【毒親マンガ】「もう言いなりにはならない!」必死に抵抗する彼。何より一番辛いのは【44話】

「君ってなんだか、僕の母に似てるんだよね」――。

イケメン彼氏の「不可解」な婚約破棄と、それに伴う顛末を描いた実録コミックエッセイ
婚約破棄で訴えてやる!~毒親持ち彼氏と167日間壮絶バトル~』の前日談。

婚約していた彼は、なぜ突然手のひらを返したのか?
あんなに嫌悪していたはずの“毒母”側についたのはどうして?

交際していた当時の記憶から
あの頃の彼の心理と背景を掘り下げてみると、意外な事実が見えてきた――!

彼の抵抗

――サイゾーウーマンでの連載は、今回で終了となります。続きは電子書籍で配信予定、お楽しみに!

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<バックナンバーはこちら>

■第1回……婚約破棄から10年、残る疑問
■第2回……彼のママは専業主婦だった
■第3回……「辞表出しといた」って!?
■第4回……我が子にセックス回数を暴露!?
■第5回……実家暮らしだった彼と、恋に落ちるまで
■第6回……彼の誕生日に、何度も電話が……。
■第7回……彼母の「息子依存」が過剰すぎる? 
■第8回……朝4時、彼は電話で謝罪中
■第9回……バツイチの私、義母からの印象は?
■第10回…いよいよ彼母と初対面の日
■第11回…初めて会った彼母は……!
■第12回…「過去の彼女」と比較された
■第13回…彼母に受け入れられた……!
■第14回…「君は、僕の母に似てるね」
■第15回…両家の顔合わせも上々で…?
■第16回…実家とアパートを往復する彼
■第17回…母に「汚い」って言われたんだ
■第18回…母にエロ原稿を見られた
■第19回…実母に「クズ」と罵られた
■第20回…我が子の仕事を否定
■第21回…彼母の抱える「トラウマ」
■第22回…「月5万払え」って!?
■第23回…月イチで「毒親被害」に遭う彼
■第24回…DVの構造そっくり!
■第25回…彼の努力が報われた!
■第26回…印税が入ってくる!
■第27回…印税を毒母に渡したら
■第28回…「恥知らず」の「汚れたカネ」
■第29回…彼母は普通の親じゃない?
■第30回…もう逃げるしかないね
■第31回…彼母は更年期障害?
■第32回…プロポーズに喜べない
■第33回…プロポーズを”延期”
■第34回…彼母と一緒にお墓参り
■第35回…これが「鬼母」なの?
■第36回…私って冷たいのかな
■第37回…お彼岸に「お墓で写真」
■第38回…「子どもを作ろう」って!?
■第39回…子は「自己満足」の道具?
■第40回…急転!彼が怒鳴ったワケ
■第41回…あいつが来るんだ!
■第42回…義母がピンポンを連打!
■第43回…無理難題ばかりの義母

■前作……『婚約破棄で訴えてやる!』1-3話

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前作『婚約破棄で訴えてやる!』は、電子書籍にてすべてご覧いただけます。

★★★各電子書店にてお買い求めいただけます★★★

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音咲椿(おとさき・つばき)
男性向けグラビア誌編集長を経て、ポット出版社刊「女の子×女の子のためのエロチックブック・Carmilla」にてイラスト・漫画家デビュー。
単行本「イケメン外国人たちとベッドで異文化交流した結果。」(ぶんか社刊)好評発売・配信中。
マンガ「『こんな大きいなんて聞いてない!』~外国人と異文化SEX、ヤりまくりました。」「婚約破棄で訴えてやる!~毒親持ち彼氏と167日間壮絶バトル~」配信中。

音咲椿Twitter@otosaki6666

嵐・二宮和也、「同じミスを犯す」「学ばない人」と相葉雅紀を“痛烈批判”のワケ

 嵐・二宮和也がパーソナリティを務めるラジオ番組『BAY STORM』(bayFM)が、8月25日に放送された。

 この日の冒頭、二宮は「呪文の言葉は“相葉(雅紀)くん”!」と一言。「イライラしたときに『相葉くん』と言って、笑顔でいられるように呪文をかけています」というリスナーからのメッセ―ジを受け、二宮が「オープニングの一言」として発言したのだ。

 相葉の話題は続き、嵐の冠番組『VS嵐』(フジテレビ系、7月25日放送)内で行われた、ババ抜き最弱王決定戦「BABA嵐」についての感想が紹介される。相葉は18回目の開催となった今回も“最弱王”に輝いたのだが、なんとこれで6度目。これに二宮は、「まあ、負けないよね」とメンバーで唯一“最弱王”になっていない故の余裕をかましつつ、相葉を「学んでない」と批判する。

 ブロック予選で負けた人が“負け進む”というルール上、最弱王になる人は必然的に試合数が多くなる。そのため、二宮は「多く戦ってる人が負けるって、本来そんなのないんだよ、絶対的に。学ぶよね。……っていうことは、学んでないってことだよね、同じミスを犯すってことは」と、相葉に厳しい指摘をしたのだった。

