心霊番組はコンプラ的に無理!? 写真捏造疑惑をTBSが否定も、もはや「オオカミ少年」状態か

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 19日放送のバラエティ番組『生き物にサンキュー&世界の怖い夜 合体3時間SP』(TBS系)で取り上げた心霊写真の捏造疑惑騒動。TBSが「番組の制作過程で写真を捏造・合成したという事実は一切なかったことが確認できた」と完全否定したと、一部スポーツ紙が報じた。  同番組では、写真に写っている霊を出演者が探し当てるクイズコーナー「心霊写真 霊はどーこだ?」を放送。司会のロンドンブーツ1号2号・田村淳の「霊はどーこだ?」との掛け声と共に、男性3人が肩を組んでいる写真を紹介。男性の足元に青白い女性の顔のようなものが映り込んでおり、出演者の女優・田中美佐子が「あー! 見えたー!」と大騒ぎしていた。  さらに、番組では心霊研究家・池田武央氏が写真を鑑定。「この場所で事故死した女性の霊。この世に強い未練を残している。すぐにお焚き上げすることをおすすめする」との解説が紹介された。  しかし放送後、Twitter上に霊が写っていない同じ写真と共に、「おれはTBSを許さない」と捏造を訴える人物が出現。9万を超えるリツイートがされ、炎上騒動に発展した。  これを受け、池田氏は21日、「心霊写真鑑定に関しまして…」とのタイトルでブログを投稿。「最近の心霊写真は、加工技術が発達していることもあり、偽造されたものが多く取り扱われているのは事実です。しかし、偽造されたものに霊的なものが宿ることが増えているのも事実なのです」などと、合成の可能性を示唆するようなコメントを投稿。だが、22日になってこの投稿は削除されてしまった。 「TBS側は『合成は一切なかった』としているようですが、その根拠や、写真の入手経路については不明。案の定、ネット上でも疑問の声が相次いでいます。とはいえ、過去の心霊番組では、合成写真を放送したり、巷に出回っている心霊写真を撮影者の許可なく放送することは日常茶飯事だった。テレビ局がコンプライアンスを重んじる今、心霊番組が時代に合わなくなっているということでしょう」(テレビ誌記者)  2008年から19回にわたって放送された『世界の怖い夜』。今回の放送では、8年前に孤独死した女優・大原麗子の魂を降霊させ、イタコと大原の親友を名乗る女性を対面させる企画などを放送。ネット上では、「死者への冒涜」「怪しすぎる」と企画に懐疑的な意見が飛び交った。 「それでなくても、TBSはヤラセのイメージがべったり。昨年は同局のバラエティ番組『珍種目No.1は誰だ!?ピラミッド・ダービー』が出演者をCG処理で消したとしてBPO(放送倫理・番組向上機構)から厳重注意を受けたほか、今年もホームレスへのヤラセ取材疑惑が浮上した『白熱ライブ ビビット』がBPO審議入り。騒動のたびに謝罪しているTBSですが、ネット上では『謝れば済むと思ってる』と批判の声も上がっています」(同)  波紋を呼んでいるTBSの心霊番組。「またTBSか」と言われない日は来るのだろうか?

