恋愛経験少なめセックス多めのヤリマンが、レンタル恋人にハマりかけた話

不特定多数とセックスをしまくっていた頃。

股は開くけど、恋人はいらないと宣言して、やりたいだけなのよ、とアピールをしていた。でも、ふとした瞬間、不安になることがあった。

わたし、このままちんこしか愛せない女になったらどうしよう……。

あの頃のわたしは荒れていた。 道を歩くカップルをみては心の中で「けっ!」と悪態をついたり、ひどい時はカップルのそばですかしっぺをかまして、オナラの匂いだけ残して逃げたこともあった。

世の中のカップルすべてが敵のように思えた。

でも、わたしも恋したい。キュンキュンしたい、と思っていた。

しかし、現実はクラブやバーで出会ったヤリ目の男性とセックスして終わるだけ。後にセフレに発展することはあっても恋人なんてありえない。 私も彼も、ヤったらお腹いっぱいなので、はなから恋愛対象ではないのだ。

男性との出会いがクラブやバーしかなかったわたしが、唯一キュンキュンする瞬間は、少女漫画を読んでいる時だけだ。

もうわたしは生身の男性を愛せないかもしれない。そう本気で思い悩んだ時、“恋人”をレンタルできるサービスが存在することを知った。

レンタルすると1時間単位で数千円の利用料が発生し、交通費やデート中にかかる費用もすべてこちらが支払うが、その代わりに、イケメンが彼氏のふりをしてデートしてくれるのだという。いわば特別な時間をお金で買うのだ。

恋人をレンタルできるサイトをしばらく見つめて、わたしはとうとう決意してしまった。

恋人をレンタルしてドキドキを手に入れよう、と。

三年前の秋のことである。

メールだけで胸キュン
守秘義務があるらしいので、利用したお店やレンタルした恋人の名前はふせるが、わたしが実際に「レンタル恋人」を利用した時の体験談を書こうと思う。

まず、レンタル恋人を利用するにあたって、レンタルしたい恋人を選び、デートをする日を決めなければならなかった。業務的に言うと〈予約〉である。

わたしは、黒髪でモデル風のイケメンA氏を選択。

そして予約完了後、しばらくすると指名したA氏からメールが届いた。

まるで恋愛シュミレーションゲームの始まりである。ときメモでドキドキしまくっていたわたしにはたまらない。

クラブで出会ったセフレとぐだぐだ連絡をとるのは面倒だったのでシカトしていたけど、会ったことのないイケメンとのメールのやりとりは純粋に楽しかった。

もうこの時からレンタル恋人との“なんちゃって恋愛”は始まっていたのだ。

わたしが休日は何をするのかとか、趣味を聞かれるだけでテンションが上がった。

相手は仕事で聞いているだけなのに、自分に興味がある? と本気で錯覚してしまったり。プロだからメールの文章もどこか心惹かれるものなのだ。メールのやりとりをすればするほど、私はA氏に心をわしづかみにされた。

ああ、ドキドキする……。

会う前からドキドキしっぱなしのわたしだったが、とうとうデート当日を迎えた。

レンタルした恋人に壁ドンをおねだり
はりきりすぎて、待ち合わせの駅に一時間前に到着。わたしは極度の緊張屋なので、とりあえず……駅の売店で購入したワインを一気飲み! この状況、酔わなきゃやってられない!

事前に彼とのメールのやり取りで「緊張するのでお酒を飲んでから行ってもいいですか?」と聞いたのだけど、その一文だけは完全にスルーされていた。無言で飲むなって圧力をかけられたのかもしれない。

それでも飲まずにはいられない。酔っ払わないと、これから来るイケメンがまぶしすぎて直視できない!

その想いだけでワインがすすみ、ほどよく酔いがまわった頃だった。

「お待たせ」

待ち合わせの15時より三分早く現れたレンタル恋人のA氏。 ホームページに載せている写真どおりのさわやかイケメンである。

「待った?」

A氏が聞く。初対面とは思えない気さくな聞き方で。そう、この瞬間から“恋人ごっこ”は始まっているのだ。

「いえ、待ってないですよ」

気さくなA氏に反し、目も合わせられず、おどおどと答えるわたし。

(怪しー……、絶対私怪しい……)

わたしは、事前にA氏とのメールのやりとりで恋愛経験が少ないことを伝えていた。

実際は、恋愛した経験は少ないが、ヤった男は数え切れないくらい多いヤリマンであったがそれは伏せておいた。 恋愛経験人数が少ないのは、滅多に人を好きにならないからだ。

わたしはおどおどしていたが、A氏は変わり者の女性にも慣れているのか、動じず優しく接してくれた。

わたしの希望で、デートコースは美術館。 最初に美術館を一緒にまわった。この時、わたしが緊張しすぎて、変にA氏と距離をとってしまった……。デートにも関わらず、「一人でゆっくり見るのが好きなんです」風な女を演じて別行動をしてしまったのだ(A氏は無理に近づいてこず、わたしに任せる様子だった)。

この時、正直ちょっとだけレンタル恋人を利用したことを後悔していた。

だって……だって……

やっぱり緊張するんだものー!(涙)

会う直前に飲んだワインの酔いはすぐにさめて、デートを楽しむ余裕もないくらい緊張して地に足がつかない状態のわたし。

そんなわたしと彼の間には、ぽっかり深い溝があるまま時間が過ぎていった。でも、A氏が予約してくれていたオシャレな個室居酒屋に入ると、お酒のおかげでいい感じに酔っぱらっていた。

でも、ちょっと度が過ぎてしまった。

「あー壁ドンしてくれない?」

先ほどまでおどおどしていたわたしではないみたいだ。

壁ドンは、漫画や映画で見て、実はずっと憧れていた。しかし、壁ドンしてよ、なんてお金を払っていたとしても断られるだろうって思っていた。

「いいよ」

A氏はあっさりOKしてくれた。

ドンッ!

「俺のことどう思ってるの?」

少女漫画のような壁ドンを本当にしてくれて、真剣な眼差しで聞いてきた。まさかのセリフ付き&超至近距離である。

酔っ払うまではまぶしすぎて直視できなかったイケメンA氏の顔が、わたしのすぐ目の前に……!!

人生初の壁ドンは予想以上の威力だった。

やべードキドキする(°_°) ときめく!!

その後、個室では何度もわたしの声が響いた。

「もう一回壁ドン!」

「もう一回!」

「もう一回!」

おかわりを求めても嫌な顔を一切せず要望に応えてくれたA氏。セリフまでちゃんと変えてくれる(「他の男もう見るなよ」とか「好きだよ」とか)。

初めてレンタル恋人を利用した日の感想は……。

素晴らしい! 素晴らしすぎる!!

レンタル恋人本当に素晴らしい!!

生きてるって最高!! ときめくって最高!!!!!!!

わたしはこれまでに味わったことのない高揚感を経験した。

でも、これで終わりにすべきだった。夢は夢のままで。

本性を見せたA氏にドン引き
数週間後、A氏の壁ドンが忘れられず、2回目のデートを予約したのだが、結果的にしなければよかったと後悔することになる。

二度目はデート中にA氏の嫌な面が見えてしまい、A氏に魅力を一切感じなくなってしまったのだ。料金もそれなりに高いのに……。

A氏はたまたま機嫌が悪かったのか、その日はあまり笑顔も少なく、自分の客の悪口を延々とわたしに言ってきた。何でお金を払ってまで、人の悪口を聞かなければならないのだろう……。しかも、その悪口の相手が、なかなかの有名人で、A氏が悪口を言えば言うほど彼の口の軽さと器の小ささを感じた。「あのババア、俺のこと指名してくれるんだけど、大嫌いなんだよ。本当あいつ嫌」と愚痴るA氏にわたしはげんなりして、はぁ……と頷くしかなかった。

それでも気を取り直して前回同様、壁ドンをしてもらったが……。

あれ、まったくときめかねー(汗)。

ドキドキしたくて恋人をレンタルしているのに……。

きわめつきは帰り際。事前にレンタル料金と一緒にデート費用も渡していたのだが、お釣りが一万円近くあったのに、「余ったお金で今度プレゼント買ってくるね♫」と勝手に自分の財布へ。前回は「デート費用が余ってもチップとして受けとることはない。あげるって言われても必ず返すようにしている」と誠実さを押し売るように語っていたのに。いや、お釣り返してよ……。わたしのお金勝手に持ち帰って買ったプレゼントって何?

