HiHi Jets・井上のプロ意識に絶賛の声、7 MEN 侍・佐々木はロケ中に涙……【ジャニーズJr.チャンネル週報】

 ジャニーズ事務所が動画配信サイト・YouTubeに開設した「ジャニーズJr.チャンネル」。現在、少年忍者(水曜)Travis Japan(木曜)7 MEN 侍(金曜)美 少年(土曜)HiHi Jets(日曜)がオリジナル動画を投稿中だが、その出来ばえは実にさまざま。そこで、「しょせんジャニオタ向け」と切り捨てるにはもったいない動画と、「ジャニオタでもしんどい」動画をジャニーズウォッチャー・中村チズ子が解説&ツッコミ! 今回は、3月12日~18日公開の動画を注目度順にチェックします!

HiHi Jets・井上、プロ意識&アイドル力の高さに絶賛の声

 HiHi Jetsの動画は、メインの「【100m落下】日本一のバンジーは怖すぎた!」に加えて、「【100mバンジー】360°カメラ(ノーカット版)」の3本を含む計4本が配信されている(いずれも15日公開)。高さ日本一のバンジージャンプがある「竜神大吊橋」(茨城県)にたどり着いた一行。ロケに至るきっかけは少々複雑だが、「美 少年【ドッキリ罰ゲーム】バンジージャンプで衝撃の結末!」(昨年11月2日公開)が大元となっている。この動画では、美 少年・岩崎大昇がサプライズで罰ゲームのバンジージャンプを飛ぶはずだったが、勇気が出ずに飛べずに終了。翌日公開の「HiHi Jets【乱入】岩﨑大昇と…バンジーをかけて対決?」で、井上瑞稀と一緒にバンジーをするという流れになったのだった。しかしその後、岩崎は他企画によりバンジーチャレンジが帳消しになり、残された井上がなぜか一人で飛ぶハメに。動画のオープニング時点で明らかに具合が悪そうな井上は「憂鬱」と、本音をこぼした(心なしか、いつもより目力がない)。

 この日は1時間の貸切予約のため、「誰が飛んでも、何回飛んでもいい状況」とのこと。とはいえ、飛ぶつもりがない4人は会話が弾むなど、お気楽モードだった。撮影スタンバイ中、一人寂しくバンジージャンプ台を見つめる井上はカメラマンに「飛んだら実際カッコいいですか? 俺の中での葛藤だよな……」と尋ね、気持ちの整理をつけている様子。まずは全員で受付に向かい、井上をはじめ残る4人も念のため申請書にサインをした。それでも、「とりあえず書いておくだけ書いておこうかな」「書いといて、“やっぱ無理”はあり?」(橋本涼)とリラックスするメンバーとは違い、井上は「ヤダ」「飛びたくない」と駄々っ子モード。そして、5人それぞれハーネスを装着し、いざジャンプ台へ。

 4人は景色を楽しむ余裕がある一方、手が震えているという井上は「立ってください」(施設スタッフ)「ヤダ!」(井上)と拒否。またも「飛んだらカッコいいですか?」と聞き、周囲が「カッコいい」と口を揃え、猪狩蒼弥は「飛ばなきゃカッコ悪い」と背中を押した。極限状態に置かれた井上はしばし恐怖と格闘した末に、「飛んだらカッコいい?」と確認(本日3回目)。アイドルとして、ファンや視聴者に“自分がどう映るのか”を気にする姿勢は素晴らしく、見ているこちらの胸が熱くなるやりとりだ。覚悟を決めた井上は、ようやくカウントダウンに乗っかってフライング。飛んでいる最中には「死ぬ! 助けて! 怖い!」と叫ぶも、落ち着いた後はカメラに「見たか~! お前ら~! 俺をもう、チキンと呼ばせんからな!」と、急にオラついていた。

 こうして、男気を示した本人は「よかった? 飛んで」(高橋優斗)と問われ、「いろんな意見があると思うけど、俺は飛んでよかったと思ってない」とボソリ。とはいえ、「けど……もう1回行きたい。もう1回行ってもいけるね、俺はもう」と一皮むけたようで、「俺、負けず嫌いだからさ。那須・一世が飛んでるのはデカかったね。よく頑張った、俺」と自身を褒め称えた(BGMも相まって感動的なシーンになっている)。貸し切り時間終了まで19分となり、「俺は飛びたいっていう気持ちよりも、飛ばなかったと思われたくない」(猪狩)「俺もそれが嫌だ。なんならちょっと飛べるんじゃないか」(高橋)「飛んどいたらいいね」(作間龍斗)「飛びたいよな」(橋本)「まさかこういう展開になるとは思わなかった」(猪狩)と心境に変化が訪れた4人。

 じゃんけんの結果、作間&橋本に決まり、「そこ(ジャンプ台)まで行って、本性が出るんじゃないかな」(高橋)「普段イキってるだけだったんじゃないの?」(猪狩)と煽られた橋本は、思ったよりすんなりジャンプ。時間制限効果もあり、同じく比較的にサクッと飛んだ作間は「アクロバット特有のぉ、妖精さんが飛んでいるぅ~」と、謎の言葉を発していた(別でアップされている360°カメラ・作間編も面白いので要チェック)。主役の井上は「達成感はスゴい」「『カッコいい』が僕の調味料ですから。幸せですよ」と晴れやかな表情を浮かべ、エンディングでは「アイスバケツチャレンジみたいに、次飛ぶグループを指名して、そのグループが飛ぶ」と、提案。グループ・個人名を挙げてバトンを回していたのだった。

 ちなみに、前週の段階で一部ファンの間では「大昇のバンジーの付き添いだったのに、瑞稀くんが飛ばなきゃいけないのが意味わからない」「瑞稀くんがバンジー飛ばなきゃいけなくて、大昇が免れたのは許せない」と岩崎サイドを責める声も見受けられたが、今回の概要欄には「動画内では岩﨑大昇に対して、やいのやいの言うてた僕らですが実は感謝もしてるんです。こんな体験ができたのは大昇くんのおかげだってこと」と、HiHi Jetsメンバーのコメントが掲載されている。

 井上の勇姿を見たファンは「不安や恐怖と戦って飛んだ瑞稀くんのことを思うと、涙が止まらない」「『飛んだらカッコいい?』って、どこまでも“カッコいい”を追求する瑞稀が好き」「『飛んだらカッコいい?』って何回も聞く瑞稀くんが可愛すぎた。お疲れ様!」と、大感激。かたや、作間&橋本は昨年9月にプライベートの寝顔写真が流出し、年内いっぱい活動を自粛していたコンビとあって、「禊バンジー」という声もわずかに出ていた。再生回数はメイン動画が26万台、360°カメラ・井上編は13万台、橋本編が7万台、作間編は17万台となっている(20日時点)。

 13日の動画は、茨城県の「ダチョウ王国」でロケを行っている「7 MEN 侍【触覚だけで動物を当てろ】大光の涙のわけは?」(再生回数は20日時点で20万台)。冒頭から可愛い子ヒツジやアルパカが登場する通り、動物×ジャニーズの絡みが存分に楽しめる1本となっている。今回の本題は、今野大輝の罰ゲーム「ダチョウと遊ぶ」を実行すること。しかし、鳥が苦手な佐々木大光は「マジで無理! ちょっと待って、前にアヒルがいるのよ!」と足取りが重く、彼にとっても過酷な撮影になってしまったようだ。

 施設内の「動物ふれあい公園」では、本高克樹がアルパカのツバ攻撃に遭ったほか、同じくアルパカの動きに驚いた今野がベンチ椅子に引っかかって転倒するといったおマヌケな姿も(2分40秒~)。自分が原因にもかかわらず、「文句あんのかよ!」とアルパカを威嚇する今野の様子は、笑わずにはいられない。その後は「動物さん 触って答えて」と題し、目隠しをして触覚だけで何の動物か当てるというゲームにチャレンジ。積極的に動物と触れ合っている菅田琳寧や中村嶺亜とは対照的に、イマイチ乗り切れではない2人は「マジで仮病で休めばよかった」(佐々木)「怖いんですけど」(今野)と、ビクついていた。

 佐々木といえば、ぶっ飛んだキャラクターゆえに“狂犬”の異名がついており、今野は比較的にクールでローテンションな人物。ところが、両者とも鳥の鳴き声を聞いて絶叫するなど、パニック状態に。見ていて可哀想なほど、精神的ダメージを受けていた。ひよことの対面シーンで、ついにはこぼれてくる涙を手で拭う佐々木。怖いのか、ひよこに触れた後の安堵感からか、さめざめと泣く佐々木の隣で、今野もうつむいて黙り込む始末。矢花黎は「こんぴの顔、あれ財布落とした人の顔。めっちゃお金入ってた財布、落とした時」と、ナイスなたとえでイジった。

 そんなクイズの中、インパクト大の“声”が聞こえる一幕も。飼育員がメンバーの首に蛇をかけていった時、矢花は首が弱点なのか、妙に色っぽい声を出していたのだ(12分38秒頃、反応した矢花自身も笑ってしまっている)。一部の視聴者は「矢花くんの声、これアップして大丈夫なやつ?」「矢花さんが蛇のせられた時の声、完全に18禁だよね?」「あんな変態な声出して、ビックリしちゃった」と、衝撃を受けていた。

 14日の動画は「美 少年【群馬アポなし旅】まさかの…ラストに地獄を見たメンバーが!」(再生回数は20日時点で24万台)。前週、路面凍結が原因で、本来の目的であるワカサギ釣りを断念した美 少年。予定がなくなった結果、浮所飛貴が「たんばらスキーパーク」に電話で交渉し、急きょスキー&スノーボードを満喫したのだった。スキー場で4時間も遊んだという彼らは、午後4時になって「お腹空いた~」と、腹ペコ&お疲れの様子(と言いつつ動画開始早々に金指はガムらしき何かを噛んでいる)。引き続き「アポなし旅」となり、車内で次のスポットを探すことに。

