吉高由里子が主演するドラマ『正義のセ』(日本テレビ系)の第5話が5月9日に放送され、平均視聴率9.1%(ビデオリサーチ調べ、関東平均。以下同)を記録。第4話の9.4%から0.3ポイントダウンしました。
毎回予想通りの展開に正直マンネリ化している印象を受けていますが、それでも9~10%台をキープしているところをみると、それなりに世間から支持を受けているのでしょう。
それでは早速、あらすじから振り返りましょう!
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■事件の決定的な証拠探しに四苦八苦する凜々子
ある日、神奈川医大で女性職員・三宅香織(佐藤めぐみ)が学内のビルから転落死する事件が発生し、梅宮支部長(寺脇康文)は凜々子(吉高)に担当を命じる。担当事務官・相原(安田顕)とともに現場に向かった凜々子は、警察から単なる転落ではなく、他殺・自殺・事故のすべてが考えられると伝えられ、臨床病理学教授・高嶋敦史(原田龍二)から話を聞くことに。高嶋は三宅と不倫関係にあり、それを苦に自殺したのだろうと泣きながら話した。
しかし翌日、三宅の爪から高嶋のDNAが検出され、逮捕された。被疑者として高嶋の取り調べをする凜々子に、事件当日別れ話をしたこと、爪のDNAは三宅と抱き合った時についたものだと言い張り、再び容疑を否認。香織の死亡推定時刻には、高嶋は「取引先の医療機器メーカーの茂木(木下隆行)とスーパー銭湯にいた」というアリバイを主張し、茂木も取り調べるが同じ証言をした。
自殺の線が濃厚となる中、さらに捜査を進める凜々子。今度は三宅の同僚で一番仲がよかったという教務課の西山美緒(井上依吏子)に話を聞きに行くことに。高島との不倫関係について聞くと、2人はもう付き合っておらず、2年前に三宅から別れ話を切り出したと答えた。これにより、高島の証言が嘘だと判明し、高島による他殺の線が濃厚に。
同じ頃、警察の捜査によって三宅が高島に茂木の収賄をやめるように諭すメールが見つかり、高島には、凜々子の担当する事件以外に収賄の疑いも増えることに。こういう事件は初めてで凜々子ひとりには荷が重いだろうと考えた梅宮は、港南支部のエースで同僚の検事・大塚(三浦翔平)との共同捜査を命じる。
だが、大塚は強引に捜査の方針を決めていくため、凜々子は振り回され、前途多難な雰囲気に。それでも、頑張って捜査を続けるが、高島の容疑を裏付ける決定的な証拠は見つからないまま。捜査のために検事局に共同捜査チームで泊まり込む。
そんな中、相原が深夜に高嶋と茂木が事件当日にいたというスーパー銭湯に、私用で向かったところ、入場券に日付と購入時間が印字されていることに気づき、証拠として検事局に大量の入場券を持って帰ってきた。その中から高島の指紋がついた入場券を発見。高島は死亡推定時刻以降にスーパー銭湯に行ったという事実がわかり、高島の自白を取ることに成功。事件はめでたく解決した、というのが第5話の内容でした。
■一向に改善されない“無駄使い”
このドラマを見ていて、毎回強く思うのが、“無駄遣い”が多いこと。大まかに言うと、「役者の無駄遣い」と「時間の無駄遣い」です。
まず、「役者の無駄遣い」についてですが、ドラマ中盤の第5話になっても、多くの脇役が置物状態のままです。今回は安田顕と三浦翔平がそれなりに活躍しましたが、塚地武雅や夙川アトムなどは1話あたり3分ほど出演シーンがあればOKという、まるでウルトラマンのような状態です。
また、支部長役はもともと大杉蓮が演じるはずでしたが、急死されたため、寺脇康文に。しかし、実はこの役、1~5話まで通して出演シーンが1時間あればいいというぐらい少ないんです。こんな役をあの大杉さんに演じさせようとしていたスタッフ。一体なにを考えているのでしょうか?
