関ジャニ∞丸山隆平が作詞作曲した「ふわふわポムポム」がサイコすぎると話題に!

 関ジャニ∞37枚目のシングル「NOROSHI」が、12月7日にリリースされた。今回は初回限定盤A、初回限定盤B、通常盤の3形態での発売となり、初動の売り上げがわかる店頭入荷日の6日付オリコンデイリーランキングでは、13.2万枚を売り上げ、見事1位を獲得している。

 表題曲の「NOROSHI」は、バンドスタイルで、スタイリッシュで男くさいサウンドに仕上がっており、おふざけ要素は皆無。すでに『ベストアーティスト2016』(日本テレビ系、11月29日放送)や『ミュージックステーション』(テレビ朝日系、12月2日放送)などの音楽番組でクールなパフォーマンスが披露されているため、ファンは発売を心待ちにしていた。

 そんな中、ようやくCDを手にしたファンがネット上に続々と感想を書き込んでいるのだが、カップリング曲が「NOROSHI」以上に話題を集めているのだ。

 

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SMAPとタモリの“ラスト共演”は「フジか、NHKか?」 “キムタク以外”独立後も関係が続くワケ

 26日に最終回を迎えるバラエティ番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)のメインコーナー「ビストロSMAP」の“最後のゲスト”が、メンバーと親交の深いタモリであることがわかった。

 この収録は8日に行われ、19日か26日に放送予定。タモリとメンバーが昔話を花を咲かせたほか、タモリから「お疲れ様」とSMAPに声をかける一幕も。関係者によれば、「タモリさんの存在が、いつものギスギスしたスタジオの雰囲気を和らげ、メンバーもにこやかだった」という。

「最後のゲストに森且行を熱望するファンも多かったが、メンバーが慕うタモリであれば、ファンも納得。無難なところに落ち着いた印象です。ちなみに、最終回は約5時間という大型特番にもかかわらず、SMAPの生出演はなし。1日に収録された『世界に一つだけの花』の歌唱シーンはあるものの、多くがただの総集編になりそう」(芸能記者)

 なお、タモリが「ビストロSMAP」に出演するのは、「和食」をオーダーした2014年3月の放送以来。タモリが初“来店”した06年4月の放送では、中居正広が冒頭で「僕もそうですし、ほかのメンバーもそうだと思いますけども、やっと夢が実現したような1日になるんではないかと思います」と、タモリの出演を「夢」と表現していた。

「『NHK紅白歌合戦』は7日、タモリがスペシャルゲストとして出演することを発表。一部ファンは、これがSMAPが『紅白』に出演する呼び水になるのではないかと期待している。中でも、中居や草なぎ剛は、タモリとプライベートでも親交が深く、可能性はゼロとは言い切れない。また、SMAPは木村以外の4人の独立がささやかれているが、新事務所は、タモリが所属する田辺エージェンシーのトップがバックアップするとも。来年以降も、タモリとメンバーの深い付き合いは続きそう」(同)

 15分の企画枠をぽっかりと空け、SMAPの出演を諦めきれない『紅白』。SMAPとタモリのラスト共演はフジとNHK、どちらになるのだろうか?

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SMAPとタモリの“ラスト共演”は「フジか、NHKか?」 “キムタク以外”独立後も関係が続くワケ

 26日に最終回を迎えるバラエティ番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)のメインコーナー「ビストロSMAP」の“最後のゲスト”が、メンバーと親交の深いタモリであることがわかった。

 この収録は8日に行われ、19日か26日に放送予定。タモリとメンバーが昔話を花を咲かせたほか、タモリから「お疲れ様」とSMAPに声をかける一幕も。関係者によれば、「タモリさんの存在が、いつものギスギスしたスタジオの雰囲気を和らげ、メンバーもにこやかだった」という。

「最後のゲストに森且行を熱望するファンも多かったが、メンバーが慕うタモリであれば、ファンも納得。無難なところに落ち着いた印象です。ちなみに、最終回は約5時間という大型特番にもかかわらず、SMAPの生出演はなし。1日に収録された『世界に一つだけの花』の歌唱シーンはあるものの、多くがただの総集編になりそう」(芸能記者)

 なお、タモリが「ビストロSMAP」に出演するのは、「和食」をオーダーした2014年3月の放送以来。タモリが初“来店”した06年4月の放送では、中居正広が冒頭で「僕もそうですし、ほかのメンバーもそうだと思いますけども、やっと夢が実現したような1日になるんではないかと思います」と、タモリの出演を「夢」と表現していた。

「『NHK紅白歌合戦』は7日、タモリがスペシャルゲストとして出演することを発表。一部ファンは、これがSMAPが『紅白』に出演する呼び水になるのではないかと期待している。中でも、中居や草なぎ剛は、タモリとプライベートでも親交が深く、可能性はゼロとは言い切れない。また、SMAPは木村以外の4人の独立がささやかれているが、新事務所は、タモリが所属する田辺エージェンシーのトップがバックアップするとも。来年以降も、タモリとメンバーの深い付き合いは続きそう」(同)

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退任決定! NHK籾井勝人会長の『紅白』SMAP推しは、純粋な“ジャニーズ愛”だった!?

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 NHK経営委員会は6日、次期会長の指名部会を開き、来年1月24日に任期満了を迎える籾井勝人会長の後任として、NHK経営委員で元三菱商事副社長の上田良一氏を選出。籾井氏は1期で退任することとなった。  籾井会長といえば、定例会見で再三にわたり、大みそかで解散するSMAPに対し、同日の『紅白歌合戦』への出場をラブコール。自らが出馬して、ジャニーズ事務所との交渉にあたる可能性についても言及していた。  そこで気になるのが、後任となる上田氏の発言。各スポーツ紙などによると、上田氏は6日に行った会見でSMAPの出場について聞かれると、「現場のスタッフが努力してくださっているところなので、コメントは差し控えたい」と話すにとどまったという。 「籾井氏のSMAPへのラブコールは、会長に再任されるための猛アピールだと思われていたが、そうでもなかったようだ。実際、任期中、現場の状況を知るにつれ、発言がどんどん“現場寄り”になっていった。そのため、目玉のない紅白を少しでも盛り上げようと、本気で自ら出馬する意向だったが、ジャニーズ事務所にとってはありがた迷惑だったようで、まったく交渉は進んでいない。“現場寄り”になった籾井会長は官邸がコントロールしにくくなったため見放され、結局、任期で退任することになってしまった」(NHK関係者)  籾井氏は同委員会の投票では候補には挙がったものの、最後の決選投票には残ることができず、退任が決定。会見では冗舌でリップサービスを連発していたが、報道陣から退任についての感想を求められると、やや気色ばんだ様子を見せたという。 「さぞかし無念だったのだろう。そもそも、籾井氏がSMAPにこだわったのは、かなり“ジャニーズ愛”が深いから。昨年の紅白の打ち上げなどで、ジャニーズ事務所のタレントたちはしっかり籾井氏にあいさつをしていたことなどから、側近に対して『彼らはちゃんとしている。ほかの事務所とは違う』と、うれしそうに話していたという。紅白の打ち上げでは泥酔した細川たかしから一気飲みを強要されたりしたこともあるだけに、ジャニーズタレントたちの礼儀正しさにほれ込んでしまったようだ」(別のNHK関係者)  籾井氏の再任が決まれば、SMAP出場に向けての“追い風”になったはずだが……。

NEWS存続危機、山下智久ソロ活動のウラ側――“元側近”が見たジャニーズ事務所の内部

 2016年はグループのレギュラーバラエティ『変ラボ』(日本テレビ系)が放送され、夏には『24時間テレビ 愛は地球を救う』(同)のメインパーソナリティを務めるなど、大活躍だったNEWS。03年の結成当初は9人で活動を開始したが、後に5人が脱退し、グループ存続の危機を乗り越えてようやく軌道に乗り始めたようだ。そんなNEWSの元側近スタッフが秘話を語っている『NEWS あの日のままで』(主婦と生活社)という単行本が、芸能マスコミの注目を集めている。

 NEWSは03年に『バレーボールワールドカップ2003』のイメージキャラクターとして結成され、山下智久を中心に9人組で始動。ところが、デビューの翌月には森進一&森昌子の息子である森内貴寛が一部マスコミに喫煙ベッド写真が掲載され、「学業に専念する」との理由で脱退。以後もグループには次々と災難が襲った。

