物語も折り返し地点を過ぎたところで、まさかの視聴率5%台をたたき出してしまった山崎賢人主演『トドメの接吻』(日本テレビ系)。しかし、18日放送の第7話では、なんと7.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、前回から1.4%アップ!
6話では、主人公・旺太郎が頭を殴られて死ぬという、絶体絶命どころではない衝撃展開を迎えましたが、視聴率的な意味でも、主演の山崎賢人くんや日テレにとって「黒歴史」にならないよう、そして、「死に枠」とも呼ばれている日テレ22時台の汚名を返上できるよう、なんとかこの数字をキープしてもらいたいところです。ということで、7話のあらすじから振り返ります。
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■宰子がキスの相手に選んだのは、意外なあの人
12年前の海難事故の証拠となるビデオテープを奪うために奔走していた旺太郎(山崎賢人)ですが、尊氏(新田真剣佑)の差し金により、尊氏大好きマンの布袋(宮沢氷魚)の手によって命を奪われてしまいました。そこで立ち上がるのが、キスで7日前にタイムリープできる力を持つ宰子(門脇麦)です。前回、「宰子は長谷部くん(佐野勇斗)とキスしてタイムリープするはず!」と書きました。旺太郎と宰子と共に襲われた現場にいた長谷部くんとキスをすれば、タイムリープを経験者している旺太郎に事情を話すことで、黒幕である尊氏を長谷部くんと2人で追いつめることができるからです(参照記事)。が、その予想が大きく外れました。
宰子がキスをした相手は、長谷部くんでもなければ、タイムリープに気がついている様子のストリートミュージシャン・春海(菅田将暉)でもなく、なんと、美尊ちゃん(新木優子)! 並樹家にメイドとして忍び込んだ宰子は、彼女にキスをして、7日前にタイムリープします。
並樹乗馬倶楽部では、旺太郎と長谷部、布袋の3人が絶賛バトル中。長谷部くんは重傷を負い病院に運ばれてしまいますが、宰子が助けに入ったことで、旺太郎は腕のケガだけで済みました。襲われた際、布袋の顔を見ていた旺太郎は彼を脅しますが、布袋は尊氏を庇うようにして自ら警察に通報。「2人で尊氏をつぶそう」という旺太郎の誘いを拒否したのです。
なんでも、小さい頃、弁護士の父のことで散々いじめられていた彼を、たった一人で助けてくれたのが尊氏だったとか。「あの人は、神だよ……(微笑)」って、幼い尊氏にはまだ何の下心もなかったかもしれませんが、以来、布袋はすっかり尊氏信者です。それにしても、尊氏の洗脳力、恐ろしいですね。
■不審者かつ謎すぎる春海の目的は……?
そんな尊氏を、ビルのエレベーターで待ち伏せていた春海。いきなり現れたかと思えば、「世の中にはエレベーターで降りるみたいに、簡単に過去に戻れる人間がいるって知ってる?」「もし、そんな奴が自分に敵意を持っていたら……アァァアアア怖いよねぇ~!!!!」って、完全に不審者です。尊氏はまったく相手にしませんが、「曙橋のガード下にいるから」と宰子が写った写真を押し付けて去っていきます。
これまで旺太郎や宰子に助言していたかと思えば、今度は尊氏に接触してみたり。一体何が目的なのか、そして彼は何者なのか、全く不明です。宰子のタイムリープの力があることを知っているみたいたし、ネット上では、「学生時代に宰子とキスをしてタイムリープをした同級生では?」なんて声もありますが……。どうでもいいですが、オネェ口調の菅田くん、かわいいです。
■100億が、旺太郎の手に!?