 二宮は「我々はさ、学んでいるわけじゃん」「わかってるんだもん、ノウハウが」「実力で負けることはない」と自信満々で、「カードを2枚持ってる時にさ、こうやってやってるってことはさ、この間みたいな状況になってるってことは、そっちから見て『これ引いてください』って言ってるようなもんなの」とラジオで状況が見えないながらも、“必勝法”について解説。

 その後も「ジョーカーの見えてる面積大きいから、こっち取ってほしいってこと。見えてる面がジョーカーって確定してるの」と持論を展開し、相葉については「無理だよ、忘れちゃうから。 学ばない人だから。毎回(勝利を祈願しに)神社行ってんだよ」と笑いながら話していた。

 この日の放送にリスナーからは、「相葉くんへ愛のあるツッコミ! これはニノにしかできないね」「勝てないところも含めて相葉ちゃんを面白がってる感じが伝わってきた(笑)」「ババ抜きでもいろいろ考えてるんだなー、さすが!」という声が寄せられた。
(福田マリ)

ローランド級になれる? ホスト転身「青汁王子」の売上&指名本数がすごいことに!

 今年2月、脱税容疑で逮捕された“青汁王子”こと三崎優太被告が8月19日、新宿歌舞伎町・愛本店でホストデビューしたことが大きな話題となっている。

 三崎は自身のTwitter上でフォロワーから源氏名を募集するなどし、「三崎愛汁(えちる)」という源氏名に決定。

 初出勤当日は、有名企業の社長や他店のホスト、国会議員などの有名どころが続々と来店し、売り上げはなんと370万円を超えた。その後5日間の出勤で、売上が3,000万円超、指名本数86本だったことを報告している。

「逮捕後の三崎被告は、4億円の借金を返済するために時給1,000円の焼き鳥店でアルバイトをするなど、周囲からの同情を買っていました。しかし、営業中に動画を撮っていたところ、お客さんに迷惑がかかるという理由で自宅謹慎、それに抗議してケンカになってそのままクビになったと。ホストに転身してからは毎晩シャンパンを開け、美女とイチャイチャしている画像を頻繁に投稿しており、世間からの同情論は完全になくなっています」

 そんな三崎だが、こう見えてもホストとして大成する可能性があるという。歌舞伎町の元ホストが語る。

「いま、若者からカリスマ的な人気を誇るローランドさんも、ホストだけでなく実業家やタレントとしても大活躍しています。三崎さんはイケメンでありながら、SNSで奇行を晒して炎上するなど、キャラクターも面白い。ローランドさんのようなカリスマホストになれる可能性があります」

 青汁ならぬ、苦汁をなめたことがあるからこそ、逆境に強い三崎。ホストとして成功し、さらには再び経営者としてその名を世間に知らしめる時が来るかもしれない。

友近が松本人志&吉本主流派の軍門に下った!? たむけん公開の飲み会写真で波紋広がる

 吉本興業所属のお笑い芸人・たむらけんじが自身のインスタグラムで、ダウンタウンの松本人志、友近ら吉本芸人と東京で飲んだことを明かして注目を集めている。

 たむらは25日の投稿で、「久々の東京はこのメンバーで飲みー!!御察しの通り僕の独壇場でしたよー!!吉本最高!!」と松本や友近、フットボールアワーの岩尾望、ゆりやんレトリィバァらと写した写真を公開した。

 友近といえば、7月23日に松本がTwitterで「プロ根性で乗り越えましょう」とツイートしたことに対し、自身が出演する『ゴゴスマ GO GO! Smile!』(CBC・TBS系)の番組内で、「私はまだその気持ちにまで追いつけてない、その次元に行けてないというか……」とコメント。

 さらに、「松本さんは、皆、俺についてきてくれじゃないですけど、そういうことで頑張っていこうと呼び掛けていると思うと、私は『ちょっと待って。松本さん、待って……』と思ってしまう」などと否定的な発言をしていた。

 こうした背景もあり、友近は“加藤の乱”を起こした極楽とんぼの加藤浩次とともに大崎洋会長、岡本昭彦社長、松本といった吉本興業の“主流派”に反旗を翻す存在と世間からは認知されていた。

 そうした中で、今回の松本との仲睦まじいプライベートショットには驚きの声も上がっているわけだが、その裏事情を吉本の関係者は声を潜めてこう語る。

「端的に言えば、最近トーンダウンしている加藤さんと同様、友近さんもウチの“主流派”の軍門に降ったということ。やはり、一部で報じられたパワハラ疑惑が大きかったんでしょうね」

 友近といえば、今月発売の週刊誌でパワハラ疑惑を報じられたばかり。

 報道によると、友近は自身のマネジャーに対して暴言や深夜まで及ぶ説教、夜中に電話を繰り返すなどし、こうしたパワハラによりマネージャーが過去10年間で20人も替わっているとか。さらに、今年に入ってから友近のマネージャーが2名、会社にパワハラを訴える嘆願書を提出しているという。

「確かに友近さんはプロ意識が高く、マネジャーや周囲のスタッフに厳しく当たることもありますが、それは彼女に限ったことではない。それこそ、ダウンタウンの2人なんてもっと厳しいですよ。そもそもなぜこのタイミングで友近さんのパワハラが急に報じられたかというのがポイントです。それに、パワハラ疑惑を報じた週刊誌は他のライバル誌に先駆けて、騒動の渦中にある大崎会長の単独インタビュー記事を掲載するなど、良好な関係がアリアリと伺えますからね」(前出の関係者)