 温泉や焼肉店などの候補が挙がる中、藤井直樹が「ふれあいの駅 南郷温泉 しゃくなげの湯」に電話で連絡。温泉の撮影は許可が降りなかったものの、食事処の使用は一発OKをもらえた。筆者は前回、スキー場を説得した浮所に対して、メンバーからお礼の言葉が聞けなかった点について指摘していたが、今回は那須が拍手でリアクション。完全におネムな佐藤龍我は、喜ぶどころか、すでに眠りに入っているようだった。無計画のロケため、到着後はHiHi Jetsの企画「間を取りましょうゲーム」のルールを拝借し、メニュー金額の間をとった人だけが食べられる対決に挑戦。結論から言うと、6人のうち金指一世のみが2連敗してしまい、唯一お預けをくらうという悲惨な状況に(9分7秒~、目が点になっている)。

 1戦目を終えて、おなかがいっぱいになったか、メンバーを思っているのか、2戦目は勝負を捨てて安価なフライドポテトを選んだ藤井や、2戦目でも食事にありつけなかった金指の背中を岩崎大昇がさすったり、頭をポンポンして励ます姿(8分27秒頃、10分22秒頃など)にそれぞれの優しさが表れていた。そもそも、金指は「SAで朝食交換会】よきところでプチドッキリ朝ごはん!」(2月29日公開)でも、朝食代をかけたくじで一番安い300円を引いてしまい、朝の時点で不穏なスタートを切っている(実際にその300円の朝ごはんを食べたのは浮所だったが……)。

 それだけに、ファンの間では「金指くんだけ食べられないのは心が痛い」「かなぴ~、あんなに動いてご飯なしとか可哀想すぎる。撮影以外では自腹で食べてるのかもしれないけど……」「ゲームとはいえ、金指くんが食べられないのは許せない。育ち盛りなんだよ!」「朝から頑張ったんだから、食事くらい普通に食べさせてあげてほしかった」「お昼ご飯も食べれなかったのに、スタッフひどい……おなかペコペコな一世くんを見るだけでつらい」と、憐れむコメントが相次いでいる。また、「藤井くんと大昇、本当に優しくて心が温まる」「金指くん、一番年下なのに文句言わないで偉い」「一世くん、何も食べれなかったのに文句一つ言わなくて、成長を感じた。見た目だけじゃなくて、中身もしっかり大人になっていてうれしい」といった感想も出ていた。

 12日に更新されたのは「Travis Japan【一蓮托生】全員正解しないと食べられません!」(再生回数は20日時点で37万台)。2月24日の動画より続く千葉県・鴨川シーワールド編で、今回は窓からシャチの姿を見られるレストラン「オーシャン」にて撮影を行っている。ここでメンバー7人が挑戦するのは「全員で正解を目指せ! フルコースお魚クイズ」。お魚にまつわる常識クイズや魚へんの漢字読み書き問題に答え、全員正解1問につき1品、全品を食べるには5問正解が必須となるという。

 連帯責任とあって、宮近海斗は「不安だね~」と、本音を吐露。特に筆者も、過去回で天然・おバカな言動を見せた七五三掛龍也、松倉海斗、松田元太の“活躍”に期待しながら視聴していたのだが……。前菜の野菜サラダをかけた第1問は、「鮭のたまごを何という?」。「優しくない?」(中村海人)「マジか……」(松倉)「俺、ガチでわかっちゃったよ」(七五三掛)「これはわかるでしょ!」(中村)「わかんない方がおかしい。これは」「生きてきた中で、絶対食べたと思う」(七五三掛)と、さまざまなリアクションをする面々。

 そして、一同が出した解答は「イクラ」(川島如恵留)「たら」(松倉)「イクラ」(吉澤閑也)「ししゃも」(七五三掛)「イクラ」(中村)「イクラ」(松田)「いくら」(宮近)。正しいのは5人が書いた「いくら」(またはすじこ)だが、宮近に「たらの子ども(たまご)は?」と聞かれた松倉は「えっと……明太子!」(実際はたらこ)と、述べた。さらに、ついさっき「わかんない方がおかしい」と豪語した七五三掛は「ししゃもが普通に大人になって、鮭になると思ってた」と、とんでもない思い違いをしていたよう。先行き不安な展開となり、中村は「今日、マジでメシ食えない可能性が……」と、弱気になっていた。

 この段階では、七五三掛自身も出演し、司会のダウンタウン・浜田雅功が驚くほどの珍解答を連発したバラエティ『そんなコト考えた事なかったクイズ! トリニクって何の肉!?』(テレビ朝日系)を見ている気分になってしまったが、次の「魚へんの漢字を全員で20個書け」で、ミラクルを起こす場面も。以降は、松倉が「クッソー! なんでこんなバカなんだ……」(8分44秒頃)と自己嫌悪に陥ったほか、窓越しに見えるシャチにTravis Japanが手を振るという、可愛いサービスカットもあった(9分20秒~)。

 彼らといえば、ファンの間で「平和な雰囲気のグループ」と言われているが、「この手のクイズ企画でよくある、“正解した人だけ食べられる”というルールじゃなくて、“正解したらみんなで食べる”っていうのがほんわかしたTravis Japanにピッタリ」「いつも励まし合って、誰のことも責めない。TravisJapanの良さが詰まってる動画!」「間違えた人を『ふざけんなよ!』とか責めるのではなく、称え合えるTravisJapanを人として尊敬する」と、感激していた。

 18日の動画は、前週より続く「少年忍者 【みんなで遠足~第2弾~】御岳山に登ってみた!」。山井飛翔を除く21人で、東京・梅市にある御岳山を訪れた少年忍者。今回は2チームに分かれ、ガイド同伴で「御岳山レア写真バトル」なる対決を実施しており、中学生~高校生合同の“ガチ遠足”の模様に密着した1本になっている。植物や動物の写真を撮っていく中、そのレア度によってポイントが変動するといい、「罰ゲームはなく合計ポイントの多いチームにご褒美」という平和すぎるルールも、視聴者側が安心して楽しめる展開だ。

 川崎皇輝らお兄ちゃん組が愛されキャラ・久保廉をイジるなど、素の部分やメンバー同士の自然なやり取りが垣間見れる場面が盛りだくさん。個人的には、カメラマンを気遣う優しい小田将聖(5分15秒頃)、美容系YouTuberふうの稲葉通陽(8分32秒~)、天然キャラで知られる深田竜生が相手チームとすれ違った際に「手ぬるぬるしてる人がいた」(12分18秒頃)と意外にも目ざとい一面を発揮するシーン、その深田が田村海琉を、檜山光成は久保をおんぶする姿(13分39秒~)に注目してほしい。この動画は通常の午後8時より約1時間半遅れで更新され、再生回数は20日時点で19万台を記録している。

HiHi Jets・井上のプロ意識に絶賛の声、7 MEN 侍・佐々木はロケ中に涙……【ジャニーズJr.チャンネル週報】

 ジャニーズ事務所が動画配信サイト・YouTubeに開設した「ジャニーズJr.チャンネル」。現在、少年忍者(水曜)Travis Japan(木曜)7 MEN 侍(金曜)美 少年(土曜)HiHi Jets(日曜)がオリジナル動画を投稿中だが、その出来ばえは実にさまざま。そこで、「しょせんジャニオタ向け」と切り捨てるにはもったいない動画と、「ジャニオタでもしんどい」動画をジャニーズウォッチャー・中村チズ子が解説&ツッコミ! 今回は、3月12日~18日公開の動画を注目度順にチェックします!

HiHi Jets・井上、プロ意識&アイドル力の高さに絶賛の声

 HiHi Jetsの動画は、メインの「【100m落下】日本一のバンジーは怖すぎた!」に加えて、「【100mバンジー】360°カメラ(ノーカット版)」の3本を含む計4本が配信されている(いずれも15日公開)。高さ日本一のバンジージャンプがある「竜神大吊橋」(茨城県)にたどり着いた一行。ロケに至るきっかけは少々複雑だが、「美 少年【ドッキリ罰ゲーム】バンジージャンプで衝撃の結末!」(昨年11月2日公開)が大元となっている。この動画では、美 少年・岩崎大昇がサプライズで罰ゲームのバンジージャンプを飛ぶはずだったが、勇気が出ずに飛べずに終了。翌日公開の「HiHi Jets【乱入】岩﨑大昇と…バンジーをかけて対決?」で、井上瑞稀と一緒にバンジーをするという流れになったのだった。しかしその後、岩崎は他企画によりバンジーチャレンジが帳消しになり、残された井上がなぜか一人で飛ぶハメに。動画のオープニング時点で明らかに具合が悪そうな井上は「憂鬱」と、本音をこぼした(心なしか、いつもより目力がない)。

 この日は1時間の貸切予約のため、「誰が飛んでも、何回飛んでもいい状況」とのこと。とはいえ、飛ぶつもりがない4人は会話が弾むなど、お気楽モードだった。撮影スタンバイ中、一人寂しくバンジージャンプ台を見つめる井上はカメラマンに「飛んだら実際カッコいいですか? 俺の中での葛藤だよな……」と尋ね、気持ちの整理をつけている様子。まずは全員で受付に向かい、井上をはじめ残る4人も念のため申請書にサインをした。それでも、「とりあえず書いておくだけ書いておこうかな」「書いといて、“やっぱ無理”はあり?」(橋本涼)とリラックスするメンバーとは違い、井上は「ヤダ」「飛びたくない」と駄々っ子モード。そして、5人それぞれハーネスを装着し、いざジャンプ台へ。

 4人は景色を楽しむ余裕がある一方、手が震えているという井上は「立ってください」(施設スタッフ)「ヤダ!」(井上)と拒否。またも「飛んだらカッコいいですか?」と聞き、周囲が「カッコいい」と口を揃え、猪狩蒼弥は「飛ばなきゃカッコ悪い」と背中を押した。極限状態に置かれた井上はしばし恐怖と格闘した末に、「飛んだらカッコいい?」と確認(本日3回目)。アイドルとして、ファンや視聴者に“自分がどう映るのか”を気にする姿勢は素晴らしく、見ているこちらの胸が熱くなるやりとりだ。覚悟を決めた井上は、ようやくカウントダウンに乗っかってフライング。飛んでいる最中には「死ぬ! 助けて! 怖い!」と叫ぶも、落ち着いた後はカメラに「見たか~! お前ら~! 俺をもう、チキンと呼ばせんからな!」と、急にオラついていた。

