マツコ・デラックス、体調不良は深刻!? 局関係者が「テレビから消える」とウワサする理由

 11月に入院が伝えられたマツコ・デラックス。すでに退院して仕事復帰も果たしており、業界内外から安堵の声が聞こえるが、その一方で「現在、芸能生活の岐路に立たされている」(テレビ局関係者)という指摘もある。

 マツコは三半規管にウイルスが入ったことで「めまい症」を患い、11月10日に入院したと報じられた。同13日の生放送番組『5時に夢中!』(TOKYO MX)は欠席するなどしたが、16日には所属事務所が「現在は体調も良くなり、お仕事を再開させて頂けるまで回復いたしました」と、公式サイトで報告。

「その後、マツコは休養を経て、20日の『5時に夢中!』で生放送に復帰し、『全然、元気です』とコメント。27日放送の『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)でも入院の経緯や真相を語るなどしました。一見いつもと変わらぬ姿に、ネット上には『マツコさんが元気そうで何より』といった祝福ムードが広まっていたんです」(スポーツ紙記者)

 マツコはもともとテレビ番組で「健康診断を受けても異常がない」「血液サラサラ」などと“健康アピール”をしていたが、2012年放送の『月曜から夜ふかし』では、医師から「血管がドロドロに詰まっている」「早急になんとかしないと」と言われていた。そして今回こうして体調不良が公になったことで、今後の芸能活動に影響が出る可能性が浮上しているという。

「入院と前後して、マツコが今後『仕事を見直していきたい』と考えているらしいという話が、テレビ局関係者の間で取り沙汰されるようになりました。体調不良が重なれば、テレビから徐々に消えていくことになるのでは。仕事を断らないことで有名なマツコですが、今までのような稼働をずっと続けていくことに、少なからず不安があるのかもしれません」(同)

 さらにマツコの体調をめぐっては、一部テレビ局でこんな説もささやかれていたという。

「医師からは、常々体重管理を勧められていたそうです。しかし、宅配ピザチェーン『PIZZA-LA』のCMキャラクターの仕事など、マツコ本人は『この体形あってこそキャスティングされた』と自覚しているそうで、過度なダイエットは避けざるを得ない状況なのです。そこは“プロ根性がある”と認められるべきところですが、今回の入院によって、今後は『仕事を取るか、健康を取るか』という選択肢を突きつけられてしまいました」(同)

 マツコについて、ルックスよりも性格や言動を支持するファンも多いはず。果たして当人は、最良の選択を決断できるのだろうか。

窪田正孝を“落とした”水川あさみの強い結婚願望はついに成就される?

 俳優・窪田正孝(29)と女優・水川あさみ(34)が同棲していると、12月8日発売の「フライデー」(講談社)が報じた。

 同誌によれば、都内の高級マンションの駐車場から、助手席に水川を乗せた窪田の愛車が出てきたという。掲載された写真では、運転席に窪田、助手席に水川が座っているのがバッチリ確認できる。2人は今年夏に放送されたドラマ『僕たちがやりました』(フジテレビ系)で共演しており、ドラマがきっかけで親交を深めたと見られている。水川の知人によれば、2人は今年の秋から同棲をスタートさせたらしい。

 窪田は女優・多部未華子(28)との熱愛が報じられていたが、2016年に破局。一方水川は、2014年に熱愛が発覚した俳優・大東俊介(31)と「結婚間近」とささやかれていたが、こちらもすでに破局したという。同誌によると、水川は30代に入り大東との結婚を考えていたようだが、その考えをめぐり事務所と衝突、それが理由で水川は昨年独立したが、事務所の後輩である大東は残留。それが原因で破局したと見られている。

 大東との結婚を考えていた水川だが、今回も結婚前提で窪田との同棲をスタートさせたそうだ。5歳年下の窪田もすでに「結婚」の意志があるようで、同棲しているマンションの家賃・約40万は自分が出すなど、年下ながら世帯主として水川を支えている形だとか。窪田の俳優仲間いわく、「演技同様、窪田は一度やると決めたらトコトン、のめり込むタイプ」らしい。

