『べしゃり暮らし』漫才が題材のドラマに立ちはだかる、ネタ再現の難しさ

 

 8月3日に放送された『べしゃり暮らし』(テレビ朝日系)の第2話。このドラマの見どころと問題点が次第に浮き彫りになった回だったと思う。毎回、役者が長尺の漫才に挑むようだが、そこで起こる笑いにはあまり期待しないほうがいい。

第2話あらすじ 主人公を「おもんない」と酷評する中堅芸人

 文化祭でアドリブ漫才を大成功させた上妻圭右(間宮祥太朗)と辻本潤(渡辺大知)。舞台後、辻本は「芸人を目指してみいひんか?」と圭右を誘ったが、お笑い嫌いの父・潔(寺島進)に気兼ねして、圭右は消極的だった。

 相方をやる気にさせたい辻本は、先輩芸人である人気漫才コンビ「デジタルきんぎょ」のライブ会場に圭右を連れて行く。この日に備えて、圭右は自作の漫才台本を持ってきていた。デジタルきんぎょの金本浩史(駿河太郎)に渡し、批評をお願いする圭右。読み終わった金本は「おもんない」と斬って捨てた。激昂した圭右がネタを破り捨てていると、金本の相方・藤川則夫(尾上寛之)が現れ「始めからホームラン打てる天才はいない」「努力できる才能を持ってる奴が天才と呼ばれる」と圭右を励ました。

 一方、元相方の辻本を追いかけて上京した鳥谷静代(小芝風花)。彼女は「俺らの漫才はもう限界や!」という辻本の言葉に納得していない。「ほんまに限界か、ここでもう1回私とネタやって」と辻本に言い、2人は舞台を借りて復活漫才をすることに。客席で観ていた圭右は2人の漫才の素晴らしさに驚くが、ネタの途中で辻本は漫才を中断し「俺らは終わりや」とつぶやいた。実は、辻本は静代を好きになってしまっていた。しかし、笑いに取り組むと相方とどうしてもぶつかり合う。静代のことを嫌いになりたくないし、嫌われたくもない。仲良く漫才をして芸の質を落とすより、好きなまま解散することを辻本は選んだのだ。

 2人の漫才を観た圭右は「ネタは面白いけど、自分たちが楽しめてねえ」と感想を伝える。辻本は「圭右と漫才をやったら楽しめる」と再認識し、圭右も「辻本と漫才したときは鳥肌が立った」と思い出した。圭右は芸人を目指すことを決意した。

 初回レビューにも書いたが、お笑い、特に漫才を題材にしたドラマは舞台の再現が難しい。芸人に扮して役者がネタをやっても、面白い出来になったことはほとんどない。今作の演出担当・劇団ひとりは「お笑いナタリー」のインタビュー(2019年7月27日)で「たぶん笑えないと思います(笑)」と発言。その辺については、はっきりと開き直っている。

 ただ、売れっ子芸人や誰が認める若手芸人の役ならば、雰囲気だけでも有能と感じさせてほしい。「つまらなそう」と視聴者に思わせると、ドラマの説得力が途端になくなってしまうからだ。

 まず、主演の間宮祥太朗について。クラスの人気者がプロの世界に入ると、実は芸人に向いていなかったという現象はお笑い界のあるあるの1つである。どうも、その手のお調子者に見えてしまうのだ。ただ、駿河が間宮のことを「このままやったら、学園一のおもしろ人間やで」とからかっており、もしかしたら演出通りなのかもしれない。

 続いて、辻本を演じる渡辺大知。原作の辻本は圭右よりも引き気味のタイプだ。テンションより知性とスマートさが魅力の芸人。その持ち味を渡辺から窺うことはできなかった。ハイテンションな圭右と好相性の相方であり、ある意味“教育係”ともいえる頼れる存在。非常に難しい役どころだが、我々の中にある辻本像により近付いてほしいと願うばかりだ。

 そして、金本役の駿河太郎。ご存じ、笑福亭鶴瓶の息子だ。このキャスティングは良かった。しゃべりだけでなく、立ち居振る舞いに妙な安心感を感じさせる。いかにも、中堅芸人。後輩への接し方を見ても、劇場で会いそうな兄さんの雰囲気を漂わせている。

 森田まさのりのマンガは、誰がモデルか丸わかりの登場人物がよく出てくる。金本のモデルは間違いなく千原ジュニアだろう。しかし、ドラマになったからと本当にジュニアを起用するのは芸がない。ましてや、現在のジュニアは芸能人ランクが高過ぎる。キャスティングには無理があるように思う。色々な意味で難易度の高い役どころだが、駿河はうまく演じていた。

裏では一言も交わさないお笑いコンビは時代遅れ?

 初回レビューで「原作の連載時とは受け入れられる笑いの形が変わった」と書いた。人を貶して起こる笑いも、かつては広く受け入れられていた。しかし、昨今は拒否反応を示す人がかなり多いようだ。10年前には成立していたものを、今の時代にそのままトレースすると歪みが生じることがある。

 漫才コンビ「デジタルきんぎょ」に迫った第2話。舞台では息が合っているのに、裏では会話を交わさず、顔も合わせない。駿河と尾上の間にはそんな関係性がある。

「仕事以外で藤川の顔なんか見たない。向こうかってそうやろ。携帯の番号も知らん。才能は認めるけど、ハッキリ言うてお互いめちゃくちゃ嫌い合うてる」(駿河)

 こういう距離感こそ漫才コンビのあるべき姿と、以前は持てはやされていたものだ。しかし、現在は仲の良いコンビが主流。さまぁ~ず然り、サンドウィッチマン然り、霜降り明星然り。「仲が悪くてもそれでええねん。意地のぶつかり合いの中からおもろいもんが生まれることも知ってる」という駿河の訓示が今の若い視聴者にどう受け止められるのか、ちょっと興味がある。

 小芝を好きになってしまったがゆえ、コンビ解散を渡辺が決意したくだりも隔世の感だ。何しろ、「キングオブコント2017」で準優勝したのは恋人同士のにゃんこスターだった。好き合っていてもコンビ別れせず結果を残した男女コンビもいるのだ。この10年で笑いのあり方は本当に変わった。

 今夜放送の第3話では、“学園の爆笑王”圭右が舞台で思い切りスベる挫折のフェーズが描かれるはず。原作でも圭右の契機となる、重要エピソードである。

 やはり、『べしゃり暮らし』はお笑いドラマというより、キャラクターの成長を見守る作品と捉えたほうが適当だろう。人間ドラマなのだ。

(文=寺西ジャジューカ)

寵愛した“巨根”男性を天皇に!? 公私混同で国民総スカンの「嫌われ女帝」とは【日本のアウト皇室史】

 皇室が特別な存在であることを日本中が改めて再認識する機会となった、平成から令和への改元。最近では、女性・女系天皇論争の皇位継承者問題や秋篠宮家の長女・眞子さまの婚約者・小室圭を巡る一連の騒動などが注目されているものの、実は、こんなのは大した騒動ではなかった……? 「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な天皇家のエピソードを教えてもらいます!

