
指を切断された息子の写真。血の色が不自然である上、よく見ると息子が半笑いのような……
年間5,000件超もの誘拐事件が多発している中国で、なんともマヌケな“誘拐犯”が現れ、話題となっている。
「重慶晩報」によると、8月21日、重慶市に住む中年女性・丁さんのもとに、2枚の写真が送られてきた。1枚は、床に仰向けとなったひとりの男性。右手の人差し指は切断されており、周囲には滴った鮮血と中華包丁も確認できる。そして、もう1枚の写真には、両腕と首を縛り付けられ、上半身裸で踏みつけられる男性の姿が……。この男性はなんと、22歳になる丁さんの息子なのだった。
丁さんはこの写真を受け取る直前、「身代金3万5,000元(およそ54万円)を支払わなければ、誘拐した息子の指を1本ずつ切り落とす」という脅迫電話を受けていた。
驚いた丁さんはすぐに警察に通報し、誘拐犯から送られてきた息子の写真を警察に提供した。すると警察は「写真に写った血液の色や切断面に、不自然な点がある」と指摘。
さらに丁さんの証言から、前々日にも、息子の彼女と名乗る若い女から、息子が胃穿孔(せんこう)になって緊急手術が必要になったことを知らせる電話がかかってきていたことも明らかになった。女は電話口で、手術費として、身代金と同額の3万5,000元を指定口座に振り込むよう要求しており、病室のベッドに横たわる息子をとらえた写真がSMSで送られてきたという。
不審に思った警察は、犯人との電話の通信記録を解析。電話の主として、陝西省にいた息子とその交際相手の身柄が確保されたのだった。

こちらも、暴行されているわりに体はまったく汚れていない
警察の取り調べによると、2人は共通の友人からネットワークビジネスの話を聞き、その魅力に取りつかれていたという。しかし、ビジネスを展開するための資本金が不足していたため、ほかの会員からのアドバイスを受け、その通りに事件を起こしたのだというからあきれるばかりだ。
そんな2人は、ネット上でも「写真が猿芝居すぎて笑える!」「人をだますなら、もっと演技の練習しろ」などと、嘲笑される始末。
もし彼らがネットワークビジネス始めていたとしても、間違いなく失敗していただろう。
(文=青山大樹)