 そのうえで、こう続ける。

「『週刊文春』(文藝春秋)なんかも記事にしていましたが、大崎会長以下、ウチの主流派は騒動を大きくした宮迫博之さんを筆頭に、自分たちに反旗を翻した加藤さん、友近さんらに対して相当怒っている。自社のスタッフや懇意のメディアの記者を使って、そうした反主流派タレントのスキャンダルを探っていたくらいですからね。そうした中、今回、友近さんのパワハラ報道が出て、その後に主流派ともパイプが太いたむらけんさんのインスタグラムで、松本さんとのプライベートショットが公開された。これはもう見せしめ以外の何物でもないでしょう」(同関係者)

 懇意のメディア媒体も活用し、加藤に続き、友近も軍門に軍門に降らせた吉本興業の主流派の反乱鎮圧はまだまだ続く?

加護亜依、家庭内トラブルで契約解除? 本人が意味深発言「自分の事だけ考えて生きれない」

 元モーニング娘。でタレントの加護亜依(31)が26日、自身のインスタグラムを更新。事務所との契約解除発表から一夜明け、その心境をストーリーズにつづった。

 加護は2016年から、歌手の中野尚美が代表を務める株式会社アルカンシェルに所属。しかし25日、中野が自身のブログで「約3ヶ月程前から弊社(株)アルカンシェルと加護亜依はマネージメント提携契約上、弊社としてはどうしても合意できない点があり、話し合いを重ねて参りました」とつづり、24日付で加護との契約解除に至ったことを発表した。

 発表当日、加護は契約解除について言及しなかったが、一夜明けた26日、ストーリーズに「自分の事だけ考えて生きれないのです。親になる 家族を持つってそういうことだと」と自身の心境を投稿した。

 その意味深な発言に、ファンからは「ダブルユー復活で追い風来てたのになぜ?」「やっとどうにか活躍できそうだったのに残念…」「何があったんだろうね…」「詳しい事情が知りたい」など、心配や落胆の声が集まっている。

「アルカンシェルの中野代表は元競輪選手の中野浩一の夫人でもあり、加護とは同社に所属する前から家族付き合いする関係でした。中野代表はその後、ブログで『加護を甘やかし過ぎた』とも捕捉説明しており、加護側になんらかの看過できない問題があったことをにおわせています。加護は16年に美容関係の会社経営者と再婚していますが、家庭問題を指摘する声も聞こえてきます」(週刊誌記者)

 契約解除に至った理由について詳細が明かされていないこともあり、今回の発言をどう捉えていいかファンも戸惑っているようだ。

関ジャニ∞、『関ジャム』で語られた矢沢永吉の“音楽論”に「レアすぎ」「すごい」と感激

 関ジャニ∞がさまざまなアーティストを迎えてトークを繰り広げる音楽バラエティ『関ジャム完全燃SHOW』(テレビ朝日系)。8月25日の放送では「矢沢永吉特集」が行われ、本人もVTRで番組に出演。独占取材によって、曲作りの方法や楽曲制作に対する思いなどが語られた。

 今回は、スタジオゲストとして作詞家のいしわたり淳治、パンク・ロックバンド「Hi-STANDARD」のギタリストであり、インディーズレーベルの社長でもある横山健、音楽プロデューサーの多保孝一が登場。普段はほとんど明かされない音楽制作の裏側についても、丁寧に答える矢沢の姿に、レギュラー出演者だけでなく、ゲストの3名も大興奮。矢沢独自の“音楽論”が語られていたが、その貴重な発言の数々には、安田章大も「レアすぎるでしょ!」と感激していた。

 昭和の時代に生まれたロックスターでありながら、今の時流に乗った音楽の多様性にも柔軟に対応しており、「メロディーとか音楽とかライブパフォーマンスとかは不滅だと思うけどね。やり方とか場所、見せる所とか多少変わると思うけど、永遠だと思います」と、最新の音楽業界に対するビジョンを語る矢沢。錦戸亮も「すごいですよね。レコードいっぱい売ってた時代から、今の時代にちゃんと柔軟性をもって対応してるっていうのが」とコメントし、尊敬の眼差しを向けていた。70歳を目前にしてもなお、常に新しい音楽を追い求めている矢沢の姿には、村上信五も「頭、柔らかいよね」と感心しきりだった。

 そして、今回の「ジャムセッション」は、ボーカルに錦戸、ギターに安田、ベースに丸山隆平、ドラムに大倉忠義というメンバーで、矢沢の名曲「時間よ止まれ」(1978年)を披露。特に、低音ボイスで色気を含んだ錦戸の歌声について、ネット上は「錦戸亮さんの歌い方が好きすぎる!」「亮ちゃんの色気がすごい……。艶のある甘~い声からの、歌い終わった時のかわいい笑顔。ギャップにキュンキュンする!」「亮ちゃんのあの独特の雰囲気や表情、声って色気とかの言葉だけでは表現しきれないな」と称賛する声が続出。

 また、歌声だけではなく「情感たっぷりに歌う『時間よ止まれ』は、永ちゃんの世界観は壊すことなく、それでいて錦戸亮の空気感に一瞬で引きずり込まれる……才能の塊だね」「静かな中にも情感溢れる感じの錦戸亮の歌い方に引き込まれ、聞き入っちゃった。役者でもあるからか、歌ってる時も役に入ってる雰囲気でドラマチックで素敵」など、錦戸の作り上げる独特な世界観についても大きな反響が集まっていた。
(華山いの)

CHAGE and ASKA、まるで「泥沼離婚劇」……脱退発表直前のインタビューに“すれ違い”?