男に突き動かされた!? アグレッシブな女帝・孝謙天皇

――前回は、ほかにも男性皇族がいるのにもかかわらず、“オトナ”の事情で女性天皇なった、女帝・孝謙天皇についてうかがいましたが、どのようなことを行ったのか詳しく教えてください!

堀江宏樹(以下、堀江) 孝謙天皇は重祚(一度退位した天皇が再び即位すること)して称徳天皇とも呼ばれていますが、前回と同様にわかりやすさを重視して、「孝謙さま」と統一しますね。まずは、皇室のお約束からおさらいしましょう。天皇が代々受け継ぐ“血統”は男子しか継承できません。また、女子は天皇に即位できても結婚が許されないので、次の世代にバトンを渡せないのです。

――この制度を現代に当てはめると、疑問点しか見つからないですが……。

堀江 昔と今では、人権の前提がまったく違うのは事実なんです。ちょっと脱線するとね、男系相続にこだわる国は、男子なら側室の子でもぜんぜんOKというのが大前提。大正時代までの日本の皇室もそういう感じ。一方、一部ヨーロッパの王室みたいに、女系相続でもOKという伝統の国もあります。でもこれは裏返せば、正室の子でないと「絶対にダメ」という意味。正室の子なら、女子でもOKということは、「王様でも浮気はダメ絶対!」というキリスト教的な道徳に縛られた結果なのです。そこから考えると、現在の日本の皇室は「側室ダメ」、しかも「男子でなきゃダメ」と、かなり“高い”ハードルを押し付けられてしまっている状態になりますね。これらの継承問題はまた後々、お話するとして、歴史の話に戻りましょう。女性天皇が即位するというのは、皇位の男子継承の流れが一時的に途絶えそうな時や、ほかに適切な男子が即位できる状態になるまでの「中継ぎ」です。

 孝謙さまが天皇に即位した背景には、母親・光明皇后の実家である藤原氏がほかの男性皇族を抑えこむという「猛プッシュ」がありました。しかし、即位はしたものの、実権は長い間、母親・光明皇后とその愛人といわれる藤原仲麻呂という男に握られ、その二人に“言われた通り”に政治を行うだけ。758 (天平宝字2) 年8月には皇位を親族の男性に譲り、淳仁天皇として即位させ、「孝謙天皇」としてはここで退位です。ちなみに譲位理由は母・光明皇后に娘として孝行したいから、というものでした。

――前回、「女性天皇は退位後でも結婚や再婚をしない」と聞きましたが、孝謙さまも結婚をしなかったんですか?

堀江 そう。ただ、上皇になった孝謙さまが、天皇であることの重責から解き放たれ、大人しく表舞台から去っていったかというと、ぜんぜん違います。ちょうどこの頃、彼女を長年押さえつけてきた、“毒親”・光明皇后が亡くなります。すると孝謙さまは、母親の愛人であった藤原仲麻呂とドロドロの関係になり……。

――母と娘で一人の男性を共有って、なんだか一昔前の昼ドラみたいな世界観ですね。

堀江 まぁ、藤原仲麻呂との関係がどうだったかは、立証はできないんですけどね。その後、次第に孝謙さまと藤原仲麻呂との関係はうまくいかなくなり、さらには母親とその愛人の言いなりで即位させた淳仁天皇にも不満が膨らんでいきます。この頃、上皇として悩み、心身の調子を崩しがちだった孝謙さまは、僧侶・道鏡からケアを受けることに。この時代は医療が発達していなかったため、医師ではなく宗教者が医療的なケアも担当していたんです。道鏡は介護僧と言われていましたが、実際は体調を崩し弱気になっていた時に世話をしていた“だけ”の関係のようです。ただ、孝謙さまは道鏡に“特別な縁”をビビビと感じてしまったようですけどね。

――ネットで道鏡と検索すると、“巨根”など下半身ネタが出てくるのですが……。

堀江 その手の下ネタは有名ですが、実は全て後世の創作。「独身女性は欲求不満だから、大きいのがお好きなんでしょ」という、セクハラとモラハラから生まれた作り話です(苦笑)。ちなみに、中国唯一の女帝・則天武后(武則天)も、その手の巨根男子寵愛説がありますが、不自然なまでにアンチエイジングに勤しんでいた則天武后の場合は、もしかしたら本当かもしれません……。ただ、「巨根が好きな女」という創作は、中国や日本では“最低の侮蔑表現”だったことは確かです。儒教の道徳では、性に積極的な女は許されざる存在だからですねぇ。

――「皇族バッシング」ともとれる、「侮辱表現」はこの頃からあるんですね。

堀江 そうそう。皇族は“生き様”で自分が存在している価値を世間に問わねばならないんです。孝謙さまの女帝としての振る舞いの数々は、客観的に見てもあまりに強引すぎたので、嫌われたのでしょう。この後、詳しく説明しますが男性皇族に天皇の候補がいるのにもかかわらず、道鏡をなんとかしてでも天皇に即位させようとして、世間からの総スカンを食らったことも。また、道鏡への“寵愛”が原因で、藤原仲麻呂たちとの仲がこじれた際には、「私が最高権力者として政治を執る! 一番大事なことは私がやるから、淳仁天皇と藤原仲麻呂は雑務でもしておけばよい!」などと言い出したそうですよ。結局、藤原仲麻呂たちとはガチの戦争になりました……。

――腕力で解決しちゃうとは、良く言えばアクティブな女帝なんでしょうけどね。

堀江  いや、それはどうだろ。戦いを選んだ時点でえらいことになります。そのガチの戦争というのが、764(天平宝字8)年に勃発した「藤原仲麻呂の乱」と呼ばれる戦。ここで藤原仲麻呂と孝謙さまは戦い、孝謙さまが見事、勝者となりました。敗者である藤原仲麻呂の一族は、(ほぼ)皆殺しされます。名実ともに最高権力者となった孝謙さまは、周囲を見渡し、「私のおメガネにかなう男性皇族なんかいない! 古代中国の易姓革命を真似て、現在の天皇家とは違う一族に天皇位を任せることにしよう!」的なコトを言い出し、彼女が慕う道鏡を天皇にしようと画策しはじめます。

――さすがにこれは公私混同も甚だしいですね!