 こうして、男気を示した本人は「よかった? 飛んで」(高橋優斗)と問われ、「いろんな意見があると思うけど、俺は飛んでよかったと思ってない」とボソリ。とはいえ、「けど……もう1回行きたい。もう1回行ってもいけるね、俺はもう」と一皮むけたようで、「俺、負けず嫌いだからさ。那須・一世が飛んでるのはデカかったね。よく頑張った、俺」と自身を褒め称えた(BGMも相まって感動的なシーンになっている)。貸し切り時間終了まで19分となり、「俺は飛びたいっていう気持ちよりも、飛ばなかったと思われたくない」(猪狩)「俺もそれが嫌だ。なんならちょっと飛べるんじゃないか」(高橋)「飛んどいたらいいね」(作間龍斗)「飛びたいよな」(橋本)「まさかこういう展開になるとは思わなかった」(猪狩)と心境に変化が訪れた4人。

 じゃんけんの結果、作間&橋本に決まり、「そこ(ジャンプ台)まで行って、本性が出るんじゃないかな」(高橋)「普段イキってるだけだったんじゃないの?」(猪狩)と煽られた橋本は、思ったよりすんなりジャンプ。時間制限効果もあり、同じく比較的にサクッと飛んだ作間は「アクロバット特有のぉ、妖精さんが飛んでいるぅ~」と、謎の言葉を発していた(別でアップされている360°カメラ・作間編も面白いので要チェック)。主役の井上は「達成感はスゴい」「『カッコいい』が僕の調味料ですから。幸せですよ」と晴れやかな表情を浮かべ、エンディングでは「アイスバケツチャレンジみたいに、次飛ぶグループを指名して、そのグループが飛ぶ」と、提案。グループ・個人名を挙げてバトンを回していたのだった。

 ちなみに、前週の段階で一部ファンの間では「大昇のバンジーの付き添いだったのに、瑞稀くんが飛ばなきゃいけないのが意味わからない」「瑞稀くんがバンジー飛ばなきゃいけなくて、大昇が免れたのは許せない」と岩崎サイドを責める声も見受けられたが、今回の概要欄には「動画内では岩﨑大昇に対して、やいのやいの言うてた僕らですが実は感謝もしてるんです。こんな体験ができたのは大昇くんのおかげだってこと」と、HiHi Jetsメンバーのコメントが掲載されている。

 井上の勇姿を見たファンは「不安や恐怖と戦って飛んだ瑞稀くんのことを思うと、涙が止まらない」「『飛んだらカッコいい?』って、どこまでも“カッコいい”を追求する瑞稀が好き」「『飛んだらカッコいい?』って何回も聞く瑞稀くんが可愛すぎた。お疲れ様!」と、大感激。かたや、作間&橋本は昨年9月にプライベートの寝顔写真が流出し、年内いっぱい活動を自粛していたコンビとあって、「禊バンジー」という声もわずかに出ていた。再生回数はメイン動画が26万台、360°カメラ・井上編は13万台、橋本編が7万台、作間編は17万台となっている(20日時点)。

 13日の動画は、茨城県の「ダチョウ王国」でロケを行っている「7 MEN 侍【触覚だけで動物を当てろ】大光の涙のわけは?」(再生回数は20日時点で20万台)。冒頭から可愛い子ヒツジやアルパカが登場する通り、動物×ジャニーズの絡みが存分に楽しめる1本となっている。今回の本題は、今野大輝の罰ゲーム「ダチョウと遊ぶ」を実行すること。しかし、鳥が苦手な佐々木大光は「マジで無理! ちょっと待って、前にアヒルがいるのよ!」と足取りが重く、彼にとっても過酷な撮影になってしまったようだ。

 施設内の「動物ふれあい公園」では、本高克樹がアルパカのツバ攻撃に遭ったほか、同じくアルパカの動きに驚いた今野がベンチ椅子に引っかかって転倒するといったおマヌケな姿も(2分40秒~)。自分が原因にもかかわらず、「文句あんのかよ!」とアルパカを威嚇する今野の様子は、笑わずにはいられない。その後は「動物さん 触って答えて」と題し、目隠しをして触覚だけで何の動物か当てるというゲームにチャレンジ。積極的に動物と触れ合っている菅田琳寧や中村嶺亜とは対照的に、イマイチ乗り切れではない2人は「マジで仮病で休めばよかった」(佐々木)「怖いんですけど」(今野)と、ビクついていた。

 佐々木といえば、ぶっ飛んだキャラクターゆえに“狂犬”の異名がついており、今野は比較的にクールでローテンションな人物。ところが、両者とも鳥の鳴き声を聞いて絶叫するなど、パニック状態に。見ていて可哀想なほど、精神的ダメージを受けていた。ひよことの対面シーンで、ついにはこぼれてくる涙を手で拭う佐々木。怖いのか、ひよこに触れた後の安堵感からか、さめざめと泣く佐々木の隣で、今野もうつむいて黙り込む始末。矢花黎は「こんぴの顔、あれ財布落とした人の顔。めっちゃお金入ってた財布、落とした時」と、ナイスなたとえでイジった。

 そんなクイズの中、インパクト大の“声”が聞こえる一幕も。飼育員がメンバーの首に蛇をかけていった時、矢花は首が弱点なのか、妙に色っぽい声を出していたのだ(12分38秒頃、反応した矢花自身も笑ってしまっている)。一部の視聴者は「矢花くんの声、これアップして大丈夫なやつ?」「矢花さんが蛇のせられた時の声、完全に18禁だよね?」「あんな変態な声出して、ビックリしちゃった」と、衝撃を受けていた。

 14日の動画は「美 少年【群馬アポなし旅】まさかの…ラストに地獄を見たメンバーが!」(再生回数は20日時点で24万台)。前週、路面凍結が原因で、本来の目的であるワカサギ釣りを断念した美 少年。予定がなくなった結果、浮所飛貴が「たんばらスキーパーク」に電話で交渉し、急きょスキー&スノーボードを満喫したのだった。スキー場で4時間も遊んだという彼らは、午後4時になって「お腹空いた~」と、腹ペコ&お疲れの様子(と言いつつ動画開始早々に金指はガムらしき何かを噛んでいる)。引き続き「アポなし旅」となり、車内で次のスポットを探すことに。

 温泉や焼肉店などの候補が挙がる中、藤井直樹が「ふれあいの駅 南郷温泉 しゃくなげの湯」に電話で連絡。温泉の撮影は許可が降りなかったものの、食事処の使用は一発OKをもらえた。筆者は前回、スキー場を説得した浮所に対して、メンバーからお礼の言葉が聞けなかった点について指摘していたが、今回は那須が拍手でリアクション。完全におネムな佐藤龍我は、喜ぶどころか、すでに眠りに入っているようだった。無計画のロケため、到着後はHiHi Jetsの企画「間を取りましょうゲーム」のルールを拝借し、メニュー金額の間をとった人だけが食べられる対決に挑戦。結論から言うと、6人のうち金指一世のみが2連敗してしまい、唯一お預けをくらうという悲惨な状況に(9分7秒~、目が点になっている)。

 1戦目を終えて、おなかがいっぱいになったか、メンバーを思っているのか、2戦目は勝負を捨てて安価なフライドポテトを選んだ藤井や、2戦目でも食事にありつけなかった金指の背中を岩崎大昇がさすったり、頭をポンポンして励ます姿(8分27秒頃、10分22秒頃など)にそれぞれの優しさが表れていた。そもそも、金指は「SAで朝食交換会】よきところでプチドッキリ朝ごはん!」(2月29日公開)でも、朝食代をかけたくじで一番安い300円を引いてしまい、朝の時点で不穏なスタートを切っている(実際にその300円の朝ごはんを食べたのは浮所だったが……)。

 それだけに、ファンの間では「金指くんだけ食べられないのは心が痛い」「かなぴ~、あんなに動いてご飯なしとか可哀想すぎる。撮影以外では自腹で食べてるのかもしれないけど……」「ゲームとはいえ、金指くんが食べられないのは許せない。育ち盛りなんだよ!」「朝から頑張ったんだから、食事くらい普通に食べさせてあげてほしかった」「お昼ご飯も食べれなかったのに、スタッフひどい……おなかペコペコな一世くんを見るだけでつらい」と、憐れむコメントが相次いでいる。また、「藤井くんと大昇、本当に優しくて心が温まる」「金指くん、一番年下なのに文句言わないで偉い」「一世くん、何も食べれなかったのに文句一つ言わなくて、成長を感じた。見た目だけじゃなくて、中身もしっかり大人になっていてうれしい」といった感想も出ていた。

 12日に更新されたのは「Travis Japan【一蓮托生】全員正解しないと食べられません!」(再生回数は20日時点で37万台)。2月24日の動画より続く千葉県・鴨川シーワールド編で、今回は窓からシャチの姿を見られるレストラン「オーシャン」にて撮影を行っている。ここでメンバー7人が挑戦するのは「全員で正解を目指せ! フルコースお魚クイズ」。お魚にまつわる常識クイズや魚へんの漢字読み書き問題に答え、全員正解1問につき1品、全品を食べるには5問正解が必須となるという。

 連帯責任とあって、宮近海斗は「不安だね~」と、本音を吐露。特に筆者も、過去回で天然・おバカな言動を見せた七五三掛龍也、松倉海斗、松田元太の“活躍”に期待しながら視聴していたのだが……。前菜の野菜サラダをかけた第1問は、「鮭のたまごを何という?」。「優しくない?」(中村海人)「マジか……」(松倉)「俺、ガチでわかっちゃったよ」(七五三掛)「これはわかるでしょ!」(中村)「わかんない方がおかしい。これは」「生きてきた中で、絶対食べたと思う」(七五三掛)と、さまざまなリアクションをする面々。