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 19日放送のバラエティ番組『生き物にサンキュー&世界の怖い夜 合体3時間SP』(TBS系)で取り上げた心霊写真の捏造疑惑騒動。TBSが「番組の制作過程で写真を捏造・合成したという事実は一切なかったことが確認できた」と完全否定したと、一部スポーツ紙が報じた。  同番組では、写真に写っている霊を出演者が探し当てるクイズコーナー「心霊写真 霊はどーこだ?」を放送。司会のロンドンブーツ1号2号・田村淳の「霊はどーこだ?」との掛け声と共に、男性3人が肩を組んでいる写真を紹介。男性の足元に青白い女性の顔のようなものが映り込んでおり、出演者の女優・田中美佐子が「あー! 見えたー!」と大騒ぎしていた。  さらに、番組では心霊研究家・池田武央氏が写真を鑑定。「この場所で事故死した女性の霊。この世に強い未練を残している。すぐにお焚き上げすることをおすすめする」との解説が紹介された。  しかし放送後、Twitter上に霊が写っていない同じ写真と共に、「おれはTBSを許さない」と捏造を訴える人物が出現。9万を超えるリツイートがされ、炎上騒動に発展した。  これを受け、池田氏は21日、「心霊写真鑑定に関しまして…」とのタイトルでブログを投稿。「最近の心霊写真は、加工技術が発達していることもあり、偽造されたものが多く取り扱われているのは事実です。しかし、偽造されたものに霊的なものが宿ることが増えているのも事実なのです」などと、合成の可能性を示唆するようなコメントを投稿。だが、22日になってこの投稿は削除されてしまった。 「TBS側は『合成は一切なかった』としているようですが、その根拠や、写真の入手経路については不明。案の定、ネット上でも疑問の声が相次いでいます。とはいえ、過去の心霊番組では、合成写真を放送したり、巷に出回っている心霊写真を撮影者の許可なく放送することは日常茶飯事だった。テレビ局がコンプライアンスを重んじる今、心霊番組が時代に合わなくなっているということでしょう」(テレビ誌記者)  2008年から19回にわたって放送された『世界の怖い夜』。今回の放送では、8年前に孤独死した女優・大原麗子の魂を降霊させ、イタコと大原の親友を名乗る女性を対面させる企画などを放送。ネット上では、「死者への冒涜」「怪しすぎる」と企画に懐疑的な意見が飛び交った。 「それでなくても、TBSはヤラセのイメージがべったり。昨年は同局のバラエティ番組『珍種目No.1は誰だ!?ピラミッド・ダービー』が出演者をCG処理で消したとしてBPO(放送倫理・番組向上機構)から厳重注意を受けたほか、今年もホームレスへのヤラセ取材疑惑が浮上した『白熱ライブ ビビット』がBPO審議入り。騒動のたびに謝罪しているTBSですが、ネット上では『謝れば済むと思ってる』と批判の声も上がっています」(同)  波紋を呼んでいるTBSの心霊番組。「またTBSか」と言われない日は来るのだろうか?

