この世で最も奥が深く、老若男女が楽しめるアウトドアスポーツといえば、ズバリ「散歩」ではないでしょうか。健康診断で肉体年齢が60代と診断された、筋金入りのインドア派を自称する僕でも可能なスポーツ、それが散歩。散歩・イズ・ビューティフル。まあ……散歩がスポーツなのかどうかは、別途議論が必要なところですが。 今回は、そんな散歩がテーマのマンガ『散歩もの』をご紹介します。「散歩」がテーマのマンガなんて、一体どうやってオチをつけるんだ? と思う方もいらっしゃるかと思うのですが、そこは心配ご無用。実は、本作品は『孤独のグルメ』の名コンビ、谷口ジロー先生と久住昌之先生の作品なのです。本作品も『孤独のグルメ』同様、毎回これといったオチはなく、フワッとした感じで終わりますが、それでいてちゃんとした作品として成立しているのです。 『散歩もの』は通常のマンガ雑誌ではなく、「通販生活」(カタログハウス)という雑誌に掲載されていました。この掲載誌の渋さこそが、「散歩」というニッチなテーマのマンガを実現できる理由だともいえます。 テーマが違うとはいえ、谷口先生と久住先生のコンビ作品ですから、当然『孤独のグルメ』のテイストが色濃く出ており、読めば読むほどに『孤独のグルメ』のスピンオフ作品ともいえる雰囲気を感じます。特に、作品中に出てくる食事のシーンなどは、かなり孤独のグルメっぽいです。 ただし『散歩もの』は、あくまで散歩マンガなので、グルメではなく散歩がメイン。主人公である中堅文具メーカーの部長、上野原譲二が休日や仕事中にいろいろな場所をフラッと散歩して、古い町並みを見たり、雑貨を見つけたりしてはその心象風景をつづるという、これが全盛期のジャンプだったら、3話目ぐらいで強制的に途中からバトルものに方向転換させられかねない地味な内容です。もし散歩バトルマンガがあれば、それはそれで読んでみたい気もしますけど。 でもまあ、読者層はきっと「散歩の達人」(交通新聞社)とか「おとなの週末」(講談社)とか読んでいそうなアダルティな人たちを狙ってるわけですから、これでいいわけです。そういう意味では、孤独のグルメ以上にディープで読み手を選ぶ作品といえましょう。 主人公、上野原は妻帯者、中小企業の中間管理職という設定で、独身貴族の孤独のグルメ・井之頭五郎とは異なり、なかなかのリア充っぽさが漂います。しかし、作品が醸し出す雰囲気が酷似しているのは、どっちの主人公も頑固で結構変わった性格をしているからなんだと思います。 上野原は、とにかく散歩にかける情熱が人並み以上のものがあります。奥さんの頼まれ物の途中とか、仕事中の出先とかでもお構いなしにガンガン脇道にそれて、散歩モードに突入してしまいます。 自分のことを「散歩の天才」って言うぐらいの散歩好き。自称、散歩の天才……。うーん、実に微妙な響きです。さらに、頑固なまでの懐古主義者でもあります。 「俺は街を上へ上へ開発していくのって嫌いなんだよ」 上野原は、高層ビルなどの建築が大っ嫌い。それこそ、六本木ヒルズとか東京ミッドタウンは最悪なんでしょうね。その一方で、大正とか昭和の香りのするノスタルジックな建物は大好きな模様です。 そんな古めかしい店に入っては、普通の人が興味を示さないような渋い雑貨を衝動買いして帰ってくるという、奇妙な性癖(?)もあります。 慶応元年からやっている草履屋に興味を示して、いきなり草履を衝動買いしたり、ちょっとイイ感じの雑貨屋を発見して、エジソン電球なるレトロな電球を衝動買いしたり。いきなりエジソン電球とか買ってきて家に取り付けられても……そりゃ奥さんもあきれちゃいますよね。 そのほかにも、仕事途中に昔ながらの井戸を見つけて、テンション上がってしまい、井戸水をガンガンくみ出していたら、住人に怒られてしまったり。一企業の部長としてはなかなか行動がアレですよね。 そんな上野原の散歩にかける熱い思いがヒシヒシと伝わってくる、散歩原理主義者ともいえる数々の名言(しかも、ほとんどが独り言)をご紹介しましょう。 