なにわ男子・高橋恭平、“人見知り克服法”を伝授し「ためになる」「リアルに役立つ」と話題

 関西ジャニーズJr.のメンバーがパーソナリティーを務めるラジオ番組『関西ジャニーズJr.のバリバリサウンド』(FM OH!85.1)が1月7日に放送され、この日は関西Jr.内ユニット「なにわ男子」の藤原丈一郎、大橋和也、高橋恭平が登場した。

 新年最初の放送ということで、番組冒頭で3人は「あけましておめでとうございます!」と、元気にあいさつ。その後、関ジャニ∞のバックダンサーとして出演した、昨年末の『第70回NHK紅白歌合戦』を振り返るなどしていたが、リスナーから最も注目を集めたのは、高橋が“人見知り”について語った場面だった。

 きっかけとなったのは、あるリスナーから送られてきた「2019年は人見知りなことが災いして、なかなか新しい友だちを作ることができませんでした。これからは積極的に人と関わって、充実した毎日を過ごすことが目標です」とのメール。これに対し、高橋は「わかるっすね」とリスナーに共感し、自身も人見知りだったと明かす。しかし、ジャニーズJr.として活動していくうちに、人との関わりが多くなって、人見知りを克服したという。

 これに対し藤原が「どうしたらいいんやろ、アドバイス。自分はこうやってきたよ、みたいな」と聞くと、高橋は「一人に絞るんですよ、まず。『この人と友だちになったろ』みたいな。ゲットしとくんですよ」と持論を展開。さらに「クラスの中でも『注目を浴びてんな』みたいな子を一人だけ絞って仲良くなって、そっから交流が深まるようになってくる」と、まず誰と仲良くなればいいのかまで提案した。自身が人見知りだっただけに、なんとも具体的な克服法が飛び出したのだった。

 また、藤原自身も人見知りな傾向があるという。なんでも、関東出身のJr.と交流する際、「俺らメンバーといるときに東京Jr.が来たらしゃべれるけど、1対1になったときはすごい(気まずい)」そうで、関東と関西で活動拠点が分かれているJr.ならではの、微妙な関係性があるよう。

 一方、大橋は「俺は全然知らん子でも話しかける」と、まったく人見知りしないとか。「東京Jr.には、最近入ってきた子とかおるやん。『かわええなあ!』って言ってしゃべりかけに行ったり」といい、2人から「接し方が近所のおっちゃんやん!」とツッコまれていた。

 この日の放送にリスナーからは、「恭平くんのアドバイス、めっちゃためになる。自分も参考にしよう」「人見知り克服法、リアルに役立ちそうだね。さすが経験者~!」「東京Jr.に気まずさを感じてる関西Jr.を想像して、ちょっとかわいいなと思った(笑)」といった声が寄せられた。

Amazonのサービスにダメ出し! 「転売目的で高額」「説明が不親切」ユーザー100人に本音調査

 食品や日用品、電化製品など豊富な品揃えと、クリックひとつで自宅に届くという便利さから人気を集める世界最大級のインターネット通販サイト「Amazon」。年間4,900円(税込)または月額500円(税込)を支払うことにより、迅速で便利な配送特典やPrime Videoなど多くの特典を使用できる有料会員制度「Amazonプライム」や、年に数回開催されるタイムセールなど、お得感や利便性の高さからヘビーユーザーも多いが、少なからず不満を感じるサービスもある様子。そこでAmazonユーザー男女100人に、「もっとこうしてほしい」といった要望の声を集めた。

Amazonのホームページが見づらい! 

 最も多かった要望が、商品検索や購入時の画面の改善。年会費が発生する「プライム会員」への誘導方法に疑問を呈する声も寄せられた。

・キーワードで検索しても、欲しいものがすぐに見つからない。関係なさそうなものが大量にヒットするので、目当てのものを探すのに時間がかかる。もっと素早く欲しいものがピンポイントで見つかるようにしてほしい(40代/女性/派遣社員)
・商品画像もっと増やしてほしいです(20代/男性/正社員)
・商品の紹介ページの情報量が多く、少し見づらいように思います。ホームページのデザインを改善して、必要な情報を探しやすくしてほしいです (20代/女性/無職)
・商品をクリックした際、自動的に別ウィンドウで開くようにしてほしい。自分で操作し忘れると、元の検索画面を見失ってしまって面倒だから(30代/女性/専業主婦)
・在庫数が0で、再入荷の予定がない商品は表示されないようにしてほしい。検索して候補に挙がると「再入荷の予定があるのかな」と期待してしまう(20代/女性/パート・アルバイト)
・商品画面で発送元をもっとわかりやすく表示してほしいです。以前、Amazon以外の業者が出品・発送する商品を購入して粗悪品が届いたことがあるので(30代/女性/パート・アルバイト)
・ギフトの包装で注文した際、わかりにくく依頼主欄をAmazonのまま注文してしまった失敗がありました。初心者にもわかりやすい注文画面に改善してほしいです(40代/女性/専業主婦)
・購入画面に進むと、「無料お急ぎ便」を試すことを勧められますが、そちらが目立ちすぎています。「試さずに通常の購入方法を選択する」をもう少しわかりやすくしてほしいです(40代/女性/パート・アルバイト)
・選択する意思がないのに、いつの間にかプライム会員になっていて驚きました。ボタンの位置や説明が不親切で、そういう「知らずのうちに押していた」的な効果を狙っているとしか思えません。Amazon自体は非常に便利ですが、やりすぎ感、えげつない感は拭えません(40代/女性/個人事業主)

 実物を見られないネット通販だけに、レビューや出品者の信用度は大きな判断材料になる。トラブルを防ぐためにも、運営側の厳しい管理が望まれる。

・レビューがちょっと適当すぎるかなと感じています。もっと信用性の高いレビューを掲載してほしいです(20代/女性/パート・アルバイト)
・評価が信用できない。あきらかに購入してない人やアンチのようなコメントがあるので改善してほしい(30代/女性/専業主婦)
・レビューが信用ならない時があるので、ある程度購入履歴がある人のみレビューを書き込めるようにしてほしい(20代/女性/学生)
・ネット販売の宿命ですが、手に取って検分する事ができないので、実際に使った人のレビューは購買を決定するための要チェックポイントです。しかし、レビューがいい加減だったり、丁寧だったりとさまざまなので、レビュアーの信頼度がわかると素晴らしいと思います(50代/男性/個人事業主)
・信頼できない出品者が多いため、事前調査を徹底してほしいです。明らかにサクラのコメントばかりの商品も目立ち、商品選びに大変困っています。また、定価よりも高額な価格を見たことがありますので、監視はきちんとしていただきたいです(40代/女性/正社員)
・転売目的で出品されたと思われる法外な値段で販売されている商品を、商品の検索結果から速やかに除外してほしいです。メーカーがホームページなどで定価を公表している場合には、定価が自動表示されるとうれしいです(40代/女性/専業主婦)

