「今からでも遅くない、たつき監督を戻せ」カドカワの決算で見えた『けものフレンズ』ファンの怒り

 5月、カドカワ(旧KADOKAWA・DWANGO)の発表した2018年3月期(17年4月~18年3月)の連結決算のうち、営業利益が前期比62.6%減の31億円と大幅に減益した問題が注目を集めている。

 減益に至った理由は、かねてより問題になっているニコニコ動画の「オワコン」化である。月額540円を支払う有料のプレミアム会員は、16年のピーク時に256万人。その後、下降線をたどり、2017年12月末時点で214万人と落ち込んだが、18年に入り、この3月には207万人にまで減少。ここに、新バージョンのスマホ向け新サービスなどの開発と改善費用がのしかかったのが原因だ。

 そうした中、減益の大きな要因としてユーザーから指摘されている問題がある。昨年、世間を大いに騒がせた『けものフレンズ』の、たつき監督降板騒動が、それである。

 カドカワの決算が発表された途端に指摘されたのは、まず、この降板騒動。SNSや掲示板のあちこちでは「たつき監督の降板によって、そっぽを向いたファンたちが、プレミアム会員を切ったのが原因ではないか」という指摘がなされている。

 たつき監督の降板騒動が、どれほどのニコニコ動画離れを引き起こしたかはわからない。ただ確かなのは、作品のファンたちがこの事件を忘れることも許すこともないということ。

「あの騒動では、カドカワに対するファンの怒りが爆発したわけですが……熱心なファンはいまだに漢字でもアルファベットでも、カタカナでも、とにかく見るものに『かどかわ』という文字が入っているだけで怒りが込み上げてくるようです」(熱心な作品ファン)

 あの一連の騒動は、一時はオワコンになりかけていたコンテンツが一人の才能によって救われる奇跡。そして、それが組織の論理によって奪われる悲劇を目の当たりにしてくれた。

 それに対するファンの怒りは「ニコニコプレミアム解約祭り」へと発展した。それまでも、使い勝手の悪さから批判されていたニコニコ動画だが『けものフレンズ』の問題で、完全にそっぽを向かれることとなったわけだ。

 すでに事件からは半年以上。言及されることは少なくなったとはいえ、決算にまで影響を与えているという“事実”は、再びファンの怒りを再燃させようとしているかのように見える。

 今からでも遅くない。たつき監督を戻せ。
(文=是枝了以)

婚約者がゾンビになっても愛せる? 『アンデッド・ウェディング』DVDをプレゼント

 サイ女読者の皆さま、『アンデッド・ウェディング 半ゾンビ人間とそのフィアンセ』という映画をご存じですか? 本作は、ゾンビ映画の世界一を決める「ゾンビ・オリンピック」なる大会の“カナダ代表”に選ばれた作品だそう。そんなニッチな本作は、一体どのような内容となっているのでしょう。さっそくあらすじをご紹介します!

 スティーヴ(クリストファー・ターナー)とティナ(クリスタル・ロウ)は、結婚を1週間後に控えたカップル。婚前旅行で森のコテージを訪れた2人だったが、スティーヴが大きな蚊に刺されて体調不良に。するとその直後、スティーヴの体に異変が起こり、脳みそや生肉を欲するようになってしまった。ティナは半分ゾンビになったスティーヴに驚きつつも、彼のために食料を調達するのだったが……。

 本作は、ひょんなことから半分ゾンビになってしまった男と、その婚約者が繰り広げるホラーラブコメディ。中途半端にゾンビ化した男を憐れむもよし、彼を健気に愛し続ける彼女にツッコミを入れながら見るもよし。「グロい、気持ち悪い」というイメージの強いゾンビ映画の中でも、異彩を放つ作品なので、ゾンビ映画が苦手だという方も、これなら楽しめるかもしれません!

 今回は、映画『アンデッド・ウェディング 半ゾンビ人間とそのフィアンセ』のDVDを3名の方にプレゼント。「ゾンビオリンピックの参加作品を全部チェックしたい」というゾンビ映画好きは必見です! サイ女読者の皆さま、奮ってご応募ください。お待ちしております!

※6月4日〆

ご応募はこちらから

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【クロサカタツヤ×宍戸常寿】漫画村が開けた「ブロッキング」のヤバさを当代一の憲法学者に聞く

通信・放送、そしてIT業界で活躍する気鋭のコンサルタントが失われたマス・マーケットを探索し、新しいビジネスプランをご提案!

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●罪種別の被害児童数の推移(SNS)
出典:「平成29年におけるSNS等に起因する被害児童の現状と対策について」(警察庁)

――「ブロッキング」と聞いてもなんのことやらという読者も、「漫画村」なら知ってるはず。ここ数カ月にわたり世間を騒がせていたマンガやアニメの海賊版サイトの問題。しびれを切らした出版社の働きかけで政府も対策を打ち出した。ところが今度はその対応策「ブロッキング」に法律家や通信事業者が猛反対。「漫画村」に端を発した「ブロッキング」と「著作権」と「通信の秘密」のこんがらがった議論を、当代一の憲法学者に解きほぐしてもらおう。

クロサカ 今年4月に政府が、マンガやアニメなどの海賊版サイトにスマホやPCから接続できなくする「ブロッキング」をインターネットサービスプロバイダー(ISP)に要請すると明らかにしました。これを受けてNTTグループが、その実施を発表する事態になっています。そもそも何が問題なのかを読者と一緒に改めて考えてみるべく、情報通信分野に詳しい憲法学者の宍戸常寿先生をお招きしました。

宍戸 海賊版サイトのブロッキングには、いくつか問題があります。インターネット上にある違法または有害なサイトによって、プライバシーや著作権が侵害され、不利益を被っている人がいる。これは私も問題だと思います。ただ、そのような違法有害サイトへのアクセスを遮断するためには、「通信の秘密」という問題をクリアしなければならない。今回のブロッキングは、その問題を十分に検討せずに「臨時的かつ緊急的な措置」として、法律の根拠がないまま実施しようとしている。だから私たち法律家や通信事業者が強く反対しているんです。

クロサカ 海賊版サイトへの対抗措置としてブロッキングは、実効性や遵法性を棚に上げれば、技術的にはひとつの方法ではあります。しかし、政府や権利者側が「ブロッキングであらねばならぬ」と議論を組み立てているように見えました。本当にほかの手段も吟味したんでしょうか。

