―――ジャニオタの“真の生態”に迫るアンケート企画、ここに爆誕! 【ジャニオタ★セキララ体験談】
今や“オタク”は世界共通の言葉となりつつあり、昔のようにマイナスイメージもなくなってきました。また、アニメやマンガを好むKis-My-Ft2宮田俊哉くんのようなオタクだけでなく、幅広いジャンルにオタクが存在しています。ジャニーズアイドルを愛する私たち、そしてA.B.C-Z河合郁人くん、日本テレビの青木源太アナウンサーも……
―――ジャニオタの“真の生態”に迫るアンケート企画、ここに爆誕! 【ジャニオタ★セキララ体験談】
今や“オタク”は世界共通の言葉となりつつあり、昔のようにマイナスイメージもなくなってきました。また、アニメやマンガを好むKis-My-Ft2宮田俊哉くんのようなオタクだけでなく、幅広いジャンルにオタクが存在しています。ジャニーズアイドルを愛する私たち、そしてA.B.C-Z河合郁人くん、日本テレビの青木源太アナウンサーも……
―――ジャニオタの“真の生態”に迫るアンケート企画、ここに爆誕! 【ジャニオタ★セキララ体験談】
今や“オタク”は世界共通の言葉となりつつあり、昔のようにマイナスイメージもなくなってきました。また、アニメやマンガを好むKis-My-Ft2宮田俊哉くんのようなオタクだけでなく、幅広いジャンルにオタクが存在しています。ジャニーズアイドルを愛する私たち、そしてA.B.C-Z河合郁人くん、日本テレビの青木源太アナウンサーも……

NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』の脚本で知られる西田征史監督による、映画監督第2作目『泥棒役者』が11月18日より公開となります。主役を演じるのは、舞台『BOB』(2012)でもタッグを組んだ関ジャニ∞の丸山隆平。丸山は今回が初の単独での映画主演ということもあり、その内容に期待が高まります。一体どのようなストーリなのか、早速チェックしてみましょう。
丸山が演じるのは、かつて盗みに手を貸していた“元泥棒”という過去のある主人公、大貫はじめ。今ではすっかり足を洗い、溶接工員として真面目に働きながら、恋人と幸せな同棲生活を送っていた。そんなある日、昔の泥棒仲間から脅されて、盗みを手伝うことに。忍び込んだ豪邸で、なぜか次々と別人に間違えられてしまう、はじめ。自らの正体を隠すために、「編集者」「絵本作家」「豪邸の主人」とあらゆるキャラクターを役者のごとく演じ、なりすますハメに……。
この物語には、“クセはあるけど憎めない”そんな魅力的な人達が多数登場。もじゃもじゃヘアの丸山を筆頭に、恋人役の高畑充希や、豪邸内で出会う個性的な人物たちとして、市村正親、ユースケ・サンタマリアなどの豪華役者陣が“超!喜劇!”を演じます。
そして、先日12日には関ジャニ∞の新曲「応答セヨ」が主題歌として起用されることが発表されました。予告映像ではすでにその一部が流れていますが、そちらも併せて楽しみですね。
今回は、映画『泥棒役者』の鑑賞券を3名の方にプレゼント。「丸ちゃん初の単独主演映画をこの目で見届けたい!」と思っているサイ女読者の皆さま、奮ってご応募ください。お待ちしています!
※9月25日〆

NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』の脚本で知られる西田征史監督による、映画監督第2作目『泥棒役者』が11月18日より公開となります。主役を演じるのは、舞台『BOB』(2012)でもタッグを組んだ関ジャニ∞の丸山隆平。丸山は今回が初の単独での映画主演ということもあり、その内容に期待が高まります。一体どのようなストーリなのか、早速チェックしてみましょう。
丸山が演じるのは、かつて盗みに手を貸していた“元泥棒”という過去のある主人公、大貫はじめ。今ではすっかり足を洗い、溶接工員として真面目に働きながら、恋人と幸せな同棲生活を送っていた。そんなある日、昔の泥棒仲間から脅されて、盗みを手伝うことに。忍び込んだ豪邸で、なぜか次々と別人に間違えられてしまう、はじめ。自らの正体を隠すために、「編集者」「絵本作家」「豪邸の主人」とあらゆるキャラクターを役者のごとく演じ、なりすますハメに……。
この物語には、“クセはあるけど憎めない”そんな魅力的な人達が多数登場。もじゃもじゃヘアの丸山を筆頭に、恋人役の高畑充希や、豪邸内で出会う個性的な人物たちとして、市村正親、ユースケ・サンタマリアなどの豪華役者陣が“超!喜劇!”を演じます。
そして、先日12日には関ジャニ∞の新曲「応答セヨ」が主題歌として起用されることが発表されました。予告映像ではすでにその一部が流れていますが、そちらも併せて楽しみですね。
今回は、映画『泥棒役者』の鑑賞券を3名の方にプレゼント。「丸ちゃん初の単独主演映画をこの目で見届けたい!」と思っているサイ女読者の皆さま、奮ってご応募ください。お待ちしています!
※9月25日〆
――翌日にジャニーズアイドルが出演予定の番組情報をお届けします。見逃さないように、録画予約をお忘れなく!
※一部を除き、首都圏の放送情報を元に構成しています。
※番組編成、及び放送日時は変更になることがあります。最新情報は番組公式サイト等をご確認ください。
●TOKIO
11:25~11:55 『男子ごはん』(テレビ東京) 国分太一
21:00~21:54 『ごめん、愛してる』(TBS系) 長瀬智也
※『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)は放送休止。
●KinKi Kids
13:30~14:00 『KinKi Kidsのブンブブーン』(フジテレビ系)
――翌日にジャニーズアイドルが出演予定の番組情報をお届けします。見逃さないように、録画予約をお忘れなく!
※一部を除き、首都圏の放送情報を元に構成しています。
※番組編成、及び放送日時は変更になることがあります。最新情報は番組公式サイト等をご確認ください。
●TOKIO
11:25~11:55 『男子ごはん』(テレビ東京) 国分太一
21:00~21:54 『ごめん、愛してる』(TBS系) 長瀬智也
※『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)は放送休止。
●KinKi Kids
13:30~14:00 『KinKi Kidsのブンブブーン』(フジテレビ系)
ホストといえば、どこで売っているのかよく分からないスーツにビジュアル系バンドのようなM字型前髪と盛りヘアー&長い襟足が定番ですが、どうやら今、歌舞伎町を中心にこれまでにない、ジャニーズのように爽やかでモデルのようにオシャレなホストが出現している模様。その名も、「ネオホスト」。
夜の世界に生きながらもそれを感じさせない彼らには、街のネオンよりも朝の木漏れ日こそがふさわしい——ということで、“夜の新人類”を追うネオホスト調査隊が、彼らの素顔を直撃取材! 寝起きから着替え、そしてシャワー(!)まで、ホストクラブでは見せない彼らの素の魅力をグラビアと一問一答でお届けしま〜す!
今回ご登場いただいたのは、当時、『Y+』(電王堂出版)撮影にもまだ数回しか参加しておらず、上京したてのNEWフェイス・D(ダイヤ)くん。事前情報によると、「撮影慣れしていないのですが、伸びしろのあるモデルさんです!!」と同誌編集部は太鼓判を押していました。
いざお会いしてみると、若手俳優・山崎賢人くんのような柔らかい雰囲気の今時イケメンフェイスに、ガチムチに鍛えているわけでも、ガリガリでもない自然な身体、長い手足、透き通るような白いスベスベの肌……見ているだけで癒やされます。
さらに、撮影中は表情が固くなっちゃったり、ポーズもちょっとたどたどしかったり……まだ慣れていない感がものすごく可愛いんです!! それでいて話しかけてみると、とっても丁寧に返答してくれるという人当たりの良さ。もう絶対にモテるでしょう!! じきに東京生活にも歌舞伎町の夜にもモデル業にも慣れていくであろうDくんの、貴重な“初々しい姿”をお楽しみください♡
<Dくんグラビア>
※PCにてご覧になる方は、大きい画像をクリックすると全体写真が見れます。大画面にてお楽しみください♡
名前
D(ダイヤ)
お店
Leo
年齢
25歳
出身
群馬県
生年月日
平成4年1月29日
身長
180cm
血液型
AB型
よく遊ぶ場所
表参道
休日の過ごし方
サウナ、美容院、買い物
源氏名の由来
ダイヤって名前でまだ売れてる人がいなかったから
ホストを始めた時期
5年前
前職
タイル職人
ホストになろうと思った一番の理由
高級車が欲しかったから
ホストになって最大の成功と失敗
【成功】
messyに載れたこと。
【失敗】
大事なアフター行く前に潰れちゃったこと
Dさんの売り/営業スタイル
アイドル営業
ひと月で稼いだ最高額を教えてください
400万円くらい
自分がイケメンだと気づいた時期/出来事
中学3年生
告白されることが一気に増えた
“俺のモテ伝説”があったら教えてください
高校生の時はファンクラブがあった
好きな女性のタイプ
【芸能人】
吉木りさ
【タイプの詳細】
色気がある人
初体験について
【いつ】
高校2年生
【どこで】
ホテル
【誰と】
彼女
【感想】
最高でした!
最後にセックスした日
2カ月前
S or M?
ドS
最後にオナニーした日/頻度
昨日/週2回
オナニーのおかず
ネットで検索
あなたはAV男優です。なんというタイトルの作品に出たい?相手役の女優さんは誰ですか?
『可愛いと思った相手はまさかのニューハーフ』
相手役:佐藤かよ
将来の夢
経営者
(写真/尾藤能暢)
ホストといえば、どこで売っているのかよく分からないスーツにビジュアル系バンドのようなM字型前髪と盛りヘアー&長い襟足が定番ですが、どうやら今、歌舞伎町を中心にこれまでにない、ジャニーズのように爽やかでモデルのようにオシャレなホストが出現している模様。その名も、「ネオホスト」。
夜の世界に生きながらもそれを感じさせない彼らには、街のネオンよりも朝の木漏れ日こそがふさわしい——ということで、“夜の新人類”を追うネオホスト調査隊が、彼らの素顔を直撃取材! 寝起きから着替え、そしてシャワー(!)まで、ホストクラブでは見せない彼らの素の魅力をグラビアと一問一答でお届けしま〜す!
今回ご登場いただいたのは、当時、『Y+』(電王堂出版)撮影にもまだ数回しか参加しておらず、上京したてのNEWフェイス・D(ダイヤ)くん。事前情報によると、「撮影慣れしていないのですが、伸びしろのあるモデルさんです!!」と同誌編集部は太鼓判を押していました。
いざお会いしてみると、若手俳優・山崎賢人くんのような柔らかい雰囲気の今時イケメンフェイスに、ガチムチに鍛えているわけでも、ガリガリでもない自然な身体、長い手足、透き通るような白いスベスベの肌……見ているだけで癒やされます。
さらに、撮影中は表情が固くなっちゃったり、ポーズもちょっとたどたどしかったり……まだ慣れていない感がものすごく可愛いんです!! それでいて話しかけてみると、とっても丁寧に返答してくれるという人当たりの良さ。もう絶対にモテるでしょう!! じきに東京生活にも歌舞伎町の夜にもモデル業にも慣れていくであろうDくんの、貴重な“初々しい姿”をお楽しみください♡
<Dくんグラビア>
※PCにてご覧になる方は、大きい画像をクリックすると全体写真が見れます。大画面にてお楽しみください♡
名前
D(ダイヤ)
お店
Leo
年齢
25歳
出身
群馬県
生年月日
平成4年1月29日
身長
180cm
血液型
AB型
よく遊ぶ場所
表参道
休日の過ごし方
サウナ、美容院、買い物
源氏名の由来
ダイヤって名前でまだ売れてる人がいなかったから
ホストを始めた時期
5年前
前職
タイル職人
ホストになろうと思った一番の理由
高級車が欲しかったから
ホストになって最大の成功と失敗
【成功】
messyに載れたこと。
【失敗】
大事なアフター行く前に潰れちゃったこと
Dさんの売り/営業スタイル
アイドル営業
ひと月で稼いだ最高額を教えてください
400万円くらい
自分がイケメンだと気づいた時期/出来事
中学3年生
告白されることが一気に増えた
“俺のモテ伝説”があったら教えてください
高校生の時はファンクラブがあった
好きな女性のタイプ
【芸能人】
吉木りさ
【タイプの詳細】
色気がある人
初体験について
【いつ】
高校2年生
【どこで】
ホテル
【誰と】
彼女
【感想】
最高でした!
最後にセックスした日
2カ月前
S or M?
ドS
最後にオナニーした日/頻度
昨日/週2回
オナニーのおかず
ネットで検索
あなたはAV男優です。なんというタイトルの作品に出たい?相手役の女優さんは誰ですか?
『可愛いと思った相手はまさかのニューハーフ』
相手役:佐藤かよ
将来の夢
経営者
(写真/尾藤能暢)
ということで、昨年の『HiGH&LOW THE MOVIE』の公開時に行った、ヤンキーマンガとEXILE史学に詳しいライターの藤谷千明さんと、アクション映画に明るい加藤よしきさんによる対談を今回も再び敢行。前回は「村を焼かれた窪田正孝」「国産の海外映画」「HIROさん版『エヴァンゲリオン』説」などのパワーワードが飛び出すアツいものとなったが、それから1年がたち、8月19日に公開された続編『HiGH&LOW THE MOVIE2 / END OF SKY』を2人はどう見たか? 「HiGH&LOW」の世界を語り尽くします。(なお、今回も同席している編集は重度のLDHオタです) ※本編には『HiGH&LOW THE MOVIE2 / END OF SKY』のネタバレが含まれますのでご了承ください。『HiGH&LOW THE MOVIE2 / END OF SKY』予告編より
藤谷 去年の対談の時点で「続編はあるだろう」と言ってはいましたが、まさか2、3を立て続けに公開するとは……(編注:『HiGH&LOW THE MOVIE3 / FINAL MISSION』は11月11日公開予定) 加藤 あの頃の俺たちはただ、適当なことをしゃべっていただけだった……。 藤谷 適当なことをしゃべるのは間違っている。でも、適当なことをしゃべりたいと思う気持ちは間違ってないですよ! 加藤 とにかく本論に入る前に、まずは「関係者の皆様、ごめんなさい」と言っておきたいです。昨年の対談を読み返すと、本当に適当なことを言っていて目も当てられないです。申し訳ない。【ポイント①】いきなりだけど、エンドロールがすごい!
編集部 とはいえ、昨年の対談を今読み返すとかなり的を射ているなと、手前味噌ながら感じます。前回、加藤さんが「ハイローはヤンキーの『エヴァンゲリオン』だ」と言っていましたが、最近公開された『HiGH&LOW THE MOVIE 3 / FINAL MISSION』の予告編は完全に『エヴァ風』の作りでした。偶然とはいえ、予言的中です。というわけで、今回も好き勝手に語っていきましょう! まずは新作について率直な感想をお伺いしたいです。 加藤 『HiGH&LOW THE MOVIE2 / END OF SKY』(以下、ザム2)は、まためちゃくちゃおもしろかったです。昨年の『HiGH&LOW THE MOVIE』(以下、ザム)と比較した時に、すごく洗練されていましたね。テンポよく切るべきところは切って、増えたキャラクターも個性が立っていて魅力的で、ますますハイロー世界が楽しくなったと思います。それにザムへの世間の反応を取り入れて「ここまでやっていいんだ」と作り手側も理解したのでしょうね。 “ターミネーター源治”(小林直己)や、あの圧巻のカーチェイスのように、前作のリアリティラインだったらおそらくできなかったであろうものが実現されていた。 そして何より言っておきたいのが、ラストシーンからのエンドロール! 藤谷 あれは本当に素晴らしいですね。コブラ(岩田剛典)が九龍グループの善信(岸谷五朗)に前蹴りをかまして、SWORDが全員集合して、バーン!と「END OF SKY」のロゴが出て、「HIGHER GROUND」が流れるというタイミング、最高以外の言葉が見つからない。 加藤 本当に、完璧なタイミングでした。スパッと終わるのが気持ちいい。いくら続編がある前提とは言え、あそこで映画を終わらせるって、今の邦画においてすごく勇気があると思いました。そして「終わったー!」と思ったらとんでもない映像が流れはじめて、「どうなってるんだよ!」ってなりました。直前に善信が「隠蔽できるんだよ……!」って力強く言っていたわりに、街が本当にめちゃくちゃになっていて、全然隠蔽していないところも込みでたまらなかったです。唯一の欠点は、横の映像がすごすぎて、スタッフロールに全然目が行かないことでしょうか。 藤谷 「エンドロールをきちんと観ずに帰ってしまう問題」っていわれるじゃないですか。ザム2のこれは絶対に席を立てないですよ。ザム3の、おそらく本編有数の大変な場面がバンバン流れてくる。普通の映画だったら多少は出し渋ったりするかもしれない。それが一切ない恐ろしさを感じました。使徒が襲来しそうなこの予告編。
藤谷 アクションに関しては、前作も十分にすごかったですが、さらに進化していました。一番すごかったのは、言うまでもなくカーアクション。中盤の源治VS雨宮兄弟(TAKAHIRO、登坂広臣)&琥珀さん(AKIRA)・九十九さん(青柳翔)でしょう。これは歴史に残るアクションシーンですよ! 加藤 日本映画で観たことのない映像でした。あの車の縦回転は、日本で初めてやったらしいですね。 藤谷 クリストファー・ノーランの『ダークナイト』【1】でもやってましたが、「キャノンロール」というそうですね。今回のザム2のキャノンロール、本当に志の高い回転ですよ。 加藤 USBを奪った敵の車に向かって九十九さんがダッシュしてからの、フロントガラスへの飛び込みもすごかった。最近の韓国映画では、車の中から擬似ワンカットのようにして撮影するアクションシーンがあるんですが、あれの応用且つそれ以上のインパクト、ケレン味がありました。あとは、琥珀さんと源治の殴り合い。あれはもう怪獣映画みたいでしたね。 藤谷 私はあのシーンで、『マトリックス1』【2】終盤のモーフィアスとエージェントのバトルを思い出しました。攻撃力も守備力もカンストしてる人同士の殴り合いというか。 加藤 琥珀さんが殴ったあと、源治がユラ〜ッと立ち上がりますよね。普通だったらそこで「えっ?」とひるみそうなものですけど、琥珀さんが躊躇なく戦いを続けるところが良い。2人のキャラが出ている。 藤谷 前作でのベストバウトは劉VSスモーキーで意見が一致しましたが、今回はどうですか? 加藤 格闘シーンでいうと、源治VS琥珀さんと、クライマックスのジェシー(NAOTO)VSコブラですね。ツイッターで拡散されているジェシーVSコブラのgif動画は、永遠に観ていられる。ジェシーのあの着地は一体どうなってるのか、今も理解できないです。ダンスではよくある動きなのかもしれませんが、戦っている最中にああいう形で入れてくるのは初めて観たので衝撃を受けました。それと、ジェシーがすごくて見逃しがちなんですが、あのシーン、コブラもコブラで一瞬壁を蹴って体勢を変えているんですよ。みんなサラッとすごいことをやっていますね。【ポイント②】歴史に残るカーアクション!車に飛び込む九十九さん!
加藤さんが永遠に見ていられるジェシーVSコブラのシーンは5:32から(「HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY」Action Special Trailerより)
藤谷 話の本筋には深く関わっていないですけど、ヤマト(鈴木伸之)VSブラウン(岩永ジョーイ)も印象に残っています。アクションとしては“ガタイのいい人VS細身で身体能力の高いすばしっこい人”というバランスがすごくいい。しかもブラウンがナイフを使うじゃないですか。『クローズZERO』【3】しかり、ヤンキーものでナイフを使うのは “切羽詰まった卑怯な人”という記号になりがちなんですが、ブラウンはかっこいいナイフ使いという見せ方になっていた。それと、ブラウンが英語でしゃべってくるのに対して、ヤマトが持ち前のIQの低さで「は?」と「ダイジョブー?」で済ますのが秀逸でしたね。私の考える「ハイロー感」はあれなんですよ。ブラウン役の岩永ジョーイさん、たしか『クローズEXPLODE』【4】『TOKYO TRIBE』【5】にも出演していたと思うんですが、改めて調べたら元ジャニーズJr.で石原軍団という経歴の持ち主でした。ここで彼を投入してくるとは……。 加藤 RUDE BOYS新メンバーのユウ役だった佐野岳くんも、すごい動きをしてましたね。彼はぜひザム3では、幹部クラスとのタイマンシーンをやってほしいです。 藤谷 彼は『仮面ライダー鎧武』(テレビ朝日)【6】の頃から、生身ですごいアクションをしていたことが話題になっていました。メンディーもよく出てる『最強スポーツ男子頂上決戦』(TBS)でもその高い身体能力を発揮してます。去年の10月にツイッターで「それにしても、アクション映画でたいなーーー!」ってツイートしていて、ファンは「ハイローに出て!!」って言ってたんです。そしたら、本当に出た。LOVE、DREAM、HAPPINESSとはこのことですよ(?)。ザム2のオープニング、無名街の廃墟でのジャンプシーンで、満面の笑みの佐野岳くんがスクリーンに大写しになると私は毎回泣いてます。もう5回は泣きました。 加藤 ただ、ジェシーVSコブラが素晴らしいがゆえに、どうしても最後のロッキー(黒木啓司)VS蘭丸(中村蒼)がかすんでしまうんですよね……。2人とも、すごくいい動きはしているんですよ。でもほかが派手すぎるから……。単純に、2人とも動きやすい恰好をしていないから、そんなにアクロバティックなことはできないというのはありますが。 藤谷 ガラスで手を傷つけたりするような、、蘭丸が反則技を使うことで動きが鈍くならざるを得ない部分もありますしね。 加藤 でも、ロッキーがコブラのバンダナを拳に巻いて、怪我をしている手で蘭丸を殴るのは、印象に残る良いシーンになっていました。アレがあるから、なんだかんだで燃えましたね。新たなハイロースター誕生の予感…(岩永ジョーイHPより)
藤谷 蘭丸については、もちろん中村蒼さんはこれまでにない役をすごく頑張っているんですけど、鑑賞後の印象として、新キャラの中ではジェシーに食われてしまっていたような。。ジェシーは良くも悪くもインパクトが強いし、フックになるキメ台詞も多い。「お仕事ですからねぇ。make money〜?♪」もアドリブだったという話がありますし、セリフのひとつひとつが“ヤバい”んですよ。 加藤 ジェシーと源治は、ハイローの世界を理解しきった上で演技のベクトルが定まっていると思うんですよ。「この世界ならこれくらいやっていい」っていうことを、よくわかっていた。普通の俳優だったら、「サン・キングス刑務所にいて、オレンジ色のツナギの囚人服を着て、懸垂しながら登場します」って言われたら困惑すると思うんですよね。でもそこで「そういうことね」と理解して、「じゃあこれくらいやっていいな」ってぱっとつかめる反射神経はすごいと思う。蘭丸は、普通の映画だったら十分ラスボス感はあると思うんです。ただ、いかんせんこれはハイローなので。一方、九龍グループの新キャラたちは、全員そこをしっかりつかんでいましたね。【ポイント③】演者はまず常軌を逸すべし――過剰であるほど輝く世界
藤谷 クライマックスの善信もそうだし、克也(加藤雅也)、植野(笹野高史)、源(高嶋政宏)、藤森(木下ほうか)、全員がハイローの世界観やベクトルをしっかり理解している感じがありましたね。やはり場数のなせる技でしょうか。特に木下ほうかさんの肩のすぼめ方が最高でした。 加藤 高嶋さんの、あの窓ガラスのシーンも最高でした。あれくらいやっていい世界観だというのを、ベテラン俳優さんたちはつかんでいたんでしょうね。岸谷さんの「隠蔽できるんだよ……!」の言い方とか。 藤谷 村山役の山田裕貴さんは、ドラマ版から培ってきた経験と本人の反射神経が相変わらず働いてました。今回も「鬼邪高校、課外授業始めまーす」とか「だるまさんがころぶかな?」とか、抜群なアドリブをぶち込んでいたみたいですし。でも、このままハイローがシリーズ化したら、LDH外の若手の俳優がどんどん出ることになるでしょうが、大変ですよね。まず常軌を逸した芝居・キャラクターを自ら作っていかなければならない……。 加藤 若手の俳優たちにとって、一種の修練の場になったら面白いですね。九龍の皆さんみたいに、はっちゃけた演技をどんどん提案してキャラを立たせていくみたいな。 継続しての出演陣でいうと、雨宮雅貴役のTAKAHIROがすごくよかったです。琥珀さんにUSBを託すときの「兄貴が死んでさ」の言い方が、クールでありつつ声が震えている感じを出していた。『THE RED RAIN』を踏まえて、TAKAHIROさんの中でキャラが固まったんだな、と。ベテラン勢の迫力も圧巻。
藤谷 ザムのラストの琥珀さんが改心して泣いているシーンと、『THE RED RAIN』で雅貴が兄である尊龍(斎藤工)を失って雨の中で泣いてるシーンが左右対称で交互に挿入されるところも、画として美しくてすごく考えられていましたね。なおかつ、雅貴役のTAKAHIROさんと琥珀さん役のAKIRAさんは、06年の“同期入社”ですし。 編集部 2人は、「EXILE第2章」で加入したボーカルとパフォーマーです。ファンの間では「2章コンビ」と呼ばれていますし、本人らも「俺たちは二人三脚」と公言しています。だから、ザム2での琥珀さんと雅貴の共闘は「EXILE〜〜〜〜!!!」ってなりました。『HiGH&LOW Special Trailer 「THE RED RAIN」』より
加藤 カーアクションシーンがあまりにすごいので、「琥珀さん&九十九さんと雨宮兄弟の映画だ」と思う部分はありますよね。 藤谷 琥珀さんの映画であり、それについていく九十九さんが「琥珀さん、俺車ダメだわ」で前半は全部持っていくじゃないですか。 加藤 ただ、最後の前蹴り一発で、あそこからコブラの映画になった感じがしたんですよ。変な話ですが、あのエンドロールはエンディングかつ、コブラの物語のオープニングでもあると思うんです。 そもそも、ここまでアクションとキャラクターの話ばかりしてきましたけど、ストーリーのこともちゃんと言っておきたいです。最初に「続編が公開される」と聞いたときは、正直「引き伸ばしにかかるのかな?」と思ってたんです。いま、洋画でも邦画でもユニバース化して引き伸ばしている作品がすごくたくさんある。でもハイローは違った。物語が急展開を迎えて、決着の仕方はわからないにせよ、終わりに向かって突き進んでいる感じもすごく気持ちよかったです。「スターウォーズ」の『帝国の逆襲』みたいな感じで、単純に物語としての続きが気になる。ドラマシリーズはキャラ紹介の色合いが濃かったけれど、ザム2からはストーリーで引っ張っていくんだな、と感じました。 藤谷 正統進化を遂げてましたね。昨年の対談で「アクションの尺がもっと欲しかった」という話をしましたけど、今回はストーリーを引っ張る形でアクションがありながら、ドラマ自体の強度も上がって、厚みが出てきました。 ザム2の予告編でコブラが「一緒にいるだけが仲間じゃねぇ」って言っているのを観た時は、ヤマトとコブラの「シビル・ウォー」(『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』【7】)になるのかと思ったんです。それがコブラ・ヤマト・ノボル(町田啓太)対ダン(山下健二郎)・テッツ(佐藤寛太)・チハル(佐藤大樹)という分裂になるのは意表を突かれました。ドラマのシーズン1ではコブラ&ヤマト対ノボルという対立がありましたが、あれは一言でいうと「進路の問題」で、道を誤ってしまったノボルを、コブラとヤマトが説得しようとしていた。今回の対立は、どちらかが間違っているわけではない。 ここで浮上してくるのが、「不良(アウトロー)の進路問題」なんですよ。1990年代以降のヤンキーものって、『莫逆家族』(田中宏/講談社)【8】にしても『サムライソルジャー』(山本隆一郎/集英社)【9】にしても、不良少年がどうやって自分の進路を決め、生活を選ぶかがひとつのテーマになっています。バブル期に連載されていた『BADBOYS』(田中宏/少年画報社)【10】だとそのまま青春の終わり=物語もそこで終わっていたのが、その続編的位置づけの『グレアー』や、さらに続編の『KIPPO』では嫌というほど仕事や家庭といった「その後」にどう向かい合うのかが描かれているんです。「その後」問題はこの20年くらいの不良コンテンツのトレンドといってもいい。でもこれらの作家たちや、『クローズ』『WORST』の高橋ヒロシにしたって、誰もこの問題に答えを出せていないんです。先述の『サムライソルジャー』は渋谷のギャングの抗争の裏にヤクザのカジノ計画があるという話で、ハイローを思い起こさせる設定が結構あります。この作品も、最終的には「不良少年は居場所がないし粗暴だけど、今時の無気力な若者よりは熱いやつらの方がいい」みたいなポエムな軟着陸になってしまい、どうしてもすっきりしていない。この山王連合会シビル・ウォーも、まだ落としどころが見えてこないので、その点は心配ではあります。 加藤 「ヤンキーの進路問題」にうまく応えたヤンキーマンガは、まだないですよね。一応『クローズ』は最後に「卒業後はこういう進路にいきました」みたいな説明は入るけど、その後の生活で高校時代と同じ輝きを持てているか、というのは絶対描かれない。 藤谷 そこはまだ誰も結論が出せていないんですよ。ハイローにもつながるところとして、当たり前ですけど、喧嘩シーン、アクションのほうがコンテンツとして引きが強い。不良がリアルに将来に迷ったり葛藤しているのって、メイン読者からすればそこまで興味のあることではないでしょうし。 そもそもコブラたちって、MUGENのときは「からまれてるヤツを助けただけなのに警察に目つけられた」ってプンスカしてましたけど、山王連合会は不良だからって迫害されている描写もない。だからチハルの言葉じゃないですけど、「山王連合会って、何と戦ってるんですかね?」となるのも仕方ないのでは。 加藤 そこでザム2では、九龍という敵がより明確に出てきたのかもしれないですね。 藤谷 確かに、物語がこれまでふわっとしていたのが、九龍と直接対決の場面が出たことでちょっと固まってきました。そこがまさに正統進化なんですけど、それによって山王のアイデンティティはかえって揺らいできている。これまでは作中でもなんとなく見過ごしていた、進路というか「生き方」問題が浮き彫りになって、観てるほうも「あれ?」と。 またマンガの話になってしまうんですが、山本隆一郎の新作『元ヤン』【11】は、「地元を愛する元ヤンが、同じく地元を愛する全国のヤンキーたちと戦って全国制覇しようとする話」なんです。「全員主役」ならぬ「全員山王」みたいな。ハイローもウッカリすると自分たちの問題を先送りにして、ほかの地区の山王みたいな連中と戦う話になる可能性も……。 加藤 その問題に対しては、作り手側も自覚は絶対にあるでしょうね。だからザム2のクライマックスで、DTC(ダン・テッツ・チハルの略)は仲違いしたまま喧嘩に本当に参加しなかった。別の作品を引き合いに出して恐縮ですが、僕は映画『ワイルド・スピード』が好きで、最新作の『アイスブレイク』【12】もすごく面白かったんですけど、どうしても引っかかるところがあるんです。『アイスブレイク』では、ヴィン・ディーゼル演じるドムという“ファミリー”のリーダーが、いろいろあって悪事に手を染める。その過程で、前作『スカイミッション』の敵で、ファミリーの一員を殺害したデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)が仲間に加わるんです。『ワイスピ』って絶対最後にファミリーでバーベキューをするんですけど、そこに普通にジェイソン・ステイサムがいる。 藤谷 ハイローでいうと、二階堂(橘ケンチ)がしれっと山王のお祭りにいるようなものですね。「お前、龍也もノボルも轢いたじゃねーか!」っていう。 加藤 そうそう。だから観ていて、「え、いるの!?」ってなっちゃうんですよ。殺されたキャラが好きだった人からすれば、納得がいかない。そこに誰かが作中で疑問を呈してほしいんですけど、ドムが「俺はこいつを許す」みたいな空気を出したら、みんな「ドム……!」ってなってしまう。忖度ですよ。そこに違和感があって、今までのシリーズほど乗り切れなかったんです。対してザム2では、DTCが普通に出て行ってしまう。 藤谷 「実はあとから参戦します」じゃなくて本当に来ないのは、セオリーを破ってますよね。 加藤 本当はあそこで助けに来るのがいちばん簡単ではあるんですけど、それを撮らなかった。そこで作り手側が、山王の進路問題というか、カジノができることによって街がどうなっていくのかというテーマに真摯に向き合おうとしているのが伝わりました。 藤谷 もうひとつ進路問題でいうと、村山たち鬼邪高3人組も謎ですよね。ザムのラストでは「俺たちはもう卒業だ」「山王入れてくんねぇ?」って言ってたのに、今回も学ラン着てるし。 加藤 ただ、村山たちは卒業して「旅に出る」とか言い出してもいいと思うんですよ。『今日から俺は!!』(西森博之/小学館)【13】みたいに、3人でバイクか何かに乗って「じゃあな〜」って遠ざかっていくとか。達磨も「それからも幸せに賭場を続けていきました」で済む。ラスカルズはすでに店を経営している。山王だけが“将来”という、決着を付けないといけない問題に直面している。 藤谷 無名街は……? 加藤 無名街は、明日を生きるほうが大切だから……。 藤谷 俺たちは、生きることを決してあきらめない……。 加藤・藤谷の熱いハイロー談義はまだまだ終わらない! 後編は明日公開予定です。 (構成/斎藤岬) <プロフィール> 加藤よしき ライター。1986年生まれ。「Real sound」などで執筆。『別冊映画秘宝 90年代狂い咲きVシネマ地獄』(洋泉社)に寄稿。 ブログ:http://blog.livedoor.jp/heretostay/ twitterID:@daitotetsugen 藤谷千明 ヴィジュアル系とヤンキーマンガとギャル雑誌が好きなフリーライター。1981年生まれ。執筆媒体「サイゾー」「Real sound」「ウレぴあ」ほか。 twitterID:@fjtn_c <註釈>【ポイント④】山王連合会分裂で芽生えた「ヤンキー卒業問題」
【1】『ダークナイト』 2008年公開/監督:クリストファー・ノーラン/主演:クリスチャン・ベール/アメリカン・コミック『バットマン』を原作とした実写映画作品。敵役・ジョーカーを演じたヒース・レジャーの存在感は語り草に。ちなみにコブラ役の岩田剛典も好きな映画に本作をあげている。
【2】『マトリックス』 1999年公開/監督:ラナ・ウォシャウスキー、リリー・ウォシャウスキー/主演:キアヌ・リーブス/SFアクション映画の金字塔にして、CG映画のレベルを引き上げたといわれる傑作。
【3】『クローズZERO』 2007年公開/監督:三池崇史/主演:小栗旬/若手イケメン俳優×ヤンキーマンガ実写化作品における00年代最大のヒット作。ハイローも存分にこの作品の影響を受けているはずだ。興行収入も25億円を記録した。
【4】『クローズEXPLODE』 2014年公開/監督:豊田利晃/主演:東出昌大/興行収入は11.4億円にとどまり、大ヒットした小栗旬主演の『クローズZERO』『ZERO II』ほどのヒットはしなかったが、一部のマニアには受けた作品。ちなみに、コブラ役・岩田剛典の映画初出演昨品でもある。
【5】『TOKYO TRIBE』 2014年公開/監督:園子温/主演:YOUNG DAIS/井上三太による同名マンガの実写映画。近未来のトーキョーにひしめくトライブ(族)たちの暴力と愛と友情を描く。アクション監督は『THE RED RAIN』のアクションも手がけた匠馬敏郎。ハイローでは「9」役でおなじみのラッパーANARCHYも出演している。
【6】『仮面ライダー鎧武』 2013年10月~2014年9月放映/テレビ朝日系/監督:田﨑竜太、柴﨑貴行、諸田敏、中澤祥次郎、石田秀範、金田治(ジャパンアクションエンタープライズ)、山口恭平/主演:佐野岳/平成仮面ライダーシリーズ第15作目の作品で、戦国武将とフルーツを組み合わせたイメージのライダーが活躍した。とにかく果汁がほとばしる。
【7】『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』 2016年公開/監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ/主演:クリス・エヴァンス/「マーベル・コミック」の実写映画を同一の世界観のクロスオーバー作品として扱う『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズの13作品目。共にアベンジャーズとして活動していたキャプテン・アメリカとアイアンマンが、志を同じにしながらも激しく対立する。正義とは何か?ヒーロー映画につきまとう問題に挑んだ傑作。
【8】『莫逆家族』(田中ヒロシ/講談社) 1999年~2004年「週刊ヤングマガジン」にて連載/かつて暴走族だった主人公・火野鉄は青春を封印し手に職をつけて働いていたが、族仲間と再会し再びアウトローの道へひた走っていく。2012年に徳井義実(チュートリアル)主演で実写映画化。同作には、日向役の林遣都や家村会会長役の中村達也、龍也役の井浦新などハイローでもおなじみの面々が出演している。
【9】『サムライソルジャー』(山本隆一郎/集英社) 2008年~2014年「週刊ヤングジャンプ」にて連載/数々の不良集団が乱立する渋谷は、最強の不良集団「ZERO」によって均衡状態が保たれていたが、「ZERO」の頭・桐生達也が渋谷統一を宣言したことにより、抗争が勃発する。
【10】『BADBOYS』(田中宏/少年画報社) 1988年〜1996年まで「ヤングキング」にて連載/広島県を舞台に、富豪の家に生れながら不良になることを決意した主人公・桐木司の青春グラフィティ。2011年には三浦貴大主演で実写映画に。2013年には中島健人(Sexy Zone)をメインに据え『BAD BOYS J』のタイトルでテレビドラマ化され、多くのジャニーズ事務所のタレントたちが出演した。このドラマの脚本を書いた渡辺啓はLDH所属で、ハイローの脚本家チームにも参加している。
【11】『元ヤン』(山本隆一郎/集英社) 2015年から「週刊ヤングジャンプ」にて連載中/そのタイトル通り「元ヤン」の主人公・矢沢正次が再び不良として立ち上がり、「不良界の天下統一」を目指すストーリー。
【12】『ワイルド・スピード アイスブレイク』…2017年公開/監督:F・ゲイリー・グレイ/主演:ヴィン・ディーゼル/2000年から続く人気カーアクション映画『ワイルド・スピードシリーズ』の最新作。ハイローの久保茂昭監督はザム2のカーアクションを考えるにあたり『ワイルド・スピード』を参考にしたと、映画パンフレットで明言している。
【13】『今日から俺は!!』(西森博之/小学館) 1988年から1990年まで「増刊少年サンデー」にて、1990年から1997年まで「週刊少年サンデー」にて連載/千葉を舞台に主人公・三橋貴志と伊藤真司が他の不良と戦ったり、珍事に巻き込まれたりするバトル兼ギャグマンガ。93年には実写Vシネ化も。
ということで、昨年の『HiGH&LOW THE MOVIE』の公開時に行った、ヤンキーマンガとEXILE史学に詳しいライターの藤谷千明さんと、アクション映画に明るい加藤よしきさんによる対談を今回も再び敢行。前回は「村を焼かれた窪田正孝」「国産の海外映画」「HIROさん版『エヴァンゲリオン』説」などのパワーワードが飛び出すアツいものとなったが、それから1年がたち、8月19日に公開された続編『HiGH&LOW THE MOVIE2 / END OF SKY』を2人はどう見たか? 「HiGH&LOW」の世界を語り尽くします。(なお、今回も同席している編集は重度のLDHオタです) ※本編には『HiGH&LOW THE MOVIE2 / END OF SKY』のネタバレが含まれますのでご了承ください。『HiGH&LOW THE MOVIE2 / END OF SKY』予告編より
藤谷 去年の対談の時点で「続編はあるだろう」と言ってはいましたが、まさか2、3を立て続けに公開するとは……(編注:『HiGH&LOW THE MOVIE3 / FINAL MISSION』は11月11日公開予定) 加藤 あの頃の俺たちはただ、適当なことをしゃべっていただけだった……。 藤谷 適当なことをしゃべるのは間違っている。でも、適当なことをしゃべりたいと思う気持ちは間違ってないですよ! 加藤 とにかく本論に入る前に、まずは「関係者の皆様、ごめんなさい」と言っておきたいです。昨年の対談を読み返すと、本当に適当なことを言っていて目も当てられないです。申し訳ない。【ポイント①】いきなりだけど、エンドロールがすごい!
編集部 とはいえ、昨年の対談を今読み返すとかなり的を射ているなと、手前味噌ながら感じます。前回、加藤さんが「ハイローはヤンキーの『エヴァンゲリオン』だ」と言っていましたが、最近公開された『HiGH&LOW THE MOVIE 3 / FINAL MISSION』の予告編は完全に『エヴァ風』の作りでした。偶然とはいえ、予言的中です。というわけで、今回も好き勝手に語っていきましょう! まずは新作について率直な感想をお伺いしたいです。 加藤 『HiGH&LOW THE MOVIE2 / END OF SKY』(以下、ザム2)は、まためちゃくちゃおもしろかったです。昨年の『HiGH&LOW THE MOVIE』(以下、ザム)と比較した時に、すごく洗練されていましたね。テンポよく切るべきところは切って、増えたキャラクターも個性が立っていて魅力的で、ますますハイロー世界が楽しくなったと思います。それにザムへの世間の反応を取り入れて「ここまでやっていいんだ」と作り手側も理解したのでしょうね。 “ターミネーター源治”(小林直己)や、あの圧巻のカーチェイスのように、前作のリアリティラインだったらおそらくできなかったであろうものが実現されていた。 そして何より言っておきたいのが、ラストシーンからのエンドロール! 藤谷 あれは本当に素晴らしいですね。コブラ(岩田剛典)が九龍グループの善信(岸谷五朗)に前蹴りをかまして、SWORDが全員集合して、バーン!と「END OF SKY」のロゴが出て、「HIGHER GROUND」が流れるというタイミング、最高以外の言葉が見つからない。 加藤 本当に、完璧なタイミングでした。スパッと終わるのが気持ちいい。いくら続編がある前提とは言え、あそこで映画を終わらせるって、今の邦画においてすごく勇気があると思いました。そして「終わったー!」と思ったらとんでもない映像が流れはじめて、「どうなってるんだよ!」ってなりました。直前に善信が「隠蔽できるんだよ……!」って力強く言っていたわりに、街が本当にめちゃくちゃになっていて、全然隠蔽していないところも込みでたまらなかったです。唯一の欠点は、横の映像がすごすぎて、スタッフロールに全然目が行かないことでしょうか。 藤谷 「エンドロールをきちんと観ずに帰ってしまう問題」っていわれるじゃないですか。ザム2のこれは絶対に席を立てないですよ。ザム3の、おそらく本編有数の大変な場面がバンバン流れてくる。普通の映画だったら多少は出し渋ったりするかもしれない。それが一切ない恐ろしさを感じました。使徒が襲来しそうなこの予告編。
藤谷 アクションに関しては、前作も十分にすごかったですが、さらに進化していました。一番すごかったのは、言うまでもなくカーアクション。中盤の源治VS雨宮兄弟(TAKAHIRO、登坂広臣)&琥珀さん(AKIRA)・九十九さん(青柳翔)でしょう。これは歴史に残るアクションシーンですよ! 加藤 日本映画で観たことのない映像でした。あの車の縦回転は、日本で初めてやったらしいですね。 藤谷 クリストファー・ノーランの『ダークナイト』【1】でもやってましたが、「キャノンロール」というそうですね。今回のザム2のキャノンロール、本当に志の高い回転ですよ。 加藤 USBを奪った敵の車に向かって九十九さんがダッシュしてからの、フロントガラスへの飛び込みもすごかった。最近の韓国映画では、車の中から擬似ワンカットのようにして撮影するアクションシーンがあるんですが、あれの応用且つそれ以上のインパクト、ケレン味がありました。あとは、琥珀さんと源治の殴り合い。あれはもう怪獣映画みたいでしたね。 藤谷 私はあのシーンで、『マトリックス1』【2】終盤のモーフィアスとエージェントのバトルを思い出しました。攻撃力も守備力もカンストしてる人同士の殴り合いというか。 加藤 琥珀さんが殴ったあと、源治がユラ〜ッと立ち上がりますよね。普通だったらそこで「えっ?」とひるみそうなものですけど、琥珀さんが躊躇なく戦いを続けるところが良い。2人のキャラが出ている。 藤谷 前作でのベストバウトは劉VSスモーキーで意見が一致しましたが、今回はどうですか? 加藤 格闘シーンでいうと、源治VS琥珀さんと、クライマックスのジェシー(NAOTO)VSコブラですね。ツイッターで拡散されているジェシーVSコブラのgif動画は、永遠に観ていられる。ジェシーのあの着地は一体どうなってるのか、今も理解できないです。ダンスではよくある動きなのかもしれませんが、戦っている最中にああいう形で入れてくるのは初めて観たので衝撃を受けました。それと、ジェシーがすごくて見逃しがちなんですが、あのシーン、コブラもコブラで一瞬壁を蹴って体勢を変えているんですよ。みんなサラッとすごいことをやっていますね。【ポイント②】歴史に残るカーアクション!車に飛び込む九十九さん!
加藤さんが永遠に見ていられるジェシーVSコブラのシーンは5:32から(「HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY」Action Special Trailerより)
藤谷 話の本筋には深く関わっていないですけど、ヤマト(鈴木伸之)VSブラウン(岩永ジョーイ)も印象に残っています。アクションとしては“ガタイのいい人VS細身で身体能力の高いすばしっこい人”というバランスがすごくいい。しかもブラウンがナイフを使うじゃないですか。『クローズZERO』【3】しかり、ヤンキーものでナイフを使うのは “切羽詰まった卑怯な人”という記号になりがちなんですが、ブラウンはかっこいいナイフ使いという見せ方になっていた。それと、ブラウンが英語でしゃべってくるのに対して、ヤマトが持ち前のIQの低さで「は?」と「ダイジョブー?」で済ますのが秀逸でしたね。私の考える「ハイロー感」はあれなんですよ。ブラウン役の岩永ジョーイさん、たしか『クローズEXPLODE』【4】『TOKYO TRIBE』【5】にも出演していたと思うんですが、改めて調べたら元ジャニーズJr.で石原軍団という経歴の持ち主でした。ここで彼を投入してくるとは……。 加藤 RUDE BOYS新メンバーのユウ役だった佐野岳くんも、すごい動きをしてましたね。彼はぜひザム3では、幹部クラスとのタイマンシーンをやってほしいです。 藤谷 彼は『仮面ライダー鎧武』(テレビ朝日)【6】の頃から、生身ですごいアクションをしていたことが話題になっていました。メンディーもよく出てる『最強スポーツ男子頂上決戦』(TBS)でもその高い身体能力を発揮してます。去年の10月にツイッターで「それにしても、アクション映画でたいなーーー!」ってツイートしていて、ファンは「ハイローに出て!!」って言ってたんです。そしたら、本当に出た。LOVE、DREAM、HAPPINESSとはこのことですよ(?)。ザム2のオープニング、無名街の廃墟でのジャンプシーンで、満面の笑みの佐野岳くんがスクリーンに大写しになると私は毎回泣いてます。もう5回は泣きました。 加藤 ただ、ジェシーVSコブラが素晴らしいがゆえに、どうしても最後のロッキー(黒木啓司)VS蘭丸(中村蒼)がかすんでしまうんですよね……。2人とも、すごくいい動きはしているんですよ。でもほかが派手すぎるから……。単純に、2人とも動きやすい恰好をしていないから、そんなにアクロバティックなことはできないというのはありますが。 藤谷 ガラスで手を傷つけたりするような、、蘭丸が反則技を使うことで動きが鈍くならざるを得ない部分もありますしね。 加藤 でも、ロッキーがコブラのバンダナを拳に巻いて、怪我をしている手で蘭丸を殴るのは、印象に残る良いシーンになっていました。アレがあるから、なんだかんだで燃えましたね。新たなハイロースター誕生の予感…(岩永ジョーイHPより)
藤谷 蘭丸については、もちろん中村蒼さんはこれまでにない役をすごく頑張っているんですけど、鑑賞後の印象として、新キャラの中ではジェシーに食われてしまっていたような。。ジェシーは良くも悪くもインパクトが強いし、フックになるキメ台詞も多い。「お仕事ですからねぇ。make money〜?♪」もアドリブだったという話がありますし、セリフのひとつひとつが“ヤバい”んですよ。 加藤 ジェシーと源治は、ハイローの世界を理解しきった上で演技のベクトルが定まっていると思うんですよ。「この世界ならこれくらいやっていい」っていうことを、よくわかっていた。普通の俳優だったら、「サン・キングス刑務所にいて、オレンジ色のツナギの囚人服を着て、懸垂しながら登場します」って言われたら困惑すると思うんですよね。でもそこで「そういうことね」と理解して、「じゃあこれくらいやっていいな」ってぱっとつかめる反射神経はすごいと思う。蘭丸は、普通の映画だったら十分ラスボス感はあると思うんです。ただ、いかんせんこれはハイローなので。一方、九龍グループの新キャラたちは、全員そこをしっかりつかんでいましたね。【ポイント③】演者はまず常軌を逸すべし――過剰であるほど輝く世界
藤谷 クライマックスの善信もそうだし、克也(加藤雅也)、植野(笹野高史)、源(高嶋政宏)、藤森(木下ほうか)、全員がハイローの世界観やベクトルをしっかり理解している感じがありましたね。やはり場数のなせる技でしょうか。特に木下ほうかさんの肩のすぼめ方が最高でした。 加藤 高嶋さんの、あの窓ガラスのシーンも最高でした。あれくらいやっていい世界観だというのを、ベテラン俳優さんたちはつかんでいたんでしょうね。岸谷さんの「隠蔽できるんだよ……!」の言い方とか。 藤谷 村山役の山田裕貴さんは、ドラマ版から培ってきた経験と本人の反射神経が相変わらず働いてました。今回も「鬼邪高校、課外授業始めまーす」とか「だるまさんがころぶかな?」とか、抜群なアドリブをぶち込んでいたみたいですし。でも、このままハイローがシリーズ化したら、LDH外の若手の俳優がどんどん出ることになるでしょうが、大変ですよね。まず常軌を逸した芝居・キャラクターを自ら作っていかなければならない……。 加藤 若手の俳優たちにとって、一種の修練の場になったら面白いですね。九龍の皆さんみたいに、はっちゃけた演技をどんどん提案してキャラを立たせていくみたいな。 継続しての出演陣でいうと、雨宮雅貴役のTAKAHIROがすごくよかったです。琥珀さんにUSBを託すときの「兄貴が死んでさ」の言い方が、クールでありつつ声が震えている感じを出していた。『THE RED RAIN』を踏まえて、TAKAHIROさんの中でキャラが固まったんだな、と。ベテラン勢の迫力も圧巻。
藤谷 ザムのラストの琥珀さんが改心して泣いているシーンと、『THE RED RAIN』で雅貴が兄である尊龍(斎藤工)を失って雨の中で泣いてるシーンが左右対称で交互に挿入されるところも、画として美しくてすごく考えられていましたね。なおかつ、雅貴役のTAKAHIROさんと琥珀さん役のAKIRAさんは、06年の“同期入社”ですし。 編集部 2人は、「EXILE第2章」で加入したボーカルとパフォーマーです。ファンの間では「2章コンビ」と呼ばれていますし、本人らも「俺たちは二人三脚」と公言しています。だから、ザム2での琥珀さんと雅貴の共闘は「EXILE〜〜〜〜!!!」ってなりました。『HiGH&LOW Special Trailer 「THE RED RAIN」』より
加藤 カーアクションシーンがあまりにすごいので、「琥珀さん&九十九さんと雨宮兄弟の映画だ」と思う部分はありますよね。 藤谷 琥珀さんの映画であり、それについていく九十九さんが「琥珀さん、俺車ダメだわ」で前半は全部持っていくじゃないですか。 加藤 ただ、最後の前蹴り一発で、あそこからコブラの映画になった感じがしたんですよ。変な話ですが、あのエンドロールはエンディングかつ、コブラの物語のオープニングでもあると思うんです。 そもそも、ここまでアクションとキャラクターの話ばかりしてきましたけど、ストーリーのこともちゃんと言っておきたいです。最初に「続編が公開される」と聞いたときは、正直「引き伸ばしにかかるのかな?」と思ってたんです。いま、洋画でも邦画でもユニバース化して引き伸ばしている作品がすごくたくさんある。でもハイローは違った。物語が急展開を迎えて、決着の仕方はわからないにせよ、終わりに向かって突き進んでいる感じもすごく気持ちよかったです。「スターウォーズ」の『帝国の逆襲』みたいな感じで、単純に物語としての続きが気になる。ドラマシリーズはキャラ紹介の色合いが濃かったけれど、ザム2からはストーリーで引っ張っていくんだな、と感じました。 藤谷 正統進化を遂げてましたね。昨年の対談で「アクションの尺がもっと欲しかった」という話をしましたけど、今回はストーリーを引っ張る形でアクションがありながら、ドラマ自体の強度も上がって、厚みが出てきました。 ザム2の予告編でコブラが「一緒にいるだけが仲間じゃねぇ」って言っているのを観た時は、ヤマトとコブラの「シビル・ウォー」(『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』【7】)になるのかと思ったんです。それがコブラ・ヤマト・ノボル(町田啓太)対ダン(山下健二郎)・テッツ(佐藤寛太)・チハル(佐藤大樹)という分裂になるのは意表を突かれました。ドラマのシーズン1ではコブラ&ヤマト対ノボルという対立がありましたが、あれは一言でいうと「進路の問題」で、道を誤ってしまったノボルを、コブラとヤマトが説得しようとしていた。今回の対立は、どちらかが間違っているわけではない。 ここで浮上してくるのが、「不良(アウトロー)の進路問題」なんですよ。1990年代以降のヤンキーものって、『莫逆家族』(田中宏/講談社)【8】にしても『サムライソルジャー』(山本隆一郎/集英社)【9】にしても、不良少年がどうやって自分の進路を決め、生活を選ぶかがひとつのテーマになっています。バブル期に連載されていた『BADBOYS』(田中宏/少年画報社)【10】だとそのまま青春の終わり=物語もそこで終わっていたのが、その続編的位置づけの『グレアー』や、さらに続編の『KIPPO』では嫌というほど仕事や家庭といった「その後」にどう向かい合うのかが描かれているんです。「その後」問題はこの20年くらいの不良コンテンツのトレンドといってもいい。でもこれらの作家たちや、『クローズ』『WORST』の高橋ヒロシにしたって、誰もこの問題に答えを出せていないんです。先述の『サムライソルジャー』は渋谷のギャングの抗争の裏にヤクザのカジノ計画があるという話で、ハイローを思い起こさせる設定が結構あります。この作品も、最終的には「不良少年は居場所がないし粗暴だけど、今時の無気力な若者よりは熱いやつらの方がいい」みたいなポエムな軟着陸になってしまい、どうしてもすっきりしていない。この山王連合会シビル・ウォーも、まだ落としどころが見えてこないので、その点は心配ではあります。 加藤 「ヤンキーの進路問題」にうまく応えたヤンキーマンガは、まだないですよね。一応『クローズ』は最後に「卒業後はこういう進路にいきました」みたいな説明は入るけど、その後の生活で高校時代と同じ輝きを持てているか、というのは絶対描かれない。 藤谷 そこはまだ誰も結論が出せていないんですよ。ハイローにもつながるところとして、当たり前ですけど、喧嘩シーン、アクションのほうがコンテンツとして引きが強い。不良がリアルに将来に迷ったり葛藤しているのって、メイン読者からすればそこまで興味のあることではないでしょうし。 そもそもコブラたちって、MUGENのときは「からまれてるヤツを助けただけなのに警察に目つけられた」ってプンスカしてましたけど、山王連合会は不良だからって迫害されている描写もない。だからチハルの言葉じゃないですけど、「山王連合会って、何と戦ってるんですかね?」となるのも仕方ないのでは。 加藤 そこでザム2では、九龍という敵がより明確に出てきたのかもしれないですね。 藤谷 確かに、物語がこれまでふわっとしていたのが、九龍と直接対決の場面が出たことでちょっと固まってきました。そこがまさに正統進化なんですけど、それによって山王のアイデンティティはかえって揺らいできている。これまでは作中でもなんとなく見過ごしていた、進路というか「生き方」問題が浮き彫りになって、観てるほうも「あれ?」と。 またマンガの話になってしまうんですが、山本隆一郎の新作『元ヤン』【11】は、「地元を愛する元ヤンが、同じく地元を愛する全国のヤンキーたちと戦って全国制覇しようとする話」なんです。「全員主役」ならぬ「全員山王」みたいな。ハイローもウッカリすると自分たちの問題を先送りにして、ほかの地区の山王みたいな連中と戦う話になる可能性も……。 加藤 その問題に対しては、作り手側も自覚は絶対にあるでしょうね。だからザム2のクライマックスで、DTC(ダン・テッツ・チハルの略)は仲違いしたまま喧嘩に本当に参加しなかった。別の作品を引き合いに出して恐縮ですが、僕は映画『ワイルド・スピード』が好きで、最新作の『アイスブレイク』【12】もすごく面白かったんですけど、どうしても引っかかるところがあるんです。『アイスブレイク』では、ヴィン・ディーゼル演じるドムという“ファミリー”のリーダーが、いろいろあって悪事に手を染める。その過程で、前作『スカイミッション』の敵で、ファミリーの一員を殺害したデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)が仲間に加わるんです。『ワイスピ』って絶対最後にファミリーでバーベキューをするんですけど、そこに普通にジェイソン・ステイサムがいる。 藤谷 ハイローでいうと、二階堂(橘ケンチ)がしれっと山王のお祭りにいるようなものですね。「お前、龍也もノボルも轢いたじゃねーか!」っていう。 加藤 そうそう。だから観ていて、「え、いるの!?」ってなっちゃうんですよ。殺されたキャラが好きだった人からすれば、納得がいかない。そこに誰かが作中で疑問を呈してほしいんですけど、ドムが「俺はこいつを許す」みたいな空気を出したら、みんな「ドム……!」ってなってしまう。忖度ですよ。そこに違和感があって、今までのシリーズほど乗り切れなかったんです。対してザム2では、DTCが普通に出て行ってしまう。 藤谷 「実はあとから参戦します」じゃなくて本当に来ないのは、セオリーを破ってますよね。 加藤 本当はあそこで助けに来るのがいちばん簡単ではあるんですけど、それを撮らなかった。そこで作り手側が、山王の進路問題というか、カジノができることによって街がどうなっていくのかというテーマに真摯に向き合おうとしているのが伝わりました。 藤谷 もうひとつ進路問題でいうと、村山たち鬼邪高3人組も謎ですよね。ザムのラストでは「俺たちはもう卒業だ」「山王入れてくんねぇ?」って言ってたのに、今回も学ラン着てるし。 加藤 ただ、村山たちは卒業して「旅に出る」とか言い出してもいいと思うんですよ。『今日から俺は!!』(西森博之/小学館)【13】みたいに、3人でバイクか何かに乗って「じゃあな〜」って遠ざかっていくとか。達磨も「それからも幸せに賭場を続けていきました」で済む。ラスカルズはすでに店を経営している。山王だけが“将来”という、決着を付けないといけない問題に直面している。 藤谷 無名街は……? 加藤 無名街は、明日を生きるほうが大切だから……。 藤谷 俺たちは、生きることを決してあきらめない……。 加藤・藤谷の熱いハイロー談義はまだまだ終わらない! 後編は明日公開予定です。 (構成/斎藤岬) <プロフィール> 加藤よしき ライター。1986年生まれ。「Real sound」などで執筆。『別冊映画秘宝 90年代狂い咲きVシネマ地獄』(洋泉社)に寄稿。 ブログ:http://blog.livedoor.jp/heretostay/ twitterID:@daitotetsugen 藤谷千明 ヴィジュアル系とヤンキーマンガとギャル雑誌が好きなフリーライター。1981年生まれ。執筆媒体「サイゾー」「Real sound」「ウレぴあ」ほか。 twitterID:@fjtn_c <註釈>【ポイント④】山王連合会分裂で芽生えた「ヤンキー卒業問題」
【1】『ダークナイト』 2008年公開/監督:クリストファー・ノーラン/主演:クリスチャン・ベール/アメリカン・コミック『バットマン』を原作とした実写映画作品。敵役・ジョーカーを演じたヒース・レジャーの存在感は語り草に。ちなみにコブラ役の岩田剛典も好きな映画に本作をあげている。
【2】『マトリックス』 1999年公開/監督:ラナ・ウォシャウスキー、リリー・ウォシャウスキー/主演:キアヌ・リーブス/SFアクション映画の金字塔にして、CG映画のレベルを引き上げたといわれる傑作。
【3】『クローズZERO』 2007年公開/監督:三池崇史/主演:小栗旬/若手イケメン俳優×ヤンキーマンガ実写化作品における00年代最大のヒット作。ハイローも存分にこの作品の影響を受けているはずだ。興行収入も25億円を記録した。
【4】『クローズEXPLODE』 2014年公開/監督:豊田利晃/主演:東出昌大/興行収入は11.4億円にとどまり、大ヒットした小栗旬主演の『クローズZERO』『ZERO II』ほどのヒットはしなかったが、一部のマニアには受けた作品。ちなみに、コブラ役・岩田剛典の映画初出演昨品でもある。
【5】『TOKYO TRIBE』 2014年公開/監督:園子温/主演:YOUNG DAIS/井上三太による同名マンガの実写映画。近未来のトーキョーにひしめくトライブ(族)たちの暴力と愛と友情を描く。アクション監督は『THE RED RAIN』のアクションも手がけた匠馬敏郎。ハイローでは「9」役でおなじみのラッパーANARCHYも出演している。
【6】『仮面ライダー鎧武』 2013年10月~2014年9月放映/テレビ朝日系/監督:田﨑竜太、柴﨑貴行、諸田敏、中澤祥次郎、石田秀範、金田治(ジャパンアクションエンタープライズ)、山口恭平/主演:佐野岳/平成仮面ライダーシリーズ第15作目の作品で、戦国武将とフルーツを組み合わせたイメージのライダーが活躍した。とにかく果汁がほとばしる。
【7】『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』 2016年公開/監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ/主演:クリス・エヴァンス/「マーベル・コミック」の実写映画を同一の世界観のクロスオーバー作品として扱う『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズの13作品目。共にアベンジャーズとして活動していたキャプテン・アメリカとアイアンマンが、志を同じにしながらも激しく対立する。正義とは何か?ヒーロー映画につきまとう問題に挑んだ傑作。
【8】『莫逆家族』(田中ヒロシ/講談社) 1999年~2004年「週刊ヤングマガジン」にて連載/かつて暴走族だった主人公・火野鉄は青春を封印し手に職をつけて働いていたが、族仲間と再会し再びアウトローの道へひた走っていく。2012年に徳井義実(チュートリアル)主演で実写映画化。同作には、日向役の林遣都や家村会会長役の中村達也、龍也役の井浦新などハイローでもおなじみの面々が出演している。
【9】『サムライソルジャー』(山本隆一郎/集英社) 2008年~2014年「週刊ヤングジャンプ」にて連載/数々の不良集団が乱立する渋谷は、最強の不良集団「ZERO」によって均衡状態が保たれていたが、「ZERO」の頭・桐生達也が渋谷統一を宣言したことにより、抗争が勃発する。
【10】『BADBOYS』(田中宏/少年画報社) 1988年〜1996年まで「ヤングキング」にて連載/広島県を舞台に、富豪の家に生れながら不良になることを決意した主人公・桐木司の青春グラフィティ。2011年には三浦貴大主演で実写映画に。2013年には中島健人(Sexy Zone)をメインに据え『BAD BOYS J』のタイトルでテレビドラマ化され、多くのジャニーズ事務所のタレントたちが出演した。このドラマの脚本を書いた渡辺啓はLDH所属で、ハイローの脚本家チームにも参加している。
【11】『元ヤン』(山本隆一郎/集英社) 2015年から「週刊ヤングジャンプ」にて連載中/そのタイトル通り「元ヤン」の主人公・矢沢正次が再び不良として立ち上がり、「不良界の天下統一」を目指すストーリー。
【12】『ワイルド・スピード アイスブレイク』…2017年公開/監督:F・ゲイリー・グレイ/主演:ヴィン・ディーゼル/2000年から続く人気カーアクション映画『ワイルド・スピードシリーズ』の最新作。ハイローの久保茂昭監督はザム2のカーアクションを考えるにあたり『ワイルド・スピード』を参考にしたと、映画パンフレットで明言している。
【13】『今日から俺は!!』(西森博之/小学館) 1988年から1990年まで「増刊少年サンデー」にて、1990年から1997年まで「週刊少年サンデー」にて連載/千葉を舞台に主人公・三橋貴志と伊藤真司が他の不良と戦ったり、珍事に巻き込まれたりするバトル兼ギャグマンガ。93年には実写Vシネ化も。
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