 そして、一同が出した解答は「イクラ」(川島如恵留)「たら」(松倉)「イクラ」(吉澤閑也)「ししゃも」(七五三掛)「イクラ」(中村)「イクラ」(松田)「いくら」(宮近)。正しいのは5人が書いた「いくら」(またはすじこ)だが、宮近に「たらの子ども(たまご)は?」と聞かれた松倉は「えっと……明太子!」(実際はたらこ)と、述べた。さらに、ついさっき「わかんない方がおかしい」と豪語した七五三掛は「ししゃもが普通に大人になって、鮭になると思ってた」と、とんでもない思い違いをしていたよう。先行き不安な展開となり、中村は「今日、マジでメシ食えない可能性が……」と、弱気になっていた。

 この段階では、七五三掛自身も出演し、司会のダウンタウン・浜田雅功が驚くほどの珍解答を連発したバラエティ『そんなコト考えた事なかったクイズ! トリニクって何の肉!?』(テレビ朝日系)を見ている気分になってしまったが、次の「魚へんの漢字を全員で20個書け」で、ミラクルを起こす場面も。以降は、松倉が「クッソー! なんでこんなバカなんだ……」(8分44秒頃)と自己嫌悪に陥ったほか、窓越しに見えるシャチにTravis Japanが手を振るという、可愛いサービスカットもあった(9分20秒~)。

 彼らといえば、ファンの間で「平和な雰囲気のグループ」と言われているが、「この手のクイズ企画でよくある、“正解した人だけ食べられる”というルールじゃなくて、“正解したらみんなで食べる”っていうのがほんわかしたTravis Japanにピッタリ」「いつも励まし合って、誰のことも責めない。TravisJapanの良さが詰まってる動画!」「間違えた人を『ふざけんなよ!』とか責めるのではなく、称え合えるTravisJapanを人として尊敬する」と、感激していた。

 18日の動画は、前週より続く「少年忍者 【みんなで遠足~第2弾~】御岳山に登ってみた!」。山井飛翔を除く21人で、東京・梅市にある御岳山を訪れた少年忍者。今回は2チームに分かれ、ガイド同伴で「御岳山レア写真バトル」なる対決を実施しており、中学生~高校生合同の“ガチ遠足”の模様に密着した1本になっている。植物や動物の写真を撮っていく中、そのレア度によってポイントが変動するといい、「罰ゲームはなく合計ポイントの多いチームにご褒美」という平和すぎるルールも、視聴者側が安心して楽しめる展開だ。

 川崎皇輝らお兄ちゃん組が愛されキャラ・久保廉をイジるなど、素の部分やメンバー同士の自然なやり取りが垣間見れる場面が盛りだくさん。個人的には、カメラマンを気遣う優しい小田将聖(5分15秒頃)、美容系YouTuberふうの稲葉通陽(8分32秒~)、天然キャラで知られる深田竜生が相手チームとすれ違った際に「手ぬるぬるしてる人がいた」(12分18秒頃)と意外にも目ざとい一面を発揮するシーン、その深田が田村海琉を、檜山光成は久保をおんぶする姿(13分39秒~)に注目してほしい。この動画は通常の午後8時より約1時間半遅れで更新され、再生回数は20日時点で19万台を記録している。

男性育休が定着。働き方改革で好業績をもたらした日本ユニシスがやってきたこと

 日本社会において、育児休業制度を利用する男性は少ない。

 厚生労働省が発表した2018年度の雇用均等基本調査によれば、育休取得率は6.16%。2020年までに13%とする政府目標には大きな開きがある。

 取得率のみならず、期間の短さも問題だ。同調査によれば、5日未満が36.3%、7割以上が2週間未満の取得期間にとどまっている。

 では、男性の育休取得に意識的な企業はどうなのか?

 厚労省は2017年から男性育休の取得に関して模範となる企業を表彰する「イクメン企業アワード」なる賞を行っている。そのアワードのなかには、男性従業員の育児と仕事の両立を推進し、業務改善を図った企業を表彰する「両立支援部門」がある。

 2018年の両立支援部門グランプリはIT企業の日本ユニシス株式会社が受賞した(同時受賞は株式会社サカタ製作所)。

 日本ユニシスは、男性従業員の育休取得率18%、平均取得日数73日という全国平均を大きく上回る数字を達成している。

 男性従業員が育児に時間を割くことを良しとしない組織が未だ多い中、同社はどういった施策を講じてきたのか。組織開発部ダイバーシティ推進室室長の宮森未来氏に話を聞いた。

はじまりはビジネスモデル崩壊への危機感だった
──御社の男性育休取得推進はなにがきっかけで始まったのですか?

宮森未来(以下、宮森) 男性育休取得推進はダイバーシティの取組の一環ですが、そもそもダイバーシティ推進の目的は、イノベーションを起こしやすい環境・企業風土をつくるためです。弊社のダイバーシティは、これまでのビジネスモデルを変革する必要性から始まりました。

──どういうことですか?

宮森 日本ユニシスは設立が1958年で、IT企業としては老舗の部類に入ります。これまでは「お客様の要望を聞いて、そのニーズに応えたシステムをつくる」というのがオーソドックスなビジネスのスタイルでしたが、徐々にそういった仕事のやり方を続けるだけでは生き残りが難しくなりつつあります。
 GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)に代表される業界の覇権を握るゲームチェンジャーが現れるなど、IT業界は激しい変動の波の渦中にあります。そこで経営層は従来のビジネスモデルから脱却し、自らイノベーションを起こし持続的に成長する企業へ、ビジネスモデルの変革を掲げました。
 そのためには旧態依然とした企業風土を変えることが必要でした。弊社は2015年度の前中期経営計画から「企業風土の改革」を重要施策として始め、長時間労働の抑制などの働き方改革、女性活躍に代表されるダイバーシティ推進を進めてきました。そのなかのひとつが、男性の育休取得推進です。

──新しいアイデアが生まれやすいように、「仕事のやり方」を変えるところから始めたわけですね。

宮森 はい、はじまりはあくまで「ビジネスモデルの変革」のための「企業風土の改革」であり、もともと男性の育休取得だけを強力にプッシュしていたわけではないんですね。
社員が各々のライフイベントに合わせて働き方を柔軟に変えることのできる改革を進めた結果、男性が育休を取りやすい環境が徐々にできてきた、といった流れなんです。
 経営課題が起点で、強力なトップコミットメントのもとスタートした風土改革でした。

──まず始めにビジネスモデルの変革という「経営課題」があり、それを解決するために働き方改革を進めたと。

宮森 IT企業というと、少し前までは「エンジニアは長時間労働が当たり前」というようないわゆるブラックなイメージがあったと思います。働き方改革を進めている企業のなかには、そうした環境の改善を目的として始めているところもあるのかもしれませんが、弊社はそこがスタートではないんです。
 また弊社では年に1回、全役員や管理職層含め広く社員が参加するダイバーシティのセミナーを開催しているのですが、その場で社長と風土改革担当の役員が登壇し、直接メッセージを発信しています。男性社員の育休についても、「男性社員も当たり前に育休を取得できるようにしていこう」とセミナーの場で呼びかけました。
 経営トップが直接そうしたメッセージを発信することは、改革の大きな後押しになっています。

管理職の意識改革は地道な作業
──とはいえ、いくら経営トップが打ち出した施策でも、現場のマネージメント層の理解を得るのは大変だったのでは?

宮森 急に「ダイバーシティ」とか「男性の育休取得を推進していきます」とか言われても、そもそも管理職の世代の人々にそういった考え方が受け入れられてないので、当然のことながら社内での戸惑いはありました。
 実際、弊社では企業風土の改革に着手する前から、育休に関する制度は法律以上のものが整っていましたが、その取得率は1桁台でした。
 この数字は、それまで弊社において男性育休は、「取得したいから」ではなく、「家庭の事情などで取得せざるを得ないために取る」といった位置づけのものだったことのあらわれだと思います。

──男性の育休取得が進まない最大の理由は、「育休を取得したことにより、仕事のやる気がないと上司に思われるのではないか」「出世や雇用の維持に影響するのではないか」という恐怖心です。ですから、制度はあっても、組織の文化がともなっていなければ無用の長物になってしまいますよね。

宮森 実際、企業風土改革を始めた当初は、「育休を取りたいけれど、正直、取りづらい」といった声も聞こえてきました。

──どうやって管理職の人たちの意識改革を成し遂げていったのですか?

宮森 そこはもう地道にやっていくしかありませんでした。具体的な施策としては、まず、管理職向けにダイバーシティ・マネジメント研修を行っています。

──どんな研修ですか?

宮森 弊社では、子どもが2歳になるまでであれば分割して育休を取得することができます。
 一例をあげると、出産直後のタイミングと、パートナーが復職するタイミングの2回に分けて取得することもできるのですが、そういった取得パターンの例すら管理職は知らなかったりするので、まずはそういった情報をインプットしてもらいます。
 あとは、男性部下から育休取得の相談があった場合や、自分の組織に育休取得者が出たときに、他のメンバーへの仕事の割り振りをどのように行うか等のロールプレイも行って、組織全体でのマネジメントに備えてもらいます。

──そうした地道な研修により、社内の理解が促進されたのですか?

宮森 少しずつですが、意識改革が進んでいるのを感じます。たとえば、管理職向け研修のアンケートに「男性の育休はどれくらいの期間が妥当だと思いますか?」という項目があります。
 改革を始めたばかりの頃は長くても「1カ月程度」といった回答が多かったのですが、最近では「1~3か月程度」、「本人の希望に応じた期間」で7割を超えます。

──しっかり効果が出ているのですね。しかし育児は育休期間が終わった後も続くものです。復職後の制度やサポート、また社内の雰囲気はどのようになっているのですか?

宮森 育休取得者が復職する際には、その後の働き方を考えるワークショップを行い、「仕事と育児の両立はどうバランスをとっていくか」「家事・育児分担は夫婦でどのように行うか」といった課題について実際にシミュレーションしています。このワークショップは、パートナーが社外の方であっても夫婦揃って参加することができます。
 パネリストとして育児中の先輩社員も参加しますので、そういったロールモデルから仕事と育児の両立について実践的な体験談を学んでもらいます。

──制度面ではどうでしょう?

