Hey!Say!JUMPのフォトレポート3冊がお手頃価格で登場!

 現在、『Hey!Say!JUMP LIVE TOUR 2016 DEAR.』で全国を回っているHey!Say!JUMP。年々洗練されていくダンスや演出で、訪れたファンを楽しませている。一方で、メンバー伊野尾慧の急激な露出や、メインパーソナリティーを務めた昨年の『24時間テレビ』(日本テレビ系)などの影響でファンが急増。今回のツアーでも各公演で“落選まつり”が多発している。

 Hey!Say!JUMPのコンサートを楽しみたい、という人に朗報! 過去のコンサートを写真付きでレポートしている3冊がポケット版として再登場。通常版よりサイズは小さくなっているものの、メンバーのアップ写真から、9人のダンスフォーメーションが伝わる全体像、ユニット曲のパフォーマンス写真まで掲載され、臨場感たっぷり。ライブDVDとは違った角度で、メンバーのパフォーマンスや表情が楽しめる。ポケット版になったことでお手頃価格になっており、電子書籍ならさらに10%オフなので、JUMPの笑顔に癒やされたい人はぜひ!

■『ポケット版 PERFECT Hey!Say!JUMP』

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(収録コンサート&音楽番組)
『JOHNNY’S World-ジャニーズ・ワールド-』『JOHNNY’S Worldの感謝祭』に『ミュージックステーションスーパーライブ2012』『ジャニーズカウントダウン』『Hey! Say! JUMP&「勇気100%」全国ツアー』

■『ポケット版 Hey!Say!JUMP 合言葉は“smart”!』

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(収録コンサート)
『Hey!Say!JUMP LIVE TOUR 2014 smart』

■『ポケット版 LOVE with Hey!Say!JUMP』

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(収録コンサート)
『LiVE with me in TOKYO DOME』

米ドラマ版でブーム再燃の予感!? 映画『スーパーガール』DVDプレゼント

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『スーパーガール』/ ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント

 2015年から、メリッサ・ブノワが主演を務めるテレビドラマ版が米国で放送され、話題を呼んでいる『スーパーガール』。日本でも今年から放送が開始されていますね。そこで、ドラマにも登場しているヘレン・スレイターが主演を務めた1984年公開の映画版『スーパーガール』DVDをプレゼントにご用意しました。それでは早速あらすじを見ていきましょう!

日本のオタクに憧れる韓国人「自由に生きててうらやましい」

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くだんの番組のキャプチャ画像
 日本の“オタク”が韓国のテレビ番組で紹介され、話題を呼んでいる。  その番組とは、「韓国人のオタク心を目覚めされ、韓国にもオタク文化を根付かせる」ためのバラエティ『能力者たち』(MBC)。毎週さまざまな分野のオタクたちが自分の能力や知識を披露する、韓国初のオタク専門バラエティ番組といったところだ。 「日本特集第1弾」と名付けられた8月25日放送分は、完全日本ロケ。3人の番組MCは、8月7日から14日まで、横浜みなとみらいエリアで開催されたイベント『ピカチュウ大量発生チュウ!~今度はぬれるんだって???~』を堪能したり、漫画『スラムダンク』の舞台となった鎌倉を訪れるなど、日本のオタクたちと触れ合った。  MCたちの前に現れた1人目のオタクは、「幼稚園の頃からピカチュウが大好き」という、23歳の男性だった。  全身をピカチュウグッズでコーディネートし、かなりのハイテンションで登場したこの男性は、「ピカチュウの赤いほっぺに、まんまるボディ、ギザギザのしっぽ、すべてがかわいい」と、ピカチュウ愛を熱弁。一緒にいた友人も「生まれた時からピカチュウに囲まれていました」と語り、MCたちを感心させた。  ピカチュウ祭りを一通り堪能したところで、続いて登場した2人目のオタクは、YouTubeチャンネル「UFOキャッチャーTV」を運営するクレーンゲーマー。彼は、MCたちが欲しがっていた『ONE PIECE』のトラファルガー・ローや、『エヴァンゲリオン』のアスカのフィギュアを、UFOキャッチャーで次々と取ってみせる。  そして3人目のオタクは、『富江』などで知られる伊藤潤二作品のキャラクターをメイクで再現しているという女性。彼女は「伊藤作品の中に入りたい」と、人並み外れたオタク心を見せつけた。  番組放送後、ネット上には視聴者から「好きなことをしながら、自由に生きているのがうらやましい」「横浜に鎌倉、いいな。日本に行きたい!」「あれだけピカチュウに囲まれたら、好きになるのは時間の問題かも」「オタクって、実はとても純粋な人たちなんだな」といった感想が寄せられた。  それにしても、韓国では毛嫌いされがちだった日本文化やオタクが、いまや羨望のまなざしでテレビに取り上げられるとは、これも「クールジャパン」効果なのだろうか? 第2弾の放送が楽しみだ。