安価で高品質のハンバーガー屋が“怪物”に変貌!? マクドナルド創業秘話を映画化『ファウンダー』

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米国経済版“仁義なき戦い”『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』。マイケル・キートンはアンチヒーローがよく似合う。
 あれっ、マクドナルドの創業者はマクドナルドさんじゃないの? 世界最大のファストフードチェーンである「マクドナルド」だが、創業者として正式に記録されているのはチェコ系米国人のレイ・クロック(1902年~1984年)。じゃあ、なんでクロックバーガーって屋号にしなかったのか。そんな素朴な疑問に答えてくれるのが、マイケル・キートン主演の『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』だ。個人経営の片田舎のドライブインが米国を代表する巨大チェーン店へと爆発的に飛躍を遂げた裏事情を、マックシェイクよりももっと濃厚に、テキサスバーガーよりもさらにこってりと描いてみせる。全米ではたびたび延期されながらも今年1月にようやく公開されたが、マクドナルド社はこの映画に関してはノーコメントを貫いている。  これまでにもマクドナルドを題材にして、ドキュメンタリー映画『スーパーサイズ・ミー』(04)や実録犯罪映画『コンプライアンス 服従の心理』(12)といった映画がつくられてきた。良くも悪くもマクドナルドは、現代の米国社会を象徴する存在となっている。ジョン・リー・ハンコック監督は前作『ウォルト・ディズニーの約束』(13)で、やはり米国文化のシンボリックな存在であるウォルト・ディズニーの横顔に触れたが、本作ではレイ・クロックの半生をかなり辛辣に描いており、米国経済版“仁義なき戦い”とでも称すべき内容となっている。単なる美談ではない、リアルなアメリカンドリームとして楽しませてくれる。
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革新的な営業スタイルを考案したマクドナルド兄弟だったが、レイに軒先を貸したことから母屋まで奪われるはめに。
 孫正義、柳井正が賞讃の言葉を寄せているレイ・クロックの自伝『成功はゴミ箱の中に 億万長者のノート』(プレジデント社)では若い頃から才気溢れる人物であったと語られているが、映画の中で描かれるレイは冴えない中年サラリーマンとして登場する。時代は1954年。レイ(マイケル・キートン)はこれまでピアノ演奏や紙コップのセールスなどをして食いつないできたが、52歳となったこの頃は一度に5本のシェイクが同時に作れるマルチミキサーの販売をしていた。宿泊先のホテルで自己啓発のレコードを毎日聴きながら米国各地を営業して回るも、売れ行きは思わしくない。そんなときカリフォルニアのドライブインから8台ものマルチミキサーの注文が舞い込む。1度に40本のシェイクを作らなくてはいけないドラブインとは一体どんな店なのか。好奇心からレイは車を西海岸へと走らせる。それがレイとマクドナルド兄弟との運命の出逢いだった。  人のよさそうなマクドナルド兄弟(ジョン・キャロル・リンチ、ニック・オファーマン)に案内されて店内を見学すると、そこには画期的なアイディアが溢れていた。パテの焼き時間やソースの量をきっちり決めたレシピどおりにメニューは作られ、スタッフは分業化して機敏に動く。注文を聞いて、ハンバーガーができるまでわずか30秒。商品の単価を下げるため、ウェイトレスも食器も置かず、テイクアウトのみ。メニューはハンバーガーとチーズバーガー、それにポテトとドリンクだけというシンプルさ。いっさいの無駄を省いていた。試行錯誤してこのドライブインを完成させたマクドナルド兄弟は、美味しいハンバーガーを客を待たせることなく低価格で提供できることが自慢だった。感激したレイは「フライチャンズ化して、もっと広めよう」と熱心に口説く。この店こそ、自分の人生を賭けるに値する最高のビジネスチャンスだとレイは感じていた。かくしてフライチャンズ展開を任されたレイはマクドナルド兄弟と契約書を交わし、理想の店づくりへと邁進する。  キリスト教の教会のように全米中にマクドナルド店を普及させようと努めるレイだが、すぐには軌道に乗らない。当時は同じチェーン店でも、地域や店が違えばメニューも味も異なるのが当たり前だった。また、お店が増えれば増えただけ、資金繰りにレイは頭を悩ませるようになる。そんなレイに、メフィストフェレスのごとき一人の男性が声を掛ける。後にマクドナルド社の最高財務責任者になるハリー・ソナボーン(B・J・ノヴァク)だ。レイはフライチャンズ店にハンバーガー作りと営業のノウハウを教え、その見返りとして収益の1.9%をもらっていた。だが、ハリーはその考え方を根本的に改めるべきと告げる。レイはまず不動産を手に入れ、そこにフライチャンズ店を建て、そのテナント料を得るようにすればいいと。そうすれば、収益の1.9%よりも遥かに多く、安定した収入をキープできる。「あなたはハンバーガービジネスをやるんじゃない。不動産ビジネスをやるんです」とメフィスト、いやハリーはささやく。