 というのも、水川の結婚願望はかなり強い。結婚願望を理由に独立するくらいだ。“共演者キラー”と呼ばれる水川は、これまでに嵐の相葉雅紀(34)、俳優の小出恵介(33)との熱愛が発覚しているが、小出とは大東同様「結婚間近」と言われていた。小出との破局原因は女遊びが原因だとされているが、結婚に対し煮え切らない態度をとった小出に水川が我慢できなかったという見方もある。

 恋愛遍歴の華麗さもだが、今人気絶頂の窪田を落とし、結婚前提の付き合いまで持ち込んだ水川の手腕も気になる。水川は2014年に『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演した際、自分から「好き」と伝えるタイプと語っているので、おそらく肉食系女子なのだろうが、ただの肉食系ではジャニーズも人気俳優も落とせない。水川なりの恋愛テクがあるのかもしれない。

 『しゃべくり007』では、「30代になって(結婚が)遠のいてる気がする」と語っていた水川。待ち望んでいた結婚は窪田の登場で、ようやく成就されるのだろうか。

独特の上下関係や飲み会…。性暴力が起きやすい環境にいる大学生に「性的同意」を知るためのハンドブックを!

 大学生にとって、性暴力、性犯罪とは身近なものである。「まさか」と思う人もいるかもしれない。でも筆者が自身の大学時代をふり返ると心当たりがゴロゴロ出てくる。サークルの飲み会で1年生男子は酔い潰され、上級生の男子は1年生女子にベタベタしていた。もしかしたら知らないところで性暴力が行われていたのかもしれない。いまとなってはわかりようもないが、少なくともそのようなことが起きてもおかしくない状況だったし、“お持ち帰り”を目撃したこともある。

 お持ち帰りが性暴力だなんて、そんな大げさな。2016年に報道された東京大学や千葉大学の学生による集団レイプ、強制わいせつはさすがにマズいけど、酔った女子生徒を連れ帰ってセックスするなんてよくあることじゃないかーーと感じたなら、その感覚のほうがよほどマズい。性暴力とは、「同意のない性的言動」すべてを指す。性的同意(セクシュアル・コンセント)とは、性的な行為への参加に対する積極的な意思表示のことで、酔って前後不覚になりその同意を示していない女性に性的な接触をすれば、それは性暴力であり、「よくあること」では済まされない。

 キャンパスレイプのみならずすべての性暴力全般をなくすためにアクションを起こしているのが、「一般社団法人ちゃぶ台返し女子アクション」の大澤祥子さん。具体的には、性において自分自身と相手の意思を大切にし、傷つけない・傷つかない性関係を築くための教材「セクシュアル・コンセント・ハンドブック」を作成し、来年の4月に複数の大学で配布することを目標としている。

 現在、そのための資金をクラウドファンディングで募っている大澤さんに、活動の詳細をうかがった。

*   *   *

 性的同意について知ることはすべての年代において大事だと思われるが、そのなかでも特に大学生に向けてハンドブックを作成しようと思われたのはなぜなのか。やはり昨年相次いで明るみに出た、大学生による性犯罪が影響しているのだろうか。

大澤祥子さん(以下、大澤)「本来なら、中高生の段階で同意について学んでほしいと思います。たとえばアメリカでは、高校の性教育の一環で同意について教えるところもあるようですし、親は子どもが幼いうちから同意について教えるべきだという意見をメディアでよく見かけます。

そんななかで今回、大学生をターゲットとしたのは、大学がそもそも性暴力が起こりやすい環境になっていると考えられるからです。中学、高校で十分な性教育を受けることがないまま、親元を離れたり行動範囲や交友関係が一気に広がったりして性関係を持ちやすくなります。初交年齢の平均は20歳前後という調査もあるように、大学に入ってから初めての性行為を経験する人は多いということです」

上下がある関係性を利用し、性暴力が起きる
大澤「さらに、私たちは“性暴力をめぐる制度的・社会的変化”を目指していて、具体的には“性被害予防として大学で同意教育が義務化され、また若い人のあいだで同意の大切さが広く理解されている状態”をゴールとしています。そのためには、大人が子どもに一方的に教えるのではなく、当事者である学生たちがその変化の担い手になることが重要であると考え、まずは大学生に呼びかけることにしました」