【磯部涼/川崎】川崎の不良が歌うストリートの世界

日本有数の工業都市・川崎はさまざまな顔を持っている。ギラつく繁華街、多文化コミュニティ、ラップ・シーン――。俊鋭の音楽ライター・磯部涼が、その地の知られざる風景をレポートし、ひいては現代ニッポンのダークサイドとその中の光を描出するルポルタージュ。
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今年4月の出所後、川崎市元住吉のダイニングバー〈Powers2〉で、久しぶりのライヴを披露したラッパーのA-THUG。
隣にいるのはDJ TY-KOH。
 彼が登場したのは、午前0時を少し過ぎた頃だった。その日のパーティが行われていたのは、川崎市の閑静な住宅街にあるバーで、そこにまだ夜が浅いうちから続々と、首までタトゥーが入った男たちや、着飾った女たちが集まってくる。客人がドアを開けると、出迎えるのは、DJがかけるラップ・ミュージックと、壁に吊るされたスウェット・シャツの“Welcome to SOUTHSIDE KAWASAKI”というフレーズ。店内はあっという間にいっぱいになり、テキーラ・グラスが次々と掲げられ、やがて、シャンパンのボトルが回り始める。そして、その熱気に押されるように、主役はステージに上がった。「King of KAWASAKI, A-THUG is baaaaack!」。DJに煽られ、彼が叫ぶ。「シャバに出てきたぜ!」。マイクの音をかき消すほどの歓声が上がる。ビートが鳴り始める。
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DJが流すラップ・ミュージックに合わせて、会場のフロアで踊る女性たち。
 SOUTHSIDE KAWASAKI  伊勢町 川中島 藤崎が始まり  SCARS in da building から building  hustle 止まらない cycle  街中 ダッシュで走る  生き急ぐ ハイペースがマイペース         ――SCARS「My block」より  フロアでは合唱が起こっていた。同曲は、その場にいる人々にとっては間違いなくアンセムだった。そこでは彼らの住む街が描かれ、そこからは彼らの持つリアリティが浮かび上がってくる。6月10日深夜、元住吉のバー〈Powers2〉で開催されていたパーティ「NUESTRO TERRITORIO」の盛り上がりは最高潮に達そうとしていた。川崎を代表するラッパー、A-THUGが刑期を終え、ホームタウンに戻ってきたのだ。

A-THUGにインスパイアされた地元のラッパーやDJたち

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A-THUGの出所を祝いに来た人々。YOUNG HASTLE、DJ SPACE KID(右下)、
K-YO(左上)、LIL MAN(中央)といったラッパーやDJの姿も。
 ある日の午前中、川崎駅に程近い国道15号線をマウンテン・バイクで走っていた、堀之内のスケートボード・ショップ〈ゴールドフィッシュ〉の店長・大富寛は、反対車線の歩道を歩いている男の存在に気づき、ハッとした。それは、投獄されていると聞いていた、彼の幼馴染みだった。「あっちゃん、帰ってきたんだ!」。しかし、大富の記憶の中の、一緒にスケボーをやっていた笑顔が可愛い少年は、すでに地元の若い不良の間ではカリスマとなっていた。不在時も、取材をしているとさまざまな場所でその“A-THUG”という名前を耳にしたものだ。  例えば、川崎区浜町出身のラッパー、LIL MANは獄中のA-THUGと手紙のやり取りをしていたという。「『お前はこっちサイドに来るな。ちゃんとラップをやれ』って書いてありました。ストリートで生きていこうと思ってたけど、それで、もう1回、音楽をやってみようと思ったんですよね」。LIL MANがクロースオーヴァー・モデルのベンツを運転しながらそう話してくれたとき、A-THUGの楽曲を流していた彼のiPhoneに着信があった。「“FREE A-THUG”(A-THUGを釈放しろ)って歌ってる曲のヴィデオを撮るから、エキストラで来てよ」。野太い声が車内に響く。  声の主、TY-KOHは川崎市中原区出身で、現在の日本のラップ・シーンを代表するDJと言っても過言ではない知名度を持っており、A-THUG、そして、彼のグループであるSCARSのミックスCDも手がけている。「もともと、オレはアメリカのラップに夢中で、日本のラップにはまったく興味がなかったんですよ。でも、SCARSのアルバムを聴いたときに、『日本にもこんなにヤバいものがあるんだ!?』って衝撃を受けて。『しかも、川崎なんだ!?』っていう。人生を変えられましたね」  川崎の次世代を担うラップ・グループ、BAD HOPもSCARSに影響を受けたと語る。A-THUGの出身中学校の後輩にあたるT-PABLOWは、彼と初めて遭遇した際のエピソードを以下のように振り返った。「中2のとき、夜中、外に出たら、いくら川崎でもこんなに見たことないっていうぐらい警察がいて。慌てて駐車場に隠れたら、暗闇から手招きされた。『おい、警察すごかったか?』『はい、すごかったです』『あれ、オレを追ってるんだよ。お前は大丈夫だから注意を引いとけ』『わかりました』――そんな会話をしたのが、今思うとA-THUGさんだったんですよ」

