レッド・ツェッペリン、『天国への階段』の盗作疑惑で訴えられる

レッド・ツェッペリンの結成メンバー、ロバート・プラント(67)とジミー・ペイジ(72)が、あの名曲『天国への階段』のイントロ部分を盗用したとの疑惑で訴えられている。1960年代にレッド・ツェッペリンと共演していたバンド、スピリットを率いていた故ランディ・カリフォルニアが、同曲の制作者としてクレジットに名を連ね、印税の一部を受け取るべきだと主張がなされ、ロバートとジミーは1971年にリリースされた同曲の制作過程について説明せざるを得ない状況となっている。  ロサンゼルス地方裁判所のゲイリー・クラウスナー裁判官は、『天国への階段』の2分間の導入部分とスピリットの楽曲『トーラス』のコード進行に類似性が見られるとしたうえで、陪審での判断が適当と結論づけている。「半音階づつ下がっていく4つのコード進行は音楽業界では一般的であるのが事実であるものの、今回の類似性については、この核となる構成を超えています」「とすれば、この2曲間における『コンセプトや感覚』に対する主観的評価が判断材料となります。もはや裁判官の判断ではなく陪審のほうが適しているでしょう」  この陪審は来月10日から始まる予定だ。 ランディは1997年、当時12歳だった息子を離岸流から救出するためにハワイで溺死しており、ランディの受託者マイケル・スキッドモアが今回の訴訟を起こしたかたちだ。 ランディは若干45歳でこの世を去る少し前に、1968年と1969年にスピリットがレッド・ツェッペリンのサポートアクトをしていた間にロバートとジミーが自身の楽曲『トーラス』をよく聞いていたと主張し、『天国への階段』が自身の曲の盗用だとしたうえで、リスナー誌に自身の不満をこぼしていた。「あいつらは、何百万ドルも稼いで、『ありがとう』とか『ちょっとお金を払おうか?』との一言もなかったよ」「あれは自分には悔しいところだね。いつか、奴らの良心が何か行動を起こしてくれるかもね」 一方のロバートとジミーは、曲の中で使われているコード進行は、一般的過ぎることから、著作権を守られることは難しく、また『天国への階段』はスピリットの音楽を聴く環境にない英ウェールズ地方のコテージ内で制作されたものだと主張している。

三船美佳「テッテレ~」「パッパラしちゃって」支離滅裂な言動に「清原がチラつく」

 7日、タレントの三船美佳が、映画『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』のトークイベントに出席したのだが、終始ハイテンションで支離滅裂な言動を繰り返し、「清原の姿がチラつく」「ちょっと心配になるな」など、記者たちがザワついた。  先月31日に、高橋ジョージとの離婚成立発表会見を行った際には、『嬉しい結果となり、安堵しました』と時折、涙ぐむ姿も見せていた三船だが、この日のイベントでは一転、バットマンマークが入った白Tシャツにミニスカートという若々しい格好で登場し、明るい笑顔をふりまいていた。 「しかし肝心の映画についてのコメントがヤバかった。『夢にバットマンが止まらない。スーパーマンがテッテレ~みたいな。超楽しい』と、33歳のいい歳をした女性のものとは思えないひどいもので、集まった記者は苦笑するしかなく……。さらに三船は、『何か眠れなくて頭がパッパラパッパラしちゃって』とハイテンションになったかと思えば、『あれ、何を言おうとしたんだっけ?』と言葉に詰まり、同席したお笑いコンビ・バイきんぐの小峠英二に助けを求める場面も。三船の扱いに困った小峠からは、最終的に『言動が支離滅裂ですよ! 1回病院に行ってもらっていいですか』とダメ出しをくらってましたが、記者たちからも『本当に病院行った方がいいかも』『こんなしょーもないコメントしか言えないなら、この先、イベントに呼ばれなくなるぞ』など、精神状態や今後の仕事についての心配をされていましたね」(芸能関係者)  一方で、イベントの最後に、高橋との財産分与についての質問などが飛び交った際には、笑顔でスルーする分別も見せたという。 「先日の離婚発表会見で三船は、長女から『おめでとう』と言われたことを明かし、『高橋への配慮を欠く』と批判を浴びただけに、今後、タレント活動をしていく上でのイメージを損ねないように、離婚に関してのコメントは差し控えたのでしょう。その離婚の原因となった、高橋のモラハラに関してですが、離婚騒動が起こった当初は、三船と高橋が30歳以上の年齢差があることなども手伝い、『あり得るかもな』という意見が多かったようですが、昨年11月に放送された『誰も知らない明石家さんまの真実を暴く!史上最大のさんま早押しトーク』(日本テレビ系)で、02年に三船が『踊る! さんま御殿!!』(同)に出演した時の映像が流れると、世間の評価は一変。その映像内で三船は、さんまから『別れたの?』とイジられると、舌打ち&メンチを切り、『彼(さんま)って自分中心で物事考えてません?』『デリカシーない人』などとマジ切れ。バラエティー番組の雰囲気ではなくなり、さんまが謝る事態に」(同)  離婚訴訟という有事に際して、メンタルの起伏が激しくなっていたのだろうか。いくら離婚成立でほっとしたと言っても、先のイベントのように仕事でろくなコメントが出来ないことが相次げば、コメント要員としても呼ばれなくなる。そろそろ落ち着いてほしい。