「テレビや雑誌で見た場所へ出かけていく散歩は、散歩ではない」 後でも出てきますが、散歩にガイドブックは不要というのが上野原の持論です。迷ったら、それはそれでいいじゃないか的な。つまり、「東京ウォーカー」(角川マガジンズ)、「るるぶ」(JTBパブリッシング)あたりで下調べしてから行くのは観光であって、散歩ではありません。もちろん、ネットで調べるというのもアウトです。 「理想的なのは、『のんきな迷子』」 どうやら、積極的に迷うのを推奨している模様です。確かに、散歩は無計画なぐらいなほうが楽しいかもしれません。もはや、この男にカーナビは不要に違いありません。 上野原の散歩論はさらにディープに、坂道についても熱く語ります。 「あー、いいねえ坂道だ」 「わあ、素晴らしいスロープだ」 目白の坂道に感動しまくり! 確かに、すごい坂道を見つけるとテンションが上がってしまうのは、なんとなく理解できますが……。 「こっちの坂もいいぞ」 別の坂道にも食いつく上野原。坂道がいいとか悪いとか……基準がよくわかりませんが、これは相当な坂道マニアですね。もしかしたら、坂道にエクスタシーを感じるタイプなのかもしれません。 「傾斜した道は使いにくい」 「だから工夫しなきゃならない」 「そういうのが街の味になってるんだな」 坂道文化を語り続けます。もはや、オッサンが散歩の最中に発する単なる独り言とは思えないほどのクオリティ。散歩の天才と呼ばれるには、このぐらいの域に達していなければならないようです。そういえばタモリさんも「日本坂道学会」なるものを設立しているぐらいですし、坂道にはどこか人を惹きつけてやまない魅力があるのかもしれません。 続いて、東京・吉祥寺の路地裏「ハーモニカ横丁」の日本一狭いカレー屋での一幕。路地裏文化に興味を示す若者カップルとの会話で、たいそうご機嫌な上野原です。 「吉祥寺の良心ですよ」 吉祥寺の良心……こういうクサいセリフは、相当吉祥寺ラブでないと言えないセリフです。しかし、若者たちがハーモニカ横丁のガイドブックを作りたいなどという発言をした途端、説教モードに。 「こういう路地はガイドなんかに頼らないでただ歩くのが楽しいんじゃない?」 独自の路地論を展開。ガイドに頼るのは散歩じゃないんだ、邪道だ、と。とにかく路地は自力で散策するのが粋なのだと力説します。まさに、散歩原理主義ならではですね。 「ちょっと不安なぐらいがいいんじゃない? 歩けば必ず面白い店やものが発見できる、そんな路地ですよ」 若者は完全にキョトン顔です。言いたいことはわかりますが、ここまでいくと老害……いやいや、日本の明日を担う若者たちに散歩の本当の楽しさを伝えたい一心での発言ですよね。わかります。この若者も今後はきっと改心して、ガイドなど持たずに路地裏を徘徊することでしょう。 というわけで、かつてないほどに硬派な散歩論が展開される究極の散歩マンガ『散歩もの』。いかがだったでしょうか? たまに散歩する程度の人からディープな坂道マニアの人まで、散歩をする人にはぜひ一度手に取って読んでいただきたい、そんな奥深い作品です。 (文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>)『散歩もの』(作画・谷口ジロー、著・久住昌之)
日別アーカイブ: 2015年7月10日
『孤独のグルメ』の原作コンビが描く、究極散歩マンガ『散歩もの』