ムショに何度も入ったハスラーが表現する音楽

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A-THUGは川崎区川中島出身。
「ようやく、自由になりました」。A-THUGはサングリアが注がれたグラスを呷り、微笑んだ。「仮釈放の期間が50日あったんです。で、身元引受人になってくれる知り合いもいたけど、頼りたくなかったし、家族もいないから、更生保護施設に入って。今はその期間も終わったのに、何かまだケツが重い。電話1本で指示すれば生きていけるものの、それに甘えてちゃダメですね。音楽を作っていかないと」。ここは、川崎駅前の鳥料理専門店。彼と同じ酒を頼んだが、その味は甘くて、しかし、ほろ苦かった。  A-THUGは、80年、川崎大師に程近い川中島で生まれている。「親父はサラリーマン。おふくろは保険のセールス・ウーマン。その後、病院の受付になったのかな。普通の家庭でしたよ。産んでくれてありがとうって思ってる。今はバラバラですけど」。そんな普通の子どもが、世間から見れば道を踏み外した――彼からすればほかでもない自分の道を見つけたのは10歳のときだ。「不良になったつもりは1回もなくて。ただ、今につながってると思うのは、小5で、お兄ちゃんが持ってたスケボーに乗りだしたこと。それまでは、サッカーや野球をやってたけど、興味がなくなって。友達も年上になって。寝るとき以外は家にいないような感じになっていった」。家を飛び出した彼をまず受け入れたのが、90年代の川崎スケート・シーンの最重要クルー〈344〉である。「あの頃、ストリートを知りましたね。みんな、昼間は学校に行ってたり、仕事をしてたり。でも、スケートをしてるときが本当の姿なんだなって」  やがて、A-THUGはスケート・ボードに続いて、ブレイクダンスに夢中になる。「〈ナチュラル・ハーブ〉っていうチームに入ってたんですけど、先輩に『ヒップホップのルーツはニューヨークだから』って言われて。で、中学を卒業した後は職人をやってたんで、金を貯めて、16のときに初めてあっちに行ったんです」。当時、ニューヨーク市は行政が治安の本格的な改善に乗り出したばかりで、まだまだ荒廃していた。「ジャパニーズでドレッドロックだから珍しがられて、からかわれましたね。『ガンジャ吸うのか?』って聞かれたんで、『もちろん、吸うよ』ってジョイント(紙巻)を出したら、『なんだこの細いのは!?』って笑われたり。それで、『いいか、オレたちはこうやってやるんだ』って人の家の階段に陣取ったと思ったら、ダッチマスター(葉巻)をベロベロなめて紙をはがし、タバコの葉っぱを捨てて10ドル分のネタを全部入れて、みんなで回しだして。『オレたちがこそこそやってるカルチャーがこっちでは普通なんだ!』って衝撃を受けました」  しかし、彼は渡米がきっかけでダンスから離れていったのだった。「その頃、ニューヨークではもうダンサーは少なくて、ヒップホップがまたギャングのカルチャーになってた。ノトーリアス(B.I.G.)とかがラジオでかかりまくってたり。それで、自分も日本に帰ったら、ドレッドをばっさり切って、ダンスをやめちゃう。ヒップホップの意味をもっと追求したくなったんです。ただ、日本のラップには興味がなかった。当時、まだダウンタウンにハスラーがいて、ラッパーもそういうことを歌ってて。でも、日本は違かったでしょう。いや、日本も繁華街に行けば売人はいたけど、ラップのシーンとはかけ離れてた。だから、リアルじゃないなって。とりあえず、オレがニューヨークから帰ってきた後、川崎ではみんな、ジョイントじゃなくてブラント(葉巻)で吸いだしましたね」  一方、ニューヨークから最新のストリート・カルチャーを輸入しつつも、彼はかの地と地元に共通のものを見出していた。「どの都市でも南側がヤバい。ブロンクスもクイーンズもそうだし、最近通ってるところだったらシカゴもそう。川崎も下に行けば行くほど……中学生でポン中とか、いっぱいいますよ。自殺したヤツもいるし、殺されたヤツもいるし」。そして、彼は日本でハスリング(薬物売買)を始める。もともとは、“SCARS”もそのチームの名前だったという。「プエルトリカンの友達に、『スカーフェイス』を観せられて、あの世界観を叩き込まれて。じゃあ、川崎でも『イラン人から買ってるんだったら、オレがプッシュするぜ』みたいな。22のときにはもう1000万以上持ってました」
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ダイニングバーの壁には、こんなフレーズが書かれたスウェットも吊るされていた。
 以降、彼はアメリカと日本を、ムショとシャバを行き来しながら生きてきた。「初めて捕まったのは23歳かな。人の罪をかぶって入った。バンかけられて(職務質問をされて)、一緒にいた友達を逃がして。パトカーをクラッシュさせたこともあるし、ニューヨークで捕まったこともある」。やがて、SCARSは、それまで日本のラップ・ミュージックが描いてこなかったアウトローの世界を歌うことで、音楽的にも評価を得ていったが、A-THUGのライフスタイルによってその活動は不安定にならざるを得なかった。「あるとき、好きな女の子ができたんで、ハスリングとかやめて、ジャマイカに一緒に渡り、海辺でガンジャだけ吸いながら生きていこうって、『カリートの道』のエンディングみたいな夢を見たこともあったんですけどね。長続きしなかった」  そして、彼は今も川崎にいる。「地元はいいですね。でも、本当は抜け出したほうがいいのかな。当局に目をつけられてるかもしれないし、スニッチ(密告者)もいるかもしれないし。その前に、またパクられるかもしれないし、死ぬかもしれないけど。もし、オレが死んだら、音楽を聴いてほしい。そこには、オレの世界が表現されてるから」。酔いが回ったせいか、場はセンチメンタルな雰囲気になっていった。「……ハスリングとかラップとかどうでもいいから、オレは愛が欲しいよ!」。彼は冗談めかして笑う。A-THUGの歌が人々を惹きつけるのは、孤独さと人懐っこさが同時に表現されているからだろう。それは、川崎のブルースだ。(つづく) ※文中に登場する「NUESTRO TERRITORIO」は、blackが偶数月に主催しているレギュラー・パーティ。 (写真/細倉真弓) 【第一回】 【第二回】 【第三回】 【第四回】 【第五回】 【第六回】 【番外編】 【第七回】 磯部涼(いそべ・りょう) 1978年生まれ。音楽ライター。主にマイナー音楽や、それらと社会とのかかわりについて執筆。著書に『音楽が終わって、人生が始まる』(アスペクト)、 編著に『踊ってはいけない国、日本』(河出書房新社)、『新しい音楽とことば』(スペースシャワーネットワーク)などがある。

