11月21日に措置入院となり、いまなお精神科へ通院する生活が続いているラッパーでデザイナーのカニエ・ウェスト。一番必要なのは静養だと言われているそうだが、ワーカホリックの彼は入院中から仕事がしたいと騒ぎ、退院して間もなくニューヨークを訪問。米次期大統領ドナルド・トランプに面会した直後、Twitterで2024年の大統領選への出馬を示唆するツイートを投稿するなど、高ぶった気持ちは一向に静まっておらず、ファンから心配する声が上がっている。
今回、カニエが精神的にダウンした理由は「妻キム・カーダシアンがパリで拳銃強盗被害に遭ったこと」などが挙げられており、ほかにも「07年に急死した最愛の母親の命日を迎えたこと」が引き金となったという説も有力で、世間はカニエに同情。「リアリティ番組のカメラが日常的につきまとうカーダシアン一族との暮らしに、嫌気が差したのではないか」という意見もある。
そんな中、世間からさらに同情を集めるような報道が流れた。大手タブロイド紙「デイリーメール」電子版は現地時間19日、カニエの従兄弟ローレンス・フランクリンが告白した「カニエが親族から受けた裏切り」についての記事を掲載した。
それによると、12年、カニエが親族に譲ったラップトップ型パソコンの中に、カニエが黒人女性と性行為をしている映像が保存されたままだったそうで、このパソコンを別の親族が発見。ローレンスは、「伯母の家にいたとき、そのパソコンを借りた親族から『こっちに来いよ』と呼ばれて。カニエの顔がばっちり映っているセックス動画を見せられたんだ。その場にいたのは、自分と伯父と、その親族の友人だった」と回想。「その親族は、これが大金になると確信して、友人で弁護士をやっているヤツに電話をかけたんだ」「そして、その弁護士とタッグを組んで、カニエをゆすろうと企てたんだ。連絡は弁護士が行い、セックス動画を持っているんだと、情報を外に漏らしたりしてね」「カニエ側はすぐに、誰が動画を持っているのか、ゆすっているのは親族なんだと、わかったようだったけどね」と説明した。
当時、カニエはキムとの交際を始めており、動画の流出をなんとしてでも阻止したがっていたとのこと。動画の存在を嗅ぎ付けたポルノサイトなどから売却のオファーをされたそうだが、最終的にその親族は、25万ドル(約3,000万円)を超える金と引き換えに、くだんのパソコンをカニエに渡すことに合意。カニエは、動画のコピーが作成されていないかを執拗にチェックし、親族をウソ発見器にかけるなど、徹底的に確認したという。
大金を手に入れたその親族は、罪悪感などなく、好きなように金を使ったそうで、カニエはひどく落ち込んだとのこと。ローレンスいわく「身内に裏切られたという事実に、カニエは苦しんでいた。誰にも言わなかったけどね。でもこの出来事により、我々親族とカニエは引き裂かれてしまったんだ」。
実は12年秋にも、カニエのセックス動画が流出寸前だというニュースが流れてた。相手はグラマラスな体形の「キムそっくりの女性」で、当時はこの女性が水面下でテープを売ろうとしていると伝えられた。米大手ゴシップ芸能サイト「Radar Online」は、テープは20分ほどで相手の女性は18歳、カニエに「夫とはセックスレスなの……だからここにいるのよ!」と話しており、既婚者だと報道。撮影していたのはカニエで、コンドームを着け、行為中は一度も女性とキスをしなかったとも伝えた。この時も「カニエは、なんとしても流出を阻止しようと必死になっている」と報じられており、「流出させた人物」以外は、ローレンスの暴露話とほぼ同じ。
カニエは今年1月に「Real Friends(真の友達)」という曲をリリースしている。この曲の歌詞に「オレがビッチとファッキングしている映像が入ったラップトップを盗んだ従兄弟がいる/そのニガーに25万ドル払って取り戻したぜ/真の友達……って奴だよな?」という箇所がある。ローレンスは、この「Real Friends」は、実際に起こった従兄弟からの裏切り行為を歌ったものだと説明。リリースされた時期は、ちょうどTwitterでのカニエの奇行が話題になっていた頃でもあり、ローレンスは「カーダシアン一族との生活は現実とかけ離れているもので、カニエは助けを求めたかったに違いない。でも、親族も友人も信頼できない。誰も信頼できず、助けを求めることもできない。身内すら信頼できないという憤りから、過去に受けた仕打ちを歌にしたのだろう」と推測していた。
そして、「カーダシアン一族っていうのは、人間って感じがしない」「カニエは家族第一の環境の中で育った。親族で集まり食事をする、アフリカン・アメリカンのルーツを持つライフスタイルの家族出身なんだ。カーダシアン一族とは正反対なんだよ」「だからカニエには、ほっとできる場所がない」と述べ、カーダシアン一族のせいで精神的に追い込まれていったのだという考えを明かした。また、「(カニエの母親である)伯母のドンダは気高く、威厳があり、女性の力や黒人の力を尊重する信仰深い女性だった」「ドンダが生きていたら、キム・カーダシアンをカニエの交際相手として認めることはなかっただろうね」と断言した。
シングルマザーとして一人息子のカニエを育てた母親のドンダは、シカゴ州立大学の英語学部長を務めた聡明な女性だった。カニエのキャリアのために、一緒にロサンゼルスに移住。息子のマネジメントに専念し、スーパースターへと育て上げた。カニエの名前で、スラム街に住む若者を援助する基金を立ち上げるなど、カニエにとって絶対的に信頼できる存在であり、自慢の母親だった。しかし、07年に腹部脂肪除去と乳房縮小の美容整形手術の際の合併症により亡くなった。
ローレンスが推測するように、カニエはキムとの落ち着かない現実離れした暮らしに疲れ果ててしまったのかもしれない。誰かに助けを求めたくても友人や側近たちは「意味不明のメールを大量に送って来る」と戸惑い、セックス動画をネタにゆする親族も信頼できない。最も彼を理解してくれる母親も、この世にはいない。そもそも母親が死んだのは、自分の仕事が原因。自分がもしこの業界で働いていなかったら、母親は外見を気にして美容整形手術を受けることも、死ぬこともなかった……そういう後悔の気持ちから、精神状態を一気に悪化させた可能性もある。
今年、あまりにもいろいろな騒動が起こり過ぎて愛想を尽かし始めたキムに、「17年は、よりよい夫になる」「子どもたちのためにもがんばる」と誓ったというカニエ。来年は、彼にとってトラブルの少ない年になることを祈らずにはいられない。