不振続きで、消滅の危機に瀕しているフジテレビの月9ドラマ。そんな状況下でスタートした、今クールの山下智久主演『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-THE THIRD SEASON』は好調。21日放送の第6話までの平均視聴率は14.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、目下今期の連ドラの中では、断トツトップだ。 こうなると、フジ上層部にも色気が出てくるのは当然のこと。これまで、ドラマに力を入れてきた亀山千広前社長が6月に退陣した影響もあり、「月9は今年いっぱいで打ち切り」とのウワサも流れたが、『コード・ブルー3』のヒットで、延命する可能性が出てきた。 そうなると、10月期の篠原涼子主演『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』に、存続するか否かが懸かってくるといってもよさそうで、2ケタ死守は至上命題になるだろう。篠原自身にとっては、同局の2015年10月期『オトナ女子』で主演を務めたものの、平均8.7%と惨敗しているだけに、なんとしてもリベンジを果たしたいところ。 『民衆の敵』は、フリーターの夫と保育園に通う子ども1人を抱える40代の普通の主婦・佐藤智子(篠原)が、パート先をクビになり、就職活動として市議会議員選に立候補することを決意。市政にはびこる悪や社会で起きている問題を、素人目線、女性目線でぶった斬っていく、痛快で爽快な市政エンターテインメント作だという。脚本は、これまでウルトラシリーズなどにかかわってきた黒沢久子氏が担当するが、これといったヒット作がなく、民放の連ドラを全話手掛けるのは初めてとあって、いささか不安がよぎる。 準主役は、人気急上昇中の高橋一生で、主人公の智子と選挙戦で議席を争うライバルで、代々続く政治家一家の次男として育った市政のプリンス・藤堂誠役。そのほかのキャストは、石田ゆり子、古田新太、前田敦子、千葉雄大、若旦那、細田善彦、余貴美子、大澄賢也、田中圭らで、なかなかの豪華メンバーだ。 そんな中、“奇策”ともいえるキャスティングとなるのが、お笑いコンビ・トレンディエンジェルの斎藤司の起用だ。斎藤といえば、今期の『黒革の手帖』(テレビ朝日系/武井咲主演)初回の冒頭シーンに登場し、視聴者の失笑を買ったのは記憶に新しいところ。これまで、連ドラに単発出演したことこそあれ、レギュラー出演は初。役どころは、智子と選挙戦で闘うライバルで、代々農家の家庭で育った園田龍太郎役。 今クールの『カンナさーん!』(TBS系)でも渡辺直美が主演を務めているが、昨今、各局ともドラマに芸人を積極的に起用することが増えている。同じフジでは、ブレーク中の女芸人・ブルゾンちえみが、前クールの『人は見た目が100パーセント』に出演。視聴率は低調だったが、ブルゾンは予想以上の適性を見せ、役者としてのポテンシャルの高さを示したばかり。 フジにとっては、斎藤が演技力を発揮し、視聴者の受けもよければ、ブルゾンに続く、“二匹目のドジョウ”を狙える。だが、こればかりはフタを開けてみなければわからない。果たして、斎藤の起用は吉と出るか、凶と出るか? それは、ドラマの成否にもかかわってくるといっても過言ではなさそうだ。 (文=田中七男)
月別アーカイブ: 2017年8月
「ポスト東国原・梅沢」としてメディア進出狙う舛添要一 不祥事をネタにすれば「おっさん需要」に乗れる?
前東京都知事の舛添要一氏が、8月17日放送の『有吉ジャポンSP』(TBS系)に出演。都知事を辞職後、生活は一変し、月収も11万円ほどにまで落ち込んだこともあると告白した。今後はメディアへの出演を希望しているという。 政治資金の私的流用問題で都知事を辞職したにもかかわらず、久々のテレビ出演でお金に困っているアピールをした舛添氏。今後のメディアでの活躍は難しいとの声も多い。 「やはり、一連の騒動のせいで、『お金に汚い』『言い訳をする』『ずるい』などというイメージがついてしまったので、番組に出したところで、スポンサーはいい顔をしません。悪役タイプでも人気がある人もいますが、舛添さんの場合はとにかく好感度が低い。今のままでは出演したところでブレークとまではいかないでしょうね」(テレビ関係者) 元知事で現在ワイドショーのコメンテーターとして引っ張りだこなのが、元宮崎県知事の東国原英夫氏。フジテレビ系『バイキング』、CBCテレビ制作の『ゴゴスマ』(TBS系)などに連日出演し、テレビで見ない日はないほどだ。 「舛添さんは、もしかしたら東国原さんに追随したいと考えているのかもしれないですね。東国原さんが人気なのは、常に客観的な視点でニュースに対してコメントができるから。何かと“偏向報道”といわれやすい昨今、保守にも革新にも擦り寄らない冷静な発言は、ワイドショー的にもすごくありがたい。舛添さんがワイドショーに出るには、東国原さんのようにバランスのとれた冷静な発言ができるかどうかにかかっているでしょう」(同) そして、東国原氏といえば、もともとは芸人であり、当然ながらトーク力が高い、さらには、フライデー襲撃事件や淫行騒動といった過去の不祥事も自らネタにしている。舛添氏も、政治資金問題をネタにできれば、現在のダーティーなだけのイメージを払拭し、メディアで活躍できるのだろうか? 「東国原さんも含めて、梅沢富美男さんなど、最近のテレビ業界では、“おっさん需要”が高まっている。そういう意味では、舛添さんは知名度で言えば、そここそ相当高いので、チャンスがないわけではないと思います。政治資金問題や、頭髪、離婚歴など、プライベートな部分を思い切りネタにできれば、一発逆転もあるかと思います」(同) そもそも舛添氏は1980年代から90年代にかけて、『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)などの討論番組を筆頭に、多くのバラエティー番組にも頻繁に出演しており、タレントとしての資質がまったくないというわけではないだろう。身を削る覚悟さえあれば、まさかのブレークもあるかもしれない。舛添要一 公式サイトより