三船美佳「テッテレ~」「パッパラしちゃって」支離滅裂な言動に「清原がチラつく」

 7日、タレントの三船美佳が、映画『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』のトークイベントに出席したのだが、終始ハイテンションで支離滅裂な言動を繰り返し、「清原の姿がチラつく」「ちょっと心配になるな」など、記者たちがザワついた。  先月31日に、高橋ジョージとの離婚成立発表会見を行った際には、『嬉しい結果となり、安堵しました』と時折、涙ぐむ姿も見せていた三船だが、この日のイベントでは一転、バットマンマークが入った白Tシャツにミニスカートという若々しい格好で登場し、明るい笑顔をふりまいていた。 「しかし肝心の映画についてのコメントがヤバかった。『夢にバットマンが止まらない。スーパーマンがテッテレ~みたいな。超楽しい』と、33歳のいい歳をした女性のものとは思えないひどいもので、集まった記者は苦笑するしかなく……。さらに三船は、『何か眠れなくて頭がパッパラパッパラしちゃって』とハイテンションになったかと思えば、『あれ、何を言おうとしたんだっけ?』と言葉に詰まり、同席したお笑いコンビ・バイきんぐの小峠英二に助けを求める場面も。三船の扱いに困った小峠からは、最終的に『言動が支離滅裂ですよ! 1回病院に行ってもらっていいですか』とダメ出しをくらってましたが、記者たちからも『本当に病院行った方がいいかも』『こんなしょーもないコメントしか言えないなら、この先、イベントに呼ばれなくなるぞ』など、精神状態や今後の仕事についての心配をされていましたね」(芸能関係者)  一方で、イベントの最後に、高橋との財産分与についての質問などが飛び交った際には、笑顔でスルーする分別も見せたという。 「先日の離婚発表会見で三船は、長女から『おめでとう』と言われたことを明かし、『高橋への配慮を欠く』と批判を浴びただけに、今後、タレント活動をしていく上でのイメージを損ねないように、離婚に関してのコメントは差し控えたのでしょう。その離婚の原因となった、高橋のモラハラに関してですが、離婚騒動が起こった当初は、三船と高橋が30歳以上の年齢差があることなども手伝い、『あり得るかもな』という意見が多かったようですが、昨年11月に放送された『誰も知らない明石家さんまの真実を暴く!史上最大のさんま早押しトーク』(日本テレビ系)で、02年に三船が『踊る! さんま御殿!!』(同)に出演した時の映像が流れると、世間の評価は一変。その映像内で三船は、さんまから『別れたの?』とイジられると、舌打ち&メンチを切り、『彼(さんま)って自分中心で物事考えてません?』『デリカシーない人』などとマジ切れ。バラエティー番組の雰囲気ではなくなり、さんまが謝る事態に」(同)  離婚訴訟という有事に際して、メンタルの起伏が激しくなっていたのだろうか。いくら離婚成立でほっとしたと言っても、先のイベントのように仕事でろくなコメントが出来ないことが相次げば、コメント要員としても呼ばれなくなる。そろそろ落ち着いてほしい。

村人全員消失! いまだ解明されない奇怪な「集団失踪事件」5選!