宮森 テレワークや短時間勤務、フレックスタイム等の制度は整っており、うまく活用している社員が多いです。
 夫婦が共働きの場合、例えば保育園の送り迎えに合わせて週の半分はフレックス、パートナーが送り迎えの担当日は通常勤務など柔軟に制度を活用できます。

働き方改革は業績に良い影響を与えた
──制度はきちんと用意されているし、それを使うことができる企業風土もできあがってきたと。ただ、それは社員全員が使える環境にあるのですか?

宮森 そこは課題のひとつですね。なかなか難しい部署もあるのは事実です。
 たとえば、お客様のオフィスに常駐しているエンジニアですね。最近ではお客様の中にも働き方改革を実施している企業が増えており、テレワークや柔軟なローテーションを組むことができているという声もありますが、それも全部ではありません。

──課題は他にもありますか?

宮森 会社全体で働き方改革の推進度を見ると、確実に進んできていると思います。ここ数年、力を入れて取り組んできたことが浸透しつつある。ただ、それがすべての部署に行き渡っているかというと、やはりどうしても差はあります。
 全社でのアンケート調査をすると「男性で育休をとった人は周りにいない」「うちの部署では働き方改革もダイバーシティ推進もまだまだ進んでいない」「テレワークはしずらい雰囲気がある」という意見が聞こえてくることもあって。
 「働き方改革の波から置いて行かれている」という思いをしている社員が、いなくなるようにしたい。そこはマネジメント層の意識改革をはじめ、引き続き地道にやっていくしかないと思います。

──まだ改善すべきところはたくさんあるということですね。

宮森 弊社としては男性の育休取得について具体的な数値目標は掲げていませんが、それでも、育休取得率はもう少し上げたいですね。平均取得日数の73日というのは、比較的長めだと思っていますが、取得率18%というのは、決して高い数字ではないと思っています。

──取得日数に関しては、2018年度雇用均等基本調査によれば、2週間未満が7割越えというのが現状です。

宮森 最近は男性の育休を義務化する議論も起きていますが、男性が育休を取得することの本質は、働き方を見直し、仕事と家庭を両立させた働き方、自分とパートナーのキャリアを夫婦で考えることにあると思います。その作業に2週間で足りるのか。
 「男性も育休をとるのが当たり前」という意識を浸透させるという点では、まず数を増やすことから、という意見もあるかも知れませんが、育休の本質を捉えていないのであれば、たとえ義務化したところで、あまり意味がないと思うのです。

──数値目標を敢えて掲げない理由はあるのですか?

宮森 数値目標を掲げることが有効な場合もあると思います。ただ男性の育休取得については、1~2週間の期間で取得率を上げることよりも、本質的な働き方改革の意識を持つことを優先したいと考えています。またこうした経験は、マネジメントにも確実に活かされると思います。「イクメン」から将来の「イクボス」が生まれることを期待しています。
 弊社にはグループ会社も含めると約8000人の社員がおります。そのひとりひとりが、各々のライフスタイルを持っている。
 私たちは、柔軟な働き方を選択できる制度を用意し、その制度を本当に使いたい社員が使いやすい企業風土を整えることが役割だと思っています。

──なるほど。

宮森 「ダイバーシティ」というのは、国籍、性別、性的指向、障がいの有無など、まずは目に見える属性の違いを受け容れるといった文脈で語られることの多い言葉だと思いますが、私どもの目指す「ダイバーシティ」という言葉は、もう少し広い意味合いがあります。
 社員ひとりひとりがそれぞれ違う属性、ライフスタイル、価値観をもち、その、「個人単位での多様性」=イントラパーソナル・ダイバーシティと呼んでいますが、これを高めることが、他者の多様性を受け容れ、活かすことに繋がるというものです。
 各々が自分自身の多様性を高め、相手の多様性を尊重し、お互いに活かす。こうした多様な「個」が集まることで、イノベーションが生まれやすく、環境変化にも柔軟に対応できる持続可能な組織をつくることができるのだと思います。取り組みを継続することで、このような意識が浸透しつつあり、確実に業績にも良い影響を与えています。

──目標通り、ビジネスにプラスの影響をおよぼしていると。

宮森 業績は4期連続で増収増益を実現しており、直近の2020年3月期第3四半期でも、売上高、営業利益ともに前年同期に比べてアップしています。働き方改革により生産性も上がり、新規ビジネスも結果を出しはじめています。
 こうしてビジネスでも結果が出たことで、社員も企業風土の改革に、より意味を見出してくれるのではないでしょうか。
 「働き方改革をやったけれど、業績が下がってボーナスも減った」では続けるモチベーションも下がってしまいますが、変わる努力をすれば利益にもつながることが分かり始めてきたわけですから。
 ただ、先ほどお話したとおり課題はあり、弊社の風土改革もまだまだ道半ばです。現状では良い方向に転がり始めているので、さらに広がりをもったものに進めていけたらと思っています。

(取材、構成:編集部)

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「キャッシングで借金、病院代もない」50代無職夫婦と80代老母の“八方塞がり”――「8050問題」の現実

“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)

 そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。

 小田誠さん(仮名・52)は、両親が離婚したあと、長らく音信不通だった母親の介護中に相談に乗ってもらっていた松永理恵子さん(仮名・50)と結婚した。お互いに初婚。50歳になってようやく迎えた春だった。

 福祉関係の専門職として活躍してきた理恵子さんと結婚するという小田さんに、友人たちは「母親を最期まで責任をもって介護したご褒美だ。神様はちゃんと見てくれていたね」「逆玉の輿だ」と祝福してくれたという。

 そんなとき、今度はこれも長く音信不通だった父親が倒れたという連絡が来た。母の介護がようやく終わって、理恵子さんと人生を再スタートしようというときに、これ以上身勝手な親に振り回されたくなかった。「もう生活保護でもなんでもいいので、役所で好きなようにしてほしい。自分はもう引っ越すので何もできない」と言って、理恵子さんの住む都内に逃げるように越したのだった。

(前編はこちら)

こんなに優秀な女性が私の妻に

 追ってくる暗雲を払いのけるように、理恵子さんと暮らしはじめた小田さんは、もっと厳しい現実に直面する。

 年齢もあって、正規雇用の仕事はなかなか見つからず、非正規で働くしかなかった。これは小田さんもある程度は覚悟していたことだった。理恵子さんをサポートできればいいくらいのつもりだったからだ。

 この頃、理恵子さんはこれまでの業績が認められ、ある私立大学の教員に推挙されていた。

「私も誇らしかったですね。こんなに優秀な女性が自分の妻になってくれる。これまで50年間一人でいたのも悪くなかったと、自分の幸運に浸っていたくらいでした」

 だが、そんな幸福も長くは続かなかった。

 理恵子さんは勤務先の大学を牛耳っていた教授たちから、ひどいパワハラを受けたという。「長い物には巻かれろ」ができない理恵子さんの性格が災いした。着任して1カ月もたたないうちに休職、そして数カ月後には退職に追い込まれてしまう。ひどい鬱だった。

「彼女が退職したとたん、生活に困窮するようになりました。私の仕事もろくにない状態なのに、都内の高い家賃は払い続けられません。彼女の療養もかねて、家賃の安い近県に引っ越そうということになりました」

 理恵子さんの実家に戻り、二人で同居させてもらうという方法も考えたというが、それはかなわなかった。理恵子さんの実家には、義弟が住んでいたからだ。

 義弟は勤めていた大企業を辞め、小田さんいわく「怪しげなベンチャー」を立ち上げたが、うまくいかなくなって自己破産。妻とも離婚して、実家に戻ってきていたのだ。

「そうした経緯もあるからか、私たち夫婦には攻撃的で、まともに会話もできません。妻はそれで鬱がひどくなってしまった。とても私たちが妻の実家に同居させてもらえる状態ではないんです」

 肝心の義母も、かわいい息子が帰ってきて、二人で暮らせるのがうれしいようだと小田さんはいう。とはいえ、義母にとっても、娘と息子が放っておけない状態であることは心痛に違いない。

 だからか、小田さん夫婦は近県に引っ越したあとも、たびたび義母に家賃や生活費を援助してもらっているのだ。

「お恥ずかしい話ですが、こちらに来てから何度も家賃を滞納しては、どうにも都合できなくなって、そのたびにキャッシングで借金したり、義母から借りたりしている状態なんです」

 理恵子さんの病気にも波があり、とてもまだ働くことのできる状態ではない。薬も欠かせないという。

「正直、病院代もきつい。私もいろんなことに自信がなくなってしまいました。日払いの仕事を見つけては働いているんですが、電車に乗っただけで体調が悪くなるんです。『プライドを捨てて、介護の仕事でも何でもやってみたらどうか。この人手不足で資格はなくても採用されるはずだ』と友人にも言われましたが、今の気力体力では続けられる気がしない。妻の主治医からも『あなたも鬱にならないように気をつけて』と励まされましたが、私まで病院に行くお金もない。友人が都内の仕事を紹介してくれたこともありますが、都内まで出かける金もないんです」

 もはや生活保護受給を考えるレベルだろう。このままでは共倒れだ。

「市役所に生活保護の相談にも行きました。でも今の家賃が生活保護の上限を超えているので、引っ越しすることが条件だと言われました。基準の範囲内の住まいなら引っ越し代も出せるというんです。生活保護が受けられれば病院代もタダになるので、今よりずっと楽になるのは間違いない。しかし、妻は引っ越しして環境が変わるともっと病状が悪くなるから引っ越しはできないと言っています。私には説得する自信もないし、実際、無理に引っ越して鬱が悪化するのは目に見えているので、難しいでしょう。結局ここで生活保護の話もストップしてしまっています」

 八方塞がりとはこのことだ。いざとなれば義母という助けがあることを、小田さん夫婦も役所の担当者も見越しているからかもしれない。だが、義母だって80代だ。いつまでもあてにできるわけではない。

 小田さんは、あれこれ考えることもできなくなり、「こうしなさい、と言ってくれる司令塔がほしい」と力なく笑う。

 「逆玉の輿」とからかわれた幸福なときは短かった。

「父を見捨てたバチが当たったのかもしれないと、最近思うようになりました。妻と結婚できたときは、母の介護をやったおかげだと思ったのに……」

 「8050問題」――50代の引きこもりや職のない子どもを、80代の親が支えるという構図が社会問題になっている。小田さんの場合、80代の親1人に対して、40から50代の子どもが3人。この現実の前に言葉も出ない。

「もっと私が死に物狂いで仕事を探すしか、解決の道はないんですよね……」

 歯車はどこで狂ってしまったのだろう。それでも、一人で苦しむより、小田さんのそばに理恵子さんという家族がいてよかったと思うべきなのだろうか? 小田さんと別れてからも、ずっと考えている。

うま味くん【アボカド旨塩丼】を作ったら……調味料がマジ“黄金比率”! コレだけで白米イケた

料理がまったくできない主婦の私。料理は夫担当になっていますが、子どもが大きくなるにつれ、私も作らなアカンときに見舞われるように。まずはツイッターで人気の簡単レシピから料理にチャレンジ! 