二軍野球選手のカキタレを目指して奮闘した処女たちの話

 今でこそ男児×2の子育てと、仕事と、セックスレス解消の策に奔走している私ですが、若い頃は夢中で追いかけているものがありました。

「昔、野球の二軍選手のおっかけをやっていたよ」

 人にこれを言うと、必ず「なんで?」と言われます。「なんで二軍?」。

 高校3年の夏、私はテレビで父親が見ていた巨人戦を、ぼんやりと見つめていました。そこで、「この選手いま、捻挫した。私も今日、捻挫したぞ。これは運命かもしれない。っていうか、野球選手なのに可愛い顔をしている」と恋に落ちたのが、のちに“山本モナとの9,800円五反田ラブホ不倫”でお馴染みになるスーパールーキー・二岡智宏選手でした(当時まだ23歳)。

 翌日、高校の近所にあるコンビニで、さっそく彼の活躍が掲載された日刊スポーツに手を伸ばすと、向こう側からも伸びる手が……。1年生のときに同じクラスで、ヴィジュアル系好きかつマリスミゼルを知る唯一の友として仲良くなり、hideのお別れには一緒に学校を早退し築地本願寺まで駆けつけたりしたAも、私と同じ目的で日刊スポーツを買おうとしていたのです。

 同志を得た人間は、とたんに強くなるもの。以来、巨人が勝った翌日は放課後の教室でAと勝利に酔いしれ、ふたりでスポーツ新聞(報知、日刊、スポニチ、サンスポ)を手分けして買いました。ですが、生観戦のハードルは高いものでした。

 インターネットはまだ一般人にはそれほど近いものではなく、情報収集といえば雑誌が中心。そこでわかったのが、私たちの他にも野球選手をアイドル視している女性が世の中に多いということでした。『ベースボールマガジン』(ベースボールマガジン社)は硬派な記事が多いものの、“野球界のMyojo”こと『プロ野球ai』(日刊スポーツ出版社)は、とんでもなかった。

 口元に特徴がある現メジャーリーガー上原浩投手も、“イケメンスーパールーキー”として、同期の二岡選手と笑顔で肩を組む写真で表紙になったり、イケメン選手がカジュアルな私服姿でリラックスしていたり、仲の良い2選手が頬杖ついて芝生に横たわりBLを想起させたり、野球関係ないプライベート語りもアリ、読者投票による「恋人にしたいランキング」は鉄板企画でした(今調べてみたら、まだあるんですねこの雑誌。最新号は楽天のオコエ瑠衣、松井裕樹、則本昂大が三代目JSBのような配置でビッとキメています)。

 欲求をぱんぱんに膨らませ、ついに生観戦したのが、宮崎での春季キャンプの練習試合。普通に東京ドームで初生観戦すれば、もっと健全だったはずなんですが……。そこは沼地の三丁目でした。一軍のスター選手でさえツーショット撮り放題、握手し放題の無法地帯。あの清原和博でさえ、そこら辺をうろついているレベル(すごい怖くて近寄れなかったけど)。距離感が狂った私たちは、練習後は選手が泊まるホテル周辺を張り込み、コンビニに出向く選手を遠くから盗撮したものでした。