【不思議サイトトカナより】
bizarremassvanishings6.jpg
Mysterious Universe」の記事より
 警察庁の発表によれば、平成25年の日本での失踪者は約8万4000人。数字だけをみてみると、失踪という事件はそれほど珍しいものではないのかもしれないという気にもなってくる。しかし、その失踪事件が一人ではなく、何人、何十人、それ以上の集団で失踪するとなると、話は変わってくる。原因や理由もなく、人間は消えてなくなりはしないものである。しかし記録をたどっていくと、歴史上には数々の集団失踪事件が残されている。中には奇怪そのものとしかいいようがない、原因も理由も方法も謎のままの事件もある。ここで、いくつかの奇怪な集団失踪事件を見てみよう。
続きは【トカナ】で読む

      
   
					

村人全員消失! いまだ解明されない奇怪な「集団失踪事件」5選!

【不思議サイトトカナより】
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Mysterious Universe」の記事より
 警察庁の発表によれば、平成25年の日本での失踪者は約8万4000人。数字だけをみてみると、失踪という事件はそれほど珍しいものではないのかもしれないという気にもなってくる。しかし、その失踪事件が一人ではなく、何人、何十人、それ以上の集団で失踪するとなると、話は変わってくる。原因や理由もなく、人間は消えてなくなりはしないものである。しかし記録をたどっていくと、歴史上には数々の集団失踪事件が残されている。中には奇怪そのものとしかいいようがない、原因も理由も方法も謎のままの事件もある。ここで、いくつかの奇怪な集団失踪事件を見てみよう。
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なぜ彼らは残虐行為ができるのか? メキシコ犯罪組織との戦い描く『ボーダーライン』が問うもの

【リアルサウンドより】  FBIが指揮する武装チームが誘拐団のアジトに踏み込むと、そこは壁一面に大量の被害者の腐乱死体がびっしりと塗り固められた「死の家」だった。経験豊かで屈強な捜査官でさえ、耐え難い腐臭とおぞましい光景に思わず嘔吐してしまう。エミリー・ブラントが演じる捜査官の目を通し、凶悪化するメキシコの犯罪組織との戦いを描いた本作『ボーダーライン』は、実際の事件を基にした、このおそろしいシーンによって観客に衝撃的な先制パンチを食らわせる。  「なぜ彼らは、こんなにも非人間的な残虐行為ができるのか」  特異な作家性を押し出したミステリー映画で話題を集めてきた、本作の監督ドゥニ・ヴィルヌーヴは、このクライム・アクション映画の中でも、主人公ケイトの目を通し、やはりある種の謎を観客に投げかけている。今回は、映画ファンの支持も高い『ボーダーライン』の魅力を追いながら、この冒頭で提示された謎の答えを解き明かしていきたい。
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(c)2015 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