最初で終わりにすべきだった。

大金をはたいて恋人をレンタルしたのに、相手にドキドキする瞬間が一秒もなくなり、ただひたすら客の悪口を聞かされていたわたし。

愚痴りたいなら友達に言え。わたしはあくまで客だ。

A氏にさめた理由がもう一つあった。A氏をサイトの写真を毒舌な友人に見せると

「えっ、馬面やん。どこがイケメンなん?」

そう言われた瞬間、不思議なことにA氏のことをイケメンと思えなくなり、本当に馬面に見えてきてしまったのだ(人は顔じゃない! 顔じゃないけど……)。

友人の毒舌は止まらない。

「はっきり言って、このA氏って人なら、緑丘が前クラブで捕まえてた美容師の子の方が百倍イケメンやで」

ま、まじか……。友人の言葉は時々魔法のような不思議な現象が起こる。 例えば、クラブで「あの人イケメンじゃない?」と自分のイケメンセンサーが反応しても友人が「そうか? 全然やで、よく見てみ」と言うと本当に全然に見えるのだ。

同じ現象で、A氏が馬にしか見えなくなり、正直お金を払うのがばかばかしくなったのもあってリピートするのはやめた。脳内でヒヒーンと馬がむなしく鳴いている。

その後もA氏は営業メールを何度もくれたがすべて無視(ごめんA氏……)。 無視するとそのうち、「僕はまこちゃんが困ってるなら支えてあげたい。まこちゃんには笑顔でいてほしいんだ」と熱いポエムのようなメールが届いたが、感動するどころか背筋が凍った。

そもそもこれ以上レンタルするお金がなかった。しかし、はまっていたらきっとレンタルする費用を稼ぐべく、バイトをいくつもかけもちしていただろう。ホストに貢ぐホス狂いみたいに。

わたしは友人の言葉に左右されて情けないとも思ったが、その反面、感謝もしていた。

これでもうレンタル恋人に大金をつかわなくて済む!!

ひとつ言えるのは、レンタル恋人ではなく、本当に本気で恋した相手なら誰に貶されようが、毒を吐かれようが好きという気持ちは変わらないだろう。たとえ友人の言葉の威力にも負けないだろう。 そして大好きで仕方ない今の彼氏、サトル君がもし醜くなっても、私の気持ちは変わらない。絶対に。

ハマる人はハマりそうな恋人レンタル
ここまで書くと、レンタル恋人のサービスを全否定しているように見えるかもしれないが、全体的な感想として、(二度目のデートは後悔したが)このサービスを利用したこと自体はよかったとは思える。

初めて壁ドンをされた時のときめきは本物だったし、一瞬でも久々に男性と疑似恋愛できて楽しかった。

ハマる人はハマるだろうな、と思う。

お金を払えば若いイケメンと恋人のようにデートできるのだから、夢のようなサービスだろう。

ただ、わたしのようにリピートしない客もいるだろう。相手はコンピューターではなく生身の人間で相性が合う・合わないがあるのだから。

わたしは時々思い出す。

人生で初めて壁ドンをしてもらった時のA氏がわたしを見つめる眼差しも、恋人のふりをして優しく笑いかけてくれたA氏の笑顔も。

思い出の中のA氏は輝いている。

わたしは一瞬でも、あの瞬間A氏に心を奪われのだ。

恋愛経験少なめセックス多めのヤリマンが、レンタル恋人にハマりかけた話

不特定多数とセックスをしまくっていた頃。

股は開くけど、恋人はいらないと宣言して、やりたいだけなのよ、とアピールをしていた。でも、ふとした瞬間、不安になることがあった。

わたし、このままちんこしか愛せない女になったらどうしよう……。

あの頃のわたしは荒れていた。 道を歩くカップルをみては心の中で「けっ!」と悪態をついたり、ひどい時はカップルのそばですかしっぺをかまして、オナラの匂いだけ残して逃げたこともあった。

世の中のカップルすべてが敵のように思えた。

でも、わたしも恋したい。キュンキュンしたい、と思っていた。

しかし、現実はクラブやバーで出会ったヤリ目の男性とセックスして終わるだけ。後にセフレに発展することはあっても恋人なんてありえない。 私も彼も、ヤったらお腹いっぱいなので、はなから恋愛対象ではないのだ。

男性との出会いがクラブやバーしかなかったわたしが、唯一キュンキュンする瞬間は、少女漫画を読んでいる時だけだ。

もうわたしは生身の男性を愛せないかもしれない。そう本気で思い悩んだ時、“恋人”をレンタルできるサービスが存在することを知った。

レンタルすると1時間単位で数千円の利用料が発生し、交通費やデート中にかかる費用もすべてこちらが支払うが、その代わりに、イケメンが彼氏のふりをしてデートしてくれるのだという。いわば特別な時間をお金で買うのだ。

恋人をレンタルできるサイトをしばらく見つめて、わたしはとうとう決意してしまった。

恋人をレンタルしてドキドキを手に入れよう、と。

三年前の秋のことである。

メールだけで胸キュン
守秘義務があるらしいので、利用したお店やレンタルした恋人の名前はふせるが、わたしが実際に「レンタル恋人」を利用した時の体験談を書こうと思う。

まず、レンタル恋人を利用するにあたって、レンタルしたい恋人を選び、デートをする日を決めなければならなかった。業務的に言うと〈予約〉である。

わたしは、黒髪でモデル風のイケメンA氏を選択。

そして予約完了後、しばらくすると指名したA氏からメールが届いた。

まるで恋愛シュミレーションゲームの始まりである。ときメモでドキドキしまくっていたわたしにはたまらない。

クラブで出会ったセフレとぐだぐだ連絡をとるのは面倒だったのでシカトしていたけど、会ったことのないイケメンとのメールのやりとりは純粋に楽しかった。

もうこの時からレンタル恋人との“なんちゃって恋愛”は始まっていたのだ。

わたしが休日は何をするのかとか、趣味を聞かれるだけでテンションが上がった。

相手は仕事で聞いているだけなのに、自分に興味がある? と本気で錯覚してしまったり。プロだからメールの文章もどこか心惹かれるものなのだ。メールのやりとりをすればするほど、私はA氏に心をわしづかみにされた。

ああ、ドキドキする……。

会う前からドキドキしっぱなしのわたしだったが、とうとうデート当日を迎えた。

レンタルした恋人に壁ドンをおねだり
はりきりすぎて、待ち合わせの駅に一時間前に到着。わたしは極度の緊張屋なので、とりあえず……駅の売店で購入したワインを一気飲み! この状況、酔わなきゃやってられない!

事前に彼とのメールのやり取りで「緊張するのでお酒を飲んでから行ってもいいですか?」と聞いたのだけど、その一文だけは完全にスルーされていた。無言で飲むなって圧力をかけられたのかもしれない。

それでも飲まずにはいられない。酔っ払わないと、これから来るイケメンがまぶしすぎて直視できない!

その想いだけでワインがすすみ、ほどよく酔いがまわった頃だった。

「お待たせ」

待ち合わせの15時より三分早く現れたレンタル恋人のA氏。 ホームページに載せている写真どおりのさわやかイケメンである。

「待った?」

A氏が聞く。初対面とは思えない気さくな聞き方で。そう、この瞬間から“恋人ごっこ”は始まっているのだ。

「いえ、待ってないですよ」

気さくなA氏に反し、目も合わせられず、おどおどと答えるわたし。

(怪しー……、絶対私怪しい……)

わたしは、事前にA氏とのメールのやりとりで恋愛経験が少ないことを伝えていた。

実際は、恋愛した経験は少ないが、ヤった男は数え切れないくらい多いヤリマンであったがそれは伏せておいた。 恋愛経験人数が少ないのは、滅多に人を好きにならないからだ。

わたしはおどおどしていたが、A氏は変わり者の女性にも慣れているのか、動じず優しく接してくれた。

わたしの希望で、デートコースは美術館。 最初に美術館を一緒にまわった。この時、わたしが緊張しすぎて、変にA氏と距離をとってしまった……。デートにも関わらず、「一人でゆっくり見るのが好きなんです」風な女を演じて別行動をしてしまったのだ(A氏は無理に近づいてこず、わたしに任せる様子だった)。

この時、正直ちょっとだけレンタル恋人を利用したことを後悔していた。

だって……だって……

やっぱり緊張するんだものー!(涙)

会う直前に飲んだワインの酔いはすぐにさめて、デートを楽しむ余裕もないくらい緊張して地に足がつかない状態のわたし。

そんなわたしと彼の間には、ぽっかり深い溝があるまま時間が過ぎていった。でも、A氏が予約してくれていたオシャレな個室居酒屋に入ると、お酒のおかげでいい感じに酔っぱらっていた。

でも、ちょっと度が過ぎてしまった。

「あー壁ドンしてくれない?」

先ほどまでおどおどしていたわたしではないみたいだ。

壁ドンは、漫画や映画で見て、実はずっと憧れていた。しかし、壁ドンしてよ、なんてお金を払っていたとしても断られるだろうって思っていた。

「いいよ」

A氏はあっさりOKしてくれた。

ドンッ!

