ジャニーズJr.・SixTONES、デビュー決定も――「嘘で固められた」と“意味深”ブログで物議

 2020年のCDデビューが決まったジャニーズJr.内ユニットのSixTONES。今後の動向が大いに注目される中、グループ最年少・森本慎太郎が公式携帯サイト・Johnny's webに「嘘で固められたことに惑わされ踊らされる」といった意味深な文章を投稿。「何が言いたいの?」とファンを騒然とさせている。

 SixTONESは、2012年放送の深夜ドラマ『私立バカレア学園』(日本テレビ系)のレギュラーキャストだった6人(森本・高地優吾・京本大我・田中樹・松村北斗・ジェシー)で結成され、15年より現在のグループ名で活動を開始。昨年春、YouTubeの「ジャニーズJr.チャンネル」が始まると、参加する5グループ内で最も高い再生回数を誇り、知名度も急上昇。同年秋、日本人で初めて「YouTube アーティストプロモ」キャンペーンに抜てきされたほか、今年に入ってからも6人でスマートフォン向けRPGアプリ「モンスターストライク」のテレビCMに出演するなど、活躍の場を広げている。

 そして、8月8日に行われたコンサート『ジャニーズJr.8・8祭り~東京ドームから始まる~』にて、SixTONES、Snow Manの“同時CDデビュー”が明らかに。

 しかし、発表直後に彼らのデビューに関する“疑惑”が浮上。報道によると、ジャニーズ事務所の故・ジャニー喜多川社長と、ジャニーズアイランド・滝沢秀明社長は6月16日にSixTONESとSnow Manの同時デビューを決めたという。ジャニー社長はその2日後に救急搬送されて入院するも、滝沢社長は「ジャニーさんの前で本人たちに伝えたい」と思い立ち、同28日にSixTONES、Snow Manメンバーを集め、病室でデビュー決定を告げたそうだ。ところが、SixTONESファンは公表された一連の流れに疑念を抱き、「SixTONESはもっと先にデビューが決まっていたのではないか」と予想しているのだ。

「SixTONESファンは、滝沢社長との関わりが深いSnow Manが同時デビューになったことについて、『SixTONESを先にデビューさせることがタッキーは許せなくて、同時デビューに変えた』と推測。疑う材料の一つは、SixTONESの『アーティストチャンネル』開設について、メンバーが嘘をついている点。8月9日にYouTubeでライブ配信された『すとーんずのらじお』内で、田中が『(アーティストチャンネル誕生について)僕たちが聞いたのは約2カ月前』『6月頭、半ば。前半ぐらいですか。になるということで』とコメント。テロップでも『約2カ月前何も知らずに秩父ドライブロケを終えたメンバー』と補足していましたが、そのロケを行ったのは5月上旬。そもそも、ドライブロケ動画は5月31日配信ですから、つじつまが合わない。なにかを隠そうとしていると疑われています」(ジャニーズに詳しい記者)

 また、SixTONESが9日のライブ配信をもって「ジャニーズJr.チャンネル」を卒業したにもかかわらず、同時デビューのSnow Manが今も参加していること、2組の露出やスケジュールに差がある点などをSixTONESファンは疑問視。検証が進んでいく中で、5月1日のSixTONES単独公演(大阪)で、「デビューを発表する予定だったのではないか」とする声が強まっていった。そんな中、Johnny’s webに掲載されていたデビュー発表後の会見レポートが突如削除され、騒ぎに拍車がかかることに。それから数日後、今度はメンバーの森本が意味深なブログを公開し議論を呼んでいる。

「17日更新のブログで、森本はうれしそうにデビューを報告しています。しかし、後半は『黙って見てなきゃいけない時だってある』と、なにか思うところがある旨を暗示していました。ほかにも、デビューによって環境が変わるためか、これまでは否定できたこと、または事実だと認められたことが言えなくなると主張。何を意味するのかは不明ながら、『あるべき事実を捻じ曲げられ、嘘で固められたことに惑わされ踊らされる』『むちゃくちゃだなー。ほんと。笑』と、つづっているんです。文末では、SixTONESとファンは『強い』とまとめ、今後の変わらぬ応援を呼びかけていますが……」(同)