 ここで描かれたようなアメリカ国内でのメキシコ犯罪組織の犯行は、彼らの悪行の氷山の一角でしかない。国外での捜査活動を許されないFBIに所属しているケイトは、犯罪組織の中核を叩けないことに不満を感じていた。彼女はアメリカ政府の要請を機に、対策チームに同行し国境を越え、「世界で最も危険」といわれる、メキシコのシウダーフアレス市街に入っていくことになる。そこで目にしたのは、体を切り刻まれ吊り下げられ、路上でさらしものにされたいくつもの死体だった。  ここで描かれる残虐描写は、とくに面白おかしく誇張しているわけではない。実際に2000年以降、メキシコの一部地域の治安は急激に悪化してきている。麻薬を栽培・精製し流通させる、違法で巨額のビジネスを営む「麻薬カルテル」が、このようなおそろしい見せしめと軍隊並みの装備によって街を恐怖支配しているという。現地警察は多くが買収され、凶悪化していく組織のあらゆる犯罪を見逃し協力すらしている。さらにカルテル同士の抗争、武装した自警団や軍隊との攻防など、いくつかの街は日常的な戦闘地域になっており、この「麻薬戦争」の死者は10万人規模ともいわれている。そして麻薬や犯罪者の流入など、その余波はアメリカ社会にも及び、無視できない事態になっているのだ。    「南部ゴシック」と呼ばれる、アメリカ南部の未開的な文化を娯楽的に描く文学ジャンルがあるが、『悪の法則』の脚本を書いた南部文学者コーマック・マッカーシーの作品のように、近年ではメキシコ犯罪の凶悪化にしたがって、このようにメキシコとアメリカとの負の関係が描かれることも多くなってきている。より殺伐とした南部ゴシックとして『ボーダーライン』は、緊張感をはらむ異界への越境作品として、いささか悪趣味な娯楽作として楽しめるものになっている。そのような特異な映像世界を監督とともに作り出しているのが、撮影監督ロジャー・ディーキンスだ。実際の街のロケと美術スタッフ達によって再現されるセット撮影を組み合わせ、ドキュメンタリーと見まがうようなリアリティある世界を作りあげながらも、その映像はときに美学的に先鋭化する。装甲車の中に差し込む光の不気味な美しさは南部ゴシックの手触りであり、必要以上の高度からの俯瞰撮影は、反リアリズム的な抽象表現に近づき、多くの犯罪映画とは区別されるような、ある種の哲学的予感を感じさせ、作品の方向を定めている。ちなみに『プリズナーズ』からのヴィルヌーヴとディーキンスのコンビは、今後製作される『ブレードランナー』続編まで継続が予定されている。
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 本作でケイトが帯同したチームは、市街地でいきなり銃撃戦を始めたり、容疑者に拷問を行うなど違法行為を犯し始める。ケイトは作戦に手を貸すことに強い違和感を覚え、チーム自体に疑念を深めていくが、その彼女自身も、やがて違法行為に踏み込む事態に陥っていく。容赦のない悪を倒すためには自分自身すら悪の世界に身を投じなくてはならないだろうか。ケイトはこの善悪の「ボーダーライン」の前で立ち尽くす。作品はそこでの彼女の選択を描くことで、善悪の問題について、観客を甘ったるいヒューマニズムの外に連れ出して考えさせるきっかけを与えている。  映画『ボーダーライン』のアメリカ本国でのタイトルは"Sicario"である。これは、スペイン語で「殺し屋」を意味する言葉だ。本作ではその語源に解説が加えられている。これはもともと「短剣の男」を意味するラテン語で、同時に「武装したユダヤ教の狂信者」、すなわちマントの中に短剣を隠し、異教徒を闇で殺害していたという武力組織「熱心党」の実行部隊のことでもある。キリストが生きていた時代は、彼らによる殺人事件が日常的に多発していたという。 新約聖書のなかでは、十二使徒のひとりに「熱心党のシモン」という人物も登場する。シモンは聖書のなかでも記述が少ない謎の人物で、実際に武力組織に入党していたかどうかは定かではないが、聖人の伝記集「黄金伝説」のなかで、キリスト教に改宗した彼が、異国の地で異教徒の手によって生きたままノコギリで体を切られ吊り下げられるという、まさに本作で描かれたような状況で、殉教者として最期を遂げたことが記されている。
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(c)2015 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

 メキシコ犯罪組織の現在の蛮行は、このような古代や中世の暴力的暗黒時代に世界を引き戻そうとするかのようだ。それを意識したのか、2015年にボスが逮捕された実際の麻薬犯罪組織は、自らを「テンプル騎士団」と名乗っていた。ここでは、非人間的な暴力行為の起源を古代や中世ヨーロッパに求めているのである。暴力行為は全人類に共通する問題である。現代のアメリカですら「衝撃と畏怖」と称しイラクの街を爆撃し見せしめを行うなど、やっていることはメキシコの犯罪者集団に近いものがある。本作の麻薬組織のボスは、このような暴力について「誰がこれを始めた?」と問いかける。それは麻薬戦争の報復合戦を示していると同時に、歴史的、世界的なスケールで我々に突き刺さってくる言葉だ。  「なぜ彼らは、こんなにも非人間的な残虐行為ができるのか」  本作では、ケイトの物語とともに、シウダーフアレスの汚職警官と幼ない息子の物語が並行して語られている。警官は犯罪に加担しながらも、家庭では善き父親として描かれ、息子は典型的なメキシコのサッカー小僧だ。元気にサッカーに興じる少年達のすぐ近くでは、今日も銃声や爆発音が鳴り響いている。彼らはごく一般的な小市民だが、そのような普通の人々までも残虐な暴力や犯罪の世界に、すでに巻き込まれているのだ。キリストの生きた時代、暴力や殺人は日常的な風景だった。その恐怖のなかで生まれる子供達は、モラルから切り離された現実のなかで生きることになる。我々がその時代、その環境に置かれたとしたら、非人間的な残虐行為から果たして無関係でいられるだろうか。『ボーダーライン』の真の凄さは、このように「暴力」というものを、メキシコ麻薬戦争の中だけで完結させず、より大きな枠組みの中で捉えた作り手の確かなまなざしにこそあるだろう。 ■小野寺系(k.onodera) 映画評論家。映画仙人を目指し、作品に合わせ様々な角度から深く映画を語る。やくざ映画上映館にひとり置き去りにされた幼少時代を持つ。Twitter映画批評サイト ■公開情報 『ボーダーライン』 角川シネマ有楽町、新宿ピカデリーほかにて公開中 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 脚本:テイラー・シェリダン 撮影監督:ロジャー・ディーキンス 出演:エミリー・ブラント、ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン 配給:KADOKAWA 提供:ハピネット/KADOKAWA (c)2015 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved. 公式サイト:http://border-line.jp/