05年に内博貴が未成年で飲酒した事件によって無期限の謹慎処分を受け、その翌年には草野博紀も飲酒絡みのスキャンダルで活動を自粛。残った6人は“連帯責任”という形でグループ活動を休止し、半年後に再開したものの、11年になると今度は関ジャニ∞と掛け持ちだった錦戸亮がNEWS脱退を決断し、山下もグループを離れた。小山慶一郎、加藤シゲアキ、増田貴久、手越祐也の4人になったことで、NEWSは解散の危機に直面したことが本人たちによっても語られているが、同著には、当時の様子が“元側近”目線でつづられている。

「4人はメリー喜多川副社長や藤島ジュリー景子副社長に『絶対、やりますんで! 頑張りますから、続けさせてください!!』と頭を下げ、必死に継続を頼み込んだそうです。ジャニーさんではなく、この2人に話をつけた理由についても、事務所の経営体制が窺い知れる内容でした」(ジャニーズに詳しい記者)

 一方、同書には脱退後の山下がソロアーティストとして活動を展開していく経緯が詳しくまとめられている。山下といえば、ソロになってからはSMAPの元チーフマネジャー・飯島三智氏がマネジメントを手がけるようになり、レコード会社もジャニーズ・エンタテイメントからワーナーミュージック・ジャパンに移籍。歌手業再開にあたり、飯島氏は制作サイドに対して「SMAPのアルバムを参考にしてください。ワーナーさん」と注文したという。

「この時、飯島氏がSMAPのアルバムは『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)を『アルバムにしているだけ』と話していたというエピソードが興味深いです。要は『スマスマ』で縁があった有名人やアーティストと一緒にアルバムを作っている形になりますが、飯島氏は『でも、それがいちばん効くのよ』と明かしていたそうです。また、同書によると、飯島氏はレコード会社が紹介したアーティストでも、『これはSMAPで使う』と言い出し、SMAPが所属するビクターエンタテインメントの案件に持っていくなど、手際よく差配してしまうとのこと。12年頃の“エロP”路線は、飯島氏がSexy Zoneを担当し始めた時期だったため、ふと言い出したことがきっかけだったようです」(同)

 メンバーの脱退、活動休止など紆余曲折を経て現在の形におさまったNEWS。最近では小山がコンタクレンズのアイシティ・ハイグレードコンタクトの新CMキャラクターに起用され、来年1月には加藤が香里奈主演の連続ドラマ『嫌われる勇気』(フジテレビ系)で初の刑事役に挑戦する。苦労を重ねた分、今後は4人の活動がより充実することを願いたい。

1億円裏金問題で“ガチムード”漂う『レコ大』の審査が混沌……AAAは事実上「降りた」

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 年末の風物詩『第58回輝く!日本レコード大賞』、通称『レコ大』が風雲急を告げている。  毎年この時期には、大賞と最優秀新人賞は大筋で決まっているものだが、今年は「週刊文春」(文藝春秋)が報じたバーニングプロダクションへの“1億円裏金疑惑”により、混沌としている。  発表された優秀賞10作品のうち、大賞獲得を有力視されているのは、6年ぶりに音楽活動を再開した宇多田ヒカルの「花束を君に」や、西野カナの「あなたの好きなところ」、AAAの「涙のない世界」、AKB48の「365日の紙飛行機」、浦島太郎(桐谷健太)の「海の声」など。音楽関係者は「一連の裏金疑惑で、バーニングやエイベックスの意向をモロに反映した選考はやりづらい。本命候補だったAAAも、騒動の余波を嫌ってか『来年、また頑張ります』とあきらめた。復帰後、相変わらずの存在感を示す宇多田を大賞に推す声も上がってるが、対象曲はNHKの朝ドラの主題歌。『レコ大』を放送するTBSが、首を縦に振るかどうか……」と話す。  そこで、落としどころとして急浮上しているのが、西野カナだという。西野は“レコ大の前哨戦”ともいうべき、今月5日の『第49回日本有線大賞』で大賞に輝いた。 「毎年、有線大賞は『レコ大』から漏れたアーティストの“残念会”だったが、今年は『レコ大』につながる空気感を生み出すために、西野に大賞を獲らせたといわれている」(週刊誌記者)  その一方で、西野の「あなたの好きなところ」はイマイチ地味で、「大賞を獲るなら『トリセツ』がヒットした昨年だった」(前出音楽関係者)という意見もある。  今年は最優秀新人賞も混戦模様。iKON、林部智史、羽山みずき、BOYS AND MEN(ボイメン)の4組がノミネートされているが「BIGBANGの弟分であるiKONが猛プッシュされているが、勢いがあるのは東海地方から東京進出してきた10人組イケメングループのボイメン。彼らのバックには、芸能界の“ネクストドン”といわれる大手プロ社長がいる。ジャニーズひとり勝ちの男性アイドルグループの世界に風穴を開けたい狙いもあるようだ」(同)という。  いつになくガチンコムードの『レコ大』。果たして、今年はどうなるか?

新たな“東映まんがまつり”伝説を築く! 東映アニメ渾身の60周年記念作『ポッピンQ』宮原直樹監督インタビュー!!