梱包や配送方法にAmazonから不満の声

 Amazonなど通販の利用者が増加した結果、配送業者の人手不足や負荷が増大。サービス残業など過重労働が取り沙汰されるなど社会問題にまで発展した“配送”に関し、不満を抱く人が見受けられた。一方、そもそもの梱包から改善してほしいとの声も。

・どんなものを買っても頑丈な大きめのダンボールで包装してあるのが苦痛です。中身を出すのもダンボールの始末も面倒。簡易な包装で大丈夫なものは、ダンボールじゃなくしてほしいです(50代/女性/個人事業主)
・ポストに入らない大きさのものは宅配便にしてほしいと思います(40代/女性/パート・アルバイト)
・海外製品を買うと海外発送になるので、もう少し発送が早いと助かります(40代/女性/専業主婦)
・本やCDを、わざわざ別注文した物(日用品などのかさばるもの)と一緒に梱包するのはやめてほしい。本が破れたり、CDケースがへこんだりしていたことがある(30代/女性/正社員)
・品物ごとに発送するのではなく、注文したものをまとめて送ってほしい(60代/女性/無職)
・早く届けるよりも確実に届けるサービスを徹底してほしいので、運送会社を選べるようにしてほしい(40代/女性/経営者)
・「定期おトク便」を利用しているが、お届け予定日の直前になっても商品がなかなか発送されず、予定日直前になって「商品が用意できなかった」旨のメールがしれっと送られてきた。せっかく前もって注文しているのに安心できません。事前に予約しているのだから、確実性を向上させてほしいです(40代/男性/個人事業主)

送料がわかりづらい……Amazonユーザーは一律化を希望

 Amazonが発送する商品の場合、購入総額が2,000円以下だと450円前後の送料がかかる。また、販売店によっても送料が異なるため、統一してほしいとの声も少なくなかった。

・買い物料金にかかわらず送料無料にしてほしいと思います。無料の場合は到着に時間がかかるのは覚悟の上です(40代/女性/正社員)
・商品が届く時間帯を、無料で指定できるようにしてほしいです。時間帯指定ぐらい、ほかの通販サイトでは、普通に無料でやっています(40代/男性/無職)
・少額でも送料無料にしてほしいと思います。これができないのでヨドバシ(ドットコム)で買うことが多くなっています(40代/男性/無職)
・購入先によって送料がかなり異なっているので、送料を一律化していただけるとありがたいです(40代/男性/正社員)
・販売元によって送料がかかったり、かからなかったりするので確認が面倒。Amazonがまとめて発送してくれるのかと思いきや、バラバラに届いたりする。もっとわかりやすくしてほしい(30代/男性/個人事業主)

 定価よりも安く販売することもあるAmazonだが、ポイントや割引などで、もっとお得に購入したいという利用者が多い様子。

・クーポン券をもっと配布してほしいです。最近は値段が高いです(30代/男性/無職)
・もう少しポイント付与率を高くしてほしい。例えば、一定期間内の購入額に応じて付与率をアップさせるなど(50代/男性/個人事業主)
・ポイント付与をもう少し増やしてほしいです。ポイントが増えれば、さらに購買意欲が湧くからです(40代/女性/パート・アルバイト)
・ポイントが付く商品と付かない商品があるので、どんな買い物をしてもポイントが付くようにしてほしい(20代/女性/専業主婦)
・電子書籍のポイント還元率が以前より低いので、もっと増やしてくれると購入しやすいと思います(40代/女性/個人事業主)
・同じ商品を何カ月も買い続けていたら、数カ月後に割引ができたらよい(20代/男性/派遣社員)
・Amazonポイント以外にもポイントが付くとうれしい。結局、普段から貯まりやすく使いやすい、Tポイント対象のところで買い物してしまう(30代/女性/専業主婦)

決済方法に不満! 

 ネット通販はキャッシュレス決済が主流だが、クレジットカードなどを持たない層からは、決済方法の拡充を切望する声が。

・できればコンビニ決済をもう少し手軽に利用できるようになるとありがたい(30代/女性/正社員)
・クレジットカードがなくても電子書籍を買えるようにしてほしい(20代/女性/個人事業主)

Amazonプライム会員制度に物申す

 お急ぎ便やお届け日時指定便が無料、会員限定先行タイムセールに加えファッションアイテムの試着サービス「プライム・ワードローブ」、Prime Videoのコンテンツ見放題など豊富な特典が魅力な「プライム会員」だが、利用者からは不満の声も寄せられた。

・年会費がもう少し安いとうれしい。自動更新されるのは良いけど、個人的には更新するか確認があった方がうれしい(30代/男性/正社員)
・どうしても必要な物なのに、プライム会員限定と書かれており購入できませんでした。金額が多少高くても、誰でも購入できるようにしてほしいです(50代/女性/専業主婦)

Amazonへのその他要望

 利用者から取り扱い商品の拡大など、さまざまな要望や提案が寄せられた。

・もっと楽しく買い物ができるように、YouTuberによる動画での商品説明を入れてほしいです(40代/男性/個人事業主)
・Amazonギフト券のコード入力が面倒。ギフトカード購入した時点で、残高にチャージできる仕組みを導入してほしいです(30代/男性/個人事業主)
・以前、購入した本の続刊の発売日が決まったら、お知らせしてくれる、とかでしょうか(30代/女性/正社員)
・日本だけでなく、いろいろな国に展開しているので、各国のベスト5みたいなものを月1回ほど紹介してほしい。海外のネットゲームのコレクターズエディションなども取り扱ってくれるとファンは非常にうれしい(50代/女性/無職)
・Prime Videoの作品数をもっと増やしてほしいです(30代/男性/正社員)
・専門的な洋書の検索サービスを充実させてほしい。出版社ごとに書籍の格安フェアをやってほしい(40代/男性/個人事業主)
・アニメグッズの拡大化や同人誌の取り扱い。不用品の買取りサービスがあればうれしい (30代/女性/派遣社員)
・海外のお菓子など、日本で手に入りにくい物を安く扱ってほしい(50代/女性/個人事業主)
・発送連絡時の伝票番号を大きくわかりやすくしてほしい。現状では、メール本文と同化してしまっている(40代/男性/正社員)

【アンケート概要】
■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・男女
■調査期間:2019年07月30日~2019年08月13日
■有効回答数:100サンプル