 性暴力が起こりやすい環境ーーこれを作り出しているものには大きくわけてふたつあるという。ひとつめから、お話してもらおう。

大澤「大学というコミュニティでは、独特の関係性が築かれます。体育会や研究室といった狭いコミュニティでは、“従属”が前提となっている先輩-後輩、指導教員-学生など上下が明らかな関係が多く、地位関係性を利用した性的加害につながりやすいのです。また、こうした関係性においては被害に遭っても、被害者が声を上げにくくなります。特に周りが加害者とも面識がある場合、被害を打ち明けても「あの人がそんなことをするはずがない」「被害妄想ではないか?」と信じてもらえないということも起こりえます。そのようななかサークルや研究室などで一緒に行動することが多いと、被害者はさらなる精神的苦痛に見舞われるといった状態になるのです」

 もうひとつは、飲酒の席での“文化”だ。

大澤「性暴力のすべてにお酒が絡むわけではないですが、お酒が入ると性暴力が起きやすい状況に陥りやすいとはいえます。打ち上げやコンパなど大人数で集まる飲み会が多く、そこでハメを外すことが武勇伝として語られたり、飲みの席ではなんでもアリとされたり、大学には飲酒を取り巻くカルチャーが古くから存在します。とはいえ、飲酒すること自体が問題なのではなく、あくまで性や性的同意についての正しい知識を得たり考えたりする機会がないことが問題なのです。

『酔って意識が晴明でない人は同意ができる状態ではない』というのは当たり前のことのようでいて、まだまだ知られていないと感じます。学生ならずとも、ですが。ろれつが回っていなかったり足元がふらついたりしているのなら、安全の確保を優先して性行為は控えるべきでしょう。『泥酔している=同意ができない=同意がないと性暴力になる』という考えがないと、性行為の強要につながりかねません」

 ゆえに「セクシュアル・コンセント・ハンドブック」は4月、新歓コンパなどが多い時期の配布を予定している。先に挙げた東大、千葉大の学生による事件でも被害女性はそのとき酩酊していたとされている。それなのに同意を確認しなかった加害者側ではなく、女性側が「酔ってようがいまいが、ついていった方が悪い」といわれることすらある。

大澤「性暴力にまつわることで、根拠がなく実態ともかけ離れているのに多くの人が信じている事柄を”強姦神話”といいます。『ついていった方が悪い』や『派手で目立ったり、思わせぶりなことをするから被害に遭う』というのはその典型ですね。この神話、残念ながら大学生にも根強いと感じます。昨年の大学生の事件については、『被害者にも落ち度があった』という意見が多かったそうです」

 性的同意についての知識が抜け落ちていることが、強姦神話を助長しているともいえる。「部屋でふたりきりになったら、セックスしてもOK」「ふたりで飲みにいけば、それは性行為にOKしていることになる」「NOといっても本当は喜んでいる」のように、性的同意が「ある」と勝手に思い込んでいたり「NO」を聞き入れなかったりしたことで起きた性暴力も、「被害者も悪い」「落ち度があった」とされてしまう。

「性的同意」って堅苦しい?
大澤「性に関する価値観や偏見は小さいころから刷り込まれているものも多くて根深いので、それを解体するむずかしさは感じます。特に、性被害は被害者が防ぐものある、という考えがいまだに根強いなかで、『同意を得る責任は、アクションを起こす側にある』と知ってもらうのは簡単なことではありません。これは『性被害の原因は、被害者ではなく加害者にある』という意味でもあり、これをいかにして伝えるか……。私たちは東京大学や創価大学を始めとする複数の大学で、性的同意についてのワークショップを開いてきました」

各大学で開催したワークショップ
 これまでのべ620人以上の大学生に対して、計19回以上のワークショップを実施してきたという大澤さん。以前、wezzyで紹介した「第三者として目の前で起ころうとしている性暴力を止める」ための方法論を学ぶプログラムもその一環だ。