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(C)東映アニメーション / 「ポッピンQ」Partners 2016
 卒業を直前に控えた、中学3年生の少女たち5人が奇跡の出会いを果たす――ふとした出会いから“ひょい”と異世界へと入り込んでしまった彼女たちは、ポッピン族が住む「時の谷」や世界を救うためにダンスを踊ることに……!  東映アニメーションの60周年記念プロジェクトという非常に重たそうな看板を背負い、気合みなぎるオリジナル新作を描く宮原直樹監督は、『プリキュアオールスターズDX 3Dシアター』をはじめ、『プリキュア』シリーズのEDでCGディレクターを務め、プリキュアたちの超キュートなダンス映像を制作してきたクリエーター。なおかつ、TVアニメ『ドラゴンボールZ』、『ドラゴンボールGT』の作画監督も経験するなど、作画にも定評がある。  そんな宮原監督のもと、キャラクター原案にライトノベル『キノの旅』(作:時雨沢恵一/電撃文庫)でも知られる黒星紅白を招いた『ポッピンQ』の公開ももうすぐそこ(12月23日公開)。  3DCGダンス、超作画によるアクション、小っこくて可愛いポッピン族、悩みを抱えた少女たちの卒業物語――要素たっぷりの『ポッピンQ』の魅力を、宮原監督に語っていただいた! ■CGのダンスと作画でのアクション――2つをつなげられればと ―― いわゆる冬休み映画となるよう公開が前倒しになったり、制作は順調に進んだようですが、企画が動き出したのはいつごろからなんですか? 宮原直樹(以下、「宮原」) 作品づくりとしての実作業は2年ちょっと前くらいからなんですが、企画自体は2011年の後半ぐらいから動いていましたかね。「file(N):project PQ」というプロジェクト名を公表したのが、15年の頭ぐらいでした。 ―― 『プリキュアオールスターズDX 3Dシアター』の作業が終わったころですか? 宮原 ちょうど終わってからです。オリジナルの新企画をとなったとき、やはり3DCGダンスを使ってみようというと。ただ、これまではキラキラした華やかなステージで、ショー的なところをいろいろ突き詰めていきましたが、他社さんでも同じようにステージを生かした作品が出てきまして。
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伊純が異世界から入り込んだところから物語は始まる。異世界とダンスは果たしてどう融合するのだろうか?
―― アイドルアニメが増えましたよね。 宮原 映像的にもすごく成熟してきたじゃないですか。ですからそこよりも前の段階、ストーリーとダンスをいかにつなげるか。どうして踊るようになったのか、踊る時に何を考えているか、踊ることで何が変わるのか――そういうところをしっかりできれば、映画のクライマックスとして、ダンスが今までとはまたちょっと違う持ち上げ方で立つのではないかと考えたんです。  そのようなことを両プロデューサー(松井俊之、金丸裕)と、こういう話はどうだ、ああいう話でどうだと進めて、今の『ポッピンQ』につながっていったという感じです。 ―― 実在のアイドルも、アイドルアニメやゲームも流行っていますが、そちらに行かずに『ポッピンQ』の方向にいったのはどうしてだったんでしょう。他誌さんのインタビューなど拝見すると、監督は生身のアイドルがお好きみたいですけど。 宮原 好きです好きです(笑)。ですが映画を制作していく時に、内容盛りだくさんにしたいという欲が出てきたんです。というのも、自分がアニメーターをやっていた時はアクション作品を担当することが多かったので、作画でがっつりとしたアクションもいつかやりたいなと思っていたんです。CGのダンスと2D作画でのアクション――その2つをつなげられるような物語にできれば一石二鳥でいい感じに、幕の内弁当的なお祭り映画になると考えたんです。 ―― 可愛いポッピン族がいて、ファンタジー世界で、ダンスシーンもガッと動かすアクションもある。いい感じに東映アニメーション60周年という看板に相応しい作品になりましたけど、その辺は意図してなかったんですね? 宮原 僕は僕のできる、僕自身が面白いなと思うところを集めたら、ああいう形に結果なってしまったというのが正直なところですかね(笑)。
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ダンスを見せるどころかか、得意なはずのに踊ることを拒否する沙紀というキャラクターも
■ダンスシーンはロッキーが海辺を走るイメージ!? ―― ダンスについてお聞きしたいんですが、最初に宮原監督が3DCGでダンス映像を制作されたキッカケは? 宮原 『ONE PIECE』の映画版の短編で『ジャンゴのダンスカーニバル』(『ONE PIECE ねじまき島の冒険』と01年3月3日に同時上映)という作品がありまして。ダンスを中心に据えた作品で、その時初めてモーションキャプチャーを取り入れてみたのですが、それがすごい衝撃だったんです。本当に人の動きをそのままデータに取り込めるぞと。  その当時は、CGキャラクター表現が今ほど進歩してなくて、一旦棒人形に踊らせ、その上から作画でトレスして描いてもらう方法を取ったのですが、それでもやっぱり効果はてきめんなんですよ。すごい可能性があるなと感じていたところに、たまたま『フレッシュプリキュア』のエンディング映像を手伝ってみないかというお話をいただいて。もう面白がって、横から口を出していたらいつの間にかずっと続いていた、という感じですね。 ―― ただ、たとえば『プリキュアオールスターズDX 3Dシアター』ではキャラが可愛くウィンクしてみたり、観客を意識している部分がありましたが、『ポッピンQ』はそういうところがあまりないですよね? 宮原 彼女たちは誰かに向けて踊っているのではなく、自分たちが何かを成すために自ら踊っていますから、『ポッピンQ』は。お客さんに向けて、愛想を振りまいてウインクしたりしないし、カメラも意識しない。そのあたりは本当に、彼女たちのパフォーマンスを100%拾っていかなきゃと思います。 ―― ダンスサークルなどに所属している女子中学生が、放課後に楽しく踊っているみたいな感じですか? 宮原 そうですね。クライマックスのダンスシーン以外は、本当に部活みたいな光景ですからね、その辺の野原で踊っていたりしますから。逆にその方が何かを一生懸命練習している雰囲気……イメージとしてはロッキーが、海辺で走っているイメージ。  最後のダンスシーンでは、今まで自分が作ってきた華やかなショーステージと違いますから、シーンとして(キャラと背景などを)合成するまで、セットとしてどう見えてくるのか、いまいち自分の中でイメージが構築できなかったですが、CGスタッフがいいアイデアを沢山出してくれたんです。ライブショーではないんだけどそれに相当するようなすごい華やかな舞台を準備してくれたので、僕もびっくりしました。
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海辺を走る伊純。作中のかなりの時間、走っていました
■黒星紅白さんと東映アニメの絵の相性が良かった! ―― ダンスに励む女の子5人がみんなカワイイし、ちょっとこじれてるあたりが思春期らしくて良かったし、5人のキャラクターたちの「スーパー戦隊」のような配置も面白かったです。 宮原 よく言われるんですけど、あんまり意識してないんですよ。やはり知らず知らずのうちにすり込まれているんでしょうかね。  とりあえず、こじらせ主人公・小湊伊純を最初に設定して、その周りを固めるべく、どうすれば個性的で、なおかつ伊純の一本のストーリーに華を添えられるかという具合にキャラクターのバランス、配置は考えました。 ―― この伊純が最初から最後までずっと走っていましたが、彼女の走りも気持ちよかったです。 宮原 キャスト(瀬戸麻沙美)さんにも、「ハアハア」とばっかり声を出させてしまいましたが(笑)、最初から走るキャラクターにしようと考えていました。もうステレオタイプで申し訳ないですけど、青春ドラマといえば海岸沿いを走る中学生みたいな漠然としたイメージから広げていきました。 ―― 黒星紅白さんの原案ですから、キャラが可愛いのはもちろんですが、伊純にしてもアクションがよく映えていました。 宮原 ダンスシーンと並ぶ見せ場として作らせていただきましたが、各アニメーターさんが頑張って動かしてくれました。自分のいい加減なコンテをよくぞあそこまで……感謝しています(笑)。