イイ女ぶるカンナにイラッ! イケメン2人との三角関係が非現実的!『カンナさーん!』第6話
お笑い芸人の渡辺直美が主演を務めるドラマ『カンナさーん!』(TBS系)の第6話が22日に放送され、平均視聴率9.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。2度目の2ケタ割れとなってしまいました。 まずはこれまでのあらすじを少し。ファッションデザイナーとして働く河東カンナ(渡辺直美)は、元夫・鈴木礼(要潤)の不倫が原因で離婚。息子・麗音(川原瑛都)をひとりで育てることを決意するのですが、その直後、ファッション業界の世界的権威・ニック難波(加藤雅也)にデザイナーとしてだけでなく女性としても見初められ、公私ともにパートナー関係を結ぶことになります。 その一方、ニックの存在など知らない礼は、カンナと復縁するためにマンションを購入することを計画。当人たちが知らぬ間に三角関係が進行したところで前回は終了となりました。 さて、ここからが今回の話。なんとかローンを組んでマンションを購入した礼は、早速カンナの元へ向かいます。しかし、そこにはニックの姿が。カンナと麗音の3人でピクニックへ行く約束をしていたのです。ここで男同士の直接対決が始まるのかと思いきや、ニックが大人の対応。礼と一緒にいたそうな麗音の様子を察して、ピクニックを中止にするのです。 ニックの存在にショックを受けつつも、礼はカンナと麗音をマンションへ連れて行くことに。このサプライズにカンナは「勝手なことしないで」と怒るのですが、今まではダラしなかった礼の変わりようや、「会った瞬間にオレ負けてる(と思った)」と、男としてニックに完敗したことを認め、寂しそうに去って行く後ろ姿を見て心を動かされます。 そんなカンナの気持ちに気づいたニックが自ら身を引き、カンナは礼が購入したマンションに引っ越すことに決めます。しかし、間が悪いことにカンナとニックが付き合うものだと思った礼は、母・柳子(斉藤由貴)の勧めで緒川俊子(泉里香)とお見合い。次回からまた新たな三角関係問題が勃発か、というところで今回は終了となりました。 さて、ここから感想になります。今回、序盤でニックと礼が初めて相対するシーンがあったのですが、改めて思いました。こんなイケメン達がカンナを取り合うか? そんな魅力があるのか? と。どちらか一方といるシーンならまだしも、3人で並ぶ絵面を見るとあまりに非現実的に思えてしまうんですよね。それにもかかわらず、「オレにないスペック全部もってる」と、礼がニックのことを褒めた際、「じゃないと、私も好きにならないから」と、カンナが妙に上から目線な発言をしていたのにはイラっとさせられました。 また、ニックに会った途端に礼があっさり負けを認めてしまいますが、これでは3週にわたって三角関係を煽っていたのは一体なんだったんだ、ということになってしまいます。しかも結局、カンナは礼が購入したマンションに住むことに決めるのですが、そんなに簡単に復縁を決めるのならば最初から離婚なんてしなければ良かったのではないでしょうか。 この身勝手な両親の1番の被害者は、ひとり息子の麗音でしょう。カンナとニックが日毎に親密さを増していくものの、自分はいまいちニックに馴染めない。その一方、実の父親である礼と会う時間は次第に削られていってしまう。その寂しさに耐えきれなくなり、保育園に礼を呼び出して泣きじゃくる姿は胸を打つものがありました。 ただ、ふと冷静にこれまでの放送を振り返ってみると、麗音は礼の不倫相手・草壁真理(シシド・カフカ)にはあっさりなつき、公園で楽しく遊んでいました。女性には目がないというゲス男の遺伝子を脈々と受け継いでいるのですかね。そう考えると、泣き演技で心を動かされたのもバカらしい。同じように感じた視聴者は少なくなかったかもしれません。ちなみにこれはあくまでも子役ではなく、脚本と演出への批判です。 次回からはまた、礼の浮気癖のせいでカンナとの関係がこじれ、結局は元鞘に収まるという同じパターンが繰り返されることになるのでしょうか。たまにいますよね、周囲を巻き込んで散々騒いでおきながら、いつのまにか仲直りするカップル。結局は、仲の良さをアピールしたかっただけなんじゃないかって疑いたくなる男女。周囲の人間は段々、そのやり取りにウンザリして取り合わなくなるのですが、ドラマの場合はそれが視聴者離れということになってしまいます。マンネリ化を回避するため、次回からの展開が重要になってくるのではないでしょうか。 (文=大羽鴨乃)TBS系『カンナさーん!』番組公式サイトより
本日発売のJ-GENERATION10月号は秋のクールなジャニーズアイドル盛りだくさん!
毎月23日発売。
ジャニーズアイドルたちの“素顔”がいっぱい!
