
元祖フリーアイドルで声優のルンルンこと宍戸留美さんが、自らカメラマンとしてかわいい声優さんたちの写真を撮り、さらにアイドルライターの私(小明)がインタビューする不思議な連載の36回目! 今回は、25枚目のシングル発売を控えた、今年でデビュー21周年というライブアイドル界のレジェンド、森下純菜さんが来てくれました!
――ご無沙汰しています! あの、私、昔ライブでご一緒させていただいたことがあるんですが……。
森下 ご無沙汰してます、バッチリ覚えてます(笑)。
――ひー恥ずかしい! 私はそれが初めてのライブで、もうボロボロのひどい有り様で、マネージャーに「あの人を見て勉強して」って言われたのが森下さんのライブでした。それから10年以上経過して、森下さんは今年で芸能生活21年目ということで……人生の半分以上も歌を歌って生きているなんてすごすぎです!
森下 数字にすると「おお~」と思いますけど、本当に気付いたら……という感じで(笑)。ファンの方も、20歳で出会った方がもう40歳ですし、みんなで一緒に年を重ねています。
――もう親戚感覚ですね。ファンが増え続けているというのも素晴らしい!
森下 昔からの方はずっとですし、新規の方もちょっとずつ。あと、昔応援してくれていたけれど、お仕事の都合だったり、家族ができたりで一度は離れていた方が、「まだ歌ってたんですね」って帰ってきれくれたりするんです。そういうときはとてもうれしく思いますね。
――ずっと続けていると、そういう出会いと別れを繰り返しますよね。ファンからすると、いつも歌っていてくれるからうれしいことでしょう。
森下 そう思ってもらえれば。ふふふ。
――森下さんのライブはとにかく可愛いですよね! 90年代のサンミュージック系アイドルの王道スタイルというか。このスタイルを確立したのはいつなんですか?
森下 確立したのは……ずっと? デビュー前からやっていたと思います。
――えっ、デビュー前から!?
森下 CDデビューしたのは1996年ですけれど、活動を始めたのは94年くらいなので……。デビューまでは事務所の主催ライブとか、ジョイントライブとか、そういうものに出ていました。
――はじめから、あの完成度ですか!?
森下 そんなに完成はしてないっていうか、今でもまだまだですよ(笑)。ずっとアイドルが好きで、1人で振りつけを真似していたので、それが染みついているのかも?
――なるほど~。やっぱり小さい頃から「アイドルになろう」って決めてたんですか?
森下 アイドルが大好きで、音楽を聴いたりアイドル雑誌を見たりはしていたんですけど、自分がなろうって思ったのは、高校2年生とか……遅いんですよ。ただ本当に憧れているだけでした。
――その、憧れを現実にしようとしたきっかけは?
森下 きっかけは、CoCoさんのコンサートかな。ステージを見て、「私もあっち側で、可愛い衣装を着て、名前を呼んでもらえるようになりたい」と思いまして、まず、名古屋の芸能の養成所に入りました。
――なぜ養成所に? アイドルオーディションとかでなく?
森下 当時は私もよくわかってなかったんですけど、ビッグアップルさんと、ヒラタオフィスさんの系列の養成所だったので、ゆくゆくはビッグアップル所属の高橋由美子さんみたいになれるかな、なんて期待したんですけど、どうやら違ったらしく(笑)。歌と殺陣を習いながら、先輩方が「自分でチャンスを掴んでいかなければいけないんだよ」「ここにずっといてもしょうがないんだよ」って教えてくれて、事務所に入ることにしたんです。それが、当時、水野あおいさんが所属していたアルテミスプロモーションでした。

――ライブアイドルの草分けですね! それはオーディションで?
森下 オーディションというか、その時、アルテミスもタレントがあおいさんしかしなかったので、「もしかしたら次に売り出してもらえるかも」と思って、アイドル雑誌に載っていたファンレターの送り先に、履歴書を送りました。それで連絡をいただいて、ちょうどクリスマスの時期に、社長が名古屋まで会いに来てくれて、姉と一緒に会ったんです。
――社長がわざわざ!? でも、それ、物語だったらお姉さんがスカウトされるやつですね!
森下 あはは! 姉は一生懸命「まだ何にも染まってない妹なので、そちらの事務所でデビューに向けて育てていただけませんか?」って売り込みをしてくれました(笑)。
――マネジャーみたいなお姉さんですね、貸してほしいです……! それで、すぐ所属に?