今日のレシピ:【アボカド旨塩丼】うま味くん@秒速でご飯を見失うレシピを紹介さん

 アボカドが大好きなんですが、今ひとつ料理の方法がわからない。そんな中、鍋もフライパンもレンジすらも使わない、メチャクチャ簡単なツイッターレシピを発見してしまった。調味料をみた時に「コレ……絶対おいしいはず」と予感したが、出来上がったのは想像を絶する旨さだった……!

 料理手順はこちら。

アボカド1/2個を、厚さ7mmにスライス。ごま油大さじ1/2、ごま・レモン汁各小さじ1/2、うま味調味料4ふり、おろしにんにく小さじ1/3、塩、胡椒を混ぜ、アボカドと混ぜ合わせる。ご飯にのせ、卵黄のせる。

 簡単! 鍋もレンジさえも使わない、サッとできる料理。調味料的にも絶対おいしいし、そこに大好きなアボカドという組み合わせ〜!!

 実際に作ってみましょう!

 調味料を合わせてアボカドを切る。ご飯をよそって最後に乗せる卵(卵黄のみ使用)をセットしたら完了。

 合わせ調味料とアボカドをそっと混ぜる。食べてみてわかったのだが、この調味料の「レモン・塩・胡椒」がめっちゃいい仕事をしてくれた。

 すみません。アボカドと調味料を混ぜてご飯に乗せるだけなので、すぐに完成してしまった。コレは材料さえあれば、小学生の子どもでも安全に作れる。それくらい簡単だった。実食開始!

 ツイッターレシピを真似するようになってから気づいたんですが、どうやら私は卵黄が乗ってるものが好きなようだ。卵黄を潰した時にトロッとご飯に絡む瞬間は、「絶対間違いない濃厚さ決定!」と心の中でワクワクが止まらない状態になっている。しかも今回は、濃厚で口当たり滑らかなアボカドとの絡みなので、味は間違いないだろう。

 「やばい。コレはうまい」……卵かけご飯の慣れ親しんだ味は残しつつも、アボカドとレモンがめっちゃ合う……。サッパリレモン風味でありながら、アボカドの濃厚な味が卵黄と絡み、そこにちょっと塩気がきいていて、ご飯がめっちゃ進む!! 

 鼻息荒く、本当にご飯がどんどんいけるのでまさに「秒速でご飯を見失うレシピ」だ。アボカドと黄金比率の調味料の相性が良すぎて、さっさとご飯がなくなってしまった。ご飯をおかわりしたけどアボカドはもうない。しかし残っていた「秘伝の調味料」をかけて、それだけでも完食してしまった。

 簡単すぎたけど「旨塩味」が本当においしかったので、総評価は満点をつけたいと思います!

料理考案者:うま味くん@秒速でご飯を見失うレシピを紹介さん

【総評】
もう一度作りたい度:★★★★★
ズボラ主婦でも再現可能度:★★★★★
子どもウケまたは夫ウケ:★★★★★

「ZOZOMAT」はサイズ計測精度向上? ”あの”スーツの悪評判を払拭し、靴専門モール「ZOZOSHOES」は成功なるか

――ファッションライター・南充浩氏が、いま話題のファッションニュースに斬り込む!

 2019年夏前に発表され、同年秋冬に送付を開始する予定だった足の計測器「ZOZOMAT(ゾゾマット)」が、当初の予定より約半年遅れで、先頃から配布が開始。これと連動して3月4日には、衣料通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」内に靴販売の専門モール「ZOZOSHOES(ゾゾシューズ)」がオープンしました。

 昨年夏、ZOZOがYahoo!に買収されたことによって、立ち消えになったかと思われていたゾゾマットですが、開発は継続していたということになります。

 今回発表されたゾゾマットは、マーカーが印刷された紙という形態です。紙を床に広げ、印刷された足型に自分の足を合わせて置き、その周りのドット柄のマーカーをスマホで読み取ることで、ミリ単位の3D計測ができます。

 足のサイズというのは、縦の長さのことを指すと思われているかもしれませんが、それだけが重要ではありません。足の幅、甲の高さも重要で、全てが合った靴でなければ、フィット感は得られないのです。例えば、ナイキやアディダス、プーマといった欧米ブランドのスニーカーは、幅狭めかつ甲が低く作られている場合が多く、それは欧米人の足型の特徴に合わせているから。しかし、幅広で甲高という足型の特徴がある日本人は、これらのスニーカーを履く際、縦の長さのフィット感を求めると、足の幅と甲の高さに窮屈さを感じてしまいます。縦の長さが長くなるに従って幅は広くなり、甲は高くなるので、通常より0.5~2センチくらい大きなサイズの物を選ばなくてはなりません。

 つまり完全にフィットする靴を見つけるためには、縦の長さだけでなく、幅の広さ、甲の高さを、3D計測でしっかり把握することが必要になるのです。

 さて、そんなゾゾマットの計測精度を考察していきたいと思います。皆さんは以前発表され、不評の結果廃止となった採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」を覚えているでしょうか。これは、スーツにプリントされた水玉柄のマーカーを読み取ることにより、体型サイズをミリ単位で正確に計測する技法が用いられていました。ゾゾマットは、ゾゾスーツと基本的な仕組みは同じだと言えますが、ゾゾマットの方が、計測精度は高いと思われます。

 ゾゾスーツは、計測サイズに誤差が頻繁に起きたと言われており、その理由は、水玉柄のマーカーが着用時にズレたり伸びたりしてしまうからだと考えられます。もし、ゾゾマットが水玉柄のマーカーをプリントした「靴下タイプ」だったら、同じように計測ミスが頻発されたと推測できるのですが、実際のゾゾマットは、先述した通り、印刷された紙を床に置き、そこに足を乗せるタイプなので、マーカーの位置がズレる心配はほとんどありません。ですからサイズの計測ミスがスーツに比べて低くなると考えられるというわけです。

 そもそも靴は、洋服以上にサイズが命。というのも、靴は5ミリでサイズピッチが刻まれていて、5ミリ小さいだけでも足入れさえできなくなるため、ミリ単位の正確な計測が求められるのです。思い返せば、ゾゾスーツも「ミリ単位の計測」を謳っていましたが、結果的に計測の誤差が多発。顧客の信用回復という意味でも、ゾゾマットではさらに高い計測精度を実現させなければいけなくなったとも言えます(ちなみにゾゾスーツに関してですが、はっきり言って、ほとんどの衣服にミリ単位の精度は必要ありません。なぜなら生地は伸びるから。1~2ミリの差なんて、服でいうなら許容範囲の誤差でしかなく、当初からその狙い自体がズレていたとしか言いようがありません)。

 ZOZOサイドも、精度向上は必須という認識だったようで、同社の伊藤正裕取締役COOは、国内・海外の最新ファッションニュースを配信する「WWDジャパン」のインタビュー記事で、「技術検証は6万回、時間にして延べ5000時間と、時間も手間もかなりかけたことも遅れた原因だ」と語っています。見切り発車感の強かったゾゾスーツとは雲泥の差です。加えて、靴ではPB(プライベート)は作らないことも明言しているのですが、これもゾゾスーツと連動させたPB服が、まったく売れなかったことへの反省が生かされていると言えます。

 そんなゾゾマットは、靴のネット通販にどのような影響を与えると考えられるのでしょう。

 そもそも靴は、少々小さくても着用できることが多い服とは違って、少しサイズが小さいだけで、痛くて歩けないことすらあり得るもの。もちろん、「返品交換無料」という商品やサイトもありますが、それとて、その手続きが面倒くさく、やはり最初から実店舗で試着して購入するほうがはるかに楽ですから、ネット通販で靴を買うのは、従来「非常にハードルが高い」とされてきました。

 もし躊躇なくネット通販で購入しようとすると、その靴や、そのブランドのサイズ感を完全に把握しなければなりません。例えば、昨年私は、5,000円前後に値下がりしたナイキの「エアマックスシリーズ」をAmazonで4足買いましたが、これは以前、ナイキのエアマックスインビガープリントというスニーカーを購入した経験があったからです。そのときは、27.5センチを購入し、着用はできたものの、どうも少し小さめだと感じました。我慢して何カ月か履いたのですが、長時間履くと足がすごく疲れてしまい、やっぱり「少し小さめ」という結論に至ったのです。ですから、エアマックスシリーズの商品を買う際は、0.5ミリ大きい28.0センチが自分の適正だということがわかりました。そこで念のため、28.0センチのエアマックスフレア50という商品を試しに買ってみたところ、想像通りのサイズだったため、確信を持って、ネットで買うようになりました。つまり、ここまでの経験と類推がないとネットで靴を買うのは至難の業なのです(まあ、足の痛みなど気にしないという人を除けばですが)。

 そう考えると、ゾゾマットの登場は、試着なしのネット通販による靴の購入を大幅に促進できる可能性があります。多くの人が期待しているのも理解できます。

 しかし、実は、ゾゾスーツよりは圧倒的に少ないものの、ゾゾマットの「計測ミス」がネット上で報告され始めているという実情もあります。「ゾゾシューズ」の成功、ひいては靴のネット購入の拡大に、ゾゾマット自体の改良修正は必要不可欠であり、急務だと言えます。それなしではゾゾスーツの二の舞となってしまう可能性も低くありません。ZOZOには真摯に課題点の修正に臨むことが期待されます。
(南充浩)

