生活保護法は、戦後、路上に溢れた孤児や大黒柱を失った家庭を救済するため、GHQ指導のもとに戦前の生活保護制度といえる救護法を廃止してスタートした国内最大のセーフティネットだが、実態がどういったものか知る人は少ないだろう。 『潜入 生活保護の闇現場』(ミリオン出版)は、生活保護受給者を喰い物にする悪しき「貧困ビジネス」と闘った著者・長田龍亮の900日のルポだ。長田は、ひょんなことから貧困ビジネスを展開していた「ユニティー出発(たびだち、以下ユニティー)」の施設で暮らすことになる。 ユニティーでは、おおよそ50歳以上の不特定多数の男性が生活していたという。彼らは、1人ももれずに受給者。生活保護を受けると、生活保護法で定められた“健康で文化的な最低限度の生活”を保障するための現金が毎月支給される。人によって金額は違うが、ユニティーはそれらを支給日に根こそぎ回収し、そのかわりに、毎日3食付き、狭小だがプレイバシーが確保された個室と、月に1度500円を自由な金銭として支給していた。 吸い上げられた保護費は、ユニティーの運営者である和合秀典が自身の事業の補填に回していた。和合は、ユニティーを運営する一方で赤字続きの飲食店など、儲けの出ない事業をいくつも抱えていたのである。 それを知った長田は、反旗を翻し次の受給日に「払いません!」と力強く宣言する。自身が第一号となれば、後に続く者もいるだろうと考えていた長田だったが、寮内の反応は薄い。 しばらくして、以前からユニティーと和合にらんでいた弁護団によって、和合は所得税法違反で逮捕された。300人以上いたとされる入所者は、別の施設に移動したり、福祉事務所の協力の下、職を得て寮を出て行った。ユニティーは閉鎖され和合の事業は、すべて廃業となった。 寮を出た人々は、保護費を他人に回収されることなく、自立した “健康で文化的な最低限度の生活”を謳歌していることに違いない……。長田がかつての寮仲間に会いに行くと、そうではない現実が待っていた。仕事にありつけてもすぐに辞めてしまったり、保護費を受給日にすべてパチンコやキャバクラに使ってしまうなど、ユニティーよりもひどい環境下で生活を送っていた。 後になってわかることだが、 “悪い奴ら”だったユニティーが他の施設よりも格段に環境がよく、和合を恨むどころか今でも感謝しているという声が多く上がった。思えば月に1度の500円しか支給されない金銭も、こうした乱費を防ぐための処置になっていたのかもしれない。生活保護費を巻き上げる一方で、環境が整ったユニティーと、ボランティアが運営する無償だが6畳の部屋にすし詰めにされる施設とでは、どちらが喜ばれるかは一概には言えないだろう。 被害者はいったい誰なのか。ある入所者が、ユニティーから助け出すといわれ、名目の上で協力した裁判を後に取り下げたところ、弁護費用として到底支払えない額を請求されたという。100万を超えるその請求を叩きつけたのは、ほかでもないユニティーを閉鎖に追い込んだ弁護団だった。 貧困ビジネス自体に違法性はない。しかし、ビジネスである以上、入所者が減ってしまうと経営が立ちゆかなくなるのがジレンマだ。路上生活者にとって、ユニティー出発のような施設は間違いなくありがたい存在で、つまりはそれを提供する和合も同様にありがたい存在だったのだ。 2012年、売れっ子芸人の不正受給が発覚。それ以降、受給者に対する世間の目は厳しくなった。今現在、生活保護受給者は全国で216万人以上。これは、制度がスタートしてから過去最高だとされる。216万人の行く末は、いったい誰が握っているのだろうか。『潜入 生活保護の闇現場』(ミリオン出版)
月別アーカイブ: 2016年6月
門柱と車に挟まれ死亡したアントン・イェルチン、愛車がリコール対象車だった!