 これを受けて、ファンは「やっぱりデビューがいったん白紙になったのが本当ってことだよね」「『嘘で固められたこと』って、デビューに至る経緯のことだね」と受け止めた人もいれば、「推測は間違ってる、って言ってるように思う」「これは、ファンの仮説は間違ってるってことじゃない?」と、疑惑を否定していると感じたファンも少なくない。

 これ以外には、「慎太郎が火に油を注いだ」「余計なこと言いすぎ」「完全にファンを煽ってる。デビューするのにあんなこと書く? 印象が悪くなった」とファンを戸惑わせた森本に呆れる人も。

 一方、そんなSixTONESは、嵐がメインパーソナリティを務めるチャリティー特番『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系、8月24~25日放送)への出演が決定。両国国技館のステージで、嵐とSixTONESをはじめとするJr.がジャニーズの「名曲メドレー」を披露するという。一部嵐ファンの間では「純粋に嵐だけを見たかった。滝沢、ゴリ押しすぎ」「嵐は来年で活動休止だから、おそらくこれが最後の『24時間テレビ』なのに。嵐を利用しないで」「SixTONESとかJr.とか、余計なのマジでいらない」「SixTONESいらないでしょ。デビューもしてないんだから、おとなしく嵐のバックで踊っとけよ」と、批判的なコメントが飛び交っていた。

 おめでたいデビュー発表から一転、ゴタゴタ続きのSixTONES。CD発売の時期には、ファンのモヤモヤした気持ちが晴れていることを願うばかりだ。

高橋ジョージ、”三船美佳バッシング”に苦言も批判殺到「叩かれてるのはあなた」

 高橋ジョージが、元妻にあたるタレントの三船美佳に関するネット上のカキコミについて言及した。

 三船は今年4月に再婚しているが、そんな中で高橋は19日にツイッターを更新し、「皆様にお願いがあります」と前置きした上で、「元妻をネットで叩くのはやめて頂きたい」と呼びかけた。

 三船との離婚後、娘とは1度だけ会ったことを明かしている高橋だが、今回の呼びかけについて「あくまでも俺が問題提起したいのは単独親権、司法制度、弁護士の介入などの問題であり個々の元配偶者との問題ではありません」と説明。「ご理解下さい」とネットユーザーに呼びかけていた。

 しかし、この呼びかけにネットからは、「叩かれてるのは三船美佳じゃなくてあなたのほうですよ」「娘が会いたがってないだけでは…?」「娘に会えない原因が自分にあるとは微塵も思ってないの?」といった苦言ばかりが集まってしまった。

「高橋と三船は98年に結婚。一児をもうけたものの、16年に離婚が成立。一部では離婚原因について高橋のモラハラなどが取り沙汰されていたが、高橋は否定しています。しかし、それを信じるユーザーが多くないようで、いまだその疑惑を拭うことができていません」(週刊誌記者)

 的外れな発信で、さらに高橋への風向きは悪くなったか?

NGT48公演「真実でないこと」「傷ついた」と被害者意識強く、決定的な説明不足

 NGT48は18日、新潟市内の専用劇場で新公演「夢を死なせるわけにはいかない」を開催し、本格的にグループの活動再開を果たした。同劇場で通常公演が行われるのは、暴行事件発覚以来、じつに約8カ月ぶりとなった。

 約300人を収容する劇場は満員御礼。ネットで暴行事件への関与を疑われバッシングが続いてきたメンバーの西潟茉里奈、太野彩香、山田野絵、中井りか、荻野由佳らもステージに立った。また、5月にInstagramでの山口真帆をめぐる”不適切発言”によって研究生に降格した加藤美南も、研究生として登場した。

 NGT48劇場支配人の早川麻衣子氏は公演の冒頭で、「今日が再スタートだとは私どもは決して思っていません。新潟やファンの皆さまに心から応援していただけるようになった時が真のスタートです」と、険しい表情で挨拶。公演中にはメンバーが暴行事件について言及するシーンもあった。

