女性も「朝勃ち」するし、ジュワっちゃうこともある。朝濡れも気にしなくてOK!

街中で聴こえはじめたマライア・キャリーのクリスマスソングが、寂しさに拍車をかけています。こんにちは、大根 蘭です。

◎オンナの朝もビンビン?

 以前、「クリは男性でいうところの亀頭そのもの」とお伝えしましたが、男性器と女性器が起こす生理現象でも、共通点があります。それは……「朝勃ち」! 「朝勃ち」という現象は男性特有のものだと認識している方もいらっしゃるではないでしょうか。驚くなかれ、クリもティンコ同様、元気に「朝勃ち」することがあるのです。

 しかし何故、男性の「朝勃ち」ほど女性は知られていないのでしょうか。女性の場合、勃起時のクリの膨張がそれほど大きくないため、男性がティンコの勃起時に感じるような圧迫感もなく、クリが勃起していること自体を自覚している人が少ないそうです。男子同士の「朝勃ちしちゃってさぁ~」なんて会話を聞いて、(エロい夢見てたんだろっ!)とか(エロいことばっか考えてっからだよ!)なんて思っている女性の方! アナタも気付いていないだけで、勃ってますから! 

 男性の「朝勃ち」については、いくつかの仮説があり「睡眠中に膀胱に尿が溜まって前立腺を圧迫し、その刺激によって起こるもの」と言われていました。男性自身も排尿により、萎えたり落ち着くことから納得していたのかもしれません。が、研究が繰り返された結果、今では男女共に同じメカニズムの現象だという説が有力のようです。

◎睡眠中に脳から勃起司令?

 では、男女ともに起きる「朝勃ち」現象のナゼ? ですが、ご存じのとおり人間は睡眠時に、深い眠りの「ノンレム睡眠」と、浅い眠りの「レム睡眠」を交互にくり返しています。「朝勃ち」は、レム睡眠下で起こる現象。カラダは深く眠っているのに、脳が活発に動いているため、副交感神経(疲れたカラダを回復させる神経)を刺激しているそうです。この副交感神経から脳への司令によって、「朝勃ち」が起きるというわけ。

 脳からの司令とはいえ、なぜ勃起をさせるんだ? に関しては、男女ともにちゃんと解明されていないようで、仮説ではありますが男性の場合「朝勃ち」を繰り返すことによって、柔軟性を養い、さらに血流を上げることでティンコに新鮮な酸素を送り、健康を維持していつでも勃起できるような訓練をしているのでは? と言われているようです。カラダが休んでいる時でも、ティンコのトレーニングとメンテナンス、ストレス解消をしてくれていると考えられているようです。(長い人で最長2時間続くんだそうですよ!)

◎「朝濡れ」も心配無用!

 更に、女性の場合は「朝勃ち」だけではなく、朝起きた時に自然と愛液が分泌している「朝濡れ」も起こることもあります。はい、私も経験あります! 「クリ勃起」に気付いたことはありませんが、目覚めて濡れていた時は「ンフ、私ったらヤラしい女ね」と思ったものです。これも実は「朝勃ち」と同じく、副交感神経の働きで女性器周辺の血流がよくなり、愛液の分泌量が増えていただけの生理現象。「朝濡れ」で自分がエロいことばかり考えているから……と反省したり、体調の不安を感じていた方も、カラダがリラックスして、健康な状態を保っているということなので、心配無用!

◎「朝勃ち」しないティンコはEDに……

 恋人がいる方は、彼に「朝勃ち」事情を聞いてみるのもいいかもしれません。どのくらいの頻度で、朝勃ちっていればいいという正解はありません。個人差があり、毎朝勃っている人もいれば数日に1回、と年齢問わず様々(頻度としては、若い人の方が多いみたですが)。ただ男性の場合、高齢になっても一生続くものだそうです。

 彼女に聞かれて「朝勃ち」事情を正直に話すかわかりませんし、「朝勃ち」のメカニズムがわかっていない、もしくは、「しょっちゅう朝勃ちしてるなんて、カッコ悪いぜ」。と思っている男性は「朝勃ちなんてしねぇーし!」と返ってくるかもしれません。それがただの強がりなら全く問題ないですが、高齢ではないのに、実際に朝勃ちしない状況が1カ月、2カ月も続いているようなら、体調を心配してください。「彼、もともと性欲が少ないから~」という問題ではなく、「朝勃ち」しないということは、男性ホルモンが低下しているからで、低下しているということは、勃起するのに必要な血液がティンコに流れこまれなくなっているということ。そうすると……勃起不全の前触れかもしれないそうですよ……。

 ちなみに、セックスの最中は、ほとんどの血管を収縮させて血圧を上昇させるという交感神経が急激に高まると同時に、副交感神経が一気に高まるそうで、この「副交感神経を刺激」状態は、セックスのときにも朝勃ちの時にも、引き起こされるんだとか。カラダがリラックスした状態でも、興奮状態でも副交感神経を刺激するんですねぇ。

 男性の勃起と同様に、女性の勃起も濡れるのも、性的興奮は関係なしということもわかったことだし、今後は安心して朝漏れさせていただきますっ!

(大根 蘭)

『有吉ゼミSP』に滝沢秀明&有岡大貴が登場! 11月14日(月)ジャニーズアイドル出演情報

――翌日にジャニーズアイドルが出演予定の番組情報をお届けします。見逃さないように、録画予約をお忘れなく!

※一部を除き、首都圏の放送情報を元に構成しています。
※番組編成、及び放送日時は変更になることがあります。最新情報は番組公式サイト等をご確認ください。

●SMAP

22:00~22:54 『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)
24:10~24:55 『Momm!!』(TBS系) 中居正広

●TOKIO

5:50~ 8:00 『ZIP!』(日本テレビ系) 山口達也
8:00~ 9:55 『白熱ライブビビット』(TBS系) 国分太一
11:25~11:30 『国分太一のおさんぽジャパン』(フジテレビ系) 国分太一
18:55~19:25 『Rの法則』(NHK Eテレ) 山口達也 ※VTR出演: 城島茂
19:25~19:55 『テストの花道 ニューベンゼミ』(NHK Eテレ) 城島茂 ※VTR出演: 山口達也

 

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「セックスして傷付いてる女性は多いのかもしれない」SM、AVを経験したヤリマンアイドルの自己肯定感

第3回 ヤリマンアイドル白玉あも(後編)

(前編はこちら)

■初めての普通の彼氏との、普通の生活

「その頃、プロレス会場でよく見かけてたバンドマンと付き合うようになったんです。“今日も来てるね”みたいに話すようになって、向こうもすぐ“付き合いたい!”って、ガツガツくるタイプだったんで」

 交際を申し込まれたのは、初めてのことだった。

「当時バンドマンがよく使ってた『魔法のiらんど』ってサイトの日記に“はなちゃん(※本名)と写真撮ってきた。これ見てたら連絡してね!”って書いたりしてたんです。堂々と私のこと“好きだ”って言ってくれる人初めてでうれしくなっちゃって、その時はまだ彼とセックスしてなかったけど、連絡したら“付き合って”って言われて、“いいけど、私ソープ嬢だよ”って言ったら“えっ!?”って(笑)」

