“元アウトローのカリスマ”瓜田純士『君の膵臓をたべたい』を酷評も、肩にカメムシが付いていた

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 厳しさと優しさと素直さを併せ持つ“元アウトローのカリスマ”こと瓜田純士(37)が、森羅万象を批評する不定期連載。今回は「とにかく泣ける」と話題の映画『君の膵臓をたべたい』を鑑賞してもらい、率直な感想を聞いてみた。果たして、「鬼の目にも涙」となったのか……?  現在公開中の『君の膵臓をたべたい』は、本屋大賞第2位の大ヒット小説を実写化した青春映画(原作/住野よる、監督/月川翔)。 「ラスト、きっとこのタイトルに涙する」  それが映画のキャッチコピーだ。Twitter上では「感動した」「泣いた」の声が続出し、9月8日現在、Yahoo!映画のレビューでも5点満点で平均4.12点という高評価を得ている。原作未読の瓜田の耳にもそうした評判は届いていたらしく、「俺も泣いてしまうかもしれない」と言いながら、ポケットティッシュ持参で愛妻と共に劇場入りした。  ところが、映画が終わるなり真っ先に劇場を飛び出した瓜田は、「膵臓たべたい、膵臓たべたい、しつけえなぁ。しば漬けたべたい、を思い出したわ」と白けた顔で不満を表明。その後も映画の気に入らない点を次から次へと並べ立てた。 ――涙もろいところもある瓜田さんですが、今作では泣けなかったですか? 瓜田純士(以下/純士) よし、集中して泣くぞ!……と思ったら、北川景子が出て来たから、DAIGOの「ういっしゅ!」を思い出しちゃって、泣けなかったです。というのは半分冗談ですが、俺、病気モノが嫌いなんですよ。病気にかこつけてどうのこうのってのが、とにかくダメ。 ――それはなぜですか? 純士 俺、基本的に他人に冷たいんですよ。昔から近所の誰かが病気で死んでも「マジか。香典代がもったいないな」と思うだけ。ぶっちゃけ、人が死ぬのは仕方がないことだし、どうでもいいことだと思ってますから。余命何カ月とか、不慮の事故とか、そういうので泣かそうとするのって、なんかムカつく。そんな俺がその概念を忘れて、いいところをピックしようと最後まで真剣に隅々まで見た。それでもこのつまんなさ。いいところはほぼ皆無でした。 ――そんなにつまらなかったですか? 純士 ええ。だってあの女、病気にかこつけて男を口説いてるだけ。病気をネタに2時間たっぷり、男を振り回してるだけじゃないですか。男を振り回すなら振り回すなりの魅力がほしいけど、ただのワガママ女が自分に酔って傍迷惑なことをしてるだけだから、付き合い切れませんよ。
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――傍迷惑なこと、していましたか? 純士 「三番目に好き」じゃ満足できずに「一番目に好き」って言わせようとしたり、酒飲んでゲームまでして無理やりベッドに誘い込もうとしたり、謎を残したまま消えたり、挙げ句の果てには男の進路にまで影響を及ぼしたりしてたじゃないですか(笑)。きっと世の女性から見たら、一番イラッとくるタイプ。男の俺もイラッときた。あの朴訥とした真面目な男に何を言わそうとしてんだ? おまえ、女のやらしさみたいなもんをめちゃくちゃ秘めてないか? って思いながら見てました。行動すべてが、ケガで気を引こうとするリストカッターそのもの。マジで好感持てないです。作品としても粗が多いし。 ――たとえば、どんな粗がありましたか? 純士 あそこまで、膵臓、膵臓、連呼するんだったら、もっとちゃんと膵臓のなんという病気で、原因は何々で、何万人に何人ぐらいの病気で、だいたい余命いくばくで……とかのドクターの解説がないと、こっちは感情移入できないですよ。病気モンだったら、そのへんの説明は不可欠なのに、ほとんどあの子の一人称というか、自称だけで進んでいくから、重みがないし現実味もない。でっかい家に住んでるけど、親は何者なのかわからないし。そうした情報が不足してる割に、無駄な場面が多いんですよ。 ――何を無駄だと感じましたか? 純士 あれだけ膵臓で引っ張っといて、終盤のあの事件は、要りますかね? 強引すぎるし不自然すぎる。人生いつ何が起こるかわからないから今日を大切に生きましょうってことが言いたいんだろうけど、あの一件があろうがなかろうが時間の問題だったんだから、陳腐なショッキング展開をトッピングするんじゃねえよ、と思いました。 瓜田麗子(以下/麗子) あ、純士。ちょっと待って。肩にカメムシがついてるで(と言って指先で弾く)。 純士 カメムシをトッピングしてる俺のほうが陳腐じゃねえか……という問題はさておき、とにかくあの事件は要らないし、北川景子が泣く場面も要らないですよ。あの場面であんなもん見て泣き崩れるって、そこまでの思い入れ、その年齢のおまえにはもうないはずだろ、って思います。 ――奥様にお聞きしますが、ああいう女性同士の友情って、実際にあるものですか? 麗子 あると思います。