 一軍選手でさえそんなありさま。試しに行ってみた二軍練習場は、地元の草野球レベルの開放感で、もはや野放し! ただ、この時点ではまだ二軍に興味はありませんでした。二岡にぞっこんだったし。

 そして開幕。大学生になり、自由になった私たちは東京ドームに通ううちに私設応援団に参加するようになりました。そこで出会ったIとも仲良くなり、一軍だけでは飽きたらず、3人で二軍の球場に通うようにもなりました。

 巨人の二軍本拠地は、よみうりランドにほど近い場所にあります。都心から電車で1時間半、駅からちょっとした登山レベルの階段を上がると、二軍のグラウンドが広がります。さらに山に分け入ると、独身選手の寮もあります。

 行くまでは、「私たちくらいしか来ないんじゃないの?」なんて自嘲気味に笑っていましたがとんでもない! そこは、魑魅魍魎が跋扈する伏魔殿だったのです。

 まずいらっしゃるのが、野球BOY。巨人帽にユニフォームを着て、首からカメラをぶら下げ、手にはコンプリートしたであろうプロ野球選手カードがびっしり入った分厚いファイル。選手が無防備になる、球場から駐車場へ向かうところを狙い、選手ひとりひとりにプロ野球カードへのサインをねだりにいきます。なお、BOYと言っても少年ではなく、BOYのまま大人になったBOYを指します。

 そしてメイン層は、球場のフェンスに牽制するかのように一定の距離感を保ちつつ点在する、1人ないしは2人組の女性たち。ギャル風、地味風、お姉さん風、年生齢不詳……世代もジャンルも異なる女性たちが、フェンス越しにジトッと選手を見つめています。

 この女性たちは家が近いから観戦しにきた家族連れのように、ホームランを打ったら「わー!」と喜んだりしませんし、野球BOYのようにサインをねだりません。ただただ、頬杖をついて物憂げにグラウンドを見つめ、動くのは選手が近くを通るとき。しかもテンションがおかしい。「よっ。ど? チョーシは」なんて軽く手を上げ、上杉達也への南ちゃん的テンションといいますか、本当は超他人のくせに距離感の近さを演出して選手に近づき、ほがらかに会話しようと試みます。なんと選手も自然な笑顔で答えます。

 それを見た瞬間、私たちの方向性が定まりました。二軍なら、野球選手だけど付き合えるかもしれないのだ、と――。

 処女の考えることは、げに恐ろしきかな。まわりはヤベェ感じのおばさんも多いし、若くてまあブスではない私たちはイケるんじゃないか? と、本気でそう思っていたんです。私たちに鉄の掟ができました。

 ・写真を撮らないサインを貰わない。
 ・近くを通っても嬉しそうにしない。
 ・話しかけるときは野球の話はしない。

 いやもう、なんのこっちゃって話ですが、要はそれをやってしまったら“ファン”じゃないですか。私たちが目指していたのは“彼女”です。家族連れの人に「あの選手が好きなの? 一緒に写真撮ってあげるからカメラ貸しなよ」と好意を申し出られても、「いや、大丈夫ッス。そういうんじゃないんで」ときっぱりと断る始末。そういうんじゃないってなんだよ……。

 誕生日やクリスマスは、少ないバイト代でジッポやネクタイ(主にコムサデモード)を買い、球場帰りや寮から一瞬出てくるとき、または階段トレーニング中に渡しました。今思えばトレーニング中に渡すなんてすごい迷惑ですが、そんなことは念頭にありません。

 なかでも能力に長けた(と当時思っていた)Iの鉄板テクをご紹介しましょう。まず、球場から出て駐車場に向かう選手の横に、さりげなく並んで歩きます。そしてポカリとお茶を差し出し、「どっちがいい?」と一言。ポイントはタメ口なんだそう(敬語はファンだと思われるから)。選手が好きなほうを手に取り、「あついねー」なんて世間話をしてくれようものならチャンス! 「ミスチルの新譜、買った?」(事前に車中を覗き、ミスチルの新譜があるのを確認済み)と、野球に関係のない話題を振り、「買ったよ」となれば、「えー、貸してよー」とおねだり。その辺で、後ろから新たな刺客が近づいていますから、持ち時間終了。だけど成果はありました。ミスチルの新譜を貸してもらう約束が出来たんですから!(出来たのか?)