素晴らしかった歌舞伎「風の谷のナウシカ」、”優しい女性”が主人公というレア度

 劇場へ足を運んだ観客と演じ手だけが共有することができる、その場限りのエンタテインメント、舞台。まったく同じものは二度とはないからこそ、時に舞台では、ドラマや映画などの映像では踏み込めない大胆できわどい表現が可能です。

 年が明けた今年、2020年は、東京オリンピック・パラリンピックの開催が控えています。世界中からの来日客を迎えるに際し、舞台の世界でもインバウンド需要を見越した取り組みが多種企画されていますが、その最たるものが、日本の誇る伝統芸能の歌舞伎。

 昨年末には、同じく日本が誇るコンテンツ産業のアニメで世界的に評価の高いジブリ映画の代表作「風の谷のナウシカ」が新作歌舞伎として上演されました。

 主人公ナウシカ役を務めた歌舞伎界の御曹司、尾上菊之助は、同時期に放送されていたTBS系ドラマ『グランメゾン東京』で木村拓哉演じる主人公のライバル役でも強い印象を残し、また、開幕直後に公演中の事故で骨折しながらも翌日には復帰し出演を強行したガッツでも話題になりました。

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歌舞伎の懐深さを示す「風の谷のナウシカ」
 ハリウッドからの実写化の要望や舞台化のオファーをことごとく遠ざけてきたというジブリの舞台化があえての歌舞伎、というインパクトの大きさはもちろんですが、純粋に演目として、歌舞伎の底力を見せつけた非常にエポックメイキングな作品になっていました。すでに確立された伝統芸能も令和の時代に挑戦しつづけていると実感できるナウシカ歌舞伎を振り返ってみたいと思います。

 ジブリ映画「風の谷のナウシカ」は、監督の宮崎駿自身による同名の長編漫画が原作です。映画制作時にはまだ漫画は連載中だったため、途中までを再構成して作られましたが、歌舞伎版は映画では描かれていない原作全7巻をすべて舞台化。

 歌舞伎は通常、1日に2回昼の部と夜の部の公演が行われ別々の演目が上演されますが、ナウシカ歌舞伎では昼と夜を通して、約8時間の通し狂言(一本の物語)になっています。

 「仮名手本忠臣蔵」や「菅原伝授手習鑑」など歌舞伎の古典として有名な作品なども本来は非常に長い物語で、そのうちの名場面だけを抜き出して公演されることも多いのですが、物語として楽しむならば(座りっぱなしでお尻は痛くなりますが)通し狂言の上演は観客としてうれしいものです。

 昼の部は3幕に分かれており、映画で描かれていた部分は最初の「序幕」のみ。2幕め以降は映画には登場しない、トルメキアと敵対する土鬼(ドルク)諸侯国連合帝国との戦いと、そこに巻き込まれながら人類が生き残れる未来へと奔走するナウシカの葛藤が描かれていきます。

 序幕冒頭では、映画でも登場する「腐海」や「火の七日間」などの神話のタペストリーが引幕として掲げられ、用語解説とともに世界観を説明。舞台背景の腐海のセットや、飛び交う蟲たちの造形の再現性は「素晴らしい」の一言! 原作の中央アジア風の無国籍な雰囲気を残しながらも、衣装などは歌舞伎ならではの日本風にアレンジされ、長年どんな題材でも取り込んできた歌舞伎の懐深さをうかがうことができます。

 映画では、幼い王蟲をえさに王蟲の大群を呼び寄せていたのは、トルメキアへの復讐を目論むペジテ市の残党でしたが、歌舞伎版では原作同様、土鬼諸侯国連合帝国の仕業になっていました。土鬼は王蟲を兵器として用いるために「旧世界の悪魔の法」と呼ばれる技術を使い、王蟲を培養しています。剣士ユパ・ミラルダ(尾上松也)とアスベル(尾上右近)による培養槽の破壊は、本水(舞台上を大量に流れる本当の水)の使った立廻り。

再演を熱望する声
 また、土鬼諸侯国連合帝国の皇帝で超能力を持つ不死の神聖皇弟ミラルパ(坂東巳之助)と、その兄で彼を暗殺し皇位を簒奪する皇兄ナムリス(坂東巳之助の二役)の、舞台上に同じ俳優が2人いるかのように見える入れ替わりや、ナウシカの衣装が王蟲の血に染まり一瞬にして青くなる早替えの技法「ぶっ返り」、そして主人公ナウシカが、王蟲の暴走を止めるためにメーヴェで旅立つ宙乗りと、歌舞伎らしい演出法が網羅されており、それまで歌舞伎になじみのなかった層に対して、そのすごさや魅力を余すことなく伝える構成に。

 また、ナムリスの死の場面は古典「義経千本桜」の「渡海屋・大物浦の段」の名場面、平知盛の死にざまを思わさせる演出になっており、歌舞伎ファンにとっても胸が踊るものでした。

 なかでも特別に素晴らしかったのは、舞踊です。

 歌舞伎舞踊の見方について、演者たちは「深く考えすぎず美しさを堪能して」とよくいいますが、それなりに歌舞伎に親しんでいても心から理解し楽しむのは、率直にいうと少しハードルが高いもの。今作中では、王蟲の暴走を止められなかったナウシカが、王蟲とともに死に腐海の一部になろうとする心情を表す踊りと、物語終盤に土鬼の聖都シュワで世界の秘密を握る「墓の主」(中村歌昇)と巨神兵(尾上右近)の精が対決する場面が舞踊で表現。絶望にかられつつも他者を慈しむナウシカの優しさが一番伝わってきたのは、この舞踊での菊之助の儚い美しさと所作からでした。

 墓の主と巨神兵は「連獅子」の拵(こしら)えと振り付けで、クライマックスに相応しい勇壮さで見応えがあるだけでなく、ジブリ世界の壮大さを何より体現しており、哲学的で複雑な物語の展開や登場人物たちの心情が、どんな台詞での説明よりも雄弁に心に届いたように思います。

 もっとも、逆をいえば台詞にはただの説明が多く、そのとばっちりを食ってしまったのが、他ならぬ主人公のナウシカだったかもしれません。脚本にジブリのスタッフが入っているためか、話の展開が映像的で、舞台らしい緩急に乏しく、原作の膨大な要素の盛り込み方も粗(あら)が多くて、ナウシカがただ超常的な力を駆使してすべて解決していくだけのように見えてしまったのは残念。

 本来ならトリウマ(馬のような架空の動物)に乗って花道から舞台へと駆けていく合戦の場面が、開幕直後の事故の影響もあり、トリウマを曳いて歩いていくだけの演出になってしまったり、宙乗りの回数が減ってしまったりしたのも、アクシデントで仕方がなかったとはいえ、よりナウシカがただ周りに流されるだけの人に見えてしまったように思います。