宍戸 海賊版サイトは広告で利益を上げていたので、そうした広告を規制したり、サイト運営者を刑事罰で処罰したりするなど、いくつもほかの手段は考えられます。実は、ブロッキングについては先例があって、2009年頃から児童ポルノサイトへのブロッキングが検討され、11年から実施されています。この時も法律家や通信事業者、ユーザ代表を巻き込んで詳細な議論が行われました。その頃からコンテンツの権利者サイドに、著作権侵害サイトもブロッキングできないかと考える人たちがいたようです。

クロサカ そうだったのか。最近になって突然出てきたわけじゃなかったんですね。

宍戸 どちらも違法なコンテンツを掲載するサイトを見られなくする点では同じ。ただ、政府や私たちが児童ポルノのブロッキングについて法的に整理した当時から、著作権侵害のブロッキングは難しいということも見えていたんです。

小室圭さんと眞子さまの結婚が成立する可能性が「ゼロ」ではない理由

 昨年9月3日に、秋篠宮家の長女・眞子さま(26)と大学の同級生だった小室圭さん(26)との婚約内定会見が執り行われてから、まもなくちょうど半年となる。2月6日に宮内庁が結婚式を2020年まで延期すると発表してからは4カ月だ。この半年間、小室圭さんとその母・佳代さん(51)へのバッシングが続いてきた。また、宮内庁や皇室関係者からの、破談を願う匿名コメントも後を絶たない。美智子さまも心を痛めておられ、秋篠宮家では結婚に向けて頑なな眞子さまと紀子さまの不和も問題視されているとの報道が最近では増えている。世論も「破談してほしい」というものが大半のようだ。なにしろ、小室圭さん母子は、まるで極悪人のように報じられており、一連の報道を鵜呑みにすれば「結婚などとんでもない」と誰もが思うだろう。

 もちろん、昨年5月に結婚準備が進められているという報道があってから9月の婚約内定会見までは、小室さんの経歴や人柄を褒めるような報道が多く、小室さんを語学堪能で優秀な将来有望の青年だと評価する声が大きかった。しかし、小室さんの年収が250万程度と低いこと、小室さんの父親と父方の祖父が相次いで自死していたことを暴く報道があり、風向きは一変。極めつきは母子が400万円の借金を負っているというトラブルを、佳代さんの元婚約者があちこちの媒体で告発したことだった。

 この「借金トラブル」、亡くなった小室さんの父の友人で佳代さんの元婚約者だという男性が、約400万円を貸したのに返済してもらえず困っていると告発。男性が貸した金は圭さんの学費や留学費用、通っていたアナウンススクールの授業料などに使われたほか、小室家は貧乏にもかかわらずホテルの写真館を利用するなど贅沢好きなうえ、自分は婚約者というよりも都合のいい車代わりでありATMだったのだと元婚約者は母子を責め続けた。

 元婚約者の言い分ももっともだが、しかし過去のメールのやりとりであったり、親族の自殺や祖母がかつて入信していた宗教などのプライバシーを散々暴かれてしまった点で、小室母子には同情する。また、小室さんがICU卒業後に新卒入社した三菱東京UFJ銀行(すでに退社)での悪評も飛び交い、現在の通勤経路を週刊誌記者が追いかけて「気付いてほしそうだった」とナルシストぶりを揶揄したりもした。

 まとめると、こうだ。「小室家の母と子は、皇族と結婚することによって、名誉と多額の一時金を手にすることを目論んでいるに違いない」という見方がまずあり、「年収250万円の男が皇室の女性を幸せになどできない」「一心同体母子は異常」といった人格否定につながって、「破談以外にない」という世論を導いている。

 しかし小室圭さん自身がどのような人物かということは、実際にはよくわからない。「ナルシストらしい」「マザコンらしい」「自信過剰らしい」等の報道によって形成されたイメージだけが一人歩きしているからだ。

 さて、世間ではこの結婚に猛反対しているわけだが、先頃ロイヤルウェディングをしたイギリス王室のヘンリー王子(33)とアメリカの女優メーガン・マークル(36)の例を見れば、小室さんと眞子さまが2020年に結婚する可能性もゼロではないと考えられるのではなかろうか。

 ヘンリー王子が婚約を発表したのは、昨年11月末のこと。ふたりは2016年夏から交際してきたが、当時からイギリス国内ではタブロイド新聞やネット上でメーガン・マークルを貶める記事や差別的な投稿が続いていたが、最終的にふたりは成婚したのだ。

 メーガン・マークルは離婚歴があり、黒人の母親と白人の父親から生まれたバイレイシャルであり、カトリック教徒だった(イギリス王室はプロテスタント)。もちろん貴族の出自などではない。メーガンの両親は離婚しており父親とは長らく疎遠だったが、父親はメーガンのロイヤルウェディングが報じられた途端にメディア露出をはじめて小銭を稼ぎ、糾弾された。異母姉はメーガンに対して「父親を経済的に支援するべき」「メーガンは女優として有名になったら経済的援助をしてくれなくなった」と非難する声明を出した。こうした“家族”たちのあれこれを嫌うのは、イギリスも同様だった。

 しかしイギリス王室はヘンリー王子の要請を受け、婚約発表をした昨年11月、メーガンへのハラスメントを止めるようにとの公式声明を出している。メーガンを受け入れ、守ったのである。

 翻って日本ではどうか。小室圭さんの醜聞もまた、彼自身の問題ではなく周囲のトラブルがほとんどだ。そろそろきちんと、その線引きをすべきではないだろうか。

微妙にズレてる日本文化が、逆に愛おしく思える!? 黒澤明×宮崎駿をポップにリミックス『犬ヶ島』

 独特なビジュアルセンスとユーモア感覚の持ち主であるウェス・アンダーソン監督の新作映画『犬ヶ島』は、かなりおかしな作品だ。人種隔離政策ならぬ、犬隔離政策を打ち出した為政者に対し、ひとりの少年と6匹の犬たちが“七人の侍”として立ち上がるという、黒澤明映画を思いっきりオマージュした内容となっている。アンダーソン監督が日本文化と黒澤映画が大好きなことはすごく伝わってくるけど、黒澤ワールドが人形アニメ(ストップモーションアニメ)として描かれ、その上アンダーソン監督は脱力系ギャグが得意な人ゆえ、日本人のイメージする黒澤作品とはまったく異なるものに仕上がっている。その違和感が、何ともいえない味わいなのだ。