森下 所属になったかどうかはわからなかったんですが、社長に会ったのが年末で、その後すぐ「年始にアイドルライブが川崎のクラブチッタであるから出ないか」って言われて……びっくりしましたね。
――会ってから初ライブまで一週間後くらいじゃないですか! そんな風に言われて、すぐに歌えるものでもないですよね? 普通は事務所でレッスンを積んでから……。
森下 それが、私、瀬能あづささんがCoCoを抜けたときに、いつでも入れるように振り付けを練習していたので(笑)……そのライブではCoCoさんと、三浦理恵子さんの曲を歌わせていただきました。完成度はよくわからないんですけど、自分なりには、はい(照)。
――瀬能さんも、ちょうどいいタイミングで抜けてくれたものですね……! 形は違えど、森下さんも可愛い衣装で名前をコールされる側になられたわけですが、ご苦労も多いことと思います。可愛い衣装なんて、本当に高いですもんね。こういうステージ衣装はどこで買っているんですか?
森下 ステージ衣装は、スタイリストの方に作ってもらっています。
――作るの!? それは、かなりお高いんじゃないでしょうか? おいくらするんですか?
森下 ……? ちょっと、わからないです。聞いたことがないので……いくらなんだろう?
事務所代表 うちはそういうのは教えてないので、彼女はひとつも知らないと思う。
――なにそれ、昔のアイドルみたい……! えっと、衣装の他にも、ファンの求める“ザ・アイドル”な自分をキープするのは大変じゃないですか?
森下 うーん……? それも、あんまり考えたことがないですね。一番自分の好きなアイドル像が、このスタイルなので、これからも続けて行きたいと思っています。
――ファンの理想と自分の理想がマッチしているという奇跡のアイドルがここに……!! でも、ライブや物販なんかでファンの方との距離が近いぶん、危ない目にあったりしませんか?
森下 そういうのは、一度もないです。

――そんなまさか! 私には定期的に殺害予告みたいな手紙が届きますのに?
事務所代表 本人が良い人だから、ファンもミラーリングされて、良い人ばかり集まるんですよ。
――そうですか……んっ? それはどういう意味かな?
森下 あっえっと、皆さん良い人ばっかりです!
――ちなみに、アイドルには男の影があっちゃいけないとか、そういうのも実践されてますか?
森下 そうですね、いつまでも夢を与える存在でありたいので……。
――つ、爪の垢をください!! 歌手活動の他に、写真集を5冊も出されてますよね、私『金魚』(00年/ぶんか社)大好きです! 露出度は高いのにぜんぜん下品じゃない、独特な作品ですよね。グラビア活動はどうでしたか?
森下 ありがとう、うれしいです(照)。事務所に入ったときは、まさか自分がそういう仕事をするとは思いもしなかったんですけど、不思議と嫌ではなくて、やっていくうちに楽しくなって、「意外とこういうのも向いてるのかな」って思いました。“魅せる”っていうことが楽しかったです。
――5冊出せる人なんて、いまAKB48にもいないですよ! でも、露出度が多い仕事に不安はなかったですか?
森下 露出度に関しては不安もありました。露出の多いグラビアをやり始めてから離れて行ったファンもいましたし……。やっぱり、清純なイメージで好きでいてくれた方にとっては、違うものになってしまったんでしょうね。
――「かわいいお洋服を着て歌ってる純菜ちゃんが見たいのに!」ってことなんですかね。気持ちはわかりますけど、難しいですよね。
森下 グラビアで、グラビア方面のファンの方も増えましたし……難しいですよねぇ。
――いろいろと難しい中で、引退を考えたことは?
森下 一度、水野あおいさんが引退されたときに、「私もアイドルとしてこのままでいいのかなぁ」とか、「普通の生活もいいのかなぁ」って、引退とはいかないまでも、将来のことを考えました。このまま続けて、女優になるわけでもないし……。その時に、現在所属している事務所の代表の大山さんの紹介で、台湾に渡ったんです。台湾でお仕事をして、台湾の大学にも通って……。
――私、後輩です。台湾で同じ大学ですよ。私はぜんぜん仕事なかったですけどね!
森下 偶然ですね、私も(笑)。

――ちなみに、森下さんはどういう流れで台湾に?
森下 今の事務所の代表が『ウリナリ!』のプロデューサーさんと仲が良くて、紹介していただいて、3人で台湾に見学に行って……。はじめは「日本から通いながらお仕事できるのかな」って甘い考えでいたんですけど、「言葉を覚えるために向こうで暮らす」っていう条件があって……。悩んだんですけど、もともとアジアで活動したいと思っていましたし、ビビアン・スーさんも好きだし、行ってみようって。
――『ウリナリ!』なんてビデオに撮って爪も折ってました……すばらしい人脈です!