 一方で、中村七之助が演じたトルメキアの皇女クシャナは、女性であるからこそ耐えざるをえなかった辛い過去や、優れた人格やカリスマ性から将軍として性別に関係なく慕われるさまの描かれ方が秀逸で、むしろ主人公はクシャナでいいのではなかったのかという印象も……。

 これは脚本の問題が大きいのですが、歌舞伎の特性も大いに影響しているように思います。

 歌舞伎の演目は時代背景の設定上、主人公は男性が中心。坂田金時の母親が主人公の「嫗山姥(こもちやまんば)」や、「暫(しばらく)」の女性版「女暫」など、強い女性が主人公の演目もあるにはあるのですが、美貌のあまり恋人や運命に翻弄されるわけでなく、ナウシカのように自分で道を切り拓く上に「優しい」女性が主人公となる作品はかなりレア。しかも恋愛物語でないといえば、ジブリという看板以上に、歌舞伎の世界にとってチャレンジングな取り組みだったのではないでしょうか。

 事故の影響で、決して万全の上演だったとはいえなかったナウシカ歌舞伎でしたが、再演を望む声はすでにあちこちから聞こえてきます。その時はきっと、さらに歌舞伎の魅力が伝わるものにブラッシュアップされていると信じたいです。

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『ロンドンハーツ』女性オーディション企画が物議――「いじめ」「非人道的」と批判

 1月7日放送の『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で行われた「ロンハーに時々呼ぶかもしれない女性タレントオーディション」の内容に対して、「不快感極まりない」「非人道的な企画」とネット上で批判が続出している。

 ロンドンブーツ1号2号の田村淳がMCを務める『ロンドンハーツ』は、今回、“時々番組に呼べる”準レギュラーを発掘しようと女性タレントオーディションを開催。新番組のオーディションと偽り出演者を募ったところ、81名が集まった。そこから、元アイドルや劇団員、グラビアアイドルなどの12名を面接会場に呼び出し、3つのグループに分け4名ずつの集団面接を実施。その様子を別室で田村、有吉弘行、FUJIWARA・藤本敏史がモニターでチェックするという内容だった。

「面接官からの質問は、別室にいる田村からの指示だったのですが、田村は『ジャグリングが得意』とアピールしていた女性に『失敗したら失格』などの厳しい条件を突き付けて追い込み、半泣き状態にさせていました。また、『逆さ立ちで蕎麦を食べられる』とアピールした女性が実際に披露すると、麺を口に運ぶサポート役のスタッフへ『もっと(口に)入れて入れて』と指示を出し、女性が苦しむ姿を見て爆笑するシーンもありましたね」(芸能ライター)

 真剣な面持ちでオーディションに取り組む女性を追い込む言動に、ネット上では「やりすぎ」「口に詰め込むのは危険すぎる」「女性タレントいじめ」という声が上がっている。

「また、“セクシー空手”ができるという女性が現れると、別室の3人はほかの女性タレントにもセクシー空手を強要。突然のムチャ振りを受け、胸元をはだけて男性スタッフにアピールする女性や、同スタッフの至近距離まで顔を近づける女性もいました。これにネット上では、『どう見てもセクハラだよね。みんな可哀想』『おっさん3人が集まって、女性を鑑賞とかキモイ』との言葉が集まっていました」(同)

 番組公式Twitterにも、「人の弱みにつけこむようなクソみたいな内容でしたね」「オーディションではなく女性虐待」といったコメントが投稿されている一方、「面白かった」「嫌なら見なければいい」という声もネット上で散見される。さらには、そうした「楽しかった」という感想にも、「笑えるのは女性のことを下に見てる証拠」「こういうのを面白いと思っている男性が気味悪い」との指摘が上がり、波紋は広がっているようだ。

 これまで多くの番組で同様の批判が巻き起こっているにもかかわらず、依然として変化がみられないバラエティ番組。「時代に合わない」「時代遅れ」という視聴者の声はテレビ局側に届くのだろうか。

NEWS・小山慶一郎、メンバーに詰め寄られる!? 「マジヘタ!」「なんなの!?」と非難轟々のワケ

 NEWS・小山慶一郎がパーソナリティを務めるラジオ『KちゃんNEWS』(文化放送)が、1月7日に放送された。新年最初の放送は、加藤シゲアキ、増田貴久、手越祐也とメンバー全員がゲストとして訪れ、大盛り上がりとなった。

 番組では「NEWS4人でやってほしいこと」を募集しており、今回は、お題から連想される事柄を全員で一斉に発言し、4人の意見を一致させる「以心伝心ゲーム」を行うことに。

 そこで、小山が「まずは簡単なところからいきます。お正月ですから『お正月といえば?』」とお題を発表。すると加藤が「ちょっと待って、これ小山さんが考えたの?」「小山さんテーマヘタじゃない?」とクレームを入れ、増田も「テーマヘタじゃない? 今考えたの?」と同調。「『赤いもの』とか『赤い果物』とかじゃない?」と、増田自らもっと簡単なお題を提案していた。

 その後も加藤は「『定番のおせちは?』とか、もっと限定しないと!」と小山に詰め寄り、増田からも「『お正月と言えば?』って、結構幅が(広い)」とツッコミが飛ぶ。そんなやりとりを聞き、手越はひたすら大爆笑。とりあえず、「お正月といえば?」のお題でゲームに挑戦したが、小山が「お年玉」、加藤が「門松」、増田が「あけましておめでとうございます」、手越が「おもち」と、やはりバラバラに。この結果には、加藤が「マジヘタなんだけど!」とあきれ、手越までも「なんなんだ、このMC!?」と小山を非難。

 するとここで、「ちょっとごめん」と謝る小山。どうやら、「以心伝心ゲーム」を提案したリスナーのメッセージに、きちんとお題が書かれていたよう。しかも、そのお題が「おにぎりで定番の具といえば?」というわかりやすいものだったため、加藤、増田、手越は声をそろえて「そういうことだよ!!」と納得。とはいえ結局、小山が「梅」、加藤が「鮭」、増田が「梅」、手越が「昆布」と回答はそろわず、今度は「昆布はない!」と、手越にツッコミが飛んでいたのだった。

 この放送にファンからは、「NEWSのわちゃわちゃ感、最高~! 年明けから大笑いした!」「慶ちゃんのポンコツぶりも、3人のツッコミも全部愛おしい……!」「やっぱ4人のトーク大好き! 笑いすぎて喉痛めた(笑)」といった声が寄せられていた。

木下優樹菜、「復帰」の目処立たない裏側――タピオカ店側と「慰謝料」の金額で折り合いつかず?