 黒澤監督の『どですかでん』(70)はゴミ捨て場が舞台となっていたが、同じく『犬ヶ島』もゴミの島が舞台だ。メガ崎市ではドッグ病が蔓延し、人間に感染することを恐れた小林市長(声:野村訓市)はノラ犬も飼い犬もすべての犬を、ゴミ島あらため“犬ヶ島”へ強制送還することを決定。ノラ犬のチーフ(声:ブライアン・クランストン)は元飼い犬のレックス(声:エドワード・ノートン)ら4匹の犬たちと徒党を組み、犬ヶ島でたくましくサバイバルライフを送るようになっていた。

 ある日、犬ヶ島に小型飛行機に乗って、ひとりの少年が現われる。小林市長の養子・小林アタリ(声:ランキン・こうゆう)だった。いちばんの親友だった愛犬スポッツと引き離されたアタリは、養父の目を盗んでスポッツを探しに訪れたのだ。人間から愛された記憶のないノラ犬チーフだったが、お気に入りのメス犬ナツメグ(声:スカーレット・ヨハンソン)から「彼はまだ子どもよ。助けてあげなさい」と言われたことから、スポッツ探しをサポートすることに。だが、小林市長の命令で出動したドローンやロボット犬たちがアタリたちの前に立ち塞がり、壮絶なバトルに。犬ヶ島はまるで怪獣島のような有り様となる。

 公式HPには本作の物語設定は今から20年後の日本と記されているが、アンダーソン監督がイメージしたのは、黒澤監督の社会派ドラマ『酔いどれ天使』(48)や『野良犬』(49)などで描かれた戦後復興から高度経済成長へと向かった日本のワイルドな雰囲気。戦争は終わり、復興が進んでいく一方、新たな貧富の差が生まれていった時代だ。黒澤映画では庶民たちはビンボーなれど、エネルギッシュに生きていた。そんな復興期から高度成長期にかけての日本人の姿が、犬キャラたちに投影されている。『隠し砦の三悪人』(58)の千秋実と藤原釜足が、同じく黒澤作品を敬愛するジョージ・ルーカス監督の『スター・ウォーズ』(77)のC-3POとR2-D2のモデルになったような感じ。心の狭い民族主義者なら「外国人が日本人を犬扱いするなんて!」と青筋を立てそうだけど、『犬ヶ島』では犬キャラをハリウッドスターが、日本人キャラは日系キャストがアテレコしているのだ。

 アンダーソン監督はロアルド・ダール原作の『ファンタスティック Mr.FOX』(09)で初めてストップモーションアニメに取り組み、実写映画のみならずアニメーション表現でも非凡な才能を発揮してみせた。アンダーソン監督は黒澤作品に加え、宮崎作品からも大いに影響を受けているそうだ。宮崎作品の中で描かれる静謐な世界の豊かさや独特なリズム感に魅了されているとのこと。他にも東宝特撮映画『地球防衛軍』(57)、大友克洋のSFコミック『AKIRA』、持永只仁の人形アニメなどの要素も感じさせる。『犬ヶ島』は4年の歳月を費やし、作られた人形の数は人間と犬を会わせて合計1,097体。総勢670名ものスタッフを動員。ただの酔狂で撮り上げられた作品ではない。それぞれのパペットのディテールや細かい仕草に、アンダーソン監督をはじめとするスタッフの異常な愛情が溢れ出ている。

 今年公開されたスティーブン・スピルバーグ監督のSF大作『レディ・プレイヤー1』では、森崎ウィンは黒澤映画の常連俳優・三船敏郎を仮想現実「オアシス」でのアバターとしていた。現在公開中のドキュメンタリー映画『MIFUNE THE LAST SAMURAI』ではスピルバーグやマーティン・スコセッシ監督らが俳優・三船敏郎の魅力を嬉々として語っている。『犬ヶ島』でも“三船敏郎”は要重要人物だ。アタリの養父である小林市長は、量産型のアニメ作品なら100%の悪役キャラになるところだが、アンダーソン監督は分かりやすい悪役にはしていない。『悪い奴ほどよく眠る』(60)や『天国と地獄』(63)に出ていた頃の三船敏郎を思わせる、社会秩序と闇世界との狭間で葛藤する大人のキャラクターとなっている。三船敏郎は日本だけでなく、海外でも深く愛されてきたことが分かる。

 スピルバーグ監督が久しぶりに少年少女たちを主人公にした『レディ・プレイヤー1』の仮想現実「オアシス」は、貧富の差や人種的偏見のない、平等で自由な世界として描かれていた。ガンダムやメカゴジラたちが著作権の壁を乗り越えて、対等に戦いあった。アンダーソン監督が撮り上げた『犬ヶ島』も、時空や国境を越えた世界であり、人間と犬との友情が描かれる。人間と犬とは、言葉が通じないからこそ永遠の友情を結ぶことができる。特に少年期にある人間と犬は、動物の生態系の枠組みを越えて、強い繋がりを感じあえる。米国テキサス州生まれのアンダーソン監督も、ネイティブな日本人ではないからこそ、日本文化を愛してやまない。

 自分とは異なるもの、異なる世界に憧れるのは自然な摂理だろう。アンダーソン監督が描く『犬ヶ島』は、現実の日本ではない。黒澤明や宮崎駿が夢想した理想社会へ、アンダーソン監督は『犬ヶ島』を通して近づくことを夢見ている。
(文=長野辰次)

『犬ヶ島』
監督/ウェス・アンダーソン 原案/ロマン・コッポラ、ジェイソン・シュワルツマン、野村訓市
声の出演/ブライアン・クランストン、ランキン・こうゆう、エドワード・ノートン、ボブ・バラバン、ビル・マーレイ、ジェフ・ゴールドブラム、野村訓市、高山明、グレタ・ガーウィグ、フランシス・マクドーマンド、伊藤晃、スカーレット・ヨハンソン、ハーヴェイ・カイテル、F・マーリー・エイブラハム、ヨーコ・オノ、野田洋次郎、渡辺謙、夏木マリ、フィッシャー・スティーブンス、村上虹郎、リーヴ・シュレイバー、コートニー・B・ヴァンス 
配給/20世紀フォックス映画 5月25日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー中
(c)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
http://www.foxmovies-jp.com/inugashima/

 

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菜々緒のセクシーシーンをカット!? 『Missデビル』の異変に視聴者落胆

 5月26日夜10時から第7話が放送される、菜々緒主演の『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』(日本テレビ系)。視聴率は初回9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、第2話8.1%、第3話8.8%、第4話6.8%、第5話7.2%、第6話9.3%となっている。