CONTENTS
Kis-My-Ft2
LIVE TOUR 2017 MUSIC COLOSSEUM フォトレポート・ ・・・・・・・・1P~
7人なかよく出発進行~!・・・・・・・・・・・・3P~
あのキャラたちがついに登場!・・・・・・・・・・4P~
手を取り合って感動のフィナーレ!・・・・・・・7P~
MC いいとこどり!・・・・・・・・・・・・・・・・・8P~
北山宏光・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10P~
藤ヶ谷太輔・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12P~
玉森裕太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14P~
千賀健永・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16P~
宮田俊哉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18P~
横尾渉・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20P~
二階堂高嗣・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22P~
SET LIST・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24P~
嵐& Sexy Zone・ 嵐のワクワク学校2017 東京公演レポ・ ・26P~
東京公演では松本のうんこが
できるまでを再現!・・・・・・・・・・・・・・・28P~
中島が緊張の実験で映画の宣伝!・ ・・・・30P~
仲良しフォトコレクション・ ・・・・・・・・・31P~
Sexy Zone 佐藤勝利・ ・・・・・・・・・・37P~
中島健人、菊池風磨・ ・・・・・・・・・・・・・38P~
松島聡、マリウス葉・・・・・・・・・・・・・・39P~
松本潤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40P~
二宮和也・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42P~
相葉雅紀・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44P~
櫻井翔・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46P~
大野智・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48P~
ジャニーズWEST 表情の魅力に迫る・ ・・・・・・・・・・・・・52P~
重岡大毅・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54P~
小瀧望・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56P~
中間淳太・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58P~
桐山照史・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60P~
神山智洋・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・62P~
藤井流星・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64P~
濵田 崇裕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・66P~
ジャニーズ基礎のキソ Vol.40
ジャニーズと各局夏の特別番組・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68P~
櫻井翔/小山慶一郎/亀梨和也/村上信五/中居正広/国分太一/加藤シゲアキ
A.B.C-Z 魅惑のスーツコレクション
橋本良亮・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・82P~
河合郁人・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・84P~
戸塚祥太・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・86P~
五関晃一・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・88P~
塚田僚一・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90P~
懐かしMC プレイバック! Vol.30 Hey! Say! JUMP・・・92P~
Hey! Say! JUMP LIVE TOUR 2015 JUMPing CARnival 2015 年8 月19 日
名古屋・日本ガイシ スポーツプラザ ガイシホール2 部
『過保護のカホコ』はまだ甘い!? 驚きの「過保護のワタシ」エピソード集
現在、水曜午後10時から、日本テレビ系で放送中の連続ドラマ『過保護のカホコ』。同作は、両親から溺愛され続けてきた“史上最強の箱入り娘”の大学生・カホコ(高畑充希)が、画家を目指す青年・麦野初(竹内涼真)に恋をすることで、成長を遂げていくというストーリーで、視聴率は初回から2ケタをキープしており、今期ドラマの中での注目作となっている。