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レイの不遇時代を支え続けてきた妻エセル(ローラ・ダーン)も、すっかりお金の亡者となってしまった夫に付いていけない。
 それまでは面白いビジネスに挑戦することに生き甲斐を感じていたレイだったが、ハリーの法的には何ら問題のないアドバイスに従ったことで、レイの懐に入ってくる収益は桁違いのものとなっていく。「外食産業の革命児」と世間にもてはやされるようになったレイは、以前の夢見がちなセールスマンとはもはや別人だった。長年苦労を共にし、資金集めに協力してきた妻エセル(ローラ・ダーン)はもう用済みとばかりに別れを告げ、若くて美人なピアノ奏者のジョアン(リンダ・カーデリーニ)と親交を深めていく。後にマクドナルド社のCEOとなるフレッド・ターナーら、レイに忠誠を誓う若いスタッフも育つ。銀行も進んで融資するようになったレイにとって、メニューの変更を頑なに認めようとしないマクドナルド兄弟は邪魔者でしかなかった。契約書を盾にレイの独断専行ぶりにクギを刺そうとするマクドナルド兄弟だったが、「契約は破るためにある」とうそぶくレイの敵ではなかった。マネーモンスターと化したレイはマクドナルド兄弟の頬を札束で叩くようにして、マクドナルドという屋号を含めた全ての権利を自分のものにしてしまう。  52歳からアメリカンドリームを実現した男のサクセスストーリーを赤裸々に描いた『ファウンダー』だが、劇中のレイはとても正直に自分の夢を現実のものに変える秘訣を我々に教えてくれる。 「ビジネスは戦争だ。きれいごとでやっていけるか!」  駅前にあるマクドナルドに入ると、いつでも同じ美味しさのハンバーガーが0円のスマイルと共に提供される。この美味しさの隠し味は、メフィストフェレス由来のものかもしれない。本作を観た後に食べるハンバーガーは、何とも言えない禁断の後味がする。 (文=長野辰次)
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『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』 監督/ジョン・リー・ハンコック 脚本/ロバート・シーゲル 出演/マイケル・キートン、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ、ローラ・ダーン、パトリック・ウィルソン、B・J・ノヴァク、リンダ・カーデリーニ 配給/KADOKAWA 7月29日(土)より角川シネマ有楽町、角川シネマ新宿、渋谷シネパレスほか全国ロードショー (C)2016 Speedee Distribution, LLC. All Rights RESERVED http://thefounder.jp/
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米国経済版“仁義なき戦い”『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』。マイケル・キートンはアンチヒーローがよく似合う。
 あれっ、マクドナルドの創業者はマクドナルドさんじゃないの? 世界最大のファストフードチェーンである「マクドナルド」だが、創業者として正式に記録されているのはチェコ系米国人のレイ・クロック(1902年~1984年)。じゃあ、なんでクロックバーガーって屋号にしなかったのか。そんな素朴な疑問に答えてくれるのが、マイケル・キートン主演の『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』だ。個人経営の片田舎のドライブインが米国を代表する巨大チェーン店へと爆発的に飛躍を遂げた裏事情を、マックシェイクよりももっと濃厚に、テキサスバーガーよりもさらにこってりと描いてみせる。全米ではたびたび延期されながらも今年1月にようやく公開されたが、マクドナルド社はこの映画に関してはノーコメントを貫いている。  これまでにもマクドナルドを題材にして、ドキュメンタリー映画『スーパーサイズ・ミー』(04)や実録犯罪映画『コンプライアンス 服従の心理』(12)といった映画がつくられてきた。良くも悪くもマクドナルドは、現代の米国社会を象徴する存在となっている。ジョン・リー・ハンコック監督は前作『ウォルト・ディズニーの約束』(13)で、やはり米国文化のシンボリックな存在であるウォルト・ディズニーの横顔に触れたが、本作ではレイ・クロックの半生をかなり辛辣に描いており、米国経済版“仁義なき戦い”とでも称すべき内容となっている。単なる美談ではない、リアルなアメリカンドリームとして楽しませてくれる。
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・2008 年- 2010 年:06P~
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三遊亭円楽、不倫謝罪会見から1年――開き直り発言に見る“売れてる芸能人”のズレてるところ