 同ドラマは、「人事の悪魔」と呼ばれる型破りな人事コンサルタント・椿眞子(菜々緒)が主人公。老舗の損害保険会社「共亜火災」を舞台に、ハラスメントや社内恋愛のこじれ、職場の士気を下げる社員にいたるまで、どんな会社にでも起こりうる問題を、大胆な手法で解決していくというストーリー。

 第6話では、博史(Sexy Zone・佐藤勝利)が宣伝広報部に“研修”へ行くよう命じられる。毎回、研修先でリストラ候補を見つけるよう指示されている博史だが、今回はリストラのことなど考えずに研修を楽しむよう言われて拍子抜けしてしまう。

 そんな中、共亜火災の「子育て支援制度」がテレビ番組で特集を組まれることが決まり、妊娠中の宣伝広報部員・唯香(篠田麻里子)が取材を受けることに。部長の寺田(湯江タケユキ)は大張り切りするものの、唯香の仕事をフォローすることになった課長の湊(坂本三佳)をはじめとする女子社員は、苛立ちを募らせていくのだった。

「毎回、逆上したリストラ候補者を眞子が回し蹴りで成敗する展開ですが、今回は寺田が蹴られていました。しかし、いつも超ミニスカートでセクシーな蹴りをお見舞いしているにもかかわらず、今回はパンツスタイルで回し蹴り。ネット上では『なんでスボンなの?』『せっかくのご褒美シーンが……』『スカートやめちゃったのかな』『パンツが見えそうな蹴りが楽しみだったのに』と落胆の声が上がっています」(芸能ライター)

 第7話で博史は、昨年設立されたばかりのCFDに“研修”へ行くことに。CFDは、リーダーの甘露路(袴田吉彦)をはじめとする各部署のエリートが集結していた。そんな精鋭たちの働きぶりを学ぶのが、今回の博史のミッションだという。

 CFDは、膨大な仕事量をこなしているはずなのに、ほぼ全員が定時で退社している優秀な部署。しかし、人事部長の千紘(木村佳乃)は、「その裏には、何か仕掛けがあるのではないか」と疑っていた。そこで眞子は、CFDが隠れて仕事をしている“残業アジト”を突き止めるよう、博史に命じるのだった。

「第7話の予告映像を見ると、眞子はいつもと同じようにスカートで回し蹴りを披露。なぜ第6話だけパンツスタイルだったのか疑問は残りますが、視聴者は満足しそうです」(同)

 果たして第7話では、誰がリストラとなるのだろうか。次回も目が離せない!

オンナ万引きGメンが見た、「万引き凶悪地帯」――特攻服の少年&ブラジル人との死闘

 みなさん、こんにちは。万引きGメンの智美です。クライアントから指名していただけることは保安員にとって非常に名誉なことであるのは前回お伝えしましたが、今回は、私が初めて指名していただいて地方出張した際のエピソードを書こうと思います。

<オンナ万引きGメン日誌バックナンバー>
勤務中にラブホへ行ったバツイチヤンママ保安員! 「変わった人が多い」万引きGメンの素顔
初日からカップ酒ドロボー捕捉! 保安員のセンスがあるのは20人に1人?
中年男性が盗った――! 恐怖と興奮に震えた“初現場の思い出”

 私の初指名は、長いこと可愛がってくださっている店長が、東京から中部地方に転勤されたことがきっかけでした。仕事の内容は、10日ほど現地のホテルに滞在して、そのエリアにあるスーパー数店舗を1日ごとに巡回するというものです。新幹線にも乗れるし、旅行気分で仕事ができる。お話をいただいた時には、今までのことが認められた気がして、とてもうれしかったです。

 出張初日、旅行気分が抜けないまま現場に入ると、その店の客層が私を現実に連れ戻しました。この地域は、南米系外国人が多く滞在しており、異国のような殺伐とした雰囲気が店内に充満していたのです。そのうえフードコートのある店は、たくさんの文字が刺繍されている派手な特攻服に、ポケットがたくさんついたニッカポッカのようなズボンをはいた少年グループのたまり場と化しています。まったく油断できない状況を目の当たりにした私は、得体の知れない不安を胸に、恐る恐る巡回を始めました。

 勤務開始からまもなく、特攻服姿の少年たちが分散して動き始め、そのうちの1人が私のいる菓子売場に向かって歩いてきました。その目を見れば相当にギラついており、たとえ初心者の保安員が見たとしても、絶対に万引きすると確信が持てるほどの眼力です。目を背けたくなるほどの恐怖を堪えて注視すると、複数のボトルガムを手にした少年は、それをニッカポッカに似たズボンの太い部分に次々と隠していきました。

 その後、流行のエナジードリンクやミルクティーのペットボトルをズボンのポケットに入れた少年は、ズボンの中に蓄積されたボトルガムが奏でるカシャカシャ音を気にすることなく、周囲を威嚇しながら出口に向かって歩いていきます。外に出た少年に声をかけるべく近づくと、店を出てすぐのところに、どこからどうみても暴走族であることがわかる異形のバイクに跨った少年が爆音を立てて待機していました。逃げられたらバイクのナンバーを覚えよう。そう心に決めて駆け寄った私は、後部座席に跨ろうとする少年の袖をつかんで声をかけます。

「ちょっと待って! お店の者ですけど、お金払ってないモノありますよね!?」
「ああん? なんだと、オラ?」

 声をかけると同時にオラついた少年は、肩を揺らして私に迫ってきました。待機していた少年もバイクを降りて、万引きした少年の背後から人殺しのような眼で私を睨んでいます。少年たちの勢いに慄き、助けを求められるか周囲を見回してみると、数人の通行人が足を止めてくれていました。その皆さんに、私が置かれている状況を理解してもらうべく、大きな声で少年に問いかけます。

「ズボンに入れたガムとかジュースのお金、払ってないでしょう?」
「そんなの知らねえよ。触んなよ、このブス!」

 振りほどこうとする少年にしがみつき、特攻服の袖を両手で大げさに引っ張ってみせると、状況をみていた体格の良い中年男性が「女の子相手に、なにをやっているんだ」と割って入ってきてくれました。男性の連れと思しき人は、警察に通報してくれているようです。

「なんだよ、おっさん。いいカッコしやがって」

 見た目が強そうな中年男性の登場に怯んだ少年たちは、勢いを失くすも、逃げる姿勢は見せずに悪態をつき続けました。ところが、所轄署の刑事さんが到着すると、その態度を一変させます。