羽賀健二、実刑判決で次の刑務作業は何? 元女囚が考える「芸能人の刑務所ライフ」

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

元タレントの羽賀研二さんに実刑判決

 3月18日、元タレントの羽賀研二さんにまた実刑判決が出ましたね。詐欺事件の被害者の賠償に充てる資産を隠したということで、執行猶予ナシの懲役1年6カ月。羽賀さんは控訴する方針のようです。この判決の少し前の「週刊新潮」(新潮社)にインタビューが出ていましたね。

 記事によると、羽賀さんはずっと独房で、刑務作業も独り。しかも素手でドブさらいやトイレ掃除をさせられていたそうです。

 前にも書いてますが、ムショでは本当の芸能人だけでなく世間を騒がせた有名人も「芸能人」扱いされます。これは、どこの施設でも同じと思います。ムショはそれぞれの施設の所長の判断に任せることが多く、各施設で若干ルールが違うこともあるんですが、「芸能人」枠は同じでしょうね。

 今の若い人は知らないと思いますが、羽賀さんは、もともとは健二の名で芸能界デビュー。1985年に始まったフジテレビ『森田一義アワー 笑っていいとも!』の「初代いいとも青年隊」でブレイクして、さらにタレントの梅宮アンナさんとの交際でごっつい借金問題も出たりして、いろんな意味でムショ的には「芸能人」ですから、ムショがピリピリするのもわかります。

 今見てもけっこうオトコマエで、いい思いもしてきているはずですから、刑務官もヤキモチを焼くのかも(笑)。ムショは狭い世界なので、刑務官からでも懲役からでも、いったんヤキモチを焼かれたらもう逃げられません。ずっといじめのターゲットにされることになります。

 羽賀さんは、新潮のインタビューで「(施設内の)工場から流れてきた鉄片やら木片、なんだか分からない突起物が紛れていて、うっかり触れば手を切ってしまう」ような下水溝で独り黙々と掃除をさせられていたと語っています。

 事実ならひどい話ですが、男子刑務所ならあってもおかしくない気もしますね。こういうイジメは女子刑務所では聞いたことはないですが、女子刑務所の刑務官がやさしいわけではありません。危険な肉体労働のようなわかりやすいイジメはしない、ちゅうことです。

 ここまで危険な作業をさせたんですから、羽賀さんはムショに対して裁判も起こせるかもしれませんよ。ムショは国の機関なので、舌を噛みそうですが、「国家賠償請求訴訟」ですね。でも、証拠はないでしょうし、実際にケガをしてなければ難しいかも?

 ちなみに羽賀さんはヤクザではないし、累犯でもないのに仮釈放は認められずに満期出所されたそうですが、これも多分イジメですね。インタビューによると、何度も「担当抗弁」(刑務官に文句を言うこと)を繰り返していたそうで、「これではカリシャク(仮釈放)は無理やなー」と思いました。刑務官に言い返したら、まずええことはありません。いじめられる原因にもなります。まあそれでも毎日ナカ(獄中)ではハラが立つことも多いので、私も問題を起こすことはありました(笑)。

 ただ、刑務官に言い返すのもコツがあります。誰彼かまわずキレまくるのではなくて、自分をわかってくれている刑務官のメンツをつぶすような言い方はしないとか、キレるのも考えてやらなあかんのです。

 思えば私もいろいろとやらかしてるので、羽賀さんが落ち着いたら対談でもしてみたいですね。控訴審と上告審の判決にもよりますが、羽賀さんは次のムショでどんな刑務作業をさせられるのでしょうか。

「居候してたの?」「胡散臭さしかないのに!」交友関係に“仰天”の声が続出した有名人

 2月11日、首相官邸前にラッパーで実業家のTOMOROが運転手付きの高級車で現れたと「FLASH」(光文社)が報道。TOMOROは、安倍昭恵首相夫人が主催するランチ会のゲストとして招かれていたという。

 TOMOROといえば、お騒がせタレント・加藤紗里の“元カレ”として知られている人物。2019年3月には、2人で訪れたマレーシアで、カジノの軍資金や高級腕時計など、約3200万円相当の強盗被害に遭い、注目を集めた。

「現在、TOMOROは都内で焼き肉店をプロデュースするかたわら、ラッパーとして音楽活動も活発で、『令和のバブル男』と自称するほど、連日楽しんでいるようです。富と顔の広さを生かし、著名人との交流も盛んなようで、昭恵夫人とは、夫人が都内で経営する居酒屋『UZU』で開催した、日本食文化についての交流会で知り合ったというから驚きです」(芸能ライター)

 2人が親密であるかは不明ながら、TOMOROをランチ会に招いた昭恵夫人についてはネット上で、「TOMOROなんて、胡散臭さの日本代表みたいな男。昭恵夫人はこういう人に弱いよね」「どこの馬の骨かもわからん怪しいラッパーを官邸に招くとは」「もう少し慎重に行動されたほうが良い」などといった指摘が噴出。意外すぎる交友関係に関心が集まった。

 お笑いトリオ・四千頭身の後藤拓実が2月7日に投稿したTwitterの内容も、意外な関係が垣間見え、話題となった。前日の6日に、Sexy Zone・佐藤勝利から“誕生日メッセージ”をもらったと明かしたのだ。

「後藤と佐藤は同学年の“タメ”同士。これまでも2人で食事に行ったことなどが明かされていますが、“意外な交友”として双方のファンの間で話題になっていました。後藤の誕生日である6日の午後11時59分、佐藤から『お誕生日おめでとう。最後を彩ってやったよ』というメッセージが届いたそうです。誕生日の最後の瞬間を“彩った”粋な計らいが話題となりました」(同)

 ネット上では、「23時59分になるのをずっと待ってた勝利くん可愛い!」「勝利くんのメッセージ、イケメンすぎる」「後藤さんと勝利くん仲良すぎて、かわいい」などとファンの間でも大盛り上がりを見せた。

 また、サッカー界のレジェンド、カズこと三浦知良と交友関係にも、驚きの声が上がったことがある。

「その人物は、タレントのラッシャー板前です。まだ無名だった頃のカズは、ラッシャーと同居していたとか。関係でいうと、カズは居候させてもらっていた身分です。生活が苦しかったときは、たぬきそばとカツ丼を分け合って食べていたことを、ラッシャー自身が振り返っています」(同)

 この関係にネット上では、「キングカズってラッシャーさんの居候だったの?」「カズとラッシャー? すげー」「どんな繋がりなんだろう? カズが食べ物を分け合うなんて……」と仰天する声が上がった。確かに、幅広い交友関係に驚くばかりである。

 それぞれが違ったジャンルで切磋琢磨することは、いい刺激になるのだろう。

 

「居候してたの?」「胡散臭さしかないのに!」交友関係に“仰天”の声が続出した有名人

 2月11日、首相官邸前にラッパーで実業家のTOMOROが運転手付きの高級車で現れたと「FLASH」(光文社)が報道。TOMOROは、安倍昭恵首相夫人が主催するランチ会のゲストとして招かれていたという。

 TOMOROといえば、お騒がせタレント・加藤紗里の“元カレ”として知られている人物。2019年3月には、2人で訪れたマレーシアで、カジノの軍資金や高級腕時計など、約3200万円相当の強盗被害に遭い、注目を集めた。

「現在、TOMOROは都内で焼き肉店をプロデュースするかたわら、ラッパーとして音楽活動も活発で、『令和のバブル男』と自称するほど、連日楽しんでいるようです。富と顔の広さを生かし、著名人との交流も盛んなようで、昭恵夫人とは、夫人が都内で経営する居酒屋『UZU』で開催した、日本食文化についての交流会で知り合ったというから驚きです」(芸能ライター)

 2人が親密であるかは不明ながら、TOMOROをランチ会に招いた昭恵夫人についてはネット上で、「TOMOROなんて、胡散臭さの日本代表みたいな男。昭恵夫人はこういう人に弱いよね」「どこの馬の骨かもわからん怪しいラッパーを官邸に招くとは」「もう少し慎重に行動されたほうが良い」などといった指摘が噴出。意外すぎる交友関係に関心が集まった。

 お笑いトリオ・四千頭身の後藤拓実が2月7日に投稿したTwitterの内容も、意外な関係が垣間見え、話題となった。前日の6日に、Sexy Zone・佐藤勝利から“誕生日メッセージ”をもらったと明かしたのだ。

「後藤と佐藤は同学年の“タメ”同士。これまでも2人で食事に行ったことなどが明かされていますが、“意外な交友”として双方のファンの間で話題になっていました。後藤の誕生日である6日の午後11時59分、佐藤から『お誕生日おめでとう。最後を彩ってやったよ』というメッセージが届いたそうです。誕生日の最後の瞬間を“彩った”粋な計らいが話題となりました」(同)

 ネット上では、「23時59分になるのをずっと待ってた勝利くん可愛い!」「勝利くんのメッセージ、イケメンすぎる」「後藤さんと勝利くん仲良すぎて、かわいい」などとファンの間でも大盛り上がりを見せた。

 また、サッカー界のレジェンド、カズこと三浦知良と交友関係にも、驚きの声が上がったことがある。

「その人物は、タレントのラッシャー板前です。まだ無名だった頃のカズは、ラッシャーと同居していたとか。関係でいうと、カズは居候させてもらっていた身分です。生活が苦しかったときは、たぬきそばとカツ丼を分け合って食べていたことを、ラッシャー自身が振り返っています」(同)

 この関係にネット上では、「キングカズってラッシャーさんの居候だったの?」「カズとラッシャー? すげー」「どんな繋がりなんだろう? カズが食べ物を分け合うなんて……」と仰天する声が上がった。確かに、幅広い交友関係に驚くばかりである。

 それぞれが違ったジャンルで切磋琢磨することは、いい刺激になるのだろう。

 