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――奥様はこの映画で泣きましたか? 麗子 泣きました。私はさっきのカメムシが死んでも泣くような人間ですから。 純士 ウチの嫁は、雰囲気に弱いんですよ。ストーリーはチンプンカンプンだとしても、泣ける音楽が流れて登場人物が泣き始めると、それにつられて泣くんです。でも今日の泣きレベルは5段階評価で1ぐらいでしょ? いつもはもっと泣くもんね? 麗子 そやな。中学生と私は騙せても、人生経験豊富な大人は泣かへんかも。でも、めっちゃええ場面もあったやん。急に見舞いに来られて、身だしなみをしてないから、と照れるフリしてベッドの中で泣くシーンとか。 純士 ああいう本音というのかな、「みんなの前では強がってるけど本当はこういう葛藤があって苦しいんだ」というシーンが多くあったら、俺も泣けたかもしれない。なんでそういうシーンが少なかったのかというと、答えはひとつで、「ラスト、きっとこのタイトルに涙する」とキャッチコピーで謳ってる通り、最後に種明かしをする構造になってるから、途中、途中で本音を描けなかっただけのこと。大いなる失敗ですよ、これ。便宜上、ヒロインの苦しい心模様を終盤まで出せなかったから、話が全体的に軽く薄くなってしまった。そもそもこのキャッチコピーもどうかと思う。泣く・泣かないはこっちが決めるのに、製作陣が泣くタイミングまで勝手に決めるんじゃねえよ、と言いたいです。 ――ホテルでの男女のやりとりに、キュンと来ませんでしたか? 純士 ああいう男女のバカげたやりとりに小説で何ページも割いたのかな、と思うとゾッとしますね。 ――何か一つぐらいは、褒める点はなかったですか? 純士 おっ! と思ったのは、登下校の描写がリアルだった点。ヒロインの名前が桜良(さくら)だから、桜をバックにした通学路のシーンが多かったですよね。ああいうシーンってたいていの邦画だと、エキストラが嘘くさい言動をしちゃうんだけど、この作品では自然な動きと自然な会話をしてたから、どこかの学校の本当の日常を切り取ったように見えた。そういう見せ方にはこだわってるな、と思いました。あと、小栗旬と北川景子はさすがの貫禄で、若いふたりに比べると、画面に出たときの迫力が違いました。ただ、今回の小栗くんの役柄は、主体性のない、振り回されるだけの可哀想な男って感じで、魅力的ではなかったですけどね。 ――瓜田さんは、恋愛映画が苦手なんですかね? 純士 いや、そんなことないですよ。小学校のころから、男女間の、目と目が合ったとか、気があるとかないとか、そういう少女漫画みたいな世界に憧れてましたから。ただ、いい思い出はないです。学校に行くと、よく一緒にしゃべる女子っていたじゃないですか。俺はそういう子たちから好かれてると思ってたんですけど、あるときからみんなが急に冷たくなり、ほぼ同時にその子らの親戚のおやじとかが出て来て、「ちょっかい出すな」と釘を刺された。どうやら「瓜田くんは怖すぎるから、なんとかしてほしい」と、女子グループが共闘を決意して大人にチンコロしたらしい。それほどまでに俺、嫌われてたんですよ(笑)。 麗子 でも、純士のことを好きって言う子もおったみたいやん。 純士 あぁ、あれか……。たいして可愛くもないくせに、イニシャルで「U・Jが好き」みたいなことを小学校の卒業アルバムに書いたバカ女がいるんですよ。U・Jなんて俺しかいないから、今後一生、クローゼットから卒アルが出てくる度に、当時のクラスメイトは俺とその女を思い出して笑いものにするでしょう。その女のいっときの自己陶酔のために、この俺に何十年単位で恥をかかせやがって……。今回の映画でもヒロインの綴った文章が物語の肝になってますが、ああいう物証を残すのは野暮ですよ。色恋に関することは「聞くな、言うな、書くな」が基本で、当事者の心の中だけにそっとしまっておくからこそ美しいもんだと俺は思いますけどね。 ――そういう瓜田さんは、ブログの文末でほぼ毎回、決め台詞のように「ひよっけ(奥様の愛称)が大好きです」と書いていますが、あれはどういう了見なのでしょう? 純士 アントニオ猪木に「元気ですかー!?」の意味を聞くバカはいないでしょ。それと一緒です。くだらないことを聞かないでください。 (取材・文=岡林敬太/撮影=おひよ)
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※日刊サイゾーでは瓜田純士の最新情報をほぼ月イチペースでお届けしています。 http://www.cyzo.com/cat8/outlaw_charisma/ ※瓜田純士公式ブログ http://junshiurita.com ※瓜田純士&麗子Instagram https://www.instagram.com/junshi.reiko/

