
1984年、朝日によるロサンゼルス五輪独占放映権獲得騒動が起きた。その渦中にいた男こそ、国際暗黒プロデューサーの康芳夫だ。「五輪の流れなら裏のシステムまで知っている」と語る彼に、一連の五輪騒動は一体どのように映っているのだろうか?
康芳夫氏(以下、康氏)「東京オリンピック問題はね、エンブレムよりも先にスタジアムの問題があったよね。審査委員の安藤(忠雄)くんが責任を取らずに逃げちゃったけど、まずは(東京オリンピック・パラリンピック競技大会)組織委員会会長の森(喜朗)をクビにしないといけないね」
――現状、誰も責任を取っていない状況ですからね。
康「森とエンブレム審査委員長、コイツらをまずクビにしないといけない。今逃げまくってるけど、おそらく彼らも辞めざるをえないでしょう。癌でいえば非常に悪性の癌細胞だ。エンブレムとスタジアムのふたつの問題があったからね。まあ、俺を代わりに組織委員会長にしてくれたら、ちゃんとやってあげるよ(笑)」
――それは凄い五輪になりそうですね……。
康「実は1984年のロサンゼルス・オリンピックの時にね、僕は放映権獲得に名乗りを上げて、僕のところに落ちるはずだったのが電通に取られちゃったんですよ。これは大事件でしたよ。僕の後ろにはテレ朝がいたんだけどね」
――テレビ朝日の窓口として、康さんがいたと。

当時の騒動を伝えた記事
康「テレ朝の三浦(甲子二)っていう元朝日新聞の記者だった“怪”専務がいてね、それが僕をバックアップしたの。“五輪放映権を取れるんなら取ってくれ!”って言うからやったんだけど」
――怪専務と怪プロデューサーが組んだんですね。
康「当時俺の顧問弁護士がね、ロス五輪の顧問弁護士もやっていたわけ。その時の大会委員長がピーター・ユペロスっていう、もう辞めたけど大リーグのコミッショナーもやっていた男。それで俺の顧問弁護士のロバート・アラムがね……」
――ロバート・アラムってトップランク社のボブ・アラムのことですか?
康「そうだよ」
――えっ、康さんの顧問弁護士って、ボブ・アラムなんですか!
康「そうだよ、だって彼はモハメッド・アリの顧問弁護士でかつプロモーターだったから」
――えーっ!! 今のボクシング界のスーパープロモーターじゃないですか!
康「いやいや(笑)、まあそうなんだけど、彼はハーバード大学のロースクールを2番で出た男で、ケネディ家の顧問弁護士だった男だよ。今のケネディ駐日大使がまだ子どもの頃の話だ。ところが彼は、ボクシングの熱狂的なファンでね(笑)。モハメド・アリのドラフト(徴兵)拒否の裁判で最高裁までいって勝ったの。チャンピオンベルトを全部剥奪されての徴兵拒否。アメリカはちゃんとした信念があれば徴兵拒否ができるんです。まあそのロバート・アラムは一役それで男を上げた弁護士なんですがね」
――また凄い人が顧問だったんですね……。
康「どうして彼の名前知ってるの?」
――ボクシングファンなら誰でも知ってますよ!
康「そうか、いま彼は、ドン・キングが消えて以来のアメリカボクシング界のスーパーボスだからね。『キンシャサの奇跡』(1974年に行なわれたアリ対ジョージ・フォアマン戦)はドン・キングに取られちゃったんだけどね、今や彼が全部取り返して一人勝ちだよ」
――そうですね。
康「以前はニューヨーク・フィフスアベニューに広大な弁護士事務所を構えていたけど、ラスベガスに移住して弁護士を実質的に廃業した。これがアメリカ人のおもしろいところだよね」
――今や世界ボクシング界の顔ですからね。
康「まともにやってれば、今や世界的な大物弁護士だったろうにね。まあ彼が僕の顧問弁護士で、ロス五輪の顧問だったから、僕がテレ朝をバックにして話をしたの」
――あ、そういえばオリンピックの話ですね(笑)。

康「ところが、電通と日本テレビ、NHKの連合艦隊が潰しにきてね。当時は週刊誌やスポーツ新聞なんかで大変な記事になったんだよ。それで結局、三浦も手を挙げたわけだ」
――降参するしかなかったと。
康「でも俺はちゃんと三浦からオトシマエを取りましたよ……“俺が動いた経費をどうしてくれる?”ってね」
――いくらくらいの金額ですか?
康「それは言えない(笑)」
――えーっ(笑)。
康「そりゃあ、ハンパな額じゃないですよ。当たり前じゃない!」
――まあオリンピックの仕事ですからね……。
康「というわけで、俺はオリンピックの裏のシステムは全部わかってるから、俺を委員長にすればうまくいくって言ってるの。つまり、裏のやばいスキャンダルは全部つかんでいるということよ」
――なるほど。ちなみに康さんならどういう人たちを起用しますか?
康「僕が言うと非常に厄介だから言わないけど(笑)、まず全体の演出家を決めてから音楽プロデューサーやその他を決めるよね。たぶんね、僕が今予想しているその人たちが選ばれるんじゃないかな……。まあ、僕は外国人だから五輪の委員長になるのは難しいだろうね(笑)。森だってシャッポに過ぎないけど、責任は責任。こうなった以上、辞めなきゃならんと思いますよ。もともとノミの心臓とシラミの脳細胞程度のタマだよ。彼を総理大臣に選んだ日本国民の責任も問われるべきだ」
――では第1の問題、スタジアムの建設が白紙になったことについてはいかがですか?
康「安倍政権がね、安保問題で急に人気が下落したでしょ。国民の世論に安倍首相がビビッちゃってるんだけど、本来なら森に任せておけたレベルの問題だった」
――安倍政権の調子がいい時だったらということですか?
康「そうそう、それがバック(背景)にあるんだよ。元々森は安倍の親分だし、安倍は森派から出てきてますからね。でも、現在の安倍内閣が安保法案とそのほかで不人気だから、ここまで混乱しているんだよ。一部を除いた一般の国民生活は不景気だし、建築費の高騰は許されないということで世論は盛り上がってる。安倍はこの世論は拒絶できないよね」
――安倍首相が、兄貴分の森氏に花を持たせられる状況にないと。
康「本来なら花を持たせたいところだよ。安倍に人気があればどうってことない話なんだから。だけど今は森を切らざるを得ないでしょうね。トカゲのシッポ切りということだ」
(文・写真=福田光睦/
Modern Freaks Inc.代表)
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●康芳夫(こう・よしお)
1937年東京生まれ。国際暗黒プロデューサー、虚業家、家畜人ヤプー全権代理人、全地球を睥睨するスフィンクス。
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