▼目の前で起きようとしている性暴力を、私たちは第三者として食い止められるか。大学生と学ぶ「第三者介入トレーニングプログラム

 性的接触をする前には必ずお互いの同意を確認しあう。そのことがまず大学生から、そしてもっと幅広い世代に広がれば性暴力は確実に減ると考えられる。ただ、性的同意を「無粋」「そんな堅苦しいことをしたら冷める」「そのときには同意しているといったのに、あとで『実はイヤだった』といわれることもあるのではないか」という声も聞かれる。大澤さんたちはそこにどうアプローチしていくのか。

大澤「『同意を追求しすぎたら逆に楽しめなくなる』『いっそ同意書を持ち歩くのが一番だろう』という意見はたしかに耳にしますね。同意という語に堅苦しい響きを感じられるのかもしれませんが、結局はお互いがハッピーになれるよう、相手がOKしていると勝手に思い込まず、コミュニケーションを取り合って確認するということで、思いやりに基づいたものなのです。ワークショップでは、あえて性がからむシーン以外で、自分が同意していないことをされたときの不快感を想像してもらう、というアプローチを取っています。また同意にはマニュアルがあるわけではないということも知ってもらいたいですね。自分自身そして相手との関係性のなかで、互いに確認し合うものです。だから、ワークショップの最後には自分の言葉で同意を定義し、書き出してもらいます」

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 性暴力の加害、被害を未然に防ぐことを「一次予防」という。そのための知識は義務教育のなかで平等に行われるべきだが、いまのところそうした動きは見られない。であれば、大学時代が社会に出る前に「加害者にも被害者にもならないために必要な知識」を身につけられる最後のチャンスなのかもしれない。性暴力をなくす第一歩として、性を取り巻くカルチャーを変える。大澤さんたちの活動に、これからも注目したい。

Infomation
クラウドファンディング実施中!
セクシュアル・コンセント(性的同意)の教材をつくって
大学生の性被害をなくしたい!

性暴力の加害者にも被害者にもならないために必要な知識を載せた『セクシュアル・コンセント・ハンドブック』をつくって、来年4月の新学期に、大学生に配りたい! 私たちと力を合わせて、誰も傷つけない・傷つかない豊かな人間関係が広がる社会を一緒に作っていきませんか?

詳細は、https://camp-fire.jp/projects/view/46642

2017年12月21日、23:59まで受付中!

強制収容所にガス室は存在しなかった!? 歴史修正主義者との不毛な戦い。実録法廷劇『否定と肯定』

 ナチスドイツによるユダヤ人大量虐殺は行なわれなかった。強制収容所にガス室は存在しなかった──。今なお一部でささやかれているホロコースト否定説。日本では1995年に起きた「マルコポーロ事件」が有名だ。文藝春秋社が発行していた月刊誌「マルコポーロ」95年2月号に、「ガス室は捏造されたもの」という内容の記事が掲載された。米国のユダヤ人団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」からの抗議と広告出稿ボイコット運動により、文藝春秋社は「マルコポーロ」の自主廃刊と社長交替を余儀なくされた。記事内容が検証されることなく文藝春秋社が早々に白旗を揚げたため、多くの日本人にはユダヤ人団体の圧力の凄まじさだけが強烈に印象づけられることになった。映画『否定と肯定』は「マルコポーロ事件」とほぼ同時期に起きていたユダヤ人歴史学者とホロコースト否定論者との闘いを描くことで、タブー視されがちなホロコーストをめぐる問題点を浮き彫りにしている。

 レイチェル・ワイズ主演の実録法廷映画『否定と肯定』は、ユダヤ人歴史学者デボラ・E・リップシュッタットが主人公だ。1994年、リップシュッタット(レイチェル・ワイズ)が米国の大学で講演会を開いているところから物語は始まる。『ホロコーストの真実』を出版したばかりのリップシュッタットはテレビ局から討論番組への出演をオファーされていたが、すべて断っていた。学生から「なんでホロコースト否定論者との討論を避けているんですか?」と質問されるが、「ホロコーストは実際に起きた事実。頭ごなしに否定する人たちと話し合っても時間の無駄」というのがリップシュッタットの考えだった。ところが彼女の講演会に「学生たちに嘘を教えるな」とひとりの男が怒鳴り込んできた。ホロコースト否定論者の英国人作家デヴィッド・アーヴィング(ティモシー・スポール)だった。学生たちの前で挑発しまくるアーヴィング。まるでプロレスの仕込みのようだが、実際に起きたリップシュッタット vs. アーヴィングの第1ラウンドだった。