なぜ彼らは残虐行為ができるのか? メキシコ犯罪組織との戦い描く『ボーダーライン』が問うもの

【リアルサウンドより】  FBIが指揮する武装チームが誘拐団のアジトに踏み込むと、そこは壁一面に大量の被害者の腐乱死体がびっしりと塗り固められた「死の家」だった。経験豊かで屈強な捜査官でさえ、耐え難い腐臭とおぞましい光景に思わず嘔吐してしまう。エミリー・ブラントが演じる捜査官の目を通し、凶悪化するメキシコの犯罪組織との戦いを描いた本作『ボーダーライン』は、実際の事件を基にした、このおそろしいシーンによって観客に衝撃的な先制パンチを食らわせる。  「なぜ彼らは、こんなにも非人間的な残虐行為ができるのか」  特異な作家性を押し出したミステリー映画で話題を集めてきた、本作の監督ドゥニ・ヴィルヌーヴは、このクライム・アクション映画の中でも、主人公ケイトの目を通し、やはりある種の謎を観客に投げかけている。今回は、映画ファンの支持も高い『ボーダーライン』の魅力を追いながら、この冒頭で提示された謎の答えを解き明かしていきたい。
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(c)2015 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

 ここで描かれたようなアメリカ国内でのメキシコ犯罪組織の犯行は、彼らの悪行の氷山の一角でしかない。国外での捜査活動を許されないFBIに所属しているケイトは、犯罪組織の中核を叩けないことに不満を感じていた。彼女はアメリカ政府の要請を機に、対策チームに同行し国境を越え、「世界で最も危険」といわれる、メキシコのシウダーフアレス市街に入っていくことになる。そこで目にしたのは、体を切り刻まれ吊り下げられ、路上でさらしものにされたいくつもの死体だった。  ここで描かれる残虐描写は、とくに面白おかしく誇張しているわけではない。実際に2000年以降、メキシコの一部地域の治安は急激に悪化してきている。麻薬を栽培・精製し流通させる、違法で巨額のビジネスを営む「麻薬カルテル」が、このようなおそろしい見せしめと軍隊並みの装備によって街を恐怖支配しているという。現地警察は多くが買収され、凶悪化していく組織のあらゆる犯罪を見逃し協力すらしている。さらにカルテル同士の抗争、武装した自警団や軍隊との攻防など、いくつかの街は日常的な戦闘地域になっており、この「麻薬戦争」の死者は10万人規模ともいわれている。そして麻薬や犯罪者の流入など、その余波はアメリカ社会にも及び、無視できない事態になっているのだ。    「南部ゴシック」と呼ばれる、アメリカ南部の未開的な文化を娯楽的に描く文学ジャンルがあるが、『悪の法則』の脚本を書いた南部文学者コーマック・マッカーシーの作品のように、近年ではメキシコ犯罪の凶悪化にしたがって、このようにメキシコとアメリカとの負の関係が描かれることも多くなってきている。より殺伐とした南部ゴシックとして『ボーダーライン』は、緊張感をはらむ異界への越境作品として、いささか悪趣味な娯楽作として楽しめるものになっている。そのような特異な映像世界を監督とともに作り出しているのが、撮影監督ロジャー・ディーキンスだ。実際の街のロケと美術スタッフ達によって再現されるセット撮影を組み合わせ、ドキュメンタリーと見まがうようなリアリティある世界を作りあげながらも、その映像はときに美学的に先鋭化する。装甲車の中に差し込む光の不気味な美しさは南部ゴシックの手触りであり、必要以上の高度からの俯瞰撮影は、反リアリズム的な抽象表現に近づき、多くの犯罪映画とは区別されるような、ある種の哲学的予感を感じさせ、作品の方向を定めている。ちなみに『プリズナーズ』からのヴィルヌーヴとディーキンスのコンビは、今後製作される『ブレードランナー』続編まで継続が予定されている。
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(c)2015 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