<p> 映画『スター・トレック』(2009年)のチェコフ役で知られる、俳優のアントン・イェルチン。生後半年で、両親と共にロシアからアメリカに難民移住し、9歳でインディペンデント映画に出演した。テレビドラマで活躍した後、20歳で出演したJ.J.エイブラムス監督の『スター・トレック』のチェコフ役、マックG監督の『ターミネーター4』(同)のカイル役で大ブレーク。「美少年子役から、繊細な演技ができる美青年へと大成長した」と大絶賛され、ハリウッドを背負って立つ俳優になるだろうと期待されていた。</p>
フジ『SMAP×SMAP』2週連続でメンバー特番を放送「なんで5人揃わないの?」「来週もバラバラ」ファン悲痛
解散・分裂騒動に揺れるSMAPだが、5人が揃う唯一のレギュラー番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)が、2週連続でメンバー出演の特番に代わったことで、ファンを苛立たせている。 毎週月曜22時台に放送されている『SMAP×SMAP』だが、20日の同時間帯には、中居正広が司会を務めるトークバラエティ『中居正広の神センス☆塩センス!!あの時どうすりゃよかったの!?』を放送。さらに翌週の27日には、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人が司会を務める『SMAPバラエティつよしんごろうの境界線クイズ2016スペシャル!!!』の放送が予定されている。 7月以降のフジの編成は不明だが、『SMAP×SMAP』が少なくとも2週連続で“お休み”になることがわかり、ネット上のファンからは「なんで5人揃わないの!?」「来週も5人はバラバラ……」「本当にグループを存続するのなら、ファン安心させてください」と悲痛な声が相次いでいる。 また、現在『SMAP×SMAP』公式サイトで、過去20年分の放送から「もう一度見たい名シーン」を募集していることから、「VTRのみの総集編で引っ張る気では?」との臆測も。 「グループは今、通常の『SMAP×SMAP』が放送できないほど、最悪の状況なのでしょう。9月終了説が根強い同番組ですが、5人揃わないまま、お茶を濁して引き伸ばす可能性も。先日、ファンクラブ会報で木村が『解散しない』と明言したものの、21日発売の『週刊女性』(主婦と生活社)は、香取が脱退の意向を周囲に漏らしていると報道。あらゆる情報が飛び交い、ファンの苛立ちは限界寸前といえそう」(芸能ライター) 今年は放送開始から20年のアニバーサリーイヤーとして、盛り上がるはずだった『SMAP×SMAP』。来月こそは、5人で笑い合うSMAPが見られるだろうか?フジテレビ『SMAP×SMAP』公式サイトより
42歳非モテ男と、18歳フィリピーナの壮絶すぎる国際結婚物語『愛しのアイリーン』
国際結婚というと、皆さんがすぐに思い浮かべるのは千昌夫とジェーン・シェパード夫人、梅宮辰夫とクラウディア夫人、川崎麻世とカイヤ夫人、後藤久美子とジャン・アレジ等の華々しい結婚ではないでしょうか。えっ、どれも古いって? 今回ご紹介する『愛しのアイリーン』は、1995~96年まで「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)に連載されていた新井英樹先生による作品で、国際結婚がテーマです。しかし、国際結婚といっても、いま挙げたような華やかな事例とはちょっと違い、フィリピン人女性とのトンデモ国際結婚がテーマとなっています。 80~90年代まで、日本人男性がフィリピンに行って嫁探しをし、フィリピン人女性は出稼ぎ感覚で日本に嫁ぐ……そういったスタイルの国際結婚が社会現象になっていました。「ジャパゆきさん」という言葉がはやったり、フィリピン人女優のルビー・モレノが活躍したりしました。『愛しのアイリーン』は、そんな社会情勢に強く影響を受けています。 それはともかく、『愛しのアイリーン』ってタイトル、なんともラブリーでかわいらしいですよね。タイトルだけだと、きっとキュートな女性が登場するあまーいラブコメじゃないか、なんて思う人もいるかもしれません。ところがどっこい、内容は全然かわいくありません。出てくるのは、オナニーとセックスとバイオレンス。主人公は有り余る性欲が抑えられず、「おまんごー!」「メイグラーブ!」と、方言全開で雄叫びを上げたりします。軽い気持ちで読むと、トラウマになる作品ですね。 舞台は、過疎化が進行したとある山村。主人公、宍戸岩男は熊のようなガタイをした大男で、パチンコ店勤務のモテない42歳のオッサンです。同居する家族は年老いた母親・ツルと、認知症が進行している父親・源造……なんとも切なさがこみ上げてくる設定ですね。 1話目から、岩男の非モテエピソードが全開です。仕事から帰ってきて、夜中に親の目を盗んでAVやエロ本を見ながら自慰にふける主人公。