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里enrakuhurinが、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「1年以上たったら、ヤメろ」三游亭円楽
『ウチくる!?』(フジテレビ系、7月23日)

 ネットやSNSの普及で、我々一般人は、簡単に“芸能人ごっこ”ができるようになった。かつて、ファッションのコーディネートやライフスタイルを語ることは、ゴールデンタイムの主役を張るクラスの女優や有名モデルにしか許されなかったことだが、今やSNSはそんな一般人女性であふれている。ネットがあれば、コメンテーターごっこもできる。芸能人がコメンテーターを務める時は、要求されるキャラと共演者とのバランス、スポンサーに配慮して発言しなければならないが、ネットなら好きなだけ罵倒し放題。その率直さがウケて、注目を集めたりもする。自分の顔や実名を出していない分、反撃されることがないのも魅力だろう。

 こういう芸能人もどきは、今後もどんどん増えていくだろうが、芸能人ならではの感覚も存在する。それは「数字が全て」という価値観である。

 例えば、会社員であれば、多少仕事の能力が劣っても、勤務態度が真面目であったり、努力する姿が見えれば、周囲は存在意義を否定することはあまりないだろう。けれど、芸能界はそれでは全然ダメなのだ。仕事を適当にやっているように見えたり、わがままを言って周囲に迷惑をかけたとしても、数字(視聴率やセールス)を持っていれば、それでOK。人気者が増長していくのは当然で、名の知れた男性芸能人の浮気や不倫は、「数字が全て」主義に乗っかって調子づいているように私には思える。

 しかし、芸能人と一般人の垣根が低くなった今、「芸能人は別の世界の人だから」という言い訳は通用しない。なので、芸能人たちは、不倫がバレれば厳粛に謝罪会見を行うわけだが、反省していないというか、“わかってなさ”を感じさせられることがある。