 本作でケイトが帯同したチームは、市街地でいきなり銃撃戦を始めたり、容疑者に拷問を行うなど違法行為を犯し始める。ケイトは作戦に手を貸すことに強い違和感を覚え、チーム自体に疑念を深めていくが、その彼女自身も、やがて違法行為に踏み込む事態に陥っていく。容赦のない悪を倒すためには自分自身すら悪の世界に身を投じなくてはならないだろうか。ケイトはこの善悪の「ボーダーライン」の前で立ち尽くす。作品はそこでの彼女の選択を描くことで、善悪の問題について、観客を甘ったるいヒューマニズムの外に連れ出して考えさせるきっかけを与えている。  映画『ボーダーライン』のアメリカ本国でのタイトルは"Sicario"である。これは、スペイン語で「殺し屋」を意味する言葉だ。本作ではその語源に解説が加えられている。これはもともと「短剣の男」を意味するラテン語で、同時に「武装したユダヤ教の狂信者」、すなわちマントの中に短剣を隠し、異教徒を闇で殺害していたという武力組織「熱心党」の実行部隊のことでもある。キリストが生きていた時代は、彼らによる殺人事件が日常的に多発していたという。 新約聖書のなかでは、十二使徒のひとりに「熱心党のシモン」という人物も登場する。シモンは聖書のなかでも記述が少ない謎の人物で、実際に武力組織に入党していたかどうかは定かではないが、聖人の伝記集「黄金伝説」のなかで、キリスト教に改宗した彼が、異国の地で異教徒の手によって生きたままノコギリで体を切られ吊り下げられるという、まさに本作で描かれたような状況で、殉教者として最期を遂げたことが記されている。
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 メキシコ犯罪組織の現在の蛮行は、このような古代や中世の暴力的暗黒時代に世界を引き戻そうとするかのようだ。それを意識したのか、2015年にボスが逮捕された実際の麻薬犯罪組織は、自らを「テンプル騎士団」と名乗っていた。ここでは、非人間的な暴力行為の起源を古代や中世ヨーロッパに求めているのである。暴力行為は全人類に共通する問題である。現代のアメリカですら「衝撃と畏怖」と称しイラクの街を爆撃し見せしめを行うなど、やっていることはメキシコの犯罪者集団に近いものがある。本作の麻薬組織のボスは、このような暴力について「誰がこれを始めた?」と問いかける。それは麻薬戦争の報復合戦を示していると同時に、歴史的、世界的なスケールで我々に突き刺さってくる言葉だ。  「なぜ彼らは、こんなにも非人間的な残虐行為ができるのか」  本作では、ケイトの物語とともに、シウダーフアレスの汚職警官と幼ない息子の物語が並行して語られている。警官は犯罪に加担しながらも、家庭では善き父親として描かれ、息子は典型的なメキシコのサッカー小僧だ。元気にサッカーに興じる少年達のすぐ近くでは、今日も銃声や爆発音が鳴り響いている。彼らはごく一般的な小市民だが、そのような普通の人々までも残虐な暴力や犯罪の世界に、すでに巻き込まれているのだ。キリストの生きた時代、暴力や殺人は日常的な風景だった。その恐怖のなかで生まれる子供達は、モラルから切り離された現実のなかで生きることになる。我々がその時代、その環境に置かれたとしたら、非人間的な残虐行為から果たして無関係でいられるだろうか。『ボーダーライン』の真の凄さは、このように「暴力」というものを、メキシコ麻薬戦争の中だけで完結させず、より大きな枠組みの中で捉えた作り手の確かなまなざしにこそあるだろう。 ■小野寺系(k.onodera) 映画評論家。映画仙人を目指し、作品に合わせ様々な角度から深く映画を語る。やくざ映画上映館にひとり置き去りにされた幼少時代を持つ。Twitter映画批評サイト ■公開情報 『ボーダーライン』 角川シネマ有楽町、新宿ピカデリーほかにて公開中 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 脚本:テイラー・シェリダン 撮影監督:ロジャー・ディーキンス 出演:エミリー・ブラント、ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン 配給:KADOKAWA 提供:ハピネット/KADOKAWA (c)2015 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved. 公式サイト:http://border-line.jp/