この世で最も奥が深く、老若男女が楽しめるアウトドアスポーツといえば、ズバリ「散歩」ではないでしょうか。健康診断で肉体年齢が60代と診断された、筋金入りのインドア派を自称する僕でも可能なスポーツ、それが散歩。散歩・イズ・ビューティフル。まあ……散歩がスポーツなのかどうかは、別途議論が必要なところですが。 今回は、そんな散歩がテーマのマンガ『散歩もの』をご紹介します。「散歩」がテーマのマンガなんて、一体どうやってオチをつけるんだ? と思う方もいらっしゃるかと思うのですが、そこは心配ご無用。実は、本作品は『孤独のグルメ』の名コンビ、谷口ジロー先生と久住昌之先生の作品なのです。本作品も『孤独のグルメ』同様、毎回これといったオチはなく、フワッとした感じで終わりますが、それでいてちゃんとした作品として成立しているのです。 『散歩もの』は通常のマンガ雑誌ではなく、「通販生活」(カタログハウス)という雑誌に掲載されていました。この掲載誌の渋さこそが、「散歩」というニッチなテーマのマンガを実現できる理由だともいえます。 テーマが違うとはいえ、谷口先生と久住先生のコンビ作品ですから、当然『孤独のグルメ』のテイストが色濃く出ており、読めば読むほどに『孤独のグルメ』のスピンオフ作品ともいえる雰囲気を感じます。特に、作品中に出てくる食事のシーンなどは、かなり孤独のグルメっぽいです。 ただし『散歩もの』は、あくまで散歩マンガなので、グルメではなく散歩がメイン。主人公である中堅文具メーカーの部長、上野原譲二が休日や仕事中にいろいろな場所をフラッと散歩して、古い町並みを見たり、雑貨を見つけたりしてはその心象風景をつづるという、これが全盛期のジャンプだったら、3話目ぐらいで強制的に途中からバトルものに方向転換させられかねない地味な内容です。もし散歩バトルマンガがあれば、それはそれで読んでみたい気もしますけど。 でもまあ、読者層はきっと「散歩の達人」(交通新聞社)とか「おとなの週末」(講談社)とか読んでいそうなアダルティな人たちを狙ってるわけですから、これでいいわけです。そういう意味では、孤独のグルメ以上にディープで読み手を選ぶ作品といえましょう。 主人公、上野原は妻帯者、中小企業の中間管理職という設定で、独身貴族の孤独のグルメ・井之頭五郎とは異なり、なかなかのリア充っぽさが漂います。しかし、作品が醸し出す雰囲気が酷似しているのは、どっちの主人公も頑固で結構変わった性格をしているからなんだと思います。 上野原は、とにかく散歩にかける情熱が人並み以上のものがあります。奥さんの頼まれ物の途中とか、仕事中の出先とかでもお構いなしにガンガン脇道にそれて、散歩モードに突入してしまいます。 自分のことを「散歩の天才」って言うぐらいの散歩好き。自称、散歩の天才……。うーん、実に微妙な響きです。さらに、頑固なまでの懐古主義者でもあります。 「俺は街を上へ上へ開発していくのって嫌いなんだよ」 上野原は、高層ビルなどの建築が大っ嫌い。それこそ、六本木ヒルズとか東京ミッドタウンは最悪なんでしょうね。その一方で、大正とか昭和の香りのするノスタルジックな建物は大好きな模様です。 そんな古めかしい店に入っては、普通の人が興味を示さないような渋い雑貨を衝動買いして帰ってくるという、奇妙な性癖(?)もあります。 慶応元年からやっている草履屋に興味を示して、いきなり草履を衝動買いしたり、ちょっとイイ感じの雑貨屋を発見して、エジソン電球なるレトロな電球を衝動買いしたり。いきなりエジソン電球とか買ってきて家に取り付けられても……そりゃ奥さんもあきれちゃいますよね。 そのほかにも、仕事途中に昔ながらの井戸を見つけて、テンション上がってしまい、井戸水をガンガンくみ出していたら、住人に怒られてしまったり。一企業の部長としてはなかなか行動がアレですよね。 そんな上野原の散歩にかける熱い思いがヒシヒシと伝わってくる、散歩原理主義者ともいえる数々の名言(しかも、ほとんどが独り言)をご紹介しましょう。 「テレビや雑誌で見た場所へ出かけていく散歩は、散歩ではない」 後でも出てきますが、散歩にガイドブックは不要というのが上野原の持論です。迷ったら、それはそれでいいじゃないか的な。つまり、「東京ウォーカー」(角川マガジンズ)、「るるぶ」(JTBパブリッシング)あたりで下調べしてから行くのは観光であって、散歩ではありません。