 驚くのも無理はない。

「でも、“じゃあ俺がソープ上がらせる”って言って家借りてくれて、“家賃も払わなくていいし、これでもうソープしなくていいでしょ?”って。私それくらい強引に引っ張ってってくれないと、人と付き合えないんだと思うんですよね。それからは、またカフェで働いて、27歳くらいまで3年半くらいは同棲してました。セックスもたまにするし、家で一緒にご飯食べるし、休みの日は出かけるし、向こうの友達とも仲良くなったり、ホントやっと普通の人みたいなことができるようになって楽しかったです」

 特に手首を切ることもなく、彼女の人生でほぼ初めてともいえる“普通の生活”だった。

「出会い系もやらなかったし、そもそも男の人と遊ばなかったです。彼がまったくお酒飲まない人だったから、私も仕事終わったらすぐ帰らなきゃダメで、“家帰ってご飯作らなきゃ”って、お嫁さんみたいな感じでしたね。でも、長く同棲してるから“結婚あるかな”と思ってたんですけど、それは“ない”ってはっきり言われたんで別れました。“一生懸命低賃金で頑張って働いて、毎日家事もして一緒にいるのに、このまま年取って老けていくのは嫌だ”って思って、それからまたヤリマンに(笑)」

■汚れてる自分は“カワイイ”って思える

 そしてまた、彼女は風俗嬢に戻った。

「ほかに何していいかわからないから、とりあえず風俗でしたね。それまではヘルスとかソープやってたけど、“もう30歳が迫ってる”“30歳までにやりたいこと、興味あること、全部やらなきゃダメだ”って思って、ハードなことをやり始めました。ソープも中出しのノースキンの店に行ったり。“即即NN(即尺即ベッド生中出し)”ですけど、やっぱり合わなくて、3カ月ぐらいで辞めちゃいました。そのあとはSMクラブかな。そっちは長くて2年以上できましたね」

 SMの方が肌に合ったということのようだ。

「収入もよかったけど、おもしろいっていうのが一番の理由かな。演技みたいなことするのがおもしろくて、お客さんも外ではちゃんとした人たちなんだろうけど、そこではホントの姿が見れるっていうか。ドSみたいなお客さんなのにウンコかけても勃起してたりしていて、“この人ホントはMなのかなぁ”とか」

 それまでSMなんてやったこともなく、怖いと思っていたが、ストレス発散にもなった。人間の裏側が見られたことがよかったのか、一般的にはよりハードだと思われているSMクラブの方が、ノーマルセックスのソープランドよりも、彼女には合っていた。

「セックス自体が、そんな好きじゃないのかもしれない。なきゃないでいいというか。SMは、単純に抜くのが目的の人たちじゃないんでよかったです」

 彼女の変態志向は、その後に出演するAVについても同じであった。

「AVも30歳になる手前のギリギリで始めたんですけど、SMクラブが楽しかったから、“楽しんでる時の自分を客観的に見たい。じゃあAVかな?”と思って。自分でプロダクションを探して始めたんですけど、やっぱり普通のセックスから始めて、だんだん“アナル解禁”“SM解禁”というように進めていくものだったんですよね。でも、私は、最初のノーマルなセックスの仕事は要らなかったんですよ。スカトロやってる私が見たかったから、最初から“3大NG”の方がやりたかった」

 AV界で3大NG事項といわれ、多くの女優が忌避する「アナル、スカトロ、ハードSM」というマニアックな世界。それこそが白玉あもの求めているものであった。

「最初は信頼がないから“試しに普通の現場行ってみて”って言われて嫌だったんですけど、普通の現場だと男優さんが“カワイイね”とか言ってくるんですよ。それがホントに嫌で、イライラして機嫌が悪くなっちゃって……。だって嘘だから。もっと若くてカワイイ女優なんていっぱいいるのに、そんなこと思ってるはずないですもん。昔から“カワイイ”って言われても否定しちゃうんですよ。お世辞が嫌いだから」

 白玉あもは、「自分のルックスも好きじゃない」という面倒臭い女優だった。しかし、場所が変われば気持ちも変わった。実際に出演したノーマル作品は5本程度、マニア作品は約30本。活動期間は半年くらいだが、想い出に残っているのは、やはりマニア系だ。

「全国のファンの家に行って、応募してきた素人とスカトロプレイをする『全国うんこ紀行』とか、楽しかったです。あとは『糞接吻』ってウンコ味のキスするレズものとか、1本糞でポッキーゲームをやるとか、どれも楽しかったですね。普段絶対できないことだったし、最高でしたね。そういう出演作は自分でも見ますね。パッケージにも糞まみれの自分がいて、“すごいなぁ!”って。そういう顔を“あもちゃんカワイイ”って言われると、“でしょ!?”って思えるんですよね。汚れてる自分は“カワイイ”って思える。やっぱり感覚がおかしいですよね、むちゃくちゃですよね」

■“セックスは楽しんでいいこと”っていう感覚に変わってきた

白玉あもバッグ

 AV引退後は風俗からも足を洗い、“ヤリマンアイドル”“メンヘラアイドル”なる肩書で活躍する現在に至る。「居場所を作るための行為」でしかなかったセックスも、次第に変わってきた。

「30歳越えてからは、“セックスで気持ちいい”ってのがわかるようになりました。イクとか(笑)。たぶん10~20代の頃は、『セックス=やましいこと』っていうのがあったんだけど、30歳過ぎてからはAVに出た経験もあるし、わりと性に対してオープンになって、“楽しんでいいこと”って感覚になったからだと思う。相変わらず彼氏はできないけど、“セックスして気持ちよければいいか”って感覚になってきています」

 長い年月がかかったが、今の彼女は、初めて「ヤリマンとして存在していい」という心境になったのだ。ところで、結婚願望はあるのだろうか?

「今はそんなにないですね。同棲してた時はすごくしたかったんですけど、別れてからは結婚願望なくなって、今は『彼氏欲しいな』とは思いますけどね。付き合いたい。セックス以外の遊びもしてみたいですね。普通は昼に集合して映画見てご飯食べて帰るとか、そういうデートもあるんですよね。私の場合は集合時間が夜の20時とかで、飲みに行ったら、ホテル、セックスになっちゃう。男の人に誘われたらセックスがあるもんだと思って行くし、“セックスはちょっと……”っていうくらいなら飲みに行かないです」

 つまり、彼女にとっては「飲みに行く=セックス」のようだ。

「普通に会話できる人はいいんですけど、だんだん話すことがなくなって困ったら、“ホテル行った方がいいかな”って思うんですよ。体で会話です(笑)」

 だいたいの男性は楽しい会話がセックスにつながると思っているだろうが、彼女は会話がつまらない人とセックスして楽しいのだろうか?