 特に暴行犯人らとのつながりが噂されたメンバーの西潟茉里奈と太野彩香は、ネットで強いバッシングを浴びてきたが、西潟はアンコールで涙。「今日を迎えるまで、真実でないことが広まってしまって。すごくメンバーみんな苦しんだんですけど、言われたことが真実であるならば、このステージには立てません」と、暴行事件にまつわる噂をあらためて否定した。また太野も、同公演の「夢を死なせるわけにはいかない」というタイトルについて、「今の私たちの気持ちを表していると思います」と述べている。

 19日付の「スポーツニッポン」によれば、同公演の前日にはNGT48の運営会社の株式会社AKSが通算3回目となるメンバーの保護者会が開かれ、<黒メンバーと呼ばれるようなことをした人は一人もいないとの説明>があったという。

 しかし暴行事件発生後、運営が事件に関して公表を控えたことや、SNSにおけるメンバーの稚拙な言動、NGTに残ったメンバーから事件の被害者である山口真帆を気遣うコメントが今に至るまで一切ないことなど、不自然な点は未だ目立つ。事件への直接的な関与云々だけが“疑惑”の焦点ではない。なぜアイドルの寮であるマンションにファンの男らが侵入できたのか。そもそも男らが「つながって」いたメンバーがいたことが事件を誘発したと見られているが、それすらも誤解なのか。そうした細かい点の説明を省き、「真実でないことが広まった」とされても、何が「真実でないこと」なのか判然としないままだ。

 

 今後も上記の不自然な点についてNGT側が詳細を明かすことはないのだろう。メンバーは今後の活動に前向きだ。同公演後、荻野由佳はInstagramにグループの集合写真とアップするともに長文を投稿し、<私をアイドルにしてくれてありがとう 心からそう思えた1日でした。そして、NGT48、本当に本当にありがとう。私の全てをかけてもいいと胸張って言える一生の宝です>と思いの丈を明かしている。

 また、中井りかもInstagramを更新し、<傷つかなくていいたくさんのことが傷ついて前に進めなくなったけど、今度は大切なものをたくさん守っていくために公演をしたいと思います>と決意を新たにした長文を綴っている。

 NGT48としては、ようやく再開にこぎつけた劇場公演を軌道に乗せて、本格的な”再出発”としたいところだろう。しかし説明不十分な状況下での活動再開には、地元でも賛否両論が上がっている。地元紙のニュースサイト「新潟日報モア」の19日付の記事では、公演を劇場で観覧した市内在住のファンが、「運営側は新潟を傷つけたことに対して説明が足りない」と憤った声を伝えた。繰り返しになるが、やはり決定的に説明が足りていない。NGT側が一連の騒動の「被害者」であり、山口真帆の告発によってバッシング対象となり、混乱に陥れられて「傷ついた」とするストーリーに、NGTファン以外はのれないのだ。暴行事件について対外的に納得のいく説明がない限りは、イメージや信頼の回復は厳しいのではないか。

森田望智が熱演『全裸監督』完全レビュー後編~ 黒木香と村西監督との遭遇がSEX革命を呼んだ~

 山田孝之主演のNetflixオリジナルドラマ『全裸監督』が、世界190カ国で現在配信中だ。バブル時代へと向かっていた1980年代の日本で“AV界の帝王”と呼ばれた村西とおる監督の破天荒な半生を描いたものだが、アダルト業界が舞台なだけに女優のヌードシーンなど過激な描写が多い。武正晴総監督をはじめ、スタッフ&キャストがそろってクランクイン前にセクハラ防止の講習会に参加するなど、トラブルが起きないよう充分ケアした上での撮影だったという。そんな努力も功を奏し、従来の地上波ドラマとも予算が限られた邦画とも異なる、スケール感のある大人向けの連続ドラマ(全8話)に仕上がっている。