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しかし可愛い。フォームは何パターンかあります
―― 彼女たちがそれぞれ持つ特殊能力も、しっかり見せ場になっていました。 宮原 苦労したんですよ。どういう能力なのか、どこから由来しているのか、キャラクターたちの物語にどうつなげていくか……練って練ってダメ出しされてまた練って、という繰り返しでした。  結局、脚本家(荒井修子)とプロデューサーの方たちと話しあって、能力は彼女たちが今抱えている問題をいかに解決していくかっていうところに紐付けようと最後は決めたんですが、結果的にその辺も面白くできたなと思っています。 ―― アクションも含めて、女の子たちを可愛く描いてやるぞっていう執念が見てとれるような映像と感じました。デザインも、決定までにかなり苦労されたのではないですか? 宮原 いえ、基本は黒星さんのセンスにおんぶにだっこじゃないですが、デザインは上げていただいたものが、ほぼほぼ一発でOKという感じでした。これを動かしたら可愛いだろうなというデザインをあげてくれるので、こっちはもう何とかそれに応えたいという一心でした。 ―― 黒星さんのデザインは線をいっぱい描く方ではないので、アニメに落とす時に簡単そうに見えて実は難しいタイプなのではと思うのですが。 宮原 そう、シンプルなだけにニュアンスを拾うというのは非常に難しいです。ただ、思ったより東映アニメーションが得意としている絵に合っていたなという感じですね。  黒星さんの絵は、違う角度から、たとえば萌え系が得意なアニメーターさんが描いてもちゃんと可愛い。いろんなアプローチができる絵ですけど、今回は動きのつけやすさを最優先に、シンプルな絵でもちゃんとしっかり地に足のついたデザインという方向で、浦上さん(貴之/キャラクターデザイン・総作画監督)がアプローチしてくれた。それが、結果的に大成功だったと思います。 ―― しかもアクションさせるとちゃんと見栄えがつくように、伊純ちゃんのマフラー、(友立)小夏の袖が余っている感じとか、そういう上手い演出をされていたなと思います。 宮原 そうですね。踊った時にフワリとなるようなダンス服としての一面が、みんなの最終フォームにそれぞれあるんですよね。コートの裾だったり、他の娘は髪の毛だったりスカートだったりとか。そういうところが上手くアクションにも効いたなと思います。
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最初に発表されたキービジュアル。ちょっと大人っぽい路線かなと思わせられました
■あくまでテイストは“東映まんがまつり” ―― 卒業間近の、それぞれ問題・悩みを抱えた中学3年生たちが主人公です。キャラの設定的にも、小学校高学年から中学生ぐらいの女の子に観てもらいたい作品かなと感じたりもしました。 宮原 当初、たしかにこれまで東映アニメが制作してきた女児向け作品よりも、少し上の世代の女の子たちに見てもらうことを考えていましたが、制作していくうちに、年齢層が多方面に広がっていきました。  また、この層向けにするからこういう描き方をしよう、みたいな器用さは僕にはないですし。ただもう、自分が描きたいもの、観たいもの、面白いと思うものをバッと並べて、結果こういう感じに膨らんでしまったというのが率直なところです。まあ、そこはプロデューサー陣がまた「はみ出しすぎ」とかいうところはちゃんとチェックしてくれたので、良い形にまとめられたと、手応えを感じています。 ―― “卒業”という普遍的なものがテーマになっているので、大人も甘酸っぱい感じを思い出しながら楽しく観られる作品でした。卒業をテーマに据えたのは最初からあった考えですか? 宮原 成長するために、何かを通過するのが卒業ですから、そこは描きたかったテーマでした。その上で小学校から中学校ではドラマを作りづらい、高校から大学だと結構大人のドラマになるので、僕にはちょっと手に負えないなと、中学から高校の15歳と設定を固めました。恋愛にはまだ縁がなく、悶々としている女の子たちがどう成長していくかという、そのあたりをドラマとして面白く描けていければうれしいです。 ―― いや、卒業前のやり残したみたいな感覚は幅広い層に共感できると思いますし、面白かったです、95分とは思えないくらいの「ああ映画観たな」って満足感もあって。ものすごい凝縮されていましたよね? 宮原 もともと(コンテでは)2時間描いちゃったんですけど、そこから上手くぎゅっと縮めることができました。おかげでストーリーにスピード感も出たし、やっぱり子供が飽きずに観るのは90分ぐらいなんですよね、2時間だと多分退屈しちゃう。 ―― 歴代の『プリキュア』劇場版も、大体70分前後に抑えられていますよね。 宮原 ピクサーの映画が90分~100分くらい。あのあたりの、上手いシナリオでギュッとなるような作品になればいいなというところで、90分を目指していました。そこで、当初はまんまと2時間分のコンテを書いて怒られたんですけど(笑)。
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メインキャラとそれの同位体たち。キャラ数は多いが、可愛いので問題ない
―― メインキャラが5人、各々に一体ずつポッピン族がいて、さらに謎の敵。単純に登場キャラクターも多いし、よく収まりましたよね。 宮原 キャラクターの数に関しては、単純に黒星さんに描いてもらった可愛いキャラクターを、いっぱい出したいという欲もあったんですけど。1人1人の掘り下げっていう点ではまだ描く余地もありますが、それはいろんな形で埋めていけるだろうということで、今回は一本メインのストーリーを敷いて、その上を走らせようという形になりました。 ―― 最後に東映アニメ、そして宮原監督のファン、もちろん個々の声優さんがたのファンにも、一言メッセージをお願いします! 宮原 クリスマスやお正月に観て楽しむにはベストな作品になったと思いますので、ちょっと冬休みの1日劇場に出かけてみては、という感じの締めでいかがでしょう。 ―― 卒業というテーマなので感傷的にもなれますけど、基本的にはすごく元気をもらえる作品ですよね。 宮原 そうですね、最後は前向きにドーンと終わるので。あわよくば卒業シーズンまで上映が続いているとうれしいですね。 ―― ちなみに今年は劇場アニメのヒットが続きました。その16年の締めみたいな作品だと期待されていますが、いかがですか? 宮原 いやいや。あくまでテイストは“東映まんがまつり”。そういう思いが最初からありましたし、東映アニメーションらしく、幅広い多くの皆さんに楽しんでもらえる作品になったと思いますから。  ダンスに加え、颯爽とした作画でのアクション、ちょっとこじれた感じが可愛いいキャラたち、メルヘンでファンタジーなポッピン族たちとその世界――1本の映画で終わってしまうのがもったいないぐらい、要素が詰め込められまくった感じが、懐かしい“東映まんがまつり”らしい『ポッピンQ』。タイトルの「pop in」どおり、“ひょい”と映画館に入ってみて楽しんでみてはいかがだろうか。 ■『ポッピンQ』 12月23日(金・祝)より全国公開! ・公式サイト http://www.popin-q.com/ ・公式Twitter @POPIN_Q_staff (C)東映アニメーション / 「ポッピンQ」Partners 2016 【スタッフ】 監督:宮原直樹 企画・プロデュース:松井俊之/プロデューサー:金丸裕/原作:東堂 いづみ キャラクター原案:黒星紅白/脚本:荒井修子/キャラクターデザイン・総作画監督:浦上貴之 CGディレクター:中沢大樹/色彩設計:永井留美子/美術設定:坂本信人/美術監督:大西穣 音楽:水谷 広実(Team-MAX)、片山 修志(Team-MAX) 主題歌:「FANTASY」 (Questy) 配給:東映 アニメーション制作:東映アニメーション 製作: 「ポッピンQ」Partners 【キャスト】 瀬戸麻沙美、井澤詩織、種崎敦美、小澤亜李、黒沢ともよ、 田上真里奈、石原夏織、本渡 楓、M・A・O、新井里美、 石塚運昇、山崎エリイ、田所あずさ、戸田めぐみ、 内山昴輝、羽佐間道夫、小野大輔、島崎和歌子