「また、お前らか。こないだ帰ってきたばかりなのに、何やってんだ」

 案の定、地元で有名な不良少年だったらしい2人は、顔見知りの刑事さんを前に俯き、一言も発さなくなりました。つい先日まで、鑑別所にいたというので、現実に引き戻されてしまったようです。結局、2人とも逮捕となり、出張初日から残業する羽目になりました。このことは新聞にも載りましたが、周囲の助けがなければどうなっていたかわからないので、あまり喜べなかった記憶があります。

ブラジル人万引き犯に突き飛ばされて……

 そうそう、初回の出張では多数の商品を万引きしたブラジル人の男に突き飛ばされて、救急搬送されるという受傷事故も経験しました。この時の相手は、身長180センチくらいに見える大柄なブラジル人でした。たくさんの商品をカートに載せて、お金を払わないまま外に出る「カゴヌケ」と呼ばれる手口で、お米やビールケース、牛肉、惣菜など、1万6,000円相当の商品を持ち出したのです。

 外国人は基本的に逃げるので、それなりの心構えをしてから声をかけます。しかし、どんなに注意しても、大柄な男性に本気を出されれば、どうにもかないません。私が声をかけると同時に、男は商品を載せたカートを振り回して暴れ、執拗に上着をつかみ続ける私を突き飛ばして逃走しました。そのまま転倒して路面に後頭部を打ちつけたことで、裂傷を負い流血してしまいましたが、逃げられた悔しさや痛みよりも盗まれた商品のほとんどを取り返せた喜びの方が強かったです。

 こうした場合、万引きが事後強盗扱いとなり、警察は緊急配備を敷いて犯人の捜索にあたります。救急車が到着するまでの間、複数の刑事さんを相手に現場で状況を説明しながら実況見分を行い、救急車の車内でも同乗してきた女性警察官から詳しい事情を聞かれました。病院での応急処置を終えても、帰宅することはできません。いつもと同じように警察署に行って、被害届や調書を始め、さまざまな書類を作らなければならないのです。

 いつもより丁重な感じで刑事課の取調室に案内されると、一番偉くみえる課長さんらしき刑事さんが入ってきて、不自然な状態で壁にかかる黒いカーテンをつまみながら言いました。

「このカーテンの向こうに、被疑者と見られる男が座っています。向こうからは見えないので、この男が犯人かどうか確認してもらえますか」

 カーテンが引かれると、いわゆる「面通し」に使う暗いガラス窓が現れ、その窓を覗くと、私を突き飛ばして逃走した男が、刑事さんと向かい合って座っているのが見えました。

「この人に、間違いありません」

 どこで捕まえたのか刑事さんに尋ねると、私が病院を出発するくらいの時間に、現場近くの公園で水を飲んでいたところを発見されたということでした。

「では、そのまま見ていてください」

 そう言って隣室に向かった課長さんは、腕時計を見て男に時間を伝えると、部下の刑事さんに命じて手錠をかけさせました。恐らく男の手に手錠がかかるところを私に見せることで、被害感情を和らげようとしてくれたのでしょう。地方の刑事さんは、なかなか粋なことをやるものだと、少し感動しました。

 このことは地元のテレビや新聞などで報道されましたが、自分が病院送りにされていることから喜びはありませんでした。いま思うとぞっとするばかりで、死ななくてよかったと心から思います。

文=智美
監修=伊東ゆう(ジーワンセキュリティサービス株式会社)

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インパルス板倉と袴田吉彦は同じ枠!? 『アメトーーク!』で明かされた、生々しい“類似タレント”事情

「類似タレント」なる言葉がある。その意味を把握している者は、いまや市井にも多いはずだ。端的に、イメージが似ている有名人のことを指す。

 わかりやすい例で言うと、出川哲朗と上島竜兵(ダチョウ倶楽部)は「リアクション芸人」というくくりで類似タレントだろう。ハーフというくくりにも類似タレントは多数存在するし、ツッコミ芸人も同様。意外なところでは、大竹まことが「よく、CMのキャスティングでこの人と最後まで争ってたという話を聞く」と、高田純次の名前を挙げていたことを覚えている。

 そう、類似タレントは同じ方向を向く戦友であり、キャスティング時にはライバルのような存在になる。一つの企画が決まり、そこに当てはめたいタレントのイメージがあったとする。その座席をめぐり、当人不在の会議室や企画書上で人知れずイス取りゲームが行われているのだ。

■麒麟・川島、インパルス・板倉の類似タレントは?

『アメトーーク!』(テレビ朝日系)は、一般人が知り得なかった(知らなくても良かった)スキルや情報をエンタテインメントに昇華し、内部事情を視聴者に共有する形で人気を博してきた番組だ。いまや常識となった「ひな壇トーク」という概念は、この番組が広めたものである。

 だとしても、5月10日放送分の攻め気は目を引いた。タイトルがすごい。「(仮)バラシ芸人」である。番組が(仮)で収録日のスケジュールを押さえるも、直前になってバラされる(キャンセルされる)芸人にスポットを当てた企画だ。

 なぜ、バラされるのだろう? (仮)で押さえられるのはあくまで第2希望、第3希望のタレントであり、心底出演してほしい本命のタレントは別にいる。その本命が出演OKと返答したため、第2希望以下である彼ら彼女らはバラされたのだ。

 ここで気になるのは、自分の代わりに誰が出演しているのかということ。当の(仮)バラシ芸人もそれは気にしているらしく、オンエアでチェックすることもしばしば。結果、類似タレントを自然と把握することになる。例えば、麒麟の川島明は以下のように分析している。

「僕の場合だと、若林くん(若林正恭/オードリー)だとか、あっちゃん(中田敦彦/オリエンタルラジオ)がいたりだとか」

 若林正恭、中田敦彦、川島明……。なるほど、芸のマイルドさや使い勝手など、いくつかの共通項を彼らから見出すことは可能だ。

 悔しげな表情を浮かべる川島であったが、そこにインパルスの板倉俊之がかぶせた。なんと彼、「川島の代わり要員」としてのキャスティングが多いというのだ。

「テレビを点けたら僕が(仮)でバラされた番組がやってて。川島さんがバンバン大喜利に答えて、ドッカンドッカン受けてたんですよ。だからと言ってこれをね、誰にどうぶつけるんですか? 番組に言っても見苦しいし、マネジャーに言っても見苦しい」(板倉)