堀江 すでにこの時代から、天皇“個人”というよりも天皇“家”という“血筋”を重視する傾向があったので、周囲の人々もさすがにダメだろ~と困り果てていたとか。天皇家の血筋が道鏡の生まれた一族である弓削(ゆげ)氏に世襲されることになると、それはつまり、「史上初の民間天皇」が誕生してしまうことになるんですから。

 そこに和気清麻呂 (わけのきよまろ)という役人が、宇佐八幡宮から「神様が、そんなテキトーな譲位はダメだとおっしゃっている!」という神託を持ち帰りました。向かうところ敵なしの孝謙さまに、果敢にもそう報告するのですが、激怒した孝謙さまは彼のことを「別部穢麻呂(わけべのきたなまろ)」という、いかにも“汚そう”な名前に改名させ、職を解任・流刑してしまいます。それにしても、すごいアレなセンス。

――穢麻呂(笑)! 有吉弘行に並ぶ悪口のセンスですね。しかし、そういう事情があって、孝謙天皇の人気は歴代天皇の中でもかなり低いんですね。

堀江 そうですね……。少なくとも孝謙さまは、「女帝はその場しのぎでしかない」という、皇室の伝統にガチで抵抗した存在だといえます。古代人の孝謙さまですら、そう感じるわけで、なんで女帝は結婚しないの? できないの? という現代人が持つような疑問は、古くからあったはず。特に当事者として、「未婚でいなさい。それが伝統だからです」と言われても納得できないことは多かったと思います。古くからの伝統であればあるほど、理性や常識に照らすと、多くの疑問が出てきますが、そういう伝統を疑わずに信じ、受け入れて、真っ直ぐに生きて行ける人こそが、男女問わず望ましい帝位の後継者だと言えるんでしょうね。

 次回以降も、歴史の中の破天荒な天皇家の方々の姿を追いかけていきたいと思います!

堀江宏樹(ほりえ・ひろき)
1977年、大阪府生まれ。作家・歴史エッセイスト。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。日本・世界を問わず歴史のおもしろさを拾い上げる作風で幅広いファン層をもつ。2019年7月1日、新刊『愛と欲望の世界史』が発売。好評既刊に『本当は怖い世界史 戦慄篇』『本当は怖い日本史』(いずれも三笠書房・王様文庫)など。
Twitter/公式ブログ「橙通信

寵愛した“巨根”男性を天皇に!? 公私混同で国民総スカンの「嫌われ女帝」とは【日本のアウト皇室史】

 皇室が特別な存在であることを日本中が改めて再認識する機会となった、平成から令和への改元。最近では、女性・女系天皇論争の皇位継承者問題や秋篠宮家の長女・眞子さまの婚約者・小室圭を巡る一連の騒動などが注目されているものの、実は、こんなのは大した騒動ではなかった……? 「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な天皇家のエピソードを教えてもらいます!

男に突き動かされた!? アグレッシブな女帝・孝謙天皇

――前回は、ほかにも男性皇族がいるのにもかかわらず、“オトナ”の事情で女性天皇なった、女帝・孝謙天皇についてうかがいましたが、どのようなことを行ったのか詳しく教えてください!

堀江宏樹(以下、堀江) 孝謙天皇は重祚(一度退位した天皇が再び即位すること)して称徳天皇とも呼ばれていますが、前回と同様にわかりやすさを重視して、「孝謙さま」と統一しますね。まずは、皇室のお約束からおさらいしましょう。天皇が代々受け継ぐ“血統”は男子しか継承できません。また、女子は天皇に即位できても結婚が許されないので、次の世代にバトンを渡せないのです。

――この制度を現代に当てはめると、疑問点しか見つからないですが……。

堀江 昔と今では、人権の前提がまったく違うのは事実なんです。ちょっと脱線するとね、男系相続にこだわる国は、男子なら側室の子でもぜんぜんOKというのが大前提。大正時代までの日本の皇室もそういう感じ。一方、一部ヨーロッパの王室みたいに、女系相続でもOKという伝統の国もあります。でもこれは裏返せば、正室の子でないと「絶対にダメ」という意味。正室の子なら、女子でもOKということは、「王様でも浮気はダメ絶対!」というキリスト教的な道徳に縛られた結果なのです。そこから考えると、現在の日本の皇室は「側室ダメ」、しかも「男子でなきゃダメ」と、かなり“高い”ハードルを押し付けられてしまっている状態になりますね。これらの継承問題はまた後々、お話するとして、歴史の話に戻りましょう。女性天皇が即位するというのは、皇位の男子継承の流れが一時的に途絶えそうな時や、ほかに適切な男子が即位できる状態になるまでの「中継ぎ」です。

 孝謙さまが天皇に即位した背景には、母親・光明皇后の実家である藤原氏がほかの男性皇族を抑えこむという「猛プッシュ」がありました。しかし、即位はしたものの、実権は長い間、母親・光明皇后とその愛人といわれる藤原仲麻呂という男に握られ、その二人に“言われた通り”に政治を行うだけ。758 (天平宝字2) 年8月には皇位を親族の男性に譲り、淳仁天皇として即位させ、「孝謙天皇」としてはここで退位です。ちなみに譲位理由は母・光明皇后に娘として孝行したいから、というものでした。

――前回、「女性天皇は退位後でも結婚や再婚をしない」と聞きましたが、孝謙さまも結婚をしなかったんですか?