もちろん、ネットで調べるというのもアウトです。 「理想的なのは、『のんきな迷子』」 どうやら、積極的に迷うのを推奨している模様です。確かに、散歩は無計画なぐらいなほうが楽しいかもしれません。もはや、この男にカーナビは不要に違いありません。 上野原の散歩論はさらにディープに、坂道についても熱く語ります。 「あー、いいねえ坂道だ」 「わあ、素晴らしいスロープだ」 目白の坂道に感動しまくり! 確かに、すごい坂道を見つけるとテンションが上がってしまうのは、なんとなく理解できますが……。 「こっちの坂もいいぞ」 別の坂道にも食いつく上野原。坂道がいいとか悪いとか……基準がよくわかりませんが、これは相当な坂道マニアですね。もしかしたら、坂道にエクスタシーを感じるタイプなのかもしれません。 「傾斜した道は使いにくい」 「だから工夫しなきゃならない」 「そういうのが街の味になってるんだな」 坂道文化を語り続けます。もはや、オッサンが散歩の最中に発する単なる独り言とは思えないほどのクオリティ。散歩の天才と呼ばれるには、このぐらいの域に達していなければならないようです。そういえばタモリさんも「日本坂道学会」なるものを設立しているぐらいですし、坂道にはどこか人を惹きつけてやまない魅力があるのかもしれません。 続いて、東京・吉祥寺の路地裏「ハーモニカ横丁」の日本一狭いカレー屋での一幕。路地裏文化に興味を示す若者カップルとの会話で、たいそうご機嫌な上野原です。 「吉祥寺の良心ですよ」 吉祥寺の良心……こういうクサいセリフは、相当吉祥寺ラブでないと言えないセリフです。しかし、若者たちがハーモニカ横丁のガイドブックを作りたいなどという発言をした途端、説教モードに。 「こういう路地はガイドなんかに頼らないでただ歩くのが楽しいんじゃない?」 独自の路地論を展開。ガイドに頼るのは散歩じゃないんだ、邪道だ、と。とにかく路地は自力で散策するのが粋なのだと力説します。まさに、散歩原理主義ならではですね。 「ちょっと不安なぐらいがいいんじゃない? 歩けば必ず面白い店やものが発見できる、そんな路地ですよ」 若者は完全にキョトン顔です。言いたいことはわかりますが、ここまでいくと老害……いやいや、日本の明日を担う若者たちに散歩の本当の楽しさを伝えたい一心での発言ですよね。わかります。この若者も今後はきっと改心して、ガイドなど持たずに路地裏を徘徊することでしょう。 というわけで、かつてないほどに硬派な散歩論が展開される究極の散歩マンガ『散歩もの』。いかがだったでしょうか? たまに散歩する程度の人からディープな坂道マニアの人まで、散歩をする人にはぜひ一度手に取って読んでいただきたい、そんな奥深い作品です。 (文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>)『散歩もの』(作画・谷口ジロー、著・久住昌之)
習い事を「AneCan」で披露する押切もえの横っ面をはたく、樹木希林のさすがの一言
<p> 先日、蛯原友里さんの「Domani」(小学館)とのW専属モデルに加え、なんと妊娠発表もありましたね。「AneCan」(同)7月号では、もちろん「蛯原友里、DomaniとのW専属モデルになります」というページで今の心境を語っています。蛯原さんは資生堂のCMに出ていることとの兼ね合いなのか、メイクページにはほとんど姿を現さず、ファッションページばかりに登場しているので、この先ヒールを履くのも難しくなったとき、どうなってしまうのでしょう? 今月号の付録は、「100枚の蛯原友里 PHOTO BOOK」でしたが、こういうものは、もっと露出が減ってからのほうがよかったんじゃないの? なーんて余計なことを思ってみたりも。編集側にも妊娠は想定外だったってことでしょうか? いやいや、きっと今後の妊娠~出産における“おいしい”予定が編集部主導でちゃんと考えられているのですよね~!</p>