 無期限活動休止状態のCHAGE and ASKA(以下、チャゲアス)だが、8月25日をもって、ASKAが“脱退”すると衝撃の発表を行った。7月時点で、一部週刊誌において「解散を希望している」と伝えられていた中、前代未聞の“デュオ脱退”に至ったのは、ASKAにとっては苦肉の策だったのだろうか。

 7月4日発売の「週刊文春」(文藝春秋)で、ASKAは10年以上前から解散を希望していると伝えており、CHAGEとは連絡を取ることもままならない状況だったという。しかし、ASKAはデュオ結成日となる8月25日までには、なんとしても解散したいとの思いがあったそうだ。

「対するCHAGEは、この『文春』報道を受けてか、7月16日発売の『女性自身』(光文社)のロングインタビューで、『解散を考えたことはありません』と断言。自身のソロ活動について話しながらも『いまは二人で活動再開をするその日のために、力をためる時期なんだと感じています』と、いつか来る再結成への期待感をにじませていました」(週刊誌記者)

 そして“Xデー”と言われていた25日の前夜、ASKAは自身のブログに、長文で“脱退”についての思いをつづった。

「文章自体は、以前から準備していたものということで、途中何度もCHAGEに対しての不信感が書かれていました。特に、週刊誌を通じて世間やファンにメッセージを出したことについては、『僕の生き方にはありません』と突き放し、ここ最近のCHAGEの言動に関して、かなり疑問を抱いていることを暗に示しています」(同)

 その後、CHAGEもファンクラブサイト内で文書を公開しているが、双方とも共通している言い分は、「二人で話し合おうとしたのに、実現できなかった」というものだった。

「食い違う言い分に、解散を『したい』『したくない』という対立する主張がかぶってくるとあって、メディア関係者の間では『まるで泥沼離婚劇』と言われています。くしくもCHAGEは、インタビューで自分たちの関係を『夫婦のようなもの』と言っていて、“離婚”に応じる気はさらさらなかったようですが、ASKAはASKAで、思いもかけない“熟年別居”を選択したと。双方とも、これ以上の取材に応じるつもりはないようですが、この突然事態に動揺を隠せないばかりか、未練を感じさせるCHAGEは、今後何らかの形で、デュオ解消についてアクションを起こす可能性もあります」(テレビ局関係者)

 CHAGEの文章には「そして今でも僕らの音楽を愛してくれている人の為にも、歌い続けたいと思います」という一文があるが、ファンはこの“泥沼”をどのような気持ちで見ているのだろうか。

ブラックミュージックが世界を席巻する理由 差別、文化、神への信仰…識者が推す「ラップ現代史選書」

――全米の音楽チャートのトップ10すべてがラップという状況も、今やめずらしくなくなった昨今。日本でも今なおフリースタイル・バトル熱が継続する中、「なぜヒップホップがここまで巨大産業になったのか?」を、近年刊行された書籍を中心に徹底分析。音楽はもちろん、映画や宗教といった角度からも攻めてみよう。

 ここ数年でポップ・カルチャーにおいて――とりわけポップ・ミュージックにおいて――すっかり巨大な市場を形成するまでになったヒップホップ/ラップ・ミュージック。その間、いわゆる関連書も当然のことながら何冊も出版されている。本稿では、この1年あまりのあいだに出版された書籍を軸に、ヒップホップ/ラップにアプローチする上で欠かせない著書を発表されている杏レラト、長谷川町蔵、そして山下壮起の三氏が太鼓判を押す書籍を紹介しながら、ヒップホップ/ラップの現在に新たな光を当てていきたい。

 とはいえ、いきなり本題に入るのは不親切だろう。気にはなるけど、急にヒップホップ/ラップと言われても……と思われる読者諸氏もいるに違いない。

 そこで入門書として紹介したいのが『文化系のためのヒップホップ入門1』【1】だ。基本的にヒップホップを聴きながら育ってきたわけではないという、アメリカ・ポピュラー音楽の研究者であり慶応大学の教授も務める大和田俊之氏と、文筆家として活躍する前述の長谷川氏の小気味良いリズムをキープした対話で語られる入門書となっている。一言で言うなら、これはヒップホップ/ラップをほとんど聴いたことのない者にこそ機能する1冊だ。昨年にはその続編となる『文化系のためのヒップホップ入門2』が刊行された。こちらは12~14年までのヒップホップ・カルチャーの動向をしっかりフォローしており、この2冊を読むことで、1970年代から2010年代までのヒップホップ史の要所、ヒップホップ/ラップの勘所をしっかりと押さえることができる。

