
Jリーグ公式サイトより
2013年(
参照記事)、14年(
参照記事)と暗い話題が続いたサッカー界だが、昨年はどうだったか? 注目トピックスから振り返ってみたい。
■名将・アギーレ監督解任
AFCアジアカップ2015で見事な戦いを見せたものの、ベスト8で姿を消すこととなったハビエル・アギーレ監督率いる日本代表。決して良い結果ではなかったが、選手交代などで才を見せたアギーレ監督に対するジャーナリストからの批判は少なく、今後への期待の声も上がっていた。そんな矢先の2月、日本サッカー協会(JFA)はアギーレ監督がスペインの裁判所に召喚されたことを受け、契約を解除。アギーレ監督はその後、6月にUAEのアル・ワフダFCの監督に就任している。
■“言い訳”ばかりのハリルホジッチ監督就任
アギーレ監督の後任に選ばれたのは、ヴァヒド・ハリルホジッチ監督。アギーレ監督就任時とは打って変わり、大手メディアはハリルホジッチ監督を「掘り出し物」「経歴は歴代ナンバーワン」と持ち上げた。
しかし、FIFAワールドカップ二次予選が始まってみると、初戦のシンガポールに0-0で引き分けてしまうという体たらくぶり。その後も、まったく内容はついてこず。EAFF東アジアカップでは、優勝を目指すのか、選手をテストするのか、中途半端な選手起用に終始したため、元代表選手たちから疑問の声が上がった。最初は好意的だった大手メディアも「言い訳ばかり」と、懐疑的になりつつある。今年9月から始まるワールドカップ最終予選が不安で仕方ない。
■Jリーグで“ラフプレー”が相次ぐ
J1リーグ第4節の鹿島アントラーズ×サガン鳥栖戦にて、サガン鳥栖のキム・ミンヒョクが鹿島アントラーズの金崎夢生の顔を故意に踏みつけようとする“Jリーグ史上最悪のラフプレー”が起きた。さらに10月には、J3リーグ第32節のレノファ山口×SC相模原戦で、日本代表候補にも選出されたことのあるSC相模原の森勇介が相手の顔面に肘打ちを見舞い、Jリーグ最多記録となる14回目の退場処分を受けた。ラフプレーを繰り返す選手たちに対し、サポーターが審判に厳しく、選手に甘すぎると苦言を呈するサッカーライターもいるが、そういえばJリーグの試合では、ラフプレーで退場しても、サポーターが選手を励ますシーンをよく見かける。
■JFAの愚策が続く
11月にはJFA理事会で、J3リーグ所属のJリーグ・アンダー22選抜が15年シーズンをもって活動終了することが発表された。Jリーグ・アンダー22選抜は、Jリーグに所属しながらも、プレーする機会が与えられない18~22歳の選手をJ3でプレーさせようという狙いから設けられた。だが、たったの2年で終了。JFA幹部は「次のステップに」と、成功したかのように語っているが、「実際はまったく若手の育成につながっていない」という批判の声も。
Jクラブが若手を育てられず、大学サッカーに頼っているのが現状だ。その流れを変えようと、Jリーグ・アンダー22選抜を作ったものの、基本は寄せ集めチーム。「チームとしてのモチベーションはないし、サッカーは個人プレーではなく、11人でやるもの」と指導者たちからは懐疑的な声が上がっていたが、結果、その通りとなってしまった。
あるサッカーライターは、「この結果、大学サッカーの一部の監督が『大学がプロ予備軍になる』と、警鐘を鳴らし始めています。しかし、プロ予備軍の要素が強くなりつつあるために大学の単位が足りず、中退という形でJリーガーになる4年生もいる。大学サッカーの良さは、学生スポーツの中で、自らを磨けることなのですが、あまりにもプロ予備軍化されている。大卒Jリーガーのほとんどが、数年で契約終了となる現実を忘れて、大学側がプロ化を進めてしまうと、新たな問題が勃発する」と警鐘を鳴らす。
18~22歳の育成に関しては、JFA幹部と大学サッカー連盟が、しっかりと話し合うべきではないだろうか。
■チャンピオンシップより、クラブワールドカップ
15年シーズン、Jリーグは11年ぶりにチャンピオンシップを行った。スポンサーを集め、減った予算の穴埋めをするためだ。ただ、それではお金のために選手たちに過酷な日程で試合をさせることになると感じたのか、Jリーグ事務局は「視聴率20%は超える日本代表戦に興味を持った層に、Jリーグを見てもらうため」というのを大義名分とした。
結果はというと、チャンピオンシップ準決勝の視聴率は5.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、決勝第1戦は7.6%。決勝第2戦は10.4%を獲得したものの、大成功とはいえない。むしろ、Jリーグ王者であるサンフレッチェ広島が出場したFIFAクラブワールドカップがオークランド戦で10.3%、マゼンベ戦でも9.3%、リバープレート戦では強い裏番組があったにもかかわらず、11.4%の高視聴率を獲得した。そのサンフレッチェ広島の森保一監督は、チャンピオンシップが組み込まれた過密日程に苦言を呈していた。ベストコンディションでFIFAクラブワールドカップに臨めなかったためだ。もし、サンフレッチェ広島がベストコンディションで試合に臨み、リバープレートを破り、決勝でバルセロナとぶつかっていたら。Jクラブではありえないくらいの高視聴率を獲得できたのではないだろうか。
ちなみに、16年シーズンもチャンピオンシップが行われることが発表されている。今年も、優勝するJクラブは過密日程を強いられる。
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15年のサッカー界の明るい話題といえば、プレミアリーグでの岡崎慎司の活躍だが、なぜかメディアではあまり取り上げられなかった。むしろ、ACミランで干され気味の本田圭佑がフォーカスされ、暗い気持ちにさせられたくらいだ。
16年はというと、1月から早速、リオ五輪出場をかけたAFC U-23選手権2016が行われる。しかし、U-23日本代表に対し、多くのジャーナリストたちは「勝ち抜けるか、かなり厳しい」と分析している。嫌な流れを断ち切れるように、U-23日本代表には、ぜひとも出場権を勝ち取ってほしいものだ。
(文=TV Journal編集部)