 

 大胆に宣戦布告してきたアーヴィングは、96年になってから英国の裁判所へ名誉毀損の罪でリップシュッタットを訴える。彼女の著書で中傷され、作家活動に支障をきたしているというのがアーヴィングの告訴内容だった。ホロコーストがあったポーランドでもドイツでもなく、英国の法廷で闘うというのがアーヴィングの狙いだった。英国の裁判では訴えた側ではなく、訴えられた側が無罪であることを立証しなくてはならない。売られたケンカは買ってやろうじゃないかと意気込むリップシュッタットだったが、英国在住の事務弁護士アンソニー(アンドリュー・スコット)から「あなたは裁判で発言しないように」と釘を刺される。また、リップシュッタットはホロコーストからの生還者を証言台に立たせて、収容所で起きた悲劇を彼らの肉声で語らせることがこの裁判では重要だと考えていたが、これも却下されてしまう。裁判に不慣れなホロコーストサバイバーが証言台に立てば、記憶の曖昧さを揚げ足取りされる可能性があるからだった。

 アウェーである英国での裁判を前に、自分を守ってくれるはずの弁護団とうまく意志の疎通ができずにイラ立つリップシュッタット。もし万が一、この裁判に負けるようなことがあれば、自分のせいで歴史上からホロコーストが存在しなかったことになりかねない。ホロコーストで亡くなった人々や遺族すら貶めることになる。英国のユダヤ人グループの長老たちからも、裁判はやめて示談にしたほうがいいと諭される。訴訟を起こしたことでマスコミからの注目度が急上昇したアーヴィングに比べ、リップシュッタットにとっては不利な要素が付きまとう裁判だった。

 リップシュッタットの法廷弁護を引き受けた老弁護士のリチャード(トム・ウィルキンソン)と共に、アウシュビッツへ現地調査に向かう一行。アウシュビッツへのロケ撮影シーンは本作の大きな見どころとなっている。どんよりとしたアウシュビッツの空模様。終戦間際にドイツ軍が爆破したために収容所は破壊されており、跡地には寒々しい荒涼とした風景が広がるばかり。ガス室の痕跡が残る場所に立つリップシュッタットたち。ここで数十万もの罪なきユダヤ人たちが処刑されたのだ。レイチェル・ワイズの視線を通して、強制収容所跡地の禍々しさがひしひしと伝わってくる。アウシュビッツの風景を体感したことで、この後の裁判シーンに1カットだけガス室での処刑場面が挿入されるが、とても生々しいものとして目に焼き付くことになる。

 2000年、ロンドンの王立裁判所での口頭弁論が始まり、アーヴィングは自分自身が弁護人となって証言台で滔々と自説を述べる。ところが、アーヴィングの語る内容とは「アウシュビッツにはガス室はなかった。収容所で伝染病が広まるのを防ぐために、死体をガス消毒していたのである。あれはガス室ではなく、霊安室だった」というトンデモ系のものだった。死体はすぐに焼却されたのに、なぜガス消毒するのか意味不明だった。さらに「なぜ霊安室の扉に覗き穴を付ける必要があったのか?」とツッコミが入ると、「地下にあるガス室をドイツ兵が防空壕代わりに使っていたから」というこれまた珍説が返ってくる。ここに至って、リップシュッタットの弁護団は彼女やホロコーストサバイバーたちをトンデモ学説を振りかざすホロコースト否定論者と同じ土俵には立たせないという戦略をとっていたことが明らかになる。テレビの討論番組や新聞では両論並記という形がよく用いられるが、それは根拠のない自説を唱える歴史修正主義者にとっては史実と同列に並ぶことができる絶好の機会だったのだ。