 さらに、具体的なヒット曲を例に挙げ、79年から15年までの歴史やトレンドをつかみとることができるのが、シェイ・セラーノ著『ラップ・イヤー・ブック』【2】だ。タイトルの通り、著者が重要とする曲を年ごとに1曲ずつ選び、それら楽曲の分析だけにとどまらず、適宜文体を変えながら、時にエッセイ風にまとめあげたりもしている、全体的に楽しい雰囲気に包まれた書籍となっている。

 ここまで紹介した3冊で扱われているのが、基本的なヒップホップの“正史”だとしたら、その正史に大きな影響を与える“日陰の存在”だったカルチャーに「ミックステープ」【編註:実質、有料で販売されるアルバムのような音源を、アーティスト自身がフリーで配布したり、ストリーミングサイトにアップする作品】がある。のちに正史に堂々と登場することになるが、このヒップホップの裏面史ともいえるミックステープが持つ18年上半期までの歴史を掘り起こしたのが、拙著『ミックステープ文化論』【3】だ。

 もう少しわかりやすく説明しよう。今現在のラップ興隆の背景には、スポティファイに代表されるストリーミングサービスの普及や定着も大きく関わっている。ただし、今現在あるストリーミングサービスが誕生したことで、ラップ人気が急激に高まったわけではない。ヒップホップ/ラップに関しては、実は生誕期から楽曲制作に楽器やミュージシャン、設備の整った音楽スタジオなどを特に必要としないこともあり、作品の制作から完成品の発表、そして宣伝・拡散および流通方法までに至るすべての“段取り”を自分たちだけでこなすことが可能だった。こうした段取りのすべてが凝縮された作品が“ミックステープ”なのだ。拙著を読むことでストリーミングという発想そのものは、ミックステープという機構の中に、40年以上も前の遥か昔から組み込まれていたことに、お気づきになるかもしれない。

■映画と共に成長したヒップホップ文化

 さて、ここまではヒップホップ/ラップの歴史に則した内容を持つ書籍を紹介してきたが、米在住の映画ライター・杏レラト氏による『ブラックムービー ガイド』【4】を紹介したい。ブラックムービーの始祖でもあるスパイク・リーの登場から、『ブラック・パンサー』までの歴史的変遷をまとめた著書で、同書で取り上げられている80年代半ば以降は、ヒップホップが映画とリンクし始め、ラッパーが演者として映画の世界に足を踏み入れた時期とも重なる。その頃からラッパーと映画との距離の取り方は、ウィル・スミスやアイス・キューブ、そして2パックの例に見られるように三者三様で、映画の世界には音楽とはまた違う面白さを味わうことができる。そんな杏氏が映画的観点で選んだ本が、アンジー・トーマスが書いた小説『ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ』【5】。そして偶然の一致か、それほどまでに重要な作品であるためか、長谷川氏も同書をチョイス。

「ティーン向けに書かれたいわゆるYA(ヤングアダルト)小説なのですが、内容は滅茶苦茶ヘビー。なにしろ主人公の黒人女子校生・スターは、幼馴染みの黒人少年・カリルが白人警官に射殺される瞬間を目の当たりにしてしまうのだから。その後の彼女の抗議活動や暴動の描写は、完全にトレイボン・マーティン射殺事件やファーガソン騒動を下敷きにしている。黒人のティーンがいかに死の危険に晒されていると感じているかが、平易な言葉で記された重要作。著者はラッパーを志していた人なので、ドレイクやJ・コールといったラッパーの名も頻発します。タイトル自体も2パックの言葉『The Hate U Give Little Infants Fuck Everybody(憎しみを植え付けられた子どもが社会に牙を剥く)』からの引用となっています」(長谷川氏)

 杏氏が続ける。

「『ザ・ヘイト~』はフィクションなのですが、今のアメリカ、とりわけアフリカ系アメリカ人の現状を克明にわかりやすく描いています。長谷川さんが述べられているように、ティーン向けの小説なので難しい言い回しや表現を用いず、若者たちが牽引するポップ・カルチャーを色濃く反映した物語になっている。ポップ・カルチャーが好きな方であれば、日本人でもわかりやすく読めるという利点もあると思いますね。

 また、本書で描写されている事件は、実際に昔からたくさん起きているのも事実です。55年にリンチで殺された黒人の少年、エメット・ティルの名前が出てくることからも、黒人がアメリカで抱え込んでいる問題はなんら変わっていないという現状も叩きつけられます。2パックをはじめ、ジェイ・Zやケンドリック・ラマーといったラッパーたちがラップを通じて伝えたいことが、ページをめくるたびに目に、そして心に飛び込んでくる本です」(杏氏)

 この『ザ・ヘイト~』の物語、および作者であるアンジー・トーマスの言葉から改めて気づかされるのは、現在のヒットチャートのほとんどがラップであること同様、日常生活に当たり前のようにヒップホップ/ラップが溶け込んでいるということなのだ。