I「さっき、どうだった? 彼。緊張して全然顔見てなくて」

私「Iのこと好きでしょあの顔は。めっちゃニヤついてたよ。今日の夜あたり、電話かかってくるんじゃない!? てか、後ろにいたあのババア、Iに勝てると思ってるのかな。ださいワンピ着てさー」

I「有屋町はさ、もうちょっとがんばりなよ。あのやり方じゃ覚えてもらうだけで彼女にはなれないと思うよ」

私「そっかー。やっぱり、もっとお姉さんぽい格好して、Iみたいに会話しなくちゃだよね」

 覚えたてのアイシャドウとルージュをひいた私たちは、お互い、励ましたり陥れようとしていたのではなく、本気でそう言っていたんです。

 通いつめていると、横のつながりも出来てゆきます。なかでもよく話していたのが、いつもムームー(スーパー銭湯の館内着のような服)を着ていた年齢不詳のベテラン・K子さんです。K子さんはフェンス越しに、お気に入りの選手にいつも話しかけていました。

「ミノルー! 今日もあのパチンコ行くのお? 私もあとから行っていい?」

 ミノルは「ああ……」と返事。するとK子さんはこちらに向き直り、「よく一緒に打ってるの」と誇らしげにします。すごいなあ、自然体だなあ、一緒にパチンコする仲なのかあ、すごいなあ、とた感心する素振りを見せる一方で、同時に腑に落ちないところもありました。

『K子さん、いつもムームーだしヒゲもすね毛もボーボーで、肌も浅黒いし、40歳以上だって噂だし、本当は一方的な妄想なんじゃないだろうか』

 いやいや、そんなことを思ったらいけない、と葛藤している日々でそれは起こりました。ある日、K子さんが私たちに近づくと、嬉しそうに言いました。

「最近ミノル、冷たかったんだけど、やぁーっと電話くれたんだあ。ねえねえ、留守電聞いて?」

 K子さんの携帯を耳に当てると、「えーっと、電話されても困るんで」と一言、K子さんの弾む声とはギャップのある選手の冷たい声が流れました。反応に困った私は、「すごいですね」と言うほかありませんでした。

 ここで、ヤベェババアがいたもんだと一笑に付せません。なんたって、このままいったら私たちは同じ穴のムジナ。ヤバイヤバイ、どうにかしないと、早く二軍選手をモノにしないと……!! ですが時すでに遅し、K子現象はすぐそこまで迫っていたのです。

「最近やたらと非通知番号のワン切り電話がかかってくるんだ。これ、彼からのメッセージなんじゃないかと思うの。ほら、日付も時間も、試合後だったりオフの日だったりするでしょ? 私も彼の想いに応えないと! 私はここにいるよ、ちゃんと見てるよ、って!」

 Iがそんなことを言い出したのです! 1年以上の二軍通いで心身は蝕まれ、もうぼろぼろ……。雨の日も風の日も練習を見学し、雪の日は傘も差さずに寮の前に佇むなど、こんなに頑張っているのに、なぜ私たちは二軍選手と付き合えないのでしょうか。ううん、付き合えなくてもヤレるだけでもいいのに。すぐにヤラせてあげるのに!(処女ですが)

 そんなある日、大学で仲の良い(いつも『ノート、コピーさせて☆』と話しかけられたくらいの仲の良さ)赤文字系雑誌読者モデルのMが喋りかけてきました。

「有屋町ちゃんって野球好きなんだよね? あたしの友達、選手と付き合ってるみたいだよ」

 え!?!? 私たちがこれだけやっても、むしろやるほどに野球選手の彼女というポジションからは遠ざかっているような気もするのに、その子はどうやって付き合ったの!?

「Sって選手みたい。友達、日テレのコンパニオンやってて、食事会で知り合ったんだって」

 Sとは、何を隠そう、私の好きな選手の名でした。絶句しているとMは、「選手との合コン、セッティングしてあげよっか(笑)」と、実現させる気などサラサラない声色で言い捨て、去ってゆきました。

 昨今も、芸能人の熱愛報道に「お相手は一般人」と出ますが、そのほとんどが「キャバ嬢、コンパニオンなどのモデルやタレントの卵」だと、大人になった今なら認識できます。ですが当時の私たちにとって「一般人」は「私たち」のことだと思ったし、マジでイケると信じて疑いませんでした。

 以前、元東スポ記者で現人気AV女優の澁谷果歩さんに、「選手たちの夜のバットスイングを取材しまくった彼女が激白!『ちゃんとグローブ(コンドーム)もつけて☆』」といった内容のインタビューをしたことがあります。球場に取材に行ってはそのGカップで選手たちを虜にし、各球団に数人はセフレがおり、遠征先のホテルでは選手のおねだりに応えたり、と、魅力的な生活を送っていた彼女こそ、自他ともに認めるカキタレの鑑。いわく、「野球選手は性欲が強いわりに風俗は行きにくい環境だから、すぐヤレる」そうですが、その境地にたどり着くには私たちには容姿も色気も知恵も足りず、やり方も間違っていたんですね。

 こうして私は、カキタレにすらなれず、打率0.00のまま選手生活を終えたのでした。みなさんも、くれぐれもK子現象にだけはお気をつけて……。

SMAP中居『号外スクープ狙います!』でメダリストたちの本音に迫る! 9月4日(日)ジャニーズアイドル出演情報

――翌日にジャニーズアイドルが出演予定の番組情報をお届けします。見逃さないように、録画予約をお忘れなく!