なぜファッション業界は「セクハラが多い」のか? ストライプ社トップの騒動は「珍しくない」

 去る3月初旬、「朝日新聞」と「週刊新潮」(新潮社)の報道によって、女性向けファッションブランド「earth music&ecology(アース ミュージック&エコロジー)」などを展開する株式会社ストライプインターナショナル(以下、ストライプ社)の代表取締役社長(当時)・石川康晴氏のセクハラ問題が浮上した。

 報道によると、石川氏は複数の女性社員やスタッフにセクハラ行為を行っており、一昨年12月に臨時査問会が開かれたという。この査問会では、「宿泊研修時、石川氏がLINEで社員に『内緒だよ』とメッセージを送り、部屋に来るように誘った」という事例や、「地方視察の際、店舗スタッフを朝ホテルに呼び出し、同意がないままわいせつ行為に及んだ」という事例など、4件が報告されたとのこと。しかし、石川氏への処分は特になく、厳重注意にとどまったそうだ。石川氏は報道後、公式サイトで、「査問会では、セクハラの事実は認められなかった」とするコメントを発表したが、翌日には自ら一連の報道を理由に代表取締役社長を辞任するに至った。

 ここ数年、「♯MeToo運動」が世界的な広がりを見せ、セクハラへの問題意識が高まる中で勃発した、有名アパレル企業トップのセクハラ問題は、世間に大きな衝撃を与えた。そんな中、国家公務員からファッション誌編集者、そしてファッション関係の法律問題を扱う弁護士に転身という異色のキャリアを持つ海老澤美幸氏が、自身のTwitterで「残念ながら、ファッション業界はセクハラやパワハラがまだまだ多い。 男性経営陣と多数の女性従業員というアパレルならではの構図の中、こうした古臭い男性が立場を利用するケースは珍しくないです」とツイート。アパレル企業ならではの「構図」に、その原因があるのでないかとの見解を示したのだ。

 シャネルやディオール、ステラマッカートニーといった世界的なブランドが、「性差別撤廃」を前面に押し出す取り組みを盛んに行っているだけに、ファッション業界は特にセクハラ問題に厳しいといったイメージも強まっているが、今回、海老澤氏に業界の実態について話しをお聞きするとともに、セクハラ撲滅のためにすべきアクションとは何かを語っていただいた。

 海老澤氏は、石川氏のセクハラ報道を受け、率直にどのように感じたのだろうか。「石川氏個人のことを存じ上げているわけではなく、また今回の一件についても、報道されている以上のことはわからないのですが」と断った上で、次のように述べる。

「ファッション業界は体質が古く、こうしたセクハラ問題はさして珍しくはないのではないかと思いました。おそらく世に出ていないだけで、こうしたケースは多く、今回の報道も『出るべくして出た』という印象です」

 これまで海老澤氏が見聞きしたファッション業界のセクハラ事例でいうと、男性の上司から執拗にご飯に誘われるなど、プライベートでの交流を求められるケースはよくあるといい、一方で「パワハラも多く、上司から怒鳴られるといったことも。こうしたセクハラやパワハラを会社に訴えても、うやむやにされて配置転換などの対応を取ってもらえず、被害者が会社を辞めざるを得なくなったというケースもよく耳にします」という。

「報道された内容が全て事実かどうかはわかりませんが、石川氏本人が『セクシュアル・ハラスメントと誤解を受ける行為や従業員との距離のとり方等について、厳重注意を受けました』という文書を公表しています。女性社員やスタッフに対して、LINEで誘いのメッセージを頻繁かつ執拗に送っていたというのが事実であった場合、さすがに『処分なし』というのは軽すぎるでしょう。これはファッション業界に限ったことではありませんが、日本はセクハラに関する認識が非常に甘いと感じましたね」

 今回の報道を通じて「誘っただけではセクハラにならない」と認識している人は少なくないのでは……と危機感を覚えたという海老澤氏。そもそもセクハラとは、労働者が不快に感じる性的な言動が行われ、それに応じない場合に不利益を受けること(対価型)、労働者の業務に悪影響が出ること(環境型)とされている。ケースバイケースではあるものの、例えば今回のように社長と部下という関係性を背景に誘う場合、誘われた側の女性は「断ると社内での地位が危うくなるかもしれない」など不利益を受けることを恐れ、心理的負担を感じるだろう。この場合、企業はその女性が快適に仕事ができる職場をつくるという「男女雇用機会均等法」上の義務に反することになる。

 また、もし誘われた女性側が精神的に不安定となり、実際に精神科や心療内科に通わなければいけなくなるなどの不利益を被ったり、休業や退職を余儀なくされた場合は、民法により、女性はセクハラを行った人物と会社に対し、不法行為責任を問える可能性があるという。加えて、もし体を触られた、同意のない性行為を強要されたといったことがあった場合は、刑法上の問題になる可能性もある。このようにセクハラは、法的責任を問われる重大な問題なのだ。

 海老澤氏は、ファッション業界でセクハラが多い背景に、業界の体質が関係しているとしていたが、その詳細はどういったことなのだろうか。

「アパレル企業は、トップの経営陣が男性で、その下にいる社員や販売員が若い女性、かつ男女比においては、女性の比率が圧倒的に高いという構図が特徴的です。ファッション業界は、年2回ないし年4回のシーズンによって動いており、それに合わせて集中的に働くので、ハードワークになりやすい。また、人手不足の上、セールなどのイベントや研修・打ち合わせなども多く、常に過重労働です。そうした環境の中、女性が結婚、妊娠、出産をきっかけに仕事から離れてしまうケースも多く、そうすると男性が上に行き、その下に若い女性がつくという構図になりやすいんです。そのような状況で、ごく一部の経営陣の男性が、『女性を好きにできる』などと勘違いして、セクハラ行為に走りやすいのではないかと感じています」

 確かにストライプ社も男女比が「9割女性」ではあるが、一方で管理職も5割は女性であり、その実績から、石川氏は政府の「男女共同参画会議」の議員を務めていた(報道後に辞任)。

「女性の数が多いので、他業界と比べると管理職の女性比率が高いと思われるかもしれません。しかし、たとえ全体の9割が女性でも、管理職も9割が女性というわけではないんです。やはりファッション業界は、『女性が上に行きにくい』面があるように思います」

 さらに、ファッション業界では「一見『経営』の権限を持っているような肩書を与えられても、実質はそうではないケースも多い」と海老澤氏。

「『店長』や『◯◯責任者』という肩書を持っていたとしても、権限が弱く、一従業員とさして変わらないといったことは珍しくありません。というのも、労働基準法上、企業は従業員に対し、例えば残業代の支払いなどに関し、大きな義務が課されるのですが、その規制を緩和するために、肩書だけ経営陣にしてしまい、しかしその働き方は、一従業員とほぼ同じといったことが割とよくあるのです」

 そう考えると、いくら経営陣に女性が多いというアパレル企業でも、実質的には「トップは男性で、その下にたくさんの女性がいる」という構図の企業も少なくないと考えられるだろう。

 では、ファッション業界のセクハラ問題解決のためには、どのような取り組みを行うべきなのか。業界の働き方を改革し、「構図」そのものを是正していくことが考えられるが、現実問題として、海老澤氏は「まずは啓蒙しかないと思っています」という。

「現在、アパレル企業のトップにいる人たちは、業界全体の業績が上り調子だった華やかな時代を経験している世代というイメージがあります。セクハラの意識に関しては世代ではなく、個々人によるところが大きいとは思いつつも、現在のトップ陣が、真剣に『セクハラ撤廃』に取り組んでいるかと言われると、少し疑問を覚えるところはあります」

 海老澤氏は、セクハラに対する認識が低い人には、単純に「セクハラはいけません」と言うだけでは響かないと考えているそうだ。

「『セクハラは会社を潰すことになる』という啓蒙の仕方をしなければ伝わらないのではないかとも思っています。ファッションはイメージが命。特にアパレル不況と言われる昨今では、若い世代が、商品の価格やクオリティ以上に『サスティナビリティ』(環境への配慮がなされ、公平な雇用形態、安全な職場環境によって作られたものか)に目を向けるようにもなっています。そんな中、特に女性向けブランドを持つ企業でセクハラ問題が勃発すると、いくら女性に優しいというイメージを打ち出していても、『実際は女性の人権を蹂躙していた』として、ブランド価値を毀損してしまい、経営にも大打撃を与えることになる。セクハラ行為を行うアパレル企業のトップ陣は、果たしてそこまで考えていたか……もっとライトに『可愛いから誘った』『恋愛感覚だった』くらいの意識なのではないでしょうか」

 ストライプ社の展開する「アース ミュージック&エコロジー」は、「あした、なに着て生きていく?」という、女性がファッションを通して自らの生き方を選択することを後押しするキャッチコピーが話題を集めたほか、環境問題に配慮しているというイメージも強く、「ある意味イメージ戦略に成功してきたアパレル企業と言える」と海老澤氏。それをトップ自らがふいにしてしまったのは、懸命に働いている社員やスタッフたちにとってもショックが大きいのではないだろうか。

 一方で、海老澤氏いわく「もちろん、『♯MeToo運動』の流れから、女性社員の比率が多いという環境を踏まえ、セクハラやマタニティ・ハラスメントを撲滅し、また仕事と子育てを両立できるような働きやすい職場環境を整える改革を行うアパレル企業も出てきています」とのこと。ストライプ社のセクハラ問題を教訓に、業界内の悪しき慣習が是正されていく流れになることを祈りたい。
(解説 海老澤美幸弁護士/取材・文 サイゾーウーマン編集部)

海老澤美幸(えびさわ・みゆき)
1998年、慶應義塾大学法学部法律学科卒業。同年、自治省(現総務省)に入省。99年、株式会社宝島社に転職し、雑誌「SPRiNG」編集部所属。その後、英・ロンドンでスタイリストアシスタントとしての経験を積み、帰国後、フリーランスのファッションエディターとして活動。12年に一橋大学法科大学院に入学し、17年弁護士登録(第二東京弁護士会)。18年には、ファッション関係者のための法律相談窓口「fashionlaw.tokyo」を開設。現在は三村小松 法律事務所に所属し、ファッションローを中心に扱っている。
「fashionlaw.tokyo」