森下 ありがたいことに……(しみじみ)。でも、最初に3人で行ったときは、美味しい物もたくさん食べて、「わぁ楽しい~」って感じだったんですけど、1人になると途端にホームシックになってしまって。いろんなことにネガティブになってしまって、一つ一つ楽しむことができなくて。それで、やっとお友達ができて、楽しくなってきた頃に活動の期限が終わるっていう(笑)。
――台湾で生活していたのはどれくらいだったんですか?
森下 半年くらいです。お仕事は、台湾の芸能情報を伝えるパーソナリティのアシスタントをしていました。
――中国語で!?
森下 日本語で(笑)。はじめはホームシックで不安ばっかりでしたけど、大学では、誰も私のことを知らない状態から、普通に同級生と仲良くなってお友達になれたりして……そういう普通の生活を久しぶりに送れたのがすごく楽しかったです。だから、帰るときは「これからもっといろいろなことができるんじゃないかな」って残念に思ったくらい。
――本当にこれからなのに、ちょっともったいないですよね。
森下 台湾の景気が下り坂の時期で、当時所属していた事務所の経営もあまりよろしくなかったみたいで……。
――おお、せちがらい。帰国してからの活動はどんな感じだったんでしょう? 「留学する」って言うと、引退扱いされちゃいませんか?
森下 一応「留学します」っていう最後のライブをしてから行ったので、みんな待っててくれて。でも、留学中は、まだツイッターとかブログもなかった時代だし、しかも留学中に当時の事務所も傾いてしまっていて。
――ファンは昔の遠距離恋愛みたいな状態に置かれてたんですね……え! 事務所が!? どうしよう!!
森下 なので、帰ってきたときに、今の代表に新しい事務所を紹介してもらったんですけど、それがタレント事務所だったんです。その期間は名前もちょっと変えて、ライブ活動もしないで、タレントをやっていたんですよ。でも、タレント活動って大変ですね(苦笑)。テレビでは自分の力不足が大きく出てしまって、言葉で伝えるっていうのは大変なんだなぁって思いました。そうやっていくうちに、やっぱり私はテレビタレントでもなく、台湾にいたときのような普通の生活でもなく、“アイドル歌手”がやりたいんだって気付きました。いろんな寄り道をさせてもらった結果、本当にやりたいものに気付いたんです。やっぱり、これが大好きだから……。

――天性のアイドル歌手だ~!! では、このお仕事を続けていて良かったことはなんですか?
森下 デビューする前に『夢がMORIMORI』(フジテレビ系)っていう番組のスーパーキックベース(出演者がキックベースで対戦するコーナーで、レギュラーメンバーの名字にはみんな“森”がついている)のオーディションを受けて、私は落ちてしまったんです。けど、森口博子さんが、私に「これが終わりじゃないから。これから頑張ればいいんだよ」って言葉をかけてくださって……。その後に無事デビューして、2007年に森口さんと同じステージで共演させていただく機会があったんです。その時、楽屋に挨拶に行かせていただいて、「森口さんの言葉をいただいて、私は今も頑張ってます」って言ったら、森口さん、私のことを覚えていてくださって……! その時に一番「続けていて良かった」と思いましたね。
――森下さんも私のこと覚えててくれましたもんね、私も続けてて良かった! 森口さんのステージはどうでしたか?
森下 涙が止まらないほど感動しました。やっぱり“本物”っていうか、貫禄が違いますし、いろんな思い出が駆け巡っていきました。
――辛いできごとも駆け巡りましたか?
森下 んー……私、本当に「辛い」って思ったことがなくって……。好きなことばかりやってきたから。今も、家族とか、今の事務所の方が、本当に良い環境でやらせてくれているので、それに甘えてしまって。ふふふ。
――なんて羨ましい言葉!! しかしながら、多くのライブアイドルにとって、森下さんのように長く続けていくのはそうとうハードルが高いことですよ。活動を長く続けるコツはなんですか?
森下 私をよくわかってくれてる人がいろいろとやってくれているので、私はそのレールに乗っているだけなんです……。
――そういうところも、ザ・アイドル! 運営的にはどうですか?
事務所代表 夢を壊さないことと、作品を出し続けることです。彼女とファンの世界を守ってあげること。デビュー記念ライブをやって、お誕生日ライブをやって、クリスマスライブをやって……毎年同じようなことの繰り返しかもしれないけど、それを着実にやって、ファンの夢を壊さない。それがとても大切だと思います。
――なるほど、ファンの夢を壊さずに森下さんの夢も叶えているという素晴らしい手腕! でも、森下さんみたいにナチュラルボーン・アイドルじゃないと無理が出ちゃいますね……。ちなみに、21年で、曲は全部でどのくらいあるんですか?
森下 160曲ですね。
――160曲!? オリジナルで!?