新たな“東映まんがまつり”伝説を築く! 東映アニメ渾身の60周年記念作『ポッピンQ』宮原直樹監督インタビュー!!

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(C)東映アニメーション / 「ポッピンQ」Partners 2016
 卒業を直前に控えた、中学3年生の少女たち5人が奇跡の出会いを果たす――ふとした出会いから“ひょい”と異世界へと入り込んでしまった彼女たちは、ポッピン族が住む「時の谷」や世界を救うためにダンスを踊ることに……!  東映アニメーションの60周年記念プロジェクトという非常に重たそうな看板を背負い、気合みなぎるオリジナル新作を描く宮原直樹監督は、『プリキュアオールスターズDX 3Dシアター』をはじめ、『プリキュア』シリーズのEDでCGディレクターを務め、プリキュアたちの超キュートなダンス映像を制作してきたクリエーター。なおかつ、TVアニメ『ドラゴンボールZ』、『ドラゴンボールGT』の作画監督も経験するなど、作画にも定評がある。  そんな宮原監督のもと、キャラクター原案にライトノベル『キノの旅』(作:時雨沢恵一/電撃文庫)でも知られる黒星紅白を招いた『ポッピンQ』の公開ももうすぐそこ(12月23日公開)。  3DCGダンス、超作画によるアクション、小っこくて可愛いポッピン族、悩みを抱えた少女たちの卒業物語――要素たっぷりの『ポッピンQ』の魅力を、宮原監督に語っていただいた! ■CGのダンスと作画でのアクション――2つをつなげられればと ―― いわゆる冬休み映画となるよう公開が前倒しになったり、制作は順調に進んだようですが、企画が動き出したのはいつごろからなんですか? 宮原直樹(以下、「宮原」) 作品づくりとしての実作業は2年ちょっと前くらいからなんですが、企画自体は2011年の後半ぐらいから動いていましたかね。「file(N):project PQ」というプロジェクト名を公表したのが、15年の頭ぐらいでした。 ―― 『プリキュアオールスターズDX 3Dシアター』の作業が終わったころですか? 宮原 ちょうど終わってからです。オリジナルの新企画をとなったとき、やはり3DCGダンスを使ってみようというと。ただ、これまではキラキラした華やかなステージで、ショー的なところをいろいろ突き詰めていきましたが、他社さんでも同じようにステージを生かした作品が出てきまして。
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伊純が異世界から入り込んだところから物語は始まる。異世界とダンスは果たしてどう融合するのだろうか?
―― アイドルアニメが増えましたよね。 宮原 映像的にもすごく成熟してきたじゃないですか。ですからそこよりも前の段階、ストーリーとダンスをいかにつなげるか。どうして踊るようになったのか、踊る時に何を考えているか、踊ることで何が変わるのか――そういうところをしっかりできれば、映画のクライマックスとして、ダンスが今までとはまたちょっと違う持ち上げ方で立つのではないかと考えたんです。  そのようなことを両プロデューサー(松井俊之、金丸裕)と、こういう話はどうだ、ああいう話でどうだと進めて、今の『ポッピンQ』につながっていったという感じです。 ―― 実在のアイドルも、アイドルアニメやゲームも流行っていますが、そちらに行かずに『ポッピンQ』の方向にいったのはどうしてだったんでしょう。他誌さんのインタビューなど拝見すると、監督は生身のアイドルがお好きみたいですけど。 宮原 好きです好きです(笑)。ですが映画を制作していく時に、内容盛りだくさんにしたいという欲が出てきたんです。というのも、自分がアニメーターをやっていた時はアクション作品を担当することが多かったので、作画でがっつりとしたアクションもいつかやりたいなと思っていたんです。CGのダンスと2D作画でのアクション――その2つをつなげられるような物語にできれば一石二鳥でいい感じに、幕の内弁当的なお祭り映画になると考えたんです。 ―― 可愛いポッピン族がいて、ファンタジー世界で、ダンスシーンもガッと動かすアクションもある。いい感じに東映アニメーション60周年という看板に相応しい作品になりましたけど、その辺は意図してなかったんですね? 宮原 僕は僕のできる、僕自身が面白いなと思うところを集めたら、ああいう形に結果なってしまったというのが正直なところですかね(笑)。
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ダンスを見せるどころかか、得意なはずのに踊ることを拒否する沙紀というキャラクターも
■ダンスシーンはロッキーが海辺を走るイメージ!? ―― ダンスについてお聞きしたいんですが、最初に宮原監督が3DCGでダンス映像を制作されたキッカケは? 宮原 『ONE PIECE』の映画版の短編で『ジャンゴのダンスカーニバル』(『ONE PIECE ねじまき島の冒険』と01年3月3日に同時上映)という作品がありまして。ダンスを中心に据えた作品で、その時初めてモーションキャプチャーを取り入れてみたのですが、それがすごい衝撃だったんです。本当に人の動きをそのままデータに取り込めるぞと。  その当時は、CGキャラクター表現が今ほど進歩してなくて、一旦棒人形に踊らせ、その上から作画でトレスして描いてもらう方法を取ったのですが、それでもやっぱり効果はてきめんなんですよ。すごい可能性があるなと感じていたところに、たまたま『フレッシュプリキュア』のエンディング映像を手伝ってみないかというお話をいただいて。もう面白がって、横から口を出していたらいつの間にかずっと続いていた、という感じですね。 ―― ただ、たとえば『プリキュアオールスターズDX 3Dシアター』ではキャラが可愛くウィンクしてみたり、観客を意識している部分がありましたが、『ポッピンQ』はそういうところがあまりないですよね? 宮原 彼女たちは誰かに向けて踊っているのではなく、自分たちが何かを成すために自ら踊っていますから、『ポッピンQ』は。お客さんに向けて、愛想を振りまいてウインクしたりしないし、カメラも意識しない。そのあたりは本当に、彼女たちのパフォーマンスを100%拾っていかなきゃと思います。 ―― ダンスサークルなどに所属している女子中学生が、放課後に楽しく踊っているみたいな感じですか? 宮原 そうですね。クライマックスのダンスシーン以外は、本当に部活みたいな光景ですからね、その辺の野原で踊っていたりしますから。逆にその方が何かを一生懸命練習している雰囲気……イメージとしてはロッキーが、海辺で走っているイメージ。  最後のダンスシーンでは、今まで自分が作ってきた華やかなショーステージと違いますから、シーンとして(キャラと背景などを)合成するまで、セットとしてどう見えてくるのか、いまいち自分の中でイメージが構築できなかったですが、CGスタッフがいいアイデアを沢山出してくれたんです。ライブショーではないんだけどそれに相当するようなすごい華やかな舞台を準備してくれたので、僕もびっくりしました。
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海辺を走る伊純。作中のかなりの時間、走っていました
■黒星紅白さんと東映アニメの絵の相性が良かった! ―― ダンスに励む女の子5人がみんなカワイイし、ちょっとこじれてるあたりが思春期らしくて良かったし、5人のキャラクターたちの「スーパー戦隊」のような配置も面白かったです。 宮原 よく言われるんですけど、あんまり意識してないんですよ。やはり知らず知らずのうちにすり込まれているんでしょうかね。  とりあえず、こじらせ主人公・小湊伊純を最初に設定して、その周りを固めるべく、どうすれば個性的で、なおかつ伊純の一本のストーリーに華を添えられるかという具合にキャラクターのバランス、配置は考えました。 ―― この伊純が最初から最後までずっと走っていましたが、彼女の走りも気持ちよかったです。 宮原 キャスト(瀬戸麻沙美)さんにも、「ハアハア」とばっかり声を出させてしまいましたが(笑)、最初から走るキャラクターにしようと考えていました。もうステレオタイプで申し訳ないですけど、青春ドラマといえば海岸沿いを走る中学生みたいな漠然としたイメージから広げていきました。 ―― 黒星紅白さんの原案ですから、キャラが可愛いのはもちろんですが、伊純にしてもアクションがよく映えていました。 宮原 ダンスシーンと並ぶ見せ場として作らせていただきましたが、各アニメーターさんが頑張って動かしてくれました。自分のいい加減なコンテをよくぞあそこまで……感謝しています(笑)。