 板倉の悲しみのステージは続く。

「昨年のアレ(相方・堤下敦の謹慎処分)から、袴田吉彦さんとかぶったりするんですよ。でも、勉強になりました。あっちの“お騒がせ界”にもピラミッドがあるんだなって。離婚したての人がNGだと僕が呼ばれて、不幸話をするみたいな。『来年はいいことありますように』って神社行くロケにキャスティングされたり」(板倉)

 センスあるコントに定評のあった板倉が、まさか袴田と類似タレントになるとは夢にも思わなかっただろう。

 もっとわかりやすい例もある。今回、パンサーの尾形貴弘とあばれる君も出演しているのだが、この2人は完全に類似タレントだ。大声を出し、汗をかいて頑張る若手枠。それは、当人らも承知のよう。

「バラされた番組のオンエアは、絶対チェックするんですよ。そうすると、あばれる君、サンシャイン池崎、ジャンポケ斉藤(斉藤慎二/ジャングルポケット)、この3人が絶対出てるんですよ。でも、何が違うの!? どこで順番を決めてるの!?」(尾形)

 出川と上島という、わかりやすい例のみではない。今回、この企画で生々しき類似タレントの例が白日の下にさらされた。「若林正恭、中田敦彦、川島明」、「板倉俊之、袴田吉彦」、「パンサー緒方、あばれる君、サンシャイン池崎、ジャンポケ斉藤」。

 特に注目は、「板倉俊之、袴田吉彦」だ。2年前なら、両者は決して同じくくりの中にいなかったはずだから。

 芸能界の情勢に応じ、類似タレントはドンドン変容していく。数年後、あらためてその時点での「類似タレント」を確認するのも面白そうだ。「(仮)バラシ芸人」、今後も定期的に放送してほしい企画の一つである。

(文=寺西ジャジューカ)

 

 

 

インパルス板倉と袴田吉彦は同じ枠!? 『アメトーーク!』で明かされた、生々しい“類似タレント”事情

「類似タレント」なる言葉がある。その意味を把握している者は、いまや市井にも多いはずだ。端的に、イメージが似ている有名人のことを指す。

 わかりやすい例で言うと、出川哲朗と上島竜兵(ダチョウ倶楽部)は「リアクション芸人」というくくりで類似タレントだろう。ハーフというくくりにも類似タレントは多数存在するし、ツッコミ芸人も同様。意外なところでは、大竹まことが「よく、CMのキャスティングでこの人と最後まで争ってたという話を聞く」と、高田純次の名前を挙げていたことを覚えている。

 そう、類似タレントは同じ方向を向く戦友であり、キャスティング時にはライバルのような存在になる。一つの企画が決まり、そこに当てはめたいタレントのイメージがあったとする。その座席をめぐり、当人不在の会議室や企画書上で人知れずイス取りゲームが行われているのだ。

■麒麟・川島、インパルス・板倉の類似タレントは?

『アメトーーク!』(テレビ朝日系)は、一般人が知り得なかった(知らなくても良かった)スキルや情報をエンタテインメントに昇華し、内部事情を視聴者に共有する形で人気を博してきた番組だ。いまや常識となった「ひな壇トーク」という概念は、この番組が広めたものである。

 だとしても、5月10日放送分の攻め気は目を引いた。タイトルがすごい。「(仮)バラシ芸人」である。番組が(仮)で収録日のスケジュールを押さえるも、直前になってバラされる(キャンセルされる)芸人にスポットを当てた企画だ。

 なぜ、バラされるのだろう? (仮)で押さえられるのはあくまで第2希望、第3希望のタレントであり、心底出演してほしい本命のタレントは別にいる。その本命が出演OKと返答したため、第2希望以下である彼ら彼女らはバラされたのだ。

 ここで気になるのは、自分の代わりに誰が出演しているのかということ。当の(仮)バラシ芸人もそれは気にしているらしく、オンエアでチェックすることもしばしば。結果、類似タレントを自然と把握することになる。例えば、麒麟の川島明は以下のように分析している。

「僕の場合だと、若林くん(若林正恭/オードリー)だとか、あっちゃん(中田敦彦/オリエンタルラジオ)がいたりだとか」

 若林正恭、中田敦彦、川島明……。なるほど、芸のマイルドさや使い勝手など、いくつかの共通項を彼らから見出すことは可能だ。

 悔しげな表情を浮かべる川島であったが、そこにインパルスの板倉俊之がかぶせた。なんと彼、「川島の代わり要員」としてのキャスティングが多いというのだ。

「テレビを点けたら僕が(仮)でバラされた番組がやってて。川島さんがバンバン大喜利に答えて、ドッカンドッカン受けてたんですよ。だからと言ってこれをね、誰にどうぶつけるんですか? 番組に言っても見苦しいし、マネジャーに言っても見苦しい」(板倉)

 板倉の悲しみのステージは続く。

「昨年のアレ(相方・堤下敦の謹慎処分)から、袴田吉彦さんとかぶったりするんですよ。でも、勉強になりました。あっちの“お騒がせ界”にもピラミッドがあるんだなって。離婚したての人がNGだと僕が呼ばれて、不幸話をするみたいな。『来年はいいことありますように』って神社行くロケにキャスティングされたり」(板倉)

 センスあるコントに定評のあった板倉が、まさか袴田と類似タレントになるとは夢にも思わなかっただろう。

 もっとわかりやすい例もある。今回、パンサーの尾形貴弘とあばれる君も出演しているのだが、この2人は完全に類似タレントだ。大声を出し、汗をかいて頑張る若手枠。それは、当人らも承知のよう。

「バラされた番組のオンエアは、絶対チェックするんですよ。そうすると、あばれる君、サンシャイン池崎、ジャンポケ斉藤(斉藤慎二/ジャングルポケット)、この3人が絶対出てるんですよ。でも、何が違うの!? どこで順番を決めてるの!?」(尾形)

 出川と上島という、わかりやすい例のみではない。今回、この企画で生々しき類似タレントの例が白日の下にさらされた。「若林正恭、中田敦彦、川島明」、「板倉俊之、袴田吉彦」、「パンサー緒方、あばれる君、サンシャイン池崎、ジャンポケ斉藤」。

 特に注目は、「板倉俊之、袴田吉彦」だ。2年前なら、両者は決して同じくくりの中にいなかったはずだから。

 芸能界の情勢に応じ、類似タレントはドンドン変容していく。数年後、あらためてその時点での「類似タレント」を確認するのも面白そうだ。「(仮)バラシ芸人」、今後も定期的に放送してほしい企画の一つである。

(文=寺西ジャジューカ)

 

 

 

2人の息子を連れ去った夫を略取誘拐罪で刑事告訴! その後、子どもを取り戻して離婚

singlemother16b『わが子に会えない』(PHP研究所)で、離婚や別居により子どもと離れ、会えなくなってしまった男性の声を集めた西牟田靖が、その女性側の声――夫と別居して子どもと暮らす女性の声を聞くシリーズ。彼女たちは、なぜ別れを選んだのか? どんな暮らしを送り、どうやって子どもを育てているのか? 別れた夫に、子どもを会わせているのか? それとも会わせていないのか――?