堀江 そう。ただ、上皇になった孝謙さまが、天皇であることの重責から解き放たれ、大人しく表舞台から去っていったかというと、ぜんぜん違います。ちょうどこの頃、彼女を長年押さえつけてきた、“毒親”・光明皇后が亡くなります。すると孝謙さまは、母親の愛人であった藤原仲麻呂とドロドロの関係になり……。

――母と娘で一人の男性を共有って、なんだか一昔前の昼ドラみたいな世界観ですね。

堀江 まぁ、藤原仲麻呂との関係がどうだったかは、立証はできないんですけどね。その後、次第に孝謙さまと藤原仲麻呂との関係はうまくいかなくなり、さらには母親とその愛人の言いなりで即位させた淳仁天皇にも不満が膨らんでいきます。この頃、上皇として悩み、心身の調子を崩しがちだった孝謙さまは、僧侶・道鏡からケアを受けることに。この時代は医療が発達していなかったため、医師ではなく宗教者が医療的なケアも担当していたんです。道鏡は介護僧と言われていましたが、実際は体調を崩し弱気になっていた時に世話をしていた“だけ”の関係のようです。ただ、孝謙さまは道鏡に“特別な縁”をビビビと感じてしまったようですけどね。

――ネットで道鏡と検索すると、“巨根”など下半身ネタが出てくるのですが……。

堀江 その手の下ネタは有名ですが、実は全て後世の創作。「独身女性は欲求不満だから、大きいのがお好きなんでしょ」という、セクハラとモラハラから生まれた作り話です(苦笑)。ちなみに、中国唯一の女帝・則天武后(武則天)も、その手の巨根男子寵愛説がありますが、不自然なまでにアンチエイジングに勤しんでいた則天武后の場合は、もしかしたら本当かもしれません……。ただ、「巨根が好きな女」という創作は、中国や日本では“最低の侮蔑表現”だったことは確かです。儒教の道徳では、性に積極的な女は許されざる存在だからですねぇ。

――「皇族バッシング」ともとれる、「侮辱表現」はこの頃からあるんですね。

堀江 そうそう。皇族は“生き様”で自分が存在している価値を世間に問わねばならないんです。孝謙さまの女帝としての振る舞いの数々は、客観的に見てもあまりに強引すぎたので、嫌われたのでしょう。この後、詳しく説明しますが男性皇族に天皇の候補がいるのにもかかわらず、道鏡をなんとかしてでも天皇に即位させようとして、世間からの総スカンを食らったことも。また、道鏡への“寵愛”が原因で、藤原仲麻呂たちとの仲がこじれた際には、「私が最高権力者として政治を執る! 一番大事なことは私がやるから、淳仁天皇と藤原仲麻呂は雑務でもしておけばよい!」などと言い出したそうですよ。結局、藤原仲麻呂たちとはガチの戦争になりました……。

――腕力で解決しちゃうとは、良く言えばアクティブな女帝なんでしょうけどね。

堀江  いや、それはどうだろ。戦いを選んだ時点でえらいことになります。そのガチの戦争というのが、764(天平宝字8)年に勃発した「藤原仲麻呂の乱」と呼ばれる戦。ここで藤原仲麻呂と孝謙さまは戦い、孝謙さまが見事、勝者となりました。敗者である藤原仲麻呂の一族は、(ほぼ)皆殺しされます。名実ともに最高権力者となった孝謙さまは、周囲を見渡し、「私のおメガネにかなう男性皇族なんかいない! 古代中国の易姓革命を真似て、現在の天皇家とは違う一族に天皇位を任せることにしよう!」的なコトを言い出し、彼女が慕う道鏡を天皇にしようと画策しはじめます。

――さすがにこれは公私混同も甚だしいですね!

堀江 すでにこの時代から、天皇“個人”というよりも天皇“家”という“血筋”を重視する傾向があったので、周囲の人々もさすがにダメだろ~と困り果てていたとか。天皇家の血筋が道鏡の生まれた一族である弓削(ゆげ)氏に世襲されることになると、それはつまり、「史上初の民間天皇」が誕生してしまうことになるんですから。

 そこに和気清麻呂 (わけのきよまろ)という役人が、宇佐八幡宮から「神様が、そんなテキトーな譲位はダメだとおっしゃっている!」という神託を持ち帰りました。向かうところ敵なしの孝謙さまに、果敢にもそう報告するのですが、激怒した孝謙さまは彼のことを「別部穢麻呂(わけべのきたなまろ)」という、いかにも“汚そう”な名前に改名させ、職を解任・流刑してしまいます。それにしても、すごいアレなセンス。

――穢麻呂(笑)! 有吉弘行に並ぶ悪口のセンスですね。しかし、そういう事情があって、孝謙天皇の人気は歴代天皇の中でもかなり低いんですね。

堀江 そうですね……。少なくとも孝謙さまは、「女帝はその場しのぎでしかない」という、皇室の伝統にガチで抵抗した存在だといえます。古代人の孝謙さまですら、そう感じるわけで、なんで女帝は結婚しないの? できないの? という現代人が持つような疑問は、古くからあったはず。特に当事者として、「未婚でいなさい。それが伝統だからです」と言われても納得できないことは多かったと思います。古くからの伝統であればあるほど、理性や常識に照らすと、多くの疑問が出てきますが、そういう伝統を疑わずに信じ、受け入れて、真っ直ぐに生きて行ける人こそが、男女問わず望ましい帝位の後継者だと言えるんでしょうね。

 次回以降も、歴史の中の破天荒な天皇家の方々の姿を追いかけていきたいと思います!

堀江宏樹(ほりえ・ひろき)
1977年、大阪府生まれ。作家・歴史エッセイスト。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。日本・世界を問わず歴史のおもしろさを拾い上げる作風で幅広いファン層をもつ。2019年7月1日、新刊『愛と欲望の世界史』が発売。好評既刊に『本当は怖い世界史 戦慄篇』『本当は怖い日本史』(いずれも三笠書房・王様文庫)など。
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板野友美似の美少女万引き犯に、店長デレデレで「警察呼ばなくていい」――保安員が見た顛末

 こんにちは、保安員の澄江です。

 ようやくに梅雨明けしたかと思えば、凄まじく暑い日々が続いていますね。丈夫な体だけが自慢の私ですが、つい先日、生まれて初めて熱中症にかかってしまいました。最寄り駅から現場に向かう道中、緩やかに続く長い坂道と路面の照り返しに体力を奪われて意識が朦朧とし、事務所に到着すると同時に手足が痙攣して動けなくなってしまったのです。油断することなく日傘を差し、水分補給もしっかりしていたのに、この結果。エアコンの効いた涼しい休憩室で、しばらく横にならせてもらうことで回復できましたが、人通りの少ない路上で倒れていたらと思うと、ぞっとします。私が子どもの頃は、気温が30度に達することさえ珍しかったものですが、いまや40度を超える勢いとなりました。命がけで通勤する時代を迎え、地球環境の大きな変化をあらためて痛感した次第です。