その様子を、障子の穴から心配そうにのぞく母。なんともやるせないシーンです。なにより、この42歳独身男にプライバシーが皆無なのがやるせない。母よ、そこはのぞかないでやってくれよ……。 そんな母は、結婚するアテもない息子を不憫に思い、お見合いをセッティングしようとするのですが、岩男は母ちゃんが苦労してセッティングした縁談を頑なに拒みます。 実は、岩男は職場にいる愛子という同僚に惚れていました。バツイチ子持ちの薄幸そうな清楚系美女ですが、岩男に対し、ちょくちょく気があるようなそぶりを見せるため、免疫のない純情中年童貞は、すっかりその気になってしまっていたのです。 ところが、その愛子が清楚な見た目とは裏腹に超お盛んで、パチンコ店の複数の男性従業員とエッチ済みだったのでした。その事実を知って愕然とする岩男は、怒りのあまり愛子の自宅に押しかけるも「ほ…本気だと困るんだわ」と、ガッツリ振られます。その夜、怒りのあまり車で壮絶に事故り、血だるまの状態で雪山に駆け上り、『北斗の拳』のケンシロウよろしく上半身の服をビリビリに引き裂きながら「お…おま…おまんごー」と絶叫。あまりに壮絶すぎるシーンに、読者の大半はドン引き必至。それにしても、非モテをこじらせるとケンシロウ化するんですね。知らなかった……。 さて、ここまでのシーンで6話経過しているのですが、一切タイトルの「アイリーン」がなんなのか触れられていません。まるでスピッツの「ロビンソン」並みに謎の存在でしたが、ここから急展開します。 愛子に振られて失意の岩男は、あっせん業者になけなしの貯金280万円を支払って、フィリピンへ嫁探しに。そして、30人の嫁候補と面談の末、面倒くさくなって決めたのが、18歳の生娘、アイリーンでした。ただヤリたいだけの夫と、カネ目当ての妻。打算だらけの国際結婚が成立します。 しかし、せっかく嫁を連れて帰国した岩男、バラ色のハネムーンどころか、そこからが地獄の始まりでした。岩男が黙ってフィリピンに嫁探しに行っている間に父が亡くなっていたのです。事もあろうに、葬儀中にフィリピン人妻を突然連れて帰ってきたため、母・ツルが激怒。その姿は、まさに鬼婆そのものでした。その後のシーンでは、ツルはアイリーンに猟銃を突きつけ、単なる脅しかと思いきや、本当に発砲。間一髪で逃れたものの、本気でアイリーンを殺しにかかるシーンが何度かあります。こんな恐ろしい婆さん、マンガでもなかなかいないレベルです。 家の敷居をまたげなくなってしまった岩男は、アイリーンとともにラブホテルを転々とする生活を余儀なくされますが、しょせんカネで買った関係。アイリーンが岩男に心を許さず、セックスを拒み続けるため、いまだに初夜を迎えられません。280万円払っても望みがかなわない岩男は、ラブホのベッドを引き裂き、逃げ回るアイリーンに対し「おまんごー」「メイグラーブ!!」「ファッグ ミ ファッグ ミ」と怒りの絶叫。最後は、ホテルの部屋中の器物を破壊しまくります。非モテが極まって、公害レベルの迷惑な存在へと進化! ここまででも十分に常軌を逸している展開なのですが、その後もすごいです。どうしても岩男とアイリーンの結婚を受け入れられないツルは、アイリーンと和解するフリをして家に呼び寄せ、女衒のヤクザ者に売り飛ばします。しかし、ヤクザに車で連れ去られるアイリーンを岩男がカーチェイスの末、決死の救出。勢い余って、ヤクザ者を猟銃で撃ち殺してしまいます。 岩男とアイリーンは、その遺体を人里離れた山中に埋めます。皮肉なことに、結婚後初めての共同作業がケーキカットではなく、死体埋葬でした。そしてその夜、2人は初めて結ばれるのです。 その後、2人は仲睦まじく幸せに……ということは全然なく、人を殺した罪悪感と、殺したヤクザの仲間からの執拗な嫌がらせにより精神崩壊状態の岩男は、同僚の愛子を襲ったり、アイリーンの友人のフィリピーナを買ったりと、女がいれば手当たり次第にセックス三昧で現実逃避に走ります。人を殺した後が一番モテモテ、なんという皮肉でしょうか。 その後はなんと、岩男が途中で死亡。残されたアイリーンとツルが壮絶な嫁姑バトルを展開しますが、最後の最後までドン底すぎる展開が続きます。 実は本作品、農村の少子高齢化や嫁不足問題、後継者問題、そして国際結婚といった複雑な社会問題をテーマとして扱っている作品でもあるのですが、終始狂気に満ちあふれた、気が抜けないストーリーとすさまじい画で、そういった部分をまったく感じさせません。バブルアフターで浮かれ気分の残る世間の風潮に強烈な冷水を浴びせるものすごいマンガ、それが『愛しのアイリーン』だったのです。 (文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>)『愛しのアイリーン』(新井英樹/太田出版)
綾野剛×白石和彌の実録犯罪エンターテイメント!!『日本で一番悪い奴ら』とはいったい誰なのか?