米国はこうして失業率、犯罪発生率を激減させた! 法律が認めた人間が持つ凶暴性の解放『パージ』
失業率と犯罪発生率をいっきに減少させ、国民の労働意欲を飛躍的に向上させる画期的な法案が米国で可決された。その法律は「パージ法」と呼ばれるもので、国民一人ひとりの精神を安定させ、そして社会全体を浄化(purge)させる効果があると賞讃されている。では、そのパージ法とはいかなるものか? 1年に1日だけ「パージ・デイ」が決められ、その日は夜7時から翌朝7時まで全ての犯罪は合法となる。器物破損、傷害、窃盗、放火、強姦、殺人などあらゆる犯罪が一夜限り許されるのだ。ただし、パージ・デイの12時間は警察、消防、医療などの救急サービスは全て停止。自分の身は自分で守らなくはならない。パージ法が施行され、米国民は日頃溜め込んでいたストレスを存分に吐き出すようになる。そして、米国はかつての開拓時代のような活気を取り戻すことに成功した―。もしも、そんな法律が本当に施行されたら……という近未来の米国社会を描いたのがイーサン・ホーク主演の異色サスペンス『パージ』だ。 1994年に出版された中島らものホラー連作集『白いメリーさん』(講談社)の中に『日の出通り商店街 いきいきデー』なる短編小説が収録されている。どこにでもある平凡な「日の出通り商店街」では年に一度のビッグイベント「いきいきデー」が催され、商店街の住人たちはこの日は自由に殺し合っていいことになっている。中華料理店、酒屋、電気店、天ぷら屋の店主たちは普段感じているご近所への不満をそれぞれの職能を活かしてぶつけ合うという血みどろのお祭りだ。参加者の中には「いつも人の命を救ってきたので、たまには殺してみたくなった」と劇薬入りの注射器を手にした老医者もいる。人間の中に潜む破壊衝動や凶暴性の解放は、作家にとっての大きなテーマのひとつなのだろう。『あまちゃん』を大ヒットさせた脚本家・宮藤官九郎と三池崇史監督のタッグ作『ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲』(10)では、朝と夕方の各5分間だけ警官や議員などの権力者はあらゆる犯罪が許される「ゼブラタイム」が与えられていた。日本発のこのゼブラタイムは「犯罪減少に繋がる」と米国の幾つかの州では導入が検討されていたことになっていたので、権力者だけでなく米国民なら誰もが平等に参加できるように改良されたものが「パージ法」のようである。感涙作『6才のボクが、大人になるまで。』からドン引きホラー『フッテージ』まで多彩な作品に主演するイーサン・ホーク。振り幅の大きさが彼の魅力。
超低予算ホラー『パラノーマル・アクティビティ』シリーズのジェイソン・ブラムと“破壊衝動の権化”マイケル・ベイが製作者として名前を連ねる『パージ』は、裕福なサラリーマンの一軒家が舞台となるシチュエーションものだ。ジェームズ(イーサン・ホーク)はセキュリティーシステムの販売会社に勤めている。パージ法が施行されたお陰で、セキュリティーシステムはバカ売れ。ジェームズ一家が暮らす高級住宅街でも、ご近所さんはみんな購入してくれた。ジェームズは営業成績を上げ、家を増築することもできてウハウハ。まさにパージ法さまさま。パージ法は社会経済の活性化にも役立っているのだ。今年もパージ・デイがやってきた。ジェームズは妻メアリー(レナ・ヘディ)、高校生の長女ゾーイ(アデレイド・ケイン)、引きこもりぎみの息子チャーリー(マックス・バークホルダー)との夕食を終え、全自動のセキュリティーシステムを稼働させる。善良な市民であるジェームズ一家は誰からも恨みを買うような心配はなかったが、どんな不審者が現われるか分からない。すべての窓にシャッターが降り、ドアは完全にロック。ジェームズ宅は要塞と化した。 夜7時から翌朝7時まで家の中で静かに過ごせば、パージとは無関係で終わるはずだった。街ではパージ賛同者たちによるマンハンティングが始まった。