 昨年の大みそかに離婚を発表した木下優樹菜。10月に発覚したタピオカ店との騒動は「離婚に関係ない」と言われているが、実際、いまだ決着の目処が立たないという。1月8日発売の「週刊新潮」(新潮社)には、同店経営者の「まだ(木下から)謝罪の連絡はきていません」というコメントが掲載されているが……。

 この“タピオカ騒動”の発端は、木下の姉と、彼女が勤めていた都内のタピオカ店店長の間でトラブルが発生したこと。木下がそこに参戦し、店長に“恫喝疑惑”のDM(ダイレクトメッセージ)を送信、そのスクリーンショットがネット上に流出し大炎上となった。木下の姉は、知人に「お店が関東連合の人間とつながっていた」などと吹聴していたといい、「新潮」では店の経営者に真偽を尋ねている。

「当然、経営者は『あるわけない』と完全否定。関東連合の名を引っ張り出した木下の姉に、周囲も呆れていたと記事は伝えています。さらに、木下からはまだ謝罪の連絡もないことが明らかとなりました」(スポーツ紙記者)

 昨年11月より、木下は騒動の影響から無期限で芸能活動を自粛中。当然、復帰するためには、店側との和解が絶対条件になるだろう。

「木下の姉だけでなく、元夫のFUJIWARA・藤本敏史の一部関係者も『店には物騒な過去を持つ人がいる』と話しているそうです。そのため、木下側は店側とまともにやりとりしても仕方がないと思い、対応は弁護士に一任することにしたといいます」(元夫婦の知人)

 店側も、トラブルが明るみになった時点で弁護士を立てており、代理人同士での話し合いを続けていたという。

「しかし、数カ月たっても進展が見られないのは、一言でいえば『金銭面でこじれているから』では。木下サイドは直接謝罪に加えて、慰謝料を支払いたいと伝えたようなのですが、店側は提示された金額が『安すぎる』として突っぱねたのだとか。この“和解金”に折り合いがつかない限り、いつまでも状況は変わらないでしょう」(同)

 約3カ月の間で仕事と夫を失った木下。店側が求める金額を支払って騒動を収束させることに、納得いかない部分があるのだろうか。

木下優樹菜、「復帰」の目処立たない裏側――タピオカ店側と「慰謝料」の金額で折り合いつかず?

 昨年の大みそかに離婚を発表した木下優樹菜。10月に発覚したタピオカ店との騒動は「離婚に関係ない」と言われているが、実際、いまだ決着の目処が立たないという。1月8日発売の「週刊新潮」(新潮社)には、同店経営者の「まだ(木下から)謝罪の連絡はきていません」というコメントが掲載されているが……。

 この“タピオカ騒動”の発端は、木下の姉と、彼女が勤めていた都内のタピオカ店店長の間でトラブルが発生したこと。木下がそこに参戦し、店長に“恫喝疑惑”のDM(ダイレクトメッセージ)を送信、そのスクリーンショットがネット上に流出し大炎上となった。木下の姉は、知人に「お店が関東連合の人間とつながっていた」などと吹聴していたといい、「新潮」では店の経営者に真偽を尋ねている。

「当然、経営者は『あるわけない』と完全否定。関東連合の名を引っ張り出した木下の姉に、周囲も呆れていたと記事は伝えています。さらに、木下からはまだ謝罪の連絡もないことが明らかとなりました」(スポーツ紙記者)

 昨年11月より、木下は騒動の影響から無期限で芸能活動を自粛中。当然、復帰するためには、店側との和解が絶対条件になるだろう。

「木下の姉だけでなく、元夫のFUJIWARA・藤本敏史の一部関係者も『店には物騒な過去を持つ人がいる』と話しているそうです。そのため、木下側は店側とまともにやりとりしても仕方がないと思い、対応は弁護士に一任することにしたといいます」(元夫婦の知人)

 店側も、トラブルが明るみになった時点で弁護士を立てており、代理人同士での話し合いを続けていたという。

「しかし、数カ月たっても進展が見られないのは、一言でいえば『金銭面でこじれているから』では。木下サイドは直接謝罪に加えて、慰謝料を支払いたいと伝えたようなのですが、店側は提示された金額が『安すぎる』として突っぱねたのだとか。この“和解金”に折り合いがつかない限り、いつまでも状況は変わらないでしょう」(同)

 約3カ月の間で仕事と夫を失った木下。店側が求める金額を支払って騒動を収束させることに、納得いかない部分があるのだろうか。

家庭内に押し込まれる子育て・介護、DV、虐待問題――安倍政権と保守派の「24条改憲」の狙いは何か?

 「あいちトリエンナーレ」の「表現の不自由展・その後」の中止・再開騒動や補助金の不交付をめぐる騒動、徴用工訴訟に端を発した日韓対立など、安倍晋三首相や政権中枢、それを支える日本最大の保守団体「日本会議」の歴史修正主義が日本社会を文化的・経済的に混乱させている。安倍首相は、国会議員としてのキャリア初期から「慰安婦」問題を否定し、歴史修正主義の動きに関わり、各方面に圧力をかけてきた。その姿勢から見えてくるのは、強烈なセクシズムの姿だ。

 だが、第二次安倍政権以降、「女性活躍」政策を打ち出しているために、その反動性が見えづらくなっている。しかし、今後国会で争点になるであろう、憲法、教育、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の“改悪”を通して、女性や子ども、マイノリティの権利は脅かされ、「多様性ある社会」も後退の危機に瀕することが予想される。そこで今回の特集では、安倍政権や日本会議の狙いと危険性を、項目ごとに検証する。

【第1回】女性やマイノリティの権利、女性運動はなぜ“後退”したのか――バックラッシュ~現代に続く安倍政権の狙いを読む

 第2回は、安倍政権の悲願ともいわれている憲法改正に注目したい。1月6日、自民党は憲法改正を推進するためのポスターを初めて発表した。そこには「憲法改正の主役は、あなたです。」をキャッチコピーが躍っているが、世論として改憲が盛り上がっていない現状を考えると、主役として事を進めたいのは安倍政権側だと言わざるを得ないだろう。改憲というと、長らくメディアでは自衛隊明記を含めた9条改正などが取り沙汰されてきたが、自民党や日本会議(前身団体も含む)などの保守派が60年以上、虎視眈々と狙ってきたのは、24条である。その具体例として示されたのが、2012年の自民党の日本国憲法改正草案(以下、改正草案)だ。