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しかし可愛い。フォームは何パターンかあります
―― 彼女たちがそれぞれ持つ特殊能力も、しっかり見せ場になっていました。 宮原 苦労したんですよ。どういう能力なのか、どこから由来しているのか、キャラクターたちの物語にどうつなげていくか……練って練ってダメ出しされてまた練って、という繰り返しでした。  結局、脚本家(荒井修子)とプロデューサーの方たちと話しあって、能力は彼女たちが今抱えている問題をいかに解決していくかっていうところに紐付けようと最後は決めたんですが、結果的にその辺も面白くできたなと思っています。 ―― アクションも含めて、女の子たちを可愛く描いてやるぞっていう執念が見てとれるような映像と感じました。デザインも、決定までにかなり苦労されたのではないですか? 宮原 いえ、基本は黒星さんのセンスにおんぶにだっこじゃないですが、デザインは上げていただいたものが、ほぼほぼ一発でOKという感じでした。これを動かしたら可愛いだろうなというデザインをあげてくれるので、こっちはもう何とかそれに応えたいという一心でした。 ―― 黒星さんのデザインは線をいっぱい描く方ではないので、アニメに落とす時に簡単そうに見えて実は難しいタイプなのではと思うのですが。 宮原 そう、シンプルなだけにニュアンスを拾うというのは非常に難しいです。ただ、思ったより東映アニメーションが得意としている絵に合っていたなという感じですね。  黒星さんの絵は、違う角度から、たとえば萌え系が得意なアニメーターさんが描いてもちゃんと可愛い。いろんなアプローチができる絵ですけど、今回は動きのつけやすさを最優先に、シンプルな絵でもちゃんとしっかり地に足のついたデザインという方向で、浦上さん(貴之/キャラクターデザイン・総作画監督)がアプローチしてくれた。それが、結果的に大成功だったと思います。 ―― しかもアクションさせるとちゃんと見栄えがつくように、伊純ちゃんのマフラー、(友立)小夏の袖が余っている感じとか、そういう上手い演出をされていたなと思います。 宮原 そうですね。踊った時にフワリとなるようなダンス服としての一面が、みんなの最終フォームにそれぞれあるんですよね。コートの裾だったり、他の娘は髪の毛だったりスカートだったりとか。そういうところが上手くアクションにも効いたなと思います。
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最初に発表されたキービジュアル。ちょっと大人っぽい路線かなと思わせられました
■あくまでテイストは“東映まんがまつり” ―― 卒業間近の、それぞれ問題・悩みを抱えた中学3年生たちが主人公です。キャラの設定的にも、小学校高学年から中学生ぐらいの女の子に観てもらいたい作品かなと感じたりもしました。 宮原 当初、たしかにこれまで東映アニメが制作してきた女児向け作品よりも、少し上の世代の女の子たちに見てもらうことを考えていましたが、制作していくうちに、年齢層が多方面に広がっていきました。  また、この層向けにするからこういう描き方をしよう、みたいな器用さは僕にはないですし。ただもう、自分が描きたいもの、観たいもの、面白いと思うものをバッと並べて、結果こういう感じに膨らんでしまったというのが率直なところです。まあ、そこはプロデューサー陣がまた「はみ出しすぎ」とかいうところはちゃんとチェックしてくれたので、良い形にまとめられたと、手応えを感じています。 ―― “卒業”という普遍的なものがテーマになっているので、大人も甘酸っぱい感じを思い出しながら楽しく観られる作品でした。卒業をテーマに据えたのは最初からあった考えですか? 宮原 成長するために、何かを通過するのが卒業ですから、そこは描きたかったテーマでした。その上で小学校から中学校ではドラマを作りづらい、高校から大学だと結構大人のドラマになるので、僕にはちょっと手に負えないなと、中学から高校の15歳と設定を固めました。恋愛にはまだ縁がなく、悶々としている女の子たちがどう成長していくかという、そのあたりをドラマとして面白く描けていければうれしいです。 ―― いや、卒業前のやり残したみたいな感覚は幅広い層に共感できると思いますし、面白かったです、95分とは思えないくらいの「ああ映画観たな」って満足感もあって。ものすごい凝縮されていましたよね? 宮原 もともと(コンテでは)2時間描いちゃったんですけど、そこから上手くぎゅっと縮めることができました。おかげでストーリーにスピード感も出たし、やっぱり子供が飽きずに観るのは90分ぐらいなんですよね、2時間だと多分退屈しちゃう。 ―― 歴代の『プリキュア』劇場版も、大体70分前後に抑えられていますよね。 宮原 ピクサーの映画が90分~100分くらい。あのあたりの、上手いシナリオでギュッとなるような作品になればいいなというところで、90分を目指していました。そこで、当初はまんまと2時間分のコンテを書いて怒られたんですけど(笑)。
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メインキャラとそれの同位体たち。キャラ数は多いが、可愛いので問題ない
―― メインキャラが5人、各々に一体ずつポッピン族がいて、さらに謎の敵。単純に登場キャラクターも多いし、よく収まりましたよね。 宮原 キャラクターの数に関しては、単純に黒星さんに描いてもらった可愛いキャラクターを、いっぱい出したいという欲もあったんですけど。1人1人の掘り下げっていう点ではまだ描く余地もありますが、それはいろんな形で埋めていけるだろうということで、今回は一本メインのストーリーを敷いて、その上を走らせようという形になりました。 ―― 最後に東映アニメ、そして宮原監督のファン、もちろん個々の声優さんがたのファンにも、一言メッセージをお願いします! 宮原 クリスマスやお正月に観て楽しむにはベストな作品になったと思いますので、ちょっと冬休みの1日劇場に出かけてみては、という感じの締めでいかがでしょう。 ―― 卒業というテーマなので感傷的にもなれますけど、基本的にはすごく元気をもらえる作品ですよね。 宮原 そうですね、最後は前向きにドーンと終わるので。あわよくば卒業シーズンまで上映が続いているとうれしいですね。 ―― ちなみに今年は劇場アニメのヒットが続きました。その16年の締めみたいな作品だと期待されていますが、いかがですか? 宮原 いやいや。あくまでテイストは“東映まんがまつり”。そういう思いが最初からありましたし、東映アニメーションらしく、幅広い多くの皆さんに楽しんでもらえる作品になったと思いますから。  ダンスに加え、颯爽とした作画でのアクション、ちょっとこじれた感じが可愛いいキャラたち、メルヘンでファンタジーなポッピン族たちとその世界――1本の映画で終わってしまうのがもったいないぐらい、要素が詰め込められまくった感じが、懐かしい“東映まんがまつり”らしい『ポッピンQ』。タイトルの「pop in」どおり、“ひょい”と映画館に入ってみて楽しんでみてはいかがだろうか。 ■『ポッピンQ』 12月23日(金・祝)より全国公開! ・公式サイト http://www.popin-q.com/ ・公式Twitter @POPIN_Q_staff (C)東映アニメーション / 「ポッピンQ」Partners 2016 【スタッフ】 監督:宮原直樹 企画・プロデュース:松井俊之/プロデューサー:金丸裕/原作:東堂 いづみ キャラクター原案:黒星紅白/脚本:荒井修子/キャラクターデザイン・総作画監督:浦上貴之 CGディレクター:中沢大樹/色彩設計:永井留美子/美術設定:坂本信人/美術監督:大西穣 音楽:水谷 広実(Team-MAX)、片山 修志(Team-MAX) 主題歌:「FANTASY」 (Questy) 配給:東映 アニメーション制作:東映アニメーション 製作: 「ポッピンQ」Partners 【キャスト】 瀬戸麻沙美、井澤詩織、種崎敦美、小澤亜李、黒沢ともよ、 田上真里奈、石原夏織、本渡 楓、M・A・O、新井里美、 石塚運昇、山崎エリイ、田所あずさ、戸田めぐみ、 内山昴輝、羽佐間道夫、小野大輔、島崎和歌子