「“あもちゃんと飲みに行って失敗したな”って思われたくないから、1個くらい、いいもの持って帰ってほしいなって」

 それでも、相変わらずセックス後の自己嫌悪は残っているという。

「一応楽しく考えるようにはしてます。いちいち傷付いてたらキリがないし……。でもホントのこと言ったら、いまだにセックスして“やんなきゃよかった”とか“付き合うことにならなくて無駄撃ちだった”とか、勝手に中出しされて“うわぁ”とか、“セックスで、なんでこんな気持ちになるんだろうなぁ”って傷付いたりしてますけど、最近だと“楽しいセックス話のネタができたかな”くらいに考えるようにしてます」

 経験人数およそ1,000人。そんな痛々しい性体験を自虐ネタにして、ヤリマンアイドルはトークライブで多くのファンを持っている。

「ライブで、お客さんの前で話すのは楽しいですね。一般的には“ひどいヤリマン”で、“どうしようもない女の子”なのに、会場には“それでいい”って言ってくれる人がいる。“ヤリマンがOK”なんだったら“育ちのこともOK”なのかなって思うし。あと私、女の子のファンが意外に多いんですよ。ヤリマンとかメンヘラとか、普通嫌われそうじゃないですか? “死にたい”とかブログに書いててもメッセージやコメント来たりするし、共感してくれる気がします。世の中にも、セックスして傷付いたりしてる人が多いのかもしれないですね」
(文・写真=福田光睦/Modern Freaks Inc.代表/Twitterアカウント:@mitutika

「セックスして傷付いてる女性は多いのかもしれない」SM、AVを経験したヤリマンアイドルの自己肯定感

第3回 ヤリマンアイドル白玉あも(後編)

(前編はこちら)

■初めての普通の彼氏との、普通の生活

「その頃、プロレス会場でよく見かけてたバンドマンと付き合うようになったんです。“今日も来てるね”みたいに話すようになって、向こうもすぐ“付き合いたい!”って、ガツガツくるタイプだったんで」

 交際を申し込まれたのは、初めてのことだった。

「当時バンドマンがよく使ってた『魔法のiらんど』ってサイトの日記に“はなちゃん(※本名)と写真撮ってきた。これ見てたら連絡してね!”って書いたりしてたんです。堂々と私のこと“好きだ”って言ってくれる人初めてでうれしくなっちゃって、その時はまだ彼とセックスしてなかったけど、連絡したら“付き合って”って言われて、“いいけど、私ソープ嬢だよ”って言ったら“えっ!?”って(笑)」

 驚くのも無理はない。

「でも、“じゃあ俺がソープ上がらせる”って言って家借りてくれて、“家賃も払わなくていいし、これでもうソープしなくていいでしょ?”って。私それくらい強引に引っ張ってってくれないと、人と付き合えないんだと思うんですよね。それからは、またカフェで働いて、27歳くらいまで3年半くらいは同棲してました。セックスもたまにするし、家で一緒にご飯食べるし、休みの日は出かけるし、向こうの友達とも仲良くなったり、ホントやっと普通の人みたいなことができるようになって楽しかったです」

 特に手首を切ることもなく、彼女の人生でほぼ初めてともいえる“普通の生活”だった。

「出会い系もやらなかったし、そもそも男の人と遊ばなかったです。彼がまったくお酒飲まない人だったから、私も仕事終わったらすぐ帰らなきゃダメで、“家帰ってご飯作らなきゃ”って、お嫁さんみたいな感じでしたね。でも、長く同棲してるから“結婚あるかな”と思ってたんですけど、それは“ない”ってはっきり言われたんで別れました。“一生懸命低賃金で頑張って働いて、毎日家事もして一緒にいるのに、このまま年取って老けていくのは嫌だ”って思って、それからまたヤリマンに(笑)」

■汚れてる自分は“カワイイ”って思える

 そしてまた、彼女は風俗嬢に戻った。

「ほかに何していいかわからないから、とりあえず風俗でしたね。それまではヘルスとかソープやってたけど、“もう30歳が迫ってる”“30歳までにやりたいこと、興味あること、全部やらなきゃダメだ”って思って、ハードなことをやり始めました。ソープも中出しのノースキンの店に行ったり。“即即NN(即尺即ベッド生中出し)”ですけど、やっぱり合わなくて、3カ月ぐらいで辞めちゃいました。そのあとはSMクラブかな。そっちは長くて2年以上できましたね」

 SMの方が肌に合ったということのようだ。

「収入もよかったけど、おもしろいっていうのが一番の理由かな。演技みたいなことするのがおもしろくて、お客さんも外ではちゃんとした人たちなんだろうけど、そこではホントの姿が見れるっていうか。ドSみたいなお客さんなのにウンコかけても勃起してたりしていて、“この人ホントはMなのかなぁ”とか」

 それまでSMなんてやったこともなく、怖いと思っていたが、ストレス発散にもなった。人間の裏側が見られたことがよかったのか、一般的にはよりハードだと思われているSMクラブの方が、ノーマルセックスのソープランドよりも、彼女には合っていた。

「セックス自体が、そんな好きじゃないのかもしれない。なきゃないでいいというか。SMは、単純に抜くのが目的の人たちじゃないんでよかったです」

 彼女の変態志向は、その後に出演するAVについても同じであった。

「AVも30歳になる手前のギリギリで始めたんですけど、SMクラブが楽しかったから、“楽しんでる時の自分を客観的に見たい。じゃあAVかな?”と思って。自分でプロダクションを探して始めたんですけど、やっぱり普通のセックスから始めて、だんだん“アナル解禁”“SM解禁”というように進めていくものだったんですよね。でも、私は、最初のノーマルなセックスの仕事は要らなかったんですよ。スカトロやってる私が見たかったから、最初から“3大NG”の方がやりたかった」

 AV界で3大NG事項といわれ、多くの女優が忌避する「アナル、スカトロ、ハードSM」というマニアックな世界。それこそが白玉あもの求めているものであった。

「最初は信頼がないから“試しに普通の現場行ってみて”って言われて嫌だったんですけど、普通の現場だと男優さんが“カワイイね”とか言ってくるんですよ。それがホントに嫌で、イライラして機嫌が悪くなっちゃって……。だって嘘だから。もっと若くてカワイイ女優なんていっぱいいるのに、そんなこと思ってるはずないですもん。昔から“カワイイ”って言われても否定しちゃうんですよ。お世辞が嫌いだから」

 白玉あもは、「自分のルックスも好きじゃない」という面倒臭い女優だった。しかし、場所が変われば気持ちも変わった。実際に出演したノーマル作品は5本程度、マニア作品は約30本。活動期間は半年くらいだが、想い出に残っているのは、やはりマニア系だ。

「全国のファンの家に行って、応募してきた素人とスカトロプレイをする『全国うんこ紀行』とか、楽しかったです。あとは『糞接吻』ってウンコ味のキスするレズものとか、1本糞でポッキーゲームをやるとか、どれも楽しかったですね。普段絶対できないことだったし、最高でしたね。そういう出演作は自分でも見ますね。パッケージにも糞まみれの自分がいて、“すごいなぁ!”って。そういう顔を“あもちゃんカワイイ”って言われると、“でしょ!?”って思えるんですよね。汚れてる自分は“カワイイ”って思える。やっぱり感覚がおかしいですよね、むちゃくちゃですよね」

■“セックスは楽しんでいいこと”っていう感覚に変わってきた

白玉あもバッグ

 AV引退後は風俗からも足を洗い、“ヤリマンアイドル”“メンヘラアイドル”なる肩書で活躍する現在に至る。「居場所を作るための行為」でしかなかったセックスも、次第に変わってきた。

「30歳越えてからは、“セックスで気持ちいい”ってのがわかるようになりました。イクとか(笑)。たぶん10~20代の頃は、『セックス=やましいこと』っていうのがあったんだけど、30歳過ぎてからはAVに出た経験もあるし、わりと性に対してオープンになって、“楽しんでいいこと”って感覚になったからだと思う。相変わらず彼氏はできないけど、“セックスして気持ちよければいいか”って感覚になってきています」

 長い年月がかかったが、今の彼女は、初めて「ヤリマンとして存在していい」という心境になったのだ。ところで、結婚願望はあるのだろうか?