 「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない」という一項(家族条項)が新設されている。現行24条が「家庭生活における個人の尊厳と両性の平等」を掲げているのに対し、「家族の助け合い」と“改正”することはすなわち、個人よりも家族を重視するという表れである。改憲保守派の狙いはなにか、またその問題点はどこにあるのか。「24条変えさせないキャンペーン」の呼びかけ人であり、室蘭工業大学大学院准教授(憲法学、家族法専攻)の清末愛砂氏に話を聞いた。

――まず、「改憲」は一般的なものではなく、どういった影響が起きるのかわからない人も多いので、ご説明いただけますでしょうか。

清末愛砂氏(以下、清末) その答えは、改憲の要件と同じ意味ですので、そちらからお話しします。私はよく改憲は最終手段というのですが、国民の人権を保障できないような事態が生じ、今ある法律を改正したり、憲法を積極的に解釈したりしても具体的な施策が難しい状況、なおかつ国民の中から強く要請されるときに、改憲への動きが始まります。「国民の要請が強くある」というのが、非常に重要です。普通の法律は、国会で審議して採択されれば法改正や立法ができますよね。だけど憲法は、両議院で総議員の3分の2以上の賛成を得て、さらに国民投票をしないといけない。このように日本国憲法の場合、改正のハードルは高く、つまり頻繁な改正は当初から予定してないということです。

――憲法が変わることによって、それに沿うように法律も改正されていくということですよね?

清末 憲法に基づいて動く国ですから、当然法律がそれに付随して変わることもあるでしょう。

――裁判所の判断も、当然新しい憲法に基づく判断となりますね?

清末 裁判官がどこまで憲法を意識しているのかわかりませんが、当然憲法に沿った判断じゃないとまずい。だけど実際に日本の裁判所が現実として、今それをしているかと問われると、私は裁判官による政権への忖度も大きいと思っています。ただ、本来そうでなければならないし、実際にそうしている裁判官もいます。

政治利用される、同性婚の法制化

――改憲の影響を確認した上で、女性やマイノリティ、そして多様性ある社会にとっての脅威となる、保守派の24条改憲の動きについておうかがいします。9月の第4次安倍第2次改造内閣発足の際には、安倍首相が改憲への決意を新たにしましたが、24条は18年に自民党憲法改正推進本部がまとめた改憲4項目(自衛隊明記、緊急事態条項、参院選合区解消、教育の充実化)には入ってはいません。それでも憲法学者、ジェンダー学者の多くが危機感を抱いている理由を教えてください。

清末 今は4項目には入っていないのですが、最近富山市で行われた講演会でも、自民党の下村博文氏が「同性婚の法制化のための憲法改正」と24条に関わることを言っていましたし、自民党も「必ずしも4項目にこだわらない」と言い始めています(※1)。そうなると24条が狙われる可能性が非常に高い。とりわけ「同性婚の法制化」の名のもとで、24条1項の「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」を、「両者の~」に変えようと言っているわけですから。今の情勢でなぜ再び24条改正論が出てきたかというと、同性婚法制化のための改憲だったら、野党でも賛同する政党があるから。自民党は7月の参議院選では改憲決議に必要な総議員の3分の2には届かなかったけれど、数席足りないだけです。その数席を改憲側に持ってくればいいわけだから、野党のうち改憲に賛成しそうな党が求めているところで妥協することがひとつの戦略として考えられるということでしょう。だけど、そもそも「国民が改憲を強く求めているか」というと、声すら出ていないと思うんですよ。例えば、「緊急事態条項」と聞いてその内容がわかる人はそれほど多くないですよね?

――「聞いたことがある」という程度の人が多いような気がします。

清末 言葉すら知らない人も多いと感じますし、知らない以上は、声が出るはずはないんですよ。いわゆる立法事実といわれるものがない。それ自体に問題があるんですが、同性婚の法制化と言えば納得する人も出てくるでしょう。ただ24条を改正したからといって、自民党が同性婚の法制化を認めるとは思えない。憲法を変えても、それだけで同性婚が法制化されたということにはならず、実務を動かすためには関連する法律の改正が必要になります。しかし、自民党は党内でも同性婚反対の声がそれなりに強いので、そこはやらないと思う。今は、改憲を進めるために、その正当化の理由として同性婚の法制化を利用してるだけで、実際には法制化を進める気はないだろうとは、弁護士や憲法研究者と話していますね。ちなみに、同性婚法制化のために24条を変える必要はありません。

――そうなんですか?

清末 「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」は、「合意のみ」が重要なのです。そもそも制定の趣旨として(結婚に戸主の許可が必要だった戦前の家制度を否定し)、単に異性婚の成立要件を「合意のみ」と書いているにすぎない。当時は同性婚の議論がなかったから、当然禁止する意図はないのです。24条2項に、家族に関連する立法については、「個人の尊厳と両性の本質的平等」に基づくと書かれています。同性婚が認められていないこと自体、それを望む人々の「尊厳」を奪っています。「個人の尊厳」に着目したら、24条2項のもとで同性婚の立法化が可能です。なので、24条の改正は、同性婚の法制化には関係ありません。

※1 9月21日に富山市で行った講演で、改憲項目について、24条の「両性の合意」を「両者の合意」に書き換える案などを示した。その後、党内からの反発を受け、「野党が望むテーマがあれば議論を検討する」と発言を後退させている

――ではなぜ保守派は、事あるごとに24条を狙っているのでしょうか?

清末 改憲の動きは、1951年のサンフランシスコ講話条約以降に、保守派が始めます。改憲といえば9条(戦争の放棄)に注目が集まりますが、保守改憲派にとって9条以上に嫌なのは、象徴天皇制と、家制度を解体・否定した24条です。「両性の本質的平等」や「個人の尊厳」を、家族の調和を乱す元凶と見なしているのです。「個人の尊厳と言うから利己主義になる」というのが彼らの主張です。

 そこに「家族は、互いに助け合わなければならない」という文言が入る具体案が12年の改正草案ですけど、05年の自民党の改憲の論点整理でも24条を「家族や共同体の価値を重視する観点から見直すべき」と言っていました。そこから、24条見直し論が12年に実際の条文案として出てきたという流れですね。その中に、「家族の助け合い」というおかしなものが入ってくる。

――自民党の改正草案をベースに、24条改憲の問題点を教えてください。

清末 そもそも「家族の助け合い」というのはモラルでしょう? 憲法は権利を保障するものですから、モラルや道徳が入ってはダメ。立憲主義的に考えても、あり得ないんです。それに「家族の助け合い」とは、要は子育てや介護の負担を全面的に家族に負わせる根拠になるものです。少子高齢化で家族にどんどん介護が押し付けられ、払った税金が社会保障として戻ってこなくなるわけです。また、憲法に自衛隊が明記され、実際に安保法制のもとで戦場に送られるときに、「家族の助け合い」なんか求められたら……戦場に行く兵士を支えろということですよ。まさに大日本帝国の様相です。

――女性学ではよく「家制度が戦前の天皇主権国家を支えた」と指摘されますが、一般の人にはわかりにくい概念なのでご説明いただけますか?