 裁判が進み、アーヴィングは歴史資料の中から自分に都合のいい部分だけを抜粋し、内容を歪める形で自分の書物に引用していたことが判明する。そして判決、当然ながらリップシュッタットは勝利を収める。ではアーヴィングは歴史修正主義者の立場を改めたかというと、もちろんそんなしおらしい人間ではない。「公判結果をよく読むと、自分に有利なように読むことができる」とお得意の独自解釈をマスコミ相手に繰り広げる。裁判に負けても、彼はホロコースト否定論者であることをやめようとしない。なぜなら、「それでもホロコーストは存在しなかった」と主張したほうが、反ユダヤ主義者たちを中心に自分の出版物が売れるからだ。アーヴィングにとっては歴史的に正しいかどうかよりも、自分の本が売れることが重要だった。

 月刊誌「マルコポーロ」の場合は、アーヴィングたちが支持したホロコースト否定説という反ユダヤ主義者たちのプロパガンダ文書を鵜呑みにした寄稿記事を掲載したために、廃刊へと追い込まれた。歴史修正主義者たちを支える民族差別や偏見が消えない限り、アーヴィングのようなトンデモ学説は今後もささやかれ続けるに違いない。
(文=長野辰次)

『否定と肯定』
監督/ミック・ジャクソン 脚本/デヴィッド・ヘア
出演/レイチェル・ワイズ、トム・ウィルキンソン、ティモシー・スポール、アンドリュー・スコット、ジャック・ロウデン、カレン・ピストリアス、アレックス・ジェニングス
配給/ツイン 12月8日(金)よりTOHOシャンテほか全国ロードショー公開中
C)DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016
http://hitei-koutei.com


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中国でトラックが車両火災 近隣住民がアディダス新作シューズ5,000万円分を集団略奪!

 中国由来の熟語に、趁火打劫(ちんかだこう)という言葉がある。意味は、敵の混乱に乗じて土地や民を奪うことである。現代の中国では、この単語が火事場泥棒を指す言葉として、たびたびニュースなどで使われている。今回は事故に遭ったトラックが、その被害を受けてしまった。

「中財網」(11月30日付)によると、11月28日午後、浙江省温州市内の高速道路を走っていたトラックの後輪部分から火災が発生し、小規模の爆発を起こした。この爆発の影響で、積み荷の一部が高速道路の下に落下した。

 本来なら、トラック運転手の安否や爆発の影響などが気になるところだが、近隣住民にとっては積み荷にしか興味がなかったようだ。このトラックには1万4,000足のアディダスのシューズが積まれていたのだ。

 

 高速道路の下に落ちたシューズの入った段ボールは、次々と近隣住民によって持ち逃げされてしまったという。幸い、軽いケガで済んだトラックの運転手はメディアの現場取材に対し「今回、整備不良で、このような事故を起こしてしまいました。燃えてしまったり持ち逃げされたりしたシューズの被害総額は300万元(約5,000万円)以上になります。これからどうやって賠償していけばよいのか、まったくわかりません。商品を持ち逃げした人たちには、一刻も早く返却してほしいです」と、涙ながらに語った。

 今回、事故を起こしたトラックは、福建省の工場から出荷されたシューズを積み、江蘇省の倉庫に運ぶ途中だったという。さらに、積まれていたシューズは、まだ市場では発売されていない新商品だったという。

 

 運転手の男性はケガを負っていたにもかかわらず、治療費を持ち合わせていなかったため入院はせず、長距離列車で自宅に戻ったそうだ。今後、賠償について関係者と話し合いを進めていくことになる。

 今回のニュースは中国でも全国的に大きく報じられ、こうした一連の住民による略奪行為は、人民からも厳しく非難されている。日本でも災害や事故が発生すると、その裏で火事場泥棒に走る事件が後を絶たないが、人の不幸につけ込むような犯罪行為は断じて許されない。
(文=青山大樹)