「ペロペロ舐めて」悪女・元子に屈辱の展開も、武井咲の“デキ婚報道”が脳裏にチラつく『黒革の手帖』第7話

「ペロペロ舐めて」悪女・元子に屈辱の展開も、武井咲のデキ婚報道が脳裏にチラつく『黒革の手帖』第7話の画像1
テレビ朝日系『黒革の手帖』番組公式サイトより
 EXILE・TAKAHIROとのデキ婚を発表し世間を賑わせている武井咲が、銀座を舞台に暗躍する悪女役を演じるドラマ『黒革の手帖』(テレビ朝日系)の第7話が7日に放送され、平均視聴率11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.7ポイント上昇しました。  さて、これまでのあらすじを少し。東林銀行で派遣社員として働いていた原口元子(武井咲)は、“黒革の手帖”に脱税者の情報を記し、税務署に密告すると脅して次長・村井亨(滝藤賢一)ら上司の口を封じ、1億8千万円を横領。それを資金に銀座でクラブ・カルネを開業し、“銀座で1番若いママ”として注目される存在となります。  勢いに乗る元子は前回、銀座で1番のクラブ・ルダンを購入するため、売り主・長谷川庄治(伊東四朗)と交渉。売値3億円に対して手付金が5,000万円、2週間以内に残金を支払えない場合、1億円の違約金&カルネの譲渡、というシビアな条件を呑んでしまうのです。  黒革の手帖を脅しのネタに、有力者から金を奪い取ればいい。そうタカをくくっていた元子ですが、裏社会に繋がりを持つ長谷川の根回しにより、あてにしていた資金はまったく手に入らず。肝心の黒革の手帖まで何者かに盗まれてしまいます。焦った元子はカルネの常連客で衆議院議員の安島富夫(江口洋介)に泣きつき、なんとか手付金だけの損失で済むように取り計らってもらいます。  カルネを手放さずに済んだと安心した元子ですが、営業前のミーティング中に村井が登場。カルネ譲渡の契約は破棄されず、新たに支配人に就いたというのです。さらに、第3話で自分の店を持つという夢を元子に潰され、強い恨みを抱く山田波子(仲里依紗)が新しいママとして登場したところで前回は終了となりました。  今回はその続きからスタート。元子への復讐心に燃える村井と波子は、ここぞとばかりに嫌がらせをします。特に波子は、「この店にいたかったらこの靴を舐めて。ペロペロ舐めて」と命じ、元子が靴を舐めようとした途端、「時間切れ」と意地の悪い顔をして見せ、キャストたちの前で元子に最大限の屈辱を与えるのです。  窮地に陥ってしまった元子ですが、さらに追い打ちをかけるように妊娠したことが発覚。心当たりは安島しかいません。その安島に妊娠の件は伏せつつ、カルネの件を相談。弁護士を紹介してもらいます。  しかし、裏社会で絶大な力をもつ長谷川を敵に回すことを恐れた弁護士は、元子の依頼を拒否。元子は途方に暮れてしまいます。そして、街中をぼんやりと歩いているところを警察に不審がられ職質を受けるのですが、横領の件で警察に対して過敏になっているために反射的に逃走。その途中で階段を転げ落ち、流産してしまうのです。  もはや残された道は長谷川への直談判しかない。そう決心した元子の前に安島が現れ、「これを持っていれば会長(長谷川)は会ってくれる」と茶封筒を手渡すのですが、その中身を見た瞬間、元子は心の中で「手帖に代わる切り札になる!」と快哉を叫びます。  そして画面が切り替わり、着物姿の元子が堂々とルダンの店内に入り、店員に向かって「近々、このルダンのママになる原口元子と申します」と自信たっぷりの表情で言い放ったところで今回は終了となりました。  さて、感想ですが、やはり触れざるをえないのは、主役を務める武井のデキ婚でしょう。ただでさえ注目を集める中、まるで狙ったかのようにドラマ内でも妊娠。しかも、警察から全力で逃走したあとに階段から転げ落ちて流産というシーンがあったため、「妊婦にそんな演技をやらせていいのか」とドラマに集中できなかった視聴者は少なくなかったかもしれません。  それと今回、元子が派遣ホステス時代に働いていたクラブのママ・岩村叡子(真矢ミキ)にカルネ譲渡の件を相談した際、「ルールを破った女に居場所はない。元々あなたは銀座に合わない女だった」と痛烈な言葉を浴びせられる場面がありました。これに対して元子は「諦めません。私はこれからもこの銀座で生きていく」と返すのですが、このシーンについても“銀座”を“芸能界”に置き換えれば今の武井の状況にぴったりだな、なんて余計なことを考えてしまいドラマに集中できませんでした。  結婚も妊娠も武井の人生ですからとやかくは言えませんが、今回のドラマでせっかく悪女役に開眼しただけにもったいないな、というのが率直な意見です。また、前回から復讐の鬼と化して再登場した村井や波子も絶妙なキャラを発揮して盛り上げているだけに、せめてデキ婚発表はドラマ終了後にすれば良かったのではとも思ってしまいます。  なにはともあれ次回で最終回。安島から手渡された茶封筒には一体何が入っていたのか、元子の運命やいかに。あっと驚く展開&結末を期待して放送を待ちたいと思います。 (文=大羽鴨乃)

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Contents
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手越祐也・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38P~
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加藤シゲアキ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・66P~
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武井咲が見せた、工藤静香と同じ“超能力”とは

img01――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

◎芸能界の開拓者
 工藤静香と同じ「スタンド使い」であることが判明した武井咲。やっぱり芸能界では、あれが一番有効になるんだろうなぁ。スタンド名「ショットガン・マリッジ」か。強ぇ。覚えておこう。同等の能力を持ちながら、あえて駆使しなかった夏目三久は、発動条件が揃わなかったということなのか。それとも、もっとすごいスタンドを秘めているということなのか。

 ローラには、どんな難しい契約でも一瞬で解除できる「ディスカード・コントラクト」、草なぎ剛には、ヴィンテージデニムが高く売れるフリマが見つかる「ノーモア・メルカリ」、稲垣吾郎には好きなゴルフに耽溺できる「ゴルフ・スプリー」、香取慎吾にはとにかく心の安寧をもたらす「リーブ・ミー・アローン」。それぞれ今後の人生の要所で使って、道を切り開いてほしい。スタンドはタレントを救う。

◎嫌われ者の流儀
 フジテレビで放送された特番『アッコ×ピン子 はじめての2人旅』。大御所2人が沖縄旅行等、初体験でてんやわんや、という内容だったのだが。開始5秒で見る気が失せた。オープンカーの後部座席に2人並んで座り、スタッフに「青い海が見たい」とリクエスト。ちーがーうーだーろー、違うだろー(古っ。しかし豊田真由子議員続投宣言記念ということでひとつ)。和田アキ子と泉ピン子が、大御所のまんま、お膳立てロケしてるとこ見て何が面白いのか。運転手があっという間に目的地に運び、自撮り棒での初めてのスマホ撮影、そこへ仕込みの観光業者が馬を連れて通りがかり、タイアップの乗馬体験。「わー、こわぁい」って、違うだろーッ!