■避けては通れないキリスト教とラップ

 ヒットチャートをにぎわすヒップホップ/ラップが、日常に溶け込んだ形はほかにもある。表立って語らることがないため見過ごされがちだが、ヒップホップにおける宗教的表現の類いがそれだ。ギャングスタ・ラッパーは教会から厳しい批判を受けてきたが、中には普段からキリストの頭部をかたどった“ジーザス・ピース”なるチェーンをぶら下げるだけでなく、リリックで神や天国、さらにはイエス・キリストに言及する者も多く存在する。一方で、80年代初頭には、キリスト教徒によってクリスチャン・ラップ/ゴスペル・ラップが誕生した。日本基督教団阿倍野教会の牧師、そして神学者である山下壮起氏による『ヒップホップ・レザレクション―ラップ・ミュージックとキリスト教』【6】(発売は7月25日を予定)は、ヒップホップの担い手であるアフリカ系アメリカ人における宗教観をテーマにした画期的な著書。アフリカ系アメリカ人の宗教史を紐解きながら、キリスト教にとどまらない宗教の多様性や聖俗観までもフォローしている。

「ヒップホップにおいて、ラッパーたちは薬物の違法売買や銃による暴力といったストリートの現実を題材として取り上げてきました。そのため、反社会的な音楽と見なされ、キリスト教会から厳しく批判されてきた。しかし、ラッパーたちの中にはそうした現実に重ね合わせながら、神や天国、さらにはイエス・キリストといった宗教的モチーフに言及する者が多数いるんですね。それは一体なぜなのか? 拙著はその問いを端緒として、ヒップホップの宗教的な側面を掘り下げたものであり、黒人神学者ジェイムズ・H・コーンの『黒人霊歌とブルース―アメリカ黒人の信仰と神学』【7】における議論を継承したものです。西洋的な宗教観では、聖なるものは世俗から切り離して考えられるのに対して、アフリカでは、“聖”と“俗”は人間の現実の中に混在しているとされる。そうしたアフリカ的な宗教性が宗教音楽である黒人霊歌だけでなく、世俗のものと規定された音楽にも継承されているんです」(山下氏)

 その音楽にあたるものが、ヒップホップだというのだろうか。キリスト教とヒップホップといえば、ここ最近もっとも注目を集めたものとして、アメリカ・カリフォルニア州の野外フェス「コーチェラ・フェスティバル」の一環として開催された、ご存知カニエ・ウェストの“サンデーサービス(日曜礼拝)”がある。

「カニエはゴスペル・ソングと自身の楽曲を一緒に演奏することで、ゴスペル・ソングとヒップホップに神の救いのメッセージが通底していることを示そうとしたのかもしれません。教会がヒップホップを批判してきたことに対して、カニエはサンデーサービスを通して、自由に神を賛美する在り方を教会やクリスチャンに提示。その一方で、非クリスチャンにも神を賛美する喜びや、神への賛美は自由であることを伝えるという目的があったようにも思えます」(同)

 つまり、山下氏が選んだ『黒人霊歌とブルース』の著者、ジェイムズ・H・コーンの考察が、カニエのサンデーサービスにも当てはまるということなのだろうか。さらに山下氏は興味深い見解を示す。

「憶測になりますが、サンデーサービスはカニエの“トランプ支持”から考えることも可能だと思います。福音派の81%がトランプを支持していることを考えるなら、カニエは自身の“宣教”のために福音派をリスナーとして取り込もうと考えているのかもしれません。つまり、サンデーサービスのようなパフォーマンスを行い、世俗音楽に距離を置く福音派からも自身の動向に注目を集めようとしているということです。もしそうだとするなら、カニエはゴスペル・ソングとヒップホップをクロスオーバーさせ、両者に通底する神への視点に気づかせることで、福音派の教条主義的な側面の克服を目指しているとも考えられます。カニエは自身の宣教の課題を聖と俗のクロスオーバーに据えて、宗教の枠を超えたキリスト教的霊性に基づく運動を展開しようとしているのかもしれませんね」

 こうして三氏の選書を並べると、ヒップホップ/ラップは、単なる音楽として扱うだけでは済まされないほど、日常のさまざまな局面において、その深部にまで浸透しているといえるだろう。

 そもそもヒップホップ・カルチャーの流行と共に知られるようになった「キープ・イット・リアル(Keep It Real)」という言葉がある。「自分を偽るな、自分自身であれ」という意味だ。それには、まず自分自身を知らなければならない。だが、そう容易ではなく模索し続けるのが、ヒップホップなのである。さらに、それを聴いた人々が触発され、今回紹介した小説『ザ・ヘイト~』、あるいは論考『ヒップホップ・レザレクション』のような著作が生まれ、ヒップホップ/ラップ・ミュージックにほとんどなじみのない人たちにも影響を与えることになる。

 最初のラップ・レコードが発売された時から数えても。およそ40年の歳月を経た19年、ヒップホップ・カルチャーから生まれたヒップホップ/ラップ・ミュージックは、単にヒットチャートやストリーミングのデータ上だけで人気を得ているだけではない。そのエッセンスが、歳月を重ねることで、さらに濃縮されてもいるのだ。長谷川氏は近年のヒップホップに対する所感として、いみじくも次のように述べている。