 レビュー前編では村西監督が独自の流通網を持つことでビニ本業界の覇者となったことを紹介したが、レビュー後編は「サファイア映像」を立ち上げた村西(山田孝之)が“AV界の女王”となる黒木香(森田望智)と邂逅することになる第5話を中心に触れていきたい。

 ベータとの規格戦争に勝利したVHSが主流となり、1980年代には一般家庭へとビデオデッキがいっきに普及していった。ビデオデッキの普及には、AVの存在が大きく貢献した。黎明期のAV男優は股間を前貼りで覆い、卵白とミルクを混ぜた手づくりのスペルマを注射器で飛ばすという疑似本番が主流だったが、村西は男女がガチンコでせめぎあう“本番”にこだわった。そのため、競合社・ポセイドン企画の池沢社長(石橋凌)の肝いりで発足した「ビデ倫」から締め出されてしまう。

 窮地に陥った村西の前に、救世主が現れる。それが黒木香だった。知的で清楚な雰囲気を漂わせる女子大生の黒木だが、村西によって快楽の扉を開かれた彼女はベッドの上で別人へと変身する。名作AV『SMぽいの好き』の撮影シーンを、第5話は長回しを多用してたっぷりと再現する。

 1986年に発売された『SMぽいの好き』は、画期的なAV作品として語り継がれている。作品とキャストは消耗品扱いされるAV界にあっては、これは異例のことだ。監督である村西自身が男優となり、黒木の相手を務めた。男女の結合部分はモザイクで隠されているも、黒木は快感の度合いに応じて笛を吹いた。絶頂度が高まるにつれ、笛がピーピーと鳴る。あまりのコミカルさに『SMぽいの好き』を初めて観たユーザーは唖然としたが、黒木が鳴らす笛の音はSEXをタブー視する時代は終わったことを告げる新時代到来のファンファーレだった。
日陰の存在だったAVがメジャー化し、SEXそのものがカジュアル化する、SEX革命の始まりだった。それまで自宅で抑圧された性生活を送っていた黒木の表情が華やいでいく。

 黒木役を演じた森田望智は1996年生まれの22歳。武監督がオーディションで見いだした逸材だ。オーディションの際に森田はわきにマジックペンでわき毛を描いて臨んだという。また、人気絶頂期にはテレビ番組に引っ張りだこだった黒木香の「わたくし、主張するヴァギナでございます」などの独特のトークも完璧にコピーしてみせている。SEX革命を起こした黒木香の人格とわき毛が、まるでそのまま森田に乗り移ったかのようだ。黒木香が瞬く間にAV界の女王となったように、我々は配信ドラマという新しいメディアから森田望智というニューヒロインが誕生した瞬間を目撃することになる。

■カルト教団さながらの合宿生活だった村西軍団

 黒木香という至高のミューズを得て、相手役を務めた村西監督もそのユニークなキャラが知れ渡り、時代の寵児となっていく。時代はまさにバブル。第6話では村西軍団を率いてハワイロケを敢行するなど、村西監督の無軌道ぶりにますます拍車が掛かる。その一方、米国のポルノ女優の視点から辛口の村西像、日本のAV作品の評価が語られるのも、世界市場をターゲットにしているNetflixだからこそだろう。

 本橋信宏氏の原作本『全裸監督 村西とおる伝』(太田出版)には、バブル期の村西軍団の暮らしぶりについても描かれている。全盛期には年商100億円を稼ぎ出していたものの、村西監督をはじめスタッフは全員会社に寝泊まりし、取り憑かれたかのようにAV作品をひたすら撮り続けた。スタッフは男優も兼ね、専属女優たちと撮影中に本番を行った。寝食だけでなく、SEXパートナーも共有するという、カルト教団さながらの合宿生活を送っていた。

 やがてバブル経済は弾け、村西監督は総額50億円もの負債を抱え込むことになる。このとき、黒木香は村西監督に映像業界を離れ、新興宗教の教祖になることを勧めたと原作には記されている。黒木は巫女役を務めるつもりだったそうだ。もし、村西監督がこのとき応じていたら、とんでもないSEX教団が誕生していたに違いない。バブル時代は見方を変えれば、バブル社会に適応できない人々の心のすき間に、カルト宗教が忍び込もうとした時代でもあったのだ。