拳銃の密輸、覚醒剤の売買、暴力団との裏取引き、情婦とのキメセク……。綾野剛主演の実録映画『日本で一番悪い奴ら』の主人公は様々な犯罪に手を染める。これだけ聞くと、この映画の主人公は裏社会の人間だと思うだろう。だが、彼はれっきとしたした公務員だった。北海道警の刑事であり、上司の命令に従って銃を裏社会から入手した上で、自分たちの手でその銃を度々押収。さらにその銃を購入する資金を稼ぐために、覚醒剤を横流しした。警察による組織ぐるみの犯罪行為を真っ正面から描いた本作は、今年最も注目すべき問題作である。 本作の主人公である悪徳刑事・諸星のモデルとなっているのは、2002年に発覚した“稲葉事件”の稲葉圭昭。北海道警の現役警部が覚醒剤所持と銃刀法違反で逮捕されたこの事件は、日本中の警察組織を震撼させた。警察内部の組織的腐敗はインディペンデント映画『ポチの告白』(05)でも糾弾されたが、綾野剛を主演に起用した本作は9年間の刑期中に稲葉が執筆した『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』(講談社)を原作にし、実在の警察官たちが捜査実績を残すために事件の捏造、やらせ逮捕、泳がせ捜査などの違法行為まみれになっていく過程を克明に描いている。茨城上申書殺人事件を題材にした『凶悪』(13)で一躍名を挙げた白石和彌監督の演出も冴え、『凶悪』以上に振り切った実録犯罪エンターテイメントに仕上がっている。 諸星(綾野剛)は中学、高校、大学と柔道ひと筋に打ち込んできた根っからの体育会系のどさんこ。柔道の実力を買われて、北海道警にスカウトされる。道警は全国警察柔道大会でまだ優勝をしたことがなく、念願の初優勝を果たすために諸星は必要とされていた。道警に初優勝をもたらした諸星は道警本部の刑事となり、ここで先輩刑事の村井(ピエール瀧)から捜査のイロハを学ぶ。「刑事が書類をいくら書いても出世しない。実績を残すことだ」と村井に教えられ、諸星は裏社会の情報を提供してくれるエス(スパイ)を育てることになる。エスがもたらした情報によって、諸星は麻薬と銃を摘発することに成功。やがて全国の警察で銃器摘発キャンペーンが張られ、諸星は道警に新設された「銃器対策室」のエースと呼ばれるようになっていく。誰よりも熱い正義感の持ち主だった諸星(綾野剛)は悪徳刑事の道をまっしぐら。エス(情報提供者)たちと家族同然の仲となる。
銃器対策室の上司たちにとって、諸星は欠かせない人材だった。面倒見のいい諸星は、地元暴力団の幹部・黒岩(中村獅童)、ヤクの売人兼DJの太郎(YOUNG DAIS)、盗難車ブローカーであるパキスタン人のラシード(植野行雄)らをエスとして抱え、裏社会の顔役に収まっていた。諸星に頼めば、すぐに拳銃を用意してくれた。銃検挙の実績を残すことで、道警の銃器対策室は予算を大幅に増やすことができた。銃がないときは、太郎やラシードがロシアまで出向いて銃を密輸した。だが、公務員の給料だけでは銃を購入する資金やエスたちに渡す小遣いに困るようになり、仕方なく諸星は覚醒剤をさばき始める。現役刑事である諸星の車やマンションは警察に調べられることがないので、裏ビジネスをやるには好都合だった。覚醒剤の収益で銃を仕入れ、自分たちでその銃を摘発し、度々表彰された。ブラックジョークとしか言いようがない行為が、道警の日常風景となっていた。 思い込んだら一直線の男・諸星を演じた綾野剛はハマリ役。『新宿スワン』(15)の風俗スカウトマン、『天空の蜂』(15)の心優しいテロリスト、『リップヴァンウィンクルの花嫁』(16)のお調子ものの便利屋など、単純に善悪に二分することができないグレーゾーンの人間を演じることで、妙なフェロモンを発する男優だ。上司の考えたシナリオに従って、諸星は100丁以上の銃を集め、銃器対策室のエースに祭り上げられる。すべては道警のため、強いては道民のため。監督に命じられるままに、どんな役にでも成り切ってみせる“役者バカ”と本作の主人公はとてもよく似ている。綾野剛は白石監督や本作のため、強いては映画界のために劇中でアンモラルな行為にのめり込んでいく。実際の稲葉事件は2名の自殺者を出した陰惨なものだが、白石監督の演出のもと、この事件の中心にいた諸星を綾野剛は全力で演じ切り、犯罪青春映画と称すべき不思議な高揚感を作品に与えている。北海道警「銃器対策室」のみなさん。1995年に国松警察庁長官狙撃事件が起きたことから、ますます予算が増えていった。