 当代の嫌われ老害2人を揃えたのなら、見せるべきは「非・大御所扱い」に決まっとろうが。慣れない飛行機の手配、ホテルのチェックイン、スタッフ全員の好き嫌いやアレルギー有無を加味しての料理店の予約、観光名所の検索から移動の段取り、マネージャーなしの起床等々。携帯で相談。日頃何もかも人任せの2人から全ての取り巻きを奪い、いかに自分たちが浮き世離れしているかを、剥き身で体感してもらう。「超大御所テレビ初密着で衝撃映像」ってコピーは、そういう画ヅラで謳ってほしいもんである。

 2人が待ち合わせし、品川から銀座へ向かう「初めての電車」という番組内企画に、とりあえずそれっぽい要素も入れときましょ、というベクトルが見えたが。Suicaのチャージにあたふたする2人を映して、ハイおしまい。銀座で最先端スポット体験をするための前戯に過ぎず。あとはVRマシーンで腰砕けになってギャーギャー騒ぐ2人を映す、あるある展開。

 アクの強い2人を集めておいて、木で鼻を括ったようなお定まりのロケやるくらいなら、TBSで以前やってた橋田壽賀子と泉ピン子の2人旅シリーズの方が、よっぽどエグ味が効いててエンターテインメント性が高かった。金に飽かせた橋田先生の旅のご相伴にあずかる形のピン子が、外国の超高級列車の白人だらけの食堂車でフランス料理を食べながら「あら、イチゴつかみにくいわね、先生。ねーえー、お箸なぁい?」と日本語で外国人係員にグイグイ。で、本当に箸出てきたりして。2人でイチゴに箸ブスッと差して食べるのである。他の白人客たちがジロジロ見てる中で。「超大御所2人のテレビ初密着衝撃映像」ってコピーは、見てるこっちがヒヤヒヤする、こういう画ヅラの見られる番組につけてくれや。

 「いつもと違う素顔」を提供しているつもりの大御所2人が、傍から見れば結局いつもの範疇の中、用意されたアクシデントでキャッキャキャッキャ。この番組で「ね? 遊び心ある企画でしょ」と胸を張るフジテレビ。そういうとこが、ねぇ。このフジーッ!!

◎不倫フィルター
 うーん。不倫自体にはもう驚かないが。幹事長になろうって人間が、しょっちゅう男とホテル行ったりドライブしたりして、何で自分は撮られないと思ってたのか。その浅薄さが理解できん。モサドの情報員並みの対策を取っていた宮迫でさえ、つるっとバレたのに。

 逆にもう、立候補してきた人間は、「週刊文春」(文藝春秋)に全員スクリーニングしてもらって、セーフだったヤツだけ公認したらどうか。新入社員も、結婚相手も、学校や資格受験も、全部文春通し。問題がなければマイナンバーに(文)の印がつく。今から皆さんを文春で調べてもらいます。ワー! キャー! 絶対的権力機構となる文春。でも、「週刊新潮」(新潮社)の中吊りに手を出し水泡に。

 うーん。スマホ時代になって、誰一人見る人がいなくなり、不要となった電車の中吊りを、唯一必要としていたのはライバル誌の編集者って、皮肉だなぁ。

 まあ、それはそれで。頑張れ文春、負けるな新潮。徹底監視と取り締まり。過酷な尋問。結果もたらされる社会的拷問と死。それに相応する人物がいる限り。文春新潮よ、現代の特高たれ!

今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。

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◎芸能界の開拓者
 工藤静香と同じ「スタンド使い」であることが判明した武井咲。やっぱり芸能界では、あれが一番有効になるんだろうなぁ。スタンド名「ショットガン・マリッジ」か。強ぇ。覚えておこう。同等の能力を持ちながら、あえて駆使しなかった夏目三久は、発動条件が揃わなかったということなのか。それとも、もっとすごいスタンドを秘めているということなのか。

 ローラには、どんな難しい契約でも一瞬で解除できる「ディスカード・コントラクト」、草なぎ剛には、ヴィンテージデニムが高く売れるフリマが見つかる「ノーモア・メルカリ」、稲垣吾郎には好きなゴルフに耽溺できる「ゴルフ・スプリー」、香取慎吾にはとにかく心の安寧をもたらす「リーブ・ミー・アローン」。それぞれ今後の人生の要所で使って、道を切り開いてほしい。スタンドはタレントを救う。

◎嫌われ者の流儀
 フジテレビで放送された特番『アッコ×ピン子 はじめての2人旅』。大御所2人が沖縄旅行等、初体験でてんやわんや、という内容だったのだが。開始5秒で見る気が失せた。オープンカーの後部座席に2人並んで座り、スタッフに「青い海が見たい」とリクエスト。ちーがーうーだーろー、違うだろー(古っ。しかし豊田真由子議員続投宣言記念ということでひとつ)。和田アキ子と泉ピン子が、大御所のまんま、お膳立てロケしてるとこ見て何が面白いのか。運転手があっという間に目的地に運び、自撮り棒での初めてのスマホ撮影、そこへ仕込みの観光業者が馬を連れて通りがかり、タイアップの乗馬体験。「わー、こわぁい」って、違うだろーッ!

 当代の嫌われ老害2人を揃えたのなら、見せるべきは「非・大御所扱い」に決まっとろうが。慣れない飛行機の手配、ホテルのチェックイン、スタッフ全員の好き嫌いやアレルギー有無を加味しての料理店の予約、観光名所の検索から移動の段取り、マネージャーなしの起床等々。携帯で相談。日頃何もかも人任せの2人から全ての取り巻きを奪い、いかに自分たちが浮き世離れしているかを、剥き身で体感してもらう。「超大御所テレビ初密着で衝撃映像」ってコピーは、そういう画ヅラで謳ってほしいもんである。

 2人が待ち合わせし、品川から銀座へ向かう「初めての電車」という番組内企画に、とりあえずそれっぽい要素も入れときましょ、というベクトルが見えたが。Suicaのチャージにあたふたする2人を映して、ハイおしまい。銀座で最先端スポット体験をするための前戯に過ぎず。あとはVRマシーンで腰砕けになってギャーギャー騒ぐ2人を映す、あるある展開。

 アクの強い2人を集めておいて、木で鼻を括ったようなお定まりのロケやるくらいなら、TBSで以前やってた橋田壽賀子と泉ピン子の2人旅シリーズの方が、よっぽどエグ味が効いててエンターテインメント性が高かった。金に飽かせた橋田先生の旅のご相伴にあずかる形のピン子が、外国の超高級列車の白人だらけの食堂車でフランス料理を食べながら「あら、イチゴつかみにくいわね、先生。ねーえー、お箸なぁい?」と日本語で外国人係員にグイグイ。で、本当に箸出てきたりして。2人でイチゴに箸ブスッと差して食べるのである。他の白人客たちがジロジロ見てる中で。「超大御所2人のテレビ初密着衝撃映像」ってコピーは、見てるこっちがヒヤヒヤする、こういう画ヅラの見られる番組につけてくれや。

 「いつもと違う素顔」を提供しているつもりの大御所2人が、傍から見れば結局いつもの範疇の中、用意されたアクシデントでキャッキャキャッキャ。この番組で「ね? 遊び心ある企画でしょ」と胸を張るフジテレビ。そういうとこが、ねぇ。このフジーッ!!