プロ野球の魅力伝えた「プロ野球100人分の1位」と、野球ファンの民度の高さ示した「熱盛グランプリ」の魅力

 旧聞になってしまうが、今年のプロ野球MVP、新人王の記者投票結果が物議を醸した。MVP投票において、オリックスの新人で今季8勝の山岡泰輔に票が入っていたこと。新人王では、阪神の大山悠輔が2位になったこと。それぞれすばらしいルーキーではあるが、正直、その賞に値する活躍はしておらず、野球ファンのマスコミ不信を、また大きくしてしまった次第だ。

 こういった現象は、毎年のように起きている“忖度”ではあるのだが、今年は同業者からも問題視する声が挙がっていたのが特徴的だった。

「活躍した選手より取材対象への愛。プロ野球MVP投票、“忖度”の度合い」(Number)

「甲子園から日本、世界を見る――新人王投票の偏愛問題」「がく然としたセ新人王投票結果 一生に1度、より正当な評価を」(ともにスポニチ)

 プロ意識の低い記者には、憤るというよりも情けなくなってしまうばかり。スポーツ紙の売り上げは右肩下がりというが、ファンからの信頼を失えば、その勢いはますます顕著になるはずだ。

 ただ、モノは考えよう。そんな情けない記者がいるからこそ、対称的に野球ファンから支持を集める投票企画もある。毎年恒例、フジテレビ系『スポーツLIFE HERO’S』による「プロ野球・100人分の1位」。そして今年初めて実施されたテレビ朝日系『報道ステーション』の「熱盛グランプリ」と「ザ・ゴールデングラブ熱盛」がそれだ。

「プロ野球100人分の1位」は、「パワーヒッター部門」「スピードボール部門」「走塁部門」「守備部門」「バットコントロール部門」「コントロール部門」「強肩部門」「変化球部門」の8部門について、今年一番すごかった選手は誰なのか、現役プロ野球選手100人にアンケート調査を行い、ランキング形式で紹介するというもの。フジテレビ夜のスポーツ枠の看板が『すぽると!』から変わっても受け継がれてきた名物企画だ。

 わかりやすい「数字」や「記録」以外で、プロは他選手をどう評価しているのか? どこに着目しているのか? というのが見えてきて興味深い上に、結果にはいつも納得。上述した「MVP」や「新人王」投票で疑問視する投票があった場合、「もう選手間投票にしてよ、メジャーではそうなんだから」という声が野球ファンから上がることが多いが、それを具現化したコーナーといえる。

 7年目の今年は、11月26日から12月3日まで『HERO’S』と『THE NEWSα』で8夜連続放送。もちろん、8部門いずれも面白かった。でも、だからこそ、「強肩部門」の番外編で、広陵高校・中村奨成を「甲子園優勝」と紹介してしまったテロップミスはいただけなかった(実際は準優勝)。選手たちから「この賞が欲しい」といわれ、ファンからも支持を集める信頼と実績のある企画だけに、来年は細かい部分ももう一段ブラッシュアップしていただきたい。

 一方の、報道ステーション「熱盛グランプリ」と「ザ・ゴールデングラブ熱盛」。今年から始まったスポーツコーナーの人気企画「きょうの熱盛」の年間総まとめ、ともいえるのが上記2つの展開だった。

 まず、ペナントレース終了後すぐに実施されたのが「熱盛グランプリ」で、12球団のファン各100人(合計1,200人)に聞いた「今年、最も熱かったシーン」を球団ごとに発表。また、先月30日のゴールデングラブ賞表彰式にぶつける形で放送された「ザ・ゴールデングラブ熱盛」は、ゴールデングラブ賞を受賞したセ・パの守備職人18人の中で、もっとも熱い守備をみせた守備No.1選手(=「ザ・ゴールデングラブ熱盛プレーヤー」)を、こちらもファン投票で決めようというもの。選手間投票の「プロ野球100人分の1位」と違って、徹底して“ファン投票”にこだわったのが報道ステーションだった。

 特に「ザ・ゴールデングラブ熱盛」を見ていて感じ入ったのが、ある特定球団のファンであっても自ら愛するチームには忖度せず、しっかりと他球団の選手の名を挙げる声が多かったことだ。これこそが野球ファンの民度の高さ。MVPと新人王投票で首を傾げたくなる票を投じた記者にこそ見てほしかった、素晴らしい企画だった。