 環境の変化といえば、最近の日本国内は、どこにいっても外国人の方が多いですよね。私たちの現場も同様、ここ数年、まったく喜ばしくない形で国際交流してきました。これまでの経験からすれば、ベトナム、中国を筆頭に、韓国、北朝鮮、フィリピン、タイ、インド、ブラジル、アメリカ、モンゴル、ロシア、ウクライナなどの国籍を持つ万引き犯を扱った経験があります。語学留学生による換金目的の大量盗難や、万引きで商材を仕入れる自営業者の犯行が目立ちますが、観光目的で来日した外国人による犯行も珍しくありません。今回は、とある高級スーパーで捕らえた異国の万引き犯について、お話していきたいと思います。

 当日の現場は、K市にある高級スーパーS。治安が悪いことで有名な街の中心部にある店舗は、国際空港に近いため外国人観光客の姿も多く、私からすれば、行けば何かが起こるお店の一つです。この日も、勤務開始からまもなく、いくつかの惣菜パンをポケットに隠して外に出たホームレスのおじさんを捕捉しました。いわゆる食うに困っての犯行とは言え、失うものがない人特有の全てに投げやりな態度が、志願兵(自ら進んで刑務所に入ろうとする人)の雰囲気を漂わせています。逮捕されれば、寝食の確保はできる。そんな発想で万引きしているようですが、たとえ逮捕要件(カネなし、ヤサなし、ガラウケなし)が揃っているとしても、本人が刑務所入りを希望するほど逮捕してもらえないものなのです。

「今日は別件もあって忙しいし、こいつらは娑婆にいた方がつらいから、タレ(被害届のこと)は勘弁ね」

 結局、今回も被害届の代わりに、被害申告の意思がない旨が記された上申書に店長が署名することで、全ての処理は終了しました。買取不能の被害品は、もれなく廃棄されます。どうせ捨てるなら、食べさせてあげたい。毎回、そんな気持ちに駆られますが、そういうわけにもいきません。食べる予定だった被害品が、次々と捨てられていく光景を見つめるおじさんの目が、食べ物の恨みの恐ろしさを物語っているように思いました。

「お前、この店、永遠に出禁だから。二度と来るなよ」

 罪を許されたおじさんは、自分より若い警察官に激しく罵倒された後、店の外に出たところで解放されました。こうした光景を目にするたび、まともに扱われず開放された被疑者が、より大きな罪を犯さないか心配になります。

(なによ、少しも座れないじゃない……)

 警察が扱うことなく、商品の買取すらかなわない結末は、重い徒労感だけを残します。仕方なく現場に戻って巡回を再開するも、どうにもやる気が湧かずに、大過なく時間は過ぎていきました。

(あれ? あの子、どこかで見たことあるような……。もしかして、芸能人かしら?)

 疲労もピークに達した業務終了間際。ディズニーランドの大きな袋を肩にかけて店内に入ってきた髪の長い女の子が、私の目に止まりました。どこか輝いているように見えたからです。そのあまりの可愛さに、少しの間見惚れていると、彼女は桃やいちご、シャインマスカットなど、いくつかの高級果実を手にし、お菓子売場の方に向かって歩いていきます。すれ違うお客さんも振り返るほどの可愛さで、大学生くらいの男の子二人組などは、元AKB48の板野友美さんではないかとうわさし、何度も振り返って確認してしまう始末です。

(確かに似ているけど、本物は、もっと小さくて細いはずよね)

 そんなことを思いつつ、何気なく彼女の姿を目で追いながら業務終了の時を待っていると、彼女が手にしていたはずの高級果実が、いつの間にか消えていることに気づきました。商品の行方が気になって、チョコレートを物色する彼女に近づいてみれば、先ほどまで手にしていたはずのいちごやシャインマスカットが、ビニール袋に描かれたミニーちゃん越しに透けて見えます。

(チョコレートも、きっとやる)

 そう確信してまもなく、比較的高価な箱入りチョコレートを次々と袋の中に隠した彼女は、なに一つ買うことなく店の外に出ていきました。ただ盗みに来たという状況だけに鑑みれば、先に捕らえたホームレスのおじさんと、彼女のやっていることに違いはありません。時計を見れば、業務終了2分前。ここで声をかけてしまえば残業必至の状況ですが、プロとして見送るわけにもいかないので、邪念を捨てて声をかけます。

「あの、お客さ………」
「キャー! ナニ、アナタ、ヤメテ! STOP!」

 声をかけると同時に振り返って悲鳴をあげた彼女は、外国人のイントネーションによる日本語で叫ぶと、私の前に両手を広げて突き出しました。

「あら、あなた。外国の人なの? フルーツとチョコレートのマネー、ちゃんと払わないと。わかる?」
「ゴメンナサーイ、オカネナカッタ」

 商品を隠した袋を指差しながら、知っている英単語を並べて問いかけると、アヒル口を尖らせて犯行を認めた彼女は、素直に事務所までついてきてくれました。ある程度の日本語はしゃべれるようで、21歳の大学生だと話した彼女は、東京ディズニーランドで遊ぶことを目的にマレーシアから来たと話しています。被害は、計9点で、合計4,500円ほど。盗んだ理由を聞けば、ディズニーランドでお金を使いすぎてしまい、チョコレートはお土産にするつもりだったそうです。

「このフルーツは、どうするつもりで?」
「コレハ、タベタカッタ。ゴメンナサイ、ヘヤデ、カレシマッテル。ハヤクオネガイシマス」

 ホテルの部屋で待つ彼氏も、お金を持っていないというので、もはや商品を買い取る術はありません。どことなく千鳥のノブさんに似た比較的若い店長を呼んで事情を説明すると、被疑者の顔を見た途端に鼻の下を伸ばして、妙に親しげな様子で彼女と会話を始めました。その乱心ぶりに気づいた彼女も、この場を収めるべく誘うように体をくねらせて、最後の夜に馬鹿なことをしたと、目に涙を溜めながら許しを請うています。