 例えば、三遊亭円楽。円楽は昨年、40代後半の家事手伝いの女性とのデート(銀座で食事、錦糸町の3時間4,500円の激安ラブホに滞在)を写真週刊誌「フライデー」(講談社)に撮られ、謝罪会見を開いた。「妻は『とにかく仕事を頑張りなさい』と言ってくれた」「(写真週刊誌に撮られたのは、身から出た錆だと言う円楽に対し、)『錆も味になるわよ』と言ってくれた」と、「うちのカミサンは度量が広い」というふうに、論理をすり替えた会見を行った。

 あれから1年。7月23日放送の『ウチくる!?』(フジテレビ系)に出演した円楽は、「芸に携わる人間は、人間の機微がわかり、男女がわからないといけない」と発言。司会の中山秀征に「師匠、自分に置き換えて発言されてる?」とイジられると、「1年以上たったら、ヤメろ」と不倫話を蒸し返すなと主張した。もし“女遊び”が本当に芸に必要で、度量の広い妻がいるなら、かつての不倫を隠すことなく、面白いことの一つや二つ言えばよかったのではないか。円楽から感じるのは、「世間に悪く言われたくない」という小心と「でも、金は使いたくない」という吝嗇(不倫がバレて困るなら、申し開きができないラブホテルではなく、それ相当のお金をかけた施設を取るべきだった)である。

 陣内智則も全然わかっていない。フジテレビアナウンサー・松村未央と再婚を果たした陣内は、7月20日放送の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)に出演した。先月、フジアナウンサー・山崎夕貴とお笑い芸人・おばたのお兄さんの熱愛が発覚。フジのエースアナウンサーと、売れているとは言いがたい芸人の格差恋愛は世間を驚かせたが、1カ月もたたないうちに「フライデー」に、一般人女性が“おばたとの一夜”を独占告白したのだ。

 山崎アナから、おばたとの交際を相談されていた松村アナは、浮気の件も知っていたそうだ。おばたの浮気を知った松村アナについて、陣内は「すごく低いトーンで『許せない。大好きな夕貴ちゃんを悲しませるなんて』と、彼女も泣いていた」と話していた。自分の妻は、後輩のために涙を流す優しい女性であることをアピールしたかったのかもしれないが、これ、完全に陣内に対する牽制だろう。かつて松村アナが、クリスマスイブに陣内のマンションに通う姿を「フライデー」に撮られたことで、2人の交際は明るみになったが、1月中旬には、陣内が読者モデルと手をつないで自宅に入っていく姿を同誌に撮られている。交際発覚直後の浮気という意味で、陣内もおばたもまったく一緒であり、松村アナは「あの時の屈辱を忘れていない」「また浮気したら、どうなるかわかってるだろうな」と陣内に訴えているのではないだろうか。

 円楽は妻を「たいしたカミさん」、陣内は松村アナを「本当にいい子」と言うが、それは円楽、陣内が「売れている芸能人である限り」という条件が付く。浮気はやめられないだろうから、売れ続けてねと言うしかない。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、最新刊は『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
ブログ「もさ子の女たるもの

韓国外交官に、また性的虐待疑惑! チリ人少女へのセクハラ事件から1年もたたず……

チリ人少女へのセクハラから1年もたたずに……韓国外交官に、また性的虐待疑惑の画像1
イメージ画像(Thinkstockより)
 5月に新大統領が誕生したばかりの韓国だが、さっそく外交面で大きな恥をさらしてしまったようだ。7月13日、エチオピア駐在の高位外交官Aが、現地の契約女性職員Bさんに性的暴行を働いていたことが明らかになったのだ。  外交部領事コールセンターに通報があったことから、内部調査が始まった。高位外交官の性的暴行疑惑に大慌てとなった外交部はAを帰国させ、聴取。「不寛容の原則の下、関連法令と手続きに従って、容疑者に対する刑事処罰、重懲戒など、厳重な措置をとる予定」としている。また、Bさんは、Aのみならず、別の大使からも性的暴行を受けたと証言していることから、こちらも調査が進められている。  この事件を受けて、韓国ネット民の間では「わざわざ国外に国の恥をさらしにいくとは……」「またこんな事件かよ」「どういう人選で、こいつを選んだんだ?」などと非難の声が噴出。加えて、事件発生からすでに2週間がたつというのにAの顔写真ひとつ公開されないことに、「なんで容疑者の顔写真を隠すんだ?」「擁護する価値もないだろう」と、メディアの報道を疑問視する声もある。  ネット民が騒ぐのには理由がある。実は、外交官による不祥事は、これが初めてではなかったのだ。  昨年12月には、チリの韓国大使館に勤務していた外交官が、現地の未成年少女にセクハラ行為をする映像が全世界に公開された(参照記事)。これは、現地テレビ局のドッキリ番組による隠し撮りだったのだが、事情を知らなかった外交官Cは13歳の少女を抱きしめてキスを迫り、自宅に“お持ち帰り”しようとしたのだ。  Cは撮影クルーに放送見送りを必死に頼み込むが、無情にも映像は全世界に公開される事態となった。当然、Cは職務停止処分を命じられた後、、懲戒解雇となった。  ちなみに、このドッキリは、Cが以前から現地の少女たちを相手に韓国語を教えるといって性的暴行を働いていたという疑いがあり、その告発を受けたテレビ局が仕掛けたもの。まさに、因果応報だったというわけだ。  それにしても、外交部はチリでの一件以来、再発防止に尽力していたというが、1年もたたないうちに、セックススキャンダルが再発。どうやら、その努力は無駄に終わってしまったようだ。 (文=S-KOREA) ●参考記事 ・日本よりひどいかも…!? 韓国政治家たちの暴言が低レベルすぎる http://s-korea.jp/archives/17945?zo ・「外国人はゴキブリ」…韓国で続々と生まれる恥ずかしき侮辱造語 http://s-korea.jp/archives/18027?zo