宇多田ヒカル“主題歌争奪戦”に『とと姉ちゃん』が勝った裏事情「フジじゃ数字が取れない……」

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『First Love -15th Anniversary Edition-』(EMI Records Japan)
 最終回で27.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の高視聴率を叩き出したNHK連続テレビ小説『あさが来た』の後を受けて始まった『とと姉ちゃん』。4月4日放送の初回は22.6%の好発進で、1週目の平均視聴率はすべて20%超え。朝ドラで今世紀最高の数字を記録した『あさが来た』でも1週目は20%を割った回があったことから、メガヒット作といっていいだろう。 「さすが、宇多田さんも狙い通りといった感じ」  音楽関係者を感心させたのは、番組主題歌「花束を君に」を担当した宇多田ヒカルだ。新曲を書き下ろすのは、2012年11月に公開されたアニメ映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のエンディングテーマ以来、3年4カ月ぶり。 「父親でプロデューサーの照實さんが5年半ぶりの活動再開にあたって、自ら曲のタイアップ先を探していたんですが、『番組主題歌なら、高視聴率が取れるものに限る』と、かなり力を入れて探っていたそうです」と関係者。  昨年12月、宇多田の活動再開について、スポーツ報知がスクープ。春に番組主題歌になることもきっちり報じていたが、このとき照實氏は「まったくのガセネタ」と否定していた。しかし、筆者は当時、本サイトで別の音楽関係者が「宇多田サイドがサプライズ発表を潰されて激怒していた」という話を紹介、情報番組とのタイアップが進んでいる話も書いており(記事参照)、実際に日本テレビ系『NEWS ZERO』のエンディングテーマが決まった。照實氏がガセネタと言ったのは、「最大のタイアップ先」を取り付けている最中だったからだろう。  もともと宇多田はメディアコントロールに非常に長けていて、デビュー時に露出を減らすなど、父親主導の絶妙な戦略で商品価値を上げていった歌手。今回は当初、フジテレビのドラマ関係者が宇多田の新曲タイアップに躍起になっていたというが、「それがまとまらなかったのは、高視聴率が予想されていなかったということ。タイアップの値段を吊り上げても、宇多田サイドは高視聴率でCDが売れることのほうに重きを置いているので、結果として決まったのがNHKの連ドラ。そのもくろみが大当たりといえます」と前出音楽関係者。  かつて、デビューアルバム『First Love』(EMI Records Japan)を800万枚前後売った宇多田も、CDが売れない業界の地盤沈下に加え、休業によるブランクで人気が低下。とてもセレブとはいえないバーテンダーのイタリア人との再婚はカリスマ性を下げるような話で、今回の新曲が外れたら“過去の人”にもなりかねなかった。だが、これでまたトップアーティストに返り咲いた形だ。 「かつてブレーク後のテレビ初登場時には、フジテレビのトーク番組で28.5%の視聴率を叩き出したこともあった。今後の出演番組も、高く売るという話ですよ」(同)  もっとも、生活の拠点はロンドンに置いたままだというから、音楽活動再開といっても、稼げるとき以外、日本にいることはなさそうだ。 (文=ハイセーヤスダ/NEWSIDER Tokyo)

『月曜から夜ふかしSP』15%、福山「月9」に完勝! フジを潰した日テレの本気

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 4月11日、福山雅治3年ぶりの連ドラ主演となる『ラヴソング』(フジテレビ系)の初回が放送され、視聴率は10.6%(ビデオリサーチ調べ、関東/以下同)に終わった。
 
 「月9」という高視聴率が期待される枠にもかかわらず、出だしから大コケとなってしまったが、対して15.3%で同時間帯トップに立ったのは、その裏で同じく午後9時から放送されていた『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)。「春爛漫!日本の大大大問題 一斉調査2時間SP 」と銘打たれた2時間のスペシャルのうち、なんと約50分にわたってオンエアされていたのが、株主優待券だけで生活するおじさん、桐谷広人さん(66歳)の引っ越しだ。