タイムリープしたことには気がついておらず、夢を見ていたと思っている美尊ちゃんは、信頼していた母・京子(高橋ひとみ)が尊氏との結婚に賛成しはじめたことに憤りを感じていました。もちろん、勝手に結婚の段取りを進め、旺太郎への苛立ちからか、長谷部くんにまで暴力を振るっていた兄にも強い不信感を抱きます。
そうして並樹グループに関わるお偉いさんが大勢集っている中、堂々と尊氏との結婚を拒否。尊氏のおめめウルウル攻撃も、旺太郎にゾッコンの美尊ちゃんにはもう効きません。そこに現れた旺太郎は、尊氏と母も聞いている前で、他の女性との関係も絶って、ホストをやめると宣言。ついに、100億を手にできるところまできました。
店を辞めることを告げようと、その足で、勤め先のホストクラブ「ナルキッソス」に向かった旺太郎と美尊ちゃん。旺太郎は、店で美尊ちゃんから、旺太郎が殺されてからの1週間ぶんの夢を見ていたこと、夢が覚める前に女にキスをされたこと、キスをされたとき「エイトと幸せになって」とその女に言われたことを聞きました。そういえば、この店でのシーンで、ゆりやんレトリィバァが客として登場しましたが、この演出については特に必要性を感じなかったので、ノーコメントです。
■「キス」よりも「ハグ」を選んだ“意味”
全てを知り、美尊ちゃんを残して店を飛び出した旺太郎。宰子の元へと向う途中、頭の中では走馬灯のようにこれまでの宰子とのやりとりがぐるぐる。もうコレ、好きになってるやつじゃん! 「一度だけなら、夢だと思ってくれるかも……」と美尊ちゃんにキスをした理由を話す宰子に「本当にそれだけか? 他に理由があるんじゃないのか?」と、問い詰めて言わせようとするあたり、ズルい男です。も~! わかってるくせに!
「あなたへの想いを残したまま、会わせてあげたかった。あなたを幸せにできるのはあの人だから」
「生きてるほうがつらいなんて言わないで。つらいことがあったらいつでもする。あなたが幸せになるまで何度でもキスする。私がいれば、過去を変えられる」
「それが私が生き残った理由だと思うから。私はそれを自分の幸せにする」
「私、道具になる。あなたの役に立つ道具になる」
悲しそうな表情を浮かべつつも、宰子からは、強い決意のようなものを感じます。こんなふうに、ほぼ告白に近いことを言われて、心が動かない男がいるわけがないでしょう。旺太郎は、キスをしてタイムリープしようとする宰子を、ケガをしていないほうの腕でギュッと抱きしめ制止。宰子も旺太郎の背中に腕を回します。
5話(参照記事)で母を助けたときのように、以前までの旺太郎なら間違いなくここでキスをしてタイムリープすることを選んだのでしょうが、ここではハグを選んだ。真意はわかりませんが、過去に戻りたくて抱きしめたわけではないのは確かです。宰子が12年前に自分と弟・光太が助けたあの少女だとわかった途端、散々ひどい言葉を浴びせてきましたが、宰子の自己犠牲ともいえる献身的な愛に触れ、愛を必要としていなかった彼が、少しずつ、愛を受け入れるように変わってきています。そして、2人の関係も“ただの契約相手”から何か別のものに変化しているように感じました。そのことに2人が気付くキッカケになるような、キスよりも意味のあるシーンだったのではないでしょうか?
■尊氏、ホストになる!?
と、そんなところにタイミング悪く現れた美尊ちゃん。はい、修羅場です。抱き合う2人、そして宰子を見るなり、「この人、夢で見た人!」と戸惑います。
一方、叔父の郡次(小市慢太郎)に宰子について調べさせ、その結果、宰子も12年前にあの船に乗っていたということを知った尊氏は、春海の狙い通り、彼の元を尋ねます。
残り3話を前に、物語が大きく動いた今話。旺太郎を訪ねてきた父・旺(光石研)や、長谷部くんが入院している病院の看護師さんもなんだか怪しかったし、この先いったいどう展開していくのでしょうか? 個人的には、100億よりも、旺太郎は宰子とうまくいってほしいですが……。
そういえば、「Hulu」で配信されている、7日前に遡って生き返らない“死後の世界”を描いたスピンオフドラマ『トドメのパラレル』では、闇の帝王こと尊氏が、歌舞伎町の帝王に! 「ナイン」という名前でナルキッソスのホストになっています。こっちの尊氏は、エグいくらいに“闇化”しているので、ブラック真剣佑がお好きな方は、こちらもぜひ。