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 うーん。不倫自体にはもう驚かないが。幹事長になろうって人間が、しょっちゅう男とホテル行ったりドライブしたりして、何で自分は撮られないと思ってたのか。その浅薄さが理解できん。モサドの情報員並みの対策を取っていた宮迫でさえ、つるっとバレたのに。

 逆にもう、立候補してきた人間は、「週刊文春」(文藝春秋)に全員スクリーニングしてもらって、セーフだったヤツだけ公認したらどうか。新入社員も、結婚相手も、学校や資格受験も、全部文春通し。問題がなければマイナンバーに(文)の印がつく。今から皆さんを文春で調べてもらいます。ワー! キャー! 絶対的権力機構となる文春。でも、「週刊新潮」(新潮社)の中吊りに手を出し水泡に。

 うーん。スマホ時代になって、誰一人見る人がいなくなり、不要となった電車の中吊りを、唯一必要としていたのはライバル誌の編集者って、皮肉だなぁ。

 まあ、それはそれで。頑張れ文春、負けるな新潮。徹底監視と取り締まり。過酷な尋問。結果もたらされる社会的拷問と死。それに相応する人物がいる限り。文春新潮よ、現代の特高たれ!

今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。

“反ハリル”メディアに反撃成功も……ハリルホジッチ「続投」は正しい道なのか?

反ハリルメディアに反撃成功も……ハリルホジッチ「続投」は正しい道なのか?の画像1
 FIFAワールドカップ2018ロシア大会出場を決めたサッカー日本代表だが、サッカー界全体が祝福ムードになっているとは言い難い。  それが顕著になったのが、W杯出場を決めたオーストラリア戦後の記者会見だろう。会見場に現れたハリルホジッチ監督は、今後も日本代表監督を続けるかどうかは未定だと語り、記者からの質問には答えずに会見を終了させた。  翌日、異例の会見を行った理由について「私と共に働いている人たちも少し焦っている部分がありましたし、私を攻撃しているメディアがあることも耳に入っていました。私の昨日の発言は、私を批判し、プレッシャーをかけた方に向けた」と、メディアに対する不満をぶちまけたのだ。  批判されるのは代表監督の常であり、日本の監督批判がそこまで過激だとは思えない。いったい、何があったのだろうか? サッカーライターに聞いた。 「オーストラリア戦のメンバー発表の会見で、元日本代表の秋田豊氏が、W杯出場を懸けた大一番に経験の少ない若手を多数招集したことについて質問。監督は『私がベストだと思う選手が、きょう発表したリストだ』と反論しましたが、それに呼応するように、日刊スポーツが『オーストラリア戦に引き分け以下なら、解任か』といった記事を出し続けた。大手スポーツ紙は、日本サッカー協会(JFA)の意に沿わないような記事は書かない。つまりJFA、もしくはハリル周辺に反ハリル派が存在するということ。その証左として、スポニチはオーストラリア戦前の非公開練習の内容を、日刊スポーツはハリル監督の身内が末期がんであることをスクープしています。通常、周囲に情報提供者がいないと書けません。そういった状況に対し、『共に働いている人は焦っていた』と周囲をけん制し、そこから情報を得て自身を批判していたメディアに『批判してもいいが、ただでは済まないぞ』と警告したわけです」  この会見を受け、ハリル監督を批判してきた大手メディアは、ファンから集中砲火を浴びている。また、批判派の急先鋒だったライターの木崎伸也氏の記事は炎上し、弁明を余儀なくされた。まさにハリル監督の狙い通りで、そんな彼の姿勢を称賛する声も上っている。が、この状況に、前出ライターは警鐘を鳴らす。 「もちろん、批判の展開に問題点はありました。ただ、だからといって、『W杯はハリル監督で』というのは早急すぎます。ハリル監督は相手の動きに合わせて対応していくリアクション戦術に優れた監督ですが、強豪国相手に同じようなサッカーができるか? また、南アフリカ大会のパラグアイ戦のように、日本を警戒してくるチームに対し、それを打ち破る戦術を持っているのか? 選手交代にも賛否があります。現段階で“ハリル万歳”モードになっているメディアにも、違和感を覚えます」  ハリル監督を全面的に支持するメディアの中には、イビチャ・オシム元日本代表監督を崇拝していた媒体も見かける。志半ばで倒れたオシム元監督を、ハリル氏に重ねているようにすら映る。  批判する側も、全面的に支持する側も、「ハリル監督で、日本を警戒してくるチームと対戦するグループリーグを突破できるか」を語っていないのが現状だ。 (文=TV Journal編集部)

関ジャニ∞村上信五が“キャプテン”を務める『27時間テレビ』放送! 9月9日(土)ジャニーズアイドル出演情報

――翌日にジャニーズアイドルが出演予定の番組情報をお届けします。見逃さないように、録画予約をお忘れなく!