「俺のことどう思ってるの?」

少女漫画のような壁ドンを本当にしてくれて、真剣な眼差しで聞いてきた。まさかのセリフ付き&超至近距離である。

酔っ払うまではまぶしすぎて直視できなかったイケメンA氏の顔が、わたしのすぐ目の前に……!!

人生初の壁ドンは予想以上の威力だった。

やべードキドキする(°_°) ときめく!!

その後、個室では何度もわたしの声が響いた。

「もう一回壁ドン!」

「もう一回!」

「もう一回!」

おかわりを求めても嫌な顔を一切せず要望に応えてくれたA氏。セリフまでちゃんと変えてくれる(「他の男もう見るなよ」とか「好きだよ」とか)。

初めてレンタル恋人を利用した日の感想は……。

素晴らしい! 素晴らしすぎる!!

レンタル恋人本当に素晴らしい!!

生きてるって最高!! ときめくって最高!!!!!!!

わたしはこれまでに味わったことのない高揚感を経験した。

でも、これで終わりにすべきだった。夢は夢のままで。

本性を見せたA氏にドン引き
数週間後、A氏の壁ドンが忘れられず、2回目のデートを予約したのだが、結果的にしなければよかったと後悔することになる。

二度目はデート中にA氏の嫌な面が見えてしまい、A氏に魅力を一切感じなくなってしまったのだ。料金もそれなりに高いのに……。

A氏はたまたま機嫌が悪かったのか、その日はあまり笑顔も少なく、自分の客の悪口を延々とわたしに言ってきた。何でお金を払ってまで、人の悪口を聞かなければならないのだろう……。しかも、その悪口の相手が、なかなかの有名人で、A氏が悪口を言えば言うほど彼の口の軽さと器の小ささを感じた。「あのババア、俺のこと指名してくれるんだけど、大嫌いなんだよ。本当あいつ嫌」と愚痴るA氏にわたしはげんなりして、はぁ……と頷くしかなかった。

それでも気を取り直して前回同様、壁ドンをしてもらったが……。

あれ、まったくときめかねー(汗)。

ドキドキしたくて恋人をレンタルしているのに……。

きわめつきは帰り際。事前にレンタル料金と一緒にデート費用も渡していたのだが、お釣りが一万円近くあったのに、「余ったお金で今度プレゼント買ってくるね♫」と勝手に自分の財布へ。前回は「デート費用が余ってもチップとして受けとることはない。あげるって言われても必ず返すようにしている」と誠実さを押し売るように語っていたのに。いや、お釣り返してよ……。わたしのお金勝手に持ち帰って買ったプレゼントって何?

最初で終わりにすべきだった。

大金をはたいて恋人をレンタルしたのに、相手にドキドキする瞬間が一秒もなくなり、ただひたすら客の悪口を聞かされていたわたし。

愚痴りたいなら友達に言え。わたしはあくまで客だ。

A氏にさめた理由がもう一つあった。A氏をサイトの写真を毒舌な友人に見せると

「えっ、馬面やん。どこがイケメンなん?」

そう言われた瞬間、不思議なことにA氏のことをイケメンと思えなくなり、本当に馬面に見えてきてしまったのだ(人は顔じゃない! 顔じゃないけど……)。

友人の毒舌は止まらない。

「はっきり言って、このA氏って人なら、緑丘が前クラブで捕まえてた美容師の子の方が百倍イケメンやで」

ま、まじか……。友人の言葉は時々魔法のような不思議な現象が起こる。 例えば、クラブで「あの人イケメンじゃない?」と自分のイケメンセンサーが反応しても友人が「そうか? 全然やで、よく見てみ」と言うと本当に全然に見えるのだ。

同じ現象で、A氏が馬にしか見えなくなり、正直お金を払うのがばかばかしくなったのもあってリピートするのはやめた。脳内でヒヒーンと馬がむなしく鳴いている。

その後もA氏は営業メールを何度もくれたがすべて無視(ごめんA氏……)。 無視するとそのうち、「僕はまこちゃんが困ってるなら支えてあげたい。まこちゃんには笑顔でいてほしいんだ」と熱いポエムのようなメールが届いたが、感動するどころか背筋が凍った。

そもそもこれ以上レンタルするお金がなかった。しかし、はまっていたらきっとレンタルする費用を稼ぐべく、バイトをいくつもかけもちしていただろう。ホストに貢ぐホス狂いみたいに。

わたしは友人の言葉に左右されて情けないとも思ったが、その反面、感謝もしていた。

これでもうレンタル恋人に大金をつかわなくて済む!!

ひとつ言えるのは、レンタル恋人ではなく、本当に本気で恋した相手なら誰に貶されようが、毒を吐かれようが好きという気持ちは変わらないだろう。たとえ友人の言葉の威力にも負けないだろう。 そして大好きで仕方ない今の彼氏、サトル君がもし醜くなっても、私の気持ちは変わらない。絶対に。

ハマる人はハマりそうな恋人レンタル
ここまで書くと、レンタル恋人のサービスを全否定しているように見えるかもしれないが、全体的な感想として、(二度目のデートは後悔したが)このサービスを利用したこと自体はよかったとは思える。

初めて壁ドンをされた時のときめきは本物だったし、一瞬でも久々に男性と疑似恋愛できて楽しかった。

ハマる人はハマるだろうな、と思う。

お金を払えば若いイケメンと恋人のようにデートできるのだから、夢のようなサービスだろう。

ただ、わたしのようにリピートしない客もいるだろう。相手はコンピューターではなく生身の人間で相性が合う・合わないがあるのだから。

わたしは時々思い出す。

人生で初めて壁ドンをしてもらった時のA氏がわたしを見つめる眼差しも、恋人のふりをして優しく笑いかけてくれたA氏の笑顔も。

思い出の中のA氏は輝いている。

わたしは一瞬でも、あの瞬間A氏に心を奪われのだ。

『行列のできる法律相談所』で、TOKIO城島茂のお尻が地上波に流れる! 12月24日(日)ジャニーズアイドル出演情報

――翌日にジャニーズアイドルが出演予定の番組情報をお届けします。見逃さないように、録画予約をお忘れなく!

※一部を除き、首都圏の放送情報を元に構成しています。
※番組編成、及び放送日時は変更になることがあります。最新情報は番組公式サイト等をご確認ください。

●TOKIO

11:25~11:55 『男子ごはん』(テレビ東京) 国分太一
19:00~19:58 『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)

【ゲスト】
21:00~22:54 『行列のできる法律相談所 SP』(日本テレビ系) 城島茂

●KinKi Kids

※『KinKi Kidsのブンブブーン』(フジテレビ系)は放送休止。

●V6

19:30~19:55 『みんなの手話』(NHK Eテレ) 三宅健

■続きはこちら

カテゴリー: 未分類

『行列のできる法律相談所』で、TOKIO城島茂のお尻が地上波に流れる! 12月24日(日)ジャニーズアイドル出演情報

――翌日にジャニーズアイドルが出演予定の番組情報をお届けします。見逃さないように、録画予約をお忘れなく!

※一部を除き、首都圏の放送情報を元に構成しています。
※番組編成、及び放送日時は変更になることがあります。最新情報は番組公式サイト等をご確認ください。

●TOKIO

11:25~11:55 『男子ごはん』(テレビ東京) 国分太一
19:00~19:58 『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)

【ゲスト】
21:00~22:54 『行列のできる法律相談所 SP』(日本テレビ系) 城島茂

●KinKi Kids

※『KinKi Kidsのブンブブーン』(フジテレビ系)は放送休止。

●V6

19:30~19:55 『みんなの手話』(NHK Eテレ) 三宅健

■続きはこちら

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自宅に火を放って逮捕されたCBCテレビマンをめぐる“怪文書”「薬物を女子アナに強要している……」

 テレビ業界の一部で知られた“ウワサのテレビマン”が、放火未遂容疑で逮捕された。

 CBC(中部日本放送)の元岐阜支社長で、営業局業務部社員の佐藤和洋容疑者(52)は12月17日の夜、岐阜市内にある木造2階建ての自宅1階で郵便物などに火をつけ、一部を焦がしたとして岐阜県警に逮捕された。本人は「火をつけたが、家を燃やすつもりではなかった」と、容疑を一部否認しているという。

 容疑者は地方テレビ局の一局員だが、本人と面識のないテレビ業界人の一部で、その名前は知れ渡っていた。というのも、定期的に各局に送られていた怪文書に、その名前があったからだ。在京キー局など、各局に匿名で送られていた文書は佐藤容疑者を名指しで中傷する内容で、「薬物をやっていて、女子アナにそれを強要している」「暴力団と組んで中日ドラゴンズのグッズ販売の利権に関与している」など、根拠不明のもの。おそらくは何者かの恨みを買って、そんな中傷をされていたのだろうが、これを手にしたテレビ関係者の間では「佐藤和洋っていったい、何者なのか」とささやかれていたのである。