中でも放送当初から視聴者の関心を集めていたのは、カホコの母・泉(黒木瞳)の過保護ぶり。「カホコを毎日最寄り駅まで送り迎えする」「カホコの洋服を選ぶ」「毎晩母娘でカホコの幼少期のビデオを見る」「カホコの好きな人にダメ出しする」といったエピソードには、視聴者から「とんでもない母親」「もはやホラーだよ」などとツッコミの声が続出していた。しかし中には、「うちの母親に似てる」「私も過保護に育てられていたんだなぁ」と漏らす人も。そこで今回、「私は過保護に育てられました」という女性から、“私の過保護エピソード”を調査し、全4回にわたってご紹介する。(Sagooooワークス調べ/調査地域:全国/調査対象:女性・年齢不問/調査期間:8月1日~8月15日/有効回答数:100)
■どんなに近くても“車で送り迎え”
回答の中で目についたのが、“送り迎え”に関するエピソード。中学、高校時代だけでなく、社会人になっても親に送り迎えをしてもらっていたという人も。
◎今現在はそうではないのですが、ちょっと自宅から遠い勤務地で働いていた時の事で、朝と帰り両方車で送り迎えしてくれた。いざとなったらバスもあるのですが、夜道は危ないからと、夜は特に私自身も仕事で疲れているので、家まで歩かなくてもいいという楽さを味わいました。(30代/女性/パート・アルバイト)
◎就職してからも、帰りが遅くなる日は駅まで車で迎えにきてくれていた。(50代/女性/経営者)
◎高校時代に天気が良くても学校まで送り迎えをしてもらっていました。(30代/女性/パート・アルバイト)
◎大学への通学の際、駅まで送り迎えしてもらっていた。翌日の準備を全てしてもらっていた。(40代/女性/専業主婦)
◎高校生時代に自転車通学で片道50分の道のりがきつくて週の半分以上は車で送迎してもらっていました。同級生はみんな雨の日もレインコートを着て通学していたが、危ないからと母親に言われ、車でした。(20代/女性/パート・アルバイト)
◎雨の日は、必ず駅まで車で送ってくれました。濡れるのを防ぐためらしいです。(30代/女性/正社員)
ドラマ内でも、泉がカホコに、初と会うことを禁止するシーンがあったが、現実世界の過保護な親も、娘に近づく男に対しては過敏になってしまうようだ。
◎携帯電話がまだない高校生時代に、家の電話から当時付き合っていた県外の大学へ通う彼に電話をかけていたら、親が私に内緒で勝手に彼に電話をかけて、どこの誰なのか、説明させていたことがありました。しかもその後、それについて私には一言もありませんでした。(30代/女性/無職)
◎中学生の時に仲良くなった男の子の家庭環境のウワサを聞いて、私に悪影響が出るから遊ばせないと大騒ぎされた。シングルマザーでお兄さんがちょっと荒れた高校に行っているというだけだったので、今思うととても失礼な話だし、ただの過保護だと思う。(40代/女性/正社員)
◎高校生の時、同性の友達の家に泊まりたいと言ったら、その友達や家族の氏名や住所、電話番号などを書いて渡しなさいと言われた。今思うと、異性か疑っていたのではと思います。(20代/女性/パート・アルバイト)
■食事の時も娘をしっかりサポート
少数意見ながらもインパクトがあった、“魚の骨”エピソード。何歳になっても赤ちゃんのように扱いたいという親の願望の現われかもしれない。
◎お魚の骨はいつも母親がとってくれていた。焼肉はいつも母親が焼いてくれて、焼きあがったらお皿に入れてくれた(30代/女性/専業主婦)
◎魚を食べるときに、骨を喉につまらせるのを心配した父が、いつも魚の身を骨からはずして食べさせてくれていました。(40代/女性/専業主婦)
母親の浪費癖、ラブホテル生活、野宿の果てに……17歳少年による「川口祖父母殺人事件」の悲劇
孫が祖父母を殺害する事件は、決して珍しいものではない。ここ数年だけでも、2015年に山梨県河口湖町で高校3年生の孫が80代の祖父母を、16年には兵庫県赤穂市で19歳の孫が介護をしていた祖父母を殺害。今年7月にも、神戸市北区で26歳の孫が「誰でもいいから攻撃してやろう、刺してやろうと思った」と、祖父母ら3人を刺殺している。 しかし、14年に埼玉県川口市で当時17歳の少年が金欲しさに祖父母を殺害した事件は、数ある祖父母殺しの中でも極めて特殊なケースだ。毎日新聞記者・山寺香が記した『誰もボクを見ていない』(ポプラ社)を一読すれば、“いったい、本当の加害者は誰か?”という疑問に突き当たるだろう。 事件の犯人となった優希(仮名)は、幼少時こそ、両親と3人で暮らしていたものの、4歳になる頃に一家の借金は膨れ上がり、父方の祖母を頼って関東近郊の地方都市に夜逃げ。母の幸子(仮名)は家計が苦しくても働かないどころか、父親が家賃として渡した金を大家に支払わず、パチンコなどに浪費した。 しかし、浪費癖があっても、いつも一緒にいてくれる幸子は、優希にとってまだ「いい母親」であった。 優希の小学校入学を機に、一家はさいたま市内のアパートに転居し、幸子は水商売で働き始める。優希の人生が狂い始めるのはこの頃からだ。父親は愛人の元に入りびたり、アパートにはほとんど帰らない。優希が2年生になると、幸子はホストクラブに通い詰め、働かなくなる。両親のいない家で、優希はコンビニ弁当を食べながら孤独を募らせるばかりでなく、幸子が友達を連れて帰宅したり、ホストや元ホストが居候したりと、生活はメチャクチャに。不規則な日々の中、次第に優希は朝起きることができなくなり、4年生になると学校に行かなくなった。その頃、正式に両親は離婚。優希は、母親側に残ることを選んだ。 その後の彼の暮らしは、「異常」という言葉がふさわしい。母子は店の客で、「金づる」と呼んでいた中年男性と暮らすこととなるが、すぐに幸子はインターネット掲示板で知り合った名古屋のホスト・亮の元へ身を寄せ、1カ月にわたって家出する。この時の「捨てられた」と感じた絶望的な経験は、優希の心に深い傷を残した。ようやく戻ってきた幸子は、優希を連れて名古屋へと向かい、亮の元に転がり込む。その後、亮も一緒にさいたま市に戻るが、2人とも仕事をせず、優希が持っていたゲームを売ったり、亮の親戚に金を借りるなどして生活費を工面した。