「今はそんなにないですね。同棲してた時はすごくしたかったんですけど、別れてからは結婚願望なくなって、今は『彼氏欲しいな』とは思いますけどね。付き合いたい。セックス以外の遊びもしてみたいですね。普通は昼に集合して映画見てご飯食べて帰るとか、そういうデートもあるんですよね。私の場合は集合時間が夜の20時とかで、飲みに行ったら、ホテル、セックスになっちゃう。男の人に誘われたらセックスがあるもんだと思って行くし、“セックスはちょっと……”っていうくらいなら飲みに行かないです」

 つまり、彼女にとっては「飲みに行く=セックス」のようだ。

「普通に会話できる人はいいんですけど、だんだん話すことがなくなって困ったら、“ホテル行った方がいいかな”って思うんですよ。体で会話です(笑)」

 だいたいの男性は楽しい会話がセックスにつながると思っているだろうが、彼女は会話がつまらない人とセックスして楽しいのだろうか?

「“あもちゃんと飲みに行って失敗したな”って思われたくないから、1個くらい、いいもの持って帰ってほしいなって」

 それでも、相変わらずセックス後の自己嫌悪は残っているという。

「一応楽しく考えるようにはしてます。いちいち傷付いてたらキリがないし……。でもホントのこと言ったら、いまだにセックスして“やんなきゃよかった”とか“付き合うことにならなくて無駄撃ちだった”とか、勝手に中出しされて“うわぁ”とか、“セックスで、なんでこんな気持ちになるんだろうなぁ”って傷付いたりしてますけど、最近だと“楽しいセックス話のネタができたかな”くらいに考えるようにしてます」

 経験人数およそ1,000人。そんな痛々しい性体験を自虐ネタにして、ヤリマンアイドルはトークライブで多くのファンを持っている。

「ライブで、お客さんの前で話すのは楽しいですね。一般的には“ひどいヤリマン”で、“どうしようもない女の子”なのに、会場には“それでいい”って言ってくれる人がいる。“ヤリマンがOK”なんだったら“育ちのこともOK”なのかなって思うし。あと私、女の子のファンが意外に多いんですよ。ヤリマンとかメンヘラとか、普通嫌われそうじゃないですか? “死にたい”とかブログに書いててもメッセージやコメント来たりするし、共感してくれる気がします。世の中にも、セックスして傷付いたりしてる人が多いのかもしれないですね」
(文・写真=福田光睦/Modern Freaks Inc.代表/Twitterアカウント:@mitutika

12月号なのに「クリスマス」のワードほぼナシ! 超現実主義「GINGER」女子像とは?

 「GINGER」(幻冬舎)12月号を購入するために、書店の女性誌コーナーに足を運んだのですが、カバーガールの桐谷美玲の圧に思わず怯んでしまいました。というのも、美玲が普段とはまったく違うスタイルに仕上がっていたからです。月9『好きな人がいること』(フジテレビ系)や映画『ヒロイン失格』などの胸キュンラブストーリーで見せた、ちょっとドジで隙のある“愛され美玲”や、『NEWS ZERO』(日本テレビ系)での清楚で好感度の高い“女子アナ風・美玲”からは想像できないダークカラーに身を包み、ガッツリアイラインの強めメイク。今にも「舐めんなよ!」とガンを飛ばしてきそうです。

 表紙タイトルの上にある「Spark GINGER」という唐突なロゴは、「GINGER」のウェブサイトの名称だそうですが、まさに“スパーク”な仕上がりの美玲を見て、筆者は勝手に、この「舐めんなよ!」とスパークする気合こそ「GINGER」の精神なのだと理解。そんな強気な中身を早速チェックしていきましょう~。

<トピックス>
◎今月は3万円でおしゃれする!
◎クリスマス・ティーパーティーへ、ようこそ。
◎今月のGINGERさん

■「3万円」の使い方に賭けるセンスとプライド
 「アラサー女子の“リアルおしゃれ”大調査」「月刊30歳美容委員会」「今月のアラサー女子に効く!映画」などなど、全編に渡り「アラサー」を自称している「GINGER」。ただ、そこに過剰な自虐や、逆に開き直った「30歳女子(はぁと)」といった自意識は感じられません。年齢はただの数字であり、「それ以上でも以下でもない」と捉えているのでしょうか。

 それはファッションについてもいえるようで、「GINGER」には、夢見がちなストーリーとともに展開される“着回し企画”が一切ありません。「同じプロジェクトの先輩とうっかり恋仲になった」「学生時代から付き合っている彼氏に、サプライズなプロポーズをされた」などの、恋愛とファッションを絡ませる演出はゼロ! その代わり、「全身3万円コーデを楽しむ!実践アイデア集」「UNDER¥30,000で探す『着回せる旬服』1点買い」「おしゃれ業界人の『今月は3万円で何を買う?』」など、実用的で無難なファッションページが淡々と続きます。

 表紙のスパーク魂はどこにいったんや!? と思いきや、よくよくキャッチを読んでみると「“普通の人”印象に終わらないほんの少しのエッジが必要」「チラ見せインナーでセンスに差をつける」「1点投入で脱・コンサバ。こなれ感が上がる!」といった文言が並び、「GINGER」女子たちのファッションに対する微かなプライドが垣間見えました。働く女子の間では、“THE無難”なファッションブランドとして知られる「NATURAL BEAUTY BASIC」の服が一着も紹介されていないことも、「GINGER」が「無難に見えて、実は無難じゃない」女を目指していることの裏付けになるのではないでしょうか。

 そんな「GINGER」の街角スナップショットに登場する女性たちの職業は、事務OLや受付嬢といった一般職ではなく、営業、マスコミ、商社、IT、デザイナー……などがメイン。そこからも、“私は自分にしかできない仕事をして自立している”と誇りを持つ「GINGER」女子像が浮かび上がってきます。

 そんな彼女たちは、社内恋愛を狙って、ゆるふわ愛されファッションをする必要も、ハイスペ彼氏の自慢の彼女でいるために、女子アナ風コンサバファッションをする必要もないのかもしれません。だからと言って、個性を押し出すモード系やハイブランドに走るわけではなく、社会性を保ちつつ、適度に流行を取り入れるというスタンスからは、やはり「(職場でもプライベートでも)舐められたくない!」という気概を感じます。

 しかし、そのバランス感覚は、自然と身につくものではないようで、当初「3万円」という値段の縛りしかなかったはずのファッション特集には、「堅苦しすぎるのも、地味すぎるのもNG!」「得意アイテムが確定したら色違い買いをしてもOK!」「複雑なレイヤードは不要。小物で色柄をON」など細かなルールがビッシリ! まさにリアルファッションの参考書。読者には、「舐められたくない」というただ一点のために、堅実な努力を重ねている真面目女子が多いのかもしれません。スパークするのも、そんなに簡単ではないようですね……。

■恋愛に夢を見ない超現実主義
 もう1つ気になったことは、「GINGER」には男の影が一切ないこと。普通、アラサー女性誌の12月号といえば、クリスマス一色のロマンティック浮かれモードな特集ばかりで、彼に買ってもらいたいおねだりアクセサリー企画のほか、プロポーズを期待してなのか、真冬なのにウェディング特集が多いのも特徴です。そうでなくても、自分へのご褒美として、クリスマス限定のコフレセット特集やスイーツ特集などが組まれたり、とにかく誌面が「キラキラ」「女子力全開!」な作りになっているもの。