この日は何人殺しても罪には問われない。隠れ場所のないホームレスたちが真っ先に標的となる。モニター越しに街の様子を眺める息子チャーリーの目線を通じて、パージの実態が徐々に明かされる。パージ法は人間の心や社会を浄化するというが、実際はホームレスや失業者といった最下流層を一掃するための法律だった。ホームレスや失業者が減れば、国は彼らに生活保護費や失業手当などを支払わなくて済み、国家予算は潤う。しかも、毎日汗水流して働く勤労者たちにとって、ホームレス狩りはいいガス抜きにもなる。権力者たちにとっては一石二鳥の効果があった。 ホームレス狩りを目の当たりにしたチャーリーは、耐え切れずに自宅の全自動セキュリティーを解除してしまう。ジェームズは息子の行動に激怒するが、後の祭りだった。電源がオフになり真っ暗闇になったジェームズ宅に、ホームレスが駆け込む。やがて、パージ法に賛同する過激な武装集団が続々と玄関前に押し寄せ、「ホームレスを引き渡せ。さもなくば、こちらから押し入るぞ」と最後通牒を告げる。朝7時まで、まだまだたっぷりと時間があった。ジェームズは一家の主として決断を迫られる。自宅は当然ながらジェームズが売っているセキュリティーシステム仕様となっているが、肝心のジェームズは「完璧なシステムではない」とトホホな発言。
本作のジェームズ・デモナコ監督は、脚本提供作『アサルト13 要塞警察』(05)などで主演俳優イーサン・ホークとタッグを組んでいる仲。『アサルト13』は閉鎖寸前のボロ警察署に警官役のイーサン・ホークらが立て篭って、スナイパーたちと銃撃戦を繰り広げたが、『パージ』では自慢のマイホームが血まみれの戦場と化していく。さらにパージ賛同者たちだけでなく、ジェームズに恨みを抱く意外な人物たちもパージにかこつけて襲い掛かる。ジェームズ父さん、大ピンチ! 米国民はそんなジェームズ父さんに共感したのか、『パージ』は全米で1億ドル突破の大ヒットに。続編『パージ:アナーキー』も翌年公開され、こちらもスマッシュヒットとなった。『パージ』が一軒家を舞台にしたシチュエーションものだったに対し、キャストを一新した『パージ:アナーキー』は街全体を舞台にしており、フジテレビ系の人気番組『逃走中』を映画化したような内容となっている。 こんなトンデモ法が施行されるなんて映画の世界だからさ、と笑い飛ばすことができるだろうか。日本でも、憲法を無視したとんでもない法案がもうすぐ採決されようとしている。 (文=長野辰次)ジェームズ宅に次々と現われる招かれざる客たち。パージ・デイなのでどんな犯罪もOKだが、翌日以降に遺恨が残らないよう顔は隠している。
『パージ』 製作/ジェイソン・ブラム、マイケル・ベイ 監督・脚本/ジェームズ・デモナコ 出演/イーサン・ホーク、レナ・ヘディ、アドレイド・ケイン、マックス・バークホルダー 配給/シンカ、パルコ R15 7月18日(土)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国公開 (c)Univesal Pictures
『パージ:アナーキー』 製作/ジェイソン・ブラム、マイケル・ベイ 監督・脚本/ジェームズ・デモナコ 出演/フランク・グリロ、カーメン・イジョゴ、ザック・ギルフォード、キエレ・サンチェス 配給/シンカ、パルコ R15 8月1日(土)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国公開 (c)Univesal Pictures
「この美少女は一体!?」モーニング娘。鈴木香音が“激太り”解消で別人に! おっぱいそのままでファン歓喜