「ヒップホップは単なる音楽というよりも、今のアメリカ社会を生きる人々の“集合的無意識のサウンドトラック”だと思う」

 音楽的観点はもちろんだが、文化や映画など、本稿で紹介してきた本を通じ、別の視座からヒップホップ/ラップを眺めてみるのも、実に新鮮なのである。(月刊サイゾー7月号特集『ヤバい本』より)

◇◇◇

【1】『文化系のためのヒップホップ入門1』
長谷川町蔵×大和田俊之/アルテスパブリッシング(11年)
11年に発売された第一弾に続き、昨年には第二弾も登場した「ヒップホップの正しい聴き方」の入門書。かの山下達郎も太鼓判を押すほどのベストセラーだ。

◇◇◇

【2】『ラップ・イヤー・ブック』
シェイ・セラーノ/小林雅明訳/DU BOOKS(17年)
ラップ創成期から現在に至るまでの約40年間の軌跡を振り返るバイブル。図解でわかりやすく、ビギナーはもちろん、上級者でもじっくり楽しめる内容になっている。

◇◇◇

【3】『ミックステープ文化論』
小林雅明/シンコーミュージック(18年)
ヒップホップ文化を語る上では、決して外すことのできない“ミックステープ”という一種のプロモーション。今やグラミー賞も受賞するその文化の歴史を探る。

◇◇◇

【4】『ブラックムービー ガイド』
杏レラト/スモール出版(18年)
『ワイルド・スタイル』や『ストレイト・アウタ・コンプトン』『ゲット・アウト』など、ブラックムービー黎明期から近年作まで、ブラックカルチャーの歴史と変遷を追う。

◇◇◇

【5】『ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ』
アンジー・トーマス/服部理佳訳/岩崎書店(18年)
女子高生のスターは、10歳のときに幼馴染みのカリルが拳銃で撃たれる現場を目撃してしまう。実際にアメリカで起きている社会問題と重ね合わせられる傑作。

◇◇◇

【6】『ヒップホップ・レザレクション―ラップ・ミュージックとキリスト教』
山下壮起/新教出版社(19年7月25日発売予定)
ヒップホップのオリジネイターであるアフリカ系アメリカ人の宗教性にスポットを当て、キリスト教との関係や聖俗観を徹底的に分析する。

◇◇◇

【7】『黒人霊歌とブルース―アメリカ黒人の信仰と神学』
ジェイムズ・H・コーン/梶原寿訳/新教出版社(83年)
黒人が奴隷制時代に生き延びるために作り出した黒人霊歌と、奴隷解放後に黒人が生みだしたブルースを結びつけ、その表現形態を考察する。

ジャニーズJr.・なにわ男子、『24時間テレビ』整理券めぐり「舐めんな」とファン憤怒

 8月24日~25日にかけて放送され、嵐がメインパーソナリティーを務めたチャリティー特番『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系)。ジャニーズJr.内ユニット・なにわ男子は大阪・読売テレビ(ytv)のスペシャルサポーターを務めたが、24日は彼らを目当てに駆けつけたファンが集結し、現場が大混乱に陥ったという。想定を超える人数がやって来たことから、整理券を配布する前に突如“じゃんけん大会”が行われたことなどについて、主催者側の準備不足を責める声が相次いでいる。

 『24時間テレビ』放送初日の24日、読売テレビ新社屋のステージではいくつかの催しを実施。午後2時台の事前番組や、番組が始まる直前の午後6時20分からは「24時間テレビスタート ~新社屋より生放送~」と題したイベントが組まれ、「安全対策のため」として事前に整理券の配布を告知。待機列作成や配布開始の時刻もHPにてアナウンスしていた。また、放送中は募金ブースになにわ男子メンバーが登場する可能性もあるだけに、多くのジャニーズファンが殺到したという。

「現場にいたファンの書き込みによれば、集合時間になった時点ですでに1,000人規模のファンが集まっていたため、主催者側も困惑していたそうです。整理券を配る上で人数を減らす目的だったのか、スタッフとファンによる『じゃんけん大会』が突如始まったといいます。しかし、この判断について、居合わせたファンの間では『大人数でのじゃんけんは無理がある』と、ため息が漏れていた様子。ネット上には、脚立かなにかに乗ったスタッフがファンとじゃんけんしている動画が投稿されていますが、周囲で『意味わからない』『急にじゃんけん大会始めるな』とファンのボヤき声が入っています。すると、スタッフはじゃんけんを途中でやめて、『白紙を混ぜて整理券を配る』という抽選制を導入。さらにその後、『もう整理券はありません』と告げ、配りきれなかったファンに解散を促したとのことです」(ジャニーズに詳しい記者)

 スタッフへ暴言を吐くファンも現れるなど、新社屋周辺はただならぬ雰囲気に包まれていたようだ。さらに、騒ぎが大きくなったためか、現場スタッフは「人が押し寄せて危険」と説明しつつ、「なにわ男子の募金ブースへの登場はなくなった」とファンに伝えたという。

 すると、ネット上では「マナーの悪いファンのせい」でなにわ男子の登場が取り消されたといった情報が広まり、これらのトラブルを目の当たりにしていたファンからは「募金ブース登場が中止になったのは、単純に人が多すぎたから」「予想以上に人が来て『整備できない』ってアナウンスがあった。観覧の整理券、募金列の誘導の仕方など運営側にも問題があった」「読売テレビ、なにわ男子の人気を舐めてたね。前で人がなぎ倒されてて、危険だった……」と、ファンのマナーが問題ではないとする声が上がることに。