韓国外交官に、また性的虐待疑惑! チリ人少女へのセクハラ事件から1年もたたず……

チリ人少女へのセクハラから1年もたたずに……韓国外交官に、また性的虐待疑惑の画像1
イメージ画像(Thinkstockより)
 5月に新大統領が誕生したばかりの韓国だが、さっそく外交面で大きな恥をさらしてしまったようだ。7月13日、エチオピア駐在の高位外交官Aが、現地の契約女性職員Bさんに性的暴行を働いていたことが明らかになったのだ。  外交部領事コールセンターに通報があったことから、内部調査が始まった。高位外交官の性的暴行疑惑に大慌てとなった外交部はAを帰国させ、聴取。「不寛容の原則の下、関連法令と手続きに従って、容疑者に対する刑事処罰、重懲戒など、厳重な措置をとる予定」としている。また、Bさんは、Aのみならず、別の大使からも性的暴行を受けたと証言していることから、こちらも調査が進められている。  この事件を受けて、韓国ネット民の間では「わざわざ国外に国の恥をさらしにいくとは……」「またこんな事件かよ」「どういう人選で、こいつを選んだんだ?」などと非難の声が噴出。加えて、事件発生からすでに2週間がたつというのにAの顔写真ひとつ公開されないことに、「なんで容疑者の顔写真を隠すんだ?」「擁護する価値もないだろう」と、メディアの報道を疑問視する声もある。  ネット民が騒ぐのには理由がある。実は、外交官による不祥事は、これが初めてではなかったのだ。  昨年12月には、チリの韓国大使館に勤務していた外交官が、現地の未成年少女にセクハラ行為をする映像が全世界に公開された(参照記事)。これは、現地テレビ局のドッキリ番組による隠し撮りだったのだが、事情を知らなかった外交官Cは13歳の少女を抱きしめてキスを迫り、自宅に“お持ち帰り”しようとしたのだ。  Cは撮影クルーに放送見送りを必死に頼み込むが、無情にも映像は全世界に公開される事態となった。当然、Cは職務停止処分を命じられた後、、懲戒解雇となった。  ちなみに、このドッキリは、Cが以前から現地の少女たちを相手に韓国語を教えるといって性的暴行を働いていたという疑いがあり、その告発を受けたテレビ局が仕掛けたもの。まさに、因果応報だったというわけだ。  それにしても、外交部はチリでの一件以来、再発防止に尽力していたというが、1年もたたないうちに、セックススキャンダルが再発。どうやら、その努力は無駄に終わってしまったようだ。 (文=S-KOREA) ●参考記事 ・日本よりひどいかも…!? 韓国政治家たちの暴言が低レベルすぎる http://s-korea.jp/archives/17945?zo ・「外国人はゴキブリ」…韓国で続々と生まれる恥ずかしき侮辱造語 http://s-korea.jp/archives/18027?zo

Hey!Say!JUMPが『ミュージックステーション』に登場! 7月28日(金)ジャニーズアイドル出演情報

――翌日にジャニーズアイドルが出演予定の番組情報をお届けします。見逃さないように、録画予約をお忘れなく!