それも尽きると「金づる」をだまして、数十万円の金を得るなど、その場しのぎの毎日だった。 その後、各地を転々とした彼らがようやく落ち着いたのは、ラブホテルだった。彼らは、なんと2年間にわたって、ここで生活を営んでいる。優希は学校に通わず、幸子とともにゲームセンターや漫画喫茶でチェックインの時間となる20時まで時間を潰し、日雇いの仕事から帰ってくる亮を待った。その部屋で亮と幸子は、優希の存在に構わずセックスをした。セックスを見せつけるだけでは飽き足らなくなった亮は、優希の顔をつかみ、フェラチオを強要。幸子は、ただ笑ってその様子を見ているだけだった。そして、日雇いで食いつないでいた亮の収入がなくなり、親戚への金の無心もできなくなると、ラブホテルの敷地にテントを張って野宿をするという、どん底の暮らしが優希を待っていた。 その頃、幸子は、亮との子を妊娠した。生まれた女児は結衣(仮名)と名づけられたものの、出生届も提出されず、戸籍のない子どもとなる。一家は、親しくなった家族の金を持ち逃げして、横浜市へ逃走。初めはホテル暮らしをしていたものの、ほどなくして金も尽き、横浜スタジアム周辺や児童公園で野宿をするようになった。結衣の面倒はすべて優希が見ていた。しかし亮は、野宿のストレスから、次第に優希に対して暴力を振るうようになる。当時、優希は「死ねたら楽だろうな」と何度も考えたという。 どん底の生活に陥った優希たちに、希望の光が差すのがこの頃。生活困窮者向けの相談窓口に足を運ぶと、生活保護を受給することができるようになった。普通なら中学2年になる優希と、まだ幼い結衣のことを心配した児童相談所は一時保護を勧めるも、幸子は「家族一緒でないとダメ」と拒否。しかし、野宿生活を脱し、簡易宿泊所で生活しながら、優希はフリースクールに通うことができるようになった。 これでようやく安定するかのように見えた生活も、わずか半年間でついえる。生活保護費を得ても、ホテルやゲームセンター、パチンコなどで浪費する幸子は、行政から保護費の使い方について指導を受けるのを嫌い、簡易宿泊所を出て元の生活に戻る。幸子の川口市の実家、亮が住み込みで働いた横浜市鶴見区の新聞配達店、埼玉県内の建設会社や塗装会社の寮などを転々とした。そんな生活に愛想を尽かし、亮は消えた。 その後、今度は優希が同じ塗装会社で働き、そのまま会社の寮に住むことができるようになった。亮は、数カ月分の給料を前借りし、会社の先輩にも借金をしていたが、それでもなお、幸子は遊ぶ金を工面するため、優希に指示して給料を前借りさせた。幸子から捨てられることにおびえていた優希には、その言葉に従う選択肢しかなかったのだ。しかし、借金が膨らんだ一家は、ここからもまた姿を消した。 行き場を失った母子は、幸子の実父母への借金の申し入れも断られる。「ばあちゃんたち殺しでもすれば(金が)手に入るよね」と漏らす幸子に、優希は冗談だと思い、「そうだね」とあいまいに返事をしたが、それに対して、幸子は「本当にできるの?」「結局できないの?」とたたみかけた。翌日、2人は殺害方法を話し合い、優希は祖父母宅を訪ねた。初めは金を借りることで済ませようとした優希だが、これまで何度も借金を引き受けてきた祖父母は、その申し出を拒否。そして、優希は祖母の首を延長コードで絞め、キッチンにあった包丁を使って殺害、祖父も後ろから刺殺すると、現金8万円、キャッシュカード、カメラなどを盗んで家を出た。その後、母と妹と合流すると、ホテルにチェックイン。祖父母を殺して得た金も、幸子によって、わずか3日あまりで使い尽くされた。事件から1カ月後、優希は逮捕された。 裁判で、優希は懲役15年の刑が確定した。もちろん、この事件の加害者は優希だが、本書を通じて彼が過ごしてきた短い人生をたどっていくと、彼もまた被害者のひとりという気がしてならない。彼は17年、山寺に送った手記の中で「本当は罪なんて犯したくない。でも、もうこれしかなかったんだ」とつづっている。一方、強盗の容疑で懲役4年6カ月の刑に服している幸子は、もうすぐ刑期を終えて出所することになる。 幸子の浪費癖さえなかったら、児童相談所が一時保護をしていれば、この環境から逃げ出せていれば、彼は「殺人犯」ではなく、真面目で内気な「普通の子」だったはずだ。しかし、運命はそれを許さなかった。 皮肉にも、刑務所に入った今、彼はようやく勉強に打ち込むことができるようになった。 (文=萩原雄太[かもめマシーン])『誰もボクを見ていない: なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか』(ポプラ社)
母親の浪費癖、ラブホテル生活、野宿の果てに……17歳少年による「川口祖父母殺人事件」の悲劇
孫が祖父母を殺害する事件は、決して珍しいものではない。ここ数年だけでも、2015年に山梨県河口湖町で高校3年生の孫が80代の祖父母を、16年には兵庫県赤穂市で19歳の孫が介護をしていた祖父母を殺害。今年7月にも、神戸市北区で26歳の孫が「誰でもいいから攻撃してやろう、刺してやろうと思った」と、祖父母ら3人を刺殺している。 しかし、14年に埼玉県川口市で当時17歳の少年が金欲しさに祖父母を殺害した事件は、数ある祖父母殺しの中でも極めて特殊なケースだ。毎日新聞記者・山寺香が記した『誰もボクを見ていない』(ポプラ社)を一読すれば、“いったい、本当の加害者は誰か?”という疑問に突き当たるだろう。 事件の犯人となった優希(仮名)は、幼少時こそ、両親と3人で暮らしていたものの、4歳になる頃に一家の借金は膨れ上がり、父方の祖母を頼って関東近郊の地方都市に夜逃げ。母の幸子(仮名)は家計が苦しくても働かないどころか、父親が家賃として渡した金を大家に支払わず、パチンコなどに浪費した。 しかし、浪費癖があっても、いつも一緒にいてくれる幸子は、優希にとってまだ「いい母親」であった。 優希の小学校入学を機に、一家はさいたま市内のアパートに転居し、幸子は水商売で働き始める。