第16回 有井なみさん(仮名・30代前半)の話(後編)

 アルバイト先の仲間とでき婚。しかし、夫は口だけで、育児や家事を手伝ってくれない。3年後、2人目の子が生まれるも、そんな状況は変わらず、夫婦仲は悪くなっていく。義母によるお金の無心、夫の浮気、そして義母や義兄夫婦も含めた夫側の計画的な「息子連れ去り事件」により、2人の子と離れ離れになってしまった。さらに、通帳や銀行印、マンションの権利書、車まで、夫たちに取られてしまったのだった。

(前編はこちら)

■夫らを未成年者略取誘拐罪で刑事告訴

――その後の生活は、どんな感じだったんですか?

 精神的にどん底で、睡眠薬や精神安定剤が欠かせませんでした。日常生活に対しても無気力になり、心にぽっかり穴があいてしまったようでした。そのとき励ましてくれたのが、担当してくれた弁護士です。相談に行ったところ、「あなたがしっかりしてないと親権は取れない」と言われたんです。私、はっとして、以後は行動を改めました。子どもたちがいつ帰ってきてもいいように、日々の生活のリズムを崩さないよう頑張ったんです。精神安定剤などの薬にしても、お医者さんにお願いして減らしていきました。

――長男は幼稚園に通っていたはずですが……。

 連れ去られた次の日には、Hの実家近くの幼稚園へ入園手続きが取られていました。転園先を突き止めて、電話したら「そんな子はいませんし、知りません。もう電話しないでください」とのこと。おそらく義母が「実母に虐待を受けていました。もし実母から電話がかかってきても、子どもに取り次いだり、連絡先を教えたりしないようにしてください」と伝えたんでしょうね。

――裁判※1などはやったんですか?

 子どもを返してほしいということで、家庭裁判所で審判を起こしたんです。それに加えて未成年者略取誘拐罪で刑事告訴し、警察に告訴状を受理してもらいました。

※1 審判と裁判――どちらも家裁が審理した結果を当事者に下すという共通点がある。審判は非公開で口頭弁論もないまま審判が下るが、裁判は公開されていて口頭弁論の末、判決が下るという違いがある。

――刑事告訴ということは、Hさんや義母たちは警察へ出頭させられたんですか?

 そうなんです。H、義母、義兄らを告訴したので、彼らは被疑者として、取り調べを受けました。

――Hさん側は、何か申し立てていたんですか?

 連れ去りの半年後、相手方から離婚調停の申立書が届きました。それと同時に夫からはよりを戻したい旨のメールと、結婚記念日のプレゼントが届きました。

――結婚記念日のプレゼントって、何が入っていたんですか?

 おそろいのパジャマです。夫と私の名前が刺繍されていました。

――離婚調停の申立書と結婚記念日のプレゼントが同時に届くって、なんだか気味が悪いですね。それで、調停でHさん側はどんなことを主張してきたんですか?

 「母親が子どもを殺そうとした」とか、「統合失調症で危ないから子どもに会わせられない」とか「虐待した」とか。あることないこと、すごくひどいことを書かれました。すべて義母が書いていたみたいです。

――連れ去ったとはいえ、実際に子どもを育てているHさん側のほうが、立場が強そうに見えますね。

 だけど、私のケースは調査官が本当によく冷静に見てくださる方で、子どもたちとの面会を実現するべく、すごくうまいことやってくれました。

――有井さんが最初に審判を起こしてから、子どもと会わせてもらうまでに、どのぐらいかかったんですか?

 3カ月です。審判や調停の期日はだいたい1カ月に1回なので、時間がかかるんです。その間は、義母や義兄の妻が子どもたちにずっと、ありもしない私の悪口を吹き込んでいたみたいです。「ママが包丁で刺そうとしたけど助けてあげたからね」「ママに会ったらパパに会えなくなっちゃうよ」「ママに会ったら殺される」とか。そんなことを寝る前に義母から毎晩言われていたようです。

――最初の面会は、どのようにして行われましたか?

 今後も会わせていいのかを見る、試行面会というものです。裁判所の面会用の部屋で、30分だけ行われました。マジックミラー越しに、部屋の外から調査官などが様子を見ているんです。同じ部屋で、まずはHと子どもたちが過ごしていて、そこからHだけが退席して私と私の両親が入り、その後、両親が退席して、私と子どもたちだけになります。私と子どもたちだけで過ごしたのは、5分にも満たない時間でした。

――子どもたちの様子はどうでしたか?

 会ったとき、長男は、私と目を合わせようとすらしませんでした。下の子は風邪じゃないのに風邪薬でも飲まされてるのか、目がとろんとしてた。普通だったら「わー、ママ!」とか言って駆け寄ってくるはずなのに。それでも、私の膝にちょこんと座ってくれました。

――やっぱり覚えててくれてるんですね。上の子も寄ってきたんですか?

 いえ。下の子の様子を見て、「ママに触ったら敵になっちゃうから」って、泣きそうになりながら叫んだんです。義母たちが毎晩、“なみ=ひどい母親”というイメージを植え付けた成果ですね。長男は、片親疎外症候群(PAS)※2にかかっていたんです。

※2 PAS――子どもが片方の親(多くの場合は同居親)の影響を受けて、正当な理由なく、もう片方の親(別居親)との交流を拒絶する事態【青木聡・大正大学心理社会学部臨床心理学科教授】

――そんなことを言われて、パニックになりませんでしたか?