※一部を除き、首都圏の放送情報を元に構成しています。
※番組編成、及び放送日時は変更になることがあります。最新情報は番組公式サイト等をご確認ください。


●SMAP
25:30~25:35 『ベビスマ』(フジテレビ系) ※放送回によって変動

【特番】
20:58~23:10 『中居正広のスポーツ!号外スクープ狙います!』(テレビ朝日系) 中居正広


●TOKIO

11:25~11:55 『男子ごはん』(テレビ東京) 国分太一
15:05~15:49 『民謡魂 ふるさとの唄』(NHK総合) 城島茂
19:00~19:58 『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)

「愛され」精神、ここに終焉! 休刊目前「AneCan」が伝えた、“愛する女になれ”の遺言

<p> 蛯原友里さん、高垣麗子さんの卒業後、カバーモデルを誰が務めるのか気になっていましたが、先月号は「AneCan」(小学館)モデル3人の共演によりドキドキを引っ張られました。そして、楽しみにしていた今月号! なんとディーン・フジオカさん、清野菜名さんのドラマ『はぴまり Happy Marriage』の宣伝カバーという荒業でした。押切もえさんが今秋に卒業する、そして「AneCan」が11月号をもって休刊するというニュースも飛び込んできましたし、もうカバーにお金はかけられないってこと……? 来月は押切さんで、最終号は全員集合とか? 蛯原さん、高垣さん卒業時の特別企画にあふれていた、皆の熱いヤル気はどこへいったのでしょうか。</p>

「愛され」精神、ここに終焉! 休刊目前「AneCan」が伝えた、“愛する女になれ”の遺言

<p> 蛯原友里さん、高垣麗子さんの卒業後、カバーモデルを誰が務めるのか気になっていましたが、先月号は「AneCan」(小学館)モデル3人の共演によりドキドキを引っ張られました。そして、楽しみにしていた今月号! なんとディーン・フジオカさん、清野菜名さんのドラマ『はぴまり Happy Marriage』の宣伝カバーという荒業でした。押切もえさんが今秋に卒業する、そして「AneCan」が11月号をもって休刊するというニュースも飛び込んできましたし、もうカバーにお金はかけられないってこと……? 来月は押切さんで、最終号は全員集合とか? 蛯原さん、高垣さん卒業時の特別企画にあふれていた、皆の熱いヤル気はどこへいったのでしょうか。</p>

ヤクザもツラいよ!? 任侠の世界に押し寄せる“ゆとり世代”と、おかしな兄貴たち『ヤクザライフ』

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『ヤクザライフ』(双葉社)
 警察当局の取り締まりが厳しくなり、ヤクザの“シノギ”がなくなったことで構成員の数は軒並み減っている。当局の努力の賜物だが、一方のヤクザはどうなのだろう? ヤクザといえど家族や恋人だっているだろうし、何よりドラマでみかける毎月の上納金や事あるごとに必要になる“カネ”。彼らはどんな生活を送っているのだろうか?  本書『ヤクザライフ』(双葉社)は、長い間ヤクザと密接に関わり取材を続ける上野友行の一冊だ。ひとえにヤクザといっても、さまざまな形で不特定多数の人間が関わっている。若い衆を多く抱える兄貴や、その若い衆と親分との間に挟まれる中間管理職的ポジションで日夜苦悩する中堅のヤクザ。さらには、入社した企業がたまたま組のフロント企業だったせいで、劣悪な環境下で働く30代の男。また、ヤクザ映画になくてはならない“愛人”だが、本書でも“ヤクザ専門の愛人”として数々のヤクザを渡り歩く女や極妻まで登場。まさに“2010年代の任侠の世界”を網羅している。  上野が取材した“ゆとり世代”の若い衆を抱える、とあるヤクザ。ある日、路地裏でリンチの現場に鉢合わせてしまう。袋叩きにされていたのは身内で、最悪なことにこちらは2人、相手方は5人だった。もともと犬猿の仲だった相手方とは乱闘になり、彼はあっという間に抑えこまれてしまった。 引き連れていた若い衆に視線を向けると、路地を抜けた先でまったく関係のないサラリーマンと揉めていた。「なにやってんだ、この野郎!」と叫び声をあげると、若い衆は「こいつら、動画撮ってやがったんスよ!」と答えたという。目の前で自分の兄貴が殺されかけているのもかかわらず、これである。しかも、かなり真剣な剣幕でだ。  ヤクザの世界にもSNSが爆発的に広まっている。フェイスブックやTwitterにインスタグラム。躊躇なく本名で登録し、刺青や事務所の内部を撮影して無邪気にアップしているという。昨年のパリ同時多発テロの際に、自分の写真をフランスの国旗と同じトリコロールカラーにするのが流行したが、例外なくヤクザの間でもこれが大流行。刺青などの上にトリコロールカラーが上乗せされた意味不明な写メがタイムラインを埋め尽くし、さらに義理堅い彼らは続々といいね! を押しまくる。ヤクザが、である。難癖を付けてみかじめ料を巻き上げ、不祥事を起こせば己の指を切り落とすヤクザが、である。  その“指を詰める”場面にも、上野は立ち会ったという。任侠映画で想像するような、ドスを用い、苦悶の表情で切り落とす。そんなものを想像していたが、道具を買いにヤクザが向かったのは、なんと100円ショップ。  指を詰めることになったヤクザは、ある理由から兄貴分を病院送りにしてしまったらしい。現在の業界では、慰謝料としていくばくかの金銭を支払うことが主流。切り落とした指を組長に渡しても突き返されることが常という、なんとも世知辛い話だが、指を後でくっつけるために長さを計算しているんだとか。そんな昔ながらのヤクザらしいケジメの付け方を選んだ彼の手には第一関節から先がない指が、すでに1本あった。その理由を聞くと「親父の愛人とヤっちゃったんですよ」と、間抜けな答えが返ってきたそう。  ほかにも、定時きっかりに実家に帰るヤクザや、上野に「モンハン一緒にやりましょうね!」と喜々として誘う親分など、知られざる業界の素顔を437ページ、全5章にわたって紹介。人間味溢れる彼らに思わず笑ってしまうだろう。