優希の人生が狂い始めるのはこの頃からだ。父親は愛人の元に入りびたり、アパートにはほとんど帰らない。優希が2年生になると、幸子はホストクラブに通い詰め、働かなくなる。両親のいない家で、優希はコンビニ弁当を食べながら孤独を募らせるばかりでなく、幸子が友達を連れて帰宅したり、ホストや元ホストが居候したりと、生活はメチャクチャに。不規則な日々の中、次第に優希は朝起きることができなくなり、4年生になると学校に行かなくなった。その頃、正式に両親は離婚。優希は、母親側に残ることを選んだ。 その後の彼の暮らしは、「異常」という言葉がふさわしい。母子は店の客で、「金づる」と呼んでいた中年男性と暮らすこととなるが、すぐに幸子はインターネット掲示板で知り合った名古屋のホスト・亮の元へ身を寄せ、1カ月にわたって家出する。この時の「捨てられた」と感じた絶望的な経験は、優希の心に深い傷を残した。ようやく戻ってきた幸子は、優希を連れて名古屋へと向かい、亮の元に転がり込む。その後、亮も一緒にさいたま市に戻るが、2人とも仕事をせず、優希が持っていたゲームを売ったり、亮の親戚に金を借りるなどして生活費を工面した。それも尽きると「金づる」をだまして、数十万円の金を得るなど、その場しのぎの毎日だった。 その後、各地を転々とした彼らがようやく落ち着いたのは、ラブホテルだった。彼らは、なんと2年間にわたって、ここで生活を営んでいる。優希は学校に通わず、幸子とともにゲームセンターや漫画喫茶でチェックインの時間となる20時まで時間を潰し、日雇いの仕事から帰ってくる亮を待った。その部屋で亮と幸子は、優希の存在に構わずセックスをした。セックスを見せつけるだけでは飽き足らなくなった亮は、優希の顔をつかみ、フェラチオを強要。幸子は、ただ笑ってその様子を見ているだけだった。そして、日雇いで食いつないでいた亮の収入がなくなり、親戚への金の無心もできなくなると、ラブホテルの敷地にテントを張って野宿をするという、どん底の暮らしが優希を待っていた。 その頃、幸子は、亮との子を妊娠した。生まれた女児は結衣(仮名)と名づけられたものの、出生届も提出されず、戸籍のない子どもとなる。一家は、親しくなった家族の金を持ち逃げして、横浜市へ逃走。初めはホテル暮らしをしていたものの、ほどなくして金も尽き、横浜スタジアム周辺や児童公園で野宿をするようになった。結衣の面倒はすべて優希が見ていた。しかし亮は、野宿のストレスから、次第に優希に対して暴力を振るうようになる。当時、優希は「死ねたら楽だろうな」と何度も考えたという。 どん底の生活に陥った優希たちに、希望の光が差すのがこの頃。生活困窮者向けの相談窓口に足を運ぶと、生活保護を受給することができるようになった。普通なら中学2年になる優希と、まだ幼い結衣のことを心配した児童相談所は一時保護を勧めるも、幸子は「家族一緒でないとダメ」と拒否。しかし、野宿生活を脱し、簡易宿泊所で生活しながら、優希はフリースクールに通うことができるようになった。 これでようやく安定するかのように見えた生活も、わずか半年間でついえる。生活保護費を得ても、ホテルやゲームセンター、パチンコなどで浪費する幸子は、行政から保護費の使い方について指導を受けるのを嫌い、簡易宿泊所を出て元の生活に戻る。幸子の川口市の実家、亮が住み込みで働いた横浜市鶴見区の新聞配達店、埼玉県内の建設会社や塗装会社の寮などを転々とした。そんな生活に愛想を尽かし、亮は消えた。 その後、今度は優希が同じ塗装会社で働き、そのまま会社の寮に住むことができるようになった。亮は、数カ月分の給料を前借りし、会社の先輩にも借金をしていたが、それでもなお、幸子は遊ぶ金を工面するため、優希に指示して給料を前借りさせた。幸子から捨てられることにおびえていた優希には、その言葉に従う選択肢しかなかったのだ。しかし、借金が膨らんだ一家は、ここからもまた姿を消した。 行き場を失った母子は、幸子の実父母への借金の申し入れも断られる。「ばあちゃんたち殺しでもすれば(金が)手に入るよね」と漏らす幸子に、優希は冗談だと思い、「そうだね」とあいまいに返事をしたが、それに対して、幸子は「本当にできるの?」「結局できないの?」とたたみかけた。翌日、2人は殺害方法を話し合い、優希は祖父母宅を訪ねた。初めは金を借りることで済ませようとした優希だが、これまで何度も借金を引き受けてきた祖父母は、その申し出を拒否。そして、優希は祖母の首を延長コードで絞め、キッチンにあった包丁を使って殺害、祖父も後ろから刺殺すると、現金8万円、キャッシュカード、カメラなどを盗んで家を出た。その後、母と妹と合流すると、ホテルにチェックイン。祖父母を殺して得た金も、幸子によって、わずか3日あまりで使い尽くされた。事件から1カ月後、優希は逮捕された。 裁判で、優希は懲役15年の刑が確定した。もちろん、この事件の加害者は優希だが、本書を通じて彼が過ごしてきた短い人生をたどっていくと、彼もまた被害者のひとりという気がしてならない。彼は17年、山寺に送った手記の中で「本当は罪なんて犯したくない。でも、もうこれしかなかったんだ」とつづっている。一方、強盗の容疑で懲役4年6カ月の刑に服している幸子は、もうすぐ刑期を終えて出所することになる。 幸子の浪費癖さえなかったら、児童相談所が一時保護をしていれば、この環境から逃げ出せていれば、彼は「殺人犯」ではなく、真面目で内気な「普通の子」だったはずだ。しかし、運命はそれを許さなかった。 皮肉にも、刑務所に入った今、彼はようやく勉強に打ち込むことができるようになった。 (文=萩原雄太[かもめマシーン])『誰もボクを見ていない: なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか』(ポプラ社)
V6岡田准一が『櫻井・有吉THE夜会』に登場! 8月24日(木)ジャニーズアイドル出演情報
――翌日にジャニーズアイドルが出演予定の番組情報をお届けします。見逃さないように、録画予約をお忘れなく!