「面倒な女」に対してだけインポになる現象/中村うさぎ×二村ヒトシ×枡野浩一

 連続対談企画「心から愛を信じていたなんて」、第四回は中村うさぎさん×二村ヒトシさん×枡野浩一さんによるスペシャルトークをお届けします。  「買い物依存症」「美容整形」「ホスト」「ゲイ」「デリヘル」等々、自らの実経験をもとに赤裸々な人間の欲望を記されてきた作家の中村うさぎさん。最新著書は『あとは死ぬだけ』(太田出版)という衝撃的な題名であり、「私はついに賢者にはなれなかったが、愚者としては生き生きとした人生を歩んだと思う」とこの本で宣言されています。  二村ヒトシさんは現役最前線のAV監督であると同時に、恋愛やセックスを指南する著書が多くの男女から支持を受けています。今年、これもまた刺激的なタイトルの書籍『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』(湯山玲子さんとの共著/幻冬舎)を発表されました。  そして歌人・枡野浩一さんの最新小説『愛のことはもう仕方ない』は、「インポ=性的不能」を自認しつつ、十年以上自らの離婚を考え続け、しかし男性との恋愛にも挑戦する……という自身の日常と心象風景をありのまま記した作品です。「私はくじけたままでいたい、頑張りたくない」という枡野さんは、一切の虚飾のなく言葉を放ちます。  欲望を肯定し、生き抜く、うさぎさん。性と恋が人の心にあける穴と、さらには肉体の穴をも深く探究しつづける、二村さん。インポである自分、あきらめの悪い自分、情けない自分を隠さない枡野さん。こんなそれぞれかなりクセの強い3人が、ノーリミッターで、思う存分語り尽くすスペシャルトーク全7章。 「枡野さんはセックスができない先駆者なんだよ」(中村) 枡野 じゃあ始めましょう。あれ、二村さんは? 中村 二村さんは……ウンコしてます。や、トイレでヌイてるかもしれない。 枡野 そっちのほうがホントかも。清らかな自分になってくるんじゃないですか。 中村 「賢人モード」で。 枡野 「賢人モード」で。 中村 枡野さんはオナニーとかしないの? 枡野 インポは永遠の賢者タイムなんです。 中村 たまにこすってみたりはしないの? 枡野 しますよ。 中村 するんだ。 枡野 この本を書いたあとにちょっと元気になりました。 中村 喜ばしい……ことなのかな。 枡野 でもアダルトビデオとか昔は観てたけど今はもう観ないし。観ても観るだけで、ぼんやりして終わる、みたいな。 中村 興奮もせず? 枡野 懐かしくて観ちゃうみたいな。 中村 「俺が元気だった頃」みたいな? 枡野 相変わらずだな、世界は……と思って。 中村 ほんとに賢者モードだね。俯瞰してますよね、世界を。 枡野 そうですね。 中村 まぁ私もインポみたいなものだからね。 枡野 これ(『あとは死ぬだけ』[注])を拝読しました。面白く。 中村 どうでした? 枡野 これ読むと、僕の本の帯文の(中村うさぎさんの)言葉が真に迫ってきて。うさぎさん自身も世間に期待したりしながら、「自分のことはわかってもらえないのは当たり前だ」という境地に達したんだという想いが……しましたよ。 中村 当たり前だとわかってるんだけど、うっかり期待しちゃうんですよね、人間って。 枡野 そうですね。この本、すごく面白かったけど、書体が怖くないですか? 中村 怖い? 枡野 ちょっとなんか普通の書体よりも力強い書体で。「どうだ!」って迫ってくる感じで。 中村 書体……。そんなことは全然、私、気にしてませんでした。 枡野 巻末にうさぎさんの全著作リストがあって、大変いいと思いました。 中村 この著作リストとか写真とかはページの埋め草なんですよ。あまりにも原稿が少なかったんで。「あと1本書いてください」って言われたんだけど、「書けません!」って。 枡野 え~? 中村 「書けないっちゃあ、書けないんだよ!」って怒って。そしたら最後の一章が“あとがき”になっちゃってるし……。だから、「写真とか著作リストで埋めますね」って。まぁ、穴埋めです。 枡野 でも、ご両親の写真まで載っていて面白かったですよ。 中村 うちの両親の写真なんか面白くないじゃない!(笑) 枡野 お父さんはイケメンですね、ちょっとね。 中村 父さん? う~ん、痩せてたらイケメン……。 枡野 結婚式の写真もあるし。 中村 おっぱい(豊胸前/後)の写真もある。 枡野 ありますね。 中村 あ、二村さんがいらっしゃった! 枡野 いらっしゃいましたね。 中村 二村さんはもうセックスはしないんですか? 二村 は? や、し……してますね。 中村 してるんだ!? 二村 はい。 中村 こんな本(『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』[注])を出しておいて、まだしてるんだ!(笑) 二村 してますね。51歳にもなって。 枡野 日本人はもうセックスをしなくなるかもしれないのに? 二村 俺はする。すべての日本人がしなくなっても、俺とEXILEだけは、しつづける(笑)。 枡野 そうですかぁ~。 中村 枡野さんはね、セックスができない。(セックスレス時代の)先駆者なんだよ。 枡野 そうですね。時代の先を行っちゃいましたね。 中村 二村さんはインポになったことありますか? 今までの人生で。 二村 や、えっとね、それもこの本(『日本人はもう~』)の内容と関わるんですけど、女性が面倒くさい状態なると、インポになってた。支配できなくなるから。 中村 あ~。でも、だいたい面倒くさいんじゃない? 二村 そうですねぇ。で、面倒くさくなる直前までは(セックスを)しつづける…みたいな。って感じで、まぁ、いいことではないですよねえ……。 中村 女性の面倒くささって、二村さんにとってはどういうものですか? 二村 独占欲みたいなものじゃないですかね? 枡野 女性の側からの? 二村 はいはいはい。 枡野 「俺はもっと他の女とヤリたいのに、お前は俺だけなのか?」みたいな? 「僕のインポは一種の脅迫」(二村) 二村 まぁそれでね、わかっていても女性は面倒くさくなることがあるんですよね。会場でうなずいている方もいらっしゃいますけど(笑)。 枡野 「いま私、面倒くさいけど、自分でも止められない……」っていう? 二村 でもそれが心の状態なんだなっていうことが……。前も僕はそれを突きつけられて、パニックとまではいかないけれど、「うわっ!」と思って逃げ出したりしていたんですけど……。 中村 ほほぅ……。 二村 もう僕もいい歳なので、それこそもう「あ、これは心の穴のシステムなんだな」と。誰でも人間ってそういうふうになるんだなと。さらにそれは女性だけじゃなくて。僕、「女性ってそういうもんだよね」っていうのも、そんなに当たってないと思っていて。男だってそうなることあるじゃないですか。まぁ枡野さんみたいに……。 中村 枡野さんは面倒くさい男の代表ですからね。 会場 (笑) 二村 だからそうなったとき、「あ、いま彼女は面倒くさい人になってるんだな」っていうことを思いながら、セックスでなんとかしようとして、しかしチンチンは萎えるっていう(笑)。現実にカラダが反応しちゃうみたいことはありますよね。 中村 なるほど。他の女だったら勃つとかじゃなく、女全般に勃たなくなる? 二村 いやいや、それはないです。 中村 じゃあそれは真のインポじゃないね。 枡野 ただの面倒くさくなった人じゃないですか? 二村 面倒くさい女性だけに勃たなくなる……。だからあれですよ、そのインポは女性に対して「これ以上、俺をインポにさせたくなくば、けっして面倒くさくなるなよ」という一種の脅迫になるという。 枡野 どっちのインポも救いがないですねえ……。 中村 や、でも、最初からきっぱりインポのほうが、まだマシだ! 二村 ……そうですね(笑)。 会場 (爆笑) 枡野 (真のインポは)おだやかな毎日ですよお。 中村 それは賢者ですよ。うらやましいですね。 枡野 でもなんだろう……。二村さんは、若い頃はどれくらい性欲がありました? 二村 いやだから……若い頃は、なかったわけじゃないけど、オナニーばかりしてた。モテなかったから。AV男優になるまで……、いや、AV監督としてブイブイいわせるようになるまでは全然モテなかったので……。 中村 モテそうなのに、なんでだろう? 二村 自意識過剰だったからじゃないですか。 中村 あっ、中2病とかか。「俺の左に立つな」みたいな(笑)。 二村 そうそう。大学に行くときサングラスかけてるとか(笑)。 中村 面倒くさい男だったんだ(笑) 二村 それがたまたまAVを作り始めたら、AVを観る女性とかAV女優とかから「この人は性について、女の気持ちについて、わかってくれる人なのでは……」という大きな誤解を(笑)。まぁそんなにいるわけじゃないですけど、でもそういう女性たちから、ちょっとモテてしまったがゆえに……。 中村 ああ……。 二村 それで、これは実体験から言わせてもらえば、モテたほうが性欲は強くなります! 中村・枡野 ほぉ~~~! 二村 モテてないときは「チクショー!」と思いながらオナニーをしていても、そんなにずーっとしているわけではない。それがモテ始めると、モテ始めてからのほうがオナニーも多くなる。セックスももちろんできるようになるし。 中村・枡野 ほぉ~~。 枡野 なんだろう、環境に合わせて変わっていく? 中村 進化じゃないんだからさ(笑)。 二村 ゴジラ第三形態みたいな(笑)。 中村 でもさ、なんかモテ始めたことで、快感だけじゃなく、女の人との関係に依存していくんじゃないかな? 二村 はい、そうだと思います。 中村 だから一種のセックス依存症みたいな感じになってさ、セックスの回数も欲望も増えるみたいな。 「そのときは“セックスは楽しいね”って言ってた」(枡野) 枡野 う~ん……。 中村 枡野さん、なんか、お坊さんみたいな顔して(笑)。 枡野 僕はそんなことは一度もなかったなぁと思って。 中村 ほんと? 人生で一番セックスしてた時期でも? 枡野 あの、結婚中はいっぱいしてましたよ、ひと夏は。 二村 人生におけるひと夏なんだ? 中村 蝉みたい……。 二村 そういう生き物なんじゃないの、枡野さん? 70~80年生きる中で、ひと夏だけセックスをする生き物。 会場 (大爆笑) 中村 SF的なね。 二村 蝉的な。 中村 異星人(笑)。 枡野 あのね、当時のことを知ってる人に言わせるとね、「枡野くんはそのとき、“セックスって楽しいね”って言ってたよ」っていうの。 二村 ああ~! 枡野 だけど自分でも、そう言われる前はそんなこと忘れてたし……。「そうか、ひと夏は楽しかったんだ」と思って……。 二村 そのときはキスもしてたの? 