もう少し脇役の使い方を勉強した方が、ドラマの今後のためにもいいと思います。
そして、「時間の無駄遣い」についてですが、凜々子のプライベートシーンが、まったく検事の仕事に必要ない……。これは箸休め的なものでしょうか? だとしたら、必要ないと思います。『正義のセ』とタイトルにあるように視聴者は凜々子の検事の仕事ぶりを見たい。公式ホームページにも「痛快お仕事ドラマ」と書いているじゃないですか! 誰も凜々子のプライベートなんて求めてないんです。大体、面白いならまだしも、全然面白くもなんともない。そういうのはスピンオフでやれ! こんな“いらない”シーンに何分も入れてくるより、薄っぺらい事件の証拠探しシーンに時間を割いた方がいいかと思います。
■キスされたぐらいでソワソワ……“童貞臭”漂う三浦翔平
今回は大塚が凜々子と共に活躍しましたが、その活躍も演じる三浦翔平の“声の低さ”によって見事打ち消されました。三浦なりのカッコよさを追求したのか、異常に低く聞き取りにくい。思わずリモコンの字幕ボタンを押してしまいました。それぐらい聞こえません。また、筆者と同じ意見の人はたくさんいるようで、ネット上では「三浦翔平の声が聞きづらくて見るのやめた」という声が多く上がっていました。見ている人がいるんだから、ハキハキ聞こえるよう話せ、と演出家なりスタッフが注意する、注意できないのなら、三浦翔平にピンマイクをつけてください。これは、早々に改善してほしいところです。
ここまで、声について大いにディスりましたが、今回は見どころもちゃんとあります。それは凜々子とのキス。共同捜査しているメンバー全員で居酒屋にて食事するシーンで、酔っ払った凜々子に元カレと間違われてキスされてしまうのです。このときのびっくりした三浦の顔がなんともかわいらしい。
さらに、その後から凜々子を見るたびソワソワ。こんな行動を取られると、「さては、大塚。お前は童貞だな! 自白しろ!」と言いたくなる。また、検事局に泊まり込んだときも、「お前……彼氏いるのか……?」と平気なフリを装って聞いてくる……。この態度を取るということは、90%の確率で大塚は“童貞”と筆者は推測しました。
まあ、第5話のラストでは、もとの聞き取りにくい声の大塚に戻ってしまうんですが……。今回の三浦の演技は女性視聴者の心を鷲づかみしたのではないでしょうか?
■ご都合主義のためになら、常識だってねじ曲げる!
今回、スーパー銭湯の入場券に書いてあった日付と時間がアリバイを崩す決定的な証拠となりましたが、普通に考えてこういう場合、防犯カメラが証拠となるはず……。
しかし、驚くことにこのスーパー銭湯には設置していないんです。ドラマの中で、凜々子が「入口に防犯カメラってないんですか?」と聞くと、従業員は「うちは防犯カメラを設置していません」と真顔で答えるのです。いやいや。常識的に考えてこのご時世設置していないなんてありえません。
確かに、防犯カメラの設置については、義務化はされていなく、お店側の判断です。でも仮に、設置していないと、普通に考えて、犯罪の温床になるのが当たり前。券売機がある入口に設置していないということは、券売機を従業員が勝手に開けて中に入っている売り上げを盗むこともできてしまう。さらに、もし指名手配犯や強盗がやってきたときは、あとあと、顔写真を公開することもできない。そんな、無用心なスーパー銭湯に客が来るのか? まったくもって疑問です。
凜々子を正義の味方にしようとするあまり、これまでいろいろと捻じ曲げてきましたが、今回の“ご都合主義のために、常識もねじ曲げる”には悪い意味で感服しました。けど、あまりこんなことをしていると、視聴者から叩かれるかも!? 現に今回のこの防犯カメラについては、ネットでありえないという声が若者を中心に上がっています。視聴率も徐々にダウンしていますし、そろそろ、ご老人向けのご都合主義ストーリーは辞めて、若者を取り込むような脚本・演出をした方がいいかもしれません。
以上、第5話のレビューでした。
次回は、オレオレ詐欺事件を担当するのですが、対決する被疑者の弁護士が大学時代の親友という事態に。友情と取るのか正義を取るのか。果たして凜々子はどちらを選ぶのでしょうか? 第6話も期待して放送を待ちましょう!
(文=どらまっ子KOROちゃん)