※一部を除き、首都圏の放送情報を元に構成しています。
※番組編成、及び放送日時は変更になることがあります。最新情報は番組公式サイト等をご確認ください。
●TOKIO
8:00~ 9:55 『白熱ライブビビット』(TBS系) 国分太一
11:25~11:30 『国分太一のおさんぽジャパン』(フジテレビ系) 国分太一
18:55~19:25 『Rの法則』(NHK Eテレ) 山口達也
19:00~20:54 『ぐるぐるナインティナイン SP』(日本テレビ系)国分太一
●V6
8:15~ 9:54 『あさイチ』(NHK総合) 井ノ原快彦
【ゲスト】
21:57~22:54 『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系) 岡田准一
【映画『関ヶ原』公開記念特番】
福井放送(15:50~16:20)、山陽放送(26:06~26:36)、中部日本放送(26:06~26:36)
視聴率続落5.2%でも『僕たちがやりました』に、どんどん期待が高まるワケ
カンテレ制作『僕たちがやりました』第6話。視聴率は前回から0.2ポイント下げて5.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と過去最低を記録。反面、物語はギアを一段上げた感じで盛り上がってきました。今まででいちばん面白かった回だと思います。というわけで、振り返りです。 (前回までのレビューはこちらから) 10人の死者を出した矢波高爆破事件の容疑者として逮捕されていたパイセン(今野浩喜)でしたが、どっかから真犯人を名乗る男が出頭してきたおかげで、無事に無罪放免。「ええ響きやなー、冤罪!」とニッコニコ顔で、トビオ(窪田正孝)をご自慢のBMWに乗せて伊佐美(間宮祥太朗)とマル(葉山奨之)を迎えに行きます。 トビオはパイセンが逮捕されて以降、雲隠れしている間に伊佐美の彼女である今宵ちゃん(川栄李奈)とセックスしたり、マルに300万円を盗まれたりで、どんな顔で彼らに会ったらいいか逡巡していますが、まあどうでもいいことです。パイセンと“共犯者”の3人の高校生に、普通の日常が戻ってきたのですから。 「ただいま、そこそこの人生──」 トビオが久しぶりに家に帰ると、母さんは大好物のハンバーグカツカレーを作って待っていてくれました。童貞を捨てることに焦ってカラオケボックスで襲い掛かってしまった幼なじみの蓮子(永野芽郁)も、「気にしてない」と言ってくれます。それどころか、「また一緒にカラオケ行かない?」とまで。なんだか蓮子と付き合えそうな雰囲気ですし、むしろ事件前より「そこそこの人生」がいい感じになっています。 ここで描かれるのは、トビオも伊佐美もマルも、事件で10人の高校生が死んだことについては、たいして心を痛めていなかったという事実です。自分たちが犯人でさえなければ、死んだヤツらのことなんてどうでもよかった。彼らは、自分たちが殺したという罪悪感「だけ」に苦しんでいたのでした。だからその罪悪感から解放されてしまえば、もう事件のことなんでどうでもよかったのです。彼ら3人のうちの誰かは「どうでもいいと思い込もう」としていたのかもしれないし、誰かは本当に「どうでもよかった」のかもしれません。ともあれ、何も考えずに4人でスポッチャに通う日常が戻ってきました。 ■そうはいかないよね、そりゃ。 しかし、フットサル場で軽いノリで始めた「暴露大会」で、とんでもないことが起こってしまいました。トビオは逃亡中にホームレスのヤングさんに尻を掘られそうになったエピソードを披露し、爆笑をさらいます。 この暴露大会のルールは、「おもろなかったやつドリンクバー全部混ぜジュース」というもの。トビオの話でハードルが上がってしまったパイセンは、なんとかそれ以上の暴露をひねり出そうとして、言わなくていいことを言ってしまうのです。 「矢波高爆破事件の犯人な、あれやっぱ俺らやねん」 「真犯人、出てきたやろ、でっちあげやねん」 パイセンは「たっはー! そりゃそうやでなー!」とケラケラ笑っていますが、トビオたちは笑えるわけありません。パイセンは自分の暴露トークがスベッたと思ってカメムシ味のジュースを飲み干しますが、そんな問題じゃない。 「今の話、マジっすか……」 茫然とする3人にパイセンが説明したところによると、闇社会のドンであるパイセンパパがホームレスを拾ってきて整形手術させて、自首させたんだそうです。パイセンパパは警察ともズブズブなので、それで捜査を打ち切らせることも容易なんだとか。 「俺らが黙っといたら問題ないやろが!」 うろたえる3人を、パイセンが一喝。切り替えの早いマルは、すぐに「黙ってれば普通に生きていける」と納得しました。伊佐美も「10人殺したけど、闇の中だ……」と、現状を理解したようです。パイセンと3人で、「闇の中! 闇の中!」と闇の中音頭を歌い始めます。 「11人だ、ホームレスも死刑になれば、俺たちが殺したことになる。闇に埋めても、消えない──」 トビオが闇の中音頭に乗れないでいると、そのトビオの心境をダメ押しする人物がやってきます。事件を追っていた刑事・飯室(三浦翔平)です。 事件の真相に辿りついていたという飯室は、「法が許しても俺がお前らを許さない」などというアホでも思いつくようなセリフを言いに来たわけじゃありません。4人に、死んだ10人の高校生の写真を見せながら、「幸せを感じるたびに思い出せ、人の命を奪ったということを」と告げます。そして「一生、苦しめ」と。 ■追っ手がいなくなったことで追い詰められる逃亡者 飯室は、これ以上捜査するつもりはないと言いました。「真実を訴えても、最悪、俺が消される」と。つまり、警察からのオフィシャルな回答として、4人を追う者はもう誰もいないということです。『僕たちがやりました』が逃亡劇だとすれば、もう追っ手がいないので、物語としては一件落着となります。 