 しかし、「GINGER」姐さんときたら、クリスマスという単語が出てきたのはウェッジウッドと女優の比嘉愛未(ナゼその組み合わせ……)のタイアップ記事「クリスマス・ティーパーティーへ、ようこそ。」、ニトリと脚本家・渡辺千穂(やっぱりナゼ……)のタイアップエッセイ「親友へのメリークリスマス」のみ。しかも、どちらも女友達とのホームパーティーの話で、『東京タラレバ娘』(講談社)の登場人物のようにグダグダと酒を飲みつるんでいるわけでもなく、キラキラ女子たちのようにシャンパン片手にリムジン女子会を開くでもなく、ノンアルコールのティーパーティーって!? さらに「私に贈るメリー・クリスマス」というアオリと共に紹介される自分用のプレゼントも、ブランドバッグやルブタンのハイヒールではなく、ウェッジ・ウッドのマグカップ(全柄セット)……。 堅実な「GINGER」女子たちはクリスマスだからって浮かれたり、心を乱されたりしないようです。

 ちなみに誌面を通して登場した男性は、岩ちゃん(三代目J Soul Brothers・岩田剛典)のみ。おそらく、読者にとっては“愛でる対象”の男性なのでしょうが、それにしたって写真集の宣伝記事なわけで、潔いほど、恋愛に夢を見させない超現実主義な女性誌です。追い討ちをかけるように「今月のGINGERさん」として紹介されているのが、世界を股にかけてグローバルに働くシングルマザー……。確かに彼女の経歴や生き方は素晴らしいし、見習うべき部分もあるかもしれませんが、ちょっと極端すぎやしませんか!? 子どもや夫が登場しないことからも、独身アラサーがターゲットの雑誌であることは明白なんですが、「結婚」「恋愛」というワードはザッと見た限り見当たらず、ファッションページにかろうじて、「彼とのデート設定」のコーディネート写真が1枚だけ発見できました。ちなみに「モテ」というワードについては「モテライナーリキッド」の広告記事のみ!!

 レギュラーエッセイ陣は、山田詠美と田中みな実という色恋沙汰を語らせるのにピッタリな2人にもかかわらず、それぞれ「岩井志麻子のヒョウ柄の話」と「一人でゴキブリを倒した話」をしていて……ねぇ! もっと話すことあったよね? 一体編集部はどんな依頼しているのか気になるばかりです。それとも、それが「GINGER」の正解なんでしょうか。

 今のアラサー世代といえば、物心ついた頃から日本はずっと不景気で、世間を揺るがす事件や震災をリアルタイムで経験してきた世代です。もしかすると、超現実主義なのはそのせいもあるのかもしれませんが、もっと夢を見させてくれないと、ちっともスパークできないと思うのは私だけでしょうか。
(橘まり子)

12月号なのに「クリスマス」のワードほぼナシ! 超現実主義「GINGER」女子像とは?

 「GINGER」(幻冬舎)12月号を購入するために、書店の女性誌コーナーに足を運んだのですが、カバーガールの桐谷美玲の圧に思わず怯んでしまいました。というのも、美玲が普段とはまったく違うスタイルに仕上がっていたからです。月9『好きな人がいること』(フジテレビ系)や映画『ヒロイン失格』などの胸キュンラブストーリーで見せた、ちょっとドジで隙のある“愛され美玲”や、『NEWS ZERO』(日本テレビ系)での清楚で好感度の高い“女子アナ風・美玲”からは想像できないダークカラーに身を包み、ガッツリアイラインの強めメイク。今にも「舐めんなよ!」とガンを飛ばしてきそうです。

 表紙タイトルの上にある「Spark GINGER」という唐突なロゴは、「GINGER」のウェブサイトの名称だそうですが、まさに“スパーク”な仕上がりの美玲を見て、筆者は勝手に、この「舐めんなよ!」とスパークする気合こそ「GINGER」の精神なのだと理解。そんな強気な中身を早速チェックしていきましょう~。

<トピックス>
◎今月は3万円でおしゃれする!
◎クリスマス・ティーパーティーへ、ようこそ。
◎今月のGINGERさん

■「3万円」の使い方に賭けるセンスとプライド
 「アラサー女子の“リアルおしゃれ”大調査」「月刊30歳美容委員会」「今月のアラサー女子に効く!映画」などなど、全編に渡り「アラサー」を自称している「GINGER」。ただ、そこに過剰な自虐や、逆に開き直った「30歳女子(はぁと)」といった自意識は感じられません。年齢はただの数字であり、「それ以上でも以下でもない」と捉えているのでしょうか。

 それはファッションについてもいえるようで、「GINGER」には、夢見がちなストーリーとともに展開される“着回し企画”が一切ありません。「同じプロジェクトの先輩とうっかり恋仲になった」「学生時代から付き合っている彼氏に、サプライズなプロポーズをされた」などの、恋愛とファッションを絡ませる演出はゼロ! その代わり、「全身3万円コーデを楽しむ!実践アイデア集」「UNDER¥30,000で探す『着回せる旬服』1点買い」「おしゃれ業界人の『今月は3万円で何を買う?』」など、実用的で無難なファッションページが淡々と続きます。

 表紙のスパーク魂はどこにいったんや!? と思いきや、よくよくキャッチを読んでみると「“普通の人”印象に終わらないほんの少しのエッジが必要」「チラ見せインナーでセンスに差をつける」「1点投入で脱・コンサバ。こなれ感が上がる!」といった文言が並び、「GINGER」女子たちのファッションに対する微かなプライドが垣間見えました。働く女子の間では、“THE無難”なファッションブランドとして知られる「NATURAL BEAUTY BASIC」の服が一着も紹介されていないことも、「GINGER」が「無難に見えて、実は無難じゃない」女を目指していることの裏付けになるのではないでしょうか。

 そんな「GINGER」の街角スナップショットに登場する女性たちの職業は、事務OLや受付嬢といった一般職ではなく、営業、マスコミ、商社、IT、デザイナー……などがメイン。そこからも、“私は自分にしかできない仕事をして自立している”と誇りを持つ「GINGER」女子像が浮かび上がってきます。

 そんな彼女たちは、社内恋愛を狙って、ゆるふわ愛されファッションをする必要も、ハイスペ彼氏の自慢の彼女でいるために、女子アナ風コンサバファッションをする必要もないのかもしれません。だからと言って、個性を押し出すモード系やハイブランドに走るわけではなく、社会性を保ちつつ、適度に流行を取り入れるというスタンスからは、やはり「(職場でもプライベートでも)舐められたくない!」という気概を感じます。

 しかし、そのバランス感覚は、自然と身につくものではないようで、当初「3万円」という値段の縛りしかなかったはずのファッション特集には、「堅苦しすぎるのも、地味すぎるのもNG!」「得意アイテムが確定したら色違い買いをしてもOK!」「複雑なレイヤードは不要。小物で色柄をON」など細かなルールがビッシリ! まさにリアルファッションの参考書。読者には、「舐められたくない」というただ一点のために、堅実な努力を重ねている真面目女子が多いのかもしれません。スパークするのも、そんなに簡単ではないようですね……。