※一部を除き、首都圏の放送情報を元に構成しています。
※番組編成、及び放送日時は変更になることがあります。最新情報は番組公式サイト等をご確認ください。

●TOKIO

8:00~ 9:55 『白熱ライブビビット』(TBS系) 国分太一
11:25~11:30 『国分太一のおさんぽジャパン』(フジテレビ系) 国分太一
22:00~22:54 『たけしのニッポンのミカタ!』(テレビ東京系)国分太一

●V6

8:15~ 9:54 『あさイチ』(NHK総合) 井ノ原快彦
9:50~11:25 『ノンストップ!』(フジテレビ系) 坂本昌行 ※「One Dish」コーナー
22:00~22:54 『ハロー張りネズミ』(TBS系) 森田剛
23:00~23:29 『晴れ、ときどきファーム!』(NHK BSプレミアム) 長野博

 

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第3話12.0%の好調『過保護のカホコ』高畑充希の“怪演”と「セーフティネット」としての竹内涼真

第3話12.0%の好調『過保護のカホコ』高畑充希の怪演と「セーフティネット」としての竹内涼真の画像1
日本テレビ系『過保護のカホコ』番組公式サイトより
 現実では、あんまり子育てが上手くいかなかったっぽい三田佳子お婆ちゃんの娘役が、これまた現実では子育てでいろいろあったっぽい黒木瞳ママ。で、その黒木瞳が演じる母親・泉によって過保護に過保護に育てられた結果、なんだかぽやーんとした娘に育ってしまったカホコ(高畑充希)の成長を描く遊川和彦脚本のドラマ『過保護のカホコ』(日本テレビ系)も第3話。視聴率は12.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、過去最高を記録しました。  前回、神経の病気でチェリストの夢破れた従妹の糸ちゃん(久保田紗友)に、よかれと思って余計なおせっかい発言を連発し、ブチ切れられてしまったカホコ。生まれて初めて真正面から嫌悪の感情をぶつけられて、大変ショックを受けてしまいました。これまでは何かあればいつだって泉ママに相談していましたが、今回の件はママに言うと、ママと糸ちゃんママの節ちゃん(西尾まり)との関係が悪くなりそうなので、相談できません。  そんなカホコを救ってくれたのが、同じ大学に通う画家志望の麦野くん(竹内涼真)です。話を聞いてくれて、「思い切り泣け」「ママに言えないことはなんでも相談しろ」と言ってくれた麦野くん。泣き疲れて眠ってしまった自分を、二度も家まで背負って届けてくれた麦野くん。カホコはその夜、麦野くんの夢を見ました。夢の中でカホコは、麦野くんにキスを求めていました。現実のカホコは恋もキスもしたことがありません。  目覚めても、麦野くんのことを考えると胸がドキドキします。カホコが、これが初恋なのだと知るのに時間はかかりませんでした。  しかし、ママはカホコと麦野くんが会うことすら許してくれません。なぜなら、あの年頃の男の子はみんなオオカミだから、何かあったあとじゃ遅いからだと言います。ママは、カホコが恋愛することは別にいいと思っているし、カホコが選ぶ男の人なら誰でもOKだと言います。ただし、長男と一人っ子はNGで、お金はあったほうがいいけど社長は何があるかわからないからNGで、容姿は人並みであればいいけど下品なのはNGで、優しくて頭がよくてママのことも大事にしてくれる人がよくて、遠くに住んでいる人もNGなんだそうです。で、カホコにはママがいい相手を見つけてくれるんだそうです。まるで、麦野くんには当てはまりません。  一方、カホコが恋をしてしまった麦野くんのタイプは、清楚で頭がよくて、サバサバしていて、そこはかとないエロさがあって、夢とかやりたいことをちゃんと持っている女の子だそうです。これはカホコが直接麦野くんから聞き出した情報ですが、まるでカホコには当てはまりません。麦野くんはカホコに好きな人ができたことは察しますが、まさかそれが自分だとは思っていません。  そんな折、カホコは糸ちゃんママに「糸のお見舞いに行ってあげて」と頼まれます。つい先日ブチ切れられたばかりなので、超行きづらい。カホコは麦野くんに、代わりに行ってもらうことにしました。  夢を追う画家志望の麦野くんと、夢に破れたばかりの糸ちゃん。2人は芯の部分で共鳴したのでしょう、すっかり意気投合してしまいました。しかも、糸ちゃんは麦野くんのタイプにピンズドです。麦野くんはカホコの気持ちも知らず、「ぼやぼやしてると、(好きな男を)ほかの女に獲られちゃうよ」とか言ってきます。  ネットで「片想いの人に告白する方法」も調べました。パパに頼んで、素敵なワンピースも買ってもらいました。しかし、ママに接見禁止令を出された後も麦野くんとコソコソ会っていたことがバレてしまいました。 「今まではそんなことなかったじゃない」 「ママは一番傷ついたの、カホコに裏切られたみたいで」  ママは完全に被害者みたいな振る舞いです。今までだってカホコの言うことをちゃんと聞いてくれたことなんてなかった。今だって「世の中で一番関わっちゃいけないのは役者とミュージシャンと画家の卵なの」とかワケのわからない理由で麦野くんを罵倒してる。麦野くんのこと、なんにも知らないくせに……。 「あたし、こんなの初めて……」  カホコの瞳に火が灯ります。今日までカホコがママの言うとおり生きてきたのは、ママと思っていることが同じだからでした。初めて、ママが自分の気持ちと違うことを言っている。その事実がカホコを興奮させているようです。 「麦野くんの悪口はやめてくれないかな」 「ママが何言おうと、カホコは麦野くんと会いたいから、会うから」  ママが「ちょっとカホコ……」と口を挟もうとすると、カホコの興奮は頂点に達します。 「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ! うるさいうるさいうるさい! もうこれ以上カホコの邪魔しないで!」  カホコはそのテンションのまま家を飛び出し、いつもは電車で通っている大学まで疾走。いつものようにアトリエにこもっている麦野くんに「ハジメくん!」と駆け寄ります。ちなみにカホコが麦野くんを「ハジメくん」と呼ぶのは、告白するときは下の名前で呼んだ方がいいとネットに書いてあったからです。  勢いでそのまま「カホコが好きなのはハジメくんなの!」と言い切ってしまい、「あああああああああああ」となって、カホコは家まで逃げ帰ったのでした。 ■高畑充希の“怪演”と、がっつり噛み合う竹内涼真が尊い  このドラマの主人公であるカホコは、純粋無垢なぶっ飛びトリックスターとして登場しました。いわば、自我がゼロの状態からさまざまな事態にリアクションを取っていくことで、人物を変化させていくわけです。そうした特異な人物に実存感を与えている高畑充希の怪演には、毎回目を瞠ります。  パソコンで「告白の方法」を調べているときにパパが部屋に入ってくる。あるいは、秘密のワンピースを着てみているときにママが部屋に入ってくる。そのときに慌てふためいたカホコが出した奇声は、あれは脚本で書ける言葉ではないですもんね。でも、カホコならあんな感じだろうなって、自然と受け取れますもんね。  一方で竹内涼真が演じる麦野くんは、母・泉の“王国”の外にいる、ほとんど唯一の人物として登場します。つまり、カホコと世界を結ぶ唯一の接点が彼なのです。その竹内が、常識から外れない範囲で、かつ好感度が高く、まるでリアクション芸ともいうべき芝居を披露していることが作品の“地に足が着いてる感”にすごく貢献していると思います。カホコならずとも、麦野くんに嫌悪感を抱く視聴者はほとんどいないんじゃないかと思います。  今回、黒木瞳の泉ママは、パパを落とすためのお弁当を実はお母さんに作ってもらってたことがバレてしまったり、糸ちゃんがチェロを弾けなくなって以来、なんだか張り切っていることを喝破されたり、どんどんイヤな奴になってきています。  もとよりカホコは理解不能だし、時任パパは頼りないし、この家族にはなかなか感情移入しづらい設定のドラマだと思うんですが、とりあえず麦野くんが画面に現れると、「こいつは信用できるな」という気がしてくる。安心できる。ドラマでどこまで人間を醜く描いても、こういう信用できる人がひとりいると、視聴者としても救済される感じがしてすごく見やすいんです。ひとりの役者の芝居が、作品全体のセーフティネットとして機能している。竹内涼真は今回、役割以上に大きな仕事をしているように思います。  ともあれ、かなり面白いので次回も楽しみですよ~。 (文=どらまっ子AKIちゃん)