 そして、読売テレビ側はHPや「読売テレビ番宣担当」のTwitterアカウントにて、翌25日に予定していたステージコンテンツの整理券配布を午前6時からの「先着」にすると発表。24日の整理券配布時に想像を上回る来場者が訪れ、「イベントスペースの都合上スムーズな運営を行う事が難しいと判断」し、協議した結果だと記した。併せて、募金会場の1つである大阪・天王寺の超高層ビル「あべのハルカス」へのなにわ男子の登場も中止にすると報告。「楽しみにしていただいていた皆様、ならびに8月24日(土)にご来場いただいていた皆様には多大なご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんでした」と、謝罪した。

「この発表が行われたのは25日午前1~3時台と、すでにイベント当日を迎えていたため『夜中の1時に配布時間変更と言われても。先着順にされるなら、せめて抽選にしてほしかった』『Twitterの情報活用が遅すぎる。24日の整理券配布前からもっと発信してほしかった』『遠くに住んでる人もいる。変更の発表が遅いのに、集合時間早すぎ。ジャニーズ舐めるな』と、わずかに苦情が寄せられていました。いずれにせよ、読売テレビ側の対策が不十分だったことは否めません。整理券を現場で配るよりも、『あらかじめ抽選しておくのがよかったね』『前もってネット抽選にしておけば何人くらい来るのかもわかったのでは』と、ファンは指摘しています」(同)

 次にこうした機会でジャニーズタレントを起用する際は、今回の騒ぎを教訓にし、適切な対応をとってもらいたいものだ。

木村拓哉がまた「型破りな天才」? ドラマ『グランメゾン東京』のデジャヴ感

 今年秋クールのTBS系「日曜劇場」で放送される木村拓哉主演の連続ドラマのタイトルが、『グランメゾン東京』に決定。すでに発表済みだった鈴木京香に加え、Kis-My-Ft2の玉森裕太、尾上菊之助、及川光博、沢村一樹らキャストが新たに発表された。

 木村拓哉が演じるのは、フランス料理のシェフ・尾花夏樹。パリで開いたフランス料理店で二つ星を獲得し、カリスマシェフともてはやされるも三つ星には手が届かず、ある事件を機に店も仲間もすべて失いどん底に落ちる。しかし、女性シェフ・早見倫子との出会いがきっかけで再起をかけ、世界最高の三つ星レストラン「グランメゾン東京」を作り上げることを決意。<“大人の青春”をかけたヒューマンストーリー>だそうだ。

 今年5月に、木村拓哉が秋クールの「日曜劇場」で天才シェフを演じることや、ヒロインが鈴木京香であることは発表されていた。その時点で「また天才の役?」と冷笑的な反応もネット上では多かったが、いつからか「木村拓哉といえば型破りな天才」というイメージがべっとりこびりついてしまっているようだ。

 

木村拓哉は「型破りな天才」役が多すぎる
 たしかに木村拓哉が今まででドラマで演じてきた役は、型破りな天才やカリスマ的な魅力を持つ人物が多かった。「何をやってもキムタク」「また天才役か」といった揶揄は、木村拓哉が連続ドラマで主演を務めると発表されるたびに繰り返されており、視聴者にも“飽き”が来ているのかもしれない。

 とはいえ、実のところ「天才(カリスマ/型破りな男)が活躍するストーリー」ばかりでもない。カリスマ美容師、一流の外科医、天才物理学者兼アンドロイド、モテモテのやり手事業家、元ホストの脳科学者、型破りな検事、型破りな内閣総理大臣、純粋でまっすぐなパイロット、「maybe」が口癖のアイスホッケー選手などの役を演じてきた木村だが、記憶を失ったコック見習い、民間のボディーガード、わらしべ長者、南極観測隊、華麗なる財閥一家の長男などの役でも好評を博している。

 今年1月に公開された木村拓哉主演の映画『マスカレード・ホテル』でヒロインを演じた長澤まさみは、「ザテレビジョン」(KADOKAWA)に掲載された木村との対談で「木村さんは、朝ドラのお父さん役をやるべきです」と提案していた。

 「朝ドラのお父さん」は、「ヒロイン」である娘を陰ながら見守り、応援するが、父親役であるがゆえ「ヒロイン」と結ばれることはなく、場合によっては物語途中で病死することもある。木村が今まで演じたことのない役どころだ。

 現在46歳の木村拓哉が父親役を演じることは不自然なことではなく、木村自身も二人の娘を持つ父親。そろそろ、「型破りな主役」ではなく「主演を見守る役」にシフトし、新たな一面を見せるのもアリかもしれない。

 なんだかんだ言われても、木村拓哉主演のドラマはここ数年も高視聴率を叩き出している。昨年1月から放送された木村主演のドラマ『BG〜身辺警護人〜』も、平均視聴率は15.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、最高視聴率は最終回の17.3%であった。『グランメゾン東京』も、二桁のラインは死守するだろう。