諸星に刑事としての心得をレクチャーするベテラン刑事を演じたピエール瀧は、『凶悪』に続く白石組への参加で、前作以上の味わいがある。お人好しゆえに、裏社会の落とし穴に陥ってしまうダメ男の哀愁を感じさせる。そんな村井は辣腕刑事時代に、味のある台詞を諸星に向かって吐く。「いい女を抱けば、男の格も上がるってもんだろ」。綾野剛、ピエール瀧らの力演&妙演に引き込まれるように、すすきのNo.1ホステス役の矢吹春奈は着物を脱いでゴージャスな裸体を披露する。背中の刺青がいかがわしく、そして艶やかだ。犯罪映画には濡れ場も欠かせない。綾野剛が女優たちと次々と濡れ場を演じていくのも本作の大きな見どころ。後半にはシャブ中になった矢吹とのキメセクシーンまで用意してある。映画の中で不道徳の限りを尽くす綾野たちは、それはそれは楽しそうだ。 マーティン・スコセッシ監督の『グッドフェローズ』(90)やナ・ホンジン監督の『チェイサー』(08)ばりに振り切った実録犯罪エンターテイメントが日本映画界にも登場したことを、うれしく思う。だがその一方、組織ぐるみで違法行為を重ねていた道警からは諸星のモデルとなった稲葉元警部ひとりしか逮捕されていないという事実にも驚く。裁判で彼が証言した事実は、すべてシャブ中の世迷い言で済まされてしまった。本当に“一番悪い奴ら”はこの映画を観て、やはり高笑いするのだろうか。 (文=長野辰次)エスたちの協力によって、諸星のもとに拳銃が続々と集まる。これらのチャカはコインロッカーなどに隠し、道警の捜査実績となる。
『日本で一番悪い奴ら』 原作/稲葉圭昭 脚本/池上純哉 監督/白石和彌 出演/綾野剛、YOUNG DAIS、植野行雄(デニス)、矢吹春奈、瀧内公美、田中隆三、みのすけ、中村倫也、勝矢、斎藤歩、青木崇高、木下隆行(TKO)、音尾琢真、ピエール瀧、中村獅童 配給/東映、日活 R15+ 6月25日(土)より全国ロードショー (c)2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会 http://www.nichiwaru.com
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TBS『ぶっこみジャパニーズ』に批判「素人をバカにしすぎ」、スコットランド人にヤラセ暴露される騒ぎも
21日にTBS系で放送されたバラエティ特番『ぶっこみジャパニーズ第6弾 4時間スペシャル!』の内容に対し、視聴者から「素人をバカにしすぎ」と批判が相次いでいる。 同番組では毎回、“ヘンテコ日本料理”を提供する海外の店を紹介。寿司店などに日本の職人が出向き、素性を隠して潜入捜査。ドッキリ形式で素性を明かした後、正しい調理法を伝授するという、はやりの“クールジャパン”系番組だ。 第6弾となる今回は、加えて「国内ぶっこみ調査」と題した逆バージョンの企画も放送。群馬県のイタリア料理店で「ミラノ風ビーフシチュー」を提供する67歳の店主、高知県の食堂で「おこげのミラノ風」を提供する58歳の店主、長野県の食堂で「ミラネーズ定食」を提供する73歳の店主が登場し、本場のイタリア人シェフが「本当のミラノ料理じゃない」「(おこげは)ミラノ(には)ないから」などと一刀両断した。 これに、ネット上では「素朴なお店の店主つかまえて、『これはミラノ料理ではない』って、呆れました」「スタッフの態度や演出が上から目線すぎて、悪意しか感じられない」「高齢の店主が、かわいそうだった」「“正す”という名目で、素人をバカにしすぎ」と批判が相次いでいる。 