 親バレや顔バレによってそれまでの生活をすべて失ってしまうAV女優や裏ビデオを介した裏社会との繋がりなど、AV業界のダークな部分にもきっちりと触れた『全裸監督』第1シリーズは、昭和が終わり平成という新しい時代の到来と共にエンディングを迎える。第2シリーズでは、バブル期に栄華を極めた村西軍団が地獄のドン底へと転落していく崩壊劇が描かれるはずだ。

 巨乳ブームを巻き起こした松坂季実子をモデルにした女性キャラクターは第1シリーズには姿を見せなかったが、もし登場するならば誰が演じるのか。第1話でセールスマン時代の村西にビジネスの極意を伝授した小野(板尾創路)は再登場することになるのか。そして何よりも莫大な借金を背負いながらも生命力旺盛に生き続ける村西を、Netflixという格好の居場所を見つけた山田孝之がどう演じ切るのか。アダルト業界を舞台にした大河ドラマとして、『全裸監督』第2シリーズにも期待したい。

Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督』
原作/本橋信宏 監督/武正晴、内田英治、河合勇人
出演/山田孝之、満島真之介、森田望智、柄本時生、伊藤沙莉、冨手麻妙、後藤剛範、吉田鋼太郎、板尾創路、余貴美子、小雪、國村隼、玉山鉄二、リリー・フランキー、石橋凌

森田望智が熱演『全裸監督』完全レビュー後編~ 黒木香と村西監督との遭遇がSEX革命を呼んだ~

 山田孝之主演のNetflixオリジナルドラマ『全裸監督』が、世界190カ国で現在配信中だ。バブル時代へと向かっていた1980年代の日本で“AV界の帝王”と呼ばれた村西とおる監督の破天荒な半生を描いたものだが、アダルト業界が舞台なだけに女優のヌードシーンなど過激な描写が多い。武正晴総監督をはじめ、スタッフ&キャストがそろってクランクイン前にセクハラ防止の講習会に参加するなど、トラブルが起きないよう充分ケアした上での撮影だったという。そんな努力も功を奏し、従来の地上波ドラマとも予算が限られた邦画とも異なる、スケール感のある大人向けの連続ドラマ(全8話)に仕上がっている。

 レビュー前編では村西監督が独自の流通網を持つことでビニ本業界の覇者となったことを紹介したが、レビュー後編は「サファイア映像」を立ち上げた村西(山田孝之)が“AV界の女王”となる黒木香(森田望智)と邂逅することになる第5話を中心に触れていきたい。

 ベータとの規格戦争に勝利したVHSが主流となり、1980年代には一般家庭へとビデオデッキがいっきに普及していった。ビデオデッキの普及には、AVの存在が大きく貢献した。黎明期のAV男優は股間を前貼りで覆い、卵白とミルクを混ぜた手づくりのスペルマを注射器で飛ばすという疑似本番が主流だったが、村西は男女がガチンコでせめぎあう“本番”にこだわった。そのため、競合社・ポセイドン企画の池沢社長(石橋凌)の肝いりで発足した「ビデ倫」から締め出されてしまう。

 窮地に陥った村西の前に、救世主が現れる。それが黒木香だった。知的で清楚な雰囲気を漂わせる女子大生の黒木だが、村西によって快楽の扉を開かれた彼女はベッドの上で別人へと変身する。名作AV『SMぽいの好き』の撮影シーンを、第5話は長回しを多用してたっぷりと再現する。