■恋愛に夢を見ない超現実主義
 もう1つ気になったことは、「GINGER」には男の影が一切ないこと。普通、アラサー女性誌の12月号といえば、クリスマス一色のロマンティック浮かれモードな特集ばかりで、彼に買ってもらいたいおねだりアクセサリー企画のほか、プロポーズを期待してなのか、真冬なのにウェディング特集が多いのも特徴です。そうでなくても、自分へのご褒美として、クリスマス限定のコフレセット特集やスイーツ特集などが組まれたり、とにかく誌面が「キラキラ」「女子力全開!」な作りになっているもの。

 しかし、「GINGER」姐さんときたら、クリスマスという単語が出てきたのはウェッジウッドと女優の比嘉愛未(ナゼその組み合わせ……)のタイアップ記事「クリスマス・ティーパーティーへ、ようこそ。」、ニトリと脚本家・渡辺千穂(やっぱりナゼ……)のタイアップエッセイ「親友へのメリークリスマス」のみ。しかも、どちらも女友達とのホームパーティーの話で、『東京タラレバ娘』(講談社)の登場人物のようにグダグダと酒を飲みつるんでいるわけでもなく、キラキラ女子たちのようにシャンパン片手にリムジン女子会を開くでもなく、ノンアルコールのティーパーティーって!? さらに「私に贈るメリー・クリスマス」というアオリと共に紹介される自分用のプレゼントも、ブランドバッグやルブタンのハイヒールではなく、ウェッジ・ウッドのマグカップ(全柄セット)……。 堅実な「GINGER」女子たちはクリスマスだからって浮かれたり、心を乱されたりしないようです。

 ちなみに誌面を通して登場した男性は、岩ちゃん(三代目J Soul Brothers・岩田剛典)のみ。おそらく、読者にとっては“愛でる対象”の男性なのでしょうが、それにしたって写真集の宣伝記事なわけで、潔いほど、恋愛に夢を見させない超現実主義な女性誌です。追い討ちをかけるように「今月のGINGERさん」として紹介されているのが、世界を股にかけてグローバルに働くシングルマザー……。確かに彼女の経歴や生き方は素晴らしいし、見習うべき部分もあるかもしれませんが、ちょっと極端すぎやしませんか!? 子どもや夫が登場しないことからも、独身アラサーがターゲットの雑誌であることは明白なんですが、「結婚」「恋愛」というワードはザッと見た限り見当たらず、ファッションページにかろうじて、「彼とのデート設定」のコーディネート写真が1枚だけ発見できました。ちなみに「モテ」というワードについては「モテライナーリキッド」の広告記事のみ!!

 レギュラーエッセイ陣は、山田詠美と田中みな実という色恋沙汰を語らせるのにピッタリな2人にもかかわらず、それぞれ「岩井志麻子のヒョウ柄の話」と「一人でゴキブリを倒した話」をしていて……ねぇ! もっと話すことあったよね? 一体編集部はどんな依頼しているのか気になるばかりです。それとも、それが「GINGER」の正解なんでしょうか。

 今のアラサー世代といえば、物心ついた頃から日本はずっと不景気で、世間を揺るがす事件や震災をリアルタイムで経験してきた世代です。もしかすると、超現実主義なのはそのせいもあるのかもしれませんが、もっと夢を見させてくれないと、ちっともスパークできないと思うのは私だけでしょうか。
(橘まり子)

今年は明石家さんま? お笑い芸人と『NHK紅白』のアブナイ関係とは

sanma1113
 明石家さんまが11月24日放送の『第1回明石家紅白!』(NHK)において、31年ぶりにNHKへ出演する。さらに、年度末の『NHK紅白歌合戦』への出場可能性も取りざたされている。  本家「紅白」には、これまで多くのお笑い芸人が“ミュージシャン”として出場してきた。その遍歴を見てみよう。 「1991年の第42回大会にはとんねるずが出場しました。全身タイツ姿で登場し『情けねぇ』を熱唱。背中を見せると“受信料を払おう”の文字が見える仕組みになっていました。とんねるずは、99年と2000年にも野猿として出場しています」(芸能記者)  とんねるずと並ぶ大物芸人であるダウンタウンも紅白出場を果たしている。1995年の第46回大会の出場はあくまでも浜田雅功と小室哲哉によるユニットH Jungle with tであったのだが……。 「『WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~』が披露され、最後のコーラスの部分で、出演者が次々と壇上に出て騒ぐ場面がありました。そこに、ゲイシャ・ガールズの格好をした松本人志が乱入し、会場を沸かせたのです。このことは、浜田本人にも知らされていなかったようで完全なサプライズ出演でした」(同)  ダウンタウンは2001年の第52回大会には、ウルフルズとともにRe:Japanの一員として出場し『明日があるさ 新世紀スペシャル』を披露している。また、若手芸人も負けてはいない。 「03年の第54回大会では、はなわとテツandトモが『佐賀県なんでだろう~スペシャル合体バージョン~』で出場しています。2005年の第56回大会にはガレッジセールのゴリが、ゴリエとして出場。フジテレビのマークをNHKに映し出し話題となりました」(同)  こうして見ると紅白の出場芸人たちは何かしらの“爪痕”や“サプライズ”を行っている。明石家さんまが出場すれば、相応のハプニングが起こることは間違いなさそうだ。 (文=平田宏利)

今年は明石家さんま? お笑い芸人と『NHK紅白』のアブナイ関係とは

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 明石家さんまが11月24日放送の『第1回明石家紅白!』(NHK)において、31年ぶりにNHKへ出演する。さらに、年度末の『NHK紅白歌合戦』への出場可能性も取りざたされている。  本家「紅白」には、これまで多くのお笑い芸人が“ミュージシャン”として出場してきた。その遍歴を見てみよう。 「1991年の第42回大会にはとんねるずが出場しました。全身タイツ姿で登場し『情けねぇ』を熱唱。背中を見せると“受信料を払おう”の文字が見える仕組みになっていました。とんねるずは、99年と2000年にも野猿として出場しています」(芸能記者)  とんねるずと並ぶ大物芸人であるダウンタウンも紅白出場を果たしている。1995年の第46回大会の出場はあくまでも浜田雅功と小室哲哉によるユニットH Jungle with tであったのだが……。 「『WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~』が披露され、最後のコーラスの部分で、出演者が次々と壇上に出て騒ぐ場面がありました。そこに、ゲイシャ・ガールズの格好をした松本人志が乱入し、会場を沸かせたのです。このことは、浜田本人にも知らされていなかったようで完全なサプライズ出演でした」(同)  ダウンタウンは2001年の第52回大会には、ウルフルズとともにRe:Japanの一員として出場し『明日があるさ 新世紀スペシャル』を披露している。また、若手芸人も負けてはいない。 「03年の第54回大会では、はなわとテツandトモが『佐賀県なんでだろう~スペシャル合体バージョン~』で出場しています。2005年の第56回大会にはガレッジセールのゴリが、ゴリエとして出場。フジテレビのマークをNHKに映し出し話題となりました」(同)  こうして見ると紅白の出場芸人たちは何かしらの“爪痕”や“サプライズ”を行っている。明石家さんまが出場すれば、相応のハプニングが起こることは間違いなさそうだ。 (文=平田宏利)