※一部を除き、首都圏の放送情報を元に構成しています。
※番組編成、及び放送日時は変更になることがあります。最新情報は番組公式サイト等をご確認ください。
※有料放送の視聴方法等については公式サイトをご確認ください。

●TOKIO

24:50~25:15 『二軒目どうする?』(テレビ東京) 松岡昌宏

※『週刊ニュースリーダー』(テレビ朝日ほか、城島茂)は放送休止。

●V6

21:00~21:54 『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系) 井ノ原快彦

 

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性感マッサージ師の手で、プロジェクト開始以来・初の快感を得た! けれど…

 長いこと、夢子は病気の原因である俺のことが大嫌いだった。だが子宮である俺を摘出することになったとき、ヤツはネガティビティにまみれたその認識を変えたいと思ったーーつまり、内面のパラダイムシフトが必要だと考えたんだな。このプロジェクトは、俺への認識をポジティブなものに上書きすることで、自分の心の在り方を大きく変えることが目的でもあるんだ。

*   *   *

 よう、また会ったな、子宮だ。

 その店は、年齢・BMI制限のない性感マッサージさんだった。ブログもやっていて、文章に好感がもてた。女性を性感マッサージすることに対してハァハァと興奮している空気がなく、どこか冷めたふうである。「クンニとは」「膣イキとは」と説教臭く語っていないのもよかった。

 なにより、本業は整体師さんらしい。まず最初に整体をしてから性感マッサージを施術するようで「●●さんの場合、ここの筋肉を緩めればもっと感じやすくなる」などとブログに書いてある。整体なら腰痛でちょくちょく行くことがあるからなじみがあるし、どうせ体を預けるなら筋肉や骨格の知識がある人がいい。万が一、性感マッサージがハズレでも、ふつうの整体を受けたと考えれば、精神的にもラクだろうし。

 手術があるので2週間以内にアポをとれればありがたいと予約メールに書いたところ、早々に返信があり、翌日に施術可能だという。まさかそんなに早く予約できると思っていなかったので、手持ちのお金がなく、夢子は焦った。明日マッサージにかかるのであれば定期預金を解約せねばならない。今日は金曜日、夕方の5時を回っている。たしか定期に関するATM操作は、平日しかできないはずだ。

◎すぐに予約しなきゃ!

 もうダメか? それともATMはまだやっているのか!? 夢子は慌てふためき、ネットでATMの営業時間を検索、まだ1時間ほどやっていることを確認した。すぐさま通帳とキャッシュカードだけ手にもち、ノーメイク、ぼさぼさ髪のままATMに走った。

 自分がなにをしているのかよくわからなかった。アパートの階段を下りるときもふわふわして現実感がなく、転げ落ちないように気をつけた。

 いくら必要なのかが、わからない。性感マッサージの内容もぼんやりしているし、どのくらいの金額がかかるのかもはっきりしない。ああッ、こんな不明瞭な用途になけなしのお金を使うなんて! なんだか泣きたくなった。多めに引き出したお札を掴む手がじっとり汗ばむ。

 それでもゼイゼイ荒い息で部屋に戻り「明日、お願いします」と返信のメールを送った。

 すると、マッサージに望むこと・NG事項などを記入して事前に提出するアンケート、さらには性病検査の結果表まで送られてきた。丁寧なところだな、と夢子はすこし安堵した。

性感マッサージ当日、準備の段階から落ち着かず、拭いても拭いても夢子は全身から汗が噴き出すのだった。待ち合わせの最寄り駅には芋煮の芋のような数の人があふれかえっていた。

 緊張のあまり、夢子には離人症状が出てしまっているようだった。水中にいるかのように街の騒音がぼわーんぼわーんとおかしな反響をしているように聞こえる。うまく歩けず、何度も人にぶつかって痛かった。硬いはずのアスファルトの道路はぐんにゃりとした感触でしかなく、歩いても歩いても約束の場所になかなかつかない。

 やっとこさたどり着いた場所には、ウディ・アレンのような60代くらいの男性がいた。分厚い黒ぶち眼鏡をかけている。きっとあの人が性感マッサージ師さんだろう。そこで思い出した。自分はおじさん感のある男性が苦手だったということを。お金のことや、年齢・BMI制限など考えねばならない要素がたくさんありすぎて、すっかり忘れていた。だけどもう心も体も不安でぱんぱんに爆発しそうになっており、「前へススメ」以外のコマンドを夢子の脳は処理できなかった。

 お互いを認識し、「じゃあ行きましょうか」といわれた。夢子はぎくしゃくとウディさんの少し後をついて歩きながらも、めまいがしてまっすぐ歩けなかった。「あの、お仕事は……」とウディさんが口を開いた。夢子は身構えた。

「……お仕事は、座り仕事ですか?」

 てっきり職業を聞かれるのかと身構えていた夢子はほっとした。なるべく匿名の存在でいたかったからだ。喉がカラカラでうまく声が出なかったので、夢子は返答として、ヘッドバンギングのように首を縦に振った。

「そうですよね、骨盤がゆがんでますからね~」

 とウディさん。その語り口はのんびりとしている。見ただけで骨格のゆがみがわかるらしい。声が中性的なハイトーンだったことで夢子はすこし気持ちが安らいだ。おかげでようやく離人感がマシになってきた。夢から覚めたようにはっとして、初めて周りを見渡すと、そこは人通りの少ないラブホテル街なのだった。

 そのうちの1軒に入った。お風呂~整体を経て、性感マッサージという流れらしい。お風呂には、なぜかウディさんも一緒に入るという。絶対嫌なら一緒でなくてもよいが、同じ釜の風呂を浴びたほうが運動部の仲間のような連帯感が生まれ、リラックスして施術を受けられる、という理論だそうだ。この意識がぶっとびそうな状態が軽くなるのなら、と夢子は一緒に入浴することを選んだ。

◎一緒に入浴で至れり尽くせり

 お風呂でウディさんは母親のようにお世話してくれた。

「あっお湯熱すぎる? 今度は冷たすぎない? このくらい? 勢い、強すぎないかな? 大丈夫? ハイじゃあお体ながしますね~」

 夢子が「お風呂介護されるってこんな感じか……」と来るべき老いに思いを馳せていると、ウディさんが尋ねてきた。

「セックスしたくないわけじゃなかったでしょ?」
「いやあ、この10年くらい、性欲なかったですねー」

 夢子はウディさんの眼鏡以外は一糸まとわぬ姿をなるべく見ないように、浴室のあちこちに目線を泳がせたまま答える。

「ひとりではしてたんでしょ?」
「年に1回くらいでしょうか」
「えええええっ!」

 驚かれた。

(そうか、ひとりでするのが前提なのか。)