清末 大日本帝国は家族のような国家で、元首である天皇が国家の父であり唯一の主権者、臣民と呼ばれる国民がその子どもという概念です。家の中には男性優位の家制度として同じような縦社会があり、戸主は家の構成員に対して扶養義務がある一方、その構成員に対する婚姻等の同意権等を含めた権限を持っていた。つまり戸主が家を統制する仕組みを導入することで、帝国の土台がつくられたのです。家制度の廃止=家の中のヒエラルキーをなくすという意味ですから、天皇主権国家のヒエラルキーを崩したことと非常によく似ています。それを可能にしたのが、家制度の解体(24条)と、教育制度の自由主義化をもたらした旧教育基本法です。愛国教育は家制度以上に臣民を作ることに大きな役割を果たしました。だから、第一次安倍内閣は、06年に教育基本法を“改悪”して、愛国心を育むことを教育の目標のひとつに入れたわけです。「教育」に手を打ったから、あとは24条改憲で、家制度に通じるような家族に関する“モラル”を浸透させたいのです。その発想のもとで、夫婦別姓については「家族を崩壊させるもの」として一貫して反対しています。

――「家族は大切で、助け合うべき」との言説は一般的に反論しづらい面がありますが、危険な条文ですよね。

清末 同性婚法制化のために、「両性」を「両者」にするだけならすぐには何も変わらないかもしれませんが、24条1項を一度でも触って改憲の“走り”をつけたら、次から次へ変わる可能性がある。その時に2012年の改正草案に近づいていくのでしょう。家族条項の影響は大きいですから、安倍政権のもとでの改憲は危険なのです。

――改正草案でいう2項では「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」の「のみ」が消え、3項では、現行憲法の「配偶者の選択」「住居の選定」が消え、「扶養」「後見」「親族」が加わっています。具体例としては、結婚/離婚について個人の自由が制限され、他者の介入を許す可能性が高いということですよね?

清末 明らかにそうです。さらに「住居の選定」が消えていることから、DV被害者が離婚しにくくなったり、逃げにくくなったりすることも考えられます。

――「扶養」という面から考えると、例えば、性的虐待を受けて育った女性の将来父親が、経済的に破綻した場合、女性側に「家族の助け合い」による扶養義務が生じることも考えられますか?

清末 そうですね。ちなみにシンガポールには両親扶養法という法律があります。老親が子からの扶養を求めて、両親扶養裁判所に申し立てができる。ただし条件があります。親がきちんと子どもを養育し、虐待していないなどです。子を虐待した親については、申し立てが却下されたり、扶養料が減額されたりするのです。親としての責任を果たしていない以上、その子が扶養する必要はないということなのです。だから、改正草案のように、家族に関する問題への指針を一律にされると、問題が多いと思います。

――保守派による家庭教育支援法制定(※2)への動きも活発です。国や自治体も、「早寝早起き朝ごはん国民運動」などの施策を行っています。そういった家庭像の押し付けは、現行24条の「個人の尊厳」に抵触する可能性が非常に高いと思いますが……。

清末 そうですね、あれは愛国心の醸成だと思います。「家庭教育」という言葉自体、学校だけでは愛国教育はできないから、家庭で学校の延長線上として教育するという発想で、大日本帝国時代に作られた造語なんですよね。その言葉を使って、いま文科省は施策を行っている。家庭教育支援と聞くと、貧困家庭や大変な問題を抱えている家庭の支援になる、児童虐待の早期発見ができると思う人もいるわけですけど、それは家庭教育支援法を作らなくても、現行の法律を使えばいいのです。むしろ家庭教育と称して、公権力にとって都合がいい一定の家族像を押し付けるために家庭に介入することが可能になる。それは非常に危険です。戦前の皇民化教育につながってきます。

 そうした介入は、思想・良心の自由を脅かす可能性があります。どういう形態の家族を持ちたいか、両親が別居・離婚した後の子の意思についても、母親と一緒にいたいとか、父親といたいとか。あるいは家族そのものを持ちたくないとか。人によっていろいろな考え方がありますよ。そういうのは個人の価値観。なので、一定の家族像を国が示すのは、多様性の後退ともいえるのではないでしょうか。

※2 子に「生活のための必要な習慣」「自立心の育成」「心身の調和」を身につけさせることを国民への責務とし、そのために行政が親への教育を支援することなどを目的としている。問題を抱える家庭を支援する面もあるが、家庭や内面への介入が問題視されている。家庭教育支援法については次回取り上げる

「19歳の時に繰り返しレイプされた」レディー・ガガ、トラウマによる“後遺症”を告白

 2017年9月に線維筋痛症のため活動休止することを発表した、歌手のレディー・ガガ。それまであまり知られていなかった難病だが、ガガのおかげで「全身/または体の一部に激しい痛みが現れる病」と認知度が高まった。

 あまりの痛みに寝たきりになる患者も多いという線維筋痛症だが、ガガは18年5月には仕事に復帰。ブラッドリー・クーパーとW主演した映画『アリー/スター誕生』のプレミア上映や、多くの授賞式にも出席。同年12月には自身のラスベガス常設公演もスタートさせ、ファンをほっとさせた。

 そんなガガが1月4日、米テレビ界の女帝として名高いオプラ・ウィンフリーが司会を務める『Oprah 2020 Vision Tour』にゲスト出演した。

 人々がポジティヴなヴィジョンを持てるような話をゲストと語るトークイベントツアー『Oprah 2020 Vision Tour』、ゲスト第1号として出演したガガは、まず高校時代にいじめられていたことを振り返り、「“ガガ”というのは、まさに自分がなりたいヴィジョンだったの」と告白。「自分の弱みや痛みを正直に見せることで、多くの人を救いたい。メンタルヘルスは、私が最も気にかけていることのひとつだから」と真剣な面持ちで語った。

 続けて、「私はメンタルヘルスの問題、そして慢性的な痛みに苦しんでいる。線維筋痛症という病名なんだけど」「常に痛みがあって。今、この瞬間もつま先に痛みがあるわ」と説明。オプラからメンタルヘルスの問題について詳しく聞かせてほしいと促されると、「私は19歳の時に、繰り返しレイプされたの。その結果、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症して。でも、助けてくれる人も、相談できる人もいなかった。セラピストや精神科医にかかっていなかったから」「そうこうしているうちに、突然スターになったわ。世界中を回り、ホテルからステージへ、リムジンからステージへと移動する生活を送るようになり、PTSDにきちんと向き合えなくなったの。そしたらある日、突然、全身がすさまじい痛みに襲われたの。レイプ後に感じたような痛みを」と淡々と語り、「まさしく心的外傷反応だった」と明かした。