 別居親の団体に相談に乗ってもらっていたので、気構えはできていました。だから私、「大丈夫だよ、そんなことないよ。何があっても、2人のこと大好きだからね」って優しく言えました。

 その後、審判や調停を行っていく中で、月1回という面会の取り決めがなされる。有井さんは2人の息子に会うために、毎週末、義父母や元夫が住んでいる茨城県西部へ出かけるようになる。

 向こうは面会させたくないから、直前で『インフルエンザにかかった』とか言いだしたりするんです。そんなの仮病に決まってます。向こうの家までは片道2時間半以上。しかも、キャンセルされることもままありました。それでも毎週行って、何回かに1回、数時間だけだけど会えたんです。

 離婚調停※3が裁判へと移行していく過程で面会交流のルールが変わり、子どもたちと泊まりで会えるようになる。それは、家裁の調査官が有井さんと子どもたちの面会の必要性を調停の中で主張してくれた結果だった。義母たちが連れ去って1年。初めて1週間の面会を実施しているとき、有井さんのもとに吉報が届く。子の監護者指定が決定し、親権が有井さんに確定したのだ。

※3 調停――調停委員を間に挟み、当事者同士の話し合いによって解決を図る手続き。

 義実家から裁判所の人たちや警察官が、子どもたちを強制的にうちへ連れてくるというのだけは避けたかった。家裁のほうで、そうならないよう1週間の面会中に、親権が確定するようにしてくれたんです。

――相手は、すんなりと子どもの引き渡しに応じてくれたんですか?

 義母サイドが「刑事訴訟を取り下げてくれたら、引き渡す」という条件を出してきたんです。それで最終的にはまとまりました。ずっと警察の取り調べを受けるのは、心理的にキツイでしょうからね。親権が確定してから1カ月ほどした後に、ようやく離婚が成立しました。親権確定と同時でなかったのは、財産分与などの条件を決める必要があったからです。

 父親Hさんから母親である有井さんへ、大人の都合で住むところを転々とさせられる子どもたちの心の負担がなるべく少ない形で、決着したのだ。

――その後はどういうふうにして、子ども2人との生活を作り上げていったのですか?

 それがすごく不思議なことに、子どもたちが私の家で暮らすということが決まった時点で、長男のPASが突然、バキッと全部解けたんです。

――えっ? それはどういうことでしょうか?

 義実家で暮らしていた時は、緊張していて「義実家の人たちに嫌われないように」とか、「自分の居場所はここだから、ここで暮らしていかなきゃいけない」と、たくさん気を使って過ごしていたんだと思うんですけど、「今日からここで暮らすんだよ。今まで暮らしてきたおうちに戻ってきたよ」って言った瞬間に「ママー」って言って甘えてきてくれました。

――長男に態度を変えた理由を聞きましたか?

 あるとき1回だけ、「ママのこと嫌いって言ってたことあったよね。覚えてる?」って聞いたんです。すると涙を流しながら「本当は思ってなかった」って、喉を震わせるようにして言っていました。間で板挟みになってつらかったんでしょう。だけど自分の身を守るために、自己防衛の究極の手段だったんだろうなって。そんな大事なことも言えないし、自分の感情を殺さなきゃいけない環境なんてよくないと思ったので、逆に引き取ることになったときには、これからも「パパのことが好き」ってちゃんと言えるよう、Hに積極的に会わせるつもりでした。

――元夫のHさんに会わせたいということですか?

 もちろんです。面会交流ってお互いのためでもあるけど、でも一番は子どものため。私に会わせないようにしたから、今度は逆に、私がHには会わせない――なんていうふうにはしたくない。子どものことを真剣に考えたら、「パパに会いたい!」という気持ちを隠さなくてもいい環境、会いたい時に会える環境を作ることが大切なんじゃないかと思いました。

――離婚後、Hさんとお子さんたちは、どのように会わせているんですか?

 Hはその後も実家に住んでいて、面会のたびに東京に来ました。一緒に遊びに行ったりとか、4人でプールに行ったり、ご飯食べに行ったりとかしたんです。その後、彼が私たちのすぐ近所に引っ越してきたので、それ以降は、しょっちゅう遊びに来たり行ったりするようになりました。子どもたちも、Hのところに泊まりに行ったりするようになったんです。

――現在も面会は順調に行えていますか?

 ところが彼、再婚しちゃったんです。再婚する少し前から、全然会ってくれなくなりました。それどころか、メッセージですら、なかなかこなくなりました。下の子が私のLINEから「パパ元気ですか? いつ遊べますか?」ってメッセージを送っても、最近は既読スルーです。後で知ったんですが、再婚相手との間に子どもが生まれたそうなんです。

――Hさんが再婚したということを、子どもたちは知っているんですか?

 それを言うべきか、すごく迷いました。「パパとまた結婚してほしい」って、ずっと言われていたので。だけど本人から「今度、再婚することになりました」と聞いた時点で、2人には伝えました。

――子どもたちの反応は?

 下の子はまだ幼くて、ひょうきんな性格なので「へえ、そうなんだ。また離婚するかもね」って、明るい声で平然と言いました(笑)。一方、上の子はボロボロと涙を流して「ママが早くパパと結婚しなかったから、ほかの女の人と結婚しちゃったんでしょ。ママがいけないんだよ!」って言いました。

――それは傷つけちゃいましたね。

 でも、泣いて吹っ切れたみたい。「パパとまた結婚して」とは言わなくなったし、一緒に外に出て歩いていると、「ママ、あの人と結婚したら?」って、全然知らない人を指さして言うようになりました。

――子どもなりに、前向きに考えてるんでしょうね。会いたい気持ちはあるはずなのに。

 そうなんです。パパが大好きですからね。心の中では傷ついてると思います。

――では、有井さん自身は今後、再婚する気はありますか?

 離婚した直後は、また結婚なんて怖いし、こりごりだし、考えられないと思っていましたが、今は子どもたちを受け入れてくれる方がいて、その方のことを子どもたちも受け入れてくれるなら、今度こそ幸せな家庭を作りたいなと、前向きな気持ちになってきました。

 激動の体験を経てトラウマを抱えながらも、前向きに生きている有井さん。そんな彼女のマジックショーを私は今後、見に行きたいと思っている。

西牟田 靖(にしむた やすし)
1970年大阪生まれ。神戸学院大学卒。旅行や近代史、蔵書に事件と守備範囲の広いフリーライター。近年は家族問題をテーマに活動中。著書に『僕の見た「大日本帝国」』『誰も国境を知らない』『〈日本國〉から来た日本人』『本で床は抜けるのか』など。最新巻は18人の父親に話を聞いた『わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たち』(PHP研究所)。数年前に離婚を経験、わが子と離れて暮らす当事者でもある。