森下 オリジナルで(笑)。

――気が遠くなる数字です……! 作詞もされていますけど、恋の歌は実体験だったりしますか?
森下 私、21年目ですけど、未だに手も繋げないような歌詞ばかり書いてしまうんです。あとは夢を追うとか、元気を与える歌が多いですね。
――大人の恋愛の歌とかは?
森下 難しいですよね、私はたぶん書けない(笑)。そういう機会が与えてもらえるんですけど、なかなか……。
事務所代表 彼女の書く歌詞に生々しさは一切ないんです。ファンもそれは求めていないですしね。
――ア、アイドルだ……! では、もし、アイドルになってなかったら、何になっていたと思いますか?
森下 うーーーん。……やっぱり、アイドルがいいですね(笑)。もしかしたら名古屋にいたかもしれないけど、今は名古屋にいても活動できるだろうから、名古屋の地方アイドル……かな(笑)。
――場所が変わっただけ! 最後に、今後の野望をお願いします!
森下 ファンの方のコミュニケーションする場を大切にしながらライブをやって、作品を残しつづけていきたいです。その作品と共に、ファンの方と一緒に成長していければいいなぁ。
――私も一緒に成長したいです! 今日はありがとうございました! また会える日を楽しみにしています!
(取材・文=小明/撮影=宍戸留美)
●もりした・じゅんな
1994年芸能活動開始。1996年CDデビュー、徳間ジャパンやバンダイミュージックなどでアルバム12枚、シングル25枚を2015年までに発売、写真集5冊をワニブックスなどで発売。ソロライブ開催は83回、オリジナル曲は160曲に及ぶ「ライブレジェンド」。
最新CDは、9月27日全国発売のシングル「夢時間(Dream Time)」
オフィシャルホームページ
http://junna.tv/
Twitter
@JunnaMorishita
■9月26日(土)森下純菜 大阪ソロライブVol.83「Dream time」 レコ発バースデー
時間:18:00 Open 18:30 Start
場所:南堀江ビレボア・・・06-6536-2002
住所:大阪市西区南堀江1-15-11 WINビル2F
料金:前売3500円・当日4000円(D別)
■9月27日(日)森下純菜シングルCD「夢時間(Dream time)」発売記念イベント
TOWERレコード難波店にて開催!
時間:16:00~17:00
場所:TOWERレコード難波店
住所:大阪府大阪市中央区難波千日前12-22 難波センタービル5Fイベントスペース
■10月17日(土)森下純菜レギュラーライブ「GENKI!? Vol.81 SP」
時間:11:30 Open 11:50 Start
場所:恵比寿CreAto(クレアート)・・・03-3770-7755
住所:東京都渋谷区東3丁目14-19
■11月23日(祝)太田貴子トーク&ライブ「Dreams」新宿ルイード
時間:18:00 Open 18:30 Start
場所:新宿ルイードK4・・・03-5292-5125
住所:東京都新宿区歌舞伎町1-2-13新光ビルB2
出演:太田貴子
トークゲスト:大山文彦
オープニングアクト:森下純菜
詳細ページ:
http://idolshot.com/takako.html
■12月29日(火)森下純菜ソロライブ「純菜降臨28 Super LIVE2015」
日時:2015年12月29日(火)18:00 Open 18:30 Start
場所:渋谷テイクオフセブン・・・03-6427-5273
住所:渋谷区宇田川町32-12 アソルティ渋谷1F
●ししど・るみ
1973年、福岡県生まれ。1990年にアイドルデビュー、18歳でフリーアイドルになり現在まで様々な分野で活動中! フランス、ドイツ等でもライブを行い音楽活動で高い評価を得ている。
子供達に絶大な人気を誇るNHKアニメ『はなかっぱ』ももかっぱ役で声優を務める。
デビュー25周年!
『デビュー25周年記念プロジェクト始動中!! 』
https://motion-gallery.net/projects/runrun25
最新インタビュー掲載中
http://otapol.jp/2015/08/post-3687.html
テレビアニメ 『はなかっぱ』ももかっぱ役『VENUS PROJECT-CLIMAX-』黒城星役
webドラマ『鬼の人美に涙』配信中!
https://www.youtube.com/watch?v=_6geVevMNG8
ルミネッセンス
形態:8曲入り
定価:¥2,500(税込)
品番:SNDL-0003/JAN:4514306011869
レーベル:sundaliru

公式ブログ
http://s.ameblo.jp/sundaliru/
●あかり
1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。『卑屈の国の格言録』(サイゾー)、『アイドル墜落日記 増量版』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。ブログ「小明の秘話」<
http://yaplog.jp/benijake148/>シングル「君が笑う、それが僕のしあわせ」発売中<
http://www.cyzo.com/akr/>。