「企画をむりやり成立させるために、人の良さそうな高齢の店主をつかまえて言いがかりをつけているようにしか見えず、視聴者が不快感を覚えるのも当然。『ぶっこみジャパニーズ』といえば、放送のたびに視聴者から『外国人をバカにしすぎ』と批判が相次ぐことでおなじみ。また、昨年12月には、出演したスコットランドのラーメン店の店主が、放送直後にフェイスブックで、料理がすべてヤラセだったことを暴露しました」(テレビ誌記者) 素人を小バカにしたようなナレーションや、派手な演出がウリの『ぶっこみジャパニーズ』だが、多くの視聴者が不快感を訴えている以上、内容を見直す必要がありそうだ。イメージ
「婦人公論」の“新恋人”が誕生か!? 生きる高齢者福祉・氷川きよしを脅かす、綾野剛の「女性論」
<p> 今号の「婦人公論」(中央公論新社)、特集は「【保存版】家族が倒れた時 慌てないための新知識」です。「婦人公論」の特集は、「福を呼ぶ」特集に代表されるような若干スピリチュアルが入ったふんわりしたもの、貯蓄特集に代表されるガッチリ実用系、片付け特集はその半々といった感じですが、今号はまさにキング・オブ・ガッチリの「知恵モノ」企画です。特集の冒頭が「一命を取り留める緊急対応マニュアル」ですから。しかもその次のページが「大黒柱の急死でも路頭に迷わない『死亡保険』のお値段は?」です。本当に「婦人公論」世代の「死」と「カネ」のドライブ感は他の追随を許しませんよ。</p>
介護のキーワードは「しのぎ」? 50代男性が語る、年老いた母親を見守る生活
<p> 仕事に生きてきた男性が、親の老いをきっかけに介護にハマることは少なくないという。1990年から96年、音楽雑誌『ロッキング・オン』(ロッキング・オン)がいちばん売れていた時代にUKロックを盛り上げ、10万人の読者を巻き込んだ熱血編集長・増井修氏もどうやらその1人のようだ。その増井氏と80年代に交流があり、『東京都北区赤羽』(清野とおる/双葉社)をはじめ、単行本や漫画の装丁を手がけるデザイナーで、最近ではイベント出演などを通じて「プロ童貞」としても知られる山口明氏も現在、親の介護と向き合っているという。ともに仕事ぶりが評判だが、50代の男性が向き合う母親の介護とはどんなものだろうか? 旧知の2人に、語ってもらった。</p>
介護のキーワードは「しのぎ」? 50代男性が語る、年老いた母親を見守る生活
<p> 仕事に生きてきた男性が、親の老いをきっかけに介護にハマることは少なくないという。1990年から96年、音楽雑誌『ロッキング・オン』(ロッキング・オン)がいちばん売れていた時代にUKロックを盛り上げ、10万人の読者を巻き込んだ熱血編集長・増井修氏もどうやらその1人のようだ。その増井氏と80年代に交流があり、『東京都北区赤羽』(清野とおる/双葉社)をはじめ、単行本や漫画の装丁を手がけるデザイナーで、最近ではイベント出演などを通じて「プロ童貞」としても知られる山口明氏も現在、親の介護と向き合っているという。ともに仕事ぶりが評判だが、50代の男性が向き合う母親の介護とはどんなものだろうか? 旧知の2人に、語ってもらった。</p>
押切もえ「山本周五郎賞次点」に、湊かなえ激怒! バーニング巻き込む“異例バトル”に発展か?
「押切もえ」と書いて「苦労人」と読む
新潮文芸振興会主催の「第29回山本周五郎賞」をめぐって、異例の“場外バトル”が起こったと、出版関係者の間で注目が集まっているという。同賞を19冊目となる『ユートピア』(集英社)で受賞した湊かなえが、僅差で受賞を逃した押切もえ著『永遠とは違う一日』(新潮社)のノミネートについて「なんだそりゃ、とあきれる思い」などと猛批判したのだ。
22日発売の「小説新潮」(新潮社)は、受賞者や選考委員へのインタビューなど同賞の特集を掲載。問題となっているのは、そこに寄せられた湊の受賞記念エッセイ「山本周五郎賞とは」だ。前半では、過去の落選を振り返るなどして、受賞の喜びをかみしめている。