アイドルグループ・モーニング娘。'15の“ズッキ”こと、鈴木香音が「痩せた!」と、ネット上で話題になっている。 鈴木といえば、2011年のモー娘。加入当時はほっそりとしていたが、徐々に巨大化。ほかのメンバーと並ぶと、体型で1人だけ目立ってしまうため、集合写真ではメンバーの後ろで体を隠されることも多かった。 当初はタブーかと思われていた鈴木の“体型イジリ”だが、昨年頃から本人自らネタに。テレビ番組で「モーニング娘。のドラえもんです!」と自己紹介したほか、芸人・森三中との共演時には「私は森三中の方々とシルエットが似てる」と発言。加藤浩次からも「ドムに似てる」と、アニメ『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツに例えられたこともあった。 そんな鈴木が、8日に配信されたハロプロの動画番組『ハロ!ステ』に出演するやいなや、「この美少女は誰だ!?」「痩せて顔が激変した」「モー娘。で、一番のアイドフェイス」といったコメントが殺到。これまで、1人だけゆったりとした衣装を着用することも多かった鈴木だが、この日はお腹を出したセクシーな衣装で登場。ぴったりとした衣装からは、その巨乳ぶりが確認できることから「おっぱいは残った!」「スタイル抜群」と歓喜の声が上がった。 だが一方で、熱心なファンの中には、「もう、あの頃のズッキに会えないと思うと、寂しい」「ぽっちゃりのズッキも、愛嬌があって好きだった」「美少女すぎて、近寄りがたくなった」と嘆く声もあるようだ。 「今春頃から『ズッキ、痩せた?』との声が増え始めた鈴木ですが、それでも大柄な感は否めなかった。しかし、今夏リリースのシングル『Oh my wish!/スカッと My Heart/今すぐ飛び込む勇気』(アップフロントワークス)のプロモーションを前に、減量に成功。顔も変わり、薄めの顔立ちが多い同グループの中で、鈴木のくっきりとしたアイドルフェイスは、一段と存在感を放っている。また、“美巨乳”に定評がありますから、今後の水着グラビアにも期待です」(芸能誌ライター) 昨年以降、吹っ切れたようにデブネタを連発していた鈴木だが、どうやらこのキャラも封印することになりそうだ。YouTube『ハロ!ステ』より(左が鈴木)
武井咲『エイジハラスメント』、初回9.7%! 「五寸釘ぶちこむぞ」の決め台詞に「センス古い」
『エイジハラスメント』(テレビ朝日系)公式サイトより
武井咲主演の連続ドラマ『エイジハラスメント』(テレビ朝日系)初回が9日放送され、平均視聴率が9.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったことがわかった。ネット上では、放送前から「全体的に時代錯誤的」「衣装がどう見てもショムニ」と散々の前評判で、かつ2ケタに届かずという結果となってしまった。
『エイジハラスメント』は、ベテラン作家・内館牧子氏が脚本を担当し、武井演じる美人新人OLが女性社員から陰湿ないじめを受け、逆襲を繰り広げるという社会派ヒューマンドラマ。共演者には、稲森いずみ、瀬戸康史、小泉孝太郎らが並んでいる。
AKB48や女アイドルだけじゃない、NEWS・手越祐也の常軌を逸した貪欲な「欲望」
一番のかわいこちゃんが真横にいつもいるじゃねーか!
今回ツッコませていただくのは、いまだホットな話題となっている「週刊文春」(文藝春秋)でのAKB48・柏木由紀との抱擁写真のほか、「フライデー」(講談社)でのきゃりーぱみゅぱみゅとの密会報道、同じく「週刊文春」での元SKE48・鬼頭桃菜との抱擁写真など、ネット上では「(熱愛スクープは)手越の不定期連載」とまで言われるNEWS・手越祐也の「欲望」。
写真週刊誌で報じられた上記の女性たちのほか、AKB48・小嶋陽菜、AKB48・北原里英、益若つばさ、紗栄子など、数多の女性たちとうわさになり、浮名を流してきた手越。これらはすでに一般によく知られていることだが、実はジャニーズファンの間では、手越の性差も超えていく「貪欲さ」がときどき話題になってきた。
ネットを超え、現実世界でも……韓国人男性の“キムチ女”ディスりが止まらない!