 いまだ謎の多い病だが、「PTSDが線維筋痛症を引き起こす」という説を支持しているガガは、「線維筋痛症は、神経心理学的な面があり、また免疫学的な面もある病」「今日、ここに誓うわ。メンタルヘルス危機を解決するめに、科学者、医者、精神科医、数学者、研究者、学者をひとつの部屋に集めて、問題にひとつずつ取り組んでもらうことを」と熱く語り、オプラの手をガッチリと握った。

 昨年、雑誌でオプラと対談した際には、ガガは自傷行為をしていた過去を明かしていた。今回のトークイベントではオプラからそのことについて触れられ、なぜ自傷行為をするのかを問われた。そこでガガは、「自傷することでもともとの痛みを忘れることができるから、自分を切りつけてしまうの」「周囲の人に、痛みを見せたい気持ちもあるわ」と自傷行為をする人の心境を説明。

 線維筋痛症から比較的短期間で立ち直れた理由について聞かれると、真っ先に「ファンのおかげよ」と述べた上で、「物議を醸すことは承知の上で言うけど、(精神)薬のおかげ」と告白。安易に手に入るものではなく、精神科医が処方した薬なら安全だと強調した。薬を飲まないとけいれんをこともあるというガガの病が、まだまだ深刻な状態だと知ったオプラは、厳しい表情を浮かべていた。

 ガガは投薬治療のほかに、行動療法、認知療法などのセラピーを受けているそう。性暴力からのサバイバーとなるため努力し続けているガガに、会場から大きな拍手が巻き起こった。

 なお、ガガを繰り返しレイプした加害者は知人だという。ガガは18年にも米誌「VOGUE」で「19歳の時に音楽プロデューサーに性的暴行を受けたことがトラウマとなり、線維筋痛症を引き起こしたと思う」と告白。治療を重ねるごとに、病の原因を確信したようである。

 日本でも年末に元フジテレビアナウンサーの八木亜希子氏が発症を公表した線維筋痛症。ガガのほかにも、俳優のモーガン・フリーマン、シンガーソングライターのシネイド・オコナーらセレブが患っており、みな「信じられないような激痛だ」と、その病気の苛烈さを表現している。

 痛みに苦しみながら病に立ち向かっていく姿を、会場に詰めかけた大勢のファンに見せたガガ。彼女は身体的な痛みとメンタルヘルスについて気丈に語っていたが、ネット上では「なんだかつらそう」「無理しているのでは」と心配する人も少なくないようだ。

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 あまりの痛みに寝たきりになる患者も多いという線維筋痛症だが、ガガは18年5月には仕事に復帰。ブラッドリー・クーパーとW主演した映画『アリー/スター誕生』のプレミア上映や、多くの授賞式にも出席。同年12月には自身のラスベガス常設公演もスタートさせ、ファンをほっとさせた。

 そんなガガが1月4日、米テレビ界の女帝として名高いオプラ・ウィンフリーが司会を務める『Oprah 2020 Vision Tour』にゲスト出演した。

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 続けて、「私はメンタルヘルスの問題、そして慢性的な痛みに苦しんでいる。線維筋痛症という病名なんだけど」「常に痛みがあって。今、この瞬間もつま先に痛みがあるわ」と説明。オプラからメンタルヘルスの問題について詳しく聞かせてほしいと促されると、「私は19歳の時に、繰り返しレイプされたの。その結果、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症して。でも、助けてくれる人も、相談できる人もいなかった。セラピストや精神科医にかかっていなかったから」「そうこうしているうちに、突然スターになったわ。世界中を回り、ホテルからステージへ、リムジンからステージへと移動する生活を送るようになり、PTSDにきちんと向き合えなくなったの。そしたらある日、突然、全身がすさまじい痛みに襲われたの。レイプ後に感じたような痛みを」と淡々と語り、「まさしく心的外傷反応だった」と明かした。

 いまだ謎の多い病だが、「PTSDが線維筋痛症を引き起こす」という説を支持しているガガは、「線維筋痛症は、神経心理学的な面があり、また免疫学的な面もある病」「今日、ここに誓うわ。メンタルヘルス危機を解決するめに、科学者、医者、精神科医、数学者、研究者、学者をひとつの部屋に集めて、問題にひとつずつ取り組んでもらうことを」と熱く語り、オプラの手をガッチリと握った。

 昨年、雑誌でオプラと対談した際には、ガガは自傷行為をしていた過去を明かしていた。今回のトークイベントではオプラからそのことについて触れられ、なぜ自傷行為をするのかを問われた。そこでガガは、「自傷することでもともとの痛みを忘れることができるから、自分を切りつけてしまうの」「周囲の人に、痛みを見せたい気持ちもあるわ」と自傷行為をする人の心境を説明。

 線維筋痛症から比較的短期間で立ち直れた理由について聞かれると、真っ先に「ファンのおかげよ」と述べた上で、「物議を醸すことは承知の上で言うけど、(精神)薬のおかげ」と告白。安易に手に入るものではなく、精神科医が処方した薬なら安全だと強調した。薬を飲まないとけいれんをこともあるというガガの病が、まだまだ深刻な状態だと知ったオプラは、厳しい表情を浮かべていた。

 ガガは投薬治療のほかに、行動療法、認知療法などのセラピーを受けているそう。性暴力からのサバイバーとなるため努力し続けているガガに、会場から大きな拍手が巻き起こった。

 なお、ガガを繰り返しレイプした加害者は知人だという。ガガは18年にも米誌「VOGUE」で「19歳の時に音楽プロデューサーに性的暴行を受けたことがトラウマとなり、線維筋痛症を引き起こしたと思う」と告白。治療を重ねるごとに、病の原因を確信したようである。

 日本でも年末に元フジテレビアナウンサーの八木亜希子氏が発症を公表した線維筋痛症。ガガのほかにも、俳優のモーガン・フリーマン、シンガーソングライターのシネイド・オコナーらセレブが患っており、みな「信じられないような激痛だ」と、その病気の苛烈さを表現している。

 痛みに苦しみながら病に立ち向かっていく姿を、会場に詰めかけた大勢のファンに見せたガガ。彼女は身体的な痛みとメンタルヘルスについて気丈に語っていたが、ネット上では「なんだかつらそう」「無理しているのでは」と心配する人も少なくないようだ。