 ただ、この中傷文書がなくとも、佐藤容疑者の評判はあまり良いものではなかったようだ。岐阜支社長だった2014年2月、飲酒運転で事故を起こして現行犯逮捕されたことがあり、CBC内からも「とにかく酒癖が悪い人」という話が聞かれた。こちらは根拠不明ではなく、「酔って居酒屋で暴れだし、タクシーに乗せて返すまで苦労した」などの具体的な目撃談があった。

 そして、今回の逮捕も“酒がらみ”だ。放火未遂の犯行は、佐藤容疑者と同居する母親からの「息子が酒を飲んで暴れている」との通報で発覚。飲酒運転の後は支社長を解任されながらもCBCに勤務していた佐藤容疑者だが、酒をやめるどころか酔って、放火未遂をやらかしてしまったわけだ。

 CBCはメディアに「事実関係を調査した上で、厳正に対処します」とコメントしているが、これは飲酒運転の際に出したものとまったく同じ。

「何がどう厳正なのかはわからないですが、いずれにせよ、下手すれば自宅のみならず周囲住民に大きな犠牲を出す可能性もある重大犯罪で、酒癖の悪い局員を野放しにしていたことで起きたともいえますね」とは他局の番組制作スタッフ。容疑の現住建造物等放火罪は、5年以上の懲役刑や死刑が定められ、殺人罪にも匹敵する重罪。通常、未遂の場合は軽減などがあるが、飲酒運転の前科があることを考えれば、厳罰を求める声もあるだろう。

「これで社内処分が軽いと『身内に甘い体質』とCBC自体に批判が及ぶのでは」(同)

 ただ、CBCは13年、未成年女性にわいせつな行為をして罰金20万円の略式命令を受けた30代の男性社員について、わずか3カ月の休職処分にとどめていたこともあった。今回もその程度の処分にとどまれば、どこかにいるであろう怪文書の主もまた、中傷文のバラまきをやらかしそうだ。
(文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

テレビ業界の異常なセクハラ、年収1000万円作家のウラ側……「女性放送作家」座談会

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 「放送作家」――耳にしたことはあるけれど、具体的に何をしているかわからないという人は多いのではないでしょうか? 簡単に言ってしまうと、放送作家とはテレビやラジオなどの番組制作における「企画」や「構成」を考える人々のこと。今回は、まだまだ男性社会であるテレビ業界の中でしっかりと生き抜く“女性放送作家”にスポットをあて、業界でのやりがいや苦労、結婚・妊娠・出産まで、女性だからこそ抱える問題に迫りました!

<座談会出席者>
A:制作会社勤務ののち、独立してフリーランスに。30代、1児の母。
B:出席者の中で唯一の事務所所属作家。現在妊娠中の30代。
C:広告会社のライターを経て業界に入りまだ1年目。20代の新参者。

 「いつセックスさせてくれるの?」業界で飛び交うセクハラ発言

――今日の座談会は、「テレビ業界でのセクハラ」をメインに語っていただければと思います。さまざまな立場の女性放送作家さん3名にお集まりいただきました。女性の作家さんは、業界でどのくらいいますか?

B 少ないと思います。作家に限らず、業界自体まだまだ女性人口は少ないですね。

C 私はまだ1年目で作家の知り合い自体そう多くはないんですが、女性作家さんの知り合いは0人です。なので作家の男性に、おかしなことを言われても、セクハラなのかどうかも相談できる人がいなくて……。

――どんな発言なんですか?

C 日常会話の中で、「俺って男としてセーフ?」のような感じで話が始まります。私にとってその方は大先輩なので「いえ、アウトです」なんて口が裂けても言えず、同調していると「で、いつセックスさせてくれるの?」とか、「プレイ中はMでしょ?」とかどんどん進んで。彼としては冗談のつもりで悪意もなく、セクハラだなんて露ほども思ってないんでしょうけど、一般企業で働いていた経験のある私としては衝撃でしたね。会社だったら即異動か解雇レベルですもん。

B あ~そういう人、いますね。フリーの場合なら会社って枠組みがない分言い放題だし、ある程度年齢を重ねてたら注意する人もいなくなるから、恥をまき散らしてることに気が付かないんですよね。ある意味かわいそう。

C 些細なことだって受け流せばそれまでなんですが、お会いするとずーっとそんな調子なので、毎回気力をすり減らされていました。セクハラというより、モラハラですかね。

A すごい方ですね……。女性側が30歳を超えるとハラスメント系はかなり減るから、今は辛抱しかないかもしれないですね。

――辛抱しかないんですか? Aさん、Bさんもそのような経験が?

B ありますね~。まだ業界に入ったばかりの頃……それこそCさんと同い年くらいの若さで。右も左もわからず企画会議に参加して、そこで初めて出された宿題が「下ネタで替え歌を作ってこい」で。

A・C エッ! いやだ~!

B ですよね。当時は訳もわからず必死に考えました。でも全然できなくて……。下ネタって言ってもどの程度なのかもわからないし、考えあぐねた末に先輩に相談したら「あ~それね。ただのセクハラ」って言われたんです。企画は関係なく、私が考えた替え歌を発表させることを楽しもうとしてたんでしょうね。その日はさすがに泣いて帰りました。

A それが最初の宿題ってキツイですね……。

――企画の会議中はどんな雰囲気なんでしょうか?

A もはや社内の男たちの性癖や性事情を全て把握できちゃうくらい、会議ではそういう話題が出ますよ。20~30人いる会議室で大学時代のセックス事情を話し出すD(ディレクター)とか、風俗の話で延々盛り上がったりだとか。感覚的に、午後10時を回ると下ネタ解禁って感じです。

B 会議前の雑談でもよく風俗の話はしていますね~。前に一度「お気に入りの女の子とのプレイを盗聴してきたんですよ~! Bさんもぜひ聞いてください!」と若いADに振られて、もうビックリしましたね。さすがにドン引きしたので断りましたけど。

C 断れたんですね……よかったです。私は振られた下ネタを一度嫌がったことがあるんですが、「若い女ぶりやがって。この程度でダメだったら業界じゃやってけねーよ」なんて言われてしまって、「そんな業界なんだ……」って嫌になりました。それはバラエティの会議だったので、余計ひどかったのかもしれません。

B バラエティはどうしても下ネタが多くなるかも。冷静に考えたらそんな業界おかしいのに、もう慣れちゃってオカシイって思わなくなってきちゃってるのかもしれないです。危ない慣れですね。 個人的には、朝の情報番組だとかNHKだとかの会議はまともで、セクハラや下ネタは少ないイメージです。

――業界といえばP(プロデューサー)とアイドルなんかの枕話はよくウワサされますが、女性作家さんたちにも、そういうウワサはあるんでしょうか?

B 私の知り合いが実際に誘われたって話は聞きました。とある番組に携わっていた子なんですが、「視聴率が良かったから」とPから10万円余計に振り込まれていて、おかしいな……と思いながらも打ち上げに行ったら、なぜかPしかいなかったらしくて。2人でご飯の後、案の定ラブホテルに無理やり連れてかれそうになったって言っていました。通りがかった人に助けられて無事だったらしいですが、怖いですよね。

C アイドルやタレントならそういう話ありそうですけど、制作側でもあるんですね……。恐ろしい……。

――逆に、それを逆手にとって女を武器にしている女性作家さんはいないんでしょうか?

A いるのかもしれないけど、わからないなあ。

B いたとしても、正直それだけじゃ長くは続かないよね。女を武器にして番組に入れてもらっても、何もできないんじゃ次は呼ばれないだろうし、結局、実力がないと残っていけない世界な気がします。

A そうやって思われていたことはあったかも。企画会議中、私にだけすごく態度が悪い男性作家がいて、「なんで私にだけそんな態度なの?」って、こっちも嫌いだったんですけど、酒の席で話す機会ができたときに思い切って聞いてみたんです。そうしたら「女っていうだけで急に番組に呼ばれたりするし、どうせ業界の女は誰か偉いやつらと寝てるんだろって思ってた」って言われたんですよ。

C 「ハァ? 何言ってるの?」って感じですね!

