回し、乾燥にかけるという事件が勃発。結果、コスチュームは縮み、着られなくなってしまったのだ。
夢にグチる花いわく、そのコスチュームは「何時間もかけてデザイナーさんと話し合って、サイズも測ってもらって、10万円以上してる」もので、「命と同じくらい大事」なものだったそう。
花は「快はさ、テキトーに過ごしてテキトーに小銭稼いでさ、京都だって1泊2日で200円しか使わなくてさ。マジナメんなよ!」と号泣しながらブチ切れ、快が200円しか出さなかったことに、とにかくこだわっているようだった。
商売道具を台無しにされたことは同情するが、花の次の言葉には耳を疑った。
「コスチュームをさ、洗濯機に入れたまんま出かけちゃった花も悪いよ。バタバタしてて干す時間なくて」。
“快は共同生活する人の気持ちを考えていない”とキレている花だが、「命と同じくらい大事」とまで言うものを共有スペースに放置して出かけるとは……。花も花で“共同生活する人に余計な気遣いを強いる”タイプの迷惑な人物と言えるのではないか。その気遣いを怠ると、このようにキレられるとなれば、一緒に暮らす人々の緊張感はとんでもないレベル。快以上に共同生活してはいけない人かもしれない。
花の怒りは、ついに快本人に向けられる。
この日、快はスタンドアップの本番だったが、舞台上でセリフが飛んでしまい、そのまま降壇。メンタルボロボロ状態で帰宅すると、ブチ切れた花を始めとする全メンバーが食卓に集まっていた。
この状況下で「いかついな……」と茶化し気味につぶやいた社長をヒジで小突き、「いかついとか言ってんじゃねぇよ、ナメんなよマジで」と凄んで先制する花。スタンドアップの失敗もあり、快は「ごめん……」とぼう然とするばかり。死んだ魚の目でテーブルにヒジをつき、キャップを被ったままの快に、花の怒りはヒートアップする。
「テメェが何か言えよ! アンタのせいでこうなってんの!」「ファック……!」「一緒に普段住んでる人を笑顔にできないヤツが、何百人何千人のこと笑顔にできるわけねぇじゃん! ナメんのもいい加減にしろよ!」「何で私、こんなに頑張ってんのに、アンタにそういうふうにされなきゃいけないの!?」と責め続ける。
花は去り際、収めどころがわからなくなったのか、「ふざけた帽子かぶってんじゃねえよ!」と快のキャップを手で払い飛ばす。女子プロレスラーへの偏見を生みかねない“暴力的”とも言える問題シーンとなった。
数話前では、快に「疲れたからギュっとして♪」と甘えていた花とは別人のようで、ただただ恐ろしい。
ビビの、いらんポジティブ(テラスハウス第38話)
まるで自己啓発セミナー勧誘員のような、ビビのポジティブ押しつけ癖は、こんな深刻なムードの中でも発揮されていた。
わざわざスタンドアップ本番の前、快に向かって「快は、めっちゃ迷子になってるんじゃないかなって思うんだけど」と話しかけ、ビビは参加していない京都旅行での快の振る舞いについてお説教。
「快は決して、そういうふうな人じゃないと思うのね。もったいない。優しい心持ってるし、それをもっとうまく使えるようにならないと!」と、前向きにまとめていたが、本番を控える快にとっては、もっと違うタイミングで言ってほしかったのでは。
また、コスチューム事件でキレている花にも、ビビは空気を読まない明るさで「でもさ、でもさ! こうなっちゃったのはさ、すっごいツラいと思うけどさ、もうしょうがないじゃん! これは花がこれから、もっといいコスチュームを作って、もっといいリングに上がれる機会なんじゃない?」と割り込む。花がウンザリした表情を見せても、「どうしてもいろんなこと考えてしまって、わざわざ洗濯機の奥まで見ない時も、やっぱり人って誰でもあると思うんだよね! 花の人生の中でもさ!」と続ける。いついかなる時でもポジティブの押しつけを忘れないビビもまた、共同生活はなるべく遠慮したい人物である。
ちなみに快は第39話で、社長から「スタンドアップがヌルい」と全員の前でダメ出しされたあと、静かに卒業した。ほぼ追い出されたかのような痛々しい卒業だった。
23歳の誕生日を迎えた大学生兼モデルの志遠。0時を回ると、誕生日ケーキを持ったメンバーがリビングに現れ、サプライズで祝福した。
問題のシーンはこの後。花が「お誕生日おめでとう!」と言いながら、ケーキを志遠の顔面にいきなりドーン。髪にもシャツにもクリームがべったりついている。
夢が「今、何が起きてるのかと思った!」と驚いていたので、花が独断で突然やったことなのだろうか。
志遠は「ちょっと待って。本当に?」と戸惑いつつ笑顔で、「でもうれしいわ、こういうことができて」と受け入れていたが、なぜ誕生日に罰ゲームのようなことをされなければいけないのか……!? と引いた視聴者も多いのでは。
プロレスラーの花にとってコスチュームが「命と同じくらい大事」であるなら、モデルの志遠にとっては顔や髪やシャツが「命と同じくらい大事」な商売道具だとは想像しなかったのだろうか。もうメンバーがガチ切れするテラハなど見たくないので、とりあえず、志遠がキレなくてよかった。
社長の天下、終わる(テラスハウス第39話)
快の代わりに新メンバーとして、湘南出身のプロサーファーで実業家の金尾玲生(れお)が加入した。
玲生は、夢とムリヤリ間接キスを画策する社長とは違い、さりげなく夢とワイングラスを交換するなど、人生でずっとモテてきた男の余裕が出ている。
危機感を覚えたらしい社長は「プロサーファーって収入源は何になるんですか」「スポンサーは年間契約?」など、経営者マウントを取ろうと必死。さらにカメラマンに向かって、「玲生の出現でオレ、ヤバくね?」とでも言いたげに目配せ。カメラ目線のまま、眉をくいっと上げて見せた。カメラがないように振る舞うことが前提のテラハにおいては禁断の行為だけに、ネット上でも「テラハとしてNG」「キモイ」と物議を醸した。
ファック、暴力、追い出し、自己啓発セミナー勧誘員、顔面ケーキ、カメラ目線……と、テラハらしからぬキーワードばかりが飛び交うレビューとなったが、玲生がさわやかな風を吹き入れてくれることに期待したい。