「明日、国に帰るって言うしさ、警察は、呼ばなくてもいいんじゃない?」

 同情したのか、良い格好をしたいのかわかりませんが、店長がなかったことにするというなら仕方ありません。念のため、警察から全件通報の指示を受けていることと、被疑者が外国人の場合は必ず通報するよう本部から強く指導されていることを伝えると、一転して表情を曇らせた店長が言いました。

「面倒はごめんだから、やっぱり呼ぼう」

 店長を籠絡しきれず、警察に引き渡された彼女は、外国人だからなのか、その場で逮捕となりました。彼女を逮捕するくらいなら、午前中に捕まえたホームレスのおじさんこそ逮捕するべきだったのではないかと、逮捕者として腑に落ちない思いがしましたが、ただの保安員である私に言えることはありません。

「こんなに可愛い子が逮捕されちゃうなんて、なんかショックだなあ」

 手錠をはめられ泣きわめく彼女を見つめる店長の表情が、いつもより興奮気味に見えて、美女の持つ力を思い知った次第です。
(文=澄江、監修=伊東ゆう)

脳みそ夫って誰? じつは”好きな芸人”17位のプチブレイクにお茶の間が気付かないワケ

 これは大ブレイクの予兆?

「日経エンタテインメント!」(日経BP)が毎年恒例のお笑い芸人人気調査を発表。「好きな芸人」のトップはサンドウィッチマンとなり、2位の明石家さんまに50票以上の大差をつけて見事連覇を達成した。

「昨年は1票差でしたから、サンドウィッチマンはこの1年でさらに人気を伸ばしたようです。しかし、ランキングを見てみると、博多華丸・大吉はそのコンビ名で5位、個人では大吉が14位、華丸が17位にランクインしている。その票を合算すれば“隠れ1位”と言えるかもしれません」(芸能ライター)

 3位タモリ、4位有吉弘行、6位内村光良など、ベスト20位は誰もが知っている超有名芸人が占めているが、ネット上ではその中に紛れている17位の脳みそ夫に「誰?」の声が飛び交っている。お茶の間知名度はまだまだな彼の意外な人気ぶりを放送作家が解説する。

「脳みそ夫は、『こんちわ〜す』のフレーズが印象的なピン芸人で、現在は『スッキリ』(日本テレビ系)金曜日の『週末ジョイHuluッス』にレギュラー出演しています。法政大卒でインテリな面もあり、『OL聖徳太子』『アラサー武士』など、歴史をモチーフにしたネタが定番です」

 脳みそ夫がすごいのはSNSを利用した活動にあるという。

「自身が作詞作曲した『脳みそ夫体操』はTiktokで若者が使ったことで拡散。ポニーキャニオンからCDデビューもしています。また、彼が考案の『脳みそ夫ゲーム』は合コンで重宝されているとも。テレビを主に視聴する中高年層にはまったくの無名ですが、子どもたちや若い女性からの支持がかなり高く、3月に公開された映画『プリキュアミラクルユニバース』にはゲスト声優に抜擢されているほどです」(前出・放送作家)

 所属は爆笑問題のいるタイタン。闇営業騒動で吉本芸人の起用がしにくくなっている今年後半は、最大のチャンスかもしれない。

【マンガ】65万円で「宝石が出る土地」レンタル可能!? 一攫千金できるかも【1-8】

アパート購入、ゲストハウス建設の次は「トレジャーハント」!
スリランカを救い、我が家の家計もあわよくば救う!?

世界遺産のすぐそばに移住した、48歳・ただの主婦。
ゲストハウスを建設して左ウチワ……のはずが、2019年4月のコロンボ爆破テロで非常事態に!
山っ気の強い「主婦」が次に選んだ行動は――なんと宝石採掘だった!? 

1-8…もしかしてアリか!?

――最新話は毎週木・土曜日に更新。お楽しみに!

 

★★”宝石掘り”クラウドファンディング、リアルタイムで進行中★★

 スリランカでゲストハウス「岩見荘」を経営する著者が立ち上げたクラウドファンディング企画。
 現地の人に”仕事”と”給料”を与え、出資したアナタには”宝石”が返ってくる!? マンガの展開へダイレクトに影響する本企画、5000円から出資受付中!(〆切:2019年8月31日)


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東條さち子(とうじょう・さちこ)
主婦・マンガ家をしながら、スリランカでゲストハウスを経営。『主婦でも大家さん 頭金100万円でアパートまるごと買う方法』(朝日新聞出版)、『大家さん引退します。 主婦がアパート3棟+家2戸、12年めの決断! 』(ぶんか社)『海外でゲストハウスはじめました』(朝日新聞出版)など著作多数。

「相手の頭が弱い」「実名を出すべき」セクハラ被害を告白し世間を騒然とさせた芸能人3人

 2017年、有名女優たちがハリウッドの映画プロデューサーによるセクハラを告発したことがきっかけで、SNS上に同様の被害体験を告白する「#Metoo」運動が活発化。日本では、18年4月12日発売の「週刊新潮」(新潮社)が、財務省・福田淳一事務次官(当時)の女性記者に対するセクハラ発言を報じ、同月18日に福田氏が辞任するなど、日本国内でもセクハラに対する意識が高まっている。そんな中、芸能界でも過去のセクハラ被害を公表する女性が現れているが、フリーアナウンサーの宇垣美里もその一人だ。

 宇垣は、7月27日放送の『二軒目どうする? ~ツマミのハナシ~』(テレビ東京系)に出演。大学時代の話に及ぶと、京都の川床でアルバイトしていたとき、配膳中にお尻を触られたり、着物の胸元に手を入れられるなど、セクハラ被害に遭っていたことを告白した。宇垣は「神聖な手なんで。今からこのお刺身を食べる手なのでやめてください」と制したものの、結局「笑うしかなかったですね」と振り返った。

「宇垣の発言に、ネットユーザーからは『犯罪だよ!』『男性ウケが良さそうな雰囲気だけど、逆に生きにくそう』『あまりにも気の毒すぎる』といった同情が寄せられました」(芸能ライター)