 1986年に発売された『SMぽいの好き』は、画期的なAV作品として語り継がれている。作品とキャストは消耗品扱いされるAV界にあっては、これは異例のことだ。監督である村西自身が男優となり、黒木の相手を務めた。男女の結合部分はモザイクで隠されているも、黒木は快感の度合いに応じて笛を吹いた。絶頂度が高まるにつれ、笛がピーピーと鳴る。あまりのコミカルさに『SMぽいの好き』を初めて観たユーザーは唖然としたが、黒木が鳴らす笛の音はSEXをタブー視する時代は終わったことを告げる新時代到来のファンファーレだった。
日陰の存在だったAVがメジャー化し、SEXそのものがカジュアル化する、SEX革命の始まりだった。それまで自宅で抑圧された性生活を送っていた黒木の表情が華やいでいく。

 黒木役を演じた森田望智は1996年生まれの22歳。武監督がオーディションで見いだした逸材だ。オーディションの際に森田はわきにマジックペンでわき毛を描いて臨んだという。また、人気絶頂期にはテレビ番組に引っ張りだこだった黒木香の「わたくし、主張するヴァギナでございます」などの独特のトークも完璧にコピーしてみせている。SEX革命を起こした黒木香の人格とわき毛が、まるでそのまま森田に乗り移ったかのようだ。黒木香が瞬く間にAV界の女王となったように、我々は配信ドラマという新しいメディアから森田望智というニューヒロインが誕生した瞬間を目撃することになる。

■カルト教団さながらの合宿生活だった村西軍団

 黒木香という至高のミューズを得て、相手役を務めた村西監督もそのユニークなキャラが知れ渡り、時代の寵児となっていく。時代はまさにバブル。第6話では村西軍団を率いてハワイロケを敢行するなど、村西監督の無軌道ぶりにますます拍車が掛かる。その一方、米国のポルノ女優の視点から辛口の村西像、日本のAV作品の評価が語られるのも、世界市場をターゲットにしているNetflixだからこそだろう。

 本橋信宏氏の原作本『全裸監督 村西とおる伝』(太田出版)には、バブル期の村西軍団の暮らしぶりについても描かれている。全盛期には年商100億円を稼ぎ出していたものの、村西監督をはじめスタッフは全員会社に寝泊まりし、取り憑かれたかのようにAV作品をひたすら撮り続けた。スタッフは男優も兼ね、専属女優たちと撮影中に本番を行った。寝食だけでなく、SEXパートナーも共有するという、カルト教団さながらの合宿生活を送っていた。

 やがてバブル経済は弾け、村西監督は総額50億円もの負債を抱え込むことになる。このとき、黒木香は村西監督に映像業界を離れ、新興宗教の教祖になることを勧めたと原作には記されている。黒木は巫女役を務めるつもりだったそうだ。もし、村西監督がこのとき応じていたら、とんでもないSEX教団が誕生していたに違いない。バブル時代は見方を変えれば、バブル社会に適応できない人々の心のすき間に、カルト宗教が忍び込もうとした時代でもあったのだ。

 親バレや顔バレによってそれまでの生活をすべて失ってしまうAV女優や裏ビデオを介した裏社会との繋がりなど、AV業界のダークな部分にもきっちりと触れた『全裸監督』第1シリーズは、昭和が終わり平成という新しい時代の到来と共にエンディングを迎える。第2シリーズでは、バブル期に栄華を極めた村西軍団が地獄のドン底へと転落していく崩壊劇が描かれるはずだ。

 巨乳ブームを巻き起こした松坂季実子をモデルにした女性キャラクターは第1シリーズには姿を見せなかったが、もし登場するならば誰が演じるのか。第1話でセールスマン時代の村西にビジネスの極意を伝授した小野(板尾創路)は再登場することになるのか。そして何よりも莫大な借金を背負いながらも生命力旺盛に生き続ける村西を、Netflixという格好の居場所を見つけた山田孝之がどう演じ切るのか。アダルト業界を舞台にした大河ドラマとして、『全裸監督』第2シリーズにも期待したい。

Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督』
原作/本橋信宏 監督/武正晴、内田英治、河合勇人
出演/山田孝之、満島真之介、森田望智、柄本時生、伊藤沙莉、冨手麻妙、後藤剛範、吉田鋼太郎、板尾創路、余貴美子、小雪、國村隼、玉山鉄二、リリー・フランキー、石橋凌