枡野 してましたよ。だって僕、駅で別れるときにキスをして、女子高生に見られたこともあるもん。 二村 ほお~。岡田斗司夫さん[注]みたいですね(笑)。 枡野 (その頃の僕は)スキンヘッドだったから、さぞかし気持ち悪かったと思いますよ。 中村 今だって気持ち悪いよ! 枡野 まぁね。 中村 やめよ、外人じゃないんだから。 枡野 や、それは義理でやってたんですけどね。 中村 セックス? 枡野 いや、キス。むこうが望むから、女子高生見てるけど、やらなきゃなって思って。頑張ってやったんですけど。 二村 そのキスのお相手は(当時の)奥様ですか? 枡野 うん、奥様。 二村 やっぱり外でキスすることで興奮する方だったんですか、奥様は? 枡野 う~ん、僕もちょっと新鮮だったから。あまり経験がないまま結婚したので。そっか~、自分も人前でキスすることあるんだなぁ~って、頭の中は賢者タイムで、そう思いながらしてました。 二村 セックスってやっぱり引きずられるんですかね。枡野さんも彼女がいたから…… 枡野 や、そのこと(元奥様とのセックス関連のこと)は本(『愛のことはもう仕方ない』[注])に書かなかったんだけど、もっと本当は編集者の人とかは書いてほしかったと思うんだよねえ。 二村 そうだよ。その後、男性ともちょっと「してみた話」とかもさ…… 枡野 男性とのことはねえ、書こうと思えば書けたんだけど。とにかく書こうと思った人には了解をとろうと思って。男の子は意外とOKだったの。女の人がほとんどもう連絡つかなくなってて。数少ない人たちなんだよ。それで、男の子とのことばっかり書いてたら偏った本になっちゃうし。 二村 まぁ、二丁目で売れる本になってしまう。 枡野 そう。それでそれはちょっと別の本にしようと思って、書かなかった。 中村 で、まぁ一番セックスしてた結婚時代は、セックスに依存してる感じはなかったの?枡野 まぁ、珍しかったから。むこう(奥さん)がカラダ目当てだったからね。そんなことを(女性から言われたことは)人生でないし、僕ごときのカラダ目的でセックスしてくれるなんて嬉しかったからさ、なるべくリクエストにお応えしたかったの。だから最初は頑張ってたから……。 二村 頑張るって、EXILEのように腰を振ること?(笑) 枡野 そうそう。あと、こんなことどんどん言っちゃうとすごいむこうに失礼なのかな? 中村 いや別にいいよ。 枡野 ……まぁ、わりと積極的なひとだったんですよ、むこうが。わざと他人がいるときとかにしようとしたりするんだよ。 中村 お客さんが来てるときとかに? 枡野 こんなこと言っていいの? 中村 フィクションじゃないよね? ノンフィクションだよね? 枡野 うん。例えばエロ漫画でさ、電話をしているときにしゃぶったりするとかあるでしょ? 中村 あるあるある! 枡野 ああいうことすんのよ。 二村 グフフフフ(笑)。 枡野 覚えてるもん。ある仕事のときに、しゃぶられながら、「はい、はい」って打ち合わせしたの。その仕事がどれかもいえるんだけど、そんなこと書いちゃうと生々しいじゃない。 あ、でも(元奥さんが)漫画にも描いたけどね。Mくんっていう、こう前髪が長くてずっと顔を隠してる男の子の主人公が、ワープロ打ってるときにしゃぶられて射精するっていう漫画。それをうちの両親が読んだらしくて。妹が、「お兄ちゃん、Q太さんの漫画はうちの親には刺激が強すぎるみたい……」って教えてくれたくらいだもん。 中村 あ~、そのMくんが枡野さんなんだ? 枡野 僕以外にありえないように描いてるから。 中村 興奮した? そのチンコ…… 枡野 出来事はね、出来事には興奮したけど。描かれると、みんな読んじゃうから、友達が。みんながニヤニヤしてて嫌だった。 会場 (笑) 中村 二村さん、こういうの好きそうじゃない? 二村 ……いや、それは、もしも彼氏がいる女性と仲良くなったとしますと、一緒に彼女の部屋にいるときにちょうどその女性の携帯に彼氏から電話がかかってくることもありますよ。そしたら、まぁ勃起しますよね。そしたら電話させながらハメますよ。 枡野 う~ん、そんな(劇団)「ポツドール」[注]の演劇みたいなことを……。 二村 あ、「ポツドール」にそんなネタがあるんだ? 枡野 そういうのをやりそうな……。 中村 やりそうだね。でも、これただの変態トークじゃん(笑)。 枡野 でもそういうことってさ、世界にはあるんだろうけど自分にはなかったから、新鮮さはあったの。 二村 いやいや、それで枡野さん、喜ぶ女がいるんですよ! 中村 あ~、いるのかなぁ。 二村 そ知らぬ顔で彼氏と会話をしながら浮気相手に貫かれることで、喜んでくださる女性が……世の中にはいるんですよ! 枡野 なるほどね。でも僕だって山本直樹[注]の漫画の主人公になった気持ちでしたよ。 中村 あ~、山本直樹ね、わかる(笑) 枡野 まぁ実際には南Q太[注]の漫画の主人公なんだけど。 会場 (大爆笑) 【第1回の注釈】 ■『あとは死ぬだけ』(太田出版) 中村うさぎの「形見分けの書」ともいわれる最新エッセイ。幼少期から作家になるまで、結婚・離婚・再婚、買い物依存症・美容整形・ホストとの恋愛・デリヘル体験etcと自らの「女の一生」を書きつくしている。≪私はついに賢者にはなれなかったが、愚者としては生き生きとした人生を歩んだと思う。だから明日死んでも満足だ≫(本文より) ■『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』(幻冬舎) 二村ヒトシと湯山玲子が「“セックスは面倒くさい”の背景に何があるのか?」を語りあう刺激的な対談本。語られるテーマは――≪日本に蔓延するセックスへの絶望/自分の中の暴力性を嫌悪する男性たち/性行為中に「首を絞めて」という女性が増えている/セックスに不自由しない男性はなぜ嫌われるのか/男性に好かれるために女性はバカなフリをし続ける/日本には、母子密着とセックスの間のスキンシップがない…≫等々。 ■湯山玲子さん 作家・デイレクター。1960年生まれ。男女論のみならずクラブカルチャー、映画、音楽、食、ファッションなどにも詳しい。著作に『女ひとり寿司』『クラブカルチャー!』『文化系女子という生き方 「ポスト恋愛時代宣言」!』『男をこじらせる前に 男がリアルにツラい時代の処方箋』などがある。 ■岡田斗司夫さん 作家・評論家・プロデューサーなど多岐にわたり活動。1958年生まれ。通称:オタキング。(株)ガイナックス元代表取締役社長、東京大学教養学部非常勤講師、大阪芸術大学芸術学部キャラクター造形学科客員教授などを歴任。2015年に「愛人女性」とのキス画像流出を発端に女性関係問題が発生、自身も「愛人は現在9人、過去最高80人」等と発言、さらに「愛人リスト」とされる物も発覚するなどし、ネットを中心に炎上スキャンダルとなった。 ■『愛のことはもう仕方ない』(サイゾー) messy連載『神様がくれたインポ』を基調とした枡野浩一の最新小説。日々コーヒーを入れ、日々まるで一週間前のことのように13年前の離婚を思い出し、会えないままの息子を思う、そんな自らの日常を極限まで事実に即して描いている。宣伝コピーは、<嘘つきな男たちへ。正直者を受け入れられない女たちへ>。 中村うさぎによる帯文は、≪人があなたを理解してくれないなんて、当然ではないですか!≫。 ■劇団ポツドール 男女の恋愛や生き様をドキュメンタリー的手法を導入して生々しく描くことで評価の高い演劇集団。乱交パーティを舞台にした『愛の渦』では主宰・演出・脚本の三浦大輔が「岸田戯曲賞」を受賞し、三浦の監督・脚本作品として映画化もされた。 ■山本直樹さん 漫画家。1960年生まれ。成人向け漫画を執筆する「森山塔」のペンネームも持つ。1991年に『Blue』が東京都青少年保護育成条例・有害コミック指定を受けた初の作品となり、「有害コミック論争」へと発展する。2010年には「連合赤軍事件」を題材にした 『レッド』で第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞している。二村の著書『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』(イースト・プレス)の装画と挿画も。 ■南Q太 漫画家。1969年生まれ。枡野浩一の元妻。代表作に『ぼくの女に手を出すな』『さよならみどりちゃん』『クールパイン』などがある。 _________ ■中村うさぎさん 作家・エッセイスト。1958年生まれ。雑誌ライーター・ゲームライターを経て、『ゴクドーくん漫遊記』シリーズで人気ライトノベル作家となる。その後、自らの「買い物依存症」を描きつくしたエッセイ『ショッピングの女王』でエッセイストとしても大人気となる。その後もさらに「美容整形」「ホストとの恋愛」「借金と税金」「デリヘル風俗」など自らの実経験・実体験を通じての赤裸々なエッセイを発表し続けている。2013年に〝100万人に1人〞ともいわれる難病「スティッフパーソン症候群」を発症、現在も治療を続けている。再sん著作は「形見分けの書」とも表明しているエッセイ『あとは死ぬだけ』。メールマガジン『中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話』http://www.mag2.com/m/0001629430.htmlも発行している。 ■二村ヒトシ監督 AV監督。1964年生まれ。慶應義塾大学在学中より劇団『パノラマ歓喜団』を主宰する一方、AV男優としてもデビュー、多数のAVに出演する。劇団解散後はAV監督となり、女が男を攻める「痴女モノ」や美少年が女装する「女装子モノ」の第一人者といわれるなど、現在に至るまでAV業界の第一線で活躍している。男女の恋愛と自意識をテーマにした著書『すべてはモテるためである』『あなたはなぜ「愛してくれない人」を好きになるのか』がベストセラーとなり、セックスと恋愛をめぐる論客として注目を集める。さらには、男性のアナルを開発する器具『プロステート・ギア』のプロデュースも手掛けている。AVの代表作に『美しい痴女の接吻とセックス』など。最近の著作は対談や鼎談が多く、『オトコのカラダはキモチいい』(金田淳子・岡田育との共著/KADOKAWA)、『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』(湯山玲子との共著/幻冬舎)、『モテと非モテの境界線 AV監督と女社長の恋愛相談』(川崎貴子との共著/講談社)、最新刊に『秘技伝授 男ノ作法』(田淵正浩との共著/徳間書店)などがある。 (構成:藤井良樹)