7日発売の3つのアイドル誌に中山優馬の美坊主姿が掲載! 壮絶な撮影秘話も

 2017年3月から放送開始となるドラマ『北斗 ある殺人者の回心』(WOWOW)の主演を、中山優馬が務めることが発表された。『北斗』の公式サイトには、中山演じる端爪北斗のビジュアルや予告動画がすでに公開されているのだが、これまでのイメージとはガラリと変わった中山の姿がファンの間で話題となっている。

 原作は、『池袋ウエストゲートパーク』『4TEEN』などで知られる、石田衣良の同名小説。“デビュー15周年の結論”と自負し12年に発表されたのだが、あまりに衝撃的な内容から映像化は難しいとされてきた。しかし、映画『脳男』(2013年)、『グラスホッパー』(15年)などを手掛けた瀧本智行監督の熱望により、ようやく映像化が実現したのだという。

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恋愛リアリティ番組&シンプソン事件の裏側を描いた衝撃作! エミー賞の注目作をおさらい

 近年、アメリカのテレビ界では、視聴率が悪い作品を躊躇なく打ち切るようになった。ABC、NBC、CBS、FOX、CWの5大ネットワークのほか、HBOやShowtimeといったケーブル局だけでなく、Netflix、hulu、Amazonらストリーミング配信サービス会社もオリジナルドラマ制作に参入。視聴者獲得争いがますます激しくなり、その結果、魅力的な作品が次々と誕生し、「ドラマ黄金期」とまで言われるようになった。

 9月18日に開催された米テレビ界最高の栄誉である『第68回 エミー賞 授賞式』にも、良作ばかりがノミネートされた。今回はそんな『第68回 エミー賞』のノミネート作/受賞作の中から、今後、日本でも人気に火がつきそうな作品を紹介しよう。

『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』(米FXで2016年2月に放送開始。日本ではスターチャンネルで9月より放送中)
第68回エミー賞 リミテッドシリーズ部門「作品賞」「主演男優賞」「主演女優賞」「脚本賞」などを受賞

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 国民的アメフト選手で、引退後は俳優として大活躍していたO・J・シンプソンが、1994年に元妻とその男友達を殺害した罪に問われた、世紀の裁判を描いた衝撃作。ドリームチームと呼ばれた敏腕弁護団がプライドをかけ、なにがなんでも無罪を勝ち取ろうと奮闘する様子、弁護士同士の対立、被害者と遺族、正義のために歯を食いしばる検事たち、そして日系裁判官の苦悩など、「今だから語れる」暴露系ドラマとして人気を集めた。

 製作総指揮・監督は、『NIP/TUCK マイアミ整形外科医』『glee/グリー』など、数多くの大ヒットドラマを手がけてきたライアン・マーフィー。キャストは、ジョン・トラボルタに、ドラマ『フレンズ』のロス役で知られるデヴィッド・シュウィマー、『ザ・エージェント』でアカデミー助演男優賞を獲得したキューバ・グッディング・ジュニア、『アメリカン・ホラー・ストーリー』のサラ・ポールソンら名優ぞろいで、みな事件関係者そっくりに演出されていると放送前から大きな話題となった。O・J役のキューバはイマイチ似ていないという声が多かったが、ジョンやデヴィッド、サラたちの役作りは素晴らしく、特にこれまで見たことがないジョンを見るために視聴した人もいたほどだった。

 成功の要因は、ドラマチックな展開だけではない。アメリカでは検察の主張に少しでも不合理な点があれば無罪を勝ち取れるため、そこを言葉巧みに攻め込む敏腕弁護士さえいればクロでも無罪になるという事実。陪審員制度が抱える問題。黒人を犯罪者だと決めつけるなど、デリケートな人種差別問題。この裁判で浮き彫りになった問題は今もアメリカが抱えている問題である。昔の話だけど、今見ても違和感なくリアルに感じられる。そんな点も視聴者を惹き付けた。

 エンターテインメント性に富んだ裁判の裏舞台で、弁護士同士がいがみ合ったりしていることも詳しく描かれており、この上なくおもしろい。無罪を勝ち取ったO・Jがなぜ二度と復活できなかったのかも、よく描かれている。なお、「O・J・シンプソン裁判」はシーズン1で完結しており、シーズン2では05年にハリケーン・カトリーナで壊滅的な被害を受けたニューオリンズで発生したさまざまな犯罪を描くことが決定している。

■『Veep』(米HBOで12年4月に放送開始。日本未放送)
第68回エミー賞 コメディシリーズ部門「作品賞」「主演女優賞」などを受賞

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 副大統領(Vice President)の略語「VP」がタイトルに入った『Veep』は、2012年4月から米ケーブル局HBOで放送されている人気コメディ。閑職状態の女性副大統領セリナ・メイヤーの政治家としての野望と、彼女の尻拭いに右往左往する側近たちの姿をコミカルかつシニカルに描いた作品である。シーズンを追うごとにセリナのポジションは変化し、激しいアップダウンを繰り返す彼女の私生活や、傲慢な政治家によって生まれる機能不全家族も見事に描かれている。

 有料チャンネルという立場を生かし、挑発的なヒット作を手がけてきたHBOのドラマは、放送禁止用語がバンバン飛び出すことで有名だ。この作品でも「フ●ック」「チンコ」「マンコ」など地上派では流せない汚い言葉が頻繁に出てくるが、過激なのはそれだけではない。登場人物の口からは、パンチの効いたブラックジョークが次から次へと飛び出し、よく毎回こんなおもしろい脚本が書き上げられるものだと感心してしまう。

 ドタバタコメディなのに妙にリアルに見えるのは出演者が一流ぞろいだから。日本ではそれほど知名度は高くないが、主演のジュリア・ルイス=ドレイファスは、『となりのサインフェルド』や『The New Adventures of Old Christine』といったコメディで高い人気を得ている喜劇女優。口汚く罵る嫌みな役でもチャーミングに演じることができる役者だ。『Dr.HOUSE』のハウス役で知られるヒュー・ローリーや、名脇役ケヴィン・ダン、ゲイリー・コールも、真面目な顔でコミカルな演技を披露している。主人公が民主党員なのか共和党員なのかは描かれていないところも、誰もが楽しめる理由だろう。

 今、この作品が大ヒットしている要因は、極めて異例な展開となってきた16年大統領選挙戦だろう。暴言を吐く過激路線のドナルド・トランプVS有権者に受けることばかり言って偽善者呼ばわりされているヒラリー・クリントンという「史上最悪の大統領選」を乗り切るのには、それより最悪な政治家たちが登場する『Veep』で笑うしかないと感じる視聴者が多いのだというのである。

 日本をオモシロおかしく描いている部分もあるが、日本人でも「アメリカらしい、おもしろい政治ドラマ」と感じられる『Veep』。近いうちに日本でも放送されることを期待したい。

■『UnREAL』(米Lifetimeで2015年6月1日に放送開始。日本未放送)
第68回エミー賞 ドラマシリーズ部門「助演女優賞」「脚本賞」にノミネート

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 日本版の制作が決定した、人気恋愛リアリティ番組『バチェラー』。1人の金持ちイケメン独身男(バチェラー)と25人の花嫁候補を豪邸に住まわせ、女性たちに花嫁の座を競い合わせるという番組で、本場アメリカでは大ヒットしている。『UnREAL』は、この手の「若くて勝ち気な美女たちに、勝ち組の男の取り合いをさせる」リアリティ番組の裏舞台を描いた作品だ。