A そうそう、まさにそう言いました。その男性とは今でこそ仲良しになったけど、「女性ってだけで、そんなふうに思われることもあるんだな」って勉強になりました。

――最初から偏見の目で見られると、ちゃんとしている部分は見てもらえないことが多いですよね。

B ですね。私は20代の頃、演出の男性にとても好かれてしまったことがあって。その方の企画に再度呼んでもらえたとき、女スタッフから「やっぱりいるんだ。お気に入りは楽でいいよね~」と嫌味を言われましたよ。正直、その頃は必死で頑張ってネタをたくさん通していたので、次も呼ばれたのはその成果だと思うのですが、傍から見たら“お気に入りの女だから”って感じだったんでしょうね。

C 少し見ていたら、まじめにやってることくらいわかるはずなのに、そもそも“女だから”ってだけで舐められている感じがたまらなく嫌ですね。

――一方で、女性放送作家だからこその仕事もあるんですよね?

A それももちろんあります。「女性目線」が欲しい、というところで呼んでもらったりしますね。「女性目線」と言われると、ものすごくハードルが上がりますが! どっぷりテレビの業界に染まり、下ネタも全然OKに染まってるといわれる私が、普通の女性目線を語って良いものかと。でも、求められることはすごくありがたいし、一般的な女性目線を忘れないようには心がけています。

B あとは、企業の取材に行ったときに、こちら側に女性がいた方が打ち解けて話してもらえたりして、意外に重宝されますね。女の子の家で取材だったりするときも、女性スタッフがいた方が女の子も安心してしゃべれるみたいで。こういうのは女性ならではですよね。

――なるほど。「女性目線」のほかに、よく言われる言葉ってありますか?

A うーん。会議が行き詰まった頃に必ず「女性としてはどう?」って振られるの。あれは本当に困る!

B ありますね! 行き詰まっている状況を打破してほしいのはわかりますけど、煮詰まってるもんは煮詰まってますから。女性関係なくどうしようもないのに、そんな状況のときだけ振らないでって感じ。

C 私は企画会議もまだまだあまり参加できないので、そういう経験は少ないですが、「合コンセッティングして!」はよく言われます。女性作家というより、まだ若い女としてしか見られてないからかもしれないですね。言ってこられた男性作家さんは、年収が1000万円を超えている方だったので、合コンなんかしなくても女性が寄ってきそうなんですけどね。

――年収1000万超え! すごいですね。放送作家さんって実は稼げる職業なんですか?

B どうでしょう、ピンキリだと思います。上はそれこそ億プレイヤーですけど、数えられるくらいじゃないでしょうか。下はどうなんだろう、よくて月4万円とか。

A 放送作家は、直接ディレクターさんと作業することが多いので、そこで認められたり、「この人やりやすい」と思ってもらえたら、どんどん仕事に呼んでもらえたりします。あとは、何だかんだ人と人の相性も大事な仕事なので「ディレクターと仲良し」というのも大事なポイント!

B いますね! そういう人。「会議での発言も企画も面白くないのに、なんでずっと残れてるんだろう」って人は、大体Dとプライベートでも仲が良くて、そのディレクターがいる番組は大体呼んでもらえるんですよね。

C へぇ~! 男性同士でのえこひいきみたいなのも、やっぱりあるんですね!

――そういう放送作家さんも含め、稼いでる人はやはり激務なんでしょうか?

A たいていの方は「ほとんど寝てない」ってレベルで毎日を過ごされているみたいです。

C あ、そういえば年収1000万超えの男性作家さんも「1月1日と2日以外、丸一日の休みは取ってない」って言っていました。睡眠時間も「5時間眠れたらいい方」だとか。

B 全て自分でやってらっしゃる方はそういう方も多いみたいですけど、大御所さんの中には、弟子や後輩に台本を書かせて、自分はそれを確認するだけって人もいますよ。いくら台本を肩代わりしたって、番組のエンドロールで名前が流れるのはその大御所さんだけなんですけどね。

A 「使い勝手がいい」ってウラでディレクターや大御所に言われているのにも気づかず、はした金で使われる若手作家の多いこと多いこと……。

C 私のような若手にとっては、先輩作家さんから頼まれたら“断る”っていう選択肢が基本的にないので、足元を見られているのがわかっていてもやっちゃうでしょうね。そもそもその“はした金”すら出ないお手伝いもいっぱいしますし……。

――だんだん夢のない話になってきましたね(苦笑)。

B 稼げる金額的には夢のある職業だとは思います。けど、やっぱりそこまで達するのは相当大変ですね。当たり前ですが。

A 私は子どもがまだ小さいからそっちに割かなきゃいけない時間も多いし、現状は難しいかな。

B そうですね。私も独身時代のようにがむしゃらに、っていうのは正直体的にも厳しいです。たくさんお仕事をしたい! っていう気持ちはありますけど、宿題を抱えれば抱えるほどなぜか“つわり”がひどくなるので、今は無理しないようセーブしています(笑)。

C えっ! 宿題というストレスが“つわり”となって出てきちゃうんですか!?

――Aさん、Bさんはママということもあり、今後は“仕事と子育ての両立”が求められますが、後編では結婚から妊活、出産まで、“ママ放送作家”としてのお話を詳しくお伺いします!

(文:ヨコシマリンコ)

テレビ業界の異常なセクハラ、年収1000万円作家のウラ側……「女性放送作家」座談会

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 「放送作家」――耳にしたことはあるけれど、具体的に何をしているかわからないという人は多いのではないでしょうか? 簡単に言ってしまうと、放送作家とはテレビやラジオなどの番組制作における「企画」や「構成」を考える人々のこと。今回は、まだまだ男性社会であるテレビ業界の中でしっかりと生き抜く“女性放送作家”にスポットをあて、業界でのやりがいや苦労、結婚・妊娠・出産まで、女性だからこそ抱える問題に迫りました!

<座談会出席者>
A:制作会社勤務ののち、独立してフリーランスに。30代、1児の母。
B:出席者の中で唯一の事務所所属作家。現在妊娠中の30代。
C:広告会社のライターを経て業界に入りまだ1年目。20代の新参者。

 「いつセックスさせてくれるの?」業界で飛び交うセクハラ発言

――今日の座談会は、「テレビ業界でのセクハラ」をメインに語っていただければと思います。さまざまな立場の女性放送作家さん3名にお集まりいただきました。女性の作家さんは、業界でどのくらいいますか?

B 少ないと思います。作家に限らず、業界自体まだまだ女性人口は少ないですね。

C 私はまだ1年目で作家の知り合い自体そう多くはないんですが、女性作家さんの知り合いは0人です。なので作家の男性に、おかしなことを言われても、セクハラなのかどうかも相談できる人がいなくて……。

――どんな発言なんですか?

C 日常会話の中で、「俺って男としてセーフ?」のような感じで話が始まります。私にとってその方は大先輩なので「いえ、アウトです」なんて口が裂けても言えず、同調していると「で、いつセックスさせてくれるの?」とか、「プレイ中はMでしょ?」とかどんどん進んで。彼としては冗談のつもりで悪意もなく、セクハラだなんて露ほども思ってないんでしょうけど、一般企業で働いていた経験のある私としては衝撃でしたね。会社だったら即異動か解雇レベルですもん。

B あ~そういう人、いますね。フリーの場合なら会社って枠組みがない分言い放題だし、ある程度年齢を重ねてたら注意する人もいなくなるから、恥をまき散らしてることに気が付かないんですよね。ある意味かわいそう。

C 些細なことだって受け流せばそれまでなんですが、お会いするとずーっとそんな調子なので、毎回気力をすり減らされていました。セクハラというより、モラハラですかね。

A すごい方ですね……。女性側が30歳を超えるとハラスメント系はかなり減るから、今は辛抱しかないかもしれないですね。

――辛抱しかないんですか? Aさん、Bさんもそのような経験が?

B ありますね~。まだ業界に入ったばかりの頃……それこそCさんと同い年くらいの若さで。右も左もわからず企画会議に参加して、そこで初めて出された宿題が「下ネタで替え歌を作ってこい」で。

A・C エッ! いやだ~!

B ですよね。当時は訳もわからず必死に考えました。でも全然できなくて……。下ネタって言ってもどの程度なのかもわからないし、考えあぐねた末に先輩に相談したら「あ~それね。ただのセクハラ」って言われたんです。企画は関係なく、私が考えた替え歌を発表させることを楽しもうとしてたんでしょうね。その日はさすがに泣いて帰りました。

A それが最初の宿題ってキツイですね……。

――企画の会議中はどんな雰囲気なんでしょうか?