 同じくフリーアナウンサーの夏目三久も、セクハラ被害を明かし、反響を呼んだことがある。

 18年4月25日、夏目は自身がメインキャスターを務める『あさチャン』(TBS系)で、先の福田氏のセクハラ問題に関するニュースを取り上げた際、「取材相手からセクハラとも取れる言葉を受けたことは、たびたびありました」と告白。続けて、「その人については、取材する側も皆が『そういう人なんだ』と諦めて、私自身も『声を上げること=仕事ができない心が弱いヤツ』だと思われるのが怖くて。その時は皆が黙認しているという空気が出来上がっていた」と当時の心境を語った。

「ネット上からは『夏目さんの心じゃなくて、相手の頭が弱い!』『マスコミ業界は黒すぎる……』『影響力ある人だから声を上げてくれてよかった』と、夏目の勇気ある告白に称賛の声が上がりました」(同)

 また、元サッカー日本女子代表でタレントの丸山桂里奈は、過去に監督からセクハラを受けたことを、17年11月5日放送の『サンデー・ジャポン』(同)で打ち明けた。

 監督名は明かさなかったものの、若い頃にロッカールームで監督に「だーれだ?」と両手で目隠しをされ、その手が胸元にスライドしていったという。丸山は「それってセクハラじゃないですか。今になってそれがセクハラだったなって気付いた」「監督だったんで、なんか深刻にはなれなかったですね」と当時は受け流したというが……。

「丸山の体験談を聞いたネットユーザーからは『スポーツ界にもセクハラはあるんだね……』『監督という立場を使うのは、セクハラでもありパワハラ』『実名を出すべき』などとその監督を非難する言葉が相次ぎました」(同)

 勇気ある彼女らの発言をきっかけに、セクハラ問題を今一度真剣に考えるべきだろう。
(立花はるか)

速水もこみちの「あのウワサ」、滝クリ&進次郎はWin-Win、テラハ出演バンドマンに批判殺到……週末芸能ニュース雑話

もこみち結婚に、「あのウワサは……?」

デスクH  ちょっとちょっとー! 速水もこみちが結婚したんだって!?

記者T はい。お相手は平山あやです。2007年のドラマ『働きマン』で共演歴のある2人ですが、交際報道もなかっただけに、ネット民は大騒ぎ。「オリーブオイル婚」などと盛り上がっています。

デスク もこみちといえば長年、ゲイ疑惑がささやかれていたけど、ガセだったってことか。

記者 イケメンなのに“スクープ童貞”だったため、そんな話がささやかれるようになったみたいです。以前、IVANがテレビ番組で俳優との交際歴を暴露した際には、口説かれ方などから、もこみちではないかという臆測がネット上で飛び交いました。

デスク 06年、「フライデー」(講談社)でもこみちと伊東美咲の熱愛がスクープされたけど、実際は伊東とIVANが食事をしていて、2人が渋谷のクラブに移動した際にもこみちと合流しただけだったってやつね。もこみちとIVANがまるで恋人のように寄り添う姿や腕を組んでイチャイチャしている姿も目撃されていたらしいね。

記者 真偽は不明ですが、10年以上前の話ですし、実際、IVANってかわいいですから。僕、ノンケですけど、ワンチャンあるかもしれない……。

デスク いやいや、IVANがお断りだから!!

記者 結婚といえば、自民党のエースで、将来の首相候補としても期待される小泉進次郎が、滝川クリステルと結婚を発表しましたね。

デスク 美男美女で文句のつけようがないけど、デキ婚っていうのがなんともダサいね。2人とも、いい大人なのに……。

記者 まぁまぁ。「子どもは最低3人産め」というのが自民党のスタンスですから。2人は昨年から交際をスタートさせたというものの、ここまでまったく表に出なかったのはすごいですよね。ちょうど「週刊文春」(文藝春秋)や「週刊新潮」(新潮社)をはじめ、各週刊誌の記者たちが夏休みに入る時期に発表したので、後追い記事を出される心配もない。タイミングとしてはベストとしか言いようがありませんね。

デスク 滝クリといえば、元サッカー日本代表の中田英寿をはじめ、数多くの男性有名人と浮名を流した、恋多き女性。09年に俳優・小澤征悦と結婚秒読みといわれながらも、破局後はこれといった話はなかったけど、将来の首相候補をゲットとは……。いやいや、たいしたもんだね。

記者 「お・も・て・な・し」でおなじみの東京五輪誘致の後は目立った仕事もしていなかっただけに、見事な返り咲きですね。進次郎としても、美人で知性があり、知名度も抜群の滝クリなら、ファーストレディとして申し分ない。まさに、Win-Winの関係ですね。

記者 『テラスハウス』出演で一部視聴者にはおなじみ、SPiCYSOLのボーカル・ケニーが8月24・25日に初の個展を開催。それに伴い、クラウドファンディングでボランティアスタッフを募っているんですが、これに批判が殺到しています。

デスク 『テラハ』、僕も毎週チェックしてるよ。最新話では翔平がピンク映画に出てたね。あの映像要る? まじ、意味わかんなかった。

記者 確かにあの映像、ちょっと気持ち悪かったですけど、今回はケニーの話です。2人の女性から好意を寄せられるも、いけ好かない対応で「実は中身空っぽ」疑惑が噴出しているケニーです。そんなケニーが、趣味である絵画の個展を開くそう。今回のクラファンでは、個展の開催当日、一緒に個展を動かしてくれる現場スタッフを募集しているんですが、なぜか1万円払って1日働かされるという……(https://camp-fire.jp/projects/view/168790)。

デスク ええ? どういうこと? お金払わせた上で働かせるの? 普通、逆じゃない? てか、それクラファンっていうの?

記者 目標金額は100万円、資金の使い道は会場使用料、会場装飾代、展示作品制作代、グッズの生産費用だそうです。要は、個展開催のためのクラファンなんですが、それをはっきり言わないところがケニーらしい! 一応、会場に来られないファンのための、グッズの予約販売の場でもあるみたいなんですが……。

デスク スタッフの権利を販売するって、どんだけ大物なんだよ!

記者 『テラハ』への出演で、ちょっと調子に乗っちゃったところもあるかもですね。

デスク そもそもケニー、『テラハ』で自分の絵のこと「ただの落書き」って言ってなかった? 落書きを10万円で販売するの!? どういうことだよ!

記者 やっぱり、ケニーの『テラハ』出演は売名でほぼ間違いないようですね。詳しくは『テラハ』レビューをチェックしてみてください!