最近、韓国では「女性嫌悪」が社会的イシューになっている。ネット上をはじめ学校や職場などでも女性に対する侮辱行為や言葉をよく耳にする。そのレベルは、とても女性大統領が牽引する国とは思えないほどだ。 ネット上では昔から女性を卑下する言葉が次々と作られてきたが、最近頻繁に使わるのが“キムチ女”である。もともとは「デート費用はすべて男性が負担して当たり前」と考える図々しい女性を指す俗語だったが、ネット上ではいつの間にか韓国女性全般を指す言葉として使われている。 ちなみに日本女性は“寿司女”というが、「非常識なキムチ女と違って、寿司女の振る舞いは素晴らしい」という褒め言葉として使われているらしい。どちらにせよ、あまりよい響きではないと思うのだが、13万人が「いいね!」を押しているFacebookの「キムチ女(https://www.facebook.com/kimchigirs)」コミュニティページのあらゆる女性卑下コンテンツを見ても、韓国に広まっているミソジニー(女嫌い)が結構深刻な状態であることがわかる。 少し前にも、ある男性お笑い芸人がポッドキャスト番組で「女は頭が悪いから男にはかなわない」「処女じゃない女には怒りを抑えられない」などの侮辱発言を口走った過去が明かされ、大きな話題になった。 彼の発言に最も憤慨したのは、ネットの女性限定コミュニティ「女性時代」の会員たち。女性関連のニュースに敏感に反応し、世論を主導する韓国最大の女性コミュニティだけあって、彼に対し「女性嫌悪勢力だ」「謝罪しろ」など、芸能活動を自粛せざるを得ないほどの非難を浴びせた。 韓国には、日本の2ちゃんねるに例えられる「イルべ(日刊ベスト)」という巨大掲示板をはじめ、数多くの掲示板が存在する。お笑い芸人の女性卑下発言騒ぎをきっかけに、「女性時代」はまさに彼らの公衆の敵となり、いくつものネットバトルも繰り広げられた。 例えば「女性時代」の一部の会員たちが、非公開掲示板で日本のBL漫画や小説、美少年たちのゲイ動画などを違法配信していたことが暴露された。表では道徳的な正義感を振りかざしていたのに、陰で成人コンテンツを楽しんでいる彼女たちの二重性に、ネチズンの多くは激しい嫌悪感を示すことに。ネット上のミソジニストたちはその勢いに乗って一致団結して彼女たちを罵倒した挙げ句、伊藤潤二のホラー漫画のセリフを変えたパロディーを配信。彼女たちを最狂集団に仕立て上げるという“男女対戦”状況を作ったのである。 こうした女性嫌悪はネットを超え、現実世界にも表れている。最も影響を受けているのは、ネットに触れる機会の多い学生たち。最近の高校では、男子生徒が同じクラスの女子生徒に対して「女のくせに」「女は3日に一度、ぶん殴らないと」「お前、ヤリまくってるだろ」といったセクハラや侮辱発言を、なんの罪悪感もなく口にするのが普通だというのだから、彼らの未来が心配になってくる。 いくら儒教の国とはいえ、今は21世紀。いまだに女性は無知で、非合理的な考えを持っているという偏見のある韓国社会は、果たして大丈夫なのだろうか? そんな男性たちに見切りをつけ、近いうちに“おひとりさま”ブームが到来するのは間違いないだろう。 (文=李ハナ)イメージ画像(Photo By David Sim from Flickr.)
夏帆のパンチラがないなんて… 映画『みんな!エスパーだよ!』夏帆不在にファンはげんなり
ドラマで人気を博した『みんな!エスパーだよ!』(テレビ東京)が、劇場版として9月に公開される。先月30日、『映画 みんな!エスパーだよ!』のポスタービジュアルが解禁となったのだが、ファンは「あいつがいない」と嘆いているた。 『みんな!エスパーだよ!』は、「ヤングマガジン」(共に講談社)で連載中の同名マンガが原作で、作者は『デトロイト・メタル・シティ』(白泉社)で知られる若杉公徳氏。2013年にドラマ化され、深夜の放送ながら話題を呼び、2年の時を経て今回の劇場版へと至った。 劇場版でメガホンを取るのは、ドラマ版同様、園子温。『ヒミズ』『TOKYO TRIBE』『新宿スワン』と、ここ数年、マンガ原作の劇場版も多数手がけており、『映画 みんな!エスパーだよ!』でもその手腕が期待される。 【「おたぽる」で続きを読む】テレビ東京 ドラマ24『みんな!エスパーだよ!』フォトギャラリーより。
秋篠宮家の料理番が職場を「ブラック」と告発! 紀子妃の厳しさに職員が…

YouTube「ANNnewsCH」より