 すでに7年の歴史を誇る「プロ野球100人分の1位」に対して、「熱盛」は今年始まったばかり。だが、放送では選手のほうからアツモリスト寺川綾キャスターに対して「生“熱盛”が欲しい」と要望する場面もあり、1年目にしてすっかり愛されるコーナーになっていたことがうかがえた。

 今後、毎年オフの恒例企画として実施してくれれば、選手間投票の「プロ野球100人分の1位」、ファン投票の「熱盛グランプリ&ザ・ゴールデングラブ熱盛」として、シーズンオフの楽しみ方が広がりを見せるのではないだろうか。それならば、記者投票も続けていいんじゃないと思えてくる。変な忖度はご勘弁だけれども。

Hey!Say!JUMP『 I/Oth Anniversary Tour 2017-2018』ついに開始! このフォトレポートで、“台風の目”伊野尾慧を徹底解剖!

 “伊野尾旋風”到来中! 
 長らく「JUMPの最終兵器」とささやかれ、ついに大ブレイクを果たしたHey! Say! JUMP伊野尾慧を徹底解剖! 
 テキトー王子ならではのエピソードや愛用私物データもたっぷり収録!

CONTENTS
伊野尾慧 バイオグラフィー・・・・04P~
〜2010 年・・・・06P~
2011 年・・・・20P~
2012 年・・・・32P~
2013 年・・・・44P~
2014 年・・・・56P~
2015 年・・・・68P~
2016 年・・・・80P~
どこまでがウソ? ホント? テキトー発言&おもしろエピソード集・・・・88P~
服も小物も一挙公開! いのちゃん愛用私物コレクション・・・・93P~

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いしだ壱成が休業を「年内」に区切ってるワケ

――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

◎疑惑の休業
 いしだ壱成、年内休業を発表。理由は「環境の変化と過密日程」とのこと。うーむ。離婚してすぐ、例の「たぁたん」と付き合ったことが「環境の変化」にあたるんだとしたら、自己管理はどうした。「過密日程」ってほど引っ張りだこ状態にも見えないし。「年内」と区切ってるところを見ると……。

 もしかしてもしかすると、年明け「ご心配おかけしました。すっかり元気になりました!」つって公の場に現れた、いしだ壱成の頭が、超フッサフサになってたらどうしよう。たぁたーーーーん!! たぁたん関係ないっすね。お大事に……。

◎都合のいい幻聴
 わいせつ行為が報道された岩泉町長。「助けて、という幻聴が聞こえて思わず駆けつけた」って、『キック・アス』気分か。自分で「幻聴」と言っちゃってるっていうのがね。本当に幻聴に悩まされている人に失礼というかね。

 「どうせ全てを失うなら」と、たわごとへの振り切りのベクトルがすごい。女性記者に直接やったこと以外は、「ウソだ」と証明するの難しいからなぁ。「ウソじゃなかったらどうするんだ!」という流れが生まれたらどうしよう。いや、世の中を信じよう。

 どうしようもない言い訳が多く見られた今年であるが。間違いなく「たわごと・オブ・ザ・イヤー2017」はこの町長に送る。トロフィーだけ持って、早く去ってくれ。

◎23区ランキング1位決定!
 神奈川県の平塚からスタートし、厚木、鶴見川を超えて都内に入り、大田区、品川区を経て、今は港区に。上昇志向の強いOLみたいなサルであるな。

「でも港区っていいとこ結構限られてるし」「今人気あるのは目黒区っしょ」「渋谷区はダサい場所いっこもないよね」「民度のクオリティでいったら千代田区で決定」。

 尽きることのない「区ヒエラルキー談義」であるが。このサルが最後に辿り着いた場所を、とりあえず暫定首位として認定してはどうだろうか。たとえ北区になろうが足立区になろうが、文句いいっこなしで。マジで。キリがないから。

 そんな私は新宿区在住。便利さでいったら、誰が何と言おうとウチが一番! あーキリがねぇ。

今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。