 

Snow ManとSixTONESが同時デビューも、ジャニーさんのオキニが”デビューお預け”になったワケ

 

 ジャニーズJr.としては19年ぶりとなる東京ドームでの単独公演『ジャニーズJr. 8・8祭り〜東京ドームから始まる~』が8月8日に開催。Snow ManとSixTONESの2組が、2020年に同時メジャーデビューすることが発表された。

「実は1カ月前くらいから、ジャニーズJr.からのメジャーデビューが発表されるとの噂が出回っていました。たしかに、東京ドーム公演に向けて、Jr.のメディア露出も激増していて、明らかに大きな動きがありそうな兆候がありましたからね。東京ドームでの発表は大方の予想通りと言ったところでしょう」(音楽業界関係者)

 さらに、メジャーデビューに向けて、さまざまな計画も進んでいるという。

「今年1月にジャニーズアイランドの社長に就任し、ジャニーズJr.の育成・プロデュースを手掛けるようになった滝沢秀明が世界戦略を視野に入れて、YOSHIKIや元ジャニーズのONE OK ROCKのボーカル・Takaに接触し、楽曲制作を依頼しているとの情報もあります。YOSHIKIはさておき、驚きなのはTakaですよ。Takaはジャニーズ時代についてはそんなに多くを語らないし、現役のジャニーズの曲を元ジャニーズが作るというのも前代未聞。もしも実現したら相当話題になりそうです」(同)

 しかし一方では、Snow ManとSixTONESではなく、別のグループがメジャーデビューするのではないかとの声もあったという。

「生前のジャニー喜多川社長が、特に入れ込んでいたのが『HiHi Jets』と『美 少年』という比較的年齢層が若いグループ。この2組を合わせて“ハイビー”なんて呼ばれることもあって、合体してデビューするのではないかとの噂もあった。ただ、滝沢がプロデュースに回ったことで、大きく情勢が変わったようです」(芸能記者)

 10代のメンバーばかりのHiHi Jetsや美 少年ではなく、20代半ば以上のメンバーが多いSnow ManとSixTONESがデビューするに至った背景には、ジャニーズ事務所内の事情も関係しているようだ。

「今のジャニーズの中で、最も勢いがあるのはKing & Prince。裏を返せば、キンプリ以外はそこまで勢いがないということでもあって、キンプリの勢いは絶対に失わせてはいけない。ここで、キンプリよりも若くてフレッシュな“ハイビー”をデビューさせてしまうと、ファンの奪い合いが起きて、共倒れになる可能性もある。

 でも、キンプリとは明らかに方向性が違う“パフォーマンス重視”のSnow ManとSixTONESであれば、しっかり差別化できて売り出しやすい。多くのグループを共存させるための判断もあったうえでの、Snow ManとSixTONESのメジャーデビューなのだと思います」(同)

 滝沢秀明にとっては、自身がプロデュースするユニットが初めてメジャーデビューするということで、相当気合いが入っているのは言うまでもない。2020年に向けて、これまで以上に“ゴリ推し”されるであろうSnow ManとSixTONESが、どこまで世間に受け入れられるのか注目だ。

吉本興業が発表した「専属エージェント契約」は”芸人ファースト”からほど遠い実態か

 闇営業問題に端を発する一連の騒動を受けて吉本興業が8日、日本初の「専属エージェント契約」を導入することを明らかにするとともに、翌9日にはレイザーラモンHGやガリットチュウの福島善成ら反社会的勢カの宴会に出席して金銭を受け取るなどしたとして謹慎処分などになっている所属芸人11人について同月19日をもって謹慎処分を解き、復帰することを発表した。

 専属エージェント契約については、騒動を受けて新たに設置した「経営アドバイザリー委員会」の第1回会合によって導入されることが発表されたわけだが、業界内の反応は冷ややかだという。

「そもそも『経営アドバイザリー委員会』なるものも、いわゆる第三者委員会などとは異なり、あくまで吉本の主導で集めた委員たちによる密室での集まりで、しかも会合には岡本昭彦社長も参加しているくらいですからね。報告書も公表していないし、騒動を沈静化させるための形だけの委員会と言われても仕方がない。そもそも、検討内容の一つである『反社会的勢力の排除のためのより盤石な体制構築』という点において、反社チェックもある程度芸人自らの責任で行うことになるエージェント制の導入がプラスに働くとは思えず、芸人ファーストからも遠ざかっているように感じます。吉本としては、『その仕事はウチが窓口でありません』といった言い訳がしやすくなるという側面はありますけど」(他の芸能事務所マネジャー)

 そのうえで吉本が今回、専属エージェント契約を導入した背景には“ドル箱”であるスクールビジネスの維持があるのではないかと話す。

「吉本がここまで大きくなった背景には、毎年入学金や授業料という形で全国の芸人志望者から収益を得るNSCを中心としたスクールビジネスの存在がある。NSCの特徴としては他の芸能事務所のスクールよりもプロになりやすいという点があり、実際に6,000人近い吉本芸人を生み出しているわけですが、このビジネスモデルを維持し、結果的に多くの芸人を抱えつつ、それでいて吉本芸人の反社会的勢力との闇営業における世間の責任追及といったリスクを軽減する方策としては、専属エージェント契約というのは最良の方法に思えます。端的に言えば『今までどおりスクールビジネスの延長として本業だけでは食えない芸人は増やすし、仕事を紹介した際のマージンは抜く。でも、タレントの管理責任は取りません』ということですからね。どこが芸人ファーストなのか(苦笑)」(同マネジャー)

 さらに、お盆のこの時期の発表にも吉本の狙いが透けて見えるという。

「毎年、この時期は日頃から付き合いのあるテレビ局やスポーツ紙が通常稼働している一方、週刊誌や写真誌、女性誌、実話誌といった吉本にとってマイナスの情報を世間に発信する媒体が合併号休み。“ツッコまれやすい”案件を発表するには、最良のタイミングと言えるでしょう。実際、テレビの情報番組やスポーツ紙はおおむね、今回の専属エージェント契約について、前向きに報じています。しかも同時期に雨上がり決死隊の宮迫博之のウソに巻き込まれた格好で、世間から同情的な見方をされている芸人たちの復帰発表をもってきたのもあざとさが透けて見えます」(スポーツ紙記者)

 計算され尽くした今回の吉本の専属エージェント契約導入の発表だが、世間からの逆風を抑え込むことはできるのだろうか。