 台本なしとされているリアリティ番組だが、番組プロデューサーたちがひともんちゃく起きるような仕掛けを作ったり、オモシロおかしく編集・演出しているのは暗黙の了解。アメリカの『バチェラー』は現在(16年10月)まで20シーズン放送されており、これだけの長寿リアリティ番組となると、出演者数が多いことから口封じされているはずの暴露話もリークされる。「花嫁候補になるためには、精神鑑定や性病検査を受けなければならない」「男性プロデューサーと性的関係を持った花嫁候補が何人もいる」「イメージ通りの役になりきれと強要される」「ドレスは自腹」などなど。『バチェラー』は、数多くあるリアリティ番組の中でも、「裏舞台はエグい」と暴露されている作品なのだ。

 そんな『バチェラー』を10年間手がけてきた元女性プロデューサー、サラ・ガートゥルード・シャピロが、番組制作の裏話を暴露した脚本を執筆。これが『UnREAL』なのである。

 『UnREAL』に登場する番組タイトルは、「永遠の」という意味の『Everlasting』だが、『バチェラー』のことであるのは明らか。サラはインタビューで、「悪いことだ」とわかっていながらも、視聴率のために特定の女性を悪者に仕立てたり、女性たちの許可なくドラマチックに編集したことを懺悔しているが、同作の主人公である女性プロデューサーには、そんなサラの気持ちが反映されている。『バチェラー』は女性を見下していると批判する意見もあるが、そう脚色しているのが実は女性だったという点も興味深い。

 あまりにもエグすぎて複雑な気持ちになるが、それでも見続けてしまうのは、視聴者の心理を熟知しているサラの脚本だから。日本版『バチェラー』も始まるため『UnREAL』が近いうちに日本で放送されることを、ぜひ期待したい。

■『Getting On』(米HBOで13年11月24日~15年12月13日放送。日本未放送)
第68回エミー賞 コメディシリーズ部門「主演女優賞」「助演女優賞」にノミネート

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 高齢女性専門病棟が舞台の医療コメディ『Getting On』は、高齢者医療従事者の現実をシニカルに描いたイギリスの人気コメディの米リメイク版で、テレビ批評家から高い評価を得た作品だ。男運がなくストレスと性欲がたまっている婦長、生活のために必死に働く人間味あふれる中年女性看護師、高齢女性の会陰が縮むことに関する調査研究に必死な中年女性医師を中心に物語は進んでいく。

 ドラマの舞台である病棟には、認知症患者、重病患者、大暴れする精神病患者、亡くなる患者もいる。ダークコメディとはいえ、本物の病棟で撮影されたのではないかというほど小道具はリアルで、医療スタッフを演じている役者たちも、どこにでもいるような外見の演技派役者ばかり。まるでドキュメンタリーを見ているような感覚になる。物語はテンポよく進んでいくため、患者が死亡しても悲愴感はない。とはいえ、決して高齢患者を軽んじているわけではなく、主要登場人物たちの人間らしい温かい部分も、しっかりと描かれているのだ。

 同作には、病院が抱える予算問題、医師や看護師が持つストレスや悩みも描かれている。下ネタも満載だが、医療ネタにかけているため、下品ではない。仕事にストレスを感じる一方で、患者たちを助けたいという気持ちや思いやりも丁寧に描かれているからだ。一夫多妻家族の日常を描いたヒットドラマ『Big Love』を手がけたマーク・オルセンとウイル・シェファーがクリエーターを務めているため、安心して見ることができるという意見も多かった。

 『Getting On』は13年11月にスタートし、15年12月にファイナルとなるシーズン3で終了した。シーズン3では主要キャラクターたちが笑えない状況に追い込まれるが、最後は予想外の展開で幕を閉じ、視聴者を満足させた。コアなファンが多かった『Getting On』。世界一の超高齢社会の日本でも、ぜひ放送してもらいたいものである。

■『Baskets』(米FXで16年1月21日に放送開始。日本未放送)
第68回エミー賞 コメディシリーズ部門「助演男優賞」受賞

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 幼い頃からの夢だった道化師という職に異様なまでにこだわり、文字通り命を懸けて道化師を演じるチップの厳しく悲しい日常をシニカルに描いたコメディ『Baskets』。パリの名門道化師学校に入ったものの、言葉が理解できず中退。一目惚れしたフランス人女性はグリーンカード目当てだと明言したが、「プロポーズにイエスと言ってくれた!」と大喜び。故郷はアメリカのド田舎で、帰国後は、街で唯一道化師を雇ってくれるロデオ競技会場で暴れ馬に蹴られる低賃金の職に就く。しかし、あまりにも低賃金すぎて、母親や、職業専門校を経営する横柄な性格の双子の兄デールに頼るハメになる。

 母親は愛情深い女性だが、チップにとっては「自分はいつも母親の期待を裏切ってしまうから」と苦手な存在。威張り散らす双子の兄と、母親ご自慢の血がつながっていない優秀な弟たちにはイライラしっぱなしだ。グリーンカード目当ての妻は彼と一緒に暮らすことを拒否するが、それでもチップは彼女を愛し続ける。人を笑わせる道化師という職を選んだ彼だが、性格は暗く、短気で世間に不満ばかり持っているため友人はいない。唯一の友人は、バイクで事故を起こしたときに知り合った、風変わりな女性保険調査員のマーサだ。

 同作品のクリエーターは、数多くのコメディを手がけ、エミー賞ノミネート常連として有名なルイ・C・K。双子のチップ&デールを演じるのは、映画『ハングオーバー!』シリーズで知られるザック・ガリフィアナキスである。エミーでコメディシリーズ部門助演男優賞を獲得したルーイ・アンダーソンは、女装をして母親役を熱演。友人のマーサを演じるのはマーサ・ケリーで、3人ともスタンドアップ・コメディアンとしてキャリアをスタートさせた生粋のコメディアンだ。どんな滑稽な役にもなりきり、見事に演じることができる彼らの作品とあり、『Baskets』は放送開始とともに批評家から高い評価を得た。

 ザック自身が「あまりにも変わっている、これまでになかったタイプのコメディ」だと説明しているように、『Baskets』はコメディなのに悲愴感漂う作品だ。物語は「お先真っ暗で、夢も希望もないチップ」を中心に、真面目にゆるく進んでいく。そんな中に、ちょこちょことパンチが効いた笑いを入れてくるのだ。それも大真面目に入れてくるので、見ている方は意表をつかれ、大笑いしてしまう。特に母親役のルーイが繰り広げる笑いは絶妙すぎると大絶賛されている。

 あこがれのパリで暮らしたいのに現実に住んでいるのはアメリカの田舎町、一流の道化師になりたいのに現実は低賃金のピエロ、美しいフランス人女性を愛しているのに現実的に手に届きそうなのはダサくてさえないマーサ、母親を喜ばせたいのに、母親にとっての自慢の息子は忙しすぎてめったに帰ってこない養子の弟たち。残酷な「理想と現実」をテーマに、これでもかというほどのシニカルな笑いを詰め込んだ『Baskets』はエピソードが進むにつれ、深みが増してくる作品でもある。長続きしそうなドラマでもあるので、今後、日本で放送されることをぜひ期待したい。