しかし、トビオはこの日を境に、さらに追い詰められることになります。家に帰ればスキヤキが用意されていて、母さんも妹もなんだかんだ優しくしてくれる。蓮子からは「カラオケいつ行く?」とLINEが入る。そのすべてに吐き気を催す。「幸せが気持ち悪い」トビオはトイレでゲロを吐き続けます。 蓮子へのLINEに返信できないままのトビオ。学校に行けば、マルは平気な顔でクラスの女子に逃亡トークを面白おかしく話している。友だちから金を盗んでもヘーキ、10人殺してもヘーキ、誰にも言わなければヘーキ、それはマルのクズさであり、生き抜く強さでもあります。 「あいつみてえには、なれねえなあ」とトビオ。 廊下の向こうから、伊佐美が来ました。爆破事件の直後に首吊り自殺を図ったこともあった伊佐美は、やっぱりマルよりずっとナイーブです。笑顔で友人と話しながら歩いてきますが、トビオとは目を合わせることもありません。まるで、トビオとコンタクトすることであふれ出てしまいそうな何かにフタをするように、シカトして通り過ぎていきます。 この日、フットサル部の部室には、トビオしか来ませんでした。部活が終わる時間を告げる校内放送が鳴っています。トビオはいつものように、家に帰ろうとします。 画面からはエンディングテーマが流れています。 「♪生きろー、死ぬな、生きろ、生きろ」 夕陽に魅入られるように、トビオはカバンを捨てて駆け出します。その顔には、笑みさえ浮かんでいました。 「♪自由を追いかけてー」 そのままの勢いでトビオは屋上の腰壁を踏み越え、虚空に身を投げてしまいました。というところで、今回はおしまい。 まあ歌詞とシーンのシンクロがびしっと決まって、シーンとして実に気持ちいいラストでした。 ■シーンとして気持ちいいんですけど 今回、パイセンの出番が多かったこともあって、特に前半はだいぶコメディ寄りでしたが、パイセンと飯室の告白以降のシークエンスは心理的に超えぐかったです。 そもそも自分が真犯人だと知っていたのに、作品世界がコメディ寄りに見えてしまうくらい普通にハシャいでいたパイセンもえぐいですし、真相を知った後でもヘーキでいられるマルもえぐい。平静を装いながら全然平静じゃない伊佐美の心中も察するにあまりあるところですし、衝動的に屋上から身を投げてしまうというトビオもえぐいし、それに「♪自由を追いかけてー」という歌詞をかぶせる演出もえぐい。 ポップなフリしてますが、物語は、罪を犯し、その罪を償う機会が与えられないがゆえに苦しむ人間が、それぞれに心の血を流すパートに入ってきました。痛快青春ドラマのように見えて、実にえぐい。 原作がドラマ向きじゃないのは、エログロよりむしろ心理的なグロさだと思うんですが、ここまでは寄り道しつつも本質的な部分はちゃんとトレースしてきているような気がします。なので、そういう心理的ホラー、もしくは心理的スプラッターともいうべき作品が視聴率30%とかの国民的ドラマになるようだと社会がヤバい感じがするので、まあこの程度の視聴率でいいんじゃないかと思います。むしろ、変にライトにならずにちゃんと面白くなりそうなので、期待が高まるところです。 (文=どらまっ子AKIちゃん)関西テレビ『僕たちがやりました』番組公式サイトより
唐沢寿明も遠藤憲一も断った!? 『刑事ゆがみ』浅野忠信は“真木よう子の二の舞い”を避けられるか
10月スタートの浅野忠信主演連続ドラマ『刑事ゆがみ』(フジテレビ形)が、キャスティングに四苦八苦していたという。 同ドラマの放送枠は、真木よう子主演『セシルのもくろみ』が放送中の「木曜劇場」。原作は、「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載中の同名漫画。浅野演じる弓神(ゆがみ)刑事と、神木隆之介演じる羽生刑事の“凸凹バディ”が、さまざまな事件を解決していくという。 「浅野にとって、これが民放連ドラ初主演。23日発売の『週刊文春』(文藝春秋)によれば、フジは唐沢寿明や遠藤憲一にオファーしたものの、断られたとか。誰も真木の二の舞いにはなりたくないですからね」(テレビ誌記者) 同枠といえば、昨年4月期の松下奈緒主演『早子先生、結婚するって本当ですか?』が全話平均視聴率5.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と大コケ。昨年7月期には、“高視聴率女優 ”と呼ばれていた松嶋菜々子が『営業部長 吉良奈津子』で主演するも、これも全話平均7.1%と不発。 以降も、天海祐希主演『Chef~三ツ星の給食~』、香里奈主演『嫌われる勇気』、桐谷美玲主演『人は見た目が100パーセント』と立て続けに大コケし、放送中の『セシルのもくろみ』は現在、単話平均で3%台まで落ち込んでいる。 「いわゆる視聴者に見放された“死に枠”。裏番組のバラエティに負け続きなんです。『木曜劇場』ではこれまで、女優を主役にした女性向けドラマを企画し続けてきましたが、どうにも当たらない。そこで、次は思い切って中年刑事モノに路線変更したようです」(同) この大胆な舵切りは、成功するだろうか? 「浅野は木村拓哉主演ドラマ『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)での怪演が話題になりましたから、『刑事ゆがみ』の演技が評判を呼べば、一発逆転もありえそう。ただ心配なのは、脚本。『刑事ゆがみ』は、福山雅治主演の月9『ラヴソング』や、西内まりや主演の月9『突然ですが、明日結婚します』(ともにフジテレビ系)を手掛けた脚本家が担当。どちらも脚本が酷評されていただけに、心配です」(同) 同枠を復活させるため、フジが特に力を入れているとウワサの『刑事ゆがみ』。浅野は真木の二の舞いにならずに済むだろうか?