ヤクザもツラいよ!? 任侠の世界に押し寄せる“ゆとり世代”と、おかしな兄貴たち『ヤクザライフ』

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『ヤクザライフ』(双葉社)
 警察当局の取り締まりが厳しくなり、ヤクザの“シノギ”がなくなったことで構成員の数は軒並み減っている。当局の努力の賜物だが、一方のヤクザはどうなのだろう? ヤクザといえど家族や恋人だっているだろうし、何よりドラマでみかける毎月の上納金や事あるごとに必要になる“カネ”。彼らはどんな生活を送っているのだろうか?  本書『ヤクザライフ』(双葉社)は、長い間ヤクザと密接に関わり取材を続ける上野友行の一冊だ。ひとえにヤクザといっても、さまざまな形で不特定多数の人間が関わっている。若い衆を多く抱える兄貴や、その若い衆と親分との間に挟まれる中間管理職的ポジションで日夜苦悩する中堅のヤクザ。さらには、入社した企業がたまたま組のフロント企業だったせいで、劣悪な環境下で働く30代の男。また、ヤクザ映画になくてはならない“愛人”だが、本書でも“ヤクザ専門の愛人”として数々のヤクザを渡り歩く女や極妻まで登場。まさに“2010年代の任侠の世界”を網羅している。  上野が取材した“ゆとり世代”の若い衆を抱える、とあるヤクザ。ある日、路地裏でリンチの現場に鉢合わせてしまう。袋叩きにされていたのは身内で、最悪なことにこちらは2人、相手方は5人だった。もともと犬猿の仲だった相手方とは乱闘になり、彼はあっという間に抑えこまれてしまった。 引き連れていた若い衆に視線を向けると、路地を抜けた先でまったく関係のないサラリーマンと揉めていた。「なにやってんだ、この野郎!」と叫び声をあげると、若い衆は「こいつら、動画撮ってやがったんスよ!」と答えたという。目の前で自分の兄貴が殺されかけているのもかかわらず、これである。しかも、かなり真剣な剣幕でだ。  ヤクザの世界にもSNSが爆発的に広まっている。フェイスブックやTwitterにインスタグラム。躊躇なく本名で登録し、刺青や事務所の内部を撮影して無邪気にアップしているという。昨年のパリ同時多発テロの際に、自分の写真をフランスの国旗と同じトリコロールカラーにするのが流行したが、例外なくヤクザの間でもこれが大流行。刺青などの上にトリコロールカラーが上乗せされた意味不明な写メがタイムラインを埋め尽くし、さらに義理堅い彼らは続々といいね! を押しまくる。ヤクザが、である。難癖を付けてみかじめ料を巻き上げ、不祥事を起こせば己の指を切り落とすヤクザが、である。  その“指を詰める”場面にも、上野は立ち会ったという。任侠映画で想像するような、ドスを用い、苦悶の表情で切り落とす。そんなものを想像していたが、道具を買いにヤクザが向かったのは、なんと100円ショップ。  指を詰めることになったヤクザは、ある理由から兄貴分を病院送りにしてしまったらしい。現在の業界では、慰謝料としていくばくかの金銭を支払うことが主流。切り落とした指を組長に渡しても突き返されることが常という、なんとも世知辛い話だが、指を後でくっつけるために長さを計算しているんだとか。そんな昔ながらのヤクザらしいケジメの付け方を選んだ彼の手には第一関節から先がない指が、すでに1本あった。その理由を聞くと「親父の愛人とヤっちゃったんですよ」と、間抜けな答えが返ってきたそう。  ほかにも、定時きっかりに実家に帰るヤクザや、上野に「モンハン一緒にやりましょうね!」と喜々として誘う親分など、知られざる業界の素顔を437ページ、全5章にわたって紹介。人間味溢れる彼らに思わず笑ってしまうだろう。