A もはや社内の男たちの性癖や性事情を全て把握できちゃうくらい、会議ではそういう話題が出ますよ。20~30人いる会議室で大学時代のセックス事情を話し出すD(ディレクター)とか、風俗の話で延々盛り上がったりだとか。感覚的に、午後10時を回ると下ネタ解禁って感じです。

B 会議前の雑談でもよく風俗の話はしていますね~。前に一度「お気に入りの女の子とのプレイを盗聴してきたんですよ~! Bさんもぜひ聞いてください!」と若いADに振られて、もうビックリしましたね。さすがにドン引きしたので断りましたけど。

C 断れたんですね……よかったです。私は振られた下ネタを一度嫌がったことがあるんですが、「若い女ぶりやがって。この程度でダメだったら業界じゃやってけねーよ」なんて言われてしまって、「そんな業界なんだ……」って嫌になりました。それはバラエティの会議だったので、余計ひどかったのかもしれません。

B バラエティはどうしても下ネタが多くなるかも。冷静に考えたらそんな業界おかしいのに、もう慣れちゃってオカシイって思わなくなってきちゃってるのかもしれないです。危ない慣れですね。 個人的には、朝の情報番組だとかNHKだとかの会議はまともで、セクハラや下ネタは少ないイメージです。

――業界といえばP(プロデューサー)とアイドルなんかの枕話はよくウワサされますが、女性作家さんたちにも、そういうウワサはあるんでしょうか?

B 私の知り合いが実際に誘われたって話は聞きました。とある番組に携わっていた子なんですが、「視聴率が良かったから」とPから10万円余計に振り込まれていて、おかしいな……と思いながらも打ち上げに行ったら、なぜかPしかいなかったらしくて。2人でご飯の後、案の定ラブホテルに無理やり連れてかれそうになったって言っていました。通りがかった人に助けられて無事だったらしいですが、怖いですよね。

C アイドルやタレントならそういう話ありそうですけど、制作側でもあるんですね……。恐ろしい……。

――逆に、それを逆手にとって女を武器にしている女性作家さんはいないんでしょうか?

A いるのかもしれないけど、わからないなあ。

B いたとしても、正直それだけじゃ長くは続かないよね。女を武器にして番組に入れてもらっても、何もできないんじゃ次は呼ばれないだろうし、結局、実力がないと残っていけない世界な気がします。

A そうやって思われていたことはあったかも。企画会議中、私にだけすごく態度が悪い男性作家がいて、「なんで私にだけそんな態度なの?」って、こっちも嫌いだったんですけど、酒の席で話す機会ができたときに思い切って聞いてみたんです。そうしたら「女っていうだけで急に番組に呼ばれたりするし、どうせ業界の女は誰か偉いやつらと寝てるんだろって思ってた」って言われたんですよ。

C 「ハァ? 何言ってるの?」って感じですね!

A そうそう、まさにそう言いました。その男性とは今でこそ仲良しになったけど、「女性ってだけで、そんなふうに思われることもあるんだな」って勉強になりました。

――最初から偏見の目で見られると、ちゃんとしている部分は見てもらえないことが多いですよね。

B ですね。私は20代の頃、演出の男性にとても好かれてしまったことがあって。その方の企画に再度呼んでもらえたとき、女スタッフから「やっぱりいるんだ。お気に入りは楽でいいよね~」と嫌味を言われましたよ。正直、その頃は必死で頑張ってネタをたくさん通していたので、次も呼ばれたのはその成果だと思うのですが、傍から見たら“お気に入りの女だから”って感じだったんでしょうね。

C 少し見ていたら、まじめにやってることくらいわかるはずなのに、そもそも“女だから”ってだけで舐められている感じがたまらなく嫌ですね。

――一方で、女性放送作家だからこその仕事もあるんですよね?

A それももちろんあります。「女性目線」が欲しい、というところで呼んでもらったりしますね。「女性目線」と言われると、ものすごくハードルが上がりますが! どっぷりテレビの業界に染まり、下ネタも全然OKに染まってるといわれる私が、普通の女性目線を語って良いものかと。でも、求められることはすごくありがたいし、一般的な女性目線を忘れないようには心がけています。

B あとは、企業の取材に行ったときに、こちら側に女性がいた方が打ち解けて話してもらえたりして、意外に重宝されますね。女の子の家で取材だったりするときも、女性スタッフがいた方が女の子も安心してしゃべれるみたいで。こういうのは女性ならではですよね。

――なるほど。「女性目線」のほかに、よく言われる言葉ってありますか?

A うーん。会議が行き詰まった頃に必ず「女性としてはどう?」って振られるの。あれは本当に困る!

B ありますね! 行き詰まっている状況を打破してほしいのはわかりますけど、煮詰まってるもんは煮詰まってますから。女性関係なくどうしようもないのに、そんな状況のときだけ振らないでって感じ。

C 私は企画会議もまだまだあまり参加できないので、そういう経験は少ないですが、「合コンセッティングして!」はよく言われます。女性作家というより、まだ若い女としてしか見られてないからかもしれないですね。言ってこられた男性作家さんは、年収が1000万円を超えている方だったので、合コンなんかしなくても女性が寄ってきそうなんですけどね。

――年収1000万超え! すごいですね。放送作家さんって実は稼げる職業なんですか?

B どうでしょう、ピンキリだと思います。上はそれこそ億プレイヤーですけど、数えられるくらいじゃないでしょうか。下はどうなんだろう、よくて月4万円とか。

A 放送作家は、直接ディレクターさんと作業することが多いので、そこで認められたり、「この人やりやすい」と思ってもらえたら、どんどん仕事に呼んでもらえたりします。あとは、何だかんだ人と人の相性も大事な仕事なので「ディレクターと仲良し」というのも大事なポイント!

B いますね! そういう人。「会議での発言も企画も面白くないのに、なんでずっと残れてるんだろう」って人は、大体Dとプライベートでも仲が良くて、そのディレクターがいる番組は大体呼んでもらえるんですよね。

C へぇ~! 男性同士でのえこひいきみたいなのも、やっぱりあるんですね!

――そういう放送作家さんも含め、稼いでる人はやはり激務なんでしょうか?

A たいていの方は「ほとんど寝てない」ってレベルで毎日を過ごされているみたいです。

C あ、そういえば年収1000万超えの男性作家さんも「1月1日と2日以外、丸一日の休みは取ってない」って言っていました。睡眠時間も「5時間眠れたらいい方」だとか。

B 全て自分でやってらっしゃる方はそういう方も多いみたいですけど、大御所さんの中には、弟子や後輩に台本を書かせて、自分はそれを確認するだけって人もいますよ。いくら台本を肩代わりしたって、番組のエンドロールで名前が流れるのはその大御所さんだけなんですけどね。

A 「使い勝手がいい」ってウラでディレクターや大御所に言われているのにも気づかず、はした金で使われる若手作家の多いこと多いこと……。

C 私のような若手にとっては、先輩作家さんから頼まれたら“断る”っていう選択肢が基本的にないので、足元を見られているのがわかっていてもやっちゃうでしょうね。そもそもその“はした金”すら出ないお手伝いもいっぱいしますし……。

――だんだん夢のない話になってきましたね(苦笑)。

B 稼げる金額的には夢のある職業だとは思います。けど、やっぱりそこまで達するのは相当大変ですね。当たり前ですが。

A 私は子どもがまだ小さいからそっちに割かなきゃいけない時間も多いし、現状は難しいかな。

B そうですね。私も独身時代のようにがむしゃらに、っていうのは正直体的にも厳しいです。たくさんお仕事をしたい! っていう気持ちはありますけど、宿題を抱えれば抱えるほどなぜか“つわり”がひどくなるので、今は無理しないようセーブしています(笑)。

C えっ! 宿題というストレスが“つわり”となって出てきちゃうんですか!?

――Aさん、Bさんはママということもあり、今後は“仕事と子育ての両立”が求められますが、後編では結婚から妊活、出産まで、“ママ放送作家”としてのお話を詳しくお伺いします!

(文:ヨコシマリンコ)

まさに人面獣心! 72歳の祖父が孫娘を強姦未遂……韓国で続発する“親族間性暴力”の闇

 韓国で起こったある事件に、人々が胸を痛めている。実の孫娘を、祖父が強姦しようとしたのだ。

 そもそもこの少女は、1歳のときに両親が離婚し、父方の祖父母のもとで育てられていた。現在72歳の祖父が自ら養育する孫娘にわいせつ行為をはたらきだしたのは、2015年1月のこと。当時、彼女は小学校4年生だった。

 彼は妻が外出している隙を見計らい、部屋で寝ている孫娘にわいせつ行為をはたらいた。わいせつ行為は3年間で5回に及んだ。それどころか昨年8月には、妻が旅行に出かけている間に孫娘を強姦しようとしたという。

 強姦は未遂に終わったが、祖父から長期間にわたって受け続けた性的虐待に、孫娘は大きな傷を負った。学校では物静かで真面目な生徒として知られていたが、あまりのストレスから両手を机に叩きつけたりすることもあったそうだ。

 それでも少女は被害を公にすることはなかったが、今年5月に教師と面談した際、ついに告白。身を切るようにして事実を語った。

 かくしてこの祖父は罪に問われることとなり、一審では懲役7年と80時間の性暴力治療プログラム履修命令が下された。彼は「刑が重すぎる」として控訴したが、今年12月に行われた二審で、その訴えは棄却されている。

 二審判決を下した裁判所は、「被害証言が明確で一貫性があり、細部の描写も豊富で信ぴょう性があると判断した」と説明。「実の孫娘に対して長期間にわたってわいせつ行為や強姦未遂をはたらいたことは、罪質が非常に悪い」としながら、「養育すべき孫娘に対して反人倫的犯罪を犯すという非難すべき事件であり、一審判決は適法である」と伝えている。

 この事件は、韓国メディアもショッキングな出来事として報じている。「養育していた実の孫娘に、わいせつ行為……人面獣心の70代、控訴審でも重刑」「離婚した両親の代わりとなって養育していた孫娘にわいせつ行為をはたらいた祖父に懲役7年」といった具合だ。

 関連記事のコメント欄を見ても、「報道を見ていて怒りを抑えられない」「孫娘には地獄だっただろう……一生心に傷が残るよ」「孫娘は、これからの人生、誰も信じられなくなってしまう」などと心を痛めるネット民が少なくない。中には、「狂った老いぼれは自らくたばれ」「孫娘を女として見る人でなしには、刑務所のメシももったいない」「これが腐りきった韓国の精神状態だよ」といった声もあった。

 ただ、この事件は氷山の一角であるらしい。韓国性暴力研究所の発表によれば、親族間で発生した性暴力犯罪の相談件数は昨年137件に上ったというが、そのうち法的対応がなされたのは、わずか6件(約4.3%)にすぎなかったという。

「韓国日報」はその原因について、「被害者たちが幼い頃に被害を受け、後になってからそれが性暴力であったと認識する場合が多いため、時効期間を過ぎてしまうからだ」と分析している。同研究所の関係者は、「親族間の性暴力犯罪は、毎年、相談全体の10%台を占めているほど多い」とし、「被害者の権利保障と治療、回復のための制度を強化しなければならない」と述べている。

 実際に今年5月には、60代の祖父が孫娘にヒロポンを飲ませてわいせつ行為をはたらいた事件も起こっているが、悲劇が繰り返されないためにも、早急な対策が求められる。
(文=S-KOREA)

 

●参考記事
・日本よりさらに厳しい…韓国「児童ポルノ法」はマンガやアニメもNG!?
http://s-korea.jp/archives/3813?zo=1
・貧困率、犯罪率、自殺率が上昇中…数字で客観的に見る韓国の高齢者問題
http://s-korea.jp/archives/3924?zo=1

 

浜崎あゆみの“オラオラジャージ”コレクションを、メンナク初代編集長がファッションチェック!!

 2000年代を代表する歌姫と喝采を浴びていたのも今は昔――最近、ネット上では、浜崎あゆみが“オモシロアーティスト枠”として人々の注目を集めている。全盛期に比べるとかなりボディに貫禄がついたにもかかわらず、なぜかインスタグラムにアップされる写真は“細身”という、まるでマジックのような現象が頻発。また、ライブ中の動画が流出した際には、まったく声が出ていない様子で、「観客に歌わせすぎ」「なのにすごいドヤ顔」といったツッコミがネット上を飛び交っていた。そんな中、浜崎の“ファッションセンス”もまた、ネットユーザーから厳しいチェックの目を向けられ、特に私服のジャージセットアップには「オラついてる」「田舎のダサいヤンキー」「いい年こいて恥ずかしい」など散々な言われ様だ。

 しかし、浜崎の“オラオラ”ジャージスタイルは、ネットで言われているように、本当にダサいのか? 我々の目が、浜崎のファッション性に追いついていないだけではないのだろうか? そこで今回は、オラオラ系ファッション雑誌「メンズナックル」(ミリオン出版)の初代編集長で、現在、ぽっちゃり男性向けファッション&ライフスタイル雑誌「Mr.Babe」の編集長を務める倉科典仁氏にファッションチェックを依頼! 浜崎の“オラオラ”ジャージスタイルに隠された意図を読み解いてもらった。

【CHECK.1】「オラ系ピンク」を着こなすにはタイトなサイジングをチョイス。ショート丈でセクシー感を出しながらも“やけど危険”なアンタッチャブル・フレーバーを演出。

■浜崎あゆみは元々ヤンキー気質!?

 “ダサい”か“ダサくない”か?

 結論から言うと、現在のぼやけたファッションを良しとする人間からすれば“ダサい”んでしょうね。しかし、見る角度を変えると「浜崎あゆみ! グッジョブ!!」だと思う。

 あくまでも私個人の持論だが、浜崎の出身地、育った環境を考えると“やんちゃ系”“ヤンキー系”ファッションは元々嫌いじゃないと思う。彼女は根っからの“ヤンキー気質”なのではないか。

 それを前提に、浜崎の真意を考えると、“オラ系ピンクジャージ”の写真に添えられた「ジャージ系セットアップがハイファッションに復活したのが嬉しい」というコメントも、「実はオラ系ファッションを着る大義名分が立ったので嬉しくてついつい集めてしまう」という意味であり、彼女のDNAにヤンキー気質が組み込まれているからこその言葉のように思う(ハイファッションの意味がわかっているのかは知らないが……)。

【CHECK.2】ジャージー系セットアップをタウンユースするには“折れない心”が重要。いかにもワンマイルスタイル(ラフな地元カジュアル)を演出しながらもベストサイジングなものをチョイス。ただし表参道、代官山、白金周辺を歩く時にはひねりを効かせた差し色の統一感はマスト。

■もしかするとJKに向けた新たなファッションカルチャー戦略!?

 一方で、そんなヤンキー気質を持った浜崎が、ビジネス的もしくはムーブメントを起こすための戦略として、オラ系ファッションを身に着けている可能性もある。

 そもそも彼女がブレークするきっかけになったのは、90年代の渋谷系女子(不良系ギャル)に支持されたこと。それが全国区となり、彼女の歌やファッション、生き方が渋谷を中心にローカル女子たちのハートにヒットし、カリスマ的存在(今風に言えば、全国の女子高生たちへのインフルエンサー的存在)になったのだ。

 彼女のタイプを昔のアイドルに例えると、ブリッ子アイドル・松田聖子ではなく、どこか不良の香りがするビター系アイドル・中森明菜。女の子たちは、完璧なアイドルではなく、どこか未成熟感の漂う彼女に共感していたように思う。

 そんな浜崎は、ここ最近“悟り世代”と言われている元気のない若者たちに向けて、一石を投じようとしているのではないか。そして、JKたちに新たなムーブメントを起こしたいと思っている気がする。

 いや、あるいは浜崎がカリスマだった頃に支持していた当時の女子高生(現在30、40代、地方在住及び地方出身都会在住で、昔やんちゃしてた、もしくはヤンチャファッションに憧れていた女子)たちに向けた、「大人になってもオラオラしていいんだよ」というメッセージが込められているのかもしれない。

【CHECK.3】「セットアップジャージー×ブーツ」目に刺さるようなターコイズブルーなジャージーをブーツインすることで“暴走するオンナの疾走感”を演出。このスタイリングが男たちのハートに必ず刺さるはず。

■1970~90年代は自己主張したい若者があふれていた

 若者たち皆が何かに反発し、主張していた時代――例えばオートバイに乗り、爆音とともに暴走していた“ヤンキー”、はたまた一際目立つぱっぴスタイルに身を包み、原宿の歩行者天国で踊りまくっていた“竹の子族”など、1970~90年代は、「オレ&私を見てくれ!」と自己を主張したがる若者たちが街にあふれていた。その姿は、若者たちに夢と共感を与え、社会現象にまでなり、またその中からファッションカルチャーが生まれ、有名人が多数輩出されたのも事実だ。

 今回の浜崎スタイルの主張ポイントをヤンキー的切り口で説明すると、黒のセットアップジャージの両腕には、和テイストのモチーフが入っており、これは、特攻服の背中にある刺繍の名残り。またピンクのジャージとターコイズブルーのジャージにブーツを合わせているシルエットは、まさに横浜系暴走族に多いスタイルだったりする。

 今時の男子が中性化(ジェンダー的というか)しているのに対し、女性の間では、いわゆる肉食系が増加しているように思う。浜崎が自ら“主張の強い”スタイルを身にまとうことで、今時女子にワイルドスタイルの新鮮さ、カッコ良さを刷り込もうとしているとしたら……“カワイイ系”“キレイ系”にうんざりしている昔ヤンチャだった大人女子のDNAを刺激し、再びムーブメントを起こそうとしていたら……私的には大賛成だ。

【CHECK.4】漆黒の「ジャージーセットアップ×ニット帽」は両腕の和柄モチーフと相まってニュージェネレーションな“大和撫子スタイル”を演出し、世界の女性たちを魅了する。
■浜崎あゆみのファッションは“はじめの一歩”

 本線からずれたようだが、“ダサい”“ダサくない”は人によって感じ方が違うと思うが、太古の昔から、ファッションは冒険であり、はじめの一歩を踏み出すものには批判が伴うもの。ベルボトムのデニムがカッコイイとされていた時代に、ストレートパンツ、スリムパンツ(昔の言い方)を最初にはいた奴は「何だそれ? お前ダサくね?」と言われていたはずだ。

 浜崎のジャージスタイルは、次世代ファッションカルチャーに対する彼女の“はじめの一歩”戦略かもしれない。もしかすると2020年のオリンピックイヤーには、スポーツ熱も高まって、街を歩く人々が“オラ系ジャージ”で闊歩していることもあり得る。

 まさに“ダサい”は、次世代の“かっこいい”なのかもしれない。

倉科典仁(くらしな・のりひと)
1963年生まれ。88 年にミリオン出版入社後、ティ ーン誌や車雑誌、単行本などの編集を手がける。04 年4月渋谷系ファッション雑誌「メンズナックル」を創 刊し、独特のキャッチコピーが大きな話題となった。 15年10月に、自分自身が太っていることをきっか けに、ぽっちゃり男性向けファッション&ライフスタイル雑誌「Mr.Babe」を創刊。17年5月には「Mr.Babe ウエブマガジン」をスタート。ポッチャリ男性たちの 総合ポータルサイトを目指す。
Mr.Babeウェブマガジン

「彼氏氏においしいご飯を作るぞ」SNSでノロケる大人と、“いいね”できない大人の心理

 SNSで恋人や配偶者の自慢、惚気(ノロケ)を投稿する人にモヤモヤしたことはないだろうか。10代の間で、動画共有サイト「ミックスチャンネル」にキス動画を投稿することや、ひとつのTwitterアカウントを恋人同士で共有し、交際の様子をツイートする、「カップル共同アカウント」がはやっているが、たいていの場合はそうしたノロケは大人になれば収まる、一時の「風邪」のようなものだ。しかし、いい年をした大人になっても、自慢やノロケをやめない人たちがいる。

 なぜ、彼、彼女たちは臆面もなく、プライベートをさらけ出すのだろうか。3カ月予約が取れない人気心理カウンセラーで、『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』(あさ出版)の著者、根本裕幸先生に話を聞いた。

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◎根本裕幸(ねもと ひろゆき)
1972年9月6日生まれ。静岡県浜松市出身。97年より神戸メンタルサービス代表・平準司氏に師事。2000年、プロカウンセラーとしてデビュー。以来、延べ1万5,000本以上のカウンセリングをこなす。近著に『人間関係がスーッと楽になる心の地雷を踏まないコツ・踏んでしまったときのコツ』(日本実業出版社)『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』他、多数。『頑張らなくても愛されて幸せな女性になる方法』(初版、リベラル社)は韓国語版が発売されている。

 大人になっても恋愛濃度が薄まらないワケ

「今日は彼氏氏と一緒にお買い物デート。重たい荷物を持ってくれる彼氏氏は、やっぱり頼りになる。家に帰ったら、美味しいご飯をいっぱい作ってあげるぞ」

 こんなツイートにモヤモヤしたことはないだろうか。「モテない女に彼氏ができて舞い上がっているだけ」と思う人がいたとしたら、それは大きな間違いだ。なぜなら、モテる人や既婚者の中にも、こうしたノロケをする人がいるからである。いい年をした大人が恋人や配偶者の自慢をしていることに対して、違和感を抱いている人もきっと多いはずだ。

 根本先生によると、思春期の若者が恋愛至上主義的な価値観を持ち、SNSで恋人を自慢するのは、ある意味当たり前の行為だという。大人になると、仕事や将来、親の介護、趣味など、さまざまな事柄に興味・関心が分散される。しかし、思春期から20歳くらいまでは興味の幅が限定的で、その分、恋愛に大きな比重がかかってしまう。

 「思春期の恋愛の濃度は、大人の3倍だと思っていいでしょう」と根本先生は話す。さらに、「承認欲求」の問題も大きく関係しているそうだ。

「思春期前の子どもは、親に承認してもらえさえすれば心が満たされるのですが、思春期以降は目の前の世界が広がるにつれて、承認欲求の対象が広がっていきます。周りの人に認めてもらいたい、自慢したいという欲求が出てくるのです。それが、SNSにキス動画やノロケを投稿し、幸せをアピールしてしまう一因だと考えられます」

 しかし、大人になっても恋愛濃度が薄まらず、承認欲求がダダ漏れな人たちがいる。

「現在、社会は閉塞感で満ちています。将来に明るい希望が持てず、仕事も充実していない。そうした理由から、本来ならばほかに気が向いて薄まるはずの恋愛濃度が大人になっても薄まらず、比重を大きく置いてしまう人がいるのです。さらに、自己肯定感が育たず、思春期のような承認欲求を抱き続けている大人も増えています」

 恋愛濃度が3倍のまま薄まらない、“恋愛モンスター”が跋扈(ばっこ)する背景には、社会の閉塞感や自己肯定感の問題がある。きちんと段階を踏んで大人になった人たちにとっては、恋愛モンスターの言動が痛々しいものに感じられることだろう。

 根本先生の言う自己肯定感とは、「ありのままの自分を、ありのままに認める」こと。人がどう思うかといった「他人軸」で考えるのではなく、「自分軸」で考えるようになれる状態を指す。つまり、たとえ他者から承認されたとしても、それだけでは自己肯定感は育たない。そもそも、その発想自体が「他人軸」の考え方だからだ。

 だからこそ、承認欲求を求める人間の業には、歯止めが利かない恐ろしさがある。

「インターネットの普及により、常に衆目にさらされるようになった現在において、他人の目に敏感になる人は増えています。ずっと承認を集めることに執着して、『いいね!』を集めようとしたりとか、自分と恋人が見栄え良く写っている写真を投稿し続けたりといった、承認欲求の泥沼にはまり込む人が増えているように見受けられます」

 「みっともない」という価値観の変化

 しかし、それだけではなく、日本で「個人化」が進んだことも一因だと根本先生は指摘する。欧米では、人前でキスやハグすることが日本ほど違和感なく受け入れられる風潮があるが、日本でもそうした価値観が徐々に浸透してきているというのだ。

「欧米のSNSでは、臆面なくノロケやリア充アピールをする人が多いと聞きます。『自分が幸せなのを発信して何が悪いの?』という考え方です。日本では、恋人のことや家庭のことを、外で話すのは恥ずかしいこと、みっともないことという暗黙の了解がありました。かつては、外で夫婦が手をつないで歩くこともタブーだった時代もあります。しかし、若い人たちの間でそうした価値観に変化の兆しが見えているのです」

 「個人化」の流れが強まるのだとしたら、恋人自慢やノロケがこれからさらに増えていくのだろうか。彼、彼女たちに違和感を抱く人にとってはうっとうしい限りである。

 モヤモヤする人は、本当はノロケを投稿したい?

 では、どのようにすれば、恋人自慢やノロケを受け入れられる、もしくはスルーできるようになるのか。

 根本先生によると、「本当はやりたいけど、我慢していること」を他人にされたときに、人はモヤモヤ、イライラする習性があるのだという。そういう人は、まずは「本当は自分もやりたいんだ」と自覚することが大切になる。

 さらに、価値観が多様化し、それが可視化されるようになったことも押さえておかなければならない。価値観が多様化しているということは、自分の価値観と合わないものと出会う可能性が高まるということだ。しかも、SNSが普及して以降は、それがすぐに目に入ってしまう。これを解決するためには、自分の価値観を広げるしかない。

「どこかで、『みんな同じでなければいけない』という価値観が日本人の中にはあります。しかし、今それが立ち行かなくなってきている。ただし、価値観を広げることは、自分が他人と一緒の価値観を持たなければならないということではありません。自分と他人とは違うんだ、ということを受け入れることが必要だと思います」

 要は、“人は人”、“自分は自分”ということなのだろう。根本先生の言う「自分軸」で生きられるようになることが、SNS時代には、なおさら求められてくるのだろう。

 恋愛モンスターが暴れるSNSに嫌気がさしている人も多いが、彼、彼女たちの心理を知ることで、少しは受け入れる気持ちになれるかもしれない。さもなくば、そっとフォローを外すことをお勧めする。

宮崎智之(みやざき・ともゆき)
1982年3月生まれ、東京都出身。地域紙記者、編集プロダクションなどを経て、フリーライターに。カルチャーや男女問題などについてのコラムを執筆している。幻冬舎plus+から電子書籍『あの人は、なぜあなたをモヤモヤさせるのか 完全版』が発売中。Twitter:@miyazakid