 夢子の場合、子宮内膜症でほぼ毎日出血があったし、自慰すると腹腔内の痛みが激しくなる。煩わしいことのほうが多いので、しないことが当たり前になっていた。具合が悪かったから欲求を感じたこともなかった。

(いろいろとないがしろにしてきたんだなあ)

 夢子は改めてこの10年の自分をふり返り、「性欲」という現象すら自分とは無関係と切り捨ててきたことに気がついて愕然とするのだった。

 家を出る前から汗でびちょびちょで不快だったので、お風呂から出るとさっぱりして人心地がついた。恐ろしい適応力も発揮されはじめ、ウディさんも自分も真っ裸なのがしごく当たり前のように思えるようにまでなっていた。ウディさんがいうとおり、一緒にお湯につかって生まれる安心感は馬鹿にならないようだ。

 まず整体の施術があった。ベッドにあおむけになった状態で足を交互に上げたり「ハイ、左右の足の長さが均一になりましたよー」という定番のやりとりもある、街の整体と同じものだった。ウディさんの話し方は、女性の看護師さんのようにやさしかった。夢子は肩こりや腰痛があるので、それだけでたいへん気持ちよくなり、うとうとし始めた。

 いよいよオイルマッサージでの性感マッサージである。こちらは頭が真っ白になるほど気持ちよく、何をされているかわからなくなるほどだった。快楽に任せてぐんにゃりとしているとウディさんが「ハイ、ここがポルチオですよ」と教えてくれた。

「おお、ここが!」

 さすがプロはポルチオがどこか知っているのだな! 夢子はどんな感覚に襲われるかわくわくと待った。

「どうですか、気持ちいいですかー?」

 ウディさんは俺(子宮)をぐいーとお腹側に押しながら聞いてきたが、夢子はなにも感じなかった。トイレに行きたくはなったけれど。

◎子宮を取るとイケないのか?

 「じゃあこれはどうですかー?」

 次に俺はウディさんの指によってぐいーと背中のほうに押されたが、これにも夢子はなにも反応しなかった。

 さきほどまで気持ちよさそうだった夢子がしーんとしているため、少しきまずい空気が流れた。夢子は教えを乞うた。

「子宮を取ると、イキにくくなっちゃいますかね?」
「子宮がなくなっても子宮でイケますよ。開発次第です」

 ウディさんはいった。

「子宮というよりは、女性は膣壁で感じるんですよ。性感が発達している人は、極端な話、腕をつつーっと撫でられるだけでもイケるんです。だからアンジェリカさんも今後、膣全体をもっと刺激していけば、膣でイケるようになりますし、つまりそれが子宮でイクってことなんです。

 なるほど、子宮摘出後も性生活をあきらめなくていいということだな。これを知ったら安心する女性はたくさんいるのじゃないだろうか。

 性感マッサージが終わり、別れ際、「応援してますよ。いい人が見つかりますように」といわれてびっくりした。こんなにやさしくしてもらっていいんだろうか。

 こうして夢子は、プロジェクトを開始後、初めて快感を得られた。と思いきや、家に帰ると嘔吐感がこみ上げ、口を押えたまま数日は寝たきりで吐き気と戦いつづけていた。

 うむ、親切でやさしい語り口ではあってもルックスが中性的ではない異性と素っ裸で時間を過ごすのは、こいつには精神的に無理なのだな。

 肉体的にも不具合が現れ、ばしゃーっと出血があった。横隔膜と骨盤のあたりがじくじくと痛む。まるで石臼で内臓をギリギリすり潰されているようだ。腹腔内で出血しているのだろうか、骨盤あたりが熱をもってだるく、不愉快極まりないのに、体は冷えて仕方ない。夢子は湯たんぽをかかえて震えている。

「そうだったわー、性的なことをするといつもこうなるのよワタシ。だから遠ざかっていたのよ。あーやだやだ、病気って!」

 上の口は手で下の口は生理ナプキンで押さえつつ、うんざりする夢子だった。

シュワルツェネッガーの鋼の筋肉が役に立たない!航空事故が生んだ哀しい復讐鬼『アフターマス』

シュワルツェネッガーの鋼の筋肉が役に立たない!航空事故が生んだ哀しい復讐鬼『アフターマス』の画像1
実在の事件を題材にした『アフターマス』。アーノルド・シュワルツェネッガー主演作としては異例の超低予算作品だ。
 アフターマス(aftermath)とは戦争や災害などの余波、後遺症のこと。アーノルド・シュワルツェネッガー主演作『アフターマス』は、2002年にドイツ南部上空で起きた「ユーバーリンゲン空中衝突事故」の顛末と、事故から2年後に生じた悲劇を描いた実話系映画だ。これまで数々のアクション大作で凶悪犯や宇宙人と戦ってきたシュワルツェネッガーだが、本作では家族を奪われた怒りから事故を招いた管制官に襲い掛かるという、あまりにも哀しい復讐鬼を演じている。  モスクワを発った旅客機とバーレーン籍の貨物機が高度1万メートルの高さで空中衝突し、両機に乗っていた71人が全員死亡した「ユーバーリンゲン空中衝突事故」。本作では事故を引き起こした管制官、事故によって家族を失った被害者遺族との双方の視点が並行する形でドラマが進んでいく。  ジェイク(スクート・マクネイリー)は妻と息子を愛し、民間の航空会社で管制官としてマジメに働く、ごく普通の市民だった。だが、その日のジェイクにはあまりにも不運な条件が重なり過ぎた。いつもと同じように2人体制で管制室に詰めていたが、1人が食事休憩のために管制室から離れていく。さらに、その日は管制室の電気系統のメンテナンスが行なわれ、航空機や空港との連絡が一時的に繋がりにくい状態となっていた。そんなとき、モスクワから南下する旅客機と北上する貨物機が異常接近する。両機に備えてある空中衝突防止装置(TCAS)が警告を知らせるが、他のトラブルの処理に追われていたジェイクは対応が遅れた。ジェイクは慌ててTCASとは逆の指示を旅客機に出し、ジェイクの指示に応じた旅客機とTCASの指示に従った貨物機は空中衝突してしまう。レーダーから2つの機影が忽然と消え、ジェイクは戦慄する。
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ワンオペを強いられた航空管制官のジェイク(スクート・マクネイリー)は、大事故を招いてしまう。
 一方、建築家のローマン(アーノルド・シュワルツェネッガー)は旅客機の到着を心待ちにしていた。ロシアからの便には妻と娘、そして娘のお腹の中には新しい生命が宿っていた。家族との再会を楽しみに、ローマンはずっと仕事に励んできた。ところが空港でいつまで待っても旅客機は到着しない。航空会社の係員に問い合わせると、ローマンは個室へと通される。家族が乗った旅客機は永遠に到着することがないという事実を、ローマンはすぐには受け入れられなかった。なす術もなく、ローマンは衝突事故が起きた現場へ赴き、地上に散らばっている航空機の残骸を呆然と眺めるしかなかった。妻と娘の写真を見ては、泣き暮れるローマン。航空会社は賠償金の金額を説明するだけで、謝罪の言葉を口にしようとはしない。仕事も手につかなくなったローマンは、家族が眠る墓の前で1日中過ごすようになる。  70歳になった今も、ボディビルで鍛え上げた鋼のような筋肉を鎧のように全身にまとっているシュワルツェネッガー。だがその自慢の筋肉は、不慮の事故で家族が失われるという精神的な打撃にはまるで役に立たない。カリフォルニア州知事を7年間にわたって務め、ハリウッド復帰後は『ラストスタンド』(13)で定年を間近に控えた老保安官、ゾンビ映画『マギー』(14)でゾンビウィルスに感染した娘を見守る父親役といった内面重視のドラマにも挑戦している。とはいえ、いかんせんマッチョなボディはアクション映画では見栄えがいいが、細かいナイーブな演技には向いていない。シュワルツェネッガーほど、演技派という言葉が似合わない俳優もいない。ところがだ。本作では家族を一瞬にして失ってしまった男の悲しみと苦しみを、デカい体を持て余しながら実に不器用に演じている。その不器用さ、不格好さが、むしろ主人公の報われなさをひしひしと伝えることに成功している。
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航空機事故現場を再現。事故が起きたのはドイツだが、ボディビル大会の開催地として有名な米国コロンバスでロケ撮影が行なわれた。
 航空機事故の余波は、被害者遺族だけでなく、事故を招いた管制官のジェイク、そしてジェイクの家族をも呑み込んでしまう。業務上の過失ということで刑務所送りは免れたジェイクだが、会社は自主退職するように勧告してきた。自宅に戻れば、マスコミに追われ、「人殺し!」という中傷の言葉や落書きが待っている。心神喪失状態に陥るジェイク。精神カウンセラーは「何か楽しいことを考えて」というが、楽しいことが何ひとつ思い浮かばない。それまで、ずっと夫を支えてきた妻クリスティーナ(マギー・グレイス)だが、ひとり息子の身の安全を考えて、別居することを提案する。仕事を失い、家を棄て、家族にも去られ、ジェイクは遠く離れた街で、名前を変えて別人として人生をやり直すことになる。  ユーバーリンゲンの上空で、出会ってはならない2機の航空機が衝突した。管制官だったジェイクと家族を失ったローマンも、あまりにも悲しい邂逅を果たすことになる。知らない街で新しい人生を歩もうとするジェイクだが、家族を亡くした喪失感から立ち直れずにいるローマンには、そのことが許せない。航空機事故のその後を追う女性ジャーナリストに、「誰もちゃんと謝ってくれなかった。俺の目を見て、ただ謝ってほしいだけなんだ」と訴えるローマン。事故を引き起こした管制官に一度会いたいという、心身ともにズタボロ状態のローマンの願いを、ジャーナリストは拒絶することができなかった。そして、ユーバーリンゲン事故から2年後、72番目の犠牲者が生じることになる。  ユーバーリンゲン事故の責任は、管制官の2人体制を敷き、トイレや食事休憩中は管制室がワンオペレーションになることを知りながら黙認していた航空会社側にあった。また、TCASが警告を発した場合、管制官とTCASのどちらの指示に従うべきかも事故当時は決まっていなかった。万全を期すべき航空システム上の不備が招いた、取り返しのつかない事故だった。520名の犠牲者を出した「日本航空123便墜落事故」を描いた『沈まぬ太陽』(09)では、合理化を進める航空会社が整備時間も削るようになっていたことを指摘していた。逆にクリント・イーストウッド監督の『ハドソン川の奇跡』(16)では、ベテラン機長の機転と決断によって乗客150名の命が救われた。社会を回していくシステムが順調に機能することによって我々は平和な日常生活を享受しているが、そのシステムにちょっとしたバグが生じることで不幸のどん底にも簡単に墜ちることになる。  どうやら我々は、天国と地獄とのボーダーである薄っぺらな皮膜の上で暮らしているようだ。事故後は別人として懸命に生きようとしたジェイクも、家族を失って生き地獄を味わい続けるローマンも、我々から決して遠い存在ではない。 (文=長野辰次)
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『アフターマス』 製作総指揮/ダーレン・アロノフスキー、アーノルド・シュワルツェネッガー 監督/エリオット・レスター 脚本/ハビエル・グヨン 出演/アーノルド・シュワルツェネッガー、スクート・マクネイリー、マギー・グレイス、グレン・モーシャワー、マーティン・ドノヴァン、ハンナ・ウェア 配給/ファインフィルムズ PG12 9月16日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次公開 (C)2016 GEORGIA FILM